オウル家出身 ダート・オウル 472324 Edit

ID:472324
名前:ダート・オウル
出身家:オウル
年齢:
性別:
edit/refer
その他:ステータス/戦歴/名簿Edit


http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp024147.jpg



冬の夜ふけのことでした

みんなが ねしずまったころ

とうさんとわたし でかけたの みみずくさがしに でかけたの

風は ぴたりとやんでいた

木はまるで 大男の銅像みたい しずかにしずかに たっていた

月のひかりが きらきらこぼれて 空いちめんに まぶしいばかり

はるか とおく せなかのほうで 汽車が 汽笛を ならしたよ

ながく ひくく さびしい歌みたい



                     ――― Jane Yolen 『OWL MOON』より抜粋 ―――




渡鴉は暖かな巣を与えられ やすらかな眠りに落ちる

雀は群れに混ざれるようになり 仲間とともに新たな場所を探す

鷹は羽ばたき方を教えてもらい 新しい月夜を駆け抜けるように飛ぶ

歌鳥は歌い方を受け継いで 夜空に鳥達の唄を響かせる

鳩はパンくずに導かれ 森を抜けて朝日を見上げる

犬は主人を見送り 記憶を心に刻み新たな日を迎える



梟は役目を果たし 夜空へ飛び立つ

満月はそれを照らし いざなう様に優しく輝く



――そして

また新たな鳥が生まれ

絆を繋いだ小さな小さな夜鳥の群れは

小さな命を抱きかかえて 必死に生きていく――





   Edit

編集http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst065603.png 店内BGM ログ
お名前:
  • (そしてさらに数日後)
    (北のマフィア組織との提携の話もまとまり、オウルファミリーはこの町を去っていった)
    (それぞれが、それぞれのタイミングで カナリアとスパローは先に発った 黒服達も全て)
    (最後に、店の鍵を閉めたのは、イーグルだった)
    ……(看板を外した店を見上げて、たたずむ)
    もしも……
    -- 2013-02-05 (火) 12:32:49

    • もしも、俺がオウル様に拾われなかったら、きっと俺は今の俺にはなってないのだろう。
      オウル様に拾われ、俺は表情を捨てて、鋼鉄の仮面と手足を以って、オウル様のためだけに戦い、生きてきた。
      そうしているうちにいつの間にか、いくつもの出会いがあり、捨てたはずの表情が戻ってきて、愛する者もできた。
      それが本当に正しい道だったのかどうかはわからない……もしかしたらオウル様に拾われなければ、表でまた違った幸せを掴んでいたのかもしれない。
      だが、きっと全てが「なるべくしてなった」、そういうものなのだろう。
      たとえどこまで時を遡ろうとも、そのときに生きていた俺達が俺達であるかぎり、なるべくしてこうなっていくのだろう。
      オウル様は亡くなられ、俺達はたくさんのものを受け継ぎ、たくさんの自分達のものを作っていく。
      ――生まれ行く新しい命に「もしも」などない。裏社会の子として生まれて、裏社会で生きていくのか、それとも表へ飛び出そうとしていくのか。
      それもきっと、なるべくしてなっていくものなのだろう。どれだけ後悔したとしても、それでも、なるべくしてなったものなのだと――
      そう受け入れ、生きて往かなくてはならない。諦めではなく、受け入れるようにして、生きよう。
      -- 2013-02-05 (火) 12:44:19

      • 人は生きて、物語を紡ぎ、死んでいく。それは終わりではない。物語は、語られるものだ。
        悪として生きた、あの御方の物語は、決して忘れない。そして、俺は俺の物語を紡ぎだしていこう。模倣するのではなく、学んだ上で、自分の道を歩こう。
        オウル様――
        (空を見上げた 夜明け前の月が、やさしく光っている)
        -- 2013-02-05 (火) 12:50:14

      • 貴方がそうしたから、俺達はこうなった。
        ――ありがとう、ございました。
        俺達もまた、生きることで、なるべくして、なっていきます。
        貴方がそうであったように。生きてゆきます。
        -- 2013-02-05 (火) 12:53:26

      • (荷物の入ったアタッシュケースを持ち、虚空へ向かって語る)
        ヒメ。お前はいつまでこの世界にいるのだろうかな。分からないが、きっとお前にしか見えない世界があるのだろう。
        俺達はきっとお前からしたら矢継ぎ早に死んでいく。それでいい。俺達は死ぬことで次に何かを受け継ぎ、受け継いだ者が新たな意味を見出していく。
        お前は死なずに、何をどうしていく?死が遠い者は、いったいどこを目指して歩いていく?
        俺達にはきっと分からない。お前にも、俺達のような早死にする生き物は理解できないのだろう。
        だから……好きに生きてくれ。そして、願わくば、ほんの数秒でも長く、オウルファミリーと過ごした僅かな時間を覚えていてくれ。
        -- 2013-02-05 (火) 13:00:19

      • (そして、隣のまだ閉まっているパン屋を見ながら、語る)
        パルフェ。お前はこれから、日の出とともに飛ぶ鳥となるのだな。
        居心地のいい、隠れるための場所の多い、闇夜を抜け出して、刺さるような光の下を飛ぶのだろう。
        お前が闇夜で犯し続けた罪は傷となって、光が刺さるたびに痛むのだろう。きっとそれは、永遠に治癒することのない傷だ。
        それでも、青空を飛び続けろ。そうなるべくして、そうなったのだから。
        いつか地獄に墜ちる運命だとしても、天に愛された者のように、光の空を飛んでゆけ。
        -- 2013-02-05 (火) 13:07:11

      • ――俺達は、俺達として生きよう。なるべくしてなった運命を受け入れ、新たな運命を切り開いていこう。
        この夜空を、飛んでいこう。星月夜の中を――

        (赤い羽根が、店の前の路地に舞い、散る)
        (そこにはもう誰もいなかった)
        (夜闇の鳥たちは、飛び立っていった)
        -- 2013-02-05 (火) 13:11:18
      • …そんなこと、あたしにだってわかるもんか
        (屋根の上に腰掛けて最後の巣立ちを見送りながら頬杖をとくと足元の窓を見て)
         
        (始めてこの窓を覗いた日から、あの部屋に入り込んだ日からどれほどの歳月が流れただろうか)
        (争ったり、語らったり、笑ったり、最後にまた争ったり…もともとそんなつもりも予定もなかった日々。
        (正直随分巧い具合にハッタリが回ったと思う。 もっとも最後には暴かれて終わったけれど)
        (長い年月が過ぎた気もする、一方でほんの一年程度も経っていない気もする)
         
