名簿/397708
- (長雨の季節、いつ止むともしれぬ雨の中、不意に空気が歪む)
(じっとりと湿った空気が粘り気を帯び、血臭に似た奇妙な悪臭が漂う……) (そして、雷の音に紛れ)(聞き覚えのある)(重く)(不吉な足音が) ズゥ……ン (響く) --
- (旅籠の一室、不意に空気がよどんだ事に気づく。)
<<セイバー、聞こえるか?あの時の瘴気じゃ>> (念話でセイバーに警戒するよう促す) -- 猫魔道士
- (マスターの声を聞くまでもなく、この怖気の走るような瘴気は否が応にもセイバーを臨戦態勢に移行させる)
(念話に対し、実体化することで応える) -- セイバー
- (ゆっくりと近づく足音……それと共に世界が悲鳴を挙げて歪んでゆく)
(旅籠の壁や床がまるで爬虫類のはらわたの様に生暖かく蠢き、旅籠の外では人々の混乱と悲鳴が) --
- いかん!セイバー、建物の中におっては飛んで火にいるなんとやらじゃ!
外に出て迎え撃つぞ!(果たして本当に迎え撃つことが出来るのか、そんな疑問をよそに、旅籠の外に駆け出す) -- 猫魔道士
- っ…!(世界の歪む厭な感じに眉をしかめ、いつでも抜けるよう手は刀の柄へ)
はい、マスター!(そしてマスターを追い屋外へ) -- セイバー
- (旅籠の外は……地獄と化していた)
(人も、動物も、建物も歪みねじれた世界……そして、汚染され元の姿を失った何かを捕食しながら旅籠へと近づく巨人) (旅籠から出てくる二人を目にした「それ」は全身に漆黒の甲冑を纏い、その手に巨大な鉄槌を実体化させる) -- 災厄
- くっ…正に地獄絵図じゃな…(歪み、魔界と化していくあたりを見ながら)
セイバー、後退しながら加重攻撃じゃ!…恐らく今の装備では…あ奴を倒すことはできん…! -- 猫魔道士
- こ、これは……(眉根を寄せ袖で口元を抑え) なんて、酷い…
は、はいマスター……後退しながら!? え、えっと…(遠距離用の攻撃手段を持たないため、少し困るサーヴァント) -- セイバー
- (剣の英霊が迷いを見せている間にも汚濁は深くなり、広がってゆく)
(そして巨人は狂気に満ちた瞳で二人を見据え……ぐ、と足に力を溜め、身を低くする) -- 災厄
- ちっ…完全にターゲットにされたのう…兎に角攻撃すれば良い、セイバー!
(と言うと、巨人の歩く先に、ズバババっとものすごい勢いでルーンんお書かれた札を貼っていく) (それは炎、聖なる浄化のルーン、だが、札であるが故に、その効果は限定的だ) -- 猫魔道士
- 申し訳ありません、マスター…刀でしか戦えない力のサーバントで…(悲しそうに目を伏せる)
(目をあければしかし、それは刀を使う者の目)(不用意に近づくのは危険。刀に手をかけたまま相手の出方を見る) -- セイバー
- (そして、巨人が二人に向かって突撃する!)
