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他の地域も知りたい人たちはこっちへ

簡易説明 Edit

※全て黄金暦180年現在の状況

統治体制帝政。詳しくはこちら
もともとは帝都での中央集権が基本ではあるが、現在は内紛一歩手前の状況にまで国が傾いているので、
実質限りなく連邦制に近い地方分権という形になっている
もっと詳しくはこちら
代表雷帝(エクレール)ネイジュ・ラ・ガレオン
国の特色不凍港の少ない極北大陸の玄関口であり、海運、陸運に強い交易国
産業としては第一次産業全般と製鉄が優れており、
交易で不利益が出ても持ちこたえられるだけの地力を持っている
競争主義と実力至上主義を基礎として掲げており、結果を何より重視する風潮が強い
が、最近はすっかり内情不安になっている
詳しくはこちら
国ロワ参加にあたっての一言キャパがないので完 全 放 置
年表遊びの幅作りの為に参加
滅亡の程度は自由と聞いたので、国ロワの結果如何で
本当に滅亡したり政変したり皇帝暗殺されたりと後々の一人遊びの幅をふやしたいとおもってます
公式リンク戦歴だけみれればいいや
質問とかここ

ここでいう大陸とは? Edit

ゴルロアの酒場がある大陸より海を隔てて遥か北西に位置するでっかい大陸です
ユーラシア大陸くらいのデカさと思ってくれればだいたいあってる
北方に位置している大陸なので基本寒め
大陸南部にしか不凍港がないレベル

新帝国と旧帝国って? Edit

新帝国側はこいつらのいたところ
旧帝国側はこことの設定シェア
簡単に言えば大本は1つの国でしたが、色々あって南北に分かれて戦ってました
大元の国は大陸の半分を領土として有する大帝国です

西方諸国について Edit

このページでたまに出てくる西方諸国はここのものとは別物です
名前被っててややこしくてごめんね!
こっちはあとでなんか適当な名前つけるから勘弁して……!

目次 Edit

新帝国側 Edit

ガリオン統合帝国 Edit

アールヴァンが正式な騎士だった頃に所属していた派閥及び地域。ガレオンともいう。発音はどっちでもいい。略称は新帝国、または新帝側
統一皇帝ガリオンが支配する巨大な連合国家派閥であり、正統皇帝率いる旧帝側と正式な皇位を巡って戦争を続けていた(なお、どちらの皇帝も「自称」である)
元々は巨大な「帝國」内の一派閥に過ぎなかったが、先見の明と戦の才をもった統一皇帝(当時は帝國軍南方方面総司令)の卓越した手腕で大陸(シーのいた西の大陸とはまた別の大陸)南東部を併合(これはどちらかというとアールヴァンの父、フローキーなどが活躍した戦争。アールヴァンが生まれたときには既に完全併合済み)帝國内での力を揺ぎ無いものとする
その後、子宝に恵まれなかった帝國皇帝(享年140歳。取り巻きの権力者達の思惑もあり、延命魔術でぎりぎりまで無理矢理生かされていた)の崩御を切欠に自ら統一皇帝を名乗り、南東領土と新帝都をそのまま母体としてガリオン統合帝国を建国
自分は皇帝の隠し子で、自分こそが次期帝國皇帝の座に相応しいと主張する
これに対し、北の旧帝都で同じように己こそが正統な皇帝の血筋であると謳う正統皇帝(皇帝崩御に伴い旧帝都の権力者達が準備した傀儡。無論、こちらも自称)が異を唱え、真っ向から対立
どちらも自称である故に話し合いでの決着は当然付かず、帝國全土を南北に分断した「皇帝戦争」へと発展した

フローキーは元々統一皇帝直属の部下だったので、息子であるアールヴァンもそのまま新帝側についた
アールヴァンが所属していたのは統合帝国軍第8北方師団。つまりは最前線。最終的には戦時昇進で師団長にまで上り詰める
尚、フローキーは旧帝側との戦時中に行方不明になっており、生死は未だ確認されていない
生存は絶望的と言われている

ガリオン統合帝国の領土の半分以上は南東統一の際に略奪して奪った土地である。元々は統一皇帝にとっても敵国だった土地を領土としている為、一枚岩でない
故に皇帝戦争会戦の際には北西部の幾つかの国は旧帝側へと寝返っている
この際のゴタゴタでアールヴァンの家族は戦火に飲まれて死亡した

帝國自体結構北にあり、旧帝側よりはマシとはいえ、ガリオン統合帝国も当然寒い
作物はそれなりに育つし家畜を飼う余裕もあるにはあるが、冬が長く、夏や春は短い厳しい気候である
冬でも凍らない海は帝國南部にしかなく、南東部を支配する新帝側がその殆どを占有している(西の方にいくと余所の国があるため)

なお、ガリオン統合帝国は統一皇帝が自分の支配している地域をまとめて勝手にそう命名しただけで、国際的には新帝国、旧帝国まとめてただ単に「帝國」と呼んでいる

アールヴァンが処刑されることが決まった頃の話

IFの持つ可能性

領土 Edit

  • ロォンコール河以南の大陸南東部を丸々全て領土とする巨大国家であり、大陸全土の約6分の1を領土として保有している
  • 元々は大山脈北西部のみが帝国領であり、大山脈北東部から南東部にかけての地はレイグナート王国が統治していたが、侵略によってこれらを奪い取った歴史がある
  • この侵略戦争によってレイグナート王国は滅亡した
  • その際のゴタゴタに乗じて南西部の都市がバラバラに治めていた地もモンスター討伐の名目で制圧し、現在の広大な領土を持つに至る
  • 冬が長く、夏や春は短い厳寒な気候ではあるが、海が凍りつくほどではなく、所持する港はほぼ全て不凍港
  • 国土の約三分の一が山岳地帯であり、空気が薄く、日々を暮らす道々すら厳しい山の環境が幼少より良質な戦士を作り上げる土壌となっている
  • 平地は海からの季節風が暖気を運び、それらが山々に分散されて冬季以外は比較的温暖な気候にある
  • 様々な街道や運河を国中に張り巡らせており、非常に発達した交通網を持つ