         
        どっちにしろこれからは思い出の話だね? その願い、確かにうけとったよ アイン。 -- ヒメ? 2013-02-05 (火) 21:54:11
      • (埃だらけになったパン屋の扉を開け、早朝の太陽の光を浴び、まぶしさに目を細める)
        (朝の澄んだ空気を吸い込み、小さく息を吐いた。普段なら既に仕込みを始めている筈の隣の洋食屋に人気は無い)
        (扉の前に落ちていた赤い羽根を拾い上げ、今はもう見える筈もないその姿を通りの向こうに見る)
        ……行って、しまったんですね(手にした赤い羽根を握り締め、人気のなくなった洋食屋を見る)
        ……あなた方と過ごした日々は。羽を休めた暖かい止まり木での日々は。忘れません
        貴方達はまた…生きていくのでしょう。私たちの知らない所で。……私もまた、生きていきます。あなた方の居ない…この街で
        (静かに呟くその顔に陰りは無い。爽やかな笑顔。人通りのない通りの奥に向け、深々と頭を下げた)
        (胸に去来する様々な思いを口にすることも無く、パン屋の中へと戻ろうと扉を開く)
        (かちゃり、と音を立てて扉を開いて立ち止まる。静かに振り返り―)
        ―ありがとう…ございました。いつか…また -- パルフェ 2013-02-11 (月) 18:29:51
    • ―――イーグルがアタッシュケースを開けたとき、まず記憶にない荷物に気がつくだろう
      「うん?」と手に取ってみれば何かの本だと判るが 馴染みのない言語で記されていて題名さえ読めない。
      一緒に紙が挟まっていて、こう書いてあった。 すぐに渡し主も理解しただろう
        
        「ハロー ハロー? 私から君に贈る 小さなプレゼントさ
         いつか君たちがコレを、今はまだ見ぬ君たちの大切な人物に、読んで聞かせてやって。
         遠い異国の言語だけど翻訳は比較的容易だから、自力で解読して欲しい
        …ってそれじゃあ冷たいから題名だけおしえておくよ 読む気になってくれるといいな?」

      表紙は 雪野原で手を繋ぐ父と子の絵。 バックの夜月がとても印象的な綺麗な絵
      その絵本のタイトルは――『OWL MOON』

       
      ハロー ハロー? 私から君に贈る さいごのプレゼントさ
      (誰もいなくなった路地を見やり、すくと立ち上がって。「さようなら」ではなく、あえて)
      またね。 -- ヒメ 2013-02-05 (火) 21:56:08
  •   -- 2013-02-05 (火) 12:26:07
  •   -- 2013-02-05 (火) 12:26:03

最新の3件を表示しています。 コメントページを参照

店の奥の階段を上がって二階の居住スペース Edit

編集  梟を肩に乗せた魔女の物語
お名前:
  • (……太った男が小屋の前に立って海を眺めている 服が……ぼろぼろだ しばらくそうしていたが、紫煙をふーと吐き出すと)
    おい、犬コロ。どうせ俺がまた出てきたのもここに来てんのも分かってんだろうが。元上司への挨拶もなしか?
    (特にどこを向いて言うわけでもなく だが、はっきり誰かにむけて言葉を放った) -- ディーラー
    • ああしまった、そういえば墓参りも一回もしてないや。 化けて出てもしかたないね?
      (知った声の返事は彼の背後から。 背中合わせで独り言のように、誰かへ向けた返事)
      なにか”忘れ物”でもしたの? それとも釣りでもしに来たのかな? -- ヒメ? 2014-04-02 (水) 09:31:01
      • 相変わらず敬いってもんがねえ奴だ。再教育でもしてやろうか?……いやちと用があってなお前に。
        (こき、と首を鳴らすと、着ていたぼろぼろのコートとチョッキとシャツを脱いで上半身裸になり、ひょいと後ろの奴に投げる)
        縫っといてくれや。「部下」が一人もいねえんでな。頼める奴が居ないんだよ。英霊だろうと身体はさっくり治せても服は直らない直せないときたもんだ。
        (ふーと煙を吐く)何だ?(ちらと振り返り、あの当時と同じ目で見てにたっと笑う)もっとでかい用件だと思ったか? -- ディーラー 2014-04-02 (水) 21:05:00
      • しょーもないなーっ あのね、あたしは仕立て屋でもアンタの嫁でもないんだけどねーっ 
        (男が顔を向けた先には、あの『最期』から何も変わりのない姿が居た)
        (昨日わかれて今日また逢ったかのように。 違うのは「黒服」を纏っていないくらいか)
        …にはは、二度と見たくないつらだと思ってたのにな
        (クソボロっちい布キレの塊を受け取って、一度同じような台詞を言ってやった気がするのは、あれは夢の話だったか)
        身軽になった気分はどう? -- ヒメ?
      • 仕方ねえだろ。お前よりパルフェのほうが丁寧に縫ってくれそうなもんだがな。フォッフォッフォッ……
        (変わらない姿に、少しだけだが心が緩む)……俺もそう思ってたが、知らんババアに願いを叶えろって「商売」持ちかけられて、無理矢理呼び出されたんだよ。
        しょうがねえじゃねえか、なあ。(その辺の事情はヒメなら判ってる だから、そこのマスターのところにも「黒服」は一応いるし、オウルにも手厚くしろとは命令されてるはずだ)
        (服だって縫えといわれれば縫うだろうに――)
        身軽、か。……ま、身軽だが……つまらんな。今まで糞餓鬼どものおんぶにだっこに世話ばかりで忙しいったらありゃしねえのに。
        あの時から急に引き戻された感じでよぉ。急に仕事が少なくなってまあ……暇で暇で、つまらんこった。
        (要するに、一人で居る事がずっと無かったから慣れないしちょっと寂しいし、ということなんだろう 素直にそう言えばいいのに、相変わらずだ) -- ディーラー 2014-04-03 (木) 01:26:39
      • っくすっ あはははは あのおばあちゃん怒るとおっかないもんなー?
        わかったわかったそりゃしょーがない。そういうことにしとくね?ふひひ…ぬくもりがほしかったらいつでも飛び込んでおいでね?
        (あの歩く威圧感の『DART OWL』頭領様がいまでは年寄りのお守り。ついでに心細いと来た。 笑わなきゃ損だとばかりに)
        その君を"呼び出せてしまった理由"も気になるとこだけど、あそうそう、今の君の事をあたしはなんて呼んであげればいい? -- ヒメ?
      • ああ目を見なくてもわかるな、馬鹿にしてるだろてめえ。昔みたいにゲンコツ食らわせてやろうか?フッ。(少し笑いながら)
        さてなあ。あのババアは俺の事を知ってるようだったが、俺は分からん。少なくともこの町に居たころか、更にその前にあの瓦礫城に少しいた期間か……
        どっちにせよあのババアが一応人間なら、ガキもいいとこだろ。分かるかよ、さすがに。あとあいつは「眼」で読み取れねえ。考えを見ようと思っても向こうもそれを見抜いてやがるんだな。
        逆にガンつけてきて「見るな」って考えしか見えてこねえ。現役時代でもあんな肝据わったヤクザもんはなかなか居なかったぜ、フォフォフォ。
        ……そうだなあ。(煙を吐くと、少し間をおいて)俺ぁいわゆる「サーヴァント」だからな。俺自身本人とまったく同じの感覚だが、本人じゃねえのも良くわかってる。記憶から生まれた、聖杯のための英霊ってのは、本能レベルでな。
        お前が「ボス」って呼んでた奴とは別人だ。そいつはあの世にいんだからな。……だからまあ、好きに呼べ。どうせ聖杯戦争が終われば俺は用無しのポイだからな。 -- ディーラー 2014-04-03 (木) 15:45:11
      • し、してないよ? っ…クククッ…ひひ!!
        (そよぐ潮風に乗って届く波の音と海鳥の鳴き声に混ざって、いやに鈍く重い音がゴツと響いた

        ………その「記憶」ってところがかなり重要だけどね(頭抑えながら)
        自分を自分であると証明する方法も、存在した事を証明する方法も、「記憶」だけだよ。
        レイブン…ライブルのお爺ちゃんが眠る時にも似たことを話したね
        (「また逢えたでしょ?」 と、そういってまた笑いながら) 
        だからいいんじゃないかな、君も君で。 ね、ディーン?

