名簿/461398

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  • 弱き者よ、汝の名は女
  • (冬空の下、雪のちらつく礼拝堂の近く。道端のベンチで真っ黒いドレスとコートの少女がお汁粉缶二つを抱えて足をゆらゆら)
    (楽しげな様子なのに、顔は雪のように白く死人のようだった)
    …アルム!こっちこっち!
    (彼女を見つけると嬉しそうに手招き。前に二人で話した場所) -- スー 2011-10-14 (金) 23:39:59
    • (対照的に、白いコートを来たホムンクルスは声を掛けられれば足を止めて)
      ……マスター・スィーニ
      (少女を見ても、以前ほどの恐怖は感じなかった。恐らく前回の遭遇で、余りに少女らしい姿を見てしまったせいだろうか)
      (思えば、この少女もあのサーヴァントに拐かされている、哀れな存在なのかもしれない)
      (もしかすれば、今の自分と今の少女ならば 打ち解けあう事が出来るのかもしれない)
      (そんな甘い考えが頭を掠めて、警戒心も薄くそちらへ歩み寄る。間近で見ればその顔は余りに白く…)
      ………体の、調子でも悪いのですか?
      人待ちなのかもしれませんが、決戦の日も近いです。家に戻って体調を整えたほうが良いかと思います
      -- 2011-10-14 (金) 23:50:44
      • ここにいたら会えるかなって、待っていたの。はい、これまだあったかいよ、あげる(顔と同じ真っ白で冷たい指が缶を差し出す)
        (彼女と最後に会った日より少しやつれて、今にも倒れそうで、それでも赤い瞳の輝きは変わらない)
        ふふ、そのコート素敵ね。アルムは白が似合うわね。……大丈夫、ちょっと疲れが出てるだけなの。
        (一目見ればわかる明らかな嘘)
        (それなのに無邪気な笑顔で笑って隣に座るよう促す)
        ……今日はまたちょっと聞きたい事があってね。えへへ。 -- スー 2011-10-15 (土) 00:02:07
      • ……(差し出された缶に手を伸ばす。その指先に触れればあまりの冷たさに顔を顰め)
        (元々浮世離れした雰囲気ではあったが、これは余りにも儚すぎる。)
        (紅い瞳を見れば、まるで燃え尽きる寸前の蝋燭にも思えて不安になった。)
        ありがとう、ございます…疲れているのなら余計に家に戻ったほうが良い 今日は冷えます
        (まるで少女を心配するような台詞ばかり出る自分に驚きながらも、隣に腰を下ろす。)
        (座って、そこから見える景色は雪のせいもあってあまりに寂しく、どんな気持ちで自分を待っていたのだろう、と)
        聞きたい事、ですか 構いません、手短に済ませましょう
        (今度はどんな質問が出るのか、またあの返答に困る しかし見た目相応の可愛らしい質問だろうか)
        (今思えばあれは余りに他愛無く、聖杯戦争には何ら関係が無いように思えて、けれど悪い気分ではなかった)
        -- 2011-10-15 (土) 00:14:32
      • ふふっ…貴方、優しいのね。スーのあねさまみたいな言い方なの。
        …こんな雪の日に熱を出して寝込んだ時、そんな顔してた。
        (姿も、話し方も違うのに、面影が重なる)
        (自分を素直に心配してくれている所のせいだろうか。敵だというのに)
        …聞きたい事…あるんだけど、その前に世間話というか、ふふ。
        (ぎこちない手で缶を開けて、一口。力があまり入らない様子がわかる)

        こないだアルムに気になる子の事話した時、
        「………貴方は、その相手を愛しているのですか?」って聞いて来たでしょ?
        スーね、あれから良く考えて…
        (彼女をお覗き込むようにして、笑う。今にも消えそうなその雰囲気も消えてしまうような、幸せな顔)

        …その子の事、好きなんだなって、気づいたの。

        スーはね、やっと好きって言えたんだ。だから、きっかけをくれたアルムにお礼を言いたくて。
        …えへへ、ありがとうなのよ(頬を少しだけ赤く染める)

        ね、アルムはあれから、好きな人できた?ふふっ、そんなにたってないから、まだかなぁ? -- スー 2011-10-15 (土) 00:26:23
      • (優しい、と言われると戸惑ってしまって 小さく首を傾げる)
        (自分でもどうしてこんな言葉が出るのか良く分からない、けれどきっとこれが感情があるということなのだろう)
        (道具としては失格だけれど、やはり 悪い気分ではない)
        (少し痛む頭を抑えて、少女の様子を見ればやはり随分弱っている)
        …世間話も良いですが… それはまた、貴方の体調が良くなってからに

        (その先の言葉は、その余りに幸福そうな顔の前で消えてしまった。)
        (ああ良かった、この少女はもうこんな争いに参加しなくても良いんだ)
        (そう錯覚させる程、幸せそうな笑顔。花のような笑顔、というのはこのことか、と)

        …そうですか、それは良かった
        お礼を言われても、私自身は何もしていませんから困ります…けれど
        どうかその方と末永く、幸せに暮らせることを祈りましょう
        (自然と、笑みが零れた。それは唇の端を小さく吊り上げる程度の、小さな笑だったけれど)
        私は…そうですね、まだそういった感情は理解できません
        (いつかは、理解できれば良い。叶わない夢とは知っていても、少女の笑を見ればそう思ってしまう
        -- 2011-10-15 (土) 00:39:32
      • うん!ずっと一緒にいたいって、ずっと一緒にいようって、約束したの!
        …あら?貴方今笑ったわ。かわいい。いつも笑顔の方がきっともてるわよ?
        (驚いて、それからさっきと同じ素敵なものを見つけたような表情になる)
        ………でも…ふぅん、恋まだかぁ。そっか…。
        (何故か嬉しそうな、含みのあるような言い方。でも笑顔はとてもあどけなく)

        (ああ優しい子でよかった)
        (人の幸せを素直に喜んでくれる、この子なら)
        (きっと)

        …そうそう、聞きたい事なんだけどね。
        今、スーちょっと具合が悪くて…体を治したいんだけどホムンクルス特有の症状みたいなの。
        それで…体の構造が似ていそうな貴方の力を借りれたらって思って…。
        (そのままにこやかに言葉を紡ぐ)
        (嘘は言っていない)
        …スーはね、北の雪国の魔石が核になって魔力を流して体を動かしているの。
        アルムも、そんな感じなのかな?スーは胸に核があるのだけど…こないだ言ってた子宮のあたり?
        (とても気軽に、服の買い物の相談をする女の子同士みたいに語りかける)
        (彼女は気づくだろうか、赤い瞳に狂気が混じっている事に) -- スー 2011-10-15 (土) 00:51:38
      • …?
        (自分の頬に手を当てる。笑った、と言われて初めて、自分がそんな表情を出来ることに気がついた)
        (可愛い、その言葉に何となく気まずくなる。きっとこれが恥ずかしい、ということか)
        (感情とはかくも忙しなく、しかし何と素敵なものだろうか)
        (少女の笑みを見て、少女の行く先の幸福を祈り)
        (芽生え始めた感情に、小さな喜びを覚えて ── この一時だけ、聖杯戦争のことを忘れた)

        ホムンクルス特有の…?
        …何でしょう、私で力になれることなら良いのですが
        (少し前のホムンクルスならきっとここで気がついた)
        ええ、私も似たような…いいえ、私の場合は ここに
        (もっと前のホムンクルスなら、そもそもここでこうしていなかった)
        些か危うい場所とは思いますが、如何せん体内はこれ以上弄れなかったようで
        (胸の間、鎖骨の直ぐ下辺りを手で抑える)
        (敵のマスターに、自分の核を教えた、とは未だ思っていない。まだ愚かにも、何か力になれればと思っていた)
        -- 2011-10-15 (土) 01:10:57
      • (舞い落ちる雪が少し増えてきた。陽が陰ってきたのかベンチの近くの電灯がつく)
        (音を雪が吸い込み、他の明かりは遠くベンチだけ明るい。闇の中で浮かんだ別世界)

        …………そう、あるんだ、核。スーとおそろいの場所ね?ふふ、嬉しいわ…。
        (友達と同じところを見つけて嬉しい。そんな様子で)
        (ふわりとベンチを立って、くるくる回る。空を眺めながら)
        (そして、少し離れた場所で、彼女に向き直る。今にも倒れそうなのに、足取りは軽く)
        (薄い闇の中で、瞳だけが光り)

        スー、貴方の事も好きだな。喋り方はちょっと冷たいけど、心はとってもあったかいみたい。
        綺麗で、優しくて、純粋で…愚かだわ。
        (笑顔のままで語っているのに、最後の言葉だけ酷く冷たい)

        あのね
        スーの好きな人、スーのサーヴァントなの。
        意地悪で、残酷で、酷い人だけど、スーには優しいのよ。
        …大好きなの。独りのスーの側にずっといてくれるって、言ってくれたの。
        スーにはもう、あの人しかいないの…。

        (胸を両手で押さえて瞳を閉じ、切ない想いを言葉に綴る)
        (一歩ずつ、前に進んで)

        でも…この体は、彼に魔力を供給し続けていく事に耐えられないみたいでね、
        日に日に弱っていっているの…このままじゃ、一緒にいられなくなってしまう…。


        …………だから
              貴方の核、ゆずってくれないかなぁ?


        (開いた赤い瞳には、はっきりと狂気の色)

        「末永く、幸せに暮らせることを祈ります」ってさっき…言ってくれたよね?
        …だから、ちょうだい?
        (彼女の目の前に立った時、右手には)
        (甘えるような言葉と笑みに、とても不釣合いな)
        (大振りのナイフを持っていた)

        (彼女は忘れていたのかもしれない。目の前の黒衣の少女が「何」の主なのかを) -- スー 2011-10-15 (土) 01:22:20
      • ええ、貴方もここに?
        それならば体質的に似ている部分も多いかも…
        (言いかけて、踊るように回る少女に思わずベンチから腰を浮かせた)
        マスター・スィーニ…あまりそうして体力を消費するのは…
        (不安になった。妙に冷えてきたように思う空気も、暗闇に溶け込むような黒いドレスも何もかも)
        (まるで何かが崩れる予兆に思えて)

        …ありがとうございます、人からそう言われるのは初めて…で
        ………え?
        (足元が揺れるような感覚 ああ、崩れる)

        (足元から冷えていくような感覚、きっと外気のせいだけじゃない)
        (サーヴァントを?この少女のサーヴァントは何だった?)
        (頭の中を様々な思考が巡って、考えが纏まらない。考えが纏まらなければ、その体は動かない)
        (ぺたん、と 気圧されるようにベンチに腰を下ろす)
        (混乱しきった翠色の目は少女を捉えているのに、未だ状況を理解できていない)

        貴方は 貴方は…
        (唇が震えて、言葉が紡げない)
        (鈍く光るナイフと、狂気色に染まった瞳はホムンクルスを恐怖で縛るに十分だった)
        (逃げろ、と頭は叫ぶのに、体が言うことを聞かない。このままだと)
        (このままでは、また あれ が来る。せめてその前に)
        あっ…(自らのサーヴァントの名前を呼ぼうと)
        -- 2011-10-15 (土) 01:43:32
      • やはり、しっかりと心があるではないか……アルム・アルムニィーア
        (遮るように……声が、響く。背後から。愉悦に満ちた声が。嘲弄に満ちた声が)
        目前の恐怖も懐疑もまやかしだ……汝は其れを見て恐怖するだけの心を今知った……何故それらを恐怖するようになったか……余がゆっくりと教えてやろう……
        (思考を解きほぐすように、感情を組み立てるように、少年の淫靡な声がアルムの耳朶を舐める)
        汝は嘗て懐疑した……何故、自らの身体が竦んでいるのかと……
        汝は嘗て恐怖した……自らの使命が果たせないことに……
        (背後から聞こえるその声はあくまで柔らかな口調で……優しい口調でアルムに語りかける……目前に迫る狂愛の化身から目を逸らさせないように)
        故に今目前の狂気に恐怖できる……懐疑できる……
        (膨れ上がる闇が感覚器に”触”れる。耳に、目に、肌に、鼻に……あくまで背後から、それらは”触”れる)
        其れこそが汝の答えだ……汝の存在を揺るがす答えだ……
        (そして、闇は致命的な絶望を……)

        ……おめでとう、アルム・アルムニィーア。汝は今こそ人となった……汝は今こそ己の存在理由を失った……!

        (言葉で持ってアルムに叩きつける) -- 黒髪のセイバー 2011-10-15 (土) 02:07:47
      • (やっと心を持ち始めた子)
        (ラヴィニアのように綺麗で純粋な心)
        (そんな子が自分を疑うはずがなかった)
        (愛しく感じてしまうくらいに、愚かな子)

        (彼女は動かない)
        (動けない)
        (心を支配してしまうんだ)
        (魔王は後ろに、魔女は前に、もう逃げられない。逃がさない)
        (恐怖と混乱で満たしてあげる)
        (人はお人形さんよりずっと脆いのよ)

        …叶えたい願いはスーが聖杯にお願いしてあげるからいいでしょう?
        …好きな人がいないなら、一緒にいたい人がいないならいいでしょう?