産業 Edit

  • 主に下記の
    山岳部から産出される良質な鉄の加工・輸出
    大平原を利用した農耕畜産
    各所に存在する大森林からの木材の産出
    多くの不凍港を持つことで可能となる一年を通した漁業や製塩
    これら4つが主産業となっている

  • 大陸では最高峰の製鉄技術を持っており、統合帝国式の製鉄技術はその片鱗だけでも高額で取引されるレベルのものとなっている
    これは元々レイグナート王国が持っていた魔術を用いた製鉄技術と旧帝国が元々持っていた旧来の製鉄技術、更には海外から率先して導入した新技術などの応用で編み出された新基軸の製鉄技術であり、統合帝国の屋台骨を支える技術となっている

  • そのため、製鉄所は産業スパイの侵入を防ぐため、常に厳戒態勢が布かれている

  • 特産の鉄は主に下記の

    • 「強化鋼」
      硬度の高い鋼と粘りの強い鋼を絶妙な比率で組み合わせ、高温の溶鉱炉を用いることで生まれる強靭な高級合金

    • 「ダマスカス鋼」
      純度の高い鉄を丁寧に精錬し、レイグナート式の魔導技術を基礎とした魔導製鉄で生まれる軽量で頑強な黒金の魔導金属

    • 「ウィル合金」
      鉄鋼伯ことフローキー・ハーケルが考案した、量産性と耐久性に優れた汎用廉価合金

    • 「精霊銀」
      南東異国こと魔導王国から輸入した高純度の銀とこちらで産出される鋼を配合し、生まれる魔導合金

が有名である

経済 Edit

  • 統一皇帝の行った大規模な交通網整備のお陰で統合帝国は陸路、海路共に道が非常に多く、特に南東部の統合帝都圏は山岳部から海まで続くガレオン記念運河の恩恵もあり、商業・交易共に盛ん

  • 主要産業が内陸部に集中しているため、発達した交通網の恩恵でそれを捌く中継交易都市なども各所に存在する。これらの存在によって、国境や海港で得た利益が国内の隅々にまで行き渡る仕組みになっており、統合帝国の諸都市には目に見えた経済格差が存在しないのも特徴である
    • また、主産業が鉄鋼、伐採、農業、漁業の4種であるため、需要と供給を広い国内だけで回すことも可能であり、異常気象や交易相手の不都合などの異常事態が起きても持ちこたえられるだけの地力がある。この地力の強さも経済面での強さの裏打ちとなっている

  • 大街道や多くの海路が交わる交易都市では一定の審査さえクリアすれば関税の一部免除が認められており、大規模な交易都市はその関税免除を目当てに異国の商人や冒険者達が舶来品と共に外貨や技術を次々と運び込む国際都市の様相を呈している

    • つまり、大陸南東部を丸々全て保有している統合帝国はこの大陸では海を隔てた南東異国の持ち込むものをほぼ全て独占している形となっており、

      南東海外から持ち込まれる物が統合帝国で売られる→統合帝国の商人や国がそれを買い上げる→利益分を目一杯上乗せして西方諸国や北の旧帝国に売りつける→それで稼いだ分と先の皇帝戦争で得た有利な条約の合わせ技で西の技術や物品も比較的安値で買い上げる→それにまた利益を上乗せして南東異国に売りつける(こっちは信頼が必要なので比較的良心的)→最初に戻る

      といった形で阿漕に稼いでいる

  • 露骨に言えば他人の褌で相撲を取る転売屋である

  • 大陸では貴重な不凍港を多く占有し、尚且つ広大な領土と高い国力を持つ大国だからこそ出来ることではあるが、当然ながら周辺諸国からは経済面では煙たがられている様子

歴史・文化 Edit

  • 近代史
  • 基本的に歴史の浅い国

  • 競争主義と実力至上主義を基礎として掲げており、結果を何より重視する風潮が強い

  • 個人の持つ力を披露する場や催しも多く設けている
    • これらは個人が私財を投げ打って行うものもあれば、国が公式に行うものもあり、これらの大会や集会で優れた成績を残せば誰かしらがスカウトに現れるという仕組みである。場合によってはそのまま宮仕えになることもある
    • 例え奴隷だろうとこれらへの参加は原則的に自由となっており、優れた力や技術、知識を持ってさえいれば余所者だろうが忌み子だろうがなんだろうが容易に成り上がれる土壌となっている

  • 反面、一般教育や福利厚生の面ではそれほど力を入れておらず、公共の教育機関や福祉施設の利用にすら厳しい審査が必要となる
    • 特に病院では明らかに助からない者や今は助かろうと先が永くなさそうな者は最初から診もせず、上記の大会や集会などで優れた成績を残しており、尚且つ未だ生き永らえそうな者から優先的に診るよう法で定められており、人道的に問題のある部分も多々ある

  • 弱者をとことん虐げ、強者をとことん優遇するこの文化側面は強い競争心を国民に植え付けており、この国民の持つ貪欲なまでの闘争心がそのまま向上心につながり、その向上心から生まれる優秀な人材達が今日までの帝国の隆盛を支えているといっても過言ではない
  • 宗教に関しては寛大であり、帝国に反旗を翻すような邪教でない限りは原則何も禁じていないが、初代統一皇帝のカリスマ故か、歴代の皇帝を崇拝する風潮がほのかにある

  • 余所者の流入が絶えず、異文化が絶えず交わる地であるため治安は安定しておらず、大臣府は常に治安維持の方策を模索して頭を悩ませている
    • しかし、これは悪いことばかりでもなく、余所者が大量流入し、外部から来て成功した人間も多く存在するため、必然的に人種差別等が殆ど存在しない国となった

施政 Edit

  • 統合帝都での中央集権が基本であり
    • 皇室
      皇帝一族の他、それらの側近達が所属する。側近達は元々家柄のいいものや先の皇帝戦争で大戦果を上げた者たち選出される
    • 大臣府
      皇室とは別に一般から独力でなりあがった者達が所属する……ことになっているが、実際は結局貴族や由緒ある騎士家出身者、有力商人の子などが権力や財力にモノを言わせてなることが多い

      からなる
  • 発達した交通網は中央帝都から国内の隅々にまで伝令を走らせるに十分な役割を果たしており、この街道や海路を通って地方の都市へと中央の意向が伝えられ、それを汲みながら現地の領主が細かな施政を行うという仕組みとなっている

