梟を肩に乗せた魔女の物語
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ASH課金マネージャー
編集:MenuBar
名簿/472324
―――そして、最後の日
--
2012-02-12 (日) 17:28:22
(洋食屋の2階を、どたどたと慌ただしく駆け回るソニアの姿が。)
えーっと。さいふは持ったよね。メモ帳と、日記帳と…。
(実習最後の日。帰り支度の不備を何度も確認し、部屋の隅々をひっくり返している。せめて立つ鳥として、跡は濁さずに。そう考えてのことだったが。) --
ソニア
2012-02-12 (日) 20:34:50
……ハンカチとー……それから……おやつの袋ー……マンガー……(しかし、何度確認してもその度に何か不備があるのは)
(世話係であるカナリアが逆にかばんからものを出してしまったり、いらないものを持ち込んだり、ますます散らかしてしまったりを繰り返してるからだ)
……ソニア、様。……うまく、いかないときも……ポジティブ、ポジティブ。(上手く行っていないのは自分のせいだと気づいては居ない様子)
--
2012-02-12 (日) 20:41:27
うーー。めんどくさくなってきた。何か残ってるものがあったら、カナリア、使って。 --
ソニア
2012-02-12 (日) 20:57:58
……うーん……はい……わかりました……(ありがとうございますとふかぶかお辞儀)
……ホントに……今日……帰っちゃうん……ですか……?(きゅ、とソニアの袖を掴んで、聞く)
--
2012-02-12 (日) 21:05:16
今日で実習はおしまいだしね。そう長いことお邪魔するわけにもいかないし、私にも、やらないといけないことがあるから。 --
ソニア
2012-02-12 (日) 21:47:06
(少し、しゅんとした様子で)……そう……ですか。……寂しい……ですけど……仕方ない……ですね……
(ぺこり、と深くお辞儀をして)……それでは……短い間でしたが、ありがとうございました……(そう言って、ドアを閉めて出て行った)
(――静寂 ……そういえば、今日は店はやってないのだろうか いやに静かだ)
--
2012-02-12 (日) 21:54:23
(しかし、ふむ。別れの挨拶をする分には、ちょうど良いだろう。)
(普段の喧噪に包まれないうちに、済ませておこう。ひとまず荷物をそこに起き、ソニアは階下へと足を運んだ。) --
ソニア
2012-02-12 (日) 22:06:49
(階下に下りて気付いた 静かなだけではない、真っ暗なのだ 昼だと言うのに店内に完全にシャッターを下ろしている)
(……どこの部屋にも誰も居ない、あと見てないのは玄関のあるホールだけだ ……そこも真っ暗だが)
--
2012-02-12 (日) 22:12:06
あれえ…?
(どうしたのだろう。)
(胸中にほのかな不安を灯し、残る一部屋、ホールへと向かい、)
(ガチャ。)
(ドアノブに手をかける。) --
ソニア
2012-02-12 (日) 22:28:02
(ぎい、と静かな音ともにホールへの扉が開く ……やはり、暗い)
(そう思った瞬間、電気がついた――)
「「「「「「「「「「ソニア様、実習試験、お疲れ様でした!!!」」」」」」」」」
(ずらり ホールから玄関までの道を作るように、黒服が全員整列していた)
--
2012-02-12 (日) 22:36:05
はへ?なんです、これ? --
ソニア
2012-02-12 (日) 23:07:07
(首を傾げるソニアに、黒服の中から老境著しいウインター・レイヴンが答えた)
「ホホ……決まっておりますろう。お見送りですじゃ……ソニア様ののう……ホホ。
我ら黒服も1年をともにソニア様と過ごしました。それぞれ、思うものがあるのでございますよ……ホホ。こうして、揃って見送りたいと思うほどには。」
(ゆる、とソニアに近づくと、レイヴンがそっとソニアの手にお守りを握らせた)
「この老いぼれから、これを差し上げましょう。荷物になって申し訳ないですがな……ホホ……」
--
2012-02-12 (日) 23:14:42
(そういえば、初めて「社会勉強」に連れて行かれたときも、こんなだったけか。)
(懐かしいな。)
へへへ…いえ、そんなそんな。。ありがとうございます、大事にします。
(お守りを受け取りながら、店のロビーを隅々まで見渡した。)
(この物々しい洋食店とも、これでお別れなんだな。物寂しい公園で初めてオウルと出会ったときのこと。カナリアを助け出したこと。四苦八苦しながら料理を作ったこと。一年間の思い出が走馬燈のように蘇る。)
(そしてソニアは、この洋食店の主…ダート・オウルへと、視線を移した。) --
ソニア
2012-02-12 (日) 23:45:43
……(オウルは……玄関の前で、ソニアに背を向けて立っていた)
(と、色々黒服がやってきては口々に何かを言っていった)
「……ソニア様。どうか、お元気で。いつでも当店に遊びにいらしてください。」
(アイアン・イーグルが一礼した そういえば散歩の時、たまに警護してくれた人だ)
「ンフフフフフ、ソニア様。貴方の姿が見れないとさびしいですネエ!」
(レギオン・スパローが笑う この人は……あんまり印象がない 接点がなかった)
「……大好き。」(リトル・カナリアが、ぎゅっとソニアを抱きしめた あまり役に立たない世話係だったけど、賑やかしにはなってた)
「ソニア様、大きくなったら私と結婚してください」「ソニア様〜、俺達のアイドルだったんすよぉ〜?」
「ちゃんと向こうに行っても働いてくださいよ?心配だな僕は……」「…………ガンバ。」
(そのほか、下っ端黒服たちもいろいろ言ってった そうして全員と挨拶が済むと、やっと)
……(オウルが振り向いた つか、つかと歩み寄り、ソニアの前に立った)
--
2012-02-13 (月) 00:18:43
ありがとうございました。
(この言葉に、すべてを詰めたつもりだった。) --
ソニア
2012-02-13 (月) 00:28:00
……(目を閉じ、少しだけ頷いて)約束を忘れるな。
俺を殺しに来い。そして、平和な世界を作れ。……(くしゃ、と帽子の上から頭を撫でて)
マフィアの約束は重いぜ。(に、と笑った)…………生きろよ、ソニア。全力で。
--
2012-02-13 (月) 00:37:00
はい。
私、強くなります。強くなって、きっと。(その先は…それを、「できるけれどもしなくてもよい」未来もあると信じて、口にはしなかった。)
それじゃあ、
バイバイ。
(ソニアは、駆けていった。)
(振り向かず、真っ直ぐに。) --
ソニア
2012-02-13 (月) 00:47:24
「「「「「「「「「「行ってらっしゃいませ、魔女、ソニア・サンダーソン様!」」」」」」」」」」」
(黒服たちの、一斉の見送りの言葉が、ソニアの背に向けられた)
(そして、それを見て、オウルは)
(外に出た 明るい、太陽の下だ)
ムーン。ソニアは、立派に育ったぞ。太陽の光が照らす道の中で。
いいもんだな。たまには、親父をやってみるのも。なあ。……
ソニア。
…………楽しかったよ。
(太陽が町を照らしていた その中で、珍しく、オウルは太陽を見上げて、笑ったのだった)
--
2012-02-13 (月) 00:59:39
--
2012-02-07 (火) 02:12:44
ボン!
(ソニアの部屋で、何かが爆ぜるような音がした。) --
ソニア
2012-02-11 (土) 20:08:39
(……しばらくしてソニアの部屋に近づいてくる、大量の足音 どどどどどどどどどどどど)
「「「「ソニア様、大丈夫ですか!?」」」」
「……ソニア、様……?」
(10人ぐらいの黒服が一斉にドアを蹴破った)
何事だ!!(ワンテンポ遅れて、オウルもやってきた)
--
2012-02-11 (土) 23:19:23
けほっ。けほっ。
(白煙に包まれた部屋からソニアが顔を出す。)
へっ。あれっ?(呆気にとられた顔で。)
(部屋に充満する煙が晴れると…そこには、黒焦げた食べ物…だったであろうものが散らばっていた。) --
ソニア
2012-02-11 (土) 23:48:48
………………
「「「「………………」」」」
「…………ぽかーん?」
(しばらく気まずい沈黙が流れたあと、やっとこさオウルがいぶかしげに口を開いた)……何をやらかした、ソニア?