        代わりの服、作業着とエプロンならあるけど? -- ヒメ?
      • おうおう、良かったな頭割れなくて。英霊になってるからこいつは人間の頭も吹っ飛ばせるぐらいなの忘れてたぜ、フォッフォッフォッ。
        (ざまあみさらせという顔でヒメを眺めつつ)……フン、本名か。まあ……はぐれ鳥ならそれでいいか。
        ……「記憶や思考で成り立つ世界なら、俺たちは記憶の塊だから」か……なるほどな。どうやらお前は俺を忘れてなかったらしいな。
        ま、今のゲンコツで色々忘れたかもしれねえがな。ククッ。……もう一発記憶を飛ばしたくなかったら最初に言ったとおり、「な・お・せ。」いいな。
        お気に入りの服なんだよ。だいたい、普通の服が俺に着れないの分かってて言ってるだろ、てめえ。

        (なんやかんや問答があって、また数度ぐらい鈍い音が響いたあと、ちくちく裁縫セットをもってきて縫うヒメを背に座りつつ)
        ……あいつらは、どうしてる。

        (――北の国、ある街)
        (とある、それなりに大きめなマフィア組織があったが、そこが随分前に改名したと聞いた――「DIRT OWL」と)
        (老獪な、狡猾で、厳しく、しかし優しいブロンドヘアの老婆が相談役として後ろに立ち、その息子が指揮を執っているという)
        (父親は、数年前に亡くなった 狙撃を受けたのだそうだが、それよりも高齢による体力の低下が復帰する力を残していなかったという感じらしい)
        (実際はその銃弾はまるで鋼鉄に当たった音がしたという妙な噂まである)
        (また兵器や薬学にも優れていて、裏社会はもちろん、認可されていない薬だが表社会にも違法ルートで横流しがされていて、それが結果的に命を救ったりもしてるらしい)
        (その開発者は既に他界しているようだが、技術は部下たちが受け継ぎ、そこからさらに才能ある者もまた生まれているという)
        (実際、名前が変わる少し前ぐらいからその組織のおかげで裏も表も治安が良くなったとのことだ 過度に組織を広げる事も無く、バランスを取る)
        (少なくとも夜の街を平気で歩き回る馬鹿はその街にはいないそうだ)
        (また、奇妙な事だが、現頭領とその妻は髪の毛が「両翼」のようになっていて、何かの種族の生き残りか、とも言われている)
        (実は近親相姦という噂もあったりするが定かではない ともかく、余計な詮索さえしなければさほど危険も無く)
        (かといってその大人しさに付け込もうと攻め入った組織は容赦の無い制裁を受けるという組織だ)
        (こう聞くと、まるで善行をしている集団のようだとも言えるが 私らは悪党で、違法なことで儲けた金でとにかく「生きる」ことに必死になっているだけ――)
        (死にたくないようにしてたら、結果としてこうなっているだけだと、相談役の老婆はアングラ系ジャーナリストに不敵に笑って、言ったらしい)
        -- ディーラー 2014-04-04 (金) 01:36:22
      • (頭部の鈍痛にふらつきながら「やっぱり気になるんだ?」と笑い、概ねのあらましを語ってやる)
        ―まあヒメは介入してないから情報だけだけどね。 にしてもその記者さ、なかなか度胸あるよね? 君がボスの時は殺されかけたけど
        (それはきっと朗報でもあるが、時の流れはいつでも優しく、そして寂しくて残酷だ。 当然、オウルの知っていた時間は既に存在しない)
        彼らはうまくやっているよ、君が遺したモノもひとつ欠かさずに。 ……このファーの部分厄介だなぁ もう
        (自分の両手と、影から伸びた手のようなもの数組にもちまちまと修繕をやらせながら合間につぶやく)
        (―オウルがなにも言わないので少し間ができた。 人気のない廃港で、喧騒も重圧も何もない、静かで緩やかな時間と少しのデジャヴ。)
        どお、聞かないほうがよかった?(ちらと振り向いて横顔を伺ってみる) -- ヒメ?
      • ……いや。安心した。
        (その横顔は、ただの人の親の、良かった、という表情 本当に、それ以上でも、それ以下でもない表情だった)
        俺は不器用だ。ああいう方法でしか伝えれなかったからな。その辺、ナターリアは器用だ。あれで口も回るし、はったりも利く。
        伝えるべきことは素直に言葉と行動で伝える。そういう奴が伝えれば、次の伝える奴も伝えてく。
        (今度はこちらが、ちら、とヒメの目を見た)
        「長い時間が過ぎたことがさびしいんじゃないか」、か?まあな。俺が大事に育てた鳥たちは死んじまったんだからな。
        だが、「さびしい」程度で済む。あいつらはあいつらで、次の鳥を育てる親鳥になって、また雛鳥を育てた。
        それが、生き物の姿だ。それが、生きるってことだ。きちんと生んで、伝えて、遺せれば、死んでいけばいい。次が生きる番だからな。
        それをせずに滅びたら、それは「かなしい」こった。俺のことは覚えてなくてもいいが、俺が生きた証は途絶えるわけだからな。
        だがあいつら、やけっぱちにならなかったんだな。ずっと、「生きる」ことをしたんだ。十分だよ、その事実だけでな。
        (生きるとは、死ぬまでに必死になることで、強い魂を繋げていくこと 終わるからこそ、繋げようとするのだ)
        ……てめえは、寂しいのか?ひたすら、見送るばっかりでよ。
        (自分は、時間は残酷だとは思わなかった これっぽっちも、過ぎていくことを後悔しない 満足に生きた者なら、そう思える)
        (だから、自分よりずっとずっと生きた者が「残酷だ」と思ったことが「見えた」のが、そう思わせた)

