:The Day has come
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【黄金歴 100年 8月某日】
その夏の日、ユウは奇妙な事件に巻き込まれていた
依頼で赴いた東の土地、イーストヴィル。酪農と放牧の街であるそこで受けた、ありふれた魔物退治
無難に仕事を終えたユウは同行した者達と別れ、一人この街でも一番良い肉を出すと評判の酒場にいた
事件はそこで起こる
ユウは酒場に入ってきた三人の男からなる集団を見て、肉にありつく為だけについてきた飼い猫に小声でぼやく
「せめて食事を済ませてからこいってんだよなぁ…」
ユウの呟きを無視して飼い猫のクウネルは欠伸をする
同じように、ユウの都合やぼやきなど無視して事態は進行する
入ってきた集団は各々覆面をつけた、有り体に言えばただの強盗団で、喚き立てる主張もそれに準じたものだった
最初に述べたように、ここで事態は奇妙な方向へ捻れる
他の客にもそうしたように、縛り上げるべくユウの目の前まで来た時、素っ頓狂な声を上げたのだ
曰く、このガキまたいやがりますよ!という
そんな声で指を指されてもユウ自身にそんな記憶は全くもってなかった
そもそもこのイーストヴィルに来たのも初めてなのだ
「…人違いじゃねえかなあ」&br:何だこいつら、という感情を隠すことなく表情に表すユウに、彼らは更に息巻いた
惚けやがってとか、この前のようにはいかねえとか、彼らは口々にユウに向け、再戦の意思を飛ばしてくる
「さっぱり訳がわからねえ…」
内心、自身についたこの『化物』が勝手をしたのかと思ったが、そうではない
この影の化物『影喰い』は今やユウ自身からさほど距離を離れることが出来ない
で、あるなら。ユウは最悪の事態を予感する
そんなユウのことなどお構いなしに、悪漢たちは襲いかかり…
「ああ、クッソ…何なんだ、今日は…」
即座に外に飛び出し、通行人たちまで巻き込んだユウと悪漢たちの戦いは時間にして大凡数十分とかからなかった
彼らは再犯で、以前もこの店に押し込み強盗を仕掛けた際返り討ちにあっていたそうだ
騒ぎが起こったのを察した住人達がさっさと衛兵を呼びに行っていたそうで、ユウが外に飛び出したのを機にあっという間に取り押さえられたのだ
そして、ユウにとって最悪の知らせとなる言葉を彼らは唱えた
またこのガキにやられたと
住人達も口々に、礼を述べる。「また」という言葉をつけて
ユウは、それらの事態を踏まえて現状、何が起こっているのかをだいたい察していた
つまり、この事態は以前、ユウと瓜二つの人間が解決した事件の、そのやり直しのようなものだった
「これは…つまり。この近くまで、アイツが来てるってことだな…」
ユウは深く、溜息をつく。ユウの最も苦手な相手。ユウと瓜二つの存在。血を分けた。双子の妹がここまで来ているということに
「ああ…憂鬱だな。俺の居場所が、バレないことを祈るしかないか…」
To be Continued…
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格納
【黄金歴 100年 8月某日】
その夏の日、ユウは奇妙な事件に巻き込まれていた
依頼で赴いた東の土地、イーストヴィル。酪農と放牧の街であるそこで受けた、ありふれた魔物退治
無難に仕事を終えたユウは同行した者達と別れ、一人この街でも一番良い肉を出すと評判の酒場にいた
事件はそこで起こる
ユウは酒場に入ってきた三人の男からなる集団を見て、肉にありつく為だけについてきた飼い猫に小声でぼやく
「せめて食事を済ませてからこいってんだよなぁ…」
ユウの呟きを無視して飼い猫のクウネルは欠伸をする
同じように、ユウの都合やぼやきなど無視して事態は進行する
入ってきた集団は各々覆面をつけた、有り体に言えばただの強盗団で、喚き立てる主張もそれに準じたものだった