--
2012-02-11 (土) 23:52:32
よくよく考えてみたら、ここって、洋食屋さんじゃないですか。
試験の期間もあと一ヶ月ですし、何かメニューを残せないかな、と思って。(衣服にかかった煤を払いのけながら、)有り体に言えば、思い出作りです。
で、卵に熱線を通してみたのですけど。 --
ソニア
2012-02-12 (日) 00:01:23
「「「「…………ええええええええ」」
(一斉に黒服たちの落胆というか、オドロキと言うか、そりゃないわというか、ぐったりとした声が上がった)
……(パイプから煙を吸い込み、ふう、と吐くと)そもそも、ウチは完全にお客様の自由オーダー制だ。メニューなんぞない。
……(もう一度煙を吐いて)ついて来い、ソニア。(そう言って階下へ下りていく)
「……ダメだ、……こりゃ……?次、いってみよー……
--
2012-02-12 (日) 00:05:07
はいほい。(なんだろう?頭上に疑問符を浮かべながら、後ろをついて階段を下りてゆく) --
ソニア
2012-02-12 (日) 00:14:47
(連れてこられたのは厨房 さすがにここでは白いコック服に着替えた黒服たちが働いている)
いいか。まず、料理は厨房でやるもんだ。ビームとかで作るんじゃない。コンロを使え、コンロを。
……お前達、出払え。(そう言って親指で出口を指差す へ?と言いつつ、コックたちが厨房を出て行った)
……今、一人客が来てる。カタギの客だ、睨み効かせたが鈍いのか出ていきゃしねえ。まあ裏の客は来てねえからいいんだがな。
ソニア。お前が料理を作れ。手伝ってやる。(そう言って、エプロンをかけ、三角巾を頭に巻いた)
ソニアもだ。(そう言ってエプロンと三角巾を渡した)手を洗え。爪の中までキッチリな。(そして、自身も手を丁寧に洗い始める)
--
2012-02-12 (日) 00:20:40
えっ。(できるの。とでも言いたげな視線だ。)
えっ。(そして、私もやるの、とでも言いたげな声。) --
ソニア
2012-02-12 (日) 00:33:06
(ちら、と目を見て)出来るに決まってるだろうが。でなきゃ洋食店なんかやらん。
……(手を洗い終えて、まだ何もしてないソニアを見て)早く着けろ、それを。お客様が待ってんだよ。
--
2012-02-12 (日) 00:38:02
(それもそうか。納得の声をあげつつ、オウルの急かす声に慌てて服装を整える。)
それで、何を作るんですか。 --
ソニア
2012-02-12 (日) 00:52:42
パスタだ。ナスとベーコンのトマトソーススパゲティを作る。ほら、冷蔵庫からナスとベーコンとトマトを出せ。
パスタは俺が作る。お前はパスタソースを作れ。まな板と包丁はそこにある、それでナスとベーコンを切れ。
(パン、と手を叩く)グズグズするな!急ぐ!
--
2012-02-12 (日) 00:58:33
あ、はい。
えーっと。ナス…ナス…。(手元の野菜をじっと眺めて…)
これ、どう切ればいいんですか。 --
ソニア
2012-02-12 (日) 01:33:44
……すまないが、もっかい言ってくれるか。何だって?……(さすがのオウルも、顔が引きつった)
ええい、小娘が!!こうだ、こう!(がっ、と後ろからソニアの手を両方とも掴むと、包丁とナスを持たせてまな板の上に乗せさせ)
ほら、こうやって切るんだ、いいか、上から押し付けるんじゃない、引くように切るんだ。
(ソニアの細く小さな手に大きな太った手が重なっている 不思議なことだが、マフィアの頭領が自分に今、ナスの切り方を手を添えて教えてくれている)
--
2012-02-12 (日) 01:38:17
なるほど…。(心底感心した顔で。そう。彼女は、料理の経験がない。)
(流石に、包丁の使い方は朧気ながらわかる。しかし、切れ、と言われたときに、この細長い果肉をどういう形に切ればいいのだろうか。それが思い浮かばず、彼女は硬直していたのだ。)
案外、家庭的なんですね。 --
ソニア
2012-02-12 (日) 01:48:48
昔、野良の喧嘩に明け暮れていたときには楽しみが飯しかなくてな。そのときに料理は覚えた。
家庭的なんじゃない。下を纏めるためには、大方の仕事がそつなく出来てなきゃいけないんだ。でなきゃ無能の司令塔呼ばわりだ、覚えておけ。
ましてやお前は女だ。好きな男が出来た時に飯1つ作ってやれなきゃ、愛想つかされるぞ。
(そう言いながら、ナスを切り終え、同じように2人一緒にベーコンを切る)
--
2012-02-12 (日) 02:02:00
うう…。すいません…。
いやまあ、男の人は別にあてがあるわけでもないからどうでもいいんですケド…。
(さて、気づいた頃にはきれいに切りそろえられた食材、それらを眺めながら、次はどうしたものか、とあたりを見回した。) --
ソニア
2012-02-12 (日) 02:28:24
だったら探せ。恋だけが人生だとは言わねえが、好きな奴がそばにいるのは嬉しいもんだぞ。
次はトマトだな。まず……(トマトをみじん切りにしたり、調味料を混ぜ合わせたり、パスタの具合を見たり、フライパンで炒めたり)
(そう言う作業を、ひとつひとつ丁寧に教えながら、全部、一緒にやっていく)
(そうしながら、色々、話をしてた)アテが無いとは言うが、お前好きな男のタイプとか無いのか。それだけ決めとくだけでも男は捜しやすいぞ。
--
2012-02-12 (日) 02:42:53
うー…めんどくさい!それはそのときに考えます!
うちの学校は女子生徒が大多数ですから。そもそも男の人と会う機会が稀も稀なんですよね。
ま、どうでもいいんですよそんなこと。そろそろできるころですか?(背後から背伸びしてフライパンの中身を眺め) --
ソニア
2012-02-12 (日) 03:05:13
フン、なるほどな。こっち来てからいい男は……ま、見つかってないし見つけてないだろうな。お前は家にこもりきりだったから。
……って、お前は見てるだけじゃだめだろうが。ほら。(フライパンを明け渡す 中にはなすとベーコン入りのパスタソースが出来上がっている)
あとはこれにパスタを入れて炒めるだけだ。それならできるだろ、やってみろ。(右には湯切りをし終えたパスタが置いてある)
--
2012-02-12 (日) 03:28:51
………そんなこんなで
ふうー…なんとかなりましたね。お客さんも満足そうでよかった…。(ぐいと額の汗を拭う) --
ソニア
2012-02-12 (日) 06:29:46
なんとか……というレベルじゃないと思うがな。まさかお前がここまで料理がダメだとは思わなかった……
(こき、と肩をならす)が、まあ、これでさっきの料理は作れるようになっただろう。それと……
思い出にはなったか?