        ……たまにはどうだ。根っこの部分を言葉にして吐き出してみるのも、いいもんだぜ。「テリア」。
        (今だけは、あの時のように呼ぶ 同じ「生きていた」時のように)
        (……その目からは、悔いがわずかに感じられた 生きて、遺したが、遺せなかった相手が一人だけいる 遺志ではなく、記憶しか遺せなかった「番犬」が)
        (生きているときから分かっていた 自分よりも、何もかも悟ってしまって、もう伝えるべきものがない だから、写真を彼女に渡したのだ)
        (当たり前のことだ むしろ、遺せるはずがない それは終わりを迎える刻を分かっている者にしか遺せないものだからだ)
        (次に遺すためのものだから、遺す必要がないものにはただ「記憶」としてつみ上がり続けて行くばかりだから)

        ――あんときは、生きるのに必死で聞いてやる暇も無かったからなあ。……ま、嫌ならいいぜ。
        (ほんの僅かな時間で自分も消えてしまう 「親鳥」として たった独り残った最後の「番犬」の話だけでも聞いてやりたかった)
        (余計なお節介だろうか、とも思う 何しろ、あの時だって一度としてこの少女の奥底の気持ちは「見きれなかった」 あまりにも永く、多すぎるから) -- オウル 2014-04-04 (金) 14:14:52
      • おーおー、あたしにまで親気取りー?
        (年下の癖に、と笑って淡々と手作業を続けながら、少ししてまた口を開く)
        …そりゃあね〜 寂しいよ? 自分だけ置いてけぼりにされていく感覚っていうのかな。
        でも寂しいからって損だとは思ってないよ。立ち止まる気もないし。コレは本当
        (むしろ終りがあるからこそ始まりを歓べる――辿り着く結論はオウルの語る「命」の話と同じ事だ)

        実はね、有り得ないよなって思ってた事だけど、君が生前の頃からこーしてね
        君とのーんびり話をする「もしも」の時間を想像してたんだよね。
        それがあららびっくり? まさか今になって、こうして実現しちゃってるよね。
        やっぱある時はあるんだよ。 
        そういう嬉しさがあるから、これからも『灯台』のようにそこに居ようと思う。

        ―ただね、ディーン?(そこで手が止まる) -- ヒメ?
      • 見守る側、見送る側、ゆえの出迎える喜び、か……
        フン。(少し笑って)寂しければ、たまに俺の「子孫」にちょっかいかけにいってもいいんだぜ?
        もしくは……向こうがいつか、廻り回って、お前に会いにくるかもしれないかもな。……敵にしろ味方にしろ、「陰に潜むヒメ」には用心しろって事は……
        しっかり、伝えてるだろうからな。フォフォフォッ……ま、もしかしたら尾ひれがついてとんだバケモン扱いになってるかもなあ?

        何だよ、そんなに話したければ言えば……(そこまで言って、苦笑する)ダメか、生きるのに必死だったからな。
        死んで戻ってきて……やっと、生きることに縛られなくなって、ようやく、聞けるからな。……灯台……か。
        (永く生きる者達が、自分を表現する時によく使う 家・灯台・目印・止り木……孤独の果てに、孤独な者のための存在になろうとする)
        (真の孤独を知るゆえに、真の孤独を理解できるから、そういう者のために、いつだって居続ける)
        ……そうだな。お前がいるのが……判ったから、迷わずここに来れた。
        (奇しくも、かつて呼んでいた「天灯」というコードネームは、今も役目を果たしたのだ)

        フン、馴れ馴れしく呼びやがる。……ただ、何だ? -- ディーン 2014-04-05 (土) 23:31:38
      • (返事を返した瞬間に頬に衝撃。波の音にまぎれてパシンと小さな鋭い音がはじけて消える)
        ・・・・・・・。
        (ゆっくりと手を下ろして、言葉はない。 張り手の意味はすぐ理解できたろう)
        (オウルは知らない、『あの瞬間』以後の事は。当然だ、死んだのだから。)
        (だからいつでも飄々としていたその女がどれほど狼狽したかも、自分の血肉を引きちぎるほどに取り乱した事も)
        (ひたすらにひたすらに悔いた。 あらゆる「もしも?」を考えずに居られなかった)
        (それでも過去として思い出の中にしまって前へ向かったのに、その思い出が目の前に現れて)
        (「テリア」と、そう呼んでくる。 平気ではいられなくなった。もう我慢もいいだろう)
        ・・・・・・言わせておけば・・・好き放題買いかぶって・・・!
        (付き合いが始まってどれほど長い時間が過ぎたかオウルにとっても珍しい出来事だろう。)
        (”時の流れ方”が違うだけで、「根っこの部分」など結局同じ人並みでしかない)
        (下を向いて表情は見えないが、時折肩を震わせて唇をかんで)

        (――ランターン・テリアはあの頃、オウルを、彼らを笑顔で見送った、泣く事はせずに) -- ヒメ?

      • ――!

        ……………………(痛む頬 ヒメの見せた事の無いその目、初めてやっと「根」が見えた)
        ……(すぐに俯いて見えなくなったが、一瞬映った目を通して、自分が死んだ直後の彼女の慟哭のような記憶が全て見えた そうか そうだったのか)
        (こちらも、俯く ……思えば部下として彼女と過ごしていた頃から、彼女の底は見えなかった 好き放題買いかぶった、とはまさにそのとおりだ)
        (部下であったが、同時に敬意もあった ふざけた姿の中にどれだけの経験と記憶を積み上げてきたのかと思うと、敬意を示さずにはいられなかった)
        (だから重要な任務もたくさん任せた 全面的な信頼を置いていた 同時に、畏れも だからあの写真はヒメも干渉しづらい場所で守護させていたのだ)
        (――例えるなら、守護女神 オウルにとっては、組織の長として、心の支柱でもあったのだ その底知れない力と思考が味方してくれていること)
        (神格視し過ぎていた ずっと、今の今まで、底が見えないまま、頼ってきただけに)
        (精神構造なんてまるで違うと思っていた)
        (ただの人間にはきっと見えないものなんだろうと思っていた だから彼は一度たりとも「雛鳥」として扱わなかったのだ)
        (死ぬ最後の瞬間まで――「お前なら、なんとかしてくれるだろう 番犬」と)

        …………………………「テリア」。
        すまない……本当に、悪かったな……

        (鳥が大切なものを羽で包むように)
        (梟のような体と腕で、華奢な身体をやさしく抱きしめた)
        (出会ってから何十年 やっと初めて「人ならざる者」「番犬」でなく、自分が囲っていた「雛鳥」として、「一人の少女」として、心から慈しんだ)
        (生きてる間、ずっとそれに気づいてやれなかったことを……心から詫びるように) -- ディーン
      • (ずっと、誰かにこうしたかったはずである。 ただそうしそびれて長い時間がたってしまった)
        (それを本人に直接ぶつけられるのは幸運だったし、それが理想だった気もする)
        ・・・くぅん・・  くぅん・・・
        (遠くに聞こえる波の音 風の音 もう開くことのない本 小さな恋の終わり)
        (俯いたまま小さく小さく犬のような声を漏らしたと思うと)
        (声を上げて)
        (泣いた)

        (”同じ時間を歩めない者”同士がともに居た場合、ある歪みのような物が生まれる)
        (考えたら、その「買い被られ」がもっとも寂しい事だったかも知れない)
        (でもダート・オウルは確かに伝えたし、与えていたのだ。「物語」と『役割』を。)

        (それからまた少し時間がすぎて、少し日が傾き始めた頃)
        ほら、出来たよ服。 -- ヒメ?