  • 伝令は最優先で交通機関を利用する権利が与えられており、たとえ貴族や皇帝一族でも伝令の通行を妨げることは許されない

  • 現在では独立戦争の勝利によって生まれた莫大な利益と生産力は元来国民の持つ競争心を歪んだ方向へと向けてしまっており、弱肉強食の思想はいつしかただの嗜虐思想へと変貌し、権力と財の両方を得た貴族や政治家達による国民(彼らから見れば弱者である)を省みない先細りの施政が横行するようになっている
    • こんな状態で完全に内政腐敗しているため、ヴィーラあたりは「もう居ても仕方ないなココ」と見限りをつけて出奔してしまったワケである

外交 Edit

主に西の西方諸国連合、北の旧帝国、海を越えた南東に位置する南東異国こと魔導王国との交易を行っており、特に今後戦争する予定が無く、皇帝戦争時も異邦騎士を雇い入れた魔導王国とは懇意にしている

魔導王国との関係 Edit

  • 比較的良好
  • あちらにはない科学技術と製鉄技術の見返りにこちらには無い魔導技術を舶来品や文化と共に輸出入することで共存共栄の関係を築いている
  • 特に様々な魔道具に加え、精霊銀の原石である高純度銀の輸入が盛んであり、魔導王国から安値で買い上げたこれらの金属を加工し、またそれを安値で逆輸出することで互いに利益を上げている
  • 当然、全部売り返すわけではないため、手元に残った分は自国で使ったり、余所の国にないのをいいことに法外な値で売りつけて利益を貪ったりする

旧帝国との関係 Edit

  • 険悪
  • 元々敵国だった上に、現在は旧帝国側の利権を吸い上げる形で繁栄しているのだから当たり前である
  • 主に科学製品と食料を輸入し、その見返りに魔導製品を高値で輸出している
  • 技術の方もどんどん吸い上げているようだが、旧帝国側もそれは流石に渋っているため、科学技術ではやはりまだ同等以下といったところまでしか追いつけていない

西方諸国連合との関係 Edit

  • 中立
  • 皇帝戦争時、西方諸国連合は旧帝国側に肩入れしていたため、それほど良い付き合いでもない
  • 南東の異大陸から持ち込まれる技術や物品を独占している新帝国の事はそれほど良く思っていない様子だが……

軍事 Edit

  • 適材適所が基本思想であるため、徴兵制は布いておらず、基本的には志願のみで募っている
    • そのため、旧帝国側よりは必然的に全体数は少なくなり、だいたいは多くても10万人前後ほどが職業軍人として従軍していることとなる

  • だが、軍事国家故に兵士になるための条件は皆無に等しく、志願し、兵卒として従軍するだけならそれこそ誰でもなれる状態となっているため、最下部は職にあぶれた若者や腕に覚えのある荒くれ者などが殆どの愚連隊状態となっている
    • それでも兵士になろうなどと思う者たちはだいたいが戦士の家の出のものであったり、厳しい環境である山岳部で少年期を過ごした猛者達であるため、基本的に士気が高い
    • また、彼らの教官には南東平定戦争や皇帝戦争を生き抜いた熟練の兵士たちが付くため、錬度も高くなる。これらが高い製鉄技術から生まれる高品質の装備品を身にまとって戦場に出て行くわけである

  • 教育は基本的におざなりな統合帝国でも軍事だけは別であり、軍に入った以上、戦術の教育は徹底する。特に集団戦術論を徹底的に叩き込み、兵士は常に5人以上で行動させることで個人ではなく、部隊としての教育を主眼としている
    • 故に部隊長の選出は個人の力量よりも集団模擬戦や机上試験での成績が最重視されるため、必然的にキレ者はどんどん上に駆け上がり、俯瞰でものを見れる人間が上にいくことで軍全体をより能率的に運用することが可能となる
    • しかし、有能な人間が正規の方法ではあまりに簡単に上に駆け上れてしまうシステムであるため、半端な才人が上にいると自分を蹴落とす存在を恐れるあまり、優れた芽を摘んでしまうという悪習を育てる温床ともなっている
    • また、凡人は普通の方法では成り上がることが難しいため、凡人は手段を選ばずに結果を出さねば成らない状況を強いられているといっても過言ではない

  • 技術面では科学技術では旧帝国側に劣るも、その他の技術では全てにおいて旧帝国側を凌駕しており、特に基礎戦術理論と魔術運用において優れている
    • 中でも統合帝国軍は陣形研究と地形利用戦術、複合兵科の運用戦術に力を入れており、とりわけ陣形と地形利用の教育を徹底した
    • また、個人判断での突撃を厳重に禁じており、命令なく突撃した者には厳しい罰則を与えることで戦場での兵士の暴徒化を極力防いだ。表彰の際は個人ではなく、部隊毎に行う慣習があったことも起因している
    • 彼らは常に複数で行動し、常に敵より多い数で戦い、常に相手の兵科の嫌がる武器を持ち、常に陣形を組んで効果的に移動することで多くの戦果を上げた
    • 局地戦に置いては積極的に地の利を利用し、自陣に置いては障害物の設置を徹底することで敵部隊の分断や進軍ルートの固定化を狙い、敵地に置いては敵の目印になりそうなものを積極的に破壊して敵の混乱を誘ったりなどをした
    • また情報戦を重要視しており、極力自陣の情報が敵に漏れないように様々な連絡手段を考案し、斥候や歩哨は沈黙の呪いをかけてから単独で放ち、戻った際に解呪して報告を聞くなど工夫を凝らした
    • 旧帝国軍はあの手この手の搦め手を多用して攻めてくる新帝国軍の兵士たちに苛立ち、その苛立ちをまた利用されることで戦時中は散々引っ掻き回されたのである

      特に
      • 「魔術工兵」
        魔術を用いて迅速に地形を変質させ、罠の効果的な設置や地の利を助ける兵士

      • 「汎用山岳騎兵」
        本来モンスターである大山羊を家畜化し、馬の代わりに用いることで機動性よりも悪路の走破性能を重要視し、更に大山羊の膂力を利用して複数の武器を荷として携行させることで汎用性も高めた騎兵

