ブラックウッド家出身 オフェリヤ・ブラックウッド 494969 †
最近流行のアイドルっぽい衣装を着てみたけど「こんな丈の短いの無理です!」と言っているシーン
ベッドシーン
三行 †
- 吸血鬼に家族を皆殺しにされた少女が
- 奇怪な吸血鬼ハンターと契約を結んで
- 吸血鬼狩り
簡素な部屋 †
旅の身であるからか、家具も碌になく、部屋には必要最低限のものしかない。 机の上には家族の者と思しき写真が置かれている。 そのほかにはいくつかの本が並べられているだけだ。 貴方はここでオフェリヤと出会うかもしれないし、街中などのもっと別の場所かもしれない。 |
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頂いたもの †
■ | 女騎士たるゾフィーア・ラウさんに描いていただきました。女性らしいポーズの私。 |
■ | こやすさんからオッドアイいいよねという言葉と共にいただきました。この左目……私にとっては契約の証。だけど、誇ってもいいものなのかもしれません。 |
■ | ラズールカ・ミハイロフさんからいただきました。この街の長老さんとお聞きしています。酒場で立っていますと書いてくださいました。ありがとうございます!! キリっとした顔の私です |
はじまり †
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| | 契約 -満月の晩-
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私が全てを奪われた時。吸血鬼によって家族全てが奪われた時。 “彼”が現れた。血を吸われて、蹲る私の前に。
「力をやろう。お前が復讐するための」
「そして、吸血鬼を狩れ。お前の行く先すべての」
「これは契約だ。私はお前に力を与え、お前の吸血鬼化を止める。お前は、吸血鬼を狩る」
「契約を結ばなければ、私はお前を殺す。じきにお前の家族も吸血鬼と化す」
「私は、吸血鬼ハンターだ。お前が契約を結ばなければ、お前は狩られる対象となるだけだ」
「――さあ、どうする」
訳の分からないことを言うに問うても、彼は知る必要はないと一蹴した。 憑りつく島もなかった。吸血鬼ハンターならば、彼が狩ればいいのではないか。 だけど、私にも余裕はなかった。吸血鬼化が、吸血鬼の血が、私の体をむしばんでいた。 “彼”が背負っていた杭を抜いて、こちらを見下していた。 私は、彼との契約を結ぶほか、なかった。
「それでいい」
彼が私の額に触れると、私の吸血鬼化は、止まった。
そうして、私は力を得た。吸血鬼と戦うための。 彼との契約により、仇で無い吸血鬼も、私は滅ぼさなければならない。 そうしなければ、私が彼に殺される。吸血鬼化の進行が私よりも早かったために、私のように人間には戻れず、生ける死人として墓で眠る家族も。 私達の血を吸った吸血鬼を殺せば、家族も元に戻ると、“彼”は言った。
私に与えられた機械人形“ハダリー”と共に、十字剣と共に、私は、吸血鬼を狩る旅に、出るほかなかった。
あなたは、何なの。
どうして、吸血鬼を狩るのに、私を使うの。
どうして、何も答えてくれないの。
なにも、なにも、わからない。
だけど。
だけど、これで。
あの吸血鬼に、復讐が、出来る――
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オフェリヤ・ブラックウッド †
元は中々の名家に生まれたいわゆるお嬢様であった。
普通の学生であり、実家も裕福であったため特に不自由のない生活を送っていた。読書が趣味の落ち着いた少女だった。
しかしとある日、満月の晩に、一人の吸血鬼が彼女の家を襲撃する。襲撃の理由は定かではなく、血を求めたのかほかに理由があったのかはわからない。
それにより家族は皆血を吸われ死に、オフェリヤも血を吸われ、瀕死となる。
吸血鬼が去ったのち、吸血鬼ハンターを自称する一人の黒衣の男が現れ、オフェリヤがあらゆる吸血鬼を殺すかわりに、オフェリヤの吸血鬼化を止めるという契約を結ぶ、
そうして、オフェリアの吸血鬼化は止まり、オフェリヤは“彼”から与えられた力を使い、吸血鬼を滅ぼす旅に出るのだった。
大人しそうであるが、決して弱気ではなく勝ち気なところもある。
吸血鬼全体に対して恨みがあるわけではないが、己の家族を殺した吸血鬼には強い憎しみを抱いている。
暗い過去の持ち主だが明るく振舞おうと常に努力している。読書は今でも好きで、古本屋で本はよく購入している。
自分の興味のあるものなどをじっと見つめてしまう癖があり、失礼だから直さないとと思っている。
左目の黄金の瞳は“彼”と契約した際に顕現した。