バンッ! (巨人の背後で空気が破裂する音が響く!それは物体が音速を超えた証……水蒸気の円環を潜り、衝撃波を引き連れて漆黒の巨体が主従を押し潰さんと迫る!) -- 災厄
- セイバー、そう落ち込まんでもええ、人には得手不得手があるもんじゃからのう。
と、来るぞ!セイバー! ガードスキル・プライマルアーマー (巨人が駆け出す瞬間、宝石の粉を宙に舞わせる、それは力場、結界となって、押しつぶさんとする巨人の突進を防ぐ) ぐっ…(だがあれだけの質量だ、しかも音速を超えている、勿論無理が祟り、手からは血が滴り落ちる) -- 猫魔道士
- っ!? いけない…っ(音より速く迫り来る巨体の進行方向からマスターを外そうと押し飛ばし……かけたところで結界の構成。所在なく伸ばした手をさまよわせ、そして下ろす)
マスター、下がってください!(壁により進行を阻まれた巨体に、袈裟懸けに一閃!) -- セイバー
- (炎と浄化の札を踏み越え、迫る巨人はしかし)
ギヂリ (軋むような音と共に障壁に阻まれ、剣の英霊の一閃をその身に受ける!) ギィンッ! (刀は金属音と共に結界に弾かれるが、その一撃で完全に足が止まる!) -- 災厄
- 了解じゃ!セイバー!無茶するでないぞ。(と言うと、一歩下がり、紋を描き始める)
足が止まった…!?チャンスじゃ!セイバー!一発かましてやれい! -- 猫魔道士
- 了解、マスター(マスターの言葉に答え、不敵な笑みを浮かべ。袈裟懸けに振りぬいた一閃、その返す刀は必殺の一撃)
宝刀「崩月麗」(宝具を発動! 魔力を込め、その言葉とともに至近距離において逆袈裟に切り上げる!) -- セイバー
- (剣の英霊の刃は狙い違わず災厄の巨人の身を切り裂き、黒く濁った血を噴き出させる)
(しかし、巨人はそれを気にする様子も無く無造作に鉄槌を振り上げ……) -- 災厄
- くっ…アレでも止まらんかっ…!(紋を書き終わり)
来るぞ、セイバー!!(咄嗟に叫ぶ、と同時に) ガードスキル・ネイルファイア(炎の渦が、巨人めがけて迫る、足止めや、視界を奪う程度なら出来るだろう) -- 猫魔道士
- (宝具の一撃は必殺の一撃。それが二度とも斃すことができず、悔しそうに息を吐く)
っ!?(しかし悔しさを噛み締める余裕はない。あの動作…嫌な記憶がよみがえる。咄嗟に、すぐさま発動されたマスターの魔法の後ろに下がる) -- セイバー
- (漆黒の巨人は紅蓮の炎に包まれ、汚染の拡大と汚濁からの力の流入が止まる)
(しかし、巨人の動きは止まらず……振り上げた鉄槌をそのまま鉄槌を振り下ろす!) バンッ! (再度、音速超過の轟音が響き衝撃波が巨人を包む炎を掻き消す) -- 災厄
- これ位の魔術では止まらんか…(いや、元よりサーヴァントにマスターがダメージを与えられるという考えが間違っている)
(プライマルアーマーをっ…駄目だ…今から粉を撒いたのでは間に合わないっ) ワシは…ここで、死ぬ…のか…(それは疑問から確信へと変わる、巨人が鉄槌を振り抜いた瞬間) (まるで草木でも撒き散らすかのように、魔術師の体が飛んだ) -- 猫魔道士
- (分かっていれば対応はしやすい。…しやすいが、受けるダメージはほぼ変わらない。しかし体幹を守りつつ、衝撃と同時に後ろへ下がることで大きなダメージを減らす)
…っ!? マスター!?(…が、それはサーヴァントの身であるがためにできたこと。自分の防御しか考えていなかった迂闊を呪い、マスターに駆け寄る) -- セイバー
- (振り下ろされた鉄槌は魔術師の体を吹き飛ばし、大地にクレーターを刻む)
(巨人は地に深々と突き刺さったそれを軽々と引き抜き、吹き飛ばされた魔術師と彼女に駆け寄った剣の英霊の方へと一歩、踏み出す) ズゥ……ン (重く響くその足音はまるで絶望そのものの様で……) -- 災厄
- くっ…(体の感覚が無い…セイバーが駆け寄ってくれるのが分かる…)
ワシは…こんなにも…無力…なのか…(自分の無力さをくやしがる…だが、絶望はすぐそこまでやってきている、自分たちを踏み潰さんとするために…) -- 猫魔道士
- マスター! しっかりしてください、マスター! 目を開けて……(目に涙を浮かべ、マスターに駆け寄り抱き起こし)
マスター……。う、う……母様…わたしは…わたしは、どうすれば………。アップルさん…(一歩ずつ着実に歩み寄る絶望よりも、自分の無力の嘆きのほうが深く。ただ涙を流し) -- セイバー
- ズゥ……ン
(そうしている間にも漆黒の災厄は二人の間近に迫り、禍々しい鉄槌を無情にも振り上げ……) -- 災厄
- そう嘆くでない…セイバーよ…お主は仮にも、最強を謳われる、セイバーのサーヴァントなのじゃろう?