      • 「暗号兵」
        部隊毎に連絡方法と手段を全て暗記することで部隊間の迅速な連絡と情報漏洩の防止、更にはパターン化した敵部隊の遠方連絡手段の内容解読を同時に行い、時には敵性情報連絡手段を用いて敵陣の混乱を誘う兵士

        などは司令官毎に使い方の全く異なる兵科であり、動きが読みにくく、旧帝国側の兵士は非常に嫌った

黒騎士 Edit

皇室近衛騎士団に所属する騎士の俗称。統合帝国における黒騎士はダマスカス製のフルプレートを身に纏い、文武に通じた魔法戦士であり、所謂トップエリートとして扱われる
皇帝を守る最高の騎士団として表向きは華々しい栄誉職としての色合いが強いが、その実、内情は完全実力至上主義の実質剛健な戦闘集団であり、選り抜かれた真の才人、真の実力者のみが所属することを許される厳かな騎士団である
順列としては貴族>普通の騎士団長≧黒騎士>普通の騎士となっている
ただし、貴族の子息が黒騎士になることもあるため、必ずしもこの順列通りに系統処理がなされるとは限らない
統合帝国の黒騎士はあらゆる戦具の扱いや戦術規模での指揮能力に加え、魔術の扱いを会得しており、あらゆる戦場においても「役立たず」にならないように訓練されている
特に魔術に関しては特殊な措置を施されており、黒騎士はある一定以下まで生命力や精神力が低下すると自動でバーサーク状態に陥るようになっている
これは戦場で最後まで「役立たず」にならないようにするために備え付けられている機能であり、例え致命傷を負っても一人でも多くの敵を道連れにできるように付加された魔術である
また、バーサーク状態のときは全ての敵を殲滅すれば無意識のうちでも復帰ポイントに帰還するため、自己防衛の意味合いも少なからず含まれている

異邦騎士 Edit

皇帝戦争の際、統合帝国が南東異国こと魔導王国から雇い入れた亜人の魔導傭兵達の総称
電気を器用に扱う彼らの魔術は旧帝国側の高級兵器である機械兵器に甚大な被害を及ぼし、その風貌から旧帝国側の兵士達は彼らを『グレムリン』と呼び、恐れた
エーリ平原での戦いで主に活躍し、大規模な魔術儀式を用いて落雷を発生させる超遠距離魔術射によって敵陣地を焦土と化したが、彼らの多くもまた魔力の大消費や敵の機械兵器からの反撃などで死んでいった
雷の魔術を器用に扱う彼らの技は後の帝国魔導学に多大な影響を与え、帝国の魔導技術発展の礎となった。統合帝国の魔術師の大半が雷の魔術を扱える理由はこの辺りにある

しかし、傭兵である彼らの中には金を積まれて旧帝国側に寝返ったり、情報をリークしていた者も少なからずおり、一部の不実が原因で功績の割には讃えられていない不遇の戦士達でもある

統合帝国の魔術 Edit

威力はあるし、白兵武器よりも射程はあるが、弓や銃などの遠距離武器ほど遠くまで飛ばない
統合帝国式の魔術を学んだ普通の魔術師の場合、熟練してもせいぜい有効射程は30〜50m。それ専用の長距離射程魔術とかでやっとこ数100m
極々稀に戦術兵器並みの凄まじい射程とかとんでもない威力の魔術が使える魔術師もいたりするけど、本当に稀
また、威力を上げれば上げるほど、射程を広げれば広げるほど下準備が面倒になったり長くなったりする
そういう土壌なので、戦争の時は異邦騎士など、外部から魔術のエキスパートを招いたりした

  • 魔術の様式
    大地のマナか自分の生命力を練り上げ、魔力に還元し、その魔力を用いて周囲の環境に干渉をすることで様々な現象を引き起こす
    生命力とは別枠に生まれつき魔力を身体に蓄えていられる人間はこの練り上げるプロセスをいくらか省ける
    どちらにしろ、少なからず自分の体内エネルギーを扱う技術であるため、ある程度の体力がなければ持続して使い続けることは難しい
    魔力を練り上げるこの作業は口伝や教本を元に自力でイメージを掴むしかない作業であるため、習熟の個人差が大きい
    出来る人間は教わらなくてもいきなりできるが、
    出来ない人間はどんなに努力してもできない(サガフロ2でいうところの「アニマがない」って奴である)
    イメージの増幅とも言える技術であるため、魔術行使能力を高めるために麻薬を常用する術者なども存在する
    また、統合帝国の魔導学は皇帝戦争時に海を隔てた南東の大陸から雇い入れた亜人の魔術師達(異邦騎士とよばれている)の扱っていた雷の魔術を基礎として展開されている為、雷の魔術の使い手が多い

  • 魔術の図解
    • 魔力
      制御が難しい力。基本的に差はあれ、生物や大地に宿っている。自前で持っている分だけでは足りない場合が多いので、だいたいの場合は体力などを練り上げて魔力に変換して使ったりストックしたりする
    • 想像力
      カタチのない魔力をカタチを伴った力にするためには想像力での誘導が必要不可欠である。絵を描いたり、彫刻を彫ったりする作業と似ている
    • 呪文・魔法陣・魔道具
      絵を描くところで言うところのツールやアタリのようなもの。1から呪文や魔法陣抜きでやっても想像した通りにならないことが多いので、これらを用いることで強力に自己暗示をかけて想像力を補佐する

      こういう図式なので、単純なことは詠唱が短くても、もしくは無くてもできる
      逆に複雑なことをしようとすればするほど想像が難しくなり、呪文や魔法陣が必要になってくる
      面倒な絵を描くときはいっぱい下準備して時間かけないと難しいよね! ってのと同じだ!
  • 例 電撃を放射する魔術を行使する場合
    まずマナか生命力を練り上げ、魔力にする
    (元々魔力を蓄えている人間は自分の貯蔵魔力をそのまま加工するだけでいい)

    次に媒体となる、電気を起こせる事象を指定する
    (人間には生体電流がデフォで流れているため、とりあえずこれを利用)
    (熟練者になってくると、大気中の塵の摩擦によって生まれる静電気などを媒体として利用したりもできる)