--
2012-02-12 (日) 06:40:21
そうですね。ここに来てから、とてもマトモとは言い難いことばかりでしたので。
これでようやく普通に人に話せるお土産話ができた、ってところでしょうか。(ふふ、とイタズラっぽく笑う。)
さて…。あと一ヶ月ですけど、よろしくお願いしますね。 --
ソニア
2012-02-12 (日) 06:55:25
フン。全部洗いざらい喋ったっていいんだぞ?マフィアに囲まれてお姫様のような生活をしてたってな、フォッフォッフォッ。
……そうか。もうすぐ1年になるのか。……光陰矢のごとし……本当にはやいもんだ。
……あと一ヶ月、また、料理を作るか?他のメニューを教えてやってもいいぞ、部屋をビームで黒コゲにされたらたまったものではないからな。
--
2012-02-12 (日) 07:04:59
よろしくっていうのは、飽くまで実習先としてのお話ですよ。
料理はあと1年くらいはいいです、もう。おなかいっぱいです。食べる方じゃなくて、作る方ですけど。 --
ソニア
2012-02-12 (日) 07:08:59
……フ、フォッフォッフォッ……お前は本当に怠け者だな。だがまあ……言い換えれば平和主義、か。
ま、そう言うな。半年に一度は作ってみろ。(そう言って、笑ったのだった)
(2人にとって、2人とも楽しかった、そういう思い出が、やっと、たった一つだけ、出来たようだ)
--
2012-02-12 (日) 07:18:14
(オウルの私室にノックの音が響く。) --
ソニア
2012-02-07 (火) 20:03:49
(何か書類仕事をしているようだ カリカリとペンを走らせていたが)ん?
入れ。(書き物を続けながら、そう言った)
--
2012-02-07 (火) 21:07:42
(ドアを開けると、ペンを走らせるオウルの姿が目に入る。どうやら手を止めるつもりはないようだ。ソニアは気にせず口を開いた。)
聞いておきたいことがあります。
あなたの、やろうとしていること。何を求めて、何をしていくのか、です。 --
ソニア
2012-02-07 (火) 21:51:26
……フム。(ペンをペン立てに指しこみ、椅子をこちらに向けた)なんとも曖昧な疑問だな。
そんな曖昧な疑問では「闇商売をしている」とぐらいしか言えんぞ。
--
2012-02-07 (火) 21:55:54
その「闇商売をしている」ことについてです。
それと…カナリアちゃんを、配下に置いたことについても。
あなたは、闇の世界を拡げたいの?お金、名誉、何を求めて、闇の商人でいるのか…。私は、それが知りたい。 --
ソニア
2012-02-07 (火) 22:21:07
……フム。(サングラスをはずし、机に置いた)何を求めて……か。……いいだろう、話してやろう。
昔話だ。――あるところに、根無し草の梟の雛がいた。雛には親がいなかった。何故だか分かるか。
梟の森はもうほとんど絶滅しかけていたんだ。数少ない親も、他の生き物の侵略によって死んでしまった。
たった一匹生き残った梟は……ほかの森に旅立つしかなかった。
(ゆっくりと、静かな口調で話す 表情は、どこか寂しげだ)
巣もなく、狩りの技術も無い梟。他の森に同じような梟はなく、梟に手を貸してやる生き物はいなかった。
梟のできることといったら――他の生き物の餌場に忍び込んで、肉をついばむ。腐りかけた死んだ生き物を見つけて、ついばむ。
そうして、その度に逃げ惑い、隠れた。梟の森を侵略した追っ手から逃れるために、盗みを働いた先の奴らから逃れるために。
泥の中に隠れてでも。
………………聞かせよう。
『
泥まみれの梟
(
DIRT OWL
)
』
の物語を。
(いつしか部屋は世闇に包まれ暗くなっていた 月光だけが、窓から差し込んで2人を照らしていた)
--
2012-02-08 (水) 01:25:08
(ソニアは、近くにあった椅子を引いて、静かに腰掛けた。)
(そして、帽子を脱ぎ、真っ直ぐにオウルの姿を見据える。)
(これから語られる物語を、男の言葉を、決して、聞き逃さぬよう。) --
ソニア
2012-02-08 (水) 02:27:45
……餌を求めて、梟は奔走する。そんな毎日を繰り返し続けていた。泥に隠れ、泥の中で餌をついばんだ。
だが、その生活が永遠に続くわけではなかったのだ。何しろ、雛梟は雛ではなくなっていくのだから。
穏やかな容姿に見えるが、梟とは猛禽類の肉食の鳥。夜闇を飛び回り、鼠や小鳥を見つけて、鋭い爪で踏みつけ、食事にありつく。
いつしか森の中で梟は追われるものから追う者へとなっていた。毎日、血を求めて。
罪悪感など無かった。生きるために必要なことだからと。何より、雛のころからそうせざるを得なかったのだ。いまさら疑問に思うことはなかった。
そして――梟は「つがい」を作れる年になり、雌鳥を見つけては犯し狂うようになっていた。そんな中――
一匹だけ泣き叫ぶこともせず、最後まで梟を睨み付けた雌鳥が居た。……名前を、『ムーン』と言った。
梟は――その月鳥を気に入った。かならず泣き叫ばせてやろうと、躍起になり始めた。
(2人の姿を月光が照らす オウルの言葉は淡々と、部屋に響き渡るように吐き出されていた)
--
2012-02-08 (水) 03:02:28
えっ。でも、今は、それらしい人は。
(思わず、言葉が零れてしまう。) --
ソニア
2012-02-08 (水) 19:57:24
疑問は最もだ。が、まあ……話は途中だ。さて……(軽く咳払いをして)
梟は月鳥を追い求め、見つける度に犯し、泣き叫ばせようとして、それを繰り返した。
なぜ泣き叫ばせなければならないのか?分からない。血を浴び泥に塗れ続けた梟は既に歪み切っていたのだから。
駄々をこねる子どものようなものだ。今までそうだったのに、それだけがそうならない。そういうものが、気に入らなかったんだろう。
そして、いつしか音を上げたのは――梟のほうだった。
――――何でだ!!何でてめえは啼かねえ!!俺が怖くねえのか!!悔しくねえのか!!畜生!!怖がれよ!!啼けよ!!!