        (優しく優しくささやく)
        お願い。スーには時間がないの…このままじゃセイバーとお別れしなくちゃいけないの。
        やっとずっと側にいてくれる人を見つけたのに。
        やっと想いを抱きしめてもらえたのに…!!!
        だからちょうだい?
        痛くないようにしてあげるから…。
        逃げたら、痛いよ?
        スー体の半分が吹き飛ばされた事あったけど、すごく痛かった。苦しかったよ。

        優しいアルムにはそんなおもいさせたくないなぁ。
        (悲しむような口ぶりなのに、瞳は細く…笑ってる) -- スー 2011-10-15 (土) 02:14:18
      • (息が、止まった)
        (そのまま、その声の主を理解し切る前に死んでしまえばいっそ幸せだったろうに)
        あ… ぁ
        (聞くな  と、僅か残った理性が警鐘を鳴らす。)
        (聞けば、飲まれる。耳を塞げ、耳を塞いで目を閉じて、ただサーヴァントを呼べば良い)

        (ぬめるように入ってくる声は、拒絶の網を易々潜りぬけ脳の隅々まで行き渡る)
        (底なしの絶望が、足元で口を開けているのが見えるのに、逃げられない)
        (まるで四肢を抑えられているかのように身動き取れず)

        (喉の奥で小さく悲鳴が漏れる。子供のように首を振るのは、その先は言わないで という必死の意思表示)

        (しかし残酷に、その言葉は成り損ないに叩きつけられた)
        ち、が…
        (違う、と否定したかった。言葉だけでも否定できれば救われると思った)
        (けれど、否定なんて出来ない。だってそれは事実だ だから、飲まれた)
        いや…いやです ごめんなさい… ごめんなさいごめんなさい… ごめんなさい、ごめんなさい…
        わたしは まだ、しにたくない…!!
        (いやいやと首を振る。恐怖に震える目から、湛えきれなくなった雫が落ちて)
        (きっとあとほんの少しで、壊れる)
        -- 2011-10-15 (土) 02:41:03
      • (どこからとも無く。)

          みつけた

        (次の瞬間、アルムを挟む二人の間に割り込むように、宙から降り来た黒い影。)
        (普段と違って身を隠す様子は無い。黒衣の裾が、風に揺れて大きく、ばたばたと耳障りな音を立てる。)
        (三人の頭上、空に足場は無く、黒衣は斜め上から落ちてきた。恐らくは遠距離から、駆け、登り、飛んだ。)
        (背の高い黒衣の男は、その身が宙にあるままでベンチの上のアルムを右腕に抱えると、次の瞬間には勢いを殺しきれず、地の雪を散らしながら滑る。)
        (右腕の中のアルムを己の背に乗せるようにして、前傾に地に伏せた、低い姿勢。)
        (両足と左手。地につけたその三本がざりざりと耳障りな音を立てて勢いを殺していき、敵対する二人との間で二等辺三角形を描くような位置で、ようやく止まった。)
        (最初に仮面をつけた顔が、ゆらりと上げられて。己の主に害をなした二人を睥睨した後、その場に、ゆっくりと立ち上がる。)
        …これで、二度目だ。(平坦な声。仮面の中の視線は黒衣のセイバーへ向いて。)二度、大切なものに手をかけた。
        (アルムをその場に下ろすと、懐の中へと右手を差し入れる。)
        一度目の報復で、お前を殺す。(ゆっくりと引き抜かれた手の中。黒く塗られた、肉厚のナイフ。)
        二度目でお前のマスターを殺す。(雪の白の中。黒衣の姿三つ。色彩反転した星空のよう。)
        ルールなんか知らない。アルムにまで手を出した。お前らは、死ね。
        (セイバーへ向けてナイフを投擲。そして、その勢いで黒衣の袖から出た細身のナイフを掴めば、手を振り戻すようにしてスーへと投擲した。)
        (迸る殺意の軌跡が、星座を結ぶ線の如く、互いの間を繋ぐ。そしてその身は、無手のままにセイバーへ向かって駆け出した。) -- 黒衣 2011-10-15 (土) 03:02:46
      • (疾風のような、殺意。暴風のような、殺意。真っ黒な……殺意)
        (自然と口元がにやける。自然と笑みが深くなる)
        (真っ白なシルクの雪を蹂躙する……真っ黒なインクの殺意)
        そうだ、それで佳い。もっと余を憎め。もっと余を恨め……その負の想念こそが余の力となる
        (少年の腰元から鍔鳴りが一度だけ響く。宝具『不可視の剣閃』……其れによる居合い抜き)
        (納刀されたままの刀。否、既に納刀されている刀……其れの柄を握り、嗤う)
        (剣閃から放たれた瘴気は放射状に広がり、反り返ったサーベルのような軌跡を伴って黒を撒き散らし、ナイフを叩き落す)
        (既に目前に迫っている漆黒の殺意……アサシンを見て、少年は瞳を輝かせた……至高の絵画に関心する貴族の瞳で)
        佳いだろう……之もまた戯れだ……汝の好きな選択肢を転がしてやろう
        (鍔鳴りが再び鳴る。一度だけ。其れは居合い抜きが放たれた証……しかし、その剣閃は)
        ……さぁ、また選び取るが佳い。今度の選択は……
        (アサシンを歯牙にもかけず)
        見捨てるか見捨てないかだ
        (文字通りアルムへと牙を剥く)
        (少年の表情が、崩れる……その相貌は愉悦と高揚を綯い交ぜにした歪な笑顔。人の心を弄ぶ、魔性の微笑み)
        さぁ、選び取れ! そして切り捨てろ……選ばなかった選択を! 汝も過去をなぞるが佳い、この宝具の持ち主のようにな!
        (アサシンの位置、そして速度なら、身を挺せばアルムを護れる。如何に宝具の一閃とはいえそれはサーヴァントの攻撃。そして、居合いである以上、斬撃は斬撃以上になりえない……故に与えられる選択。嘲りと共に提示される二択)
        (過去を護る為に目前の邪悪を斬るか)
        (現在を護る為に自らその凶刃の前に身を曝すか) -- 黒髪のセイバー 2011-10-15 (土) 03:45:12
      • (声に驚く暇もなく)
        (白い世界に異物が増える)
        (黒い生き物がふってくる)
        (白いお姫様を助けるために)
        (奪われると思った時にはもう遅く)
        (黒い生き物の瞳がこちらを見た。声は平坦なのに、遠くにいるのに、首にナイフを当てられたよう)
        (その感情は…恐怖?)
        (敵を前にしてこんなこと感じた事がなかったのに)
        (闇の王が一緒だというのに恐怖?)
        (認めない。ありえない)
        ………あら、礼拝堂でスー達のキスを覗いていた覗き屋さんじゃない。
        (憎悪を声に隠さず挑発の言葉。けれど言い終わる前に黒い刃が目の前へ迫る)

        (動かない)
        (動けないわけじゃなくて、信じてるから)
        (自分のサーヴァントが誰より強いと)
        (動かない事が証)

        (ナイフがはじかれてやっと動いた)
        (気力だけで動いていたから足元が揺れる。ふらふらと闇に下がって)
        (あとは王を信じるだけ) -- スー 2011-10-15 (土) 03:55:45
      • (不可視の剣閃は己にも捕らえられない。問題は速度ではない。そこに視認の可能性は一つもありえない。)
        (それは、確かに見えぬままに対象を切り刻んだだろう。技を用いるのが、本来の使い手であれば。)
        (相手の特性によるものか、変質したそれから撒き散らされる黒により、その剣閃は恐らく本来の技よりも致命的。)
        (当たればその瘴気はきっと傷口を焼き尽くし、身体を犯し、壊すだろう。ただ、それは今、見える。)
        (そんな、黒く、禍々しい剣閃が己の背後を狙い、飛ばされたのが判った。身を低く駆ける己の頭上を超え、マスターを殺す軌道。)
        (目の前の姿は、確かにこの場においてその笑みを浮かべるに相応しい、魔なるものであると分かる行為。)
        …お前の掲示する選択肢なんて、知らない。(駆け寄る中。ポツリと呟いた。けれど恐らく、届いている。)
        (低い姿勢が更に一度、ぐん、と低くなって。顔面を地に擦りつけるに近い姿勢。ちりっ、と仮面が擦れる音が聞こえた。)
        (そこから、上体が跳ね上がるように。ナイフの投擲にも用いなかった左腕をかち上げるように、前に回し、身を捩った。)
        全部、全部俺のものだ。
        (左手の中。握られていたワイヤーは、強く引かれる。その先端はアルムの胴体へと巻きついて。恐らくは、抱きかかえた時に。)
        一度全部無くした。
        (ワイヤーにかかったサーヴァントの膂力は、アルムの身体を斜め前方の大地へと、身を投げ出させるように飛ばした。)
        (もしかしたら勢いと着地の衝撃で、骨程度なら折れるかもしれない。死と引換の安い対価。)
        (相手の狙いが定かであるからこそ、できるそれはつまり、相手の技を信じているという、ある意味での歪んだ信頼。)
        もう失わない。
        (そしてそれを行った己は、無傷ではすまない。ワイヤーを引くために身を左に捻り、僅か身を起こしたその体を掠めるように、剣閃が舞う。)
        (右肩と白の仮面がスライスされるように断ち斬られ、その断面を中心に仮面は破砕する。そして剣閃は黒衣の露になった顔面、その右頬を深く切断し、瘴気で傷口を焼きながら、後ろへと流れた。)
        思い出も、今も
        (本来であれば血の吹き出すであろう顔面という箇所。焼かれた痛みと引き換えに、それは為されず。)
        (視界は塞がれない。痛みはある。けれど、俺はまだ、死んでいない。)
        お前になんか、やらない――!
        (叫びと同時。身を捩った勢いで、それは黒衣の内側から表れ出た。細身で、洗練されない。それはただ砥がれただけの金属光沢。)
        (相手の宝具には遠く及ばない、魔法具ですらない。それはただの、ありふれたレイピア。)
        (右手がその柄を掴んだ。無理な姿勢で抜き出されたそれは、恐らく黒衣の内側に、抜き身で吊られていたのだろう。)
        (その不自然な抜刀軌道により、鋭い刃は持ち主である黒衣の足を切り裂いて。けれど勢いに乗った黒衣の身は、前進する力を失わない。)
        (敵よりも先に、まず主の血に濡れた剣。細身のその金属は、刺すのではなく、撓り、切り裂くことを目的として。下から、相手の身体に向けて振るわれた。) -- 黒衣 2011-10-15 (土) 04:37:27
      • ……何……!?
        (少年の表情が、歪む。驚愕の其れに)
        (幾ら劣化しているとはいえ其れは不可視の剣閃そのもの。普通の感覚からすれば高速、いいや、光速の其れとほぼ同義。魔王が選択を迫った言葉を放った時点で既に決しているはず。サーヴァントですら其処からは数瞬が限界であるはずだった)
        (其れをかわし、そして対応した其の速度……間違いない)
        (因果を歪められた。直感的に。刹那的に。偶発……其れすらも否……必然的に)

        ……ば……かな……!

        (少年の身体が切り裂かれる。逆袈裟の切り上げは変則軌道にも関わらず鮮やかに弧を描き、脇腹から右肩口を抜け、少年の身体に朱の三日月を奔らせる)
        (黒の血で塗れた刃は黒の身体を吸い、白を朱で彩る)
        ……在り得……ない……!
        (在り得ない。在り得るはずが無い)
        (何故なら彼の者は矛盾の魔王)
        (全ての闇の支配者にして天敵。人外にして人外を駆逐する御伽の黒幕)
        (幻想によって生まれた魔王……無限にして夢幻の魔王を倒す者は即ち……多くの物語の結末の主人公にして絶対不滅の英雄……そう、人間のみ)
        (つまり、対サーヴァント戦に於いて矛盾の魔王は完全無欠)
        (人外足るサーヴァントが其の身を傷つける事は叶わない。人外が人外を倒す物語など人々は所望しない。願わない。許容しない)
        (故に矛盾の魔王を人外たるサーヴァントが打倒することは在り得ない。英雄ですらないただの模造品の鏡像が其の支配者を倒すなど、在り得る筈が無い)

        (ところがどうだ、魔王は、少年は今膝を突いている)
        (驚愕と焦燥の表情で目前にサーヴァントを……いいや)
        人間を見ている)

        く、くくく……ふふふふ、はははははは! たかが模造品と……たかが影と侮っていた、が……抜かった……わ
        (過去を思う慕情)
        (今を思う信念)
        (条理を蹴り飛ばす欲望)
        (其れ等を貫き通す意志)
        (何より……揺れ、迷い、躊躇う弱さ……そして、其れ等を乗り越えて尚挫けぬ勇気)
        (人間だった。其処に居たのは間違いなく人間だった)
        (仮面に騙された。誰よりも無表情なその仮面(相貌)に)
        (心に騙された。誰よりも脆弱なその(中身)に)
        人の子よ……よもや、此処で人の子に見えようとは……思わなん、だ……聖杯の闇に群がり、跋扈する魑魅魍魎の……釜の、底で……まさか、出逢って、しまうと、は……
        (手を伸ばす。血塗れの手を。懐かし気に。愛おし気に。羨まし気に……)
        (彼もまた、過去を想起してしまった)
        (人間に、人の子に、そして……その心を持った人外の人に破れた過去を)

        ……そう、魔王を倒すのは……バケモノを倒すのは……いつだって人間……だ……

        (うわ言のように、呟く。朦朧とする意識の中で……確かな『笑み』を浮かべて) -- 黒髪のセイバー 2011-10-15 (土) 06:28:14
      • やめて
        (…どうして?)
        (目の前で信じていたものが崩れ落ちる)
        やめて…
        (スーのセイバーは一番強いはずなのに)
        (彼の体に)
        (真紅の月の傷跡が)

        (御伽噺の王子様は負けたりなんてしないのに)
        (…ああそうか)
        (この子は)
        (魔王)
        (資料室で読んだ沢山の絵本の魔王は皆)
        (人間に)


        (殺される)

        …いやぁあああああああああああああああああああああああああっ!!!!!
        (悲鳴。自分の弱りきった体からどうしたらこんな大きな声が出るのかと、驚くくらいの)

        (そんな満足げに)
        (他の人を見て)
        (消えようとしないで)

        (立っているのももう限界の体を走らせて、崩れ落ちそうな彼を抱く)
        (ナイフを投げ捨てて、黒衣の死神から守るように)
        (黒いコートに血が染み込んで、重くなる)
        …やめて、やめて、この人をスーから取らないで……………………!!!!