    微細な静電気を魔力で増幅し、実用的な破壊力を持ちえるレベルまで引き上げる
    (失敗すると自分が黒焦げ。魔術の修練をしていて事故死する人間は少なくない)

    指向性を持たせて攻撃手段として用いる為に魔力で加工する
    (だいたいの場合は彼我の距離を繋ぐ低抵抗電路を空気中に作成する)

    呪文や魔法陣などで想像力を補佐し、術式として一連の式の解を導く
    (電撃投射の魔術は「電撃の増幅」と「低抵抗電路の作成」という二つの魔術を同時に処理しなければいけない魔術なので難しい)
  • 魔術のメリット
    • 障害物に影響されにくい
    • 矢や弾を使わないため、必然的に他の長射程兵科よりも軽装での運用が可能になり、汎用性と機動性に優れる
    • 代表的な長射程武器である弓よりも高い殺傷能力を持っている
    • 複数の魔術を習熟したものならそれこそ全局面的に活躍できる
    • たとえ単一の魔術しか扱えなくても応用で他の攻撃手段よりも遥かに豊富な戦術幅を持つことができる

  • 魔術のデメリット
    • マナの薄いガリオンの地では大地から魔力を練り上げることが難しく、新規の育成が困難
    • 努力よりも個人の才能に大きく左右される上、加減の難しい技術のため、画一化がほぼ不可能
    • つまり、必然的に習熟者の絶対数が少ない=編成が組み難い
    • 高い集中力が必要となる上、術の成否を才覚に大きく左右される魔術は確実性がなく、よほどの熟練者でなければ信頼性にかける
    • 統合帝国式の魔術は一部の天才を除き、発動には少なからず呪文の詠唱が必要となるため、喉が潰されると大半の場合無力になる
    • また、必ず声を出すので隠密行動にも向かない
    • 認識、詠唱、攻撃の最低3アクションが必要となるため、どうしても余所の兵科より手数で遅れを取る=乱戦や遭遇戦に不向き
    • 基本的に凡人の扱える魔術は1属性の魔術を2,3種類といったところなのが一般的であるため、部隊規模での汎用的な運用はほぼ不可能(この辺を克服するために才人ばかりを集め、高い汎用性を持たせることに成功した部隊が皇室近衛騎士団である)
    • 結果的に部隊運用をする場合、「放電をすることだけが出来る部隊」、「武器に魔術をこめることだけが出来る部隊」などとして運用するしかない為、個人の持つ汎用性が生かせない
    • また、他兵科と違い、兵員の増員、補充が非常に困難
    • 他兵科と鍛える部分が全く違うため、他兵科への転科が困難

  • 他の攻撃手段との相関
    • 一般的な威力相関
      戦術兵器(投石器とか>格闘武器≧魔術>遠距離射程武器(弓など)
    • 一般的な射程相関
      戦術兵器>遠距離射程武器≧魔術>格闘武器
    • 一般的な汎用性相関
      格闘武器>遠距離射程武器>魔術>戦術兵器
    • 一般的な習熟難度相関
      戦術兵器(そもそも1人で運用できるようなものではないので)>魔術>遠距離射程武器>格闘武器

      尚、これらの設定はあくまで一般的な話であり、専門家とか一部の規格外とかには当てはまらないこともあります

個人 Edit

統一皇帝 Edit

本名レヴィ・フィヨルド・ガレオン
流れるような黒髪に藍の瞳を持った麗人であったという
統合帝国初代皇帝にして大陸南東部を平定し、南東公とも呼ばれた才人
旧帝国との戦乱の後、急逝したが、死因は未だ多くの謎に包まれており、謀殺だったのではないかと一部ではまことしやかに囁かれた

災厄騎士 Edit

アールヴァンの通り名。だいたい敵対する者から「出会えば必ず被害を受ける」という意味合いでそう呼ばれていた。「最悪」ともかけられている
こちらでは大分丸くなっていたが、元々の彼は復讐鬼であり、敵対する者から見れば「非情な殺人鬼」以外の何者でもない。事実、元々彼は合理的且つ冷酷無比な戦い方と、それに似合わぬ虐殺で有名になっている
ちなみに、この虐殺は別に狂気に駆られてやっていたわけではなく、自分のような目立つ指揮官が前線で派手に虐殺を行えば、脱走兵増加と恐怖に打ち勝つ更なる強者の出現を見込む事が出来るだろうという思惑の元に行われていたものであり、言ってみれば趣味と実益を兼ねた作戦の一つであった
しかし、結局やっている事は無差別虐殺と殆ど変わらないので周囲からして見れば「狂人」としか思われなかったのではないかと思われる(この時の勝つためならいくらでも捨て身となって前線へと身を投じる無謀な作戦指揮と過剰な虐殺、そして、それにも関わらず常に生きて還ってくるという事実が後に彼を処刑台へと送る要因となる)

アイゼン・ランドグラフ Edit

フローキーが名乗っていた偽名
由来は自身の称号である鉄鋼伯を中学生の大好きなドイツ語読みにしたもの
正確には鉄鋼方伯。ドイツ語にするとランドグラーフアイゼン

フローキーの過去 Edit

戦闘中に統一皇帝に庇われて河に落ち、寒い時期だったもんだからそのまま仮死状態になって別の地域にまで流され、そこで記憶喪失になって数十年過ごす
記憶が戻って帝国に帰ってみれば息子のアールヴァンは史実通り大戦犯になってるわ、愛する統一皇帝はもう死んでるわと踏んだり蹴ったり
居るにも入れないので出奔してそのまま流れてこっちで教師に

こっちで教師やってる時、アールヴァンの事はそれなりに調べて知ってて、騎士団にいたことも知ってたけど息子の事は憎んでいた様子
理由は「親の自分より先に死んだから」

こっちのアールヴァンの墓前で1人で泣いたりしてたのも爺だけの秘密

エクフェスには会うと素性がバレるので、近くにいることは知ってても会わなかった
ヴィーラはまず血縁があることを当人たちは知らないのでそのまま

フィヨルド家 Edit

ヴィーラの家は統合帝国の没落貴族の一門であり、元は統一皇帝縁の名家
実はさかのぼりにさかのぼると統一皇帝その人にまでブチ当たる家であり、ヴィーラは本来なら皇子の立場にあるはずの人間だったりする
だが、他にも当然、統一皇帝の血筋を直に引く家(無論、自称してるだけの家もある)は山ほどあったため、政争に敗れたフィヨルド家はただの貴族として扱われるようになってしまう
元が名家であるゆえに他家からの冷遇の憂き目にあい、現在は完全に没落している