最初に述べたように、ここで事態は奇妙な方向へ捻れる
他の客にもそうしたように、縛り上げるべくユウの目の前まで来た時、素っ頓狂な声を上げたのだ
曰く、このガキまたいやがりますよ!という
そんな声で指を指されてもユウ自身にそんな記憶は全くもってなかった
そもそもこのイーストヴィルに来たのも初めてなのだ
「…人違いじゃねえかなあ」&br:何だこいつら、という感情を隠すことなく表情に表すユウに、彼らは更に息巻いた
惚けやがってとか、この前のようにはいかねえとか、彼らは口々にユウに向け、再戦の意思を飛ばしてくる
「さっぱり訳がわからねえ…」
内心、自身についたこの『化物』が勝手をしたのかと思ったが、そうではない
この影の化物『影喰い』は今やユウ自身からさほど距離を離れることが出来ない
で、あるなら。ユウは最悪の事態を予感する
そんなユウのことなどお構いなしに、悪漢たちは襲いかかり…
「ああ、クッソ…何なんだ、今日は…」
即座に外に飛び出し、通行人たちまで巻き込んだユウと悪漢たちの戦いは時間にして大凡数十分とかからなかった
彼らは再犯で、以前もこの店に押し込み強盗を仕掛けた際返り討ちにあっていたそうだ
騒ぎが起こったのを察した住人達がさっさと衛兵を呼びに行っていたそうで、ユウが外に飛び出したのを機にあっという間に取り押さえられたのだ
そして、ユウにとって最悪の知らせとなる言葉を彼らは唱えた
またこのガキにやられたと
住人達も口々に、礼を述べる。「また」という言葉をつけて
ユウは、それらの事態を踏まえて現状、何が起こっているのかをだいたい察していた
つまり、この事態は以前、ユウと瓜二つの人間が解決した事件の、そのやり直しのようなものだった
「これは…つまり。この近くまで、アイツが来てるってことだな…」
ユウは深く、溜息をつく。ユウの最も苦手な相手。ユウと瓜二つの存在。血を分けた。双子の妹がここまで来ているということに
「ああ…憂鬱だな。俺の居場所が、バレないことを祈るしかないか…」
To be Continued…
to be continued…
(黄昏歴 1000年 1月)
さて…と。ここなら良いだろ…言うこと聞いてくれよ?(少年は雪深い森の中、一人と一匹であることを確認して、木漏れ日の中腕を伸ばす)
『しっかし、私が言うのも何だけど物好きだにゃ。なんでこんな事したにゃ?』(少年の持ってきたシートの上に腰を下ろし、雪に直接触れない位置で猫は見物がてら声を掛ける)
(一先ずその声は無視して、少年は集中する。己の内に語りかけるように、深呼吸)
《起きろ。少しだけなら、食っても良いぞ》(猫にではなく、話しかける。相手は、自らの《影》)
(うぞり、と。伸ばした腕の影が形を変え、許可を得た少年の影は自らの触れている木々の影を《喰って》いく)
うぅん…もう何度か見てるけど不思議な光景だな…(少年は木々の影が消えていくのを眺め、それが三本目の木の影を食って止まったところで満足気に頷く)
鬼にしては、聞き分けが良くて助かるね(元に戻り、それほどでもない、とボディランゲージで伝えてくる影を見る)
『物好きにもほどがないかにゃ…?自分を乗っ取ろうとして、友人達の魂までかけた相手と、共存を望むなんて』 --
ユウとクウネル
そうはいっても、さ。とどめを刺す時に…迷ったんだよな(握った手をじっと見つめ。ゆっくり開く。影は、大人しく同じ動きを合わせてくれる)
『そういう所が物好きだって言うにゃ。甘ちゃんでも良いにゃ。「そっち」の方はどう言ってるのかにゃ?』
(猫はシート越しの雪の冷たさを我慢しながら、珍しく心配そうな声音で訊ねる)
俺に任せるってさ。まだ他人と話せるほどじゃあないけど、俺とは話せるからね…
代わりに、こうしてたまにちょっとずつ影を食わせる…これは、依頼の時とかにこなそうと思う
そうやって、きっとこいつとも共存できる…してみたい。ダメかな(少年は猫に笑いかけながら応える)