        (他の人を見ないで)
        (自分だけを見て)
        (彼が死ぬことよりも、独りになるよりも、それが一番嫌だった)

        (眩暈がする、抱きしめる手に力が入らない)
        (体を震わせて、子供のように泣きじゃくって)
        (そして、令呪を発動させた

        (令呪で引き出した彼の力、転送魔法を使わせる)

        (消える寸前に、仮面の男とホムンクルス…アルムを見る)
        (姉の面影を感じた、自分と同じ生き物を)
        (…後悔なのだろうか、この気持ちは)
        (もう会えない、会いにこれないことをこんなに寂しく思うなんて)
        (自分で殺そうとしたのに)

        …アルム……
        (涙で滲む縋るような目を彼女に向けて)

        (……そして二人は消え、血の跡だけが残った) -- スー 2011-10-15 (土) 07:13:26
      • (滲んだ血……汚れた、穢れた魔王の血は……地に還る事すら赦されない)
        (其の血はやがて固形に姿を変え、そして十二分に流動してから……一本の軍刀に姿をかえた)
        (真っ黒な軍刀……かつて、アルヌールと呼ばれた男が持っていた軍刀を模した矛盾の結晶)
        (其れは一度だけ強く瘴気を放って、その場に佇んだ)
        (新たな主の手に取られる其の瞬間を……待つように) -- 渦巻く瘴気 2011-10-15 (土) 07:25:35
      • (低い姿勢で、己を傷つけながら振り抜いた剣。手の中に握ったその柄から、確かに感じ取った。相手の身体を、刈り取る感触。)
        その命、獲ったぞ、セイバー……!
        (勝利を確信し、押し殺した声で叫びを上げる。けれど心の中、思いだけは、奪われたものを取り戻したと、高らかに叫んだ。)
        (そして、切り裂いた相手と、身を掠めるようにして擦れ違って。)
        (自ら切り裂いた足。一撃を加えた時点で動かなくなった右腕。瘴気に蝕まれる全身の悪寒。)
        (それらがない混ぜになったダメージが、受身を取らせない。捻った身体が回転し、背中から地面に落ちた。)
        (敵を切り裂いたその剣の軌道とは逆に、惨めなまでに、己のスピードに翻弄されるように、地面の上を転がる。)
        (己の一撃に膝をついた黒髪のセイバーの背後を二回、三回と転がり、途中レイピアを手放して。)
        (ようやく止まった後、ふらふらと、かろうじて、と言った様子で立ち上がった。)
        (とても勝者には見えない、相応しくもない、弱い姿。けれど、眼光だけは。己の切り裂いた相手を、油断なく射ている。)
        (相手の言った魔王、という言葉。相手の真名を知る手がかりになるかもしれないそれに対しても、今は反応ができない。)
        (それに力を使えば、もしかすると、立ってすらいられないような気もした。それ程に、身を蝕む黒い闇の瘴気。)
        (そして、聞こえてきた叫びに。そこで初めて、目前のセイバーのマスター、スィーニを視界の中に入れた。)
        (己が切り裂いた相手に駆け寄るその女を見て、何らかの癒しの力を使おうとしているのかと思い、かろうじてまだ動く左手を、懐へと差し入れる。)
        (抜き出したナイフを手に、何かがあれば、すぐにでも駆けより、一閃しようと構えて。がらん、と地に取り落とす。)
        (理由は単純だ。目前の影が薄れたから。恐らくは、令呪を、転移に用いようとしている。)
        (その手の中のナイフを投げて止めるには、己の身が不確かすぎて、当たる気がしない。)
        (二度目の報復に、相手マスターを殺すとも言った。この身を持って止めねばならない。駆け寄らねば間に合わない。)
        (けれど、最後に残された敵マスターの叫びが、それを押し留めた。)
        (取らないで。)
        (取るものか。俺はただ殺すだけだ。そして、たしかにそれを遂げようとしただけだ。)
        (けれど、ある意味では自分もまだ未熟だったのかもしれない。黒のセイバー、魔王を切り裂いた瞬間に、満足を、覚えた。)
        (逡巡。それは、相手が姿を消すまでに十分な時間だった。目前から姿を消した、二人の黒い姿。)
        (それがもう現れないことを確かめるに足るだけの時間が流れた後。その場所に残されていた、黒い軍刀が目に入る。)
        (ふらり、ふらりとそれへと近寄る。)
        (それは戦利品。)
        (それは証。)
        (それは思い。)
        (そして、己が相手から取り戻したものの象徴か。相手の言った、殺意こそ己の本質に相応しいという言葉を思えば、そうでもある。)
        …そうだ。俺も。アルムも。人間だ。
        (相手の残した言葉に、今更答えるようにポツリと呟いて。その柄を握り、拾い上げて。そしてようやく、アルムへと振り返った。)
        アルム。
        大丈夫(か、と。言い終える前に、ぐらり、と揺れる身体。)
        (傷口から体内を蝕む瘴気の痛みを堪えるのも、限界だった。)
        (視線の先、己のマスターの姿を見たままに、黒衣の姿はその場に倒れ、意識を失った。)
        (初めて晒したその素顔は、傷はあるものの、取り返した思い故か安らかに。) -- 黒衣 2011-10-15 (土) 10:27:49
      • (恐怖が驚愕に代わり、何が起こったのか理解する間もなく強かに地面に叩きつけられる)
        (左肩が外れる音、衝撃に晒された呼吸器は一瞬その機能を無くして)
        (しかし、抗議の声よりも苦痛の叫びよりも先に口をついてでたのは) アサシン…!
        (自らのサーヴァントを呼ぶその声は、悲鳴じみていたが しかしその心中に満ちていたのは安堵)
        (未だ絶体絶命であることに代わりはない)
        (相手はあの闇色のセイバー。自らのマスターは役に立たず、戦闘能力の一つだって無い)
        (唯一の生存方法は、令呪を使った離脱くらいだろう)
        (それでも、それなのに ただこうしてアサシンの姿を見ただけで、その体を感じただけで ああ、助かった と安堵している)

        (そして一瞬の後、その安堵は間違っていないと裏打ちするような光景をその目は捉え)
        (悲痛の叫びをその耳は聞いた)

        …スィーニ…
        (視線が交差する)
        (先ほどまで、あんなに恐怖したその紅い瞳に滲む涙は 胸に幾つも引っかき傷を残して)
        (この少女は何度も、何度も何度も大切なものを失って傷ついてバラバラになって…)
        (……崩れた歯車の中心でずっと一人で泣き濡れていたのだろうか そう思ってしまえば、思わず手が伸びた)
        (その手は届くこともなく、届いてもきっとその先どうすれば良いのかなんてわからなかったけれど)
        (黒衣の少女とその騎士は闇へ溶けるように掻き消える)

        (そして戻る静寂)
        (伸ばした手は、行く先を無くして地面に落ちた)
        ……私は…(大丈夫です、そう答えようとして、倒れこむアサシンを慌てて支える)
        アサシン…!(支えて見れば、それは平均的な成人男性よりやや軽かったのだけれど…)
        (非力なマスターでは、地面に倒れるのを少し遅らす程度の事しか出来ず。そもそも、左肩が外れていてマトモに支えになれるはずもなかった)

        (下敷きになるように共に倒れこみ、必死にその下から抜けだす)
        (それから、初めて自らのサーヴァントの 仮面の下を見た。安らかなその表情は)
        ……ああ…(涙が溢れる。それが彼を汚してはいけない、と両手で顔を抑えて)
        ごめんなさい…アサシン、ごめんなさい…
        私は…(歪んだ信頼を押し付けた、その信頼に答えるのが当然という傲慢を押し付けて、きっと彼の尊厳を損なった)
        (それでも、例えそれが彼の生前からの性格だからだとしても こうして命を助けてくれたのだという事実は、涙を流させるのに十分で)
        ありがとう…
        (そこにあるのは、確かな感謝)
        貴方が私のサーヴァントで…良かった
        -- 2011-10-15 (土) 21:12:54
      • (闇に落ちた意識は、覚醒と混濁の境目を幾度も行きかうように。)
        (真っ白な闇の中に居るような、真っ黒い点滅する光の中に居るような。)
        (夢とはまた違う、茫洋とした感覚のままに、弛緩する身体。言うことを聞かない。)
        (じくじくと身を蝕む瘴気の侵食を、癒そうとするサーヴァントとしての再生力。)
        (飢餓のサーヴァントは、マスターの魔力を効率的に変換し、己の糧とする。)
        (けれど、治りきるには時間が必要。拮抗する侵食と治癒。)
        (そして、アルムの希望は届かない。)

        (白く黒い意識の中に、針で刺したように鋭く、何か、割り込むものがあった。)
        (それは、ぽたり、と。顔に感じた冷たい感覚。舞い散る雪とは違う。)
        (焦点の定まらない目が薄らと開かれ、視界の中、顔を覆って涙を流す、白い姿。)
        (何時だっただろう。誰かの涙を止められなかったのは。)
        (己へと謝罪しながら涙を流す、黒い髪の少女。あれは、蒸し暑い夏の夜。)
        (混濁する意識の中の思い出とは、全く違う。けれど、今、目前で泣いているのだ。)

        …いいんだ。(乾いた喉から、ざらりとした声で。ぽつり呟く。)
        (地を滑るのを留めたときに、ざりざりと削られた左掌は、所々血の滲むまま。末端にまで、治癒は追いついていない。)
        (その左手の中、握っていた黒刀が今どんな姿をしているのか、己には見えないけれど、それを離して。)
        (ゆっくりと手を伸ばす。顔を覆った、白い少女の手の上から、その頬へと手を当てるように。)
        …いいんだ、アルム。泣かないで。
        (あの時と同じ言葉。口から漏れる。混濁する意識が浮かべた、許しと願い。)
        (そして、相手の感謝を聞いた青年は、あの時とは違って。)
        (傷に引き攣る頬を歪めた。痛みと傷で、上手には形作れないけれど。伝わっただろうか。)
        (その言葉を聞くことが出来た。それだけで良いのだと、相手へと知らせるように。青年は、笑う。) -- 黒衣 2011-10-15 (土) 23:19:11
      • (魔力を送る。癒しの魔法なんて使えない)
        (使えたとしても自分では大した威力を発揮しないことも知っている)
        (焦りと、目の前にある生命が消えるかもしれない、という恐怖に震えながら、ただ必死に魔力を送る)
        (ホムンクルスは、ホムンクルスとしてではなく初めて、アルムという存在として祈った)
        (創造主ではなく、どこにいるのかもその顔すらも知らない神に)

        (どうかこの人を助けて下さい)

        (拙い祈りは神に届かず、その願いは叶わない)
        (いい、と言われても そんな言葉では納得できない)
        (何が良いものか、と首を振る。どうか誰かこの人を助けて下さい、と)

        (手の甲に触れる感触、それを喪失するかも知れないという恐怖)
        (顔を覆う手を離して、縋るようにその左手を取る。涙で滲む目がその笑みを映し)
        …っ…
        (何を言えば良い?誰に願えばこの願いは叶う?誰に祈れば)
        (そんな笑い方は、あんまりだ)
        お願い…(令呪のある左腕が熱を持つ。淡く蒼色の光を放って)

        アサシン 『しなないで』…!!

        (それは余りに愚かで、無意味な令呪の使い方だった)
        (その命令は余りに曖昧で、効果が浅い。誰かが見れば呆れ返るような使い方)
        (そんなのは、命じたアルム自身が良く知っている。けれどもう、これ以上の願いも命令も浮かばなかった)
        -- 2011-10-16 (日) 00:04:58
      • (治癒と崩壊の間を、ゆらゆらと揺れていた天秤。その受け皿の一方に、そっと載せられる手があった。)
        (その手の促しにより、闇の瘴気に侵食されていた傷口は、治癒へ向けて一気に傾く。)
        アルム…お前…!
        (驚いた表情で、薄ら開いていた目を見開き、己の手を握る相手の左手の甲を見る。)
        (そこに描かれた記号から発せられる、青く薄い光。目前の相手の髪色にも似て。)
        (それは、サーヴァントに対する絶対命令権の行使。)
        (曖昧な命令故に、その令呪の一画は、確固たる結果をもたらさない。愚かな、令呪の使用法。)
        (ただ、この場合は、それが逆に良い方向に働いたのかもしれない。)
        (曖昧で、漠然とした命令は、ただの魔力として。サーヴァントの身体へと注ぎ込まれる。)
        (奇跡をも可能にする令呪の持つ、大量の魔力。)
        (青年の体の中へと取り込まれた端から、それは生存のための力へと変化させられる。)
        (飢餓の身へと注ぎ込まれた大量の魔力は、変換の間に合わない余剰が仄かな光として、青年の身体の表へと現れるほど。)
        (その光は、泥に汚れた肌を洗い流す雨のように、青年の体内の瘴気を散らした。)
        っ、く…!
        (体内を蠢く何かに、思わず声を漏らした。アルムの眼前、瘴気に焼けた頬の傷から、赤色が滲み、そして血液がどろり、と零れる。)
        (焼かれた傷口が、瘴気の毒から解放された。次いで傷口は、じわじわと血を止めて。)
        (恐らくは肩もそうだろう。そして、そちらに力を取られ、塞がっていなかった足と掌の傷も、薄っすらと薄皮が張るように血を止める。)
        どう、して。
        (先程までに比べれば、クリアに澄んだ意識。目を潤ませた相手へと問いかける。)
        こんな所で、使って。
        (これまでであれば、むしろマスターが口に上らせたであろう科白。) -- 黒衣 2011-10-16 (日) 00:30:31
      • (令呪の二画目が消費される前に、その変化に気付いた)
        (流れる赤に塞がる傷、恐らく今こうして取っている手の傷もまた)
        (自分が愚かな事をしたとは思っていないし、気付いていない。今頭を占めるのはただ)
        アサシン、アサシン…無事ですか、生きていますか…?
        (問いかけに返す問いかけ。見ればわかるであろうことも、聞かなければ安心できず)
        …よかっ…、た 良かった…
        (その言葉には一切の打算も計算も無く、あるのはただ、目の前の命が救われた事に対する安堵だった)
        (サーヴァントの手が重ねられた左手は、光が収まれば酷く冷たく)
        (重ねられた右手は緊張が解けたせいか、弱々しく震えて)
        (それでも、この手を離せば折角戻ってきた命がまた、どこかへ喪われるのではないかという不安で 震える指先に力を篭めて握る)
        (もうどれだけ魔力を消費したのか、伝わる力は きっとそれが今のアルムの全力ではあるのだろうが あまりに儚い)
        私は… 私は ごめんなさい、私は 道具にも成りきれず マスターとしてもあまりに無能で
        ……けれど、ごめんなさい お願いします どうか、 私をまだマスターで居させて下さい
        -- 2011-10-16 (日) 01:17:52
      • (目前の相手からこちらへと向けられる、安堵の様子。その必死さに、問いかけを中断した。)
        (傷によって熱を持つ己の手を包む、ひやりとした、しかし柔らかな繊手の感触。)
        (その手の震えと、そこに篭る力とは、己がどれほどの魔力を相手から吸い取ったのかを表していて。)
        (思わず、握られた手の中、相手の左手を握った。大丈夫だと示すかのように。そして。)
        ばーか。
        (こちらへと懇願する相手の言葉に、一言、短くそう告げる。しかしその表情は、少しの苦さの混ざった笑み。)
        …我が身を御身の剣とし道を拓き、盾として守り、旗として威光を示そう。
        言ったろ、前に。
        (地についた右手を支えにして、上体をゆっくりと起こす。肩の傷も塞がり、動かなかった右腕も言うことを聞く。)
        (視線の高さが殆ど等しくなって。仮面が砕かれ、顕になった目の中にあるのは、先程の戦闘での殺意とは異なり、柔らかな色。)
        俺がそれを果たせてるかどうかは、お前の判断に任せるけど。
        少なくとも、この聖杯戦争の続く間。お前は俺のマスターで、俺はお前のサーヴァントだ。
        それに、俺、この間までのお前より、今のお前のほうが、いいや。
        (焼かれた頬も癒え、先程よりは自然な微笑み。)
        (ふと、気づいたように、間近に転がっていたナイフを右手で広い、その刃を一度眺めた後、懐に収めた。)
        (仕舞い込まれたそれは、先ほどまでは軍刀であった。変わって今は、黒塗りの、光を映さない厚身の二本刃。)
        (そして、視線を再び己のマスターへと向けて。)
        …帰ろう。立てるか? -- 黒衣 2011-10-16 (日) 01:41:05
      • (手を握り返すその感触に、ようやく少し落ち着きが戻った)
        (そして、静かに首を振る)……貴方は、立派なサーヴァントです
        ……私には勿体無いほどの
        だって私には、守られる程の価値も 貴方の剣を持って相手を打ち倒す程の理想も無いのです
        (与えられた目的しか無い命、目的を果たせば命潰えるこの体、誰かに命を賭けさせるには あまりに無意味)
        (ただ、それでも)&br 少しだけ… 少しだけ、自分の望みが 見えてきました
        (呟く頭に浮かんでいるのは、誰の顔なのか)
        (ただ確かにあの時思った、どうして皆幸せになれないのだろう、と)

