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死ぬのは何度目だろうか。さすがに慣れてきたな。

しかし、心安らかな死というものは、はじめだ。

このような死があるとはな。何度も生き返ってみるものだ。

だけど、さすがにもう、疲れたな。

セリアを頼んだぞ、カミル。




黄金歴250年3月、山のふもとの遺跡にて、洋上学園都市の生徒、シャルル・ド・リールの死体が発見された。

死体は損傷が激しく、その状態から、死亡してから最低でも3年は経過していると判断されたという。

しかし不思議なことに、洋上学園都市の生徒の中には、ここ3年の内に、シャルルに会ったと証言する者がいる。

この話は少しの間、幽霊騒ぎとして学生新聞で取りざたにされるが、学生とは飽きっぽいもので、半年もしない内に、敢えて話題にするものはいなくなった。

こうして、シャルルの名は、洋上学園都市の歴史の狭間に消えていった。
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Last-modified: 2013-06-07 Fri 03:03:26 JST (3975d)