(対する猫はやれやれと首を振り)『好きにしろにゃ…ドロッセル達がなんていうかは、わかってるだろうににゃあ』
…また、いつか話すさ。いや、うぅん…すぐ話したほうがいいのかな…めっちゃ諌められる気がするけど… --
ユウとクウネル+α
to be continued…
(そうして時刻は夕暮れ、黄昏、逢魔が時)
(一番『影』が濃くなる時間)
(遊が、己の運命を決めるために設定した、タイムリミットの時間)
…そろそろ…か(宵闇に飲まれていく風車小屋の影を睨みつけていたが、重々しく呟く) --
ドロッセル
ああ、付き合ってくれてありがとう、ドロッセル。気楽に行こうぜ、俺ももうただ死ぬつもりなんてないんだから
(少年はだから気負わなくても良いというように、笑って告げる) --
ユウ
大丈夫、上手く行く…そうだろ?(二人の顔を見れば、笑い) --
四季
…そうだな。必ず成功させて見せようじゃないか(四季の言葉に微かに微笑み頷く) --
ドロッセル
あぁ…そうだぜ。その為に此処に居るんだ、やらなきゃな(にっと笑えば、赤い目を煌かせ)
(その体から、闇の魔力を視認出来る程に溢れさせ…普段の様子からはまるで別人、と言った顔をし) --
四季
四季もな、頼りにしてるぜ?さて………サクッと終わらせようか(腰の刀はそのまま、上着の内に仕込んだナイフシースから一本抜き出し)
基本的に、俺が命の危機に瀕した時に防衛本能として出てくる、筈だ。だから(ユウは前から決めていた通り、何の躊躇も迷いもなくそれを自らの胸に突き立てた)
――――ッ!(あまりにあっさりとした、その動き。深々と根本まで突き刺さったナイフを、悲鳴を上げるでもなく引き抜き、もう一度振り上げ…)
(次の瞬間。ユウの体から『影』が噴出した) --
ユウ
(胸に刃を突き立てる姿、思わず身構えてしまうような光景であった。だがそれ以上に)
…!これが…ユウを蝕む影…ッ!(ロングソードを引き抜くと深く腰を落とし、ギラついた目で睨みつける) --
ドロッセル
ユウ…っ!(その様子を見れば、ぐっと身構え)
…そりゃ、そうだよな?食べる前に死なれたら大変だもんな?…やっぱり趣味悪いぜ、お前(言いながら、此方も戦闘体勢をとる。まるで獣の様に姿勢を低くし、その影を見据えて) --
四季
『私のお仕事の時間だにゃあ』(猫はこの段に至っても呑気であり、欠伸を一つかます余裕を見せる)
『お支払いは後ほど。まずは………切り離すにゃ、それからはお好きにどうぞ、にゃ』
(猫は自らの肉球を地面へと押し当てる。それを機に、周囲に異様な魔力が渦を巻く)
(それらは猫を中心に淡く、赤く発光する魔法陣となり、ユウの体を、『影』の怪物を取り囲んでいく)
『影のほうを狙うようににゃ?そっちが切り離された『影喰い』にゃ』(猫の言葉の通り。ユウの体から切り離された影が、地へと這いつくばる平面的なそれから、突如立ち上り、声なき声で咆哮する) --
クウネル
(少年は、息も絶え絶え、膝をつく。『影喰い』を切り離すためとはいえ、致命の一撃を自ら行ったのだから当たり前だった)
うっ…ぐぅぅぅうううう!(少年は、相棒の猫をただ睨むように眺め、呻く)
『わかってるにゃ。二人共、時間稼ぎをよろしくにゃ』(そう言って、猫はもう一度魔法陣を展開する。今度は、ユウを癒やすためのもの) --
ユウとクウネル
応ッッッ!!
任されたッ!(振りかざすは長剣、「影喰い」へ向かって駆け出す)癪だが頼むぞ…クウネル!そして四季!
(重打撃を得意とせぬドロッセルは極力前に、そして『影喰い』の気を引くのが仕事。何より火力に関しては四季やユウのほうが高い)
貴様が…貴様が居るからユウが……ッ!一欠片残さず打ち砕いてくれる!(軽快にステップを踏みながら影へと肉薄する) --
ドロッセル