なお、アールヴァンは統一皇帝とフローキーの間にできた隠し子なので、本人達は知らないがヴィーラとアールヴァン、エクフェスは遠縁の親戚にあたる

アールヴァン・アンデッド時 Edit

  • 武器
    絶え間なく斬りあうための欲望とかそんな感じで腕が4つに。修羅っぽいし
    パパ的な本音で言えばアンサガの獅子王画使いたかっただけ

    • 長剣
      いつも使ってた普通の長剣
    • ショートソード
      予備用のショートソード。柄が長めに作られており、扱いやすい
    • 戦斧
      依頼で使っていたもの。数々の魔物の血を吸った大斧。潰し斬る武器
    • エンハンスソード
      自分を殺した少年の持っていた片刃の大剣


  • 「こんなん普通の人間じゃできねーよ!」レベルの剣技を使いたかったのでそういう仕様
    パパ的な本音で言えばサガフロの無月散水が使いたかっただけ
  • 雲身払車剣
    手に持った4つの刃を使い、すれ違い様に全く違う軌道の連撃を放つ
    隙がなく、相手の横をすれ違いながら次々と連撃を放てるため、複数の敵が周囲にいてもすぐさま次の行動に移れる。連続使用も可能

  • 無月散水
    雲身払車剣の軌道を一体の敵に限定して使う全死角攻撃
    無数の斬撃の嵐は相手の行動を著しく制限し、有効な選択肢を削り取る
    何もしなければそのまま斬り刻まれ、周囲の斬撃に惑わされて回避や防御をしようものならその隙を狙って死角から必殺の一撃が放たれる
    人外の身体だからこそ放てる絶技

旧帝国側 Edit

旧帝国、帝國 Edit

ガリオン統合帝国が独立戦争をしかけた国であり、大元の母体である帝國。大陸の3分の1を領土として保有する
冒険者たちが居る街よりはるか北方に位置する旧帝国はかつて大陸を掌握せんとした国家であり、多数の衛星都市と皇帝を抱く帝都「ヅィ・ガット」(旧帝都と呼ばれる)からなる国家群である
大元は高い農耕技術を持った農業大国で、そこから生まれる麦の高い自給率を武器に発展を続け、農地拡大の土地確保の為に軍部が発達した経緯を持つ
極寒の北の大地を母体としているため、不凍港を殆ど持っておらず、陸軍が非常に発達している。黎明期、マナが薄い大陸西部への侵略を繰り返したため、技術的には、魔術は後進的であり、むしろ科学的な技術が発展している
基本思想として誰にでも扱える訳ではない魔術(この場合マナを扱う技術)は、あくまでも木炭や石炭と同じような燃料・エネルギー源と見做されており、魔術的なエネルギーを充填し、それらを機械的に変換することで一般化し、汎用的に運用する事が一般的とされる(所謂「魔導科学」というもの)
最盛期は現在の領土である大陸北東部から中央北部のほぼ全域と現新帝国領である大陸南東部を有し、大陸の東半分を全て領土とした大帝国であったが、先の皇帝戦争に敗れて以来、戦争借款の返済に追われ、かつての覇権国家としての勢いは息を顰めている
だが、長い歴史と広大な領土を持つことによって様々な民族を内包しており、衰えて尚高い国力と洗練された文化を持った大国である
国民の生活も安定しており、識字率も農民含め70%以上と非常に高度。というのも徴兵制を布いており、その際に徹底した教育を施している為である

新帝国との技術格差 Edit

旧帝国は主要産業が農作物の生産しかないため、大半の技術では常に海外交易を武器に新技術を取り入れ、高い経済力を持つ新帝国に僅かばかりに遅れをとっている
特に新帝国の主産業のひとつである製鉄の技術では生産速度で大きく遅れをとっており、皇帝戦争の際は全ての将兵に武器を行き渡らせるために汎用装備の精度を落として生産したりなどもしていた

軍事 Edit

広大な領土の上に徴兵制まで布いているお陰で兵士の数は多く、かつては常に1万人規模の大軍団を15個〜20個前後は抱えていた
戦争に負けた現在では軍縮を強いられており、10万人前後ほどに抑えられている
数は多いが、大国故に全面戦争の機会はそうそうなく、一部の精鋭を除けば練度も士気も低い、典型的な質より量の軍隊。装備不足の時には一本のハルバードを2人で使えとか言われることもザラにある
南東平定戦を経験した老練の兵士なども少なからず存在するが、大半は皇帝戦争の際、新帝国側に属してしまったため、現在の旧帝国は慢性的な精鋭兵不足に喘いでいる

技術面では、魔道技術や純粋な戦術理論などの部門では新帝国側に劣るも、科学技術では新帝国側よりも優れた技術を持っており、皇帝戦争の際には様々な機械化兵器で新帝国軍の兵士を震え上がらせた
特に熟練兵でなくても容易に一撃必殺の威力を生み出し、アタッチメントの付け替えで多機能性を持った汎用兵器「機械槍」
無限軌道を装備し、クロスボウをも弾く重装甲と質量を持ちながら従来の騎兵並の速度で平原を走り回る「機械化重装騎兵」(装甲兵器)
上記二つは局地戦での遊撃・防衛戦において大戦果をあげており、新帝国側の兵士からしてみれば正に恐怖の象徴そのものであった
しかし、安定した生産ラインの自動化をするには効率的な動力源や発明がなく、製鉄技術も未熟であったため、その生産の全てを手作業か魔術加工に任せており、機械化兵器は旧帝国内でも精鋭中の精鋭しか手にすることが出来ない超高級、超稀少兵器であった
複雑な機構の理解と高い整備技術を兵士に求めることにも問題があり、その上新技術故に新規の教育をできる人材がほぼ皆無に等しかったことも起因しており、絶対数は非常に少ない
生産精度を保つことが出来ず、機械化兵器は基本的に信頼性に欠けた兵器であったことも大きな理由である
人材の量では劣るも、質に恵まれた新帝国側が鼻先1つの差で勝利を収められたのもここら辺りの事情がある

