レオスタン・ナジャ政変 †
あらすじ †
オルクス博士などトライア一族よりいただいた ナジャ政変渦中の3名。左からカウェント、ミロク、アラジン
遠い砂漠の国の大きな街で、
太守(王)の愛妾の子が跡取になりました
正妻には子がいなかったためです
正妻「絶対に許さないよ」
黒幕「へっへっへ奥方様
やるならお手伝いしますぜ
その代わり・・・」
正妻「分かっておる」
やがて太守は病床に臥し
なぜか愛妾の一族に不幸が続きました
正妻「・・・やったか」
やれてません
生き残った跡取はミロクと名を変え、
暗殺者として生きることになります
いつか母と姉の仇を討ち、
故郷を元に戻すために
10数年後、ついに時は来ました
彼は仲間と共に刺客を打ち倒しながら
故郷では 散り散りになった
旧臣たちを集結させて、
黒幕を追い詰めていきます
・・・はたして その結末は?
もう少しくわしく †
ミロクは、レオスタンの地方都市「ナジャ」を治める太守(国王や州知事のような存在)の妾腹の子で、
次期太守になると有力視されていた
それを妬んだ第1夫人(彼女には子が無かった)が、ナジャを介しレオスタンに影響力を及ぼそうとする勢力と結託
(近隣の1州、2つの都市、3つの軍閥や財閥、4つの外国、
特に北西の魔導王国ベルチア特務機関セクション13が関与した疑いがある)
165年初頭に、太守に毒を盛って寝たきりにさせ、ミロクの母と姉を亡き者に
ミロク自身は、蜥蜴人の忠臣(ラプ・ターの一族の者)の手で辛うじて脱出
この政変後、第1夫人側は、ミロク死亡と誤認。彼に瓜二つの者を傀儡としてナジャの実権を掌握
徐々に国力を削ぎ、利益を横流しする
その後、2つの暗殺団(「紅い月」「暗殺教団」)を渡り歩き、冒険者となって国外へ脱出したミロクは、力を蓄え、人脈を構築
178年。彼の生存を知った第1夫人らの命により、酒場の街にまで迫る刺客・・・
準備は整ったと、ようやく反攻に転じるミロク
構図 †
- マイペース個人企画(イベント)
- 基本は行間という名の水面下で進行、時々 駆け引き戦闘RP発生
補間 †
ミロク †
黄金歴157年
大統一の混沌もとうに収まり、新たな興りの時代
レオスタン連邦ナジャ州。その太守と愛妾の間に生を受けた少年がいた
成長していく少年は母や姉に似て容姿麗しく、
本妻や他の愛妾たちの政争に興味を示さなかった母の庇護の下、自由に育つ
しかし、少年に次期太守の座が巡って来た矢先・・・
「あれは誰?」
自分に瓜二つの者が、宮殿に居る。そして誰もそれが贋者であるとは気づかない
母はいつからか、誰の仕業か。正気を失ってしまっており、姉も行方知れず
迫り来る死の気配は、少年の身にも降りかかる
危機一髪だった
長年、忠を尽くしてくれていた蜥蜴人(リザードマン)の付き人だけが異変に気付き
傷を負いながらも彼を宮殿から逃がす
数ヵ月後。古くからこの地に在る暗殺団『紅い月』の一員となり、生きる術(すべ)を学び、復讐の刃を研ぐ少年
高き鐘楼堂にて、母の葬儀を見下ろす双眸は哀しく、鋭かった
その少年の名をミロクと言う
かつて母に貰った本当の名は、もう長い間、口にしていない
血戦(加筆途中) †
黄金暦183年夏
ミロクは、酒場より遠く離れたナジャの地にいた
王宮を視界に捉える高い鐘楼堂
かつてここから母の葬儀を、隠れて見ることしかできなかった少年
10数年経った今、その双眸が王宮を捉えている
「若、手筈は整っています」
蜥蜴人の忠臣が彼の指示を待つ
「・・・・・・今日で終止符を打つ。生きてまた逢おう」
側に控えていた仲間たちが力強く頷き
何度目かの鐘が鳴り響いたときには、彼らの姿は無くなっていた
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全てが終わった後