        …私はせめて、貴方に幸せになってほしい
        この戦いに引きずり込んだ私が、言うことではありません。それはわかっていますけれど…

        …(小さく頷くと、ふらふらと立ち上が…ろうとして、再び地面に膝を突いた)
        (大量の魔力を消費した後で、思った以上に弱っていたらしい。)
        ……アサシン、手を貸して下さい
        -- 2011-10-16 (日) 02:34:41
      • そんなに褒められると、なんか逆に困るっていうか、怖いんだけど。
        (何やら弱気な相手。それを見れば、僅か眉を上げて。けれど、継がれた言葉に再び笑った。)
        それじゃあ、うん。お前がそれを。自分の望みをしっかり見つけて、叶えられるように。
        最大限、協力するさ。マスター。
        (握手するように、握った相手の手をゆっくりと振って。それから、少し戸惑ったように。)
        幸せ、って。それは無理だろ。俺は所詮複製だから勝ち残っても最後にはきっと消える。
        だからさ。俺の分まで、お前が幸せになればいいのさ。
        (相手から手を離せば、よっこいせ、と一声上げながら、相手より先に立ち上がる。)
        (傷のあった足を地面について、落ちているナイフを拾いがてら、数度踏みしめるように歩いた。)
        (まだ違和感はあるが、大きな問題はない程度。そして、ふらつく様子のアルムを見て。)
        おっ、と。(少し慌てて近寄って、相手を支えた。)悪い。魔力、吸い過ぎた。
        あいよ。了解。(こちらへ手助けを求める相手へと、身を近づけて。手を伸ばせば、軽々と抱え上げた。)
        (相手の背中と膝の裏へと腕を当てて、抱きかかえる。俗に言うお姫様抱っこの形。)
        そんじゃ、戻るか。(言って、地面を蹴る。駈け出した身は、アルムを抱えていても、鈍る様子なく動く。)
        (建物が近づけば飛び上がり、宿舎の部屋への最短ルートをとって。)
        (途中、礼拝堂の屋根の上、足の形に深く建材がめり込んだ部分があった。恐らくは、ここから飛んで、アルムの元へ訪れたのだろう。)
        (そしてその姿は、居室の方へと。) -- 黒衣 2011-10-16 (日) 03:02:36
  • (夢は己の奥底へ落とし込む。欲望の対象は即ち、己の内にあるものから作り出されただけであり、満たされることは無い。されど自分は常にそれを求め、その存在がそこに在るのだと。認識する。) -- 黒衣 2011-10-13 (木) 20:48:09
    • (誰も居らぬ所、海に漂う木切れにまなざしを覚え、そして声を想起する。四つ組の内二つ。即ち対象aである。) -- 黒衣 2011-10-13 (木) 20:50:49
  • (眠りの中だろうか。誰かが、黒衣の男――サーヴァントの身体を、揺り動かしている)
    (そもそも、サーヴァントに眠りが必要だっただろうか。これはいつだろうか。様々な思考が回るであろう中、意識は徐々に覚醒へと近づいていき)
    (気がつけば、少女の声は、鮮明になっていく)――きや。――起きや。
    なあ、そろそろ、ホンマ、起きてくれへんかな……一緒に遅刻、言うのは、ほんま叶わんで。(ぼやける視界の中、腰に手を当てる少女の姿が見えるだろう) -- ??? 2011-10-12 (水) 22:21:50
    • (サーヴァントに睡眠は必要ない。戦闘行動をとらずに活動する限りにおいて、睡眠欲も、食欲も、況や性欲も無い。)
      (それでも毎夜眠りにつくのは、生前の己に近づけることで、少しでも意識を研ぎ澄ませていたいからだ。特に、敵ばかりのこの環境では。)
      (けれども、自分は眠りに落ちただろうか。最後の記憶は、…わからない。思い出せない。)
      (でも、思い出す必要があるのか。どうでもいいことなのかもしれない。思い出せないことは、無理に思い出さなくとも。)
      ん…ぁ。(意識が浮上する。体を揺り動かす、何者かの手の感触。布団の中で、深く深呼吸をして、意識を覚醒に近づけて。)
      (鼻に届く、己の部屋の匂い。そして、それに混ざり合うように。何処からか届く、己以外の匂い。)
      起きる、起きるから。起き――…え?(目覚めを促す声。誰だろう。聞き覚えのある声。懐かしい。何故懐かしいのだろう。今、確かに親しげに、話しかけられているのに。)
      (薄く目を開けて。視界に入る、見慣れた服装。まず目に入ったのは、横向きに寝転んだままの視線の先にある、相手の腰元。)
      (こちらを叱るような姿勢で立つ相手の、その正体を確かめようと、寝起きのぼんやりとした視界を、上へと、上げていって。)

      ……ふろ、にー?(視界に入った相手の顔を見て、その名を、呼んだ。) --     2011-10-12 (水) 22:46:59
      • qst075083.png

        (名前を呼ばれ、呆れたように微笑を返す)はいはい、なんやの。まあ、朝一で名前呼ばれんのは悪い気はせーへんなぁ、隔日で献身的に迎えに来よる身としては。
        (腕を組み、したりげな顔で人指し指を立て、自分の頬をノックしながら言葉を続ける)
        ほら、あれやん? 男子にとってはこういうシチュ言うんは、憧れのシチュなんやろ? ■■■■。
        (その、聞こえない四文字に重なるように、酷く耳障りなノイズのようなものが入り、言葉が耳に入るのをを邪魔する)
        (呆れるほどころころと変わる表情、苦笑のようなものを浮かべて、右手を腰に手を当てて、左手で頬を掻く)
        まあ、朝ごはんとかよう作らんし、一般的なそういうん求められても困るかなー、とは思うねんけどな。
        それこそ、そういうんは、偶数日の■■■■にでも頼みぃや。なんだかんだで、少しずつ上達してきてんねんで、■■■■。
        (笑顔に被るように、再びノイズ。吐き気すら催すレベルの耳障りな音が、たった四文字を耳に届けまいと彼の耳骨を揺らす) --      2011-10-12 (水) 22:57:13
      • (己の意識の欠片が、脳の中で叫びをあげる。その理由もわからない。溢れそうになる感情の正体は、何なのだろう。)
        (対照的に、意識の中心は少しだけ混乱している。わからない。けれど、ここは自分の部屋で、起きたらフロニーがいて、そして。)
        隔日…そりゃ、憧れのシチュエーションって奴だけど。その仮面じゃ…いや、なんでもない。
        (相手の顔を見て、口に上らせようとした言葉を留めて、首を振る。今、己の前で相手はその表情を露にしてくれている。)
        (かつて隠れていたそれを、己は今見ることができて。それはきっと、相手が自分の事を信頼してくれているということで。)っ、つ…。
        (ざりざりざり、と。脳を削るような混信の音に、思わず眉間に指を当てた。)
        (寝ぼけているのだろうか。意識は混濁し、完全に覚醒する様子を見せない。)
        (疑問ばかりが湧いてくるのを感じる。昨晩は酒でも飲んだだろうか。余程の深酒に違いない。)
        いや、別に、朝ごはんとかそういうのは、いいよ。お前そういうキャラじゃないし、そういうお前、嫌いじゃないし。
        偶数日、の(ぐらり、と身体が揺らぐ。いよいよ頭痛が酷く。脳に響くノイズ。混濁する脳内を荒らして回るそれ。)上達って、え。誰が上達したって?
        (疑問。浮かぶ疑問。親しい、目の前の相手へと問いかける。頭痛がひどい。起こしに来てくれたこいつには感謝しないといけない。) --     2011-10-12 (水) 23:28:14
      • ……ホンマやで、まあ、これも優柔不断な自分が未だに何も決められへんからなんやけどな。罪作りやで、自分。
        (口では責めるがまるでそれすらも認めているような、幸福な口調。母親が子供の悪戯を許すような、そんな響きの混じった言葉)
        (少しの間きょとんとして。……きょとんとしてからだ)仮面て。(本当に楽しそうに笑う。笑う。笑う。――笑顔で)
        ほんま、今日の自分、おかしいで、なんや熱でもあるん? いつの話やねん、おかげさまで、うちもちゃんと人並みに笑えてるやろ?
        (くるくるとこめかみの周りで指を回し、弾けるような笑顔で楽しげに、本当に楽しげに笑う)
        でも、ホンマ、感謝してんねんで。■■■■がおらんかったら、きっとまだうちは、二重の仮面の下で泣いとったやろし。
        分かってる、言うか、なんやの、デレ期? うっわ、さっぶ。朝から■■■■がデレよった。さっぶいのに、顔あっつうなってきたわ。くそう。
        偶数日は、■■■■に任すわ。……うちと違って、ホンマええ子やし、もうちょいデレたって欲しいねん。そこは、うちに気ぃ使わんでええよ、最終的に選ぶんは、■■■■やし。
        (どこかぼんやりしている相手に向かって、首を傾げる。ふむ、と小さく口の中で呟く)
        料理やって、料理。■■■■が最近料理頑張ってるの、知っとるやろ? ホンマな、見てて涙出るねんであれ。それもこれも■■■■に美味しい言うてもらうためだけにやな。
        この幸せもんが。(笑顔。笑顔。笑顔。笑顔笑顔笑顔。笑顔であるという情報。表情は今笑顔。本当に幸福そうな、笑顔) --      2011-10-12 (水) 23:45:27
      • 違う!違う!違うだろう!?気づけよ!お前はなんでこんな!そんなに!そんなに未練があったのか!お前は!おかしいだろう!?なんで気づかないんだ!?
        (がつんがつんと頭の内側を突き上げる頭痛。どうしてこんなに。)
        罪作りって、そんな、人のことプレイボーイみたいな言いようはやめろ。惨めになる。そういうのは、ウィンとかだろ。
        (軽口を叩きながらも、口を閉じれば奥歯を強く噛み締めて。襲う頭痛を堪えて、いつも通り。そう、いつもの通りに。)
        (相手を見る。相手の姿を、視界の中心に捉えている。互いの間に遮る仮面は無く、その表情は確かに互いの間に交わされて。気づけば己も笑を浮かべているのがわかる)
        お前は!お前は汚すのか!?お前は!お前の妄想や思い込みや妄執でアイツを汚すのか!?やめろよ!何でだ!何で気付こうとしないんだよ!
        (確かに見える相手の笑顔が、胸の内側へと染み入る。かつて見ることの出来なかったそれを、今、自分は手に入れて。)
        (うるさい。ノイズがうるさい。なんでこんなに。フロニーの言葉が聞こえないじゃないか。フロニーの言葉すら時折ノイズになるのに。)
        なんで。感謝とか別にいらないし。今のお前の表情見れただけで、満足だよ俺。
        (相手を誂うように、そんな言葉を口に上らせる。照れた様子の少女の表情に、声を出して笑って。)
        やめてくれ。やめて。やめてください。おねがいします。やめてください。どうして。どうしてこんな。惨めな俺と、俺の、未練を。
        (ざりざりとノイズ混じりの会話。でも、確かに互いの間に言葉を交わして、そう。)
        デレて、って。そんなお前、俺がデレとか気持ち悪いだけすぎる…料理、頑張って…あぁ、そっか。うん。料理を頑張っていたのはあいつで、そう。
        (他者のことを語りながらも、こちらへと向けられる笑顔。暖かな。幸せそうな。これを、俺がこいつに浮かべさせて。)
        (俺がこいつと、仲良くなって、関係を気づいて、幸せを、幸せに、幸せな学校生活を、もうすぐ卒業で、それから俺はきっと)
        やめろ
        (この学校を卒業した後のことはわからないけど、きっと俺はこいつらと)
        わかってるんだろう
        (こうやってこいつらにもらった、手に入れたものは確かに俺の中にあって、フロニーに、そしてあいつにもきっと何かを与えられたはずで)
        お前がそれを失ったことは
        (こいつの笑顔も、何もかも、かつて失った、幼い頃の喪失を埋められるほどに。だから。)
        だからもう、やめてくれ
        (こいつの笑顔をこうして見ていられるだけで、俺は、幸せだ)
        やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!


        誰だ!お前は、お前は誰だ!?

        --     2011-10-13 (木) 00:15:10
      •        、             。               !    。

        (笑顔で、肩を竦める。何事かを言う。もはや声も聞こえない。遠い場所の活動写真のように)

              。           、            。

        (笑い、照れ、怒り、拗ね、許し、はにかみ、つつき、つつかれ、おちょくり、おちょくられ、笑い合う)

        (幸福で、幸福で、幸福で、幸福で、幸福で、幸福で、幸福で……たった一つだけ間違っている世界)

                 。        !         !!     ……。

        (少しずつ、少しずつ、少しずつ、少しずつ。声に振り払われるように雲散霧消し、削り取られていく)

                    。                     っ。   !      !!