機械兵器の起源について Edit

対人戦闘での機械兵器の発達は皇帝戦争が開戦し、西方諸国連合からの技術提供をうけてからが本格的なものとなっているが、大本は北東方面軍の使用していた対モンスター戦闘用の局地戦兵器が起源となっている
元々、広大な帝國領内では軍の指揮系統も地域別に大きく異なっており、既に完全征服済みの大陸北東部は外部侵略の心配がない為、対人戦闘よりも対モンスター戦闘に特化した守備部隊が多く配されていた
農業大国である帝國では害獣駆除は最優先課題の一つであったため、強く力を入れられていたが、どうしても練度の高い兵士は西や南の最前線に送られてしまうため、兵員が不足することがたびたびあった
そこで数が少なく、且つ練度の低い人員でもある程度の訓練で最大限の効果をあげられるようにと作られたのが魔力充填式の機械兵器となる
これらの兵器は量産性や汎用性にかけていたことに加え、個体毎の精度差が酷く、常に整備をされることが前提として運用される守備兵器であり、尚且つ人間相手にそこまでの威力を用いても全くの無駄であると考えられて居た為、人間相手の集団戦闘での運用手段は長らく考えられていなかった
しかし、皇帝戦争の開戦によって対人戦闘に慣れた熟練の兵士達が多く流出したことにより、旧帝国軍は未曾有の人材不足に陥ることとなり、それに伴ってこれらの兵器は脚光を浴びることとなる
練度が浅くとも一撃必殺の威力を生み出す事ができ、局地戦での運用に限れば、対人戦闘に慣れていない兵士でも熟練の兵士と対等以上に渡り合うことができる機械兵器は時代の流れに合致した兵器であったのだ

帝國軍の大まかな指揮系統 Edit

  • 北東・中央方面軍
    • 対モンスター戦に特化した守備部隊。害獣駆除と治安維持が主な任務であり、帝國内で機械兵器を初めて効果的に運用したのは彼らである
      大陸中央部から北東部にかけての全域は帝國が黎明期から長らく治めている地であり、外部から侵略の恐れがないため、主に自然災害や犯罪から市民を守る警察機構のような色合いが強い
      性質上、人間相手に戦うことは殆どないため、所属する兵士達は対人戦闘に関しては全体的に練度が浅く、中には人間との殺し合いに抵抗を覚えている者も少なからず存在する
      市民を守ることが最大目的である唯一の軍部であるためか、所属する人間の気質も他の軍部と大きく異なる

  • 西方々面軍
    • 西方諸国連合との国境沿いに配された大部隊の総称
      西方諸国連合との拮抗を保つ為に配された事実上の固定守備部隊であり、他所に動くことはまずない
      皇帝戦争時もこの西方々面軍は動かそうにも動かすことができず、万一の本土侵攻の可能性も考慮されて最後まで温存された
      練度については可もなく不可もなく
      西との小競り合いは少なくないので、南東方面軍には流石に劣るも、北東・中央方面軍よりは豊富に対人戦闘経験を積んでいる

  • 南東方面軍
    • 対人戦に特化した実質的な戦闘集団。侵略、征服用の攻撃的な軍部であり、大規模な集団戦闘での実力に長けた者達が優先的に配される
      最も戦果が上げやすく、悪い意味で回転率の良い軍隊であるため、登竜門として知られている
      大陸南東部はつい最近まで帝國の版図に加えられていなかった地であったため、南東方面軍に属する兵士達は必然的に対人戦闘経験を多く積んでおり、「人を殺す」という意味でのメンタリティの面で他の軍部よりも優れていたため、良質な兵士を多く擁していた
      皇帝戦争時はこの南東方面軍がほぼ丸々全て敵になってしまったため、旧帝国側は苦戦を強いられたわけである

機兵騎士団 Edit

新技術の試験運用を主な目的とした旧帝国側の精鋭部隊の総称にして俗称
騎士団とは銘打ってあるものの、全ての部隊が超高級兵器である機械化兵器の運用を主眼においているため、必然的に絶対数は少なく、多くても1000人を越えることはない
また、機械化兵器の生産には莫大な時間、コスト、資材が消耗される上にパーツの生産精度がよくないため、一度装備が壊れるとまず取り返しがつかない=兵士の生存率が著しく低下するなどの懸念事項も抱えている

  • 「近衛騎士団・紅」
    重装備・高火力の突撃戦隊(シュツルムグルッペ)。魔導装甲と呼ばれる特殊な金属で出来た甲冑に身を包み、大抵の銃撃・斬撃・魔法を無効化する
    但し、装備自体の重量もさることながら装着者のエネルギーを吸収し防御フィールドを展開する為、魔力のキャパシティが小さい者では長時間使用できず、逆に枯渇死する事すらある兵器である
    その為、局地的な優勢を確保する為の短時間の作戦行動しか行う事は出来ない
    装備は80年式重炸裂機械槍、プログレッシヴシールドブレード、15mm対獣狙撃砲など
    後述の「白」には劣るものの、装甲兵器も保有する
  • 「近衛騎士団・蒼」
    軽装甲・高火力の遊撃部隊。全部隊で唯一魔法の運用を前提とした部隊であり、後方での破壊強襲を任とする
    全員が低レベルの攻撃・回復魔法を習得している。ヘルベルトもこの部隊の出身である
    ちなみに彼の使用していた対大型獣用試製43式機械槍はこの部隊用に設計された軽量・高火力装備であり、現在は完成型の99式炸裂機械槍が採用されている
    機械化軽装騎兵、偵察用装甲獣なども支給されている

  • 「近衛騎士団・黒」
    戦闘能力・サバイバル能力が非常に高い兵士を選り抜き作られた特務部隊
    個人での潜入や狙撃、破壊工作を行う。英雄的な兵士が多い一方で、公表できない任務も多く、日蔭の存在である
    先の大戦後は言われの無い虐殺の罪を着せられ処刑されたり、投獄されるケースが多く、現在公式には部隊は解体されている
    軍事トライアルをパス出来ず不採用になった96式狙撃炸薬弓や98式振動刀、旧式だが堅牢なサバイバル・ランスを採用している
    この隊の前身となる部隊にヴォルフガングは居た