梟は惨めだった。強くなったと思っていた。いつの間にか自分は万能だと思い込んでいた。だが、違った。それを知ってしまったからだ。
結局、雌鳥一匹すら屈服させることができない自分を知ってしまったからだ。惨めで、悔しくて、思わず涙が溢れた。
その姿を見て、月鳥はその羽で梟を包みながら、初めて――泣いた。
――――間違った力の使い方では、私の心を壊すことは出来ない。私が泣くのは、いつだって正しい方向に力を使った時。
大丈夫。貴方は強いから。貴方の涙は、私の心をやっと壊した。……本当の貴方。それが、貴方の力。
梟は、その言葉で救われた。本当に、本当に救われた。虚勢を張っていたことに気づいて、はりぼてを剥がした雛鳥のままの梟の心を包まれて。
そうして、本当の意味で――梟と月鳥は、つがいになった。
--
2012-02-08 (水) 19:59:31
でも。まだ、続きがあるんですよね。 --
ソニア
2012-02-08 (水) 20:08:22
ああ。梟はつがいになった月鳥を養うために、働き口を探した。それはもう、必死だった。何しろ……
月鳥には新しい命も宿っていたのだからな。その子どものために、愛する月鳥のために、なんとか働き口を探した。
しかし、社会は厳しい。餌狩りで森を荒らしまくった泥まみれの梟なんて、誰も働かせてはくれなかった。当たり前のことだ。
結局のところ、梟がたどり着くのは、表ではなく、裏の世界――闇社会へと、入り込まざるを得なかった。
月鳥には、真実を伝えることなく、な。……そうして、また梟は下っ端から始めたわけだ。
幸い、梟には実力があった。言ってはなんだが、小賢しさや世渡りの駆け引き、引き時、攻め時はこそ泥時代に培っていたからな。
おかげで、のし上がっていくのはそう難しいことじゃなかった。梟は闇社会のある組織の幹部に上り詰めたのさ。
無事に雛鳥も生まれて、金も入って、愛する月鳥がいる。すべてがうまくいっていた。幸せが、続いていた。
だが、負い目があった。梟には、後ろめたさがあった。自分の幸せが他者の不幸を足場にしているものだと分かっていたからだ。
だから、ある日、躊躇した。殺しの仕事で、殺す相手の家族を思ってしまったんだ。
梟は、その獲物を見逃した。獲物は泣いて喜び、逃げ去っていった。
これでいいと思った。十分な金も入った。この失敗で「けじめ」をつけさせられるだろうが、その程度なんのことはない。
このまま、裏社会からは離れて、静かに暮らしていこう。金を元手に洋食屋でも開いて、三匹で暮らしていこう。
幸せな未来を胸に描きながら、覚悟を決めて、梟は組織の巣に羽ばたいて行った。
--
2012-02-08 (水) 20:09:34
(この人にも、人間らしいところはあったのだな。感心するやら、嬉しいやらで、ソニアは聞き入った。)
(だが。だがしかし。この物語は、このような幸せな結末では終わってはくれない。それは、彼女自身がこの半年の生活で、その目でもって知って来たことだ。)
(そう、この先は、恐らく。少女の顔に、一筋の影が差した。) --
2012-02-08 (水) 20:30:38
――だが、梟の考えは甘かった。組織には、とっくに見透かされていたのだよ。
獲物を逃がしたことが?いいや。それもバレてはいたんだが、それ以前から、組織に疑念を持ち続けていたことが、見透かされていたんだ。
戻ってきた梟を組織の爪が取り囲んだ。ケジメをつけるときだ。羽でも、足でも、内臓でもクチバシでも、何でももぎ取ればいい。そう思った。
しかし組織の長は笑い、もう好きに生きろと言った。爪が下ろされ、自由になった。梟は感謝して、喜んで、すぐさま飛び立った。
自分の巣へ。月鳥と雛鳥の元へ。しばらく帰っていなかったから、きっと自分を待っているだろう。お土産も用意した、雛鳥も喜ぶだろう。
指輪だって用意した。あの時は金も無かったから。やっと愛する者につけてやれる。堂々と、君が妻だと宣言できる。
幸せだった。なによりもなによりも、幸せだった。そう。幸せだったんだよ、今まで生きてきた中で、一番――その帰り道は、幸せだった。
――――ムーン!今帰った!!話があるんだ、聞いてくれ……
………………ムーン?
巣には、誰も居なかった。月鳥も、雛鳥も、誰も。手紙だけが、置いてあった。
そこには、住所が書かれていた。それ以外には何も書いてない。
梟は、胸騒ぎを感じながら、その場所へと羽ばたいていった。
--
2012-02-08 (水) 20:32:03
…何が、あったんですか。 --
ソニア
2012-02-08 (水) 20:44:21
――――ここは……!?
(オウルが、ソニアの質問に対し、軽く頷いた)
梟がたどり着いたのは、娼館だった。それも、とびきり場末のな。心底安い賃金で、最底辺の不潔な男どもが女を組み敷く、そんな娼館だ。
心臓が鳴り響いた。まさか、そんなはずはないと、自分の嫌な想像を打ち消して、中に入った。
物置のように暗く汚く、古い木造の、埃臭い据えた臭いのする館。その2階の、ある部屋へ、梟はドアを蹴り破り、入った。
――――う、そ。うそ……どうして……どうして、貴方がここに……!?言わないって……秘密にしてくれるって、言ったじゃない……!!!
月鳥は、小汚い男に抱かれていた。しかもそれは――自分が、逃がした男だったんだ。
膝を付いて、呆然とする梟の目の前で、そんなのはお構い無しに男は、月鳥を乱暴に突き上げていた。そして……
月鳥が、嫌悪や苦痛に「よるものではない」嬌声を上げた時、その声が聞こえたとき、梟は――叫んだ。
--
2012-02-08 (水) 20:45:39
殺したんですか。(小さく、呟いた。) --
ソニア
2012-02-08 (水) 21:01:03
…………梟が我に帰った時、男は首をねじ切られて死んでいた。血まみれになった梟を、月鳥は鳴きながら見上げて、ひたすら、謝っていた。
ごめんなさい、ごめんなさいと。その声は、梟の中に空しく反響していた。
そうして、気づく。娘は。雛鳥は、どこにいったのだ、と。
それは、月鳥も知らなかった。梟と月鳥は、必死になって雛鳥を探した。そして、行き着いた先は――梟がいた、組織だった。
雛鳥は、そこにいた。
股間から血を流しながら、涙を流しながら、息絶えていた。強姦によるショックで、死んでしまったんだ。……梟と月鳥は、死んだ目でそれを見ていた。
組織の長が言う。月鳥は梟が離反の色を見せ始めたときから、娼婦にさせたのだと。娘も、同じようにしようとしたが、死んだ。
お前へのケジメはもうそれで済んでいる。だから、離反してもいいぞ、と。長は、笑った。
梟に絶望からやっと怒りがこみ上げた。全員、殺してやると、叫んだ。
だが、それは叶わなかった。……負けたってわけじゃない。戦えなかったんだ。何しろ……
その時梟は、いつの間にか外に出ていた月鳥に、背後から掴まれて、外に引っ張り出されたからだ。そして、月鳥が入れ替わりに部屋に入った。
――月鳥は、油壷と、松明を持っていた。
――――……ッ!やめろ、ムーン!!やめろーーーッ!!!
--
2012-02-08 (水) 21:04:56
(ぱちぱち、と瞬きをしたあと、1度深く目を瞑ると、再び眼を開くと、その視線は真っ直ぐにオウルへと向けられた。)
それが、あなたの…あなたが今の、闇の商人に…なった、理由ですか。 --
ソニア
2012-02-08 (水) 21:50:11
……それに答えるには、この先を伝えないといかんな。
……月鳥が、組織の巣に、油壷を叩き付けて、松明を放った。一斉に炎が広がり、あっという間に巣は火の海になった。
助けようとした。梟が、飛び込もうとしたとき、月鳥が叫んだ。「来てはだめ」と。
――――ムーン!ダメだ、死んじゃダメだ!!どうして!どうしてこんなことをした!?どうしてお前まで炎に包まれなきゃいけない!?
――――こうしないと、貴方が死んでいたでしょう?私をひとり残して。だめ、それだけは、だめ。
私は、弱いんだから。貴方みたいに強くないから……貴女が居ないと、生きていけないもの、結局。
――――そんなのは俺だって同じだ!お前がいなければ生きていけない!!