        (勇気が幸福を壊し、覚悟が優しさを抉り、決意が未来を遠ざけ、自身が自身を否定する)

        (最後の質問)
        (少女は、きょとんとして。あまりにもいつもどおりきょとんとして)
        (その顔を――仮面のように、外す。顔のない、顔)

        (そして――嘲るように、哂った
        (少女が絶対にしない、暗い、沌い、昏い笑みを――零した

        (――――――幸福な闇は、人の強き意思で、切り開かれる) --      2011-10-13 (木) 00:44:23
      • くくく……成程……実に甘美な叫びだ
        (嘲笑は哄笑となり……闇を振るわせる声となる嗤い声が四方八方に反響し、実体の存在を把握させない)
        (顔亡き顔のフロニーは……■■■■へと変わり……妹の■■■の顔にすら変わり……死んでいった学校の仲間の顔に変わっていく)
        汝の絶望の叫び……慰みにするに値する……至高の美味であった
        (夢かと思われたその空間は……幻術によって歪められていた只の現実空間で……)
        (魔王の姿は徐々に形を持ち……闇が収束するような幻惑の中……黒髪の少年へと変貌する)
        (その顔には。愉悦の笑みが張り付いている)
        礼を言うぞ……■■■■
        (残酷な魔王の笑みが嘲弄するように嗤う) -- 黒髪のセイバー 2011-10-13 (木) 02:08:50
      • https://lh6.googleusercontent.com/-wuPvUE0slHY/TpbrgKMHa_I/AAAAAAAABm0/xe8G5VtIhYs/s614/assassin2.jpg 
        お前、お前は、お前が…これを、やったのか。
        (終りを迎える幻惑の中。ぞっとするほど。冷たい目が、眼前の相手を捉えている。)
        (気づけば着衣はラフな夜着から、かつてまとっていた制服へと姿を変え、最終的に、黒衣へと姿を変えた。)
        俺の中を、覗いたな。俺の、大事なものたちを、慰み、に。
        (そして相手の顔が次々と入れ替わるのと逆に、黒衣の顔を、仮面が覆う。)
        (笑顔でもなく、怒りでもなく、のっぺりとした、感情の読み取れない一枚の面。)
        (己を自己の中に封じ込め、全てをぐしゃぐしゃにかき回した後、強引に封をする。)
        (結果、仮面の内側から滲みでるのは、ただ一つ。)
        殺してやる。
        (冷酷な殺意だけが、残った。これまでに発露させたことのない、その感情。)
        (その時、ここに来て、ようやく、初めて。殺したいから殺す。その感情を、知った。)
        (色彩の似た二人が対峙する。殺意は一方的に。喜悦も一方的に。断絶された関係性。) -- 黒衣 2011-10-13 (木) 02:37:29
      • (少年の姿をした魔王は泰然とその様を……漆黒の殺意を睥睨する)
        ほう……そうか……狂わず静かに怒るか……害意でも悪意でもない殺意……此れほどまでに漆黒の殺意……久方ぶりに垣間見たわ……
        何を怒る……何時で在ろうとも……分岐は汝の手中に存在していた筈だ……
        今更何を『選ぶ』……選んだ末の帰結がこの終端であろう
        (瘴気が渦巻きその身を覆う……哄笑はなお高らかに溢れ出る愉悦すら隠さず)
        (同色の色彩の中喜悦と殺意の色が交じり合い……中空で漆黒がうねり合う)
        最早その意思は此処に在りて無為……汝の怒りは届かずただ霧消するのみ……
        それでも……汝はその偽りの感情を余に向けるというのか? くくく……
        届くか……その刃が
        (睨みつけるその瞳は視線に纏わりつく瘴気すら孕み……滲み出る冷徹な殺意に向けて誘うように剣の鍔に手を掛けた) -- 黒髪のセイバー 2011-10-13 (木) 03:17:18
      • うるさい。それ以上、喚くな。
        (目前のサーヴァントの言葉は、己の中にある後悔を一つ一つ抉り出し、分解するように。)
        そうだ、確かに、全ての選択は、俺の意思だ。結果も全て、俺の中にあって、終端も。
        (けれど、仮面の内側から、相手の行為によって揺らいだ感情が漏れ出でてくることは無い。)
        (後悔でもなく、悲嘆でもなく。先ほどから変わらぬ、ただ殺意のみが。己の相手に対する感情を示し続ける。)
        だからこそ。それは全部、俺のものだ。一つ余さず。誰にも、渡してなんてやらない。それを、引きずり出して、慰み、だ、と。
        (黒衣に包まれた細身の体が、動く。コートの内側、腰元から、鈍く光る金属光沢。引き抜かれたのは、凡庸な、ありふれたレイピア。)
        (業物でもなければ、何らかの曰くもない。ただ、殺すのに丁度良いだけの獲物。)
        (けれど、余計な装飾なんていらない。目の前の相手を殺せるだけの硬さと鋭さ。それだけあれば、己の手には、十分だった。)
        例え、ただ、溶けて消えるだけの怒りでも。偽りだろうと、なんだろうと。この熱は本物だし、その熱は、お前を溶かして消すには、十分だ。
        (右手の中のレイピアを、だらりと地面へ向けて垂らす。)
        届くか届かないかじゃない。(ふらり、と。熱に浮かされたように一歩目を踏み出す。そして二歩。ぐん、と急に速度が上がり、三歩目でトップスピードに乗る。)
        ただ、殺す。(誘うように剣へ手を掛けた目前の闇へと、そのレイピアの切っ先を突き刺さんと、踊りかかった。愚直なまでに狙いは相手の喉下。ただ、早い。) -- 黒衣 2011-10-13 (木) 03:41:14
      • (単純な軌道は単純な殺意だけが乗り……無駄も間隙も余白も感情もない……故に最速)
        (鞘からの抜刀による防御は愉悦の分だけ間に合わず……後方に跳ぶ)
        (単純な殺意が瘴気を切り裂き……受肉した身体を浅く捉え……肉の裂ける音がする)
        ふふふふ、ははははは……はーっはっはっはっは……!
        (愉しげに腕を押さえ……溢れ出る愉悦も隠さずに黒髪の少年は嗤う。嗤う。ひたすらに嗤う)
        届くか……只の殺意で……届かせたか……!!
        余の懐から簒奪せし記憶が……其れほど迄に大事か……!!
        くくく……ふふふふ、ははははは……はーっはっはっはっは……!
        (少年の姿が歪み……黒い霧と化していく)
        (空間を取り囲むような瘴気は……部屋一面を包むようにして広がり……姿なき声だけを落とす)
        くくく……汝の苦しみより……其の何処までも人としての意思……余に届かせた殺意こそ
        余に届きうる最高の刃となる……汝の本質は黒き殺意也……再び見えることを心待ちにしているぞ……

        (高らかな哄笑を残し……魔王はその瘴気ごと姿を消す……人の意思がその身につけた傷を……まるで愉しむかのように) -- 渦巻く瘴気 2011-10-13 (木) 03:56:52
      • (飛び退る相手の喉へと喰らい付かんとする蛇の様に、撓り、伸びるレイピアの先端。)
        (相手の撒き散らす瘴気の闇の中へと、踊り入るように体ごと飛び込み、追う。染み入るような怖気の塊は、自動的に発動した宝具が遮蔽し、かき消して。)
        (剣の切っ先が、相手の身体へ、触れた。柔らかくも硬い人の肌を裂く感触。)
        (けれど、そこまで。アサシンの技術は、想いは。目前の相手を屠るにあたわず。)
        (完全に、攻撃のために延ばしきった全身を、地へと着地させて。反撃の無いのを訝しく思いながら、次を狙うその時。)
        (相手の変化を捉えて、僅か動揺する。己の身へと纏わりつく瘴気。視界が覆われ、相手の姿を見失う。)
        く、そっ!(相手の上げる哄笑に対し、舌打ちとともに吐き出す、罵倒の言葉。手の中のレイピアを、何処へとも無く、宙へ向けた。)
        覚えておけ。名も知らないセイバー!お前がこの戦いに例え勝ち上ろうとも、俺がお前を、必ず、殺してやる!必ずだ―――!
        (それは宣言。相手の言葉の通り、確かに己の本質は殺意であると。それを認めた上で、刻んだ。)
        (まみえた回数は僅か。それでも、あれは殺すべき己の敵であり。その存在を掻き消すことで、取り戻さねばならないものがあるのだと。) -- 黒衣 2011-10-13 (木) 04:15:23
  •   -- 2011-10-12 (水) 21:52:16
  • (彼女が集会所から出てきたとたん、急に腕を掴む)
    ねえ、ホムンクルス。
    (銀色の髪が揺れて、紅い瞳がすぐ横から覗き込んで)
    貴方も生き残ったのね?ねえ、お話しましょう?(嬉しそうに笑い、少し強引に手を引っ張った) -- スー 2011-10-12 (水) 00:17:58
    • (完全に油断していた、というよりは…あの戦いが終わってからずっと、油断し通しだった)
      (だから想定もしていなかった接触に、悲鳴じみた声を漏らす)
      っ…!?
      (紅い瞳に覗き込まれれば蛇に睨まれた蛙のように硬直して、一瞬で恐怖に飲まれる)
      (出せない声の代わりに弱々しく首を振る、それしか出来ない)
      -- 2011-10-12 (水) 00:28:33
      • (予想外に悲鳴のような声。びっくりして目を丸くする)
        …どうしたの?別に前みたいに殺そうとしてるわけじゃないよ?(悪びれる様子もなく、あどけない笑顔で語りかけ)
        ほら、お汁粉。自販機っていうの無くなってしまったから買ってきたのよ(片方の手で二つの缶をゆらし)
        (血の色の瞳を細め、嘲るような笑みを浮かべ)なぁに今更人を殺すのも殺されるのも怖くなったの?
        …っていじめたいところだけど……今日は、戦いとはあんまり関係ない話しにきたの。まあ、嫌ならいいのよ。
        きっとすごく他愛の無い、話しだし(意地の悪い笑みをやめ、手を離す) -- スー 2011-10-12 (水) 00:39:12
      • ……恐怖など…(無い、とは言えなかった。現に目の前の少女のサーヴァントに酷く脅かされたばかりだ)
        (何を考えているのか、と必死にその表情を探ろうとしても一向に何も掴めない)
        (あるいは、言葉通り何の企みもないのだろうけれど…)……関係のない…話…ですか…?
        ………(大丈夫だ、自分にはサーヴァントがついている そう必死に言い聞かせ)
        …構いません、話をしましょう …私に貴方の喜ぶような話が出来るとは 思えませんが…
        (敵の情報を掴むチャンスではないか、と頷いた)
        -- 2011-10-12 (水) 00:54:47
      • ふふっ、今すごい怖がってたのに強がる必要はないのよ(はい、とお汁粉の缶を差し出し近くのベンチへ)
        (ハンカチを置いて優雅に腰かけ、隣をてしてし。その仕草は裏表の無い本来の姿。けれど怯える彼女の目にはそう映らないかもしれない)
        立ち話もあれだし、座ろう。怖かったらサーヴァントを呼んでもいいよ?(自分が攻撃されるかもしれないのにあっさりと口にする)
        とにかく、貴方くらいしか思いつかなくて…よかった。きっと最適な答えをくれると思うのよ。
        (缶を開けると急にもじもじしはじめて)…そ、それで、んーと…ちょっと聞きにくい事なのだけど…。 -- スー 2011-10-12 (水) 01:06:24
      • ……(おずおずと、缶を受け取る)
        (隣へ腰掛けながらも様子を伺うが…その様子は余りに普通に見えて、分からなくなる。どっちが少女の本当の顔なのだろう、と)
        …いえ…問題ありません…(罠なのか、それとも自らのサーヴァントの強力さ故の余裕か)
        (…考えるほどに、混乱が深まる)……貴方が何を考えているのか、私にはわかりません…
        (なので素直にそれを口に出して、お汁粉の缶を開けた)……はい(どんな質問をされるのだろう、と息を飲む)
        -- 2011-10-12 (水) 01:20:51
      • (缶を両手に、ちらりと彼女を横目で見て)あ……あ、貴方って…好きな人、いる?
        (おそらく彼女の予想を斜め上に超えた台詞を、ほんのり頬を染めて)
        …ええと、違うの、話せば長くなるのだけど、ちょっと気になることがあって…。
        (何が違うのか自分でも良くわからないけれど、しどろもどろに言い訳)
        ねえ、前にスーが貴方に言ったでしょう「意思とは発生するものだ」って。
        そう思ってるのは今も変わらないし、さっきの表情で貴方がやっぱり「自分の心」がある者なんだなって思ったけど…。
        「人を好きになる気持ち」って…どこから来るのかなって思って。生殖機能からかな?貴方にはある?
        (と、レディにあるまじき質問。けれど表情は真剣そのもの) -- スー 2011-10-12 (水) 01:37:43
      • \ごふっ/
        (お汁粉を口に含んでいたのが敗因だった。予想外の質問にむせる)
        ………ッゲホ……(口元を袖で抑えながら頭に浮かぶ無数の疑問符)
        (頬を染めた、本当にそれだけ見れば血生臭さとは結びつかない少女を見る)
        (油断を誘っているのか、とも思ったがその様子も伺えず)…信頼する存在はいますが…
        所謂恋愛感情を寄せる存在、というものは存在しません…
        …し、それは聖杯戦争に必要のないものですから…
        ………(とはいえ、質問は質問。真面目な表情で考えこむ)
        …………私の生殖機能は別の用途に使われています、ですから私に生殖機能は存在しません
        ですので…申し訳ありませんが、私ではその質問の答えに辿りつく役に立てそうにはありません
        -- 2011-10-12 (水) 01:53:35
      • (本人はまじめなつもり。けれどはしたない質問だとは理解していて、顔は真っ赤に染まっていく)
        (さらに彼女の体の機能の事を聞くと、申し訳なさそうに)
        最後のは…酷い質問だった…ごめんなさい(眉根を寄せて、俯いてしまう)
        (人を殺す事をなんとも思ってないと言ったのに)
        (この場にいるということは先日の戦いでサーヴァントを消し、もしかしたら幼いマスターまで殺したかもしれないのに)
        (失敗して叱られた子供のように肩を落としていた)

        ……スー、好きとかじゃないのだけど、「気になる子」がいて。ちょっと変わったつくりで…
        「心が無い」って言ってるのね。今のホムンクルスに似ている気がするの。
        …それで、その子はいつもスーに愛してるってキスをくれるの。
        演技なの。でも…もしかしたら、ほんとにそういう気持ちがあるのかもって…ちょっと思って。
        そしたら気になって、ホムンクルスの事思い出して…貴方はどうなんだろうって思ったの。ごめんね。
        (お詫びのつもりなのか、しどろもどろに理由を話す)
        (それは自分のサーヴァントの事なのだけれど、彼女は気づくかどうかはわからない) -- スー 2011-10-12 (水) 02:10:21
      • …?
        (謝罪を受けて、首を傾げる)
        (アンバランスだ、と思った。自分の目的のためなら人殺しも厭わないのに、こんな些細なことで罪悪感を覚えるだなんて)
        (演技かもしれない、そんな疑いはまだ残りながらも少し恐怖心が薄れる)
        (もしかしたら、あのサーヴァントに拐かされているだけなのではないか、と)
        (先日の資料庫での出来事を思い出しながら、話を聞く)