っ別に倒してしまっても良いんだろ?…前は任せた、ドロッセル!!(ぐっと身構えたまま、片手に魔力を溜めればそれは…空間を歪め、視覚化出来る程となり)
俺の取って置きはまだあるんだ…悪趣味なお前には…ユウはやれねぇけど。コイツなら腹いっぱい食わせてやるよ…「悪評高き狼の意」(ポツリと語れば、自らの両手は真っ黒に染まる。空間をゆがめるほどの闇はそれをとどめ、漆黒の刀としてその手に握られる)
あはっ…!任せろよユウ、俺がアイツを殺してやるからさぁ!(ドロッセルが気を引くために前に出た、ならば此方は後ろからアレを殺せればいい。簡単な事だ)
はぁっ!(刀を振るう。そうすれば、闇は強い悪意を形にした様に…黒い斬撃となり、陰喰いに放たれる) --
四季
(生まれたばかりの化物は、咆哮しながら現状を判断し始める)
(早い段階で宿主から切り離されてしまったため、不安定だ。まずは、宿主に戻らなければならない)
(獣人由来の尋常でない速度で迫り来る脅威を、まずは対応する。『影』の塊は腰だめにした右腕を、振りぬく
(一振りの刀の影が抜刀され、そのまま獣人へ叩きこもうとして…)
(直後。闇そのものといった衝撃が影を貫く)
――――ッ!?(影の塊は声なき咆哮を上げる。不意を突かれ、刀の影を持った右腕が切り飛ばされ、そのまま夕暮れの中へ消える)
(直後。もう一度、影が生え直す。その腕を持って、まずはやはり、肉薄する獣人へと伸ばされ、殴り飛ばさんとする) --
『影喰い』
四季…!良い一撃だ!(吹き飛び闇の一部へと溶けていく右腕を尻目に『影喰い』へと迫る。その距離は既に1mも無い)
(突き出された化物の腕に絡みつくかのように、身を回転させながら紙一重で回避を行うと)―
七つ首が一の型
―
(回転しながら叩きこむかのようにロングソードを振り下ろし叩き込む。そして直ぐ様剣を手放すと、後ろに跳躍しながら透かさず両手に抜き払った短剣を影目掛け投げつけた) --
ドロッセル
ハァ…はぁ、だろ?俺の取って置きだからなっ!(目に見えて消耗が激しいが、更に、更に魔力を漲らせる。髪は紫に変化し、溢れる闇の魔力は狼の耳と揺らめく尻尾を形作っていく)
まだまだっ…!俺の牙は一振りじゃおわらねーぞ!!(ぐわっと目を見開けば、ドロッセルの放った短剣に合わせ、空間を切り裂く漆黒の斬撃を影喰いに飛ばし) --
四季
(伸ばした腕を逆に絡み取られ、恐るべき速度で叩きつけられるロングソードをしかし、『影喰い』は防御すらせず受ける)
(構成している影が飛沫のように飛び散り、消え、再び補うように現れる。注意深く見ていれば、影の量が多少だが、目減りしていることに気づくだろう)
(それでも影の怪物は後方へ飛ぶ獣人を絡めとらんと腕を伸ばすが飛来する短剣に押し留められ)
(飛来する闇の斬撃に、影の怪物は一瞬で判断を下す)
(怪物は、地に這う影その物に戻る。そして、そのまま地を這って後方で火力を出す相手に向かい、疾走する) --
『影喰い』
そうだ影喰い、お前の相手は「俺達」だ…!はっ、あはっ…(楽しそうに笑う。この目の前の影喰いを殺せると思えば、笑いが止まらない)
(迫り来るそれを目視し、反応出来ない程鍛えていない訳ではない。手に握った闇の刀を影喰いに向かい、下から切り上げる様にして振るえば)
(ぐぅんと音をたて、地面も空間も削り取りながらその太刀が影喰いを捉える)
ドロッセル、追撃はまかせるぜーっ!! --
四季
そうよ、我らが貴様の相手だ!…四季が後ろに控えておるから弱いとでも思ったかッ!生憎あやつは…オールラウンダーだ!(雷撃のように高速で切り返すと斬り上げる四季の元へと全速力で駆け付ける)
良し、フォローは任せておけ…!(集中―目前の影を、一寸も残さぬよう、己の中心で捉える。ドロッセルの金色の目が鋭く細まった)
受けてみよ、
雪片の輪舞
…!(『影喰い』目掛け、一瞬にして何重にも斬撃が放たれる。少しでも長く、少しでも大きく…相手を拘束せねばならない!)