――――いいえ、貴方は生きていける。だって、強いもの。そう、言ったでしょう?だから……貴方は、生きて。
ねえ、私、幸せだったよ。色々あったけど……幸せだったよ。だから……いっぱい言うよ。
私が燃え尽きるまで。ずっとずっと。……ディーン。
――――ありがとう。ごめんね。ありがとう。ごめんね。ありがとう。ごめんね――
巣が、崩れ落ちた。雛鳥の遺体も、月鳥も、組織も何もかもを焼き尽くして。
梟は、燃え尽きた組織の巣の中で、真っ黒になった月鳥の薬指に、買ったばかりの指輪を嵌めて。
泣いた。それが、梟が最後に泣いた出来事だった。
--
2012-02-08 (水) 21:54:20
(うん、と小さく頷く。)
(或いはこの男は、この物語を、自分の過去を、今一度噛みしめようとしているのかもしれない。)
(ソニアは、口を結んだ。この話が、どれだけ続くのかはわからないが…男が満足するまで、それを邪魔してはならない気がした。) --
ソニア
2012-02-08 (水) 22:16:25
(パイプから煙を吸って、ふう、と煙を吐いた)
後悔したのは。振り返ったことだった。戸惑ったことだった。躊躇したことだった。疑問を持ったことだった。
一度泥に浸かった奴が、太陽の光の下を羽ばたこうなんて思っちゃいけない。
それは、自分が泣くことになる。積み重ねた罪が、幸せを壊そうと迫ってくる。それならば、闇社会で、ずっと生きていこうと誓った。
……質問に答えるか。何を求めているのか、だったな。
『闇商人として生き続けること』だ。そのためには、利益を上げなきゃいけない。実績を伸ばさなきゃならない。
もう、振り返ることは無い。躊躇もしない。妥協もしない。俺は夜闇を羽ばたく梟だ。夜行性の梟は、昼を生きられない。
なら、闇夜をまっすぐ飛び続ける。そのためだけに、俺は生きていこう。それ以外では生きていけないのだから。
生きろ、と言われた。だから、生きる。俺は、闇夜を生き、羽ばたき続ける。
これが――『
泥まみれの梟
(
DIRT OWL
)
』の物語だ。
--
2012-02-09 (木) 01:37:57
…。(話を聞き終えると、ソニアは椅子、彼女の身長にはすこし大きいそれから、ぴょんと飛び降りるように立ち上がった。)
最後にもう一つだけ、聞かせて下さい。
闇商人としての生活…商売が成り立たなくなったら、あなたはどうなりますか。 --
ソニア
2012-02-09 (木) 14:27:33
(深くパイプから煙を吸い込み、ふう、と大量に吐き出して)その質問には簡単に答えられるな、ソニア。
成り立たなくなれば金がなくなる。部下が消える。後ろ盾がなにもなくなる。そうして一人になった時、俺への恨みがあるやつが一気にやってくる。
そういうことだ。俺が望む望まないに関わらず、俺は死ぬだろう。こないだも俺を殺しに来た奴がいたからな。
だが俺はムーンに生きろと言われた。生きるために、欲深く、邪悪であり続ける。
……では反対に聞こう。お前はどうするんだ、ソニア。試験の魂集めもせず、自ら事を成そうとしない。
……ソニア。お前の求めるものは何だ?言ってごらん。(その時、なんだか、柔らかな口調 抑揚 優しさを感じる声だった)
--
2012-02-09 (木) 14:38:14
私は…。
私は、自分で言うのも癪ですけど…すごく、ずぼらで、怠け者で。ほんとはこの実習だって、やりたくありませんでした。。
友達といっしょに箒をデコレーションしたり、美味しいお菓子を食べたり。当たり前のようにそうして、それだけで、満足していました。ずっとそうしていたいって思ってた。だって、私の世界には、それしかなかったから。
…でも。それだけじゃないんですよね。私は…ここに来て、あなたと行動を共にして、自分とは違う、とても大きな世界があることを知りました。
殺し合い、奪い合い、そうしなければ、生きていけない人たち…深く暗い、闇の世界に住むひとたちの世界。
そんな、遠い世界の人たちを、見ている内に…、私、気づいちゃいました。
実は私って、とっても狭量な人間だったんです。
多分あなたは、ずぼらで無知で、身の振り方を知らない私に、そういう生き方があるんだって、示してくれていたんだと思います。でも、ダメ。私、受け入れられません。
決まりました。私の求めるもの。 --
ソニア
2012-02-09 (木) 15:07:42
(黙って、聞く 時折、「うん、うん」と、相槌を打って、聞く)……成程、な。
若い平穏の、闘争も競争もない、穏やかな時間。俺にはなかったが、それを求めていたのだな。
モラトリアム……ま、大方、予想はついていたが。……ほう、そうか。
(パイプの吸殻を灰皿に捨て、パイプを机に置いた)ソニア。お前の求めるものは、何だね?
--
2012-02-09 (木) 15:14:26
私が求める…目指すものは。
人が人を不幸にすることのない世界。
闇商人なんか、必要のない世界。 --
ソニア
2012-02-09 (木) 16:48:55
……(目を、丸くした)……(瞬きを、2回)………………(半開きの口)…………
……カ、カ、カーーーーーッカカッカッカッカッカ!!!(ぱん、と膝をたたき、鳥のような笑い声を出した)
大きく出たな!しかも、この闇商人を目の前にして!クッ、クカッ、カカカカカーーーッ!!!(なんとも、嬉しそうに笑う)
カカッ、クククッ……(笑いながら立ち上がり、ソニアの前に立つと――素早くナイフを抜いて、ソニアの首元に近づけた)
――そんな世界で俺はどうすればいい?そんな世界で、俺はどうしている?教えてくれ、ソニア。
…………そんな世界で、俺は………………
……どうやって…………幸せになってるんだ…………?
(静かに ナイフを首に添えながら とてもとても、悲しげな声で 聞いた)
--
2012-02-09 (木) 18:09:23
もし、私が夢を叶えて…
そして、あなたがその世界で、生きている意味がないというのならば。
いいですよ。私があなたを、殺してあげます。 --
ソニア
2012-02-09 (木) 18:52:39
……良し。(ナイフを引っ込めて)そしたら、いつか殺しに来い、ソニア。この梟の首、カッ切ってみろ。
楽しみだなあ、ええ、おい。クッ、ククッ、カカカッ。(本当に、本当に嬉しそうに笑う)椅子座って足も付かないような小娘がよ。
今までぐうたらダラダラ生きてた落第魔女がよ。世界を変えるだとよ。なんて夢のある話だ。最高じゃねえか。
…………(月影に照らされて、穏やかな笑顔が見えた)ソニア。一個だけ教えてやる。ヒミツにしとくつもりだったんだが……
ソニアにだけ、教えてやる。ククッ。(楽しそうに笑う それはまるで――)
死んだ俺の娘のな、名前。……知りたいか?知りたいだろ?(頭をくしゃ、と撫でながら笑う それはまるで――)
ソニア・オウル。……ディーン・オウルと、ムーン・オウルの間に出来た娘。
魔女なんてその魔法を利用しつくしてやろうと思ったんだけどな。娘と同じ名前を見つけて、縁を感じちまった。
戯れをやってみたくなった。取引相手でもなく、利用する商品でもなく、奴隷でもなく、部下でもない――
ただの娘……それは俺の周りにはいない存在。お前と俺が向き合ったら、どうなるのか。好奇心で知りたくなった。
……予想以上に面白いぜ、お前って奴は。ククッ、カカカッ。
なあ。……1つだけ…………俺の人生で最後になるだろう、一回だけ。……娘に言うように、言わせてくれ。
(優しい声 穏やかで包むような声 それはまるで――)
――――決してためらうな。戸惑うな。疑問を持つな。躊躇するな。振り返るな。お前の道は今決まったんだ。
お前は太陽の下で飛び続けろ。夜になったら、月光に抱かれて眠るんだ。絶対に、影に入ろうとするな。
光の道を進め、ソニア。お前ならきっとできるからな。パパも、ママも見ているから。
がんばるんだぞ、ソニア。
(それはまるで、親が、わが子にするように)
--
2012-02-09 (木) 19:29:27
らしくないことを言いますね。(ふっ、と笑い)
言われなくても、頑張って見せます。見ててくださいね。 --
ソニア
2012-02-10 (金) 00:55:42
(机にあったパイプを咥え、火をつける そして、サングラスをかけて)
なら。これで、「普通のお父さん」ゴッコは、終いだ。フォッフォッフォッフォッ……
(その顔は、マフィア軍団『DIRT OWL』の頭領 ダート・オウルの表情)
――さて。夜が来た。夜闇を飛ぶぞ、梟達よ。「餌探し」の時間だ。
フォ、ッフォッフォッフォッフォッフォッ……!!!