      • おう。……やれやれ、何つーか……フン。ま、贅沢は言えねえな。
        (ばさ、と少々、さっきより短く感じるようなコートを羽織る)
        ……フーッ……(紫煙を吐きながら、ふと、思い出した)
        (……昔、まだ、「目」も育ってないような遠い昔 言われたことがあったな、と)
        「――鈍感な上に朴念仁のデリカシー足らず」
        ……ってよ。「あいつ」に言われたのを思い出したぜ。フォッフォッ……
        (ヒメでなく、「テリア」として ダート・オウルでなく「ディーン」として)
        (あんまり生前見たこと無いような笑顔で、彼女の頭を撫でてやる) -- ディーン
      • あーうん絶対言われてるだろうね。 皆言うねえ、きっと。
        (まさかさっきのでそっちまで悟られたか? と少し動揺しかけた所で気づかれぬようそれはぐっとこらえた)
        (撫でられると、ゲンコツ数発分の疼きがじわっと響く、痛い が、子供のように嬉しげな表情を――)
        その面を何で生きてるうちにもっと出来なかったものかー?
        まあ、不器用こじらせて死ぬような奴だからもうしかたがないね、出せるお薬もありません
        (――本人には向けないが、先ほどオウルが「目」から理解したもう一つ事がある)
        (なにやら時折垣間見せていた肉親への歪んだ愛情。 その正体も、たったこれだけの事) -- ヒメ?
      • (その小さな動揺が、当時の彼ならいざ知らず、果たして強化された目から逃れられたか、はてさて)
        お前が意地っ張りの見栄っ張りだからそうなるんだ、馬鹿たれが。フォッフォッフォッ。
        ピジョンぐらいの素直さがあればなあ……嫁の貰い手も居ただろうになあ。クックッ。
        (……やっぱり悟られたんじゃないだろうか?カマかけてるだけだろうか?)
        ……たく、本当に。意地っ張りだな。
        (だが、何をどう理解してやれてもも、やはり出来ることはこれ以上は、無い)
        (自分はまたすぐ消え、ヒメは生き続ける 少しばかりの気持ちを打ち明けさせてやることが、ただの人間には精一杯の――)
        …………
        いや……
        (ただの人間――いや、違う すっかり、あの当時の気持ちに戻っていて、忘れていたが、今は)
        おい、テリア。お前、俺の「能力」のことは知ってるな。
        取引(ディール)」をしないか。俺は、召喚された部分がお前らと一緒にいた頃の姿だ。
        だが、これは正直全盛期ってわけじゃねえ。組織としてはともかく、俺としてはな。
        ……「20年」、お前のクソ永い未来の時間を、少しばかし売ってくれねえか?ちょいと若返っておきてえんでな。
        代わりに、お前の望むもんを、やるよ。それを、思い浮かべろ。 -- ディーン

      • 素直ですともさー!? こんなに良い女他にいないんだけどなーっ?
        (などと、実に下世話な話をあーでもこーでもいいあって)

        ああ、その「能力」そういう使い方もできるんだね。 いーけど? こちらにとっては”減るもの”じゃないし
        減る事はないけど、終わりはいつか来る…ややこしいね。まあ、この話は置いとくとして
        10年でも20年でも30年でも結構だよ。 (何なら生まれなおしてみるかい?と笑って)
        ただねえ、ヒメの望むものかぁ…それが一番悩んじゃうなー
        大体成就しちゃったし、もっと本当に望むものは君の能力でさえ手に負える物じゃないしね、にひひ
        とにかく、「渡すもの」と「対価」って大義名分があれば取引は成立するのかな?
        (それなら…と思い浮かべたことは―――)
        (―――『ランタン』を返してほしい。
        …恩のあるやるに頼まれてることがあってね?
        その時がもしも来れば、もしかしたら必要になるかもしれない。それはあたしの「役割」だ
        「なんとかしてくれる」って期待されてるもんでさ? 頼れる女はつらいよね?
        …それでいいかな?
        (//つまり子孫いつでもかかってこい) -- ヒメ?
      • てめえ自身が「等価」だと心で「納得」すれば、自然と能力が発動する。ま、そういうこったな。
        ……『天灯(ランタン)』……?
        (思い浮かべたものが目から飛び込む しばらく、考えて)
        ……は、そういうことかよ。やれやれ……
        自由の身になったのに、おもりがまたしたくなったと来たか。クックッ、カカーッカッカッカッカッ!!
        (大きく笑った後 二人の間に巨大な梟が現れる)
        よし、お互い「納得」したようだな。……フッ。

        『取引成立』 ――お前からは「時間」を貰い、お前には「未来の役目『ランタン』」を贈ろう。

        バサァッ
        (梟が、翼を交差させるようにはためかせれば、二人の胸から輝く何かが飛び出し、互いの胸に入り込む)
        (ヒメに入り込んだ光は、胸から入り込んだ後、貫くようにして上空へ光の柱となって飛び出し、消えた)
        (それは、何か「予感」のようなものとしてヒメの心に刻まれた いつか来る「役目」への)
        (そして、ディーンに入り込んだ光は、内側から彼の身体を包み――シルエットを変化させる)
        ………………ん。ちょうどいいな。
        (そう言って、パイプから煙を吸い、ふうと吐き出す――)

        exp028482.jpg

        ん……この体型なら、てめえの裁縫で縮んだコートもまあ、丁度良いか。フォフォッ。
        (//子孫は多分こんな感じにスマート。たぶん) -- ディーン
      • もしも情けない連中ならそうするしかないよね、君でもそうするんじゃない?
        (空に向かう光を見つめて)ふふん、待っているよ?
        (そして次に、目の前の人物が変化する様を見届けると) お〜…写真で見た顔だぁ 
        (この手の変化に特筆めずらしいということもないが、色々と感慨深さは感じた。)
        …でもヒメが知らない頃の姿だからなー、なんか他人感あるよなー。 (顔をまじまじ見て)
      • ……クックッ。(顔を興味深げに見るヒメを見て、ふーと紫煙を吐いてパイプを口からはずすと)
        じゃこの感触は「あの時」と同じか?

