ミニマ家出身 グロリアス・クラウドクラウン 15924 Edit

ID:15924
名前:グロリアス・クラウドクラウン
出身家:ミニマ
年齢:15
性別:
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前職:
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理由:
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状態:
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ミニマ家初代当主ザネリは豪胆と神性を兼ね備えた傑物であった。
ザネリはその神性によって精霊と交信し、王国の領土拡大に多大な貢献を果たしたと伝られている。
その際に王より賜ったのが"小さきものの仲間"を意味するミニマの家名と王国の北部にそびえる霊峰・冠雲山であった。
それから数百年の時を経てザネリの血と神性は薄れ、
残されたのは四季を通して雪の舞う僅かばかりの土地と所々修繕が必要に見える骨董品とも言うべき邸宅、そして極小の刀剣一振りだけである。
代々ミニマ家の嫡子は15を迎える年の初めに妖精剣――
ザネリが妖精王から貰い受けたと伝えられる爛々と輝く刃渡り凡そ2センチ,重量コンマ7グラムの大剣
――を受け継ぐ儀式を執り行うのが常であった。
継承の儀式に際しグロリアスは父から貰った"栄光"の名に恥じぬよう粛々とした面持ちで望んでいたが、
高山特有の触れるだけで凍りつくような冷風と傷みの激しい土壁がグロリアスにほんの些細な粗相を促した。
現当主である父の手から厳かに剣が手渡されるその瞬間、グロリアスはくしゃみをした。してしまった。
尋常に在らざる金属によって構成された剣は羽よりも軽く舞い上がり、空に消えた。
そして数ヵ月後、失意によって病床に臥せる父とすっかり日々の実務が板に付いたグロリアスの元に吉報が届いた。
南西の街で異様に小さい剣を持つ冒険者が目撃されたというのだ。
グロリアスは居ても立ってもいられなかった。
グロリアスは既に剣のことなど気にかけてはいなかったが、
剣を探しに行くと言えば父はそれを許すだろうし、日々の仕事がほどほどに父の気を紛らせてくれるだろう。
幼少の頃、母が読み聞かせてくれたザネリ英雄譚に胸を躍らせた記憶が甦る。
擦り切れ文字の滲んだ絵本は今でもグロリアスの宝物だ。
グロリアスは世界に興味があった。
グロリアスは冠雲山のふもと、ミニマ家の領地から出たことがないのだ。
かつて栄華を誇った王国も今では数ある辺境諸国の一つに過ぎない。
この広大な世界を見て回りたい。かつてザネリがそうしたように。
閉じられた世界の扉が今、開こうとしている……。

でも閉じた。



  • 地に落ちた家名に固執し続けてきたことの比喩表現だよ! -- 事情通? 2008-01-14 (月) 16:04:27
  • 墓守なのかこれは -- 2008-01-14 (月) 13:30:19
  • 開こうとしてるけど15歳だと閉じやすいんだよね -- 2008-01-13 (日) 06:24:39

Last-modified: 2008-01-26 Sat 22:27:37 JST (5935d)