(――この日を最後に、オウルが「ダート・オウル」以外になることは二度と無くなったという)
--
2012-02-10 (金) 02:12:50
(コン、コンとノックの音 ドアの向こうから)……ソニア様、いらっしゃいますか……?(か細い女性の声だ 女性の黒服なんていただろうか)
--
2012-02-05 (日) 19:12:34
?(疑問符が浮かぶ。)
えーと。どうぞ。 --
ソニア
2012-02-05 (日) 22:07:09
(入ってきたのは――黒服を着た、少女 見覚えがある……というより、先日、薬と引き換えに渡された――あの少女だ)
……はじめ……まして。お名前をいただきました……リトル・カナリア……です……
ソニア様の……身の回りの世話を……致しますよう、命じられました……(表情に生気はほとんどない、暗い印象を与える少女だ)
--
2012-02-05 (日) 22:26:22
(それが誰であるかに気がつくと、あっ、と声を上げてしまいそうになる。が、驚かせてはいけない、とすんでの所で言葉を飲みこみ、平静を装った。)
いやいや、そんな、お世話だなんて。…それよりあなたは、大丈夫なの? --
ソニア
2012-02-05 (日) 22:50:18
……はい。薬漬けで……食事も取っていなかったのを、オウル様に食事をいただき、薬の中和剤を賜りました……
日常生活が送れるようになったので……ソニア様の世話係を、と……
--
2012-02-05 (日) 22:56:37
そう、大丈夫ならよかった。
…じゃなくて、私はそんな、世話とかいらないってば。
(こちらは聞こえないように小声で、)んもう…よくわからないな、あのおじさん。 --
ソニア
2012-02-05 (日) 23:15:16
しかし……あの……(その言葉をさえぎるように、オウルが部屋に入った)
……こいつはやせ細ってヤク漬けだったからな。性奴隷としても使えんし使い道が無かったんだ。
で、お前のための黒服にしてやるのが最適だと思ってな。……うちには男の黒服しかいないから、女の世話はできんのだ。
仲良くしてやれ。……そいつも、お前と一緒で一人ぼっちだからな。(そう言って、部屋を出て行った)
…………あのう……(目をキョロキョロさせて、どうしよう、といった表情のカナリア)
--
2012-02-05 (日) 23:23:17
(扉が開けられ、そして再び閉められるまでを呆けたように見送ると、ううんと小さく唸りながら頭を抱えた。)
そ、そんなこと言われてもなあ…。
あなた自身はどうしたいとか、ないの。えーと…、金糸雀、ちゃん。 --
ソニア
2012-02-05 (日) 23:29:12
私……は……(うろ、と目を泳がせて)……あの父親に、すべてを壊されました……から……
今の生活……は、とても……感謝してるのです……ですから……オウル様の命令は……やりとげ、たいと……
(おずおずと近づく 華奢で、小さな体には不恰好なきりっとした黒スーツ 細い指でソニアの手を取った)
オウル様のお役に立ちたい。ですから、お世話係……させて、ください。
--
2012-02-05 (日) 23:54:09
(面倒なことになった。この子の中では、オウルに対する感情と、私に対する行動が、密接に関係をもって存在している。)
(或いはこれによって、この場所にしがらみを残してしまうことになるのではないか。避けるべきか。そんな思いが、ソニアの頭を駆け巡った。)
わかった。いいけど。一つ約束してちょうだい。 --
ソニア
2012-02-06 (月) 00:26:54
は……なんでしょう、か。(おずおずと どうも元から気が弱そうな雰囲気だが)
--
2012-02-06 (月) 13:15:08
わたしがいいって言ったことはやらないこと。それだけ守って。
(だが、しかし。ソニアには、断ち切ることはできない。)
(ものを知らぬ故の甘さか。あるいは、生来の性分か。何にせよ、彼女にとって、友好的な人間を切り捨てることは、許されぬことだった。)
(彼女は、この繋がりを、拾うことを…選択をした。) --
ソニア
2012-02-06 (月) 19:32:25
……はい!よろしく、おねがいします、ソニア様……!(ふかぶかと礼をした)
(なんと言うか……召使が、出来てしまったようだ)では、さっそく、湯浴みのお手伝いを……
--
2012-02-06 (月) 19:38:32
い、いや…それはいいです…。
(口角をひきつらせて必死にカナリアを押しのける。前途は…多難だ。) --
ソニア
2012-02-06 (月) 19:58:40
(夕刻 とんとん、とノックの音)ソニア。そろそろ「社会勉強」をしようじゃないか。
--
2012-02-04 (土) 19:00:36
(ふむ、と一瞬考えてから)
もし、嫌です、と言ったら、どうしますか。 --
ソニア
2012-02-04 (土) 19:58:48
……そう言われては……フッ。どうしようも出来んよ。(それだけ言うと、扉から足音が離れていった)
--
2012-02-04 (土) 23:23:30
あ!ちょっとちょっと!冗談です!待って下さい!! --
ソニア
2012-02-04 (土) 23:26:40
(……しばらくして声がまた聞こえてくる)……何?(意外だ、といったふうな声だ)
ワタクシは本気でお前が嫌がっていると思ったがね。……どういう気の吹き回しだ?
--
2012-02-04 (土) 23:34:49
私はまだあなたの仕事を信用していません。だから素直には受け取りません。
でも。嫌と言って聞いてくれるなら…ちょっとだけなら、信用できます。
いいですよ。その、「社会勉強」。させてもらいます。 --
ソニア
2012-02-04 (土) 23:40:43
……フン。いいだろう。着替えて来い、出かけるぞ。玄関で待っておるからな。
(そう言って、階段を下りていく音がした)
--
2012-02-04 (土) 23:42:51
はいはい、ちょっと待っててくださいね。 --
ソニア
2012-02-04 (土) 23:48:44
(玄関ではオウルが杖をついて立っていた 珍しいことだが――ハットを被っている)
女の身支度にしては早いな。フォッフォッフォッ……
--
2012-02-04 (土) 23:51:18
(ふふん、と得意げな顔を浮かべるが、すぐに何かに気づいてはっと口に手を当て身を翻そうとする。)
あ、箒を忘れました。取ってきていいですか。 --
ソニア
2012-02-04 (土) 23:55:17
えてして女の身支度は忘れ物も多いな。取って来い。……やはり魔女には箒がなければ締まらんだろう。
(ふーっとタバコをふかして)……ふむ。(何か思案しているようだ)
--
2012-02-05 (日) 00:03:09
(それから十数分後…。)
(箒だけでなく、ぱんぱんになった鞄を抱えて階段を下りてくるソニア。ばつの悪そうな顔を浮かべ、)
箒だけじゃなくてどうせならもっと色々…と思ったら、詰め込みすぎました…。でも、これで準備は万端です。 --
ソニア
2012-02-05 (日) 00:15:00
……(既に椅子に座ってくつろいでいる)女の身支度にしては早いな?(さっきと同じセリフだが、さっきのと違って多分、皮肉だ)
随分とまあ準備したものだな。……では、行くぞ。ついてこい。(そう言って玄関を出て行く)
「「「「行ってらっしゃいませ、オウル様、ソニア様!!」」」」
(黒服たちが姿勢を正し、一斉にお辞儀をして見送る)
--
2012-02-05 (日) 00:19:59
(玄関の扉を出るとすぐに、ぴたりと立ち止まってオウルの顔を見上げて口を開いた。)
それで、どこに行くんですか? --
ソニア
2012-02-05 (日) 00:27:40
取引先だ。……富豪のな。ある取り引きをしていたが、その支払期限を過ぎた。で……徴収に行くというわけだ。
お前は見ているといい、口出ししても構わんがな。……裏の社会というやつを、見せてやろう。……さ、行くぞ。(そう言って歩き出した)
--
2012-02-05 (日) 00:30:41
なるほど…。わかりました。
でも、一つだけ約束して下さい。 --
ソニア
2012-02-05 (日) 01:05:45
……何かね?(振り返り、いぶかしげに)無理な要求なら、呑まんぞ。
--
2012-02-05 (日) 01:09:45
人が死ぬのを見るのはいやです。 --
ソニア
2012-02-05 (日) 01:14:07
…………フン。死にはせんだろうな。……が……(じろ、とソニアを見て)死よりももっと残酷なものを見ることになるかも知れんぞ。
……(そうこうしているうちに、大き目の館にたどり着いた)……さ、ここだ。(ガラン、と呼び鈴を鳴らし)どうも、毎度失礼いたしております……ダート・オウルでございますが。
シュレック殿はご在宅ですかな?
