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あるところに、この世界で最後のラビット・ドワーフがいて、
そのラビット・ドワーフは、生まれたときからひとりぼっちでした。
疫病で全滅した種族が最後に残した、抗体を持つラビット・ドワーフは、
ひとりぼっちでは生きられないくらい寂しがり屋でした。
だからそのラビット・ドワーフは、ギルドを作り、必死で頑張り
出会いを知り、
別れを知り、
仲間を知りました。
――あるところに、世界で最後のラビット・ドワーフがいて、
――― そのラビット・ドワーフは、世界で一番幸福な、ラビット・ドワーフでした。
〜FIN〜
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