何らかの魔術的な力があるらしく、“彼”はこれを通じてオフェリヤの監視・干渉が可能であるようだ。ものを「見通す」力があり、吸血鬼も見分けることが出来る。
美しき血*1の持ち主である。
“彼”との契約 †
吸血鬼に全てを撃ばれた時、オフェリヤの前に一人の男が現れた。
男は自分が吸血鬼ハンターであることしか伝えず、それ以外は何も伝えることはなかった。
彼との契約は以下ものである。
- オフェリヤに吸血鬼を狩る“力”を与える。復讐のための力を与える。
- そしてオフェリヤの吸血鬼化を止める。
- 自らの血を吸った吸血鬼を殺せば、今は死んでいる家族も元に戻る。
- オフェリヤは復讐の対象以外の吸血鬼も狩らなければならない。半吸血鬼も含む。
- オフェリヤが吸血鬼を狩らない場合はオフェリヤの吸血鬼化の停止をやめ、オフェリヤを“彼”が吸血鬼として殺す。
- 吸血鬼を見逃すこと、そこから逃げることは許されない。
- オフェリヤの“彼”に対する質問権はない。
理不尽な契約であるが、契約しなければ殺すということでほぼ無理矢理結ばされてしまったものである。
機械人形“ハダリー” †
“彼”がオフェリヤに与えた力のひとつ。機械人形、あるいは自動人形。
美しい女性の姿の機械人形であり、その名はハダリーという。
かつて、エディソン博士という偉大な発明家が、とある貴族の子弟のために作ったものであるという。永遠に年を取ることのない理想の存在。
何故その機械人形を“彼”が所有しているのかは説明されることがない。
この人形はオフェリヤの命令によって動く。主に対吸血鬼戦でなければ起動しない。
オフェリヤに危険が迫った際は自動で動くこともある。
相手が吸血鬼で無い場合、反応しないこともある。
中には武器などが内蔵されている。魔術兵器も搭載している。吸血鬼を殺すための兵器である。
普段はオフェリヤのトランクの中にばらばらの状態で収められている。
“十字剣” †
“彼”がオフェリヤに与えた力のひとつ。
機械人形“ハダリー”が無効化された際に、オフェリヤの意思とは関係なく、強制的に右手に顕現する黒色の十字の剣。
吸血鬼を殺すためのもので、これの顕現の権利は“彼”に在るようである。これが顕現する際には左目の黄金の瞳が輝く。
魔術的な力で“彼”とつながっているようである。この剣は黒色をした“銀”で構成されている。
吸血鬼を殺す力をオフェリヤに与え、その身体能力を向上させる。
満月の夜の場合は形状が変化し、自在に伸びる鞭のようなものへと変化する。
“彼” †
オフェリヤと契約を結んだ謎に包まれた男。
吸血鬼ハンターを自称するがその真偽は定かではない。魔術的な力を有しているのは確かなようである。
己がハンターと自称するも、吸血鬼と戦わせているのはオフェリヤである。当然オフェリヤもそれを疑問に思うが“彼”は答えない。
オフェリヤに力を与えるといずこかへと消えたが、オフェリヤの事は監視しているらしく、オフェリヤの脳内に語りかけてくることがある。
オフェリヤと会うときは常に闇の中においてである。
“彼”の言葉の中には多くの「嘘」がある。
美しき血の戦い(一人遊びとか戦闘とか用コメント) †
オフェリヤが遭遇し、戦った吸血鬼たちとの記録である。 |
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オフェリヤの日記 †
覚書 吸血鬼について †
“彼”は私に、吸血鬼に関して、そして私に与えた力に関して、そして“彼”自身に関して碌な説明をしようとしない。
むしろ、説明したくないと思っているのではないかとも思われる。
だから、私は記録することにした。彼が吸血鬼を倒すうえで必要と判断し、私に与える情報を。そして、私が独自に調べた吸血鬼についてのことを。
これは、私の家族を滅ぼした吸血鬼を倒すため。
そして、関係のない、他の吸血鬼を滅ぼさないで済むように……するための。
“彼”の力を借りずとも、私の手でつかみ取るための。
記録としよう。
黄金暦239年 -月 契約/吸血鬼とは †
“彼”との契約から一ケ月ほどが経った。私はまだほとんど吸血鬼と戦ってはいない。
契約――それは、私が彼から与えられた“力”によって、吸血鬼と戦い、それを滅ぼすということだ。彼は私の復讐、そして家族を助けるための手助けをする。
そのかわり、私が吸血鬼を倒さないならば、私は彼によって殺されるというものだ。とても契約などではない。理不尽なものだ。
だけど、私は受け入れた――受け入れるしかなかった。私は吸血鬼に血を吸われた。彼は何らかの方法でそれを止めている。彼がそれをやめれば、私は吸血鬼となるのだろう。
そうなった場合、彼は私を吸血鬼として殺すのだと言う。
彼は吸血鬼ハンターだと自称する。では何故彼自身が吸血鬼を滅ぼさないのか?
何故私というものを使い、吸血鬼を滅ぼそうとするのか?