クウネルっ!(全力で斬りつけ続けながらも叫ぶ)あとどれ位必要だ…ッ!? --
ドロッセル
(地面ごと抉り来る一撃に、化物はとっさに地面から剥がれるしかなく―)
(そここそが致命の隙となった。剥がれ、宙に浮いた影の化物に、追いすがった獣人の放つ一瞬の六連撃が影を無残に分解していく。声なき悲鳴を化物は上げ、蹌踉めく)
(誰に届くでもない悲鳴を、追い撃つように。猫は口を開く) --
『影喰い』
『致命傷がそうすぐ治るなんて思わないで欲しいにゃ…』(言葉とは裏腹に、猫を中心にユウを取り巻いていた治癒の光は収束し)
『おまたせしたにゃ。あとは、存分に…鬼退治を楽しむといいにゃ』(告げる猫の横、表面上は傷が言えたとはいえまだ痛みの残る体を捻じ伏せ、少年は地を駆ける) --
クウネル
《廻れ、ムーランルージュ!》《千里を駆ける風を呼び》《全てを切り裂く力を寄越せ!》
(少年は矢継ぎ早に己の持つ魔導器に命令を下す)
(魔力の追い風を受け駆ける一歩が三歩になり、五歩になり、次の一瞬で『影喰い』との距離を詰め)
さあ、今度はテメーが…俺の影に怯える番だぜッ!影喰ぃいいいいいいいぃ!!(放つ魔力を帯びた抜刀、斬撃) --
ユウ
(後方支援を行う闇の魔力を待とう少年によって逃げうる地面は抉り取られ、縫い付けるような連撃を繰り出す獣人)
(その間を塗って迫り来る宿主によって繰り出される風の刃に、影の化物はその体の半分を持って行かれ)
(化物は少なくなった余力を、しかし余すことなく発揮した)
(最初に吐き出された時に比べ半分程のサイズへとすり減った化物の影の形が、魚の足を持つ姿へと変じる)
(そのまま、その影の持ち主が用いる、膨大な魔力と、重力を操る魔術を行使。三人に対して掛かる重力を単純に倍にする) --
『影喰い』
(烈風を纏った刃の一撃によって掻き消える『影喰い』の半身を見遣ると振り向く)
言ってる割には早いじゃないか!…ユウ!もう大丈夫なのか!?
(ユウの復帰、そしてこのまま押しきれる…!そう、確信しかけた時)
(全身の皮膚が粟立つほどの魔術の波動、そして)
ぐっ…!?う、足が…いや、体が…重く…!?
(『影喰い』の目前で、縫い付けられたかのように「囮」の脚が止まる) --
ドロッセル
ユウ…!大丈夫なのか?!(ユウの風刃が炸裂すれば、少しだけほっとする物の…いまだ油断は出来ぬ、影喰いの眼前で)
よっし、このまま三人でおしき…ぐっ?!(このまま押し切れると思った刹那、影喰いの魔術が行使されれば顔を顰める)
な、なんだこれ…!?体が重てぇ…!(手が止まる。前に居るドロッセルと息を合わせられなければ、自分の攻撃は仲間にまで被害を与えるという危惧から攻撃を振る事を躊躇ってしまい、それは大きな隙となる) --
四季
(三者三様、重力増加の反応で生まれた『隙』を、影の化物は笑う)
(声もなく、しかし『がぱり』と開いた口腔が、笑っていることを悟らせる)
(重力の呪縛が解ける直後、化物は影の刃を三度振るう)
(ユウが行う、風の刃が。今度は影の繰り出す脅威となってそれぞれに襲いかかる) --
『影喰い』
くそッ…南無三…!
(二倍の体重を抱えたまま、この距離で回避を取るのは不可能であった。とっさに両腕で防御を試みるが)
(加減すら持たぬ風の刃は容易く防御を貫き、胴へと達した)
が…ッ!(血が流れる。腕からは幾重もの血が吹き出し、シャツにはみるみる間に赤が広がっていく)
何が可笑しい…!…ぐ、くそッ…こんなところで…(憎々しげに腹を押さえながらよろめく。せめて、少しでも目を引き付けなくては…その意地だけで短剣を構え) --
ドロッセル
(己の『影』が笑うのを、憎々しげに睨みつけ)余裕ぶり、やがって……ッ!