  • 「近衛部隊・白」
    最新の自動化装甲兵器、機械化重・軽装騎兵を集中運用する部隊
    国内からトップレベルのエリートを集め構築されたこの部隊は非常に錬度が高く、また最新の装備を優先的に配備されている
    先の皇帝戦争では防御戦に於いて多くの戦果を上げたが、人的損失を恐れた上層部が出し惜しみをした為、戦争後期は思う様に戦果を上げる事が出来なかった
    本来の運用目的は拠点防御部隊だが、攻撃部隊としての運用も可能な万能部隊である
    但し、補給が絶えず行われていない場合、攻撃はおろか移動すら出来ないという弱点がある
    装甲兵器Pz-Kpfw86、Pz-kpfw71を採用・運用している

  • 「???」
    暗部。捕虜や戦傷兵を使い、人体兵器・洗脳兵器を生み出している。その実態は謎だが、先の大戦で解体されたはず……である。ハンナ・カノーネはこの機関の出身

旧帝国側関連リンク Edit

ここんちとの設定シェア

と、いいつつ半分近く勝手にいじったので設定レイプじゃないだろうかと心配

新帝国、旧帝国共通設定 Edit

南東平定戦争 Edit

  • かつて大陸南東部を治めていたレイグナート王国と帝國の間であった戦争
    • ことの発端はロォンコール側付近の国境線に絡まる領土侵犯問題だが、はっきりいってしまえばこれは帝國側の完全な言い掛かりである
    • 領海権問題で揉めていた西方諸国連合との衝突を避けるため、世論の矛先を変えたかったという事情もあるが、帝國の目的は大陸南東部に多数存在する豊富な鉱山・不凍港、また、海を越えて南東に位置する他大陸との交易であり、口実さえあれば戦争の理由はなんでもよかったのである

  • 帝国近代戦史における二大戦役の一つであり、南東平定戦争を生き残った兵士達は『南方帰り』と呼ばれ、いわゆるベテラン兵士として認められている

皇帝戦争 Edit

  • 帝國皇帝の崩御に伴い、後継者の座を巡って統一皇帝と正統皇帝の二者で争われた帝国戦史上最大の内乱
    • 事実上、ガリオン統合帝国の独立戦争であり、帝国近代戦史における二大戦役の一つでもある

  • ことの発端は先にも述べた帝國皇帝の崩御に伴う世継ぎ不在の問題から始まり、その際に皇帝の血縁であると名乗りを上げた複数の皇子達(とはいっても全員自称)の跡目争いが発展した形となる

    • 特に力を持っていたのが

      • 大陸南東部を治め、帝國の経済と海外交易を一手に担う統一皇帝
      • 帝都圏の権力を掌握し、密約によって多くの貴族達を味方につけていた正統皇帝

        の二者である

  • 長らくお互い水面下での政争を続けていたが、北の大水源の氾濫で正統皇帝側が内政整備に追われ、同時に大水源から伸びるロォンコール側の氾濫により一時的に大陸南東部へと続く交通網が麻痺した隙をつき、統一皇帝側は帝國からの独立を宣言
    大陸南東部を母体とした連合国家派閥『ガリオン統合帝国』(新帝国)を建国
    これを善しとしない帝國側(旧帝国)が統合帝国に対して宣戦を布告した形で始まった

  • 下馬評では物量で圧倒的に勝る旧帝国側の圧勝で終わるかと思われていたが、結果は新帝国側の辛勝で終わった
    理由は諸所あるが、主な理由は
    • 旧帝国側
      • 物量で勝ることによる油断、義務としての徴兵制に対する倦怠感、対人戦闘に抵抗を持つ兵士の存在などで士気が全体的に低かった
      • 『南方帰り』の殆どが新帝国側に属していた為、純粋に軍全体が練度で劣っており、尚且つ装備品の質でも製鉄を得意とする新帝国側よりも劣っていた
      • 後背の西方諸国連合への警戒もしなければならなかったため、兵を南東部にばかり裂ききることができず、増援の出し渋りによって戦線の維持が困難だった
      • 敵の本土侵攻によって帝国が完全に解体してしまうことと、これ以上の国力低下によって西方諸国連合との拮抗が崩れることを恐れた為、早々に手を引いた
      • 新帝国側の独立により、純粋に資源(特に鉄)が不足していた

    • 新帝国側
      • 統一皇帝のカリスマと多くの『南方帰り』の存在によって士気が基本的に高かった
      • 交易によるあらゆる新技術の流入と経験豊富な兵士達の卓越した戦術手腕、更に高い製鉄技術から生まれる高品質な基本装備など、一般兵士達は数で劣っても質では圧倒的に勝っていた
      • また、経済力で勝っていたため、資材の不足を資金で補うことが出来た

        などである

  • この戦乱によって一時は大陸全土の半分を領土としていた帝國は事実上解体される事となる

自由騎士 Edit

彼らのいた地方では特定の国、家、組織に所属しない騎士のことをこう呼ぶ
分類としては傭兵に近いが、傭兵ではない
わかりやすく言えばボランティアに近いもので村落や町を回って、行く先々を脅かす野盗やモンスターを退治して、その見返りに少々の食料と寝床を与えてもらう
……と、いうのは建前で、実際は国に何らかの理由で属せない騎士が堕ちるだけの職である
彼らの居た地方では一度でも金を直接受け取って個人で動けばそれは「傭兵」になってしまうため、「騎士」としてまたどこかに仕官する気のあるものは「自由騎士」と名乗って不自由な生活も我慢して仕えるべき主を探す
傭兵から騎士になるのは申請なり審査なりなんなりで一苦労なのだ
当然、裏では身分を隠して略奪するような輩だっているし、露骨に金品をせびっておきながら堂々と自分は自由騎士だと名乗る輩もいる
あらゆる意味で堕ちた職業、というわけである

帝国戦史 Edit


Last-modified: 2012-04-13 Fri 09:58:46 JST (4358d)