彼は答えることはない。私を威圧するだけだ。……何らかの理由があるのかもしれない。
今現在ではそれはわからない。彼が何者か、その情報が一切ないので推測もできない。今は、これに関しては置いておくことしかできないだろう。
吸血鬼とは、私の生まれた地方ではほとんど見る事のない存在だった。小説の中に登場する血を吸う魔人。それくらいの印象だった。遠い存在だった。
しかし、世界全体としては――いや、この街ではと言った方がいいだろう――吸血鬼はさほど珍しいものではない。この街でも多くの吸血鬼が冒険者をやっていたらしい。
この街では吸血鬼は多くの人種・種族の一つに過ぎない。人間と結婚し、陽の中を歩き、差別・畏怖されることも少なく、異界の存在ではないらしい。
以前に、大規模な吸血鬼と吸血鬼ハンターの抗争があったという記録もある。現在でも抗争を繰り返している者たちもいるようだ。
――奇妙だ。私が聞いてきた、読んできた吸血鬼の姿とはあまりに違う。もちろん、私が想像するような吸血鬼も存在している。だが、それも一部にすぎず、全体ではない。
果たして、“彼”の言うとおり、吸血鬼は滅ぼすべき悪鬼なのか?
私はおそらく違うと思う。この世界の吸血鬼とは、もっと多種多様なのだ。人間にも悪人と善人がいるように。
吸血鬼についてもっと調べる必要がある――
だけれど……私は吸血鬼を既に、二人殺している。
どちらの来歴も、素性もほとんど知らないままだ。“彼”に言われるままに、導かれるままに。殺した。
彼らが本当に異形の怪物なら、私の良心も痛まなかったのかもしれない。でも、本当に……私は正しいことをしているの?
でも、私がやらなければ私が……家族が、彼に殺される。仕方がない。
仕方がない。
仕方がないの。
殺す、しか。
……本当に?
ううん、違う――違う、はず。
黄金暦239年 -月 友人 †
この街に引っ越してきて、初めての友人が出来た。
隣の森の奥にある大きなお屋敷に住んでいる女の子。
名前はクラリス・ローマイシン。クラリス、かわいい子。年齢も私とほとんどかわらないくらい。きっと同じ。
最初、この街で募集されていたアイドル候補生に見えたけど、人違いだったみたい。よく似ていたから。失礼なことをしてしまった。
本が好きみたい。そういえば本が屋敷の中にたくさんあった気がする。本について話す彼女の顔は、なんだか輝いて見えた。きっと、とっても好きなんだと思う。
ココアも好きだと言っていた。私もココアは好き。甘いものは好き。読書も、本も、好き。
だからきっと仲良くなれると思う。うん、きっと。
吸血鬼について何か噂を聞いたら教えてとは言ったけど……言わないほうがよかったのかもしれない。
もし、何か危険なことに巻き込まれたら――私は、きっと耐えられないと思うから。
黄金暦239年 -月 吸血鬼の定義 †
……私の中では、整理はつかない。まるで、“彼”の操り人形のようにして、吸血鬼と戦う運命を背負わされたことについて。
私は、私の仇の吸血鬼を討てればいい。ほかの吸血鬼まで殺す必要はないはず。でも、そうしなければ、私が殺される。
どうすれば、いいの。
どうしたら、いいの。
神様……お教えください。
……とにかく、吸血鬼について、まとめ始めてみるとする。何かしらの、解決策も、見えてくるかもしれないから。
今回は、吸血鬼の定義について、まずまとめてみることにした。“彼”が語る吸血鬼、そして、私が知る吸血鬼について。
彼が言う吸血鬼とは――
「夜にありて人間の血を啜る邪悪なもの」
「邪悪な知恵をめぐらし、あらゆるものを嘲笑うもの」
「不死者。闇を好み、太陽の光を嫌う。様々な魔術を使う。蝙蝠などに体を変化させるもの」
「血を吸ったものを眷属とし、己が支配下に置く鬼なるもの」
「生者ではなく、死者」
彼が私に語ったのは以上のようなことである。これは、私も当然知識として備えていることである。ほとんど、小説の中の吸血鬼と同じであるというのは驚いた。
しかし、彼が語ったのには、小説の中の吸血鬼とは違うものがあった。それが以下である。
「十字架に弱い、聖水に弱い、聖書の言葉に弱い、それらすべては真実ではない。吸血鬼が苦手とするものは生前の信仰に由来するものである」
「聖なるものを恐れない吸血鬼も存在する。聖餅なども、迷信である。吸血鬼もその迷信を信じていなければ、その力は発揮されない」
「吸血鬼は吸血鬼を殺すことができない」
「吸血鬼は邪悪なる化物であるが、倒せないものではない。吸血鬼もこの世の理に縛られる」
というものであった。吸血鬼を滅ぼすための方法は民間信仰であり、正確ではないのだという。
吸血鬼は神なるものではなく、この世のものである。(非常に上位のものは除く。注:もしかするとそれは吸血鬼の範疇から外れるものかもしれない。)
だがしかし、人に仇なす邪悪なものであり、滅ぼすべきもの――これが彼の吸血鬼への認識であった。
吸血鬼は多種多様が存在しているのは以前の日記にも書いたとおりであるので、この定義はおそらく狭いものとなるだろう。しかし、彼はそれを語ろうとはしない。
小説だけではなく、実在としての吸血鬼の伝承などについても調べる必要がある。おそらく、彼が語っていないことも見つけられるだろう。
ひとまず、現時点での吸血鬼の定義は以下のものとしておく。
「吸血鬼とは、血を吸うことで己が存在を維持する死者である」
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