くっ…ははははははッ!(体中が酷く痛む、だが)エンジンが掛かってきたのじゃ! 属性反転!モード・ビースト!!ここからが本番じゃ…ワシが蓄えたマガツの魔力、とくと味わうが良い!シィィアアァァァァァァァ!! (炎の濁流を発生させ、巨人を襲う、それは、鉄すら溶かしてしまう炎の渦) (と同時に、セイバーには、これまで以上に魔力が流れ込んでいるのが分かるだろう) -- 猫魔道士
- 最強…わたしが……でも……。……マスター?(豹変するマスターに驚きを隠せず)
っ…なんて炎…(驚くうちに見やれば、濁流たる炎はマグマの如し。熱気だけでも燃えてしまいそうな錯覚さえ) それに、これは……マスター?(そして自分には溢れんばかりの活力が。何が起きたのか分からずマスターを見る) -- セイバー
- (禍々しい鉄槌を振り上げた漆黒の巨人の姿が業炎に包まれ、肉が、体毛が焼ける悪臭が漂う)
(しかし、それは巨人は己が身を灼かれるのも意に介さず……)(鉄槌を)(振り下ろした) バンッ!! (音よりも迅く二人の頭上へと振り下ろされる鉄槌はその衝撃波によって業炎を掻き消し……) -- 災厄
- (魔力の開放、それは彼女が今まで貯めてきた、すべての魔力を開放する外法)
(その反動からか、彼女の髪は白髪になり、目は血走った赤へと変わる) うおおぉぉぉぉぉッ!!(彼女は、まるで獣のように疾走し、一気に、鉄槌のレンジの内側へ) 何をしとるか!セイバー、攻撃のチャンスじゃ!!ぐおおおおッ!!(巨人の腹に短剣を突き立てると、巨人の腹に直接紋を書き始める) -- 猫魔道士
- なんて……この炎の中でも立っていられるのですか…!
っ…!?(音を後ろに引き連れ振り下ろした鎚は、全身を打ちのめされるような衝撃はあれどしかしさっきまでの脅威はなく) これなら……。は、はいマスター!(マスターに叱咤されようやく戦いに戻る。すばやく近付き、小柄な体型を活かし背後に回りこむ) -- セイバー
- (巨人は視界から消えた剣の英霊を追う事はせず、自らの腹に短剣を突き立てた魔術師に虫でも叩き潰すように平手を見舞う)
(巨岩の如き腹、そして腕は先程の業炎により赤熱し、どこか妖しい光を宿している) -- 災厄
- ぎゃん!(平手であっけなく潰され、地面へと落下する)
(その先に見えたのは、赤熱して、怪しく光る巨人、そして導き出されるのは、最悪の可能性) こやつ…魔力を吸収しておるッ…!? -- 猫魔道士
- マスター!? だ、大丈夫ですかマスター!?
え…魔力を……? っ…マスター、離れてください! 危険です!(マスターの身を案じながらも背後から一太刀を浴びせる) -- セイバー
- (背後からだとて、注がれる魔力量が増えたとて、ただ浴びせられただけの一太刀では漆黒の巨人を傷つける事は適わない)
(巨人は鬱陶しそうに無造作に腕を振るいながら、魔術師を踏み潰そうとする) -- 災厄
- シィィィィィッ!!(踏み潰される直前、その場から飛び退く、その動きは、正に獣のそれだ)
アタックスキル・ファイアボール!平手を見舞われる寸前、紋は完成していた、あとは、そこに魔力を注ぎ込むのみ) (巨大な魔力の凶弾が、巨人の腹を穿つ) -- 猫魔道士
- っ…なんて難い…!(いくら太刀を振ろうと、そのたびに相手を傷つけることなく弾かれる刃。魔法の類を使えない自分とは、なんと相性の悪いことか)
(飛び退いたマスターを見れば、自分もいったん距離をとり体勢を直す) -- セイバー
- 聖杯戦争参加者の女性のもとにえっちな下着が届いた --
- いやん、まいっちんぐ!(えっちな下着を身につけながらポージング)
だからこんな事独りでやっても虚しいだけじゃろうに!!(でもきちんと下着はタンスに仕舞っておいたそうな) -- 猫魔道士
- 次の依頼の同行者はここね……よろしくお願いするわ、ネコの獣人さん
ちょっと報酬が多めに欲しいから頑張っていきましょ -- リリ
- ぎにゃあ!見逃しておったァ!!(ゲザる黒猫)