        ……少なくとも、私は演技でもそのようなことは出来ません
        愛する、という感情がわかりませんし…それをすれば、物事が有利に運ぶというのでしたら…
        ……いえ、それでも出来ません
        (そもそも、愛するという経験をしたことがない。故に、その行為が相手の弱みを突くということが理解できない)
        (恋愛感情の複雑さも面倒さも知らないホムンクルスは首を傾げる)
        ………貴方は、その相手を愛しているのですか?
        その行為が演技だと気がついていも、怒らないのですか?
        -- 2011-10-12 (水) 02:34:10
      • (知らないからこその慎重な考え、でも)
        …貴方、わからないって言うのに
        その感情が大切なのもだっていうのは、わかっているみたい。ふふ。
        (可能性が見えた気がして、少し浮かれてしまう)
        …気のせいかもしれないけど。
        (けれど、その後の言葉に驚いて、一瞬言葉に詰まる)
        え……スーが?あの子を?
        そんなわけないよ、だってお互いただ…利用している…だけ…で…
        ………キスだって、ただ…あれ、でも………嫌じゃなくて…………
        ………………………………………………………………………………
        ……スーがすきなのは、ギルデなの。その子じゃない。
        (自分でも良くわからなくて、考えた事もなくて、膝を抱えて小さく呟く)

        ええと…い、言いにくい事を答えてくれたお礼に、スーも何か一つ答えてあげる。
        嘘はなしで(あからさまに話を逸らすために、ぽつり) -- スー 2011-10-12 (水) 02:50:36
      • ………(口を噤む)
        ……それが人にとって大事、というのは知識として、ありますから…
        (目を逸らして何とか言ったものの、あまりに言い訳がましい)
        …?
        ……敵である私に、そのようなことを聞くほど気になっているということは
        てっきり貴方もその相手に恋愛感情を抱いているとばかり
        (その反応は予想外だったのか、こちらも驚いたような顔をして)
        (ではもし、その相手が本当に貴方を愛していたとして…どうするのですか? そう聞こうと口を開けば)
        ……?
        (何か一つ、と言われて迷う。)
        (聞くべきことは多くあるのに、いざそう言われると言葉にならない)
        ……貴方は、聖杯を手に入れてそれに何を願うのです
        (くだらない質問だ、とした後で気付く。例え願いが何であろうと、自分には全く関係のないことなのに)
        -- 2011-10-12 (水) 03:03:56
      • スーは、ただ気になって、それだけで……側にいないと嫌だけど…うー…
        (二人そろって目を逸らす。自分の気持ちに気づいているのかいないのかわからない)
        (ただ、しっかり見つめて認めるのは怖い。そんな気持ちはきっと彼女も同じ)
        (そんな気がした)
        (ごまかすように冷めたお汁粉を飲み干す)

        (質問は、意外と普通。何でもといったのに。一瞬きょとんとなって、でも)
        (約束は約束、素直に答える)
        …スーの願いは、スーに幸せをくれた人を取り戻したいの。
        多分その人はそんな事望んでない。誰かの犠牲の上に生き返るなんて絶対望まない。
        だけど…スーはもう一度その人にあいたい。
        そして……あの子と、ずっと一緒にいたい。

        …それだけ。ふふ、人殺しが願うにしてはささやか過ぎる願いでしょ?
        ん、スーは帰るね。質問答えてくれてありがとう。
        (立ち上がって振り返る。まだ、少女の顔)

        (けれど、その言葉の後にはもう、彼女の見慣れた魔性の生き物の顔だった)
        ……次は殺しにきちゃうかも知れないから、注意してね?

        (そのまま走って人ごみの方へ行き…)
        あ、そうそう!…好きな人できたらスーにも教えてねー!!!
        …じゃあね、アルム
        (遠くからそう言うと、帰って行った) -- スー 2011-10-12 (水) 03:46:26
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  • (霊体のまま、その梢に足を下ろす。マスターの命を受けての単独偵察)
    (せめて、相手のサーヴァントの片鱗でも見えれば…そんな期待を胸に、目を凝らして相手の気配を探り始める。マスター、そしてサーヴァントの気配を) -- ダンサー? 2011-10-10 (月) 19:46:03
    • (何をするでもなく、ぼんやりと椅子に座りテーブルの上の資料を眺めている。一回戦の対戦相手の資料のようだ)
      (もしその時ホムンクルスが正気であったなら、その存在を感じることが出来たかも知れない…が)
      (第一回戦を終えてから、こうして上の空で入ることが増えた。敵サーヴァントに見られていることにも気付かず、ひたすらぼんやり)
      //ご飯食べにちょっと離席しますん
      -- 2011-10-10 (月) 20:22:55
      • (そのマスターは、すぐに見つけられた。何やら書類を眺めているようではあるが…いずれにせよ、隙だらけに過ぎると、今のダンサーには感じられた)
        (…とれるなら、とる。それが正しい考えであるとは思う。思うが…これが罠であるという可能性も、また捨てきれないもの)
        (おそらくは―控えているのだろうと、さらに周囲を見回して感知に務める) -- ダンサー? 2011-10-10 (月) 20:47:46
      • (それはダンサーのもつ幸運のパラメーターが働いたせいもあるかもしれない)
        (普段ならば絶対にしない、恐らくこれ以前もしたことがないし、これ以降もすることが無いであろう行為を取る)
        (ふらふら立ち上がると辺りを見渡し…思念を使うでもなく、不用意に自らのサーヴァントを呼んだ)
        アサシン、いないのですか…
        (アサシン それがこのマスターが持つサーヴァントのクラス。直接対決には余りに不利で、そのクラスの通り暗殺行為に長けたサーヴァント)
        (そしてそれはどうやら、この部屋に居ないらしい)
        -- アルム 2011-10-10 (月) 20:58:12
      • ――(告げられたその言葉に、息を呑む。アサシン。聖杯戦争において、マスターの天敵とも呼ばれる暗殺者)
        (相手の情報の一端を握れたのは行幸だったが、一方で胸の内に黒いものが沸く)
        (居ない、といったか? 今、この場にいない? アサシンが、暗殺の名手が?)
        …マスター…!(思い至る最悪の展開に、歯噛みする。次の瞬間梢を蹴り飛ばして虚空に躍り出た。屋根を次々と蹴り飛ばし、駆け抜けていく―それが、最初の邂逅の終幕の合図だった) -- ダンサー? 2011-10-10 (月) 21:11:51
      • ……(部屋に自らのサーヴァントがいない、とわかるとまたふらふら椅子に着く)
        (信じている、大丈夫 自分を不利にするような行為はしないと信じている…自分に言い聞かせるように)
        ………(それから、窓の外でした僅かな音に目を見開いた。何かが──いた…?)
        (それから自分のした行為を思い起こす、まずい どうして、何故今に限って)…あっ…(とんでもないことをしてしまったのかもしれない)
        (今のがもし、敵のサーヴァントであったら…)…ああ…(もう、駄目だ 頭が痛い)アサシン…
        -- 2011-10-10 (月) 21:38:32
  • アルム様、一回戦の勝ち抜きおめでとうございます。当教会では貴方様の活躍にご期待しております -- シスター・シモーネ 2011-10-10 (月) 17:16:27
    • ………(礼拝堂でぼんやりと座っていた、話しかけられて初めてシスターの存在に気がつく)あ…
      ……はい、ありがとうございます 聖杯獲得のため、最善を尽くします(機械的に言って、頭を下げる)
      ……(祝福されても心は晴れない、あれは本当に勝利と言えるのか…?そんな思いが頭をいっぱいにして)
      -- 2011-10-10 (月) 18:32:59
  • アルム(少し離れた場所から、後から声を掛けて呼び止める)
    (近すぎたらきっと反発してしまう 遠すぎたら届かない そんな、微妙な距離)
    前お前に言われたのです サーヴァントを留めて置けないのであれば令呪を使えと
    そのあと、使ってしまおうかと思ったことも確かにあるのです でも、そんなのは…意味がないのです 心を縛っても意味がないのです
    だからラヴィニアは令呪は使わないのです


    それと。
    前は言いすぎたのです 悪かったと思うのです。(言いたいことだけ言い散らして逃げるように去っていった) -- ラヴィニア 2011-10-09 (日) 01:26:16
    • ……(ぴた、と立ち止まる。振り返れば)……マスター・ラヴィニア
      ……(向き直り、ラヴィニアの言葉を黙って聞く。令呪を、使わない?)
      しかし… しかし、あのサーヴァントは…(理解できない、信頼できない、信用できないサーヴァントを令呪で縛らないという選択が理解できない)
      (彼女が自らのサーヴァントに、何を求めているのか サーヴァントとしての信用以上に、求める何かがあるのか)
      (浮かんだ疑問は、言葉に剃る前に打ち消された)…? …いえ、貴方は当然のことを言ったまでです、謝る必要はありません…
      ……(逃げていくラヴィニアの背を、ただぽかんと見送る)
      貴方は… 貴方は、サーヴァントにサーヴァントとしての役目以上のものを、見たのですか…?
      それは…(それは、何なのかホムンクルスにハッキリとはわからなかったけれど)
      ……(何故だか無性に悲しくなって、額を抑える。酷く頭が痛んだ)
      -- 2011-10-09 (日) 02:08:39
  • ……御機嫌よう、今 お話しできるかしら? この間は質問に答えられないまま帰ってしまってごめんなさい……
    あの時の質問の答えなのですけれど、聖杯戦争については最初参加する時は魔術師とサーヴァントの腕を競い合う戦いの様だと思っておりましたの。……実際に参加してみて、そんな甘い程度のものではなかったと思いましたけれど……
    そして、私自身は願いや目的というようなしっかりしたものは持っていませんわ。……私はこの戦いに参加して 母に認めて貰いたかっただけなんですの……(苦笑交じりの切なそうな笑顔)
    きっと、願いや目的を強く持っていらっしゃる方から見れば……場違いなんですの、私(この間、思わず逃げるように去ってしまった理由は……自分自身に恥ずかしかったから)
    もしよろしければ……貴方もどうして参加しているのか教えて頂いてもよろしくて? -- ローテローゼ 2011-10-06 (木) 00:18:33
    • ……(黙ってその話を聞いている。聞きながら徐々に背負うその雰囲気が冷たいものになり)
      …そうですね、本当に場違いです それがわかっているのなら、自らの命があるうちに辞退することを薦めましょう
      これは戦争です、それがわかっていないマスターが多すぎる(無表情にローテローゼを見るその瞳からは、僅かに苛立ちの色が感じられた)
      創造主に認めてもらいたい、というその思いは理解しましょう、しかし本気で自らが場違いだと思っているのなら私はそれを否定しません
      …貴方のサーヴァントも、このようなやる気の無いマスターに呼び出されて哀れなものです 自らを場違い、と平気な顔で言えるようなマスターの為に命を散らされるのですから
      私にとって聖杯は手段ではなく目的です、私の目的は聖杯を手に入れること その先は存在しません
      (//くちが わるくて ごめんなさい じがいします)
      -- 2011-10-06 (木) 00:33:52
      • (話をしている最中は、アルムに話しながらも 不安や、こんな曖昧な態度や不安の渦中にある事を話す自分にも情けないやらで精いっぱいだった)
        (けれど、それを言い終えて、彼女の雰囲気が最初の頃とは違い冷やかなそれであると知ると、少しだけ怯んでしまう)
        ……(その通りだと思うし、微かに苛立ちを感じさせる彼女に自分は もしかしたら対等に話し合うべき土俵にすら上がれていないと思う)
        ……そうですわね、私もそう思いますわ(こくりと頷く、先程までの何だか泣きそうな瞳で……けれど)
        ……でも、召喚する時にサーヴァントに誓いましたの。それまでの揺れている自分が嫌で、何もできない自分が嫌で……否定するのではなく、認めようと……!(顔をあげる瞳には先程には無かった鋭さや闘志が垣間見れる)
        確かに、場違いかもしれませんわ……そのような甘い事を平気で口にしてのけるのですから。けれど、勝ち進む事で自分の糧にして行くつもりですわ(忽然とした態度で言い放つ)
        ……目的が聖杯でその先は無いんですの……?(思わず首を傾げる) あの……聖杯を欲しいと言う事は つまり――……何かしらの願いを欲していらっしゃるのではないんですの? -- ローテローゼ 2011-10-06 (木) 00:49:04
      • (//気にしておりまんわ、お気遣いありがとうございますの) -- 2011-10-06 (木) 00:59:23
      • 勝ち進む事で自らの糧に?
        …成る程、貴方について少し思い違いをしていたようです、他者の命を奪いかねないこの聖杯戦争で勝ち進みそれを糧にする、というのなら…
        その身勝手さ、確かに聖杯を求めるに相応しいのでしょう(その瞳を受け止め、目を細める)
        私の願いは聖杯を手に入れること、聖杯を手に入れた時点で私の願いは叶い、私の造られた目的が果たされる
        …貴方達からすれば不可思議かもしれませんが、私は聖杯を手に入れる為だけに人に造られた存在ですからそれ以上の目的はありません
        -- 2011-10-06 (木) 01:04:39
      • ええ、戦っていく中で 自身を持つことで……自分を見据える為に私は今立っておりますの(もう一度頷く)
        ……そうなのですのよね、戦いに勝つ事は他者を踏みにじるに等しいですわ。けれど、一つ上に登ると見える景色も違う……って私は思いますの
        確かに、身勝手かもしれませんわ……元々我儘でもありますし、ね(最後の台詞だけは 言いながら微笑んでみせる)
        ……造られたんですの?(思わず不思議そうな表情が隠せない……精巧に作られている彼女を見て生きているようにしか思わなかったのだから)
        ……もし、もしも聞いてよろしいのでしたら……この戦いで聖杯が入手できなかったら貴方はどうするつもりなんですの?もしくは、どうなりますの? -- ローテローゼ 2011-10-06 (木) 01:24:23
      • そうですね、多数の屍の上に立って見る景色がどのようなものかはわかりませんが…
        その果てに聖杯があると思えば確かにそれは、良い景色と言えるのでしょう
        成る程、身勝手であり我儘であるのなら、貴方もまた魔術師としての才能を秘めているのでしょう …警戒させてもらいます
        (頷く、確かに表情こそ無いものの、動作も話す様子も人間そのものではある)ホムンクルスというのを知っているでしょう、私はそういう存在です
        失敗した場合は一度帰還し、次なる聖杯戦争へ向けて改善点を探すことになるでしょう
        恐らく私は廃棄されると思いますが、私の経験を元に造られた次の私は聖杯へまた一歩近づいたよりよい存在になることと思います
        -- 2011-10-06 (木) 01:45:50
      • 汚い言い方をすれば、相手を蹴散らして登っていくのですものね……聖杯も私にはどうも欲望の権化の様に思えるのですけれど
        逆に栄光と言えるのでしたらいい眺めかもしれませんわ……
        身勝手でも、我儘でも……人は望むからこそ創造の原点があり発展につながるものですわ(警戒しますの言葉が、敵として認められた事だと捉えて 緊張感のある笑顔で)
        ……ホムンクルス……言葉だけは存じておりましたけれど、存在は初めてですわ……(息を飲む。確かに綺麗過ぎる顔立ちが人間離れしている以外は、指摘されるまでわからなかったのだから)
        ……破棄?(表情が青ざめる) あ……貴方は、その事に何の疑問もありませんの?只創られて、命令を全うするようにと言われて……達成できなければ破棄されてしまうんですの……!? -- ローテローゼ 2011-10-06 (木) 03:01:55
      • そうですね、その身勝手さや我侭さこそ人に繁栄をもたらし、その結果私のような存在も産まれることが出来た
        それは認めましょう
        そうですか、この街でしたらそう珍しいものでもないかと思いましたが…そうでも無いのですね(相手の様子に首を傾げ )
        その為に造られたのです、当然の処置と言えます 私に求められているのは聖杯の獲得であり、それ以上もそれ以下もありません
        なまじ人と同じ形をしているから戸惑うのでしょうか…敵を斬れない剣や身を守れない盾に何の意味があります?穴の開いて水を留められなくなったバケツは捨てるものでしょう
        それと同じです、聖杯を得られない私の存在にはなんの意味もありません 目的の達成、ひいては聖杯の獲得が私の生きる全てであって私の喜び …何か、おかしいことがありますか?
          -- 2011-10-06 (木) 03:16:59
      • ええ、多種多様な方がいらっしゃるのは存じておりますけれど……中には貴方の様に初めて対面する種族の方もいらっしゃいますわ
        ……当然……(表情が曇る、人と同じ姿をしているから戸惑うせいもあるが……創り主も道具のように使い捨て、その為に邪魔な感情を乏しくしている事もローテには理解しがたかった)
        物の価値については私も同意見ですわ……けれど!貴方はものじゃないんですのよ、生きているのではないんですの……!?聖杯獲得の為に創られた命なんて……あまりにも残酷すぎましてよ?(思わず感情的に、自分の方が何だか泣きそうになってくる) -- ローテローゼ 2011-10-07 (金) 00:40:22
      • (何を言っているのか、と不可解そうな表情。道具として造られ道具として育てられ、そのような生き方をしてきたホムンクルスには哀れまれる理由が分からない)
        私は物として造られました、まず目的があって、その為に造られたのです 終わりの見えない道を生きる貴方達とは違う
        目的を達成し、創造主の喜びを受けた時、初めて私は造られて良かったと思えることでしょう その為なら何度廃棄されても構わない
        …残酷というのは、創造主に対する感想でしょうか
        私は決戦前の私闘で失格になるようなことはしたくありません、どうか口を謹んで下さい
        私は私として造られたことに感謝こそすれ、怨みはありません 造られた感謝を示すためにただ、目的へ向かって歩くのみです
        (淡々と、まるで用意された台詞を喋るように。薄暗い部屋の中で髪飾りだけが鈍く光る)
        -- 2011-10-07 (金) 01:05:10
  • (自らのサーヴァントがどこにいるのか分からない、というのは思った以上に不便だった)
    (思うように出歩けない、思念を飛ばしてみても返事は帰ってこない。まだ契約が結ばれていて、アサシンが消滅していないのだけは、令呪で確認することができた)
    (部屋に篭って情報を整理するのにも限界がある。手持ちの情報を整理し終えれば何もすることがない)
    (少なくとも、ここに来る前だったのなら自分で何を考えることもなく、次にやらなければいけないことが用意されていたというのに)