        (そう言ってぐいっと、顔を持ち上げて唇を重ねた いつか昔、こんなことがあったような――その時のように) -- ディーン
      • (しっぽと耳がビッと跳ね上がり、目がまん丸になる)
        ーーー〜〜〜〜〜っっっ!!!!???
        わ…ああ…あわわわ…おおおおおおおまえーーーっっ!!!!?
        (思わず後ずさってついでに尻餅をつき)
        (あわわと、わたふたと、すっかり油断した自分の許せなさにわななきながら)
        …おのれ…またしても に、二度もされてしまった…おのれ…
        た、対価!対価を要求します!もしくは地獄の釜の中にさっさと帰ればかたれーっ!!
        (喚きながら、ぐるぐるになった目を耳で隠してジタンバタンと転げ周る) -- ヒメ?
      • クックッ、カッカッカーーッカッカッカカカ!!!
        対価だ?クックッ……(心底楽しそうに笑う)こいつはさっきの取引のサービス商品だぜ?なんてったって……
        「小さな恋の物語」の締めくくりには、たとえフラレても、キスシーン……だろ?ククッ、カッカッカッ!!!
        (……やっぱり悟られてた!あばあばとうろたえるヒメを見て、本当に楽しそうに)
        ……ふっ。あばよ、テリア。俺の子孫を……よろしく頼むぜ。
        (そう言ってコートを翻せば――羽が舞い、姿は消えていた 最後の最後に、今度こそ全部を持っていって) -- ディール
      • ぐぬぬ…さ、さいてーだ… あんなだから鈍感朴念仁のデリカシー足らずだって言われるんだよっ
        (何かもういろんなものがぐしゃぐしゃと頭を駆け巡っているが、それでも気分はかなりすっきりしている)
        …まあまたいずれね。 この世界では生とか死とか、過去や未来の意味は結局、一つの結論に辿り着くものだからね
        たった一つの”言葉”に -- ヒメ?

最新の1件を表示しています。 コメントページを参照

生い立ち Edit

街の路地裏に新しく出来た洋食店「DIRT OWL」。
やや薄暗いが、内装はとても綺麗で落ち着いた雰囲気の店。

しかし店員は皆ガタイのいい黒服ばかり。
あげく店長ことダート・オウルはとても怖い顔。

ただ食事をしに来ただけの客に対して、この店は冷たい。
ただし――店長に「特別な注文」をしたい人に対しては。
懇切丁寧に、店長自ら注文を聞いてくれる。

何の?

表では取り扱えないような「料理」を。
「火を噴く料理」
「人を死に至らしめる料理」
「心底幸せな気分になれる料理」
「呪いの料理」

いらっしゃいませ、お客様。
「DIRT OWL」へようこそ。

泥塗れの梟(ダート・オウル) Edit

  • 典型的な「裏社会の闇商人」というべき男。
    • 非合法なものならほぼ何でも扱う。呪いの武器、毒、麻薬、爆弾、奴隷、売春。
      • その取り引きのための場所として「洋食屋『DIRT OWL』を開いた。
        ちなみにその洋食屋という肩書きは裏取引のための隠れ蓑ではあるが、味は十分美味しいレベルで、取引相手のもてなしにも使われる。
  • 悪辣非道、強欲の塊。利益を得るためにはなんでもする。
    • が、「公平な取り引き」がモットーであり、対価として払うと言ったものは必ず払う商人としてのプライドは持ち合わせている。
      • しかし強引な手段も好み、脅しに近い取り引きを行うこともある。
    • 実は裏社会の中では「中庸」な立ち位置であり、好んで悪辣を働いているわけではなくあくまで「ビジネス」だからやっている。
      逆に言えば、自分の利益になるのであれば善行を頼まれても行う。つまり、どの相手に対しても味方でも敵でもない。
      • しかしその立場上「裏社会のバランス」が大きく崩れると、ビジネスに破綻をきたすため、取り引きの不正を行うものや、ただひたすら暴力を振るうだけの集団に対しては敵意をむき出しにする。
        結果としてそういった相手に対して制裁を振るうことも多く、それが図らずとも人助けになっていることもある。
  • 私兵として「黒服の軍団」を所有している。
    • 表立っての戦闘、護衛、洋食の調理、潜入、変装、果ては冒険と、実働部分はほぼ彼らが行っている。
      • その数は未知数だが相当な数。誰もがオウルに対し絶対忠誠を誓っており、その理由は不明。
  • 能力として「梟の目」を持つ。
    • 概要としては相手の目を見るだけでおおよそ考えていることが予測できるというもの。交渉にぴったりの能力。
      • 本人の目の「質」もあるが、特殊能力というよりは経験から来る「技能」と言えるもの。
  • 派手に太った体型と見るからに悪そうな笑顔が特徴。
    • しかし実は身長は低め(160ぐらい)なのでさほど巨漢というわけではない。
      また若いころは痩せていたのだが、あまりに強面だったため「商人らしい」見た目ということであえて太った。
      • 常に梟の目を模したサングラスをかけており、掘りが深い目元は暗くてよく見えない。
        また、常に咥えているパイプは特殊な素材でできており、並の武器では傷ひとつすらつかない。
  • 恐ろしいほどの怪力の持ち主。
    • 特殊な能力こそ無いが、ただ単純に「怪力」によって殆どのことをねじ伏せることができる。
      その拳は重く、軽くでも人一人が吹っ飛び、全力で殴れば魔力で作られた壁すら打ち砕くことも不可能ではないほど。
      • またその体躯からは想像もできないほど身軽で、スピードと跳躍力にも優れる。また、鳥人族の能力として「羽」や「鳥」を僅かだが操ることができる。
  • 過去について
    • 本名は「ディーン・オウル」。「鳥人族」という、人間より身体能力が高く、跳躍に優れ、羽属性の魔法と鳥を操る、獣人や亜人ではなく独自進化をした人間による部族の生まれ。
      数も少なく、森で静かに暮らしていたのだが、ある日近隣の国の領土拡大のために森を焼かれ、ディーン以外は全て全滅。ディーンは近くの町に逃げ出し、路地裏で犯罪を犯しながら生きていく事を余儀なくされた。
      その腕っ節で強奪、陵辱、強姦など好き勝手をしていたが、そんな中で「ムーン」という女性と出会い、恋に落ちる。そして彼女との間にソニアという子を儲けた。
      暫くは裏組織で生計を立てていたのだが一念発起し足を洗おうとする。しかしその代償にムーンとソニアは辱めを受け、ソニアは幼い命を散らし、ムーンは組織ごと焼き払って自殺する。
      • その後、『泥塗れの梟』(ダート・オウル)と名乗り、自ら組織を立ち上げた。裏組織で培った経験やその腕っ節、カリスマ性からどんどん組織は拡大していく。
        そしていつしか大量の黒服軍団を引き連れ、この町へとやってきた。そして、さらなる利益を求め続けている。
        その理由はムーンの「生きて」という遺言のため。生きるために、彼はこの組織を拡大させ続けようとする。
    • ちなみに、この過去からか娼婦という職業は好きではなく、特に「正気でありながら自ら望んで娼婦をやっている」という人種が嫌いである。
      逆に、仕方ない理由や薬などで正気を失って娼婦をやっている者に対しては逆に驚くほど無感情である。
      娼婦に関する思い出は悲劇しか無いが、裏社会にいる以上この職業とは縁が切れないため、きっぱりと割り切っているのが理由。
  • 現在
    • 60代後半を迎え、老眼や体力の衰え(それでも相当な怪力だが)が起こり、見た目も痩せ、白髪、皺、頭皮など老化が目立つようになった。
      レイヴンの死亡による業務縮小も相まって、表舞台に出ることがやや減ってきている。
      • が、テリアの鼓舞によって自分の目的を再確認し、少し活動的になった。

