バセロン家出身 オリヴィア・マルク 483617 †
ID: | 483617 |
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名前: | オリヴィア・マルク |
出身家: | バセロン |
年齢: | 25 |
性別: | |
前職: | |
理由: | |
状態: | |
方針: | |
難易度: | |
信頼性: | |
その他: | ステータス/戦歴/名簿? |
三行: |
自由騎士 × 王子様(ふんいき) × 愛のマイスター |
全身
自由騎士は主に街や街道、もしくは宿屋に出没します †
&br; オリヴィア>名簿/483617 COLOR(olive){}
設定 †
○簡単設定
- 生まれはやや東寄り、異国生まれ。名匠であり天才として知られる時計師バセロンのどら息子。
- 栗毛に空色の瞳、細身の高背。基本的には甘いマスクをにっこりとさせている
- 自由騎士を名乗り、各地を観光、もとい転々と旅をしている。
- 車輪会と言う異国のギルドに所属。
- オリヴィアは当然の如く職人としての修行を若くからしている。
- その為に、細工の腕はそこそこのものらしい
- 性格は自由をこよなく愛するフェミニスト。ただし趣味の幅は変態文化的。
とは言え、比較的に大人しい性分なので行動に移す事もない。
- 片方の耳に割れたハートのイヤリング。
○自由騎士
- またの名をごろつき、旅人、根無し草。
- 故郷の国元で徴兵されるのを嫌がり、その反動で自由騎士を名乗っている。
- 特別、騎士らしいことをしている訳でもない。
○バセロン
- 時計職人ならば、誰もがその名を知っている。
- とは言え、腕が立つと有名なだけ、戦時下にあれば戦争に有用な兵器を作らされる。
オリヴィアはその現状が納得出来ず、その為に故郷を離れて旅を続けている。
○車輪会
- とある国にて、貿易、商売人、冒険者をひとまとめにして管理しているギルド。
目的はより運びの円滑で安全の保障された交易路を維持し拡大し続けること。
○野望と目的
- 妖精さんみたいな可愛い女の子を守りたい
誘拐して攫いたい。
- ある意味で自分だけのメイドさんが欲しい(30代まで可)
- 眠れるお姫さまとかにむちゅちゅをしたい
- 「ごめんよ、僕の心の特等席は二人っきりで満員さ」と言ってみたい
- 石油王のお婿さんになりたい
- 病気もなんにもない
- Love&Preservation
- 『「愛」と「哀」だけが、俺をどこまでも遠いところに連れて行ってくれる━━━━。』
ある日 †
悲しみの旋律が聴こえた。
僕はオイルの黒で薄く汚れた指先を壁にそっとそわせて、それからじっと耳を澄ませている。
手元には銀装飾の施されたオルゴール。音色はさしても美しいものではなく、何所か調子の外れた音程がぽん、ぽんと弾かれる。
そのオルゴールは僕が初めて自分で直したモノで、『鳴らないし、いらないから』と言われて貰った物だった。頬にじんと来るものを感じる。
「考えれば分かるはずだった」僕が誰にとも無くその事を口にすると、蹲ってる男の子がもぞりと頭を動かした。
「大事にしてやってれば、壊れたものは直るよ。
君は手放してしまったつもりだったらしいけど、現に僕は……ずっと大事に持っていた。」
男の子は外はねのくせっぽい黒檀の髪先を揺らした。肯いた訳でも、首を横に振った訳でもない。
ただ、オルゴールの音色の中に悲しさが含まれたということだ。僕はそう理解すると、無理やりにでもオルゴールを持ち主に返すべく、絡まっ
た両手を解いて抱えさせるようにした。そうするべきだった。
「今度は、君が……壊したものが直るといいと思う」
「……ッ!」
男の子は立ち上がってオルゴールを地面に投げつける。
僕はそれをどうにか両手で押さえ付ける。ムーブメントが歪んでしまえば、直すのは困難なことだ。
「はなせ……!!どうしたって、壊したって直せるんだろう!ほおって置けよ!」
「だけど、この音色はここにある唯一のものだ。……それは自暴自棄になって壊してしまっていいものじゃあない。
いいかい、僕は苦労をしても何度だって直したっていいよ。それが必要ならそうする。けれどその度にオルゴールは部品を変え続けて、その度に
別の物になっていってしまうんだ。」
オルゴールを押さえる手の力が抜けていく。もう力いっぱいになる必要は無かった。
「……心や、気持ちまで…………愛情を継ぎ接ぎにしてはいけない」
「じゃあ」と男の子は言う。
「……唯一のものは、もう存在しないって事じゃないか。一度壊れた時点で、もう……全部じゃないんだ」
「それは」僕は言葉に詰まってしまった。「……永遠も完全なるモノは存在しない。初めから継ぎ接ぎで出来ているんだよ」
「……」
「そうじゃなかったら、僕らみたいな職人は必要ないじゃないか」
「そうだよ、必要無い」
「不完全の一部として認めてはくれないんだね」
にこりと微笑む。苦し紛れに過ぎなかったが、本心を隠したわけではない。不完全の中にある完全は永遠だ。そう思っていた。
意外だったのは男の子も微笑んで返したことだった。
「……俺は完全を創るよ。そうすればいいんだ」
「まさか……」
「あんたは正しい、オリヴィア……。何所までも不完全な人間には、それを補うための職人が必要だ」
正しい、と反芻して男の子はオルゴールを大事そうに抱えた。
違う。彼が抱えていたのはオルゴールではなかったのかもしれなかった。彼は……。
//はいご †