    (ホムンクルスはいつものように無表情に椅子に座っている)
    (ただいつもと違うのは、キッチンが悪意すら感じる程汚れきっているのと、ゴミ箱に食器の山が出来上がっていることだけ)
    (つまりアサシンが不在だった間、自分で料理をして空腹を凌いだ、ということだろう。最も料理の仕方も片付けの仕方も知らなかった為御覧の有様だが)
    -- 2011-10-05 (水) 00:54:47
    • (懐かしの学び舎は姿形なく、己の命も失われて随分と長く。見慣れた町並みは、どこか余所余所しく見えた。)
      (作られた存在。それは、確かに正しかったのだろう。自分は、自分であって、自分ではない。)
      (要するに。ここは、記憶に残る俺の街ではなく、俺の居るべきは、あの血の匂いのする迷宮なのだ。)
      (意思を失うことは出来ない。感情をなくすことも無理だろう。でも、それでも。俺を引きずり出したあの場所が、俺の場所なのだろう。)
      (街をふらり彷徨って、どれだけの時間がたったのか、自分では思い出せなかった。空腹も、眠気も感じない。ただ覚醒したままの意識。)
      (魔力が供給されている限り。そこまできて、ようやく、己を呼び出した相手のことを思い出した。)
      (迷宮の中、一人いるのだろうか。役に立たないサーヴァントを見限った可能性もあるだろう。)
      (なぜ魔力の供給が途絶えないのかだけが不思議だけれど、きっと、缶詰を食べて、あの、機械のような台詞を他者に―――)
      なんだこれ。(姿を隠し、部屋へと忍び入ったところで思わず声を出した。)
      (室内から感じる据えた臭気。嗅いだ覚えのある匂いだ。主に、路地裏を通るときに。)
      (嗅覚は臭気の元を適切に判断する。キッチンだ。そういえば、砕いた芋の後片付けをしていなかった。そのせいだろうか。)
      (けれど、違う。それ以外のものの匂いも入り混じっている。それは、つまり。)
      (室内、椅子に腰掛けた相手へと、視線を送った。声を出した時点で、おそらくもう、隠れられては居ない。) -- 黒衣 2011-10-05 (水) 01:35:43
      • (水が張った鍋に漬けてあるパスタだとか、包丁が突き刺さったまま流し台に転がっているかぼちゃだとか、フォークで殻をこじ開けようとして断念したらしきアサリの山だとか)
        (蓋が開いたままずらりと陳列されている調味料の瓶など、なんとなく、ああ、料理しようとしたんだろうな、という努力の跡だけは感じる台所)
        (一応床だけは綺麗なものの、その代償と言わんばかりにゴミ箱は食材だったものと汚れた食器が異臭を放って存在感をアピールしている)
        …(声が聞こえた方にゆっくりと顔を向ける。いつもと変わらない無表情ではあるものの、僅かに顔色が悪い)
        ……戻りましたか
        ……長く場を離れるなら、どこに行くか言ってからにしなさい お陰で身動きが取れませんでした
        (声には憔悴の色が見えた。いくらホムンクルスとは言え まともに食事を取っていなければ流石に弱る。)
        この聖杯戦争に於いて、私が信用できるのは貴方だけです
        それが急に居なくなれば、どうなるか そのぐらい理解なさい
        -- 2011-10-05 (水) 02:03:52
      • (キッチンの入り口までゆっくりと歩みを進めて、中の惨状を確認した。声を漏らす。)
        (まるで、食材を弄んだように見えるそれが、遊びではないことは知っていた。以前に似たような様を見たことがあったから。)
        (そして、アルムの顔色を見て、やはり、見覚えがあった。昔の己のすぐ傍に、似たような様子の相手が居た。)
        (相手が己を信頼していないことは知っていたつもりだった。だから、どうせ缶詰を食べているのだろうと。)
        ごめん…飯、食ってないのか。(思わず口に上った謝罪の言葉。それから、確かめるように問いかけて。)
        (自分がどの程度彷徨い続けていたのかを思い出すことは出来ないけれど、相手の様子を見ると、それなりに長かったようで、けれど、相手が伏せる程の長さではなかったようで。)
        (驚きと、僅かな安堵。そして、相手の無事に安堵している自分にも、また少しだけ、驚いた。)
        ……。(相手からかけられた言葉に、返事はしない。)
        (つまり、こいつは不安だったのだろうか。そんな益体もない考えが浮かんで、そんなはずないだろう、という思いもする。)
        (自分でも良くわからなくなって、とりあえず。)
        …何、食べたい。 -- 黒衣 2011-10-05 (水) 02:15:31
      • …他人の用意した食事は信用なりません、貴方が用意しないというのなら自分で用意するよりないでしょう
        そして私はこの聖杯を得るため以外の知識は与えられませんでした、ですからわかるでしょう(あの惨状で、まともに食べられるものが出来た筈がなく)
        まあ、食事については問題ありません 最悪魔力の供給を弱めれば生命活動だけは維持できます
        ただ、それは本当に最悪の手段です、貴方のサーヴァントとしての能力が減退しかねない ですから今度長く離れるときは言いなさい
        (何、と聞かれると考えこむ)……何でも構いません、食材もあまり残っていませんから 好きに作りなさい
        …戻ってきたのでしたら、私は少し休みます 食事ができたら声を掛けなさい(机に手をついて立ち上がり)
        (そのまま綺麗に床に倒れた。ごん、とかそういう鈍い音を立てて、かなり痛めに)
        ……(少しして規則正しい寝息が聞こえてくる。寝室を見れば、皺一つ寄っていないシーツと綺麗なままの布団)
        (つまりこのホムンクルスは、サーヴァントが不在だった間寝ていなかったのだろう)
        (かなり強めに頭を打ったにも関わらず、起きる気配も無い。)
        (令呪を使って呼び戻せば良かったのに、それをしなかった。それはやはり帰ってくるのを信じていたから)
        (そして信じていたなら寝れば良かったのに、それをしなかったのは 不安だったからなのか、一人であることが怖かったからなのか)
        -- 2011-10-05 (水) 02:55:27
      • ……お前、(缶詰、と言おうとして。己が食べることを許さぬ旨を告げたことと、相手がそれを守ったのか、ということに思い至った。口を噤む。)
        あぁ、わかった。寝、っておい!?(卒倒じみた倒れ方をした相手に、驚いて駆け寄った。しゃがみ込んで首元に手を当てようとしたところで。)
        …寝たのか。(聞こえてきた寝息に、安心した様子。ため息一つついた。ぶつけたであろう部分へと優しく触れれば、腫れているものの血は出ていないようで。)
        (そして寝室へと振り返れば、目に入ったのは乱れた様子のない寝具たち。もう一度、アルムへと向き直る。)
        (二度目のため息を吐いた。相手の背と足へと腕を回して、抱き上げる。軽い。間近に見える顔は、やはり血色が悪く。)
        …こいつは、人のことを何だと思ってるんだ。(悪態に聞こえるその言葉。けれど、強いのは疑問の色。)
        (発言はアンバランスで、言うことなすこと歪んでいて、挙句に今回のこの状況。)
        (以前に言っていたとおりに命令すればよかったのに。訳が判らない。ホムンクルス。植えつけられた知識故なのか。)
        (けれど、訳のわからなさにも種類があって、少なくとも、今のこれは、悪い思いではなくて。)
        (とりあえず、抱き上げた相手を寝室へ運べば、ベッドへと横たえて、布団をかけた。)
        (眠る相手を立ったままに見下ろして、暫く眺めていたけれど。)…片付けるか。(ぽつり、呟いて背を向ける。)
        …キッチン、大荒れだろうなぁ。これ片付けだけでも結構かかるぞ。あー。(ぶつぶつといいながらキッチンへと向かう黒衣。けれど、その身から、己の末路を知った時の暗さは見えない。)
        (やることが出来たための一時の逃避なのかどうかはわからないけれど、とりあえず今は、あのマスターに食事を作ろう。)
        (そう考えてキッチンの片づけを始めた。)
        (そしてアルムの目が覚めた頃。室内には卵と出汁の香気が満ち、雑炊の鍋がくつくつと音を立てているはずで。) -- 黒衣 2011-10-05 (水) 03:22:31
  • えーっと……いやでも、頑張らないと 頑張らないと
    すみませんアルムさん 新聞、取りませんか? 今なら洗剤おつけしますよ…?(新聞と契約書の束を持って) -- アルス 2011-10-04 (火) 17:56:33
    • すみません今家に父も母もいませんので変わりにお伺いします…(ドアから出てくる仮面男) -- 黒衣 2011-10-04 (火) 18:38:06
      • あ、すみません、えーっと…… 新聞、取りませんか? っていう、宣伝なんですけど……
        アルムさんのご兄弟さんです? -- アルス 2011-10-04 (火) 18:47:02
      • 兄弟というか飯を作っているというか雑用全般やっているというか最近なぜか部屋の掃除までやらされているというか洗濯ぐらいは自分でやれよというか大体そんな感じの…
        あー。アレ新聞読まないからなぁ…洗剤も今のところ足りてるし… -- 黒衣 2011-10-04 (火) 18:52:19
      • 大変ですね……!?
        そうですか…… はぁ… あ、お時間割いていただいてありがとうございました
        女ものの洗濯ってネットつかったり陰干ししたり大変だと思いますけど、頑張ってくださいね(頭を下げて次へと向かっていった) -- アルス 2011-10-04 (火) 19:35:08
      • 下着は今のところ手洗いなんですがそれはそれでなんか色々 つらく て(どんより)
        あぁ、いえ。ご苦労様です。こういうところで新聞勧誘って言うのも、まぁ、中々難しいと思いますけど。がんばって下さいね。色々と。えぇ。
        (相手の背へと、手をひらひらと振りながら見送って)……ふむ。 -- 黒衣 2011-10-04 (火) 19:48:28
      • ………私は貴方に洗濯夫になれ、と命じた覚えもありませんが
        ……………いえ、この件に関しては目を瞑りましょうアサシン、無礼者自害しろ、などといわぬマスターで助かりましたね
        自害なさい; -- &new{2011-10-04 (火) 21:54:22
  • ――アレが噂の――自害様…!!
    (特に特性は使用せず、フツーに物陰からアルムの姿をじ…と見詰める女忍者だ) -- アサシン(忍)? 2011-10-04 (火) 17:05:01
    • (背後に音もなく立っている) -- 黒衣 2011-10-04 (火) 18:34:38
      • 〜〜〜〜〜〜ッ!!!(ゾクリ、とする感覚。刹那の身の硬直を経て振り返れば其処には素顔を隠した黒尽くめの…人物)
        むむ、お主…。なるほど同業者と言ったところでござるな。主の危機を感じて飛んで来たでござるか…?
        それともお主、ここで自害し果てる気でござるか? -- アサシン(忍)? 2011-10-04 (火) 18:40:30
      • (仮面の中から舌打ち一つ。黒衣の内側から、金属の鳴るような音がした。)
        …お前がアレを殺せば、次いで襲われた正当防衛といって、殺すつもりだったんだけどな。残念だ。
        (忍者の視線の先、アルムへと視線をやれば、それには興味もない、というように忍者へと視線を戻して。相手のかけた鎌には引っかかる様子もなく。)
        アレだけマスターを晒しながら聖堂で騒ぐから、どれ程のものかと思ったけど。
        (続く言葉は喋らず。自害といわれれば、首をかしげた。)お前が自害してくれるのなら万歳だ。それともそういう能力なのか? -- 黒衣 2011-10-04 (火) 18:50:18
      • (男の言葉に一度、目をぱちくり。そしてフフ、と笑い)お主、自らの存在をいまひとつ理解していない様でござるな。
        もしも拙者が自害殿を手に掛けたのならば、お主は拙者を殺すどころかこの現世に在る事すら出来ぬ。
        ゆえに、お主にこの現の世にて成す事があるのならば、必死に主を護ることでござる。尤も――
        暫しの間、それは拙者の役目になるのでござるけどなー。
        (まるで普通の雑談の様な口調でほいほいと喋る。…と言うのもここに来た目的は…)
        (来月、同行するアルムへの挨拶であるから、だ。)自害?拙者、主殿が命ずるならばその程度の事は即刻、果たしてみせるでござる。
        こういった立場の者であれば、そのための用意くらいは当然あるでござるしな。 -- アサシン(忍)? 2011-10-04 (火) 19:11:03
      • よそのマスターが死んで、なぜ俺が困るんだ?
        (外で会話をしたこともなければ、関連を匂わせたこともない。自分との関連をばらすな。現時点では、その点だけはマスターの命令を厳守している男は、首をかしげた。)
        お前が何を言っているのやら判らないのだが、まぁ、いい。アレを殺したければ殺せば良いさ。ライバルが二組減れば、戦いが楽になる。