(風の鎧を持ってしても重力の縛りには勝てず。ギリギリでこちらの風の刃を沿わせ、吹っ飛ぶときには既に重力の呪縛は弱まっており)
(派手に吹っ飛び、地を滑る)
(刀を血に刺し、二人の様子を確認し)
クウネルッ!(ユウの叫びに猫はやれやれと首を振り)
『ちょっとだけにゃ?あまり払い過ぎたらこっちの儲けが少ないにゃ…』(猫はその身軽さを利用して三人の間を行ったり来たりする。その度、猫は三人の背に肉球を押し当て)
『これで、暫くの間は徐々に回復するにゃ。でも、回復量を上回るとダメだから気をつけるにゃ』 --
ユウとクウネル
くっ…(この重さでは、次の攻撃はかわせない…受けるしかないかと、闇の刀を前で構えれば、次に繰り出される影喰いの攻撃は…ユウの風刃だ)
(風刃は受ける…!ザッと嫌な、身を斬る音が通り過ぎていく。…刀で防いだ分致命傷は避けたが、その両腕や足には風刃によるダメージが刻まれる)
はぁ、ハァ…いってぇなあもう…二人とも、大丈夫かよーっ?(それでも影喰いを睨む様にして、構えは崩さず。切り傷からはどろどろと闇があふれ出る…そしてクワネルの肉球が触れれば)
…クワネルさん、へへ、俺は大丈夫だよ(回復の類はほぼ意味をなさないらしく、傷口は塞がらず…既に人とは思えない程、魔を濃くさせていた)
(今、死んでも良い。アイツを喰らい…ユウを救う。その為なら、今終わっても良い。その為に此処に、今自分が居る。そう言わんばかりの強い意志を宿す瞳は赤く揺らめき、影喰いの次の手に対応しようと身構える) --
四季
(影の化物は冷静に、生まれたばかりの、しかし経験だけは『奪った』影から得た思考を回す)
(今、一番手負いなのはやはりあの重火力の闇を纏う少年。獣人も脅威だが、まずはそちらを排除しようと)
(影の形が変わる。眼前の獣人の姿を偽り、手負いの少年へと肉薄)
(そのまま飛び上がり…影の刀を構え、繰り出す技は―ドロッセルの、短針砕き)
(獣人の膂力を持って繰り出される回転斬撃が、四季へと迫る) --
『影喰い』
…っ上等!(相手の刀は、此方に振り下ろされる形の縦回転だ)
だぁあっ!(黒い刀で受ける、とこの場の誰もが思ったであろう。しかし…片手を腰の裏に伸ばしたかと思えば、魔物の骨から削りだした斬り込み型のククリナイフだ…「満月」と名付けられた、投擲にも適すその形は、少年の殺意を体言したかの様な鋭さを持って影喰いに放たれる)
(相手は人ではない、本来は不意打ち等は喰らわない筈だ。だが…覚えた技術をただ使うだけ。そんな相手には、これは効果的だと踏んだのだ)
影喰い…ッ!俺の満月はテメーを照らすぜ…!!(キっと満月の行方、影喰いを睨む。そして前に構えていた闇の刀の刃をすっと後ろに構えれば…それは居合いの型であり、闇の刃を包むように鞘が形成されていく。空間は可視化される程の濃度の魔力に、ぐにゃぁと揺らめき) --
四季
(影は自ら始めた回転を止められず、「満月」によりまるで空中に縫い止められたように、打ち付けられ)
(そのまま、勢いを失い落下する………体制を整える暇など、既にない) --
『影喰い』
(落ちる影喰いに合わせるように…スッと、とても優しく、刀が抜かれる…)
(父の剣技であり、姉が零と名付けるそれに、母のヴァナルガンドと言われる魔法を乗せ、空間を斬る)
(…何も起こらない、何も有りはしない様に見える………だが、否。見えない斬撃が、「空間」を斬り、闇の悪意を持って削り、消滅させていく。それを放てば、闇の刀は一振りで霧散し)
はあっ…駄目…か…ごめん…ドロッセル、ユウ…俺、ちょっとだけ先に休むよ…(鮮やかな紫色をした髪は色を失い、出血の変わりにあふれ出ていた闇も止まり、ふらりと気が抜けるようにその場に倒れ…)
(影喰いはこれでもまだ倒しきれないだろう。次の攻撃が来れば…先にやられるのは俺か。…まぁ、良いか、俺は十分に時間は稼いだろ…良い所は、ドロッセルとか、ユウにくれてやろ…へへ、俺、格好良かっただろっ?ユウ、俺…お前に生きて居て貰いたいんだよ…ユウ…勝てよぉ…)
… --
四季
四季―!(思わず声が出る、四季の渾身…そしてその総てを込めた一撃。それをしかと見届けたのだ)
…四季、お主が開いたユウがための血路…我が繋いで見せる!しばし…休んでおれ。…チッ…貴様に感謝する日が来るとはな…(クウネルに悪態をつきつつも一歩前へ出た)
(胸中に去来するは激怒。己の姿を模し友へ斬りかかる暴挙に対し、煮え滾る溶岩のごとく漆黒の感情が
そして暴君の血が魂の底より這い出てくるのを感じた、しかし)
………父上、今一時…黙っていてくれ。これは…我らが友に捧げる戦いだっ!