--
2012-02-05 (日) 01:18:26
(ごくりと唾を飲んで、目の前にそびえる館の門を見つめる。)
(残酷なもの、それはどういうことだろうか。財産を奪われ、惨めに生きるということだろうか。それとも、死にはせずとも、何かしら重い傷を残すということだろうか。)
(さて…。呼び鈴の音に、彼女は身構えた。) --
ソニア
2012-02-05 (日) 01:29:33
(……返事は無い 居ないのだろうか?)……ふうむ、やはり、そうだろうな。……フン。
バギャアッ!!
(間髪いれず、オウルが扉に素早い蹴りを放った 丈夫そうな扉が、金具を撒き散らして家の中に吹っ飛んでった)
おやおや……やはりご在宅ではありませんか。呼び鈴に気づかれませんでしたかな?フォッフォッフォッ……
「ひ……ヒイィ……」
(そこにへたり込んでいたのは、煤けた服――元は高級な服だったのだろうか――を着た、痩せこけた初老の男だった)
--
2012-02-05 (日) 01:36:13
(目の前に現れた人間の姿を見て、目を細める。)
(痩せこけた男の姿。でっぷりと太ったオウルと比べると、いや、比べるまでもない。この男は、見るだに明らかな、「弱者」だ。)
(ソニアの足取りが、若干重苦しいものになる。) --
ソニア
2012-02-05 (日) 01:44:42
フォッフォッフォッ……そう、怯えられずとも。支払いの期限が(指で小さくつまむような仕草をし)ホンのチョットだけ、遅れた程度です。
本日支払っていただければ、何の問題もございませんとも。……もちろん、お金でなくても結構。ワタクシは、金銭にこだわりはございませんからな。
利益になるものでしたらなんでも賜りましょう。……ご用意、出来てるのでしょう?本当は……
「う……!」
(見抜かれた、といった表情 オウルの特技――相手の心理を読み当てる、あの特技だ)
「あ、ああ……そうだ、そうだとも。用意してあるよ……さ、最後の財産だ……私のな……」
ほお、それは良かった……では、穏便に取り引きが終わりそうですな。
--
2012-02-05 (日) 01:54:10
(それで、どうするの?)
(オウルの顔を見上げ、無言で問う。) --
ソニア
2012-02-05 (日) 02:05:11
……どうもこうもしない。この男が対価を支払うといっているのだ。それを受け取れば、取り引きは成立。荒事を起こすことも無い。
……お前が見る「邪悪」は……この男だよ。
(しばらくして、男が戻ってきた その男が掴んでいたのは、大きな人形の髪―――違う。)
「さ、さあ、こいつを対価に支払う。これで取り引き成立だろう?」
(人形ではない 痩せこけた、金髪の――少女 人間だ……死んだように動かないが、生きているのはなんとなく分かった)
--
2012-02-05 (日) 02:11:48
(無言。)
(だが、先ほどの無言とは違う。口を開くつもりがないのではない。開くことができないのだ。) --
ソニア
2012-02-05 (日) 02:20:00
……賜りましょう。では――ワタクシからは「薬」を贈りました。シュレック様からは「娘」を賜りました。これにて、取り引き成立でございます。
(かつ、かつ、と歩き、ぐったりとした少女をひょい、と抱き上げる)では、確かに。また、ご利用くださいませ……フォッフォッフォッ……
「ひ……ヒヒ!やったぁ!!これで、クスリが……クスリが手に入るんだぁあ!!ヒャアアッハハハハハハ!!!」
(男は狂喜乱舞し、狂った嬌声を上げた)……(少女を抱き上げて戻ってきたオウルは、笑ってはいない)
これが、ワタクシの客だ。ワタクシの、仕事だ。……これが、裏の世界……だ。ソニア。
--
2012-02-05 (日) 02:26:52
…あなたの言いたいことは、なんとなく、なんとなくですが、つたわりました。
(だが、あまり見たくはない、といった様子で、くるりと身を翻す。)
でも。わかりたくはないです。 --
ソニア
2012-02-05 (日) 02:35:10
……(ソニアを一瞥し ふー、と煙を吐いた)ワタクシの仕事はコレで終わりだ。だが――
再三言うようだが、お前は私の部下じゃあない。取引相手でも商品でもない。お前はお前なのだ。
あの男にお前が何をするのも――自由だ。魔女、ソニア。(重く、低い声 体にびりり、と振動が伝わるような)
--
2012-02-05 (日) 02:39:06
私にどうしろっていうんですか。
(これまでになく、語気が強い。)
私は彼に何の恨みも持っていません。貴方のように、貸しを作ってもいません。私には、彼に対して何かをする資格はありません。あなたが言うように、私は、ただの私ですから。
それとも…私を、業で縛り付けるつもりなんでしょうか。
(そして、喋りながら、出口へと向けてつかつかと歩みを進めていく。)
先に帰っています。…もう少し、優しい人だと思っていました。 --
ソニア
2012-02-05 (日) 03:03:41
そうか。それがお前の選択なら、それでいい。……(く、くく、と笑い)フォッフォッフォッ……
ワタクシに優しさなんて無いのさ。あるのはただ、取り引きと選択だけ。それが全てだ。
男は薬を求める選択をした。ワタクシは対価と引き換えにそれを渡した。男は対価として家族を選択した。選んだのは、その男だ。
そして、そんな男を見て、何もせず、見て見ぬふりをする――それも、お前の「選択」だ。……覚えておけ。
裏社会とは――人として許すことのできない選択をしてしまった者の世界なのだよ。
(ソニアの背に、静かに語り伝えた)
--
2012-02-05 (日) 03:10:11
(冒険の失敗から一ヶ月。ソニアは、元気に動き回るとまではいかないまでも、傷は癒え、日常生活をする分には差し支えのない程度になっていた。)
(そして今彼女は何をしているかというと。)
(部屋の中を、ぐるぐると廻っていた。そう、暇なのだ。)
(一時はその存在に有り難みすら感じた安全な部屋であるが、人間とは現金なもので、傷の治った今となっては退屈極まりない、狭い狭い鳥かごに感じられてしまう。) --
ソニア
2012-02-03 (金) 23:06:25
ちょっとくらいならいいよね。
(そう言うと、彼女は姿を消し―彼女の得意な、姿隠しの魔法だ―し、箒を片手に、窓から身を乗り出した。) --
ソニア
2012-02-03 (金) 23:07:52
(それからしばらくして―――黒服が3時のおやつを持ってきたときに、事態は発覚した)
「オウル様!!!ソニア様がおりません!!!」
何ぃ……?……外出したのか?しかし玄関を通った気配は無かったな……ふうむ。
……攫われた可能性も無くはない、か。フン。探して来い。
「はっ!!!」
(そう言って黒服が外に飛び出していく その様子を見送った後、ふー、と煙を吐いて、梟は新聞に目を戻した)
--
2012-02-03 (金) 23:12:15
それから数時間後。
(がたがたと窓が揺れる。)
(音の主―ソニアは、窓を飛び越えて部屋の中に入ると、きょろきょろと辺りを見回した。)
うん。誰もいない。
(そして、周りに誰もいないことを確認すると、ふうと息をつき、ベッドに身を投げ、誰に話すでもなく呟き始めた。)
ふー…つっかれたー…。そういえば、ここに来てから、こんな風に自由に外に遊びに行ったの、初めてだったかも。 --
ソニア
2012-02-03 (金) 23:20:09
ほう、そうか。それは良かったな。(ドアの向こうから、声が聞こえた)
入るぞ。いいか?
