シンセティック教団 †
その名の示す通り贋作とされる神を崇めている邪教の集団。
正確には人が作り出した神に等しい権能を持つ不滅の肉塊を信奉している。
肉塊はかつてある国の研究者達が古代に存在した現人神を復元しようとした結果、
思いもよらない妨害により意志の無い物体となってしまったモノであり、
神に至らないモノとして贋作の烙印を押された存在。
だが失敗作といえど神、外部から願いを入力する事で結果を吐き出す力があり、
その力を多くの者が求め周りに巡った末に教団は生まれた。
願いを入力すれば叶える糧としてソレに対する執着心などを吸い取る欠陥を残して。
即ち贋作の神とは愛する妻の復活を願えば愛の失せた伴侶を与え、財宝を願えば空虚な富豪となり、
不老不死を願えば生きる事への活力を即座に失う呪いの願望機であり、それでも尚と願った者達が布教を行っている。
自分の不幸を他者に与える為に、それが正しいと信じるから、奇跡を信じてと様々な理由で。
その教義 †
自らが望むままに得る事を基本としそれらの正邪を問わない。
暴食を、生存を、争いを、秩序を、復讐を、正義を、悪を問わず叶えよとしている。
その為神職にある者達はそれらを望む者達の願いが円滑に叶うよう手伝いをする。
それは貧困国への配給でありスラム街への麻薬流通であり怪物の退治でもあり、
時には双方の主張を遂行すべく二人の神父が争う事もある。
ただしその行為もまた神父自身が納得の上で行う為行わない事もある。
そして望みが成就不可能なモノであり…強く渇望する時神への道は開かれる。
これらの八方美人な教義の為評判は芳しく無く裏社会との繋がりも強い。
研究者について †
西方のとある山岳国家を技術の発祥の地としており
自らが作り上げたモノにはほぼ例外無く宝石の名を付ける事から
総称として宝石職人の意味合いを持つクラフツマンと呼ばれる集団
科学魔術問わずのバイオテクノロジーを特に倫理無く研究している為
人倫に富んだ国では強く忌避されている
しかし軍事国家などでは受け入れられている事があり
彼らの生み出した生物兵器の類が見られる事がある
派閥も存在し技術発祥の地に存在した超人の完全再現を目指す原理主義
超人を超える力を持った存在を生み出す事を目指す派閥
あくまで利便性の高い力としてその血脈の研究をする派閥
単純に倫理無く研究の行える場として在籍しているなどがある
シンセティック教団もかつてはその科学者達の資金源の一つだったが
教義による独立性が勝り現在では袂を分けたと言える状態となっている
肉塊について †
教団の多くの者は神や肉塊と呼んでいるがその姿は白髪の少女である
しかし整った顔立ちからは生気が感じられる事は一切無く
その通りにその少女には魂や意思などは存在していない
意思を何よりも尊ぶ教義に於いてそれは神とは到底呼べない存在だが
ソレに尊い何かを奪われた者、希望を見出す者達は神と呼んでいる
不滅さえ滅ぼす何かが訪れる時までソレは教団の最深部に在り続ける
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