(転がっていたロングソードを拾い上げると、剣の腹に手を添わせ再び深く姿勢を落とす。それは今までユウにも、そして誰にも見せたことのなかった打突の構え―) (四季の一撃に追随すべく、『影喰い』へ切っ先を向けで全速で―突っ込む!) --
ドロッセル
(未だ落下中の体では、今まで手に入れてきた『影』では、対応できない)
(そもそもが「空間」ごと削りとる刃に、対応が間に合うはずもなく)
(影の化物は更にその体をすり減らしていく)
(既に生命を得てしまった影の化物は苦悶する。去来する思いは死への恐怖)
(着地の瞬間、四肢を駆使して衝撃を最小限に抑え、立ち上がる…その瞬間、飛び込んでくる獣人の刃に、晒される) --
『影喰い』
すまぬな(影喰いに剣先を突き立てながら一言。遅れて押し出された空気が旋風となってドロッセルの後ろより吹き荒ぶ)
だが、共存が許されないのであれば…貴様には消えて貰う(友の為に。眼が語るは容赦なき必殺の意思。これで止めにせん とばかりに、引きぬいたロングソードを高く上段に振り上げた) --
ドロッセル
(深々と突き刺さったロングソードが引き抜かれ、その後を追うように出血めいて影がぼろぼろと溢れ、そのまま霧散していく)
(なりふりかまわず影の化物はすぐさま宿主であった少年の姿を模し、力を模倣する)
(吹き荒れる風の鎧をまとい、振り下ろされるロングソードへと向け吹き飛べと願い、その影の拳を打ち振るう
その姿は既に弱々しく、それでも生への執着を見せていた。諦め混じりだったとはいえ死へと向かう覚悟を見せた宿主とは、真逆の生き汚さを見せる) --
『影喰い』
(風の鎧、そしてその姿は―)…!
(風の鎧に受け流されたロングソードが地へと叩きつけられる。躊躇いは一瞬、直ぐ様その者は「ユウでない」と思い直す)
くそっ…何故、何故そこまで粘る…!貴様の中にあるのは何だ!呪いか?それとも執念か…!
(すばやく、そして手際良く。短剣二本に持ち替えると目前を阻む風の鎧に突き立てる。剣と烈風がかちあい、風切り音が響いた)
悔しかったら答えてみろッ!!(ギリ…と歯を食いしばるとあらん限りの力で前にめり込んでいく。そこまで腕力があるわけではない…が、今は何としても退けぬ時だ) --
ドロッセル
(吹き飛ばせず、尚もめり込んで来る刃に不利を感じ取り、慌てて拳を引っ込め、そのまま一度地へと、ただの影に戻り)
(影は問いかけに答えるように…初めて口を開く。響く音は宿主であった少年の物)
【死に…たく、ない……せっかく…生まれたのに、死ぬのは…嫌だ…っ】
(そのまま、咆哮とともに影は地から跳ね上がり、その勢いを持って影の刃を抜刀する。獣人のその腹部へ向けて) --
『影喰い』
(復帰したばかりの少年はしかし、やはり未だ不調であり。倒れ伏す友人、四季を何度も目で慮り)
そりゃあ…死にたく、ねえよな…俺も、最近、そう思うようになった…
でもよ、それでも…俺は、お前が許せねえよ。だから…やっぱり、その願いは、叶えてやれねえ…(自らの刃を杖にようにして、よろよろと立ち上がる) --
ユウ
ぐ・・・っ!(短剣2本を交差させ、腹部目掛けて襲いかかる影喰いの斬撃を受ける。甲高い音を立て刃同士が火花を散らす)
…ッあ…があああああ…(鍔競り合いのまま、徐々に体に刃がめり込んでいく。しかし、言葉を絞り出し)そうだ…だれもが死は恐ろしい、だが…
貴様はユウを悲しませる
。それだけは…許して置けぬ―!(右手の短剣が守りから解き放たれ、『影喰い』目掛け投げつけられた)
(…同時に胴に、もう片手の短剣ごと刃が斬り込まれる。ゴホッとくぐもった音を立て、ドロッセルは血を吐き出した) --
ドロッセル
(押し切るように、ただ力まかせに刃をぶつけていく。守りを捨て…投げつけられる短剣に、化物は慄いた)
(自らを危険に晒し、こちらを攻撃してくる獣人の心が理解できず)
(そのまま、ボロボロと崩れ始める体をなんとか押し留め、影の化物は)
(夕暮れの中、逃げ出そうと身を翻す)// --
『影喰い』
(逃げ出そうとするその様子に、ユウは追いかけようとし、しかし、自ら負った傷と受けた傷により足を縺れさせ)
…ッチ、似が、さねえ…逃し、たくねえ…!(それでも、立ち上がり。しかし。差は開くばかりで) --
ユウ
(逃げ出そうとする影、本来なら逃げきれたかもしれないその影は、突如何かに踏まれたかのように体が沈む。)