幾つかの軍閥、財閥が叛逆の咎で取り潰しとなり
没収された莫大な財産*1は、赤い狩人への報酬となった、とまことしやかに囁かれたが
真偽の程は定かでない
そして歴史の陰へ(加筆途中) †
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かくして、ナジャ奪還の裏で起きた戦いも ミロクと、彼に力添えした冒険者たちの存在も
光差さぬ歴史の陰に埋もれることとなった
太守の座は、後年生まれた第4夫人の子が継ぎ、ナジャは再び隆盛を極めたという
年表 †
- 150.XX 大統一
レオスタン砂漠に散在する諸王国、都市国家群が集結し連邦化
ナジャもここでレオスタン連邦に組み込まれ、王がそのまま太守に着任
- 157.XX 太守とその愛妾の間に男子誕生(後のミロク)
- 165.XX ナジャ政変。ミロクの母(太守の愛妾)、姉、家臣の多くが亡くなり、毒を盛られた太守も病床に臥せる
首謀者は太守の第1夫人(正妻) レオスタン連邦に利害を持つ諸国がそれを後押し
太守の息子は敵に気付かれないよう王宮を脱出。暗殺団「紅い月」へ身を寄せる。ここでミロクの名を授かる
- 165.XX 剣匠・アルミに師事
- 16X.XX アルミが亡くなる。ミロクの染色体異常が発覚
- 169.03 ミロク冒険者登録、遠く「酒場の街」まで移動し暗殺教団に移籍
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- 178.09 敵が自分の生存に気付き刺客を送り込んだことを確認
夢幻館から去り、反攻開始
- 178.10 メルーフェを通じエトナムから呪殺を逸らすための土人形(寄り代)と、呪いを逆探知する掌サイズの青銅の犬を入手
レナータから魔法防御用途にブラッドインク、ロック鳥の羽根などを購入
- 178.11 呪師含む敵の一団がミロクに対し、竜言語による遠隔呪殺を試みるが
事前に寄り代などを用意していたため、被害なし
正確な位置を割り出し、暗殺教団のアサシンと共に乗り込んで殲滅(酒場の街より10里行ったところにある村)
敵側の呪いが酒場の街周辺の怪物勢力分布図を改変し、世界の均衡に綻びを生じさせる可能性がある
禁忌術であったために教団が動いた(本来教団は中立の立場である)
- 178.12 カウェントの協力を得る
- 179.01 スラムの空き地にて、カウェントが砂人(人間サイズのサンドゴーレム)4体を撃破。砂人を操っていた魔導師3名は泳がせる
同月、街外れの森アラジンの家に現れた蜥蜴人の刺客をアラジンと、ミロクが討ち、アラジンの協力を得る
- 179.02 アラジン、敗走時に正体不明の一団(北西の魔導王国「ベルチア」の特務機関か?)から襲撃を受ける
このとき見たキングワイバーンの足に付いていた紋章は、ベルチアの名家「レイトローズ家」が
裏の業をなす場合に使用するもので、多くの外法組織はこの紋章を怖れる
- 179.XX キリクとネモ、シトリンと接触
- 179.06 酒場の街スラム水道管破裂事件。カウェントがシトリンの襲撃を退け、打ち倒す(9月頃との説もある)
- 179.07 ミロク、黒幕に排斥されたナジャ旧臣の残存勢力を結集させ、ナジャの地での反攻を開始
- 179.08 太守に盛られた毒を特定
- 179.09 黒幕に取り込まれた暗殺団「紅い月」の一部勢力を壊滅させる
- 179.10 酒場の街におけるミロク暗殺攻勢が激しさを増す
- 179.11 黒幕が牛耳る現執政府の重臣数名が辞職。国外逃亡を図る者、行方知れずとなる者、様々
- 179.12 政変後のナジャ財政逼迫の原因が、第1夫人と外国勢力との内通にあり、と連邦中央に露呈しつつある
謀叛と外患誘致、内乱罪に関して内偵開始