うむ…900枚…微妙な数値じゃったのじゃ… -- 猫魔道士
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- (旅籠の一室、ごちゃごちゃと様々な実験用具が置かれたその部屋は、今日は見違えるように片付いている)
(そんな中、魔術師は、踊るようにして魔法陣を書いていた。) (陣を形成するのは、血ではなく、宝石の溶液、魔術媒体は、彼女がいつも使用している短剣の、替えの刃だ) ふう、こんなもんかのう。後は呪文じゃが…ふぅむ、どれどれ…(魔道書に目を落とす) -- 猫魔道士
- 素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公…
降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ… -- 猫魔道士
- (と、彼女が魔道書に目を落とした瞬間、辺りが暗くなった様に感じる)
(星の光は消え、満月すらも弱弱しく……ランプの光も翳る) -- 災厄
- ぬ?どうしたことじゃ…?当たりが暗うなった気がするのう…
ぬぬ…?ランプもか…これでは魔道書が読めんではないか… (がさごそとどけてあったガラクタの山をあさり、もう一個ランプを持って来る。)これで大丈夫じゃろう。さて続きは…と。 -- 猫魔道士
- (風に僅かに腐臭が漂い、空気が澱む……何か、良くないモノが近づいて来る) --
- …?この気…瘴気か…?まさか既に他のマスターに補足されておったのか…!?
まずい!早く呪文を詠唱せねばっ!(だが頭は混乱し、うっかり魔道書を落としてしまう) -- 猫魔道士
- (ズ……ンと、遠くから規則的な地響きが聞こえる)
(それは段々とこちらに近づき、その度に瘴気が濃くなり世界を歪ませる) (召還の為の術式が魔方陣を守っているものの、部屋の中の魔術的に無防備な壁や戸棚、床は既に変質を始めている) (そして、おそらくはこの旅籠や、町に居た他の人間も……) --
- た、助けをっ!…いやっだめじゃ…助けた人も巻き込んでしまうっ…
とにかく呪文の詠唱さえ完成させればっ…!(手探りで魔道書を探し、呪文のページを急いで探す) -- 猫魔道士
- (そうしている間にも地響きと共に気配は大きくなり……旅籠の前でピタリと止まる)
(瘴気により汚染され床はぶくぶくと泡立ち、壁は巨大な生物の内臓のように脈打っている) --
- け、気配が止まった…そうじゃ…呪文呪文っ!
閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。 繰り返すつどに五度… ただ、満たされる刻を破却するっ… -- 猫魔道士
- (その瞬間、窓越しに「それ」と目が合う)
(その姿は赤い線が全身に脈動する漆黒の巨人……その魁偉なる巨躯以上に纏う瘴気が威圧感を増している) (「それ」は今、正に拳を振り上げ……) -- 災厄
- ぎにゃあ!(これは幻影か、夢か?いや、現実だ。)
(黒猫はとりあえず魔道書を抱えて玄関向けて逃げる) さ、流石にあの窓からは入ってこれんじゃろう… -- 猫魔道士
- (バンッ!と言う何かが爆発する様な音と共に旅籠全体が揺れる)
(そして、宿の石壁から奇妙なモノが生えている。 それは漆黒の巨大な腕……真紅のラインが脈動するそれは間違いなくあの巨人のモノだろう) -- 災厄
- じょ、冗談じゃろ…?(ハハハ…と力なく笑う、サーヴァントの力とは、これほど強大なものなのか)
じゃが、ワシも黙って死ぬ気はないのじゃ!(腕が生えている壁に紋を書き始める、火炎呪文で爆発を起こすつもりのようだ。) -- 猫魔道士
- (ミシミシ、バキバキと不吉な音と共に石壁の穴が大きくなってゆく)
(だが、壁が砕けるよりも猫魔道士が紋を書き終るほうが……僅かに速い!) -- 災厄
- 爆ぜよ!その腕ごと!(紋が完成、炎の渦が発生する!)