--
2012-02-03 (金) 23:22:09
(げっ。擬音語に過ぎないはずだが、そのときの彼女の顔を見た者なら、或いはそのような音が聞こえたかもしれない、そんな表情を浮かべ、勢いよく布団をかぶった。)
は、はい。どうぞ。 --
ソニア
2012-02-03 (金) 23:27:13
(ガチャ、とドアを開けて入ってきたのは、やはりというか――梟 備え付けの椅子に座ると、ふう、とタバコの煙を吐いた)
まず言っておく。ワタクシはお前を監禁しているわけじゃない。ここはお前にとっての家だ。遊びに行くなら、玄関から出ろ。
(静かな口調 変に脅しをきかせた言い方でもなく、かといって怒ってないわけじゃない 何と言うか――父親が子どもに諭すような、そんな感じの)
--
2012-02-03 (金) 23:30:05
でも。怒るでしょう。怪我も治らない内にって。
(ふとんから目線だけ覗かせて、様子をうかがっている。強い言葉が返ってきたならば、布団に逃げ込む算段だろう。) --
ソニア
2012-02-03 (金) 23:38:17
怒らん。ヒマなのは分かるからな。……護衛ぐらいはつけるかもしれんが。フォッフォッフォッ……(笑った。悪党というか、なんか、普通の……笑い方)
……怒らんよ。お前はワタクシの取引相手じゃない。商品でもない。ましてや、部下でもない。……お前はお前なのだよ。このマフィアの根城の中で、たった一人のお前だ。
--
2012-02-03 (金) 23:43:54
(意外。契約、という言葉のイメージからか、厳格な人物かと思いこんでいたが。ぽかんとした顔でオウルを見つめると、その口から曖昧な言葉を発した。)
あ…。はい。じゃあ…そう…します…。 --
ソニア
2012-02-03 (金) 23:59:23
……(サングラスを取る 部屋はもうすっかり暗く、堀の深い目元は見えない)「もっと厳格な人物だと思っていた」か?
……間違ってない。ワタクシは契約に対し、厳格だ。「お前を保護する」という契約に関しては、全力で取り組むし、必ず完遂するつもりだ。
だが、「お前を拘束する」なんて契約は交わしておらん。お前が好き勝手に出て行ってその結果危険に陥っても、それは我々の責任なのだ。
お前はまだ子どもなのだからな。フォッフォッ……
--
2012-02-04 (土) 00:03:33
……フー、ム……(ソニアの自室、そこの椅子にオウルは座っていた)
(ソニアが冒険先で行方知れずになったと聞いた 待っている、のだろうか)
--
2012-02-02 (木) 21:27:27
(暫くすると、部屋に風が入ってきた。見ると、部屋の入り口に黒服が立っている。)
見つかりました。如何なさいますか。 --
2012-02-02 (木) 21:44:23
……フン。運べ、ここのベッドに寝かせろ。(黒服のほうを向かず、淡々とした口調で言った)
--
2012-02-02 (木) 21:48:08
(ベッドに横たえられると、弱々しくうめき声をあげる。)
(痛みで意識が戻ったのか、うっすらと目を明け、オウルの姿を一瞥した。)
なんで、ですか? --
ソニア
2012-02-02 (木) 21:59:33
……(意識が戻ったソニアの方向を向く サングラスに隠れた相貌が、ソニアを見た)
何が、かね?(笑顔は無い 明らかに――いつもと雰囲気が違う しかし、怒ってるようにも……見えない)
--
2012-02-02 (木) 22:01:37
………私がこうなっているのも…貴方の言った、選択の結果…に、過ぎないはずです…。
でも…貴方は私を助けた…。矛盾しています…。 --
ソニア
2012-02-02 (木) 22:06:36
矛盾?……何を言ってるのかね。……ワタクシは、君を助けないなどと一言でも言ったかね?
逆だ。ワタクシは、ソニア君を保護すると言う契約をしている。……闇商人にも礼儀はあると言っただろう。
ワタクシは約束は破らない。守ると言ったら――確実に守る。それこそが、取り引きだ。
(優しい言葉ではない かといって侮蔑が含まれているわけでもない ここまで闇社会で生き抜いてきた、男の言葉だった)
--
2012-02-02 (木) 22:11:42
…そう、ですか。
じゃあ…今、私がここで眠っても…安全は保証してもらえるんですね。 --
ソニア
2012-02-02 (木) 22:34:22
……勿論だとも。……ゆっくり休むといい。起きたら……社会勉強を始めよう。
それも、最初に言ったとおりの「契約」だ。……嫌だ、とは言わせんぞ。
--
2012-02-02 (木) 22:37:52
…わかりました。約束、ですからね。
それじゃあ…おやすみなさい…。 --
ソニア
2012-02-02 (木) 23:05:37
ああ、おやすみ……ソニア。(そう言って、部屋を出て、ドアを閉めた)
(――部屋には、静寂が)
--
2012-02-02 (木) 23:07:30
(黒服がきちんとセッティングした部屋)
--
2012-02-01 (水) 20:35:48
…ここが、それですか。 --
ソニア
2012-02-01 (水) 21:12:07
お気に召しましたかな、ソニア様。(背後から声 振り返るとオウルが立っていた)
どうでしたかな?初めての討伐は。お疲れでしょう。フォッフォッフォッフォッ……
--
2012-02-01 (水) 21:23:00
勿論、疲れてはいます。でも…
この部屋を整えるだけでも…たくさんの人が、不幸になっているんでしょう。 --
ソニア
2012-02-01 (水) 21:40:22
おや……何を仰いますかな?フォッフォッフォッ……この部屋はワタクシの私財で整えておりますのでな。
それとも……(に、と笑い)その「私財」を得るために人が不幸に……と?
--
2012-02-01 (水) 21:43:53
はい。
(短く答える。それがどういうことなのか、深く考えることを拒むかのように。) --
ソニア
2012-02-01 (水) 21:52:39
……フォッフォッフォッ。ソニア様は社会をあまりご存じないと見える……闇商人、マフィア……裏家業というものが何故無くならないかわかりますかな?
答えは簡単。「必要だから」でございます。ワタクシが仕入れる呪いの装備、非合法の薬……それは、表世界のものでは足りないと欲する人がいるからこそ成り立つ商売でございます。
……ソニア様は何か勘違いされておられるようだ。ワタクシは、いつだって「公平な取り引き」を行っております。不当な強奪や陵辱をした覚えがあるわけではございません。
ワタクシは「提案」をするだけ。「選択」をするのは、人でございます。……その結果不幸になろうとも、それはその人の選択したという責任なのですよ。
貴方も――(す、と指差して)選択したのですよ、ここを。ステイ先を調べるぐらいの努力をされましたか?自分に合った場所かと考えましたかな?
--
2012-02-01 (水) 22:03:27
でも…もっと、平和的な解決をする方法も、あるはずです。きっと。
(そう、あるはず、だ。しかし今の自分には、その方法を示すことができない。考えつくことすら。)
(そして…彼の言うように、私は何もしてこなかった。私には、何も、言う刺客はない。)
…疲れました。少し、一人にしてください。 --
ソニア
2012-02-01 (水) 22:39:27
フォッフォッフォッ……ワタクシもそう思いますよ。平和が一番!争いごとは苦手ですからなあ、フォッフォッ。
分かりました、ごゆっくりお休みください。……(ぽん、と肩をたたいて)
そう固くなるな。悪いようにはしない、行動も制限したりしない。言いたいことも言えばいい。
闇家業にも「礼儀」はあるんだぜ、嬢ちゃん。(それだけ言って、部屋を出て行った 最後の言葉を言う時の表情は――少しいつもと違った)
--
2012-02-01 (水) 22:49:45
//
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2012-02-01 (水) 22:50:35
Last-modified: 2012-02-17 Fri 14:05:37 JST (4463d)