- 180.01 太守の症状を回復させる解毒剤調合法が発見される。しかし材料の入手は困難とも判明
魔の眷属の毛髪、異世界製の生物のからだの一部を多数。マンティコアの肝・・・等々
- 180.06 酒場の街に潜入した敵の75%以上を排除
- 180.07 ナジャにおいて、ミロクに味方する旧臣数名が敵に暗殺され、劣勢に
- 180.08 ミロク、旧臣勢力への援軍を送る
- 180.09 酒場の街に潜入した敵の90%以上を排除
- 180.10 敵勢力がフリーエージェントや傭兵を用いる。酒場の街における戦力増強・回復
- 180.11 ナジャにおいて、旧臣側の勢力が再び優勢に。太守の身柄を確保
- 180.12 ミロク、プレマ調合の女性化薬を用い、敵協力者が居る場所への潜入、暗殺を行い、敵補給ラインを2つ寸断
- 181.02 カウェント、敵が潜む倉庫を強襲。梟熊(アウルベア)を倒し、敵補給ラインのひとつを断つ
- 181.03 敵勢力のうち1外国、1都市、1財閥が手を引く。ベルチアは依然として工作を続行
- 181.07 ミロク、敵アサシンの刃で毒(ドラゴンゾンビの暗黒ガスを基にした神経毒)を受け、
オルクスに応急処置を施される(数日後、レナータによって完治)
同月、カウェントが敵暗殺団の隠れ家1つを壊滅させ、
帰還途中に路地裏にてミノタウロス2体(敵に雇われたフリーエージェント)に襲撃されたが、返り討ちに
- 181.12 ミロク、冒険者を引退
- 182.06 酒場の街、およびナジャ 敵残存勢力40%以下に
- 182.07 酒場の街における協力者のチーム複数が圧縮空間に潜んでいた敵刺客の不意打ちを受け、壊滅。被害甚大
- 182.08 ミロク、アーシュラから空間操作系呪文を感知するカードを入手
圧縮空間に潜む伏兵による被害を大幅に減らすことに成功
- 182.秋 アラジン、旧市街の酒場にてナジャの暗殺者2名と、相手の姿そっくりに化ける「鏡の魔導師」と交戦し、これを退ける
- 182.秋 カウェント、スラム街にてニッキと交戦
剣を折られ、多臓器破裂などの損傷を受け、「暗黒風」の術法にてスラムに被害を及ぼしつつも、これと引き分ける
- 182.暮 酒場の街における敵勢力ほぼ全てを排除完了
- 183.05 ミロク、半陰陽遺伝子起因型体組織崩壊症候群(ユニ・カスケード)発症。吐血を伴う発作、数年で肉体が維持できなくなる可能性ありと判明
- 183.夏 ナジャにてミロク率いる旧臣勢が王宮を制圧、奪還
第1夫人は蟄居閉門、その近臣に死者多数。黒幕も痛手を負い、全撤退
ミロクは表舞台に出ず、旧臣らが太守を補佐する形で回復した政権を担う
- 187.暮 ユニ・カスケード完治
※敵サイド情報の大半は情報屋ゲハイムニスから得ていたという
用語解説 †
汎人類社会 †
主に人間や亜人種などの人型生物と、それらに比較的友好的な種族で構成された社会
大抵はゴールデンロアの世界を指している
明王拳 †
拳を連続して複数の急所に叩き込む、素手の格闘技能。カウェントと対峙したミノタウロスが使用
暗黒風 †
破壊作用のある暗黒物質(ダークマター)を生成・抽出して噴き付けるといわれる未解明の術。一応「闇魔術」に分類
別名:エリアブラスト、エナジーストーム
かざした手が一瞬暗い光に輝くと、前方数10m〜数100mにわたって
建造物の多くが崩壊。生物は(原型を留めるものの)内部組織に深刻なダメージを受ける
182年秋にニッキがカウェントに使用し、スラムの一角、雑居ビル群を破砕。瓦礫の山を築くという甚大な被害を及ぼした
184年春に再戦した際にもニッキが使用。舞台となった廃屋敷を半壊させた
207年夏の最後の戦いでは、術の発動寸前にかざされた手の前方、エナジーの渦巻く位置を攻撃することで