黒服について Edit

  • 黒服軍団
    • ダートオウル直属の私設軍隊。オウルの手足となり、大人数ならではの作戦の実行を行う。
      • 種族年齢性格は多種多様で、個性豊かなやりとりが楽しめる。各個人の強さは駆け出し冒険者とどっこいで、弱い。
    • この中で、最も実力のある4人の幹部黒服がおり、彼らを『四ツ足』と呼んでいた。
      • 彼ら四ツ足はオウルから「鳥人」の遺伝子を埋め込まれている「擬似鳥人」で、身体能力(特に跳躍)が常人より高い。白い片羽のような髪の毛はその証。
    • ウインター・レイヴンの死によって、『三ツ足』となった。
      • その後さらに主力幹部級まで評価された二人の女性黒服の幹部昇格によって名称が変更。
        弐ツ爪(フツツメ)』『参ツ翼(ミツヨク)という5人の幹部集団となった。

弐ツ爪 Edit

  • 鋼鉄の鷲(アイアン・イーグル)
  • 黒服の実質のリーダー格と言える屈強な男。実は冒険に出ているのは殆どが彼。
    • 非常に寡黙で実直、命令には絶対。判断力・行動力に優れ、黒服全体の指揮を取ることも多い。
      • 常にサングラスをかけており、目元がまったく見えない。表情もほとんど動かず、何を考えているのかわからない時が多い。
    • 体術の達人で、特に足技を中心にした戦いを基本とする。その攻撃の切れ味は閃光のごとく目標を打ち倒す。
      • 両手両足に鋼鉄を仕込んでおり、攻撃は鈍器のように重く堅く、防御は盾のように堅い。
        また、表情が変化しないことによりがダメージが通っているのかどうか等を読み取ることが難しく、相手へ大きなプレッシャーをかけることになる。
        これこそが彼の強さの秘密とも言うべき部分であり、このプレッシャーで隙を作り、数々の屍を積み上げてきた。
    • 養成校の教員を4年間務め、それを経てから性格に人間味が少し戻りつつある。冷徹で冷酷なのに変わりはないが、元生徒への気遣いなどが見られるようになった。
      • 40代半ばとなり、無表情は相変わらずだが顔に皺が刻まれてきた。
  • 大群の雀(レギオン・スパロー)
    • 眼鏡をかけた長身細身の黒服。常にニヤニヤと笑っており、言葉のテンションが高めの男。イントネーションが若干、独特。
      「商品」の管理全般を取り仕切るのが彼で、仕入れや商品の「調教」などは彼が監督する。
      • 黒服の中で最も「悪党らしい」見た目と性格であり、何かと極端な行動をすることが多い。
        やる時は徹底的、やらないときは一切やらない、非常に短気、それで居て臆病、失敗を人のせいにしがちで、上手く行かないと目に見えて狼狽する、
        と、やたら印象としては小物臭が漂うのだが、これでも立派な「四ツ足」の一人。実力はある。
    • 本人の攻撃方法は短刀と小型ボウガンを基本とし、その他多彩な仕入れた商品による「道具使い」。
      やはりというべきか、近接戦闘にはあまり強くない(それでも下手な黒服よりはよっぽど強いが)。
      • しかし彼の最大の武器と言えるのは「影雀」と呼ばれる、彼直属の特殊部隊と、それを自在に召喚・帰還させることが出来る「呼び水」という術にある。
        影雀は雀の仮面をつけた忍者のような機動力と隠密力に優れた部隊で、その人数は未知数。しいて言うならば、「ほぼ無限に感じる」レベル。
        「呼び水」はこの影雀を一瞬にして召喚することが出来る術で、その召喚配置、人数はかなり融通が効く。
        この影雀の大量召喚により、物量で一気に畳み掛けるのが彼の強みであり、ある意味で最も「力押し」なタイプ。
        弱点としては、影雀単体はさほど強くないこと(素早いだけで耐久力が非常に低い)と、その物量で押しつぶす戦闘スタイルから攻め方が非常に「大雑把」なこと。
        このため、あまり先読みや奇襲に対応しきれず、撹乱戦法にはめっぽう弱い。
    • 実はオウルファミリーの開発担当でもあり、薬や兵器の新開発も彼が行っている。
      が、別にそれは任された仕事でなく本人がやりたくてやっているだけである。
      • 実はこう見えて仲間に対しての情はかなり深く、レイヴンの死に対しては大いに泣き崩れた。
        またレイヴンの死後は極力ローリスクハイリターンの仕事をこまめに見つけて、オウルファミリーの仕事を支えてくれている。