(これで少なくとも足止めは出来るだろう、その間に、呪文を完成させれば良い) -- 猫魔道士
- (巨大な腕が石壁ごと炎に包まれる!汚染され、生物の様にうねる石壁がただの石へと戻り爆ぜ……巨人の腕を傷つける)
(巨人は炎と石礫で僅かに傷ついた腕を強引に壁から引き抜く) -- 災厄
- はぁ…はぁ…何とかなったか…B級のパニックムービーじゃないんじゃから…勘弁して欲しいのじゃ。
(呪文の続きを唱えようと、魔道書を開く)
…告げる。 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。 聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ… -- 猫魔道士
- (旅籠全体が、不気味に振動している……長くは持ちそうにない) -- 災厄
- まずいっ!早く呪文を唱え終わらねば…魔法陣自体が崩壊してまう!
汝三大の言霊を纏う七天、 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ… 聖杯より呼び出されし英霊よ!契約に従い、我が前に姿を現せ!
(集中して一気に最後まで呪文を唱え通す) -- 猫魔道士
- (詠唱の……魔術の完成と同時、一際大きな轟音と共に完全に石壁が破壊される)
(汚染され、腐食した旅籠の土台はその衝撃にゆっくりと崩壊を始める) -- 災厄
- (崩壊よりも僅かに先、呪文の完結に応え魔法陣が腐敗の侵蝕を拒み光を発する)
(眩めく光は輝きを増し天へと伸びる柱となり、しかし小柄に収束し…) …っ!(召喚に応じ出現した先の強大な悪しき力に考えるよりも先、契約よりも先に、戦い抜くものとしての本能からその悪しき者に神速の一閃を放つ) -- セイバー
- (漆黒の巨体が一閃の光のような「何か」に貫かれ、膝を突く)
(倒れ伏す事は無いが、その上へと大量の瓦礫が降り注ぎ、その姿を覆い隠す) -- 災厄
- 本当に…呼べた…?
(湧き上がる歓喜、だがその前に、目の前の巨人を何とかしなくてはならない) -- 猫魔道士
- (抜かずに振るったのか鞘に納まったままの長刀を抱えなおし、自分を喚んだであろう女性に向き直る)
わたしを呼んだのは、あなたですね?(問答無用で襲われそうなサーバントに一太刀入れたものの、契約履行を果たしていない自分は未だ野良と変わらない。戦闘よりも先にしなければならないことがある) -- セイバー
- ああ、そうじゃ、ワシじゃ!ミリア・イズマッシュと言う。しがない魔術師じゃよ。
よろしくのう。という訳で、この状況を何とかして欲しいのじゃ! -- 猫魔道士
- (瓦礫隠された黒い巨躯から先程よりも巨大な瘴気が発せられる)
(世界を歪め、病み色に染める力……そして恐怖に汚染された世界は光と秩序に属する者を敵とする) -- 災厄
- わたしはセイバーのサーバント。召喚に応じ参上しました。よろしくお願いします、ミリアさま
(言葉の中で契約は成立し、履行される。サーバントはミリアの魔力を以ってマスターと繋がり、マスターはその証しのである令呪が刻まれる) ご安心ください。わたしが必ずあなたを守ってみせます(言葉とともに、その身長の倍はあろうかという長刀を抜き放ち前に出る。刃の破魔の輝きにより侵蝕に抗いつつ、臨戦態勢へと構える) -- セイバー
- (瓦礫の中から現れた黒き巨人は既に全身を甲冑で固め、右手に巨大なハンマーを持っている)
(崩れ行く旅籠で対峙する狂える災厄と剣の騎士) (騎士の構える長刀に応じる様に災厄が巨大なハンマーをゆっくりと振り上げる) -- 災厄
- うむ!ワシも出来る限りサポートしよう!(そう言うと地上に、短剣で紋を描いていく)
来るぞ!セイバー!(巨大なハンマーが振り上げられるさまを見て、思わず叫ぶ) -- 猫魔道士
- (相手を目視すれば、それに向け走る)