破壊力を暴走、逆流させて術者ニッキに深刻なダメージを与えた。それを起点に
連続攻撃を加えたカウェントがついに彼女を討ち滅ぼす
鏡の魔導師 †
182年秋にアラジンを追い詰めた、標的の姿そっくりに化ける術を使う魔導師
レオスタンの裏社会では名の通った男。蛇人の血を引く種族で、年齢は100歳前後
毛髪が一切なく、のっぺりとした風貌
ヴォルデモードのイメージであってる
ナジャのステルス兵 †
182年秋にアラジンを襲った、姿が見えない透明の刺客
連邦お得意の、魔法と機械の融合した技術によるもの。透明化装置はかなり小型化されているが非常にコストが高い
アラジンは煙幕を焚くことで姿を浮かび上がらせ、これを撃破した
3つの暗殺団 †
すべて別個独立の組織である
紅い月 | レオスタン連邦全土に遍在。連邦が正式に擁する暗殺・諜報工作機関 北西の魔導王国ベルチアの諜報機関「セクション13」と張り合ってる |
ナジャ暗殺団 | レオスタン連邦ナジャ州にのみ存在。政変期ナジャ執政府(ミロクの敵方)の執行部隊となっていた 終結後に再編 |
暗殺教団 | 酒場の街に支部があるが本部は不明。特定の集団を利するのではなく、世界の均衡を保つことを目的にしているらしい 「紅い月」と交換研修を行う(ミロクがここに居た理由がコレ)など変わった試みも行っている |
ナジャ民衆の認識 †
「第1夫人が第2夫人(ミロクの母)とその一族を陥れたのだろう」という認識はある
もっとも、外国への利敵行為がバレるまでは、政変後の執政府もそれなりに支持されていた
183年初夏のナジャにおける最終戦は、民衆に死傷者はなかったが、王宮や軍施設での戦闘は苛烈を極めたという
旧臣勢が政権を奪還し、太守の病状が回復に向かうと、民衆には好意的に迎え入れられた
(旧臣勢を率いていたミロクは、彼自身の意思により、その存在を隠蔽される)
第1夫人勢の大半は死亡、黒幕もナジャ州、ひいてはレオスタン連邦に弱みを握られることとなった
友誼の証 †
政変を収めるのに命懸けで協力してくれた戦友アラジンに対し
ミロクから贈られた『太陽の短剣』(宝剣サンブレードのうち1つ)のこと
後年、アラジンの愛人であったエンディアルレーゼの真の姿、ローゼドラゴンの逆鱗を砕いた際に、失われた
ミロクの本名 †
カムシン・アル・ナジャ
(カムシーン、またはハムシンとも発音する)
「カムシン」は、北アフリカやアラビア半島で吹く、砂塵嵐を伴った乾燥した高温風のこと
レオスタン砂漠にも似たような風が吹く模様
どこかで聞いたなって思ったらハリードの剣と名前一緒だこれ
「アル・ナジャ」は、部族名
しかし、ミロク自身はこの名を用いない。曰く「僕の名はフィズ家のミロク。カムシンではない」
ナジャの旧臣たちには「若様」と呼ばれていた
フゲンとグンダリ †
ミロクと共にナジャ王宮奪還作戦に参加し、行動を共にした7人のアサシンたちのうち2人
(ネーミングの元ネタ:普賢菩薩、軍荼利明王)
フゲンは女性。蜥蜴人との混血、肌が所々ウロコ状に角質化しており、舌が青い
グンダリは男性。彼もまた蜥蜴人との混血。スキンヘッドの大男で青く長い舌を持つ
『手練れの暗殺者』クラスであるミロクに匹敵する腕の持ち主らしい(『下っ端暗殺者』クラス?)
政変終結後も、ミロクと行動を共にしていたが、188年ごろには帰国している
ナジャ太守 †
ミロクの父
ナジャ政変の折、毒を盛られ、ミロクが政変を鎮め、薬を完成させるまで起き上がれない状態が続いた
回復した太守は、息子を讃えた。が、しかし、その手腕と、旧臣の間での人望に危機感を持ち
また、前黄金暦時代に魔属(族)とよく交わり、彼らを従えたという
「ナジャに災厄をもたらした女貌の王」の再来をイメージさせる息子に虞(おそれ)を抱く
やがて父は子を疎み、子が太守を継ごうとしなかった原因がここにある