参ツ翼 Edit

  • 風の歌鳥(エアロ・カナリア)
    • 多数の黒服のうち、初となった一人目の女性黒服が、リトル・カナリア。若干13歳(209年10月時)のおとなしい少女。
      元々ヤク漬けにされていた富豪の娘で完全に精神崩壊していたところを、オウルが再教育して黒服に仕立て上げたもの。
      かつてステイしていた魔女見習いソニアの世話係だった。
      その任を終えて現在は、唯一の女性という立場上、調教時のアメや、標的の懐柔を担当する。また格闘術もしっかり教え込んでいるので相手を油断させての奇襲も時折行う。
      • 金髪で蒼眼の、小柄な見た目。そばかすがチャームポイントで、ヤク漬けだった影響からかうつろな表情と細い体が目立つ。
        ちなみに、クスリそのものは体から抜けているのだが、長期にわたる栄養不足と薬漬けの影響で脳に若干障害が残ってしまった。
        そのため時折深い狂気に陥り、まったく意味の分からない発言をする。(主にメタっぽいことを言う)
        あくまで狂気によるもので、別世界に深い縁があるとかそう言うわけではない。
    • 常に専用の麻薬を持ち歩いており、それを飲むことで狂気の殺戮者に変貌する。
      言動は常軌を逸し、オーガズムを感じながら液体を漏らし、快楽に浸かりながら襲い掛かってくる。
      • 武器は背中に隠してあるクチバシのような切っ先の付いた金属の棒。薬物によって筋肉の限界点を突破しているため、怪力はイーグル以上。また奇怪な動きは読み辛く避けづらい。
        さらには脳内麻薬によって苦痛を感じなくなっているため、ダメージによる怯みが極端に少ない。ある意味で一番恐ろしい。
    • 220年10月時、24歳に。女性らしくガリガリの体は多少ふくよかになり、胸は豊満に。薬を過乱用しない程度の自制心は育った。
      が、相変わらず喋る言葉は狂気に満ち満ちている。
      • ウインター・レイヴンの「怨術」をほんの少しだが継承し、物理一辺倒の戦い方ではなくなった。加齢についての件もあり、コードネームが変化している。
  • 天灯の犬(ランターン・テリア)
    • 二人目の女性黒服にして、唯一の「非常勤」扱いとなっている(外見は)少女。本来はサヨリ・ダットソンアキ・ヘルベチカの娘として生を受け、気ままに生きてきたらしい。
      また理由は不明だがオウルファミリーが生まれる前から裏社会に存在していた。が、その驚異的な隠密能力によって情報の痕跡を一切残しておらず、オウルでさえその存在を全く知らなかった。
      興味心からオウルの私室に侵入した事がきっかけでその隠密性と情報収集能力を買われ、自称「非常勤」として黒服の一員となる。
      • その奔放で気ままな性格や、底知れない秘めた能力、裏の読めないその振る舞いから幹部から信頼性を疑われ、初期のころは幹部全員と正面衝突した事もあった。(その上で引き分けにまで持ち込む実力を秘めていた)
        だがその後組織を裏切ることもなく長期に渡ってオウルファミリーをバックアップして行く中で強固な信頼を得ていき、その明るさから黒服のムードメーカーとなっていった。
        奔放で自由な性格は変わらず、下っ端から幹部、果てはオウルにも友人のように接する。ややセクハラまがいの黒服いじりも相まって、下っ端黒服からは何やらグラビアアイドルのような扱いを受けている。
        レイヴン亡き後、その隠密・情報収集能力が組織のリスク回避に大きく貢献することとなり、その功績と信頼からオウルは彼女に幹部の座を与えることを決定した。
    • 能力//
    • その他設定など//
  • 色無の鳩(ノーカラー・ピジョン)
    • 三人目の女性黒服。元は裏社会の組織に属さないフリーのエージェントであり、表向きはDIRT OWLの隣で「ノーカラー」というパン屋を経営しながら様々な裏の依頼を請け負っていた。
      オウルとも数度の契約を行うも、様々な不運が重なり幾度の任務失敗という結果に終わってしまう。そのためオウルに拉致され、「けじめ」をつけられるところだった。
      が、その才能に期待値を見出していたオウルに叱咤され、表社会にいつか戻るチャンスを掴むため正式に黒服としてファミリーに入ることとなった。
      • 本来は裏社会に似つかわしくない穏やかな性格であるため、初期は組織の一員として裏社会の仕事をする自分とのジレンマに悩まされ、パン屋時代の明るい表情も出来ない精神状態であった。
        だがレイヴンのカウンセリングによって組織に心を開き始め 、パン作りやその優しい性格を通じて黒服たちと次第に打ち解けていく。
        現在では表社会向きの性質を利用しての諜報や雑務などオールマイティに担当しており、またパン作りを生かしてのまかない料理や、店に出す料理にも関わる事が多い。
        狂気に侵されたカナリア、さばさばした奔放なテリアに比べると非常に女性らしさが目立つ部分が多く、下っ端黒服からは(本人の意向ではないが)清純派アイドルのような扱いを受けている。
        レイヴン亡き後、その優しさが無意識に黒服達の精神を支えていた。またその仕事の幅広さや器用さで安定した功績を積み重ねていき、オウルによって幹部の座への昇格が決定された。
    • 直接戦闘能力は特筆する程の物は有していない。使う獲物も投げナイフとごく普通。しかし彼女が裏社会を生き抜いてきたのは一重にその能力に依るもの。彼女が持つのは「空間跳躍能力」である。その身を異界の魔力で包むことで、この世界と異界の狭間へと瞬間的にその身を置く。この異界の狭間に居る間は現実世界の如何なる干渉も受けない。これにより防衛設備、罠や障害物をすり抜けることが出来、如何なる場所にも潜入することが可能
    • 加入当初は能力が発動出来るのは極わずかな時間のみであったが、組織に身を置き研鑽を積むうちに徐々にその時間も伸びてきている。現在ではジャスト3分程度

鬼籍 Edit

  • 冬の渡鴉(ウインター・レイヴン)
    • たいへん老境著しい黒服。当然ながら黒服中では最高齢で、100を越える年齢と思われる。
      その落ち着き払った雰囲気と誰よりも積み上げた経験から、参謀・知恵袋としての立ち位置が大きく、オウルですら彼には敬意を払う。
      • やせ細り背中の曲がった体躯、深く刻まれた皺が特徴だが、特にその「目」が異様さを強調している。
        右目はぎょろりと大きく出た金の目で、左目は本来白目である部分に深い闇が潜んでいる。
    • 実は、実力はイーグルをも凌ぐナンバー1である。理由は、攻撃を完全に見極め最小の動きで回避する「目」にある。これにより、殆どの攻撃をひらひらと避けてしまう。
      • もうひとつの理由が「怨術」と呼ばれる、死霊使役術にある。黒い手を冥界から呼び出し、敵の捕縛、直接攻撃、魔力体力の吸収などを行う。
        その威力・範囲ともに強大で、先に述べた目と併せて屈指の実力を発揮する。
        弱点はやはりその老齢で、生身の体力・防御力はまさに老人。一度でも攻撃を受ければほぼ致命傷になる。当たれば、だが。
    • ある冬の夜、老齢による大往生で永眠。オウルファミリーに囲まれて、マフィアとしては最も望むべくも無い「皆に看取られて逝く」ことに満足し、眠るように逝った。
      • 彼の死によって経験や占いによる依頼や取り引きへの「リスク判断」が一気に困難を極め、仕事量は激減した。
        また、レイヴンの死をきっかけにこの仕事から足を洗うものも多く、オウルファミリーは必然的にその規模を縮小せざるを得なくなった。




  • 月光の梟(ムーン・オウル)
    • exp015361.jpg
    • 数十年前、オウルことディーン・オウルが愛し、妻とした女性。本名(旧姓)はムーン・トライ・ライエヴァーズ。
      その名の示すとおり、闇夜を照らす月のような優しさと芯を併せ持つ女性で、オウルの人生に最も大きな影響を与えた女性。
      • ディーンとの間にソニアという娘を儲けるが、実はディーンの与り知らぬ所でディーンの組織から「ソニアへ危害を加える」という理由により脅され、場末の娼館で無理矢理働かされていた。
        それをディーンに知られた挙句、ソニアも既にその命を奪われていた事を知り、自責に耐え切れず自殺。組織に火を放ち、その身もろとも焼き尽くした。
        ディーンへと「生きて」というメッセージだけを遺しこの世を去ったが、その言葉を守り続けた彼が「家族」を無意識に築いていくことを、彼女は分かっていたのかもしれない。

地下室 Edit

編集
お名前:
  •   -- 2012-06-16 (土) 13:36:00

最新の1件を表示しています。 コメントページを参照

キメたくなぁい?(ヤク的な意味で) Edit

レッツ麻薬ゴックン

店の裏こいや Edit


Last-modified: 2013-02-28 Thu 06:21:57 JST (4068d)