(災厄の騎士の遅くとも重いであろう攻撃に対しこちらは速く鋭く。力というよりも、長い刀の遠心力を利用した一閃を浴びせる) -- セイバー
- ギィンッ!(剣の英霊の刃はしかし、鎧の表面で結界に弾かれる)
(そして巨体ゆえに、構える速度が緩慢であるがゆえに……その攻撃そのものも、遅い) (それは戦闘に於いて致命的な誤解だった) バンッ!(破裂音、それは白く水蒸気の糸を引くハンマーの後ろを追う様に……音速を超えた一撃が剣の英霊を襲う) -- 災厄
- ちょっと待っとれ…もうすぐ紋が完成する…!(必死に紋を描きつつ)
セイバー!!(音速を超えた一撃、飛んでくる衝撃波、気づけば、セイバーの名前を叫んでいた) -- 猫魔道士
- (一太刀目が弾かれるのは予想の範囲内。ここから次の攻撃、猛攻へと繋げ……)
!?(しかしそれよりも先、音を後に従えた一撃が降ってくる。愚鈍であるとは思っていなかったが、しかし音を超える速さだとも予想していなかった) (ラッシュ攻撃の一太刀目だったこともあり体の重心は相手を回りこむように動いていたものの、それは直撃を避けれたということでしかなく…至近距離からのソニックブームは容易に小柄な体を傷つけ吹き飛ばす) -- セイバー
- (半ばまで瓦礫にめり込んだハンマーを軽々と抜き取り、担ぎ上げ)
(弾き飛ばされたセイバーの小さな体へと、瓦礫を踏み越え、砕きながら巨人はゆっくりと歩みを進める) -- 災厄
- このっ…!ファイヤウォール!!(紋が完成した!紋から出た炎は壁となり、巨人の前を覆い、振りかかる) -- 猫魔道士
- く……(傷の具合は酷いが、動けないほどではない。目に流れる血だけを袖口で拭い、再び刀を取る)
(激痛を無視して立ち上がれば、目の前は炎の壁) -- セイバー
- (巨人は降りかかる炎の壁に身を焼かれる事は無いが、視界を遮られ一瞬二人の姿を見失う)
(それは一瞬の……まさに千載一遇の隙) -- 災厄
- 今じゃ!セイバー!!一撃を御見舞いしてやるのじゃ!! -- 猫魔道士
- はい!(マスターの声を受け刀を構える。それは必殺の宝具の構え。短く息を吸えば、踏み出しの一閃とともにその名を叫ぶ)
宝刀「崩月麗」!(振りぬいた一太刀は刃の間合いを越え、破魔の刃は結界を切り裂き、鋼の鎧も紙同然、災厄の騎士を穿つ!) -- セイバー
- (不可視の破魔の刃は炎の壁諸共に漆黒の巨人の身を袈裟懸けに切り裂く!)
(巨人は天を仰ぐように身を仰け反らせ、大量の黒く濁った血を噴出させる) (そして流れ出る血もそのままに狂気に満ちた瞳を二人に向け……しかし、不意に踵を返す) -- 災厄
- 撃退…出来たのかの…?(踵を返す巨人を見て思わず口にする) -- 猫魔道士
- (二人の視線の先、漆黒の巨人は大量の血痕を残し歩み去っていった) -- 災厄
- 撃退は…できたみたいですね(放った刃は必殺の一撃。宝具を以ってしても倒せなかったことに些かショックを受けつつも、マスターの言葉に頷き) -- セイバー
- 良かったのじゃ!撃退出来たようなのじゃ!…はっ!
セイバー、傷は大丈夫かのう? -- 猫魔道士
- (緊張の糸が切れると、その場にふらりと座り込み)
は、はい…なんとか死なない程度には -- セイバー
- 医者じゃ!医者を…!じゃなかった…サーヴァントの傷ってどうすれば癒えるんじゃったかのう…?
(とりあえず直接魔力を注入してみる黒猫) -- 猫魔道士
- ん…っ(魔力が流れ込んでくる不思議な感覚に目を閉じて) 時間経過で治ると思います…傷が癒える速度も早いと思いますし -- セイバー
- そうか…とりあえず今は、ゆっくり休むと良いのじゃ…旅籠のわしの部屋も…
って壊れとるー!?(ガビーン!) (後日、新しい部屋を用意してもらったとか) -- 猫魔道士
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