(頭を垂れた影は気づくだろうか、自分の足元に伸びる黒い影、それが遠く数百mは先から伸びている事を。)
(その影の先には)…私の友達を…虐めた、お返し…です…(強い魔力の攻防で気づき、駆けつけていたクィールの姿。)
(それは影も一度使った、人魚の重力。本来なら離れた場所からしか出来ないそれを、遠距離からしたのだ。)
(練習もした、素質もあった、しかしそれ以上に倒れている二人、そして傷だらけのユウを見た時に現れた爛々と輝く紅い瞳。)
(友人を傷つけ、そして友人を苦しめてきた相手への怒り、敵意、負の感情が一時的に自分の力を、魔王の血の片鱗を引き出したようだ。)
(影が使った倍どころではなくさらに徐々に重さを増し、5倍、10倍、15倍とかかってきていたがふと消える…それは、不慣れなクィールの限界でもあり、「時間稼ぎ」が終わったからだった。) --
クィール
(生き残る為には、この生を繋ぐ為にはこんな連中にはもう構ってなど居られなかった)
(逃げて、他の影を喰らい、命を繋げなくてはならぬと鬼は駆ける)
(しかし、その影は縫い止めらた。自らも操った影の持ち主による重力の超過重)
(影は数十倍にも及ぶ重力の中、必死に藻掻く…しかし) --
『影喰い』
悪い、な………影喰い。お前だって死にたくねえだろうけど…(離れた位置からでもわかる、クィールの魔力)
(四季は、ドロッセルは、友は既に倒れ。それでも、体を引きずる)
笑えるよな、実際笑ってたろ、お前。滑稽だよなぁ…俺、あんなに死にたがってたのにな
(刃を掲げる。もう魔導器に流す魔力はなく、ただの、普通の。しかし振りなれた刀)
長い付き合いだったな、影喰いよぉ…でも、これで
(刃を突き立てる。深々と、自らの影を引き裂いていく)
(断末魔はなかった。ただ、影は霧散して…そして、後には何も残らなかった)
(沈みゆく夕日は、それまで影のなかった少年に、初めての影法師を引かせ…そのまま沈む)
(少年もまた、誰に勝ち誇ることなく、倒れ伏した) --
ユウ
(全てを見終え、唯一無傷、唯一動き回れる小さな猫は少年たちの間をうろうろと歩き回り、嘆息する)
『これじゃ、今すぐ契約履行して貰うのは無理だにゃあ…』(やれやれと首を振る。今、契約分の魂を貰えばもれなく弱り切って彼らは死ぬだろうと)
『生きてる奴から食うのがいいのに、死んじまったらおいしくねえにゃ…』(猫は少しだけ思考して、仕方がないなと。本来の、悪魔としての、人間の女性に近しい姿に戻り)
『サービスしすぎかにゃあ…』(少年三人を小屋に放り込んで、回復するまでは見てやることにした) --
クウネル
(その日の少年は慌ただしかった。夜明けより前に目を覚まし、気に入っていた小屋の整理を終わらせる。この日までに片付けられるものは全て片付けた)
(それは当初の予定通り。しかし、本来であれば既にこの小屋も引き払っているはずだった)
(この日に至っても風車小屋に居座っていたのはただの感傷。帰る場所を作っておくための…)
………結構、固く決めてた覚悟だったんだぜ、これでも(少年は足元の猫に対して呟く) --
ユウ
『知ってるにゃ。正直、もっと取り乱すと思ってたのに』(猫はいつも通り、少年に応える)
『基本的にやることは変わらないにゃ。最終的な目標が変わったというだけ。遊は、とにかく勝つことだけを考えればいいにゃ』 --
クウネル
ああ…でも、こうなるとは思ってなかった。この14年…今日で、15年目か(手を握り、開いて)
俺が誰かに必要だと、生きていていいんだと言って貰えるなんて思っても見なかった。ただ、死ぬ日を待つだけだと思ってた
だから、最後くらいは自由に生きて、自分で死ぬつもりだったのにな…今は、死にたくない
生きて、果たさなきゃならない約束をするなんて、僕も変わったもんだと、自分で思うよ --
ユウ
(猫はただ笑って遊の紡ぐ言葉を聞いている。猫はいつでもそうしてきたように、この日も変わらない) --
クウネル
だから、僕は。今日初めて、死にたくないと思って戦うよ
そのために…まずは、ご飯にしようか。クウネル(遊は一度街へ繰り出し、食事を済ませ友人たちを待つことにする) --
ユウ
Last-modified: 2016-08-06 Sat 22:43:20 JST (2819d)