        (自害に応じる。その台詞に、ため息とともに頭を抑える男。)本当にお前たちは歪んでる。
        うちのマスターもそうだし、大体の連中もそうだ。なんでそうやって、すぐに死ぬ死なないと。機械か。
        生き死にをその程度だっていうのなら、お前に勝つのは難しくない気がしてきたよ。大きな収穫だった。
        (いつか、いくつかの戦いを乗り越えれば戦うかもしれない相手に向かって、頭を下げる黒衣の男。少しおどけた風に。) -- 黒衣 2011-10-04 (火) 19:20:27
      • よその!?何と…!お主もここへの来客でござったのかー。おお、これは失礼。
        (てへへ、と笑ってみせ乍頭を掻く。…無論、男の言葉を鵜呑みにはしない)
        (しかし男がアルムのサーヴァントである確証も無いため、信じた振りを演じておく)
        (間抜けな忍者、弱いサーヴァント、そういった印象を男に抱かせるために。――半分くらいは素であるが!)
        まあ別に殺しに来たのではござらん。その気で訪れたのであれば気配くらいは断つ…でござろう?
        て、機械とな!?ななな何を言う、拙者を愚弄する気でござるかーこのまっくろくろすけー!!
        (今度は男の挑発に掛かり、顔を真っ赤にして憤慨する――演技)
        (弱い強いの張り合い等に興味はない。力の比べ合いなど、忍には意味の無い事なのだから)
        (今は唯、男に優越感を与えておく事を決めこみ)お、おのれ…おのれ…。なればお主からこの場で斬り捨ててくれるでござるぅー!
        (言って、苦無を抜いて男の方へと、正面から跳躍。苦無は頭上に振り上げ、脇をガラ空きにしてみせる) -- アサシン(忍)? 2011-10-04 (火) 19:32:07
      • (相手の擬態を信じたのかどうかは、仮面の中に隠された表情だけが知ることで。少なくとも、男の仕草はただ、肩を竦めるだけ。)
        イレギュラーの多い戦争だ。気配を消せないアサシンが居ても、馬に乗れないライダーが居ても、おかしなことはない、そうだ。
        (誰かから聞いた、とでも言うようにそう言えば、突然態度を急変させた相手に、ほんの僅かだけ首をかしげて。)
        (相手の手の中へとクナイが握られていることを確認する。相手の動きが早くとも、その程度は捕らえられた。)
        (振りかぶり、こちらへと振り下ろされんとするそのクナイを見て、黒衣の男は。)
        ……。(一切身動きをとることなく、ただ相手の刃がこちらへと振り下ろされるのを見たまま。)
        (両の手はその場へとだらり、垂らしたきりで、黒衣の内側から刃を引き抜く気配もない。)
        (黒衣の布地はそう分厚いものでもなさそうで。忍がクナイを振り下ろせば、用意に致命傷を与えうるだろう。) -- 黒衣 2011-10-04 (火) 19:41:16
      • (随分と詳しい。この男、イレギュラーのすくない聖杯戦争を知る者か。とすれば…注意の必要な敵か)
        (振り上げた苦無はそのまま振りおろし、着地と同時に男の首の付け根…その手前でピタリと止める)
        (そして、にんまりとした笑みを作り、苦無をスッと引くと腰に手を当ててふんぞり返り)
        フ、ははは、拙者のあまりのはやさに身がすくんでしまったよーでござるなー!
        こたびの敵はその程度でござるか?容易い!これは容易い!聖杯なぞは手に入れたも同然でござるなー。
        (勿論、これは勝ち誇った、振り。少々大袈裟ではあるが…素と演技、どちらに思われても構わない)
        (忍は苦無を背の帯に納めると、くるり、と男に背を向け。片手をひらりひらりと振って)
        迷宮の外での戦いはご法度でござったな。はっはっは、るーるに救われたでござるなーお面の男。
        (言って肩越しに振り返り、やはり、勝利した者の、見下すような視線を投げ掛けておく)
        (取り合えず己を愚劣と思わせるための種だけ蒔きつつ、今は退くほかない、と判断)
        (男の応対は見ておきたいが当初の目的…挨拶だが…を果たせそうにない以上、長居は禁物)
        お主ではほんの僅かの間でござろうが、今生を楽しんでおく事でござるよー。
        そう、拙者たちと当たる、その時までの泡沫の如き時を。
        (これもいい気になった口調で投げ掛ける言葉。それだけ残して、アサシンはその場より跳び去る)
        (普段とは異なり気配遮断はあえて使わず、ただ、走り去るのみで) -- アサシン(忍)? 2011-10-04 (火) 19:59:08
      • (//んわ長い。ごはんお風呂するので退散しちゃうますよー) -- アサシン(忍)? 2011-10-04 (火) 19:59:50
      • (//あいすまぬ。ずるずるとつい長くなるのはなんとかしないと…マスターに挨拶に来てもらったのにこんなことになってしまってごめんなさい…最後のレス返します) -- 黒衣 2011-10-04 (火) 20:03:47
      • (//あ。それだ!来月同行なのでよろしくなのよー。そんでヘイヘイじゃないさんの行動は鯖としては全然アリだからいいんでないかなー。) -- アサシン(忍)? 2011-10-04 (火) 20:05:36
      • (首元にクナイを突きつけられてなお、動かない。相手の言うとおり、見ようによっては怯え、身が竦んでしまったようにも見える。)
        (男が口から言葉を発しないところも、そのような印象を更に強めてしまっている。)
        (もしかすれば、本当に仮面の中の表情は怯えきり、体が強張っているのかもしれない。)
        (仮面をつけているのが臆病な内側を隠すためだとしても、何もおかしなことはないその態度。)
        (相手の刃が首から離れ、そこで漸く男は、己の首を撫でた。クナイの刃の先。振り抜かれれば断たれていたであろう場所を撫でて、それから掌を見た。)
        (血液が付着していないことを確認すれば、こちらへと背を向けた相手へと視線を戻して。)
        確かにどうやら、ルールに救われたみたいだな。
        役に立つのかどうか判らなかったルールも、それなりに役に立ってたみたいだ。
        (こちらへと向けられた視線に、怒りを覚える様子もない。相手の発言を認める、素直な言葉。)
        (首を緩々と振って、その場に佇んだまま。相手を追わず、その場に残る。)
        泡沫か。そうだな。たかだか、ほんの少しの。
        (駆け去る相手の後を、茫洋と言葉を出しながら見送る。姿が見えなくなってから、ぽつりと。)
        血ぐらい出させてから消えてくれれば、こっちのものだったのに。
        しかし、ジャンプしたときすっげえ揺れてたなあれ。ばるんばるんだった。カノよりでかかったんじゃないか。でもまぁ……調べとかないと、駄目だろうなぁ。アレのことも。 -- 黒衣 2011-10-04 (火) 20:16:07
      • (//お優しい言葉をいただきましてありがとうございます…食事やらの前に長々と申し訳なかったです。マスターをよろしくお願いします) -- 黒衣 2011-10-04 (火) 20:17:24
      • (おのれアサシン自分だけシリアスキャラぶるなどといやらしい 自害なさい…) -- 2011-10-04 (火) 21:47:49
  • //(自害したかくていろーる) -- 2011-10-04 (火) 08:53:29
    • 自慰なさい は語呂が悪いですね かといっておかずになさい、というのも風情がありません
      …ここは自慰(オナニー)なさい、とルビを振るのが適切な対応でしょうか …その急なセクハラ、万死に値します 自害なさい
      //ありがとうございます ありがとうございます…!
      -- 2011-10-04 (火) 21:45:15
  • (街に調査に行く。そうマスターに言い残して、しばらくの後。部屋へとふらりと戻ってきて。)
    (平時であればマスターに戻った旨を一声告げるはずが、その日は無言でキッチンへと向かう。)
    (まるで同室のマスターの姿が目に入っていないかのように。) -- 黒衣 2011-10-04 (火) 02:51:13
    • ……(対戦相手も決まり、幾つか得た情報を整理している最中ふと顔を上げればいつの間に戻ってきていたのか、サーヴァントの姿を目にし)
      ……アサシン、戻ったのでしたら声を掛けなさい、何か有益な情報は手に入ったのですか?
      ………アサシン?(流石に様子に不信を抱いたのか、席を立つ)
      -- 2011-10-04 (火) 03:05:08
      • (キッチンに近寄れば、聞こえてくる水音。)
        (アルムがキッチンへと足を踏み入れれば、そこには、惨状。)
        (おそらくは自身の中では、普段の流れの通りに調理をしようとしたのだろう。そうして生み出されたものだけが、今生み出されているものだけが違う。)
        (手の中にジャガイモを握り、包丁で皮をむき始めてすぐに、握りつぶす。仮面のまま、不思議そうなしぐさでそれを見た後、次を手に取る。)
        (零れ落ちたジャガイモの破片の所々に血液の痕。手のひらから零れ落ちる血の雫。) -- 黒衣 2011-10-04 (火) 03:17:13
      • …(一目見てわかるサーヴァントの異常な行動に、一瞬呆気に取られる)
        (キャスターか、もしくは他の強力なスキルを持つサーヴァントに何らかの魔術でも掛けられているのか)
        (様子を伺ってもそれらしい気配は感じられず、理解不能な行為を淡々と繰り返すアサシンを詰問しようと、一歩踏み出し)
        アサシン…(血痕が目に入った)
        (めまいがする。サーヴァントだって血液ぐらい流すだろう、複製体だというのに良く出来ている)
        (まるで本当の人間のようだ、こんなものはただの道具だというのに どうしてそんな無駄な機能をつけたのか。これではまるで本当の人間のようだ)
        (めまいがして、それを振り払うようにアサシンの手を掴む)……やめなさい、その行為は無意味です
        …調理を許可したのは、失敗だったようですね
        -- 2011-10-04 (火) 03:26:02
      • (恐らくは、己の力が己を傷つけている。単なる包丁でも、指先ですらも、サーヴァントの力はサーヴァントを傷つけるに足る。)
        (手を掴まれて、そこで初めて相手に気づいたように。のろのろとした動きで、相手の顔を見た。)…あ?無意味ってどういうことだ。俺は、いつもの通りに、料理を。
        (言って、自身の手元に目を落として。)うわ。もったいねぇ。(完全に素で口から出た言葉。)
        うわ、なんだこれ。うわ、あー。(包丁をその場に落として、両掌を上に向ける。所々に傷跡。)
        いや、ちょっと待て。普段はこんなに失敗しないんだ。おかしい。何でだろう。
        たかが芋を剥くだけなのにこんな、おかしいんだ。ありえない。ありえなくて、(なんで。)
        (ふらふらと、熱に浮かされたような足取りで後ずさる。ぽたり、ぽたりと落ちる血液が床に血痕を残す。)
        (相手の手では留められない力で、両の手で顔を、仮面を抑える。白い仮面が、血液で赤黒く、指の痕を残して。) -- 黒衣 2011-10-04 (火) 03:37:02
      • …敵の攻撃を受けましたか、それらしい痕跡は見えませんが…何か心当たりは(あまりにも様子がおかしい、平静を装ってはいるが、困惑する)
        (原因を追求する必要がある、重要な局面でこんな状態になられたらたまらない、そう思い後ずさるアサシンを追うように踏み出し)
        ……ですから、何らかの攻撃か呪術を受けたのでは、と言っています
        やはり一人での外出を許可したのは失策でした、私の落ち度です
        今日はもう役にたたないでしょう、休みなさい 許可します 対戦相手が決まったというのに…この調子では困ります、反省なさい
        -- 2011-10-04 (火) 03:49:26
      • 心当たりって、そんな、誰かと戦ったりもしてない。今日は、外で、でかけて(ぽつぽつと、言葉を継いで。己の中で記憶を整理していくように)
        情報を、俺の、俺たちが、同級生がどうなったか知りたくて、酒場に、登録所で、登録を、ハンターが、テイリスを…(散漫とした言葉の羅列。意味のわからない繋がり。)
        (こちらに近づく相手から逃げるように足を後ろへと、そして壁に背をぶつけるまで進めて。)
        (とん、と壁に背をぶつけた後、ずるずるとその場に座り込んだ。)
        …攻撃は、受けてない。俺が、死んでた。死んだって。血痕と冒険者登録抹消と、行方が知れなくて、友達も、殺されて、嘘だろ。(仮面に当てていた手が、ずるり、と下に落ちる。)
        (仮面に引かれた血液の赤。涙にも見える。) -- 黒衣 2011-10-04 (火) 04:03:52
      • …貴方の言葉は散漫としすぎていて理解不能です、もっと整理して喋りなさい(眉を顰める、やはり外出など許可すべきではなかった)
        死んでいたから何だというのです、そんな事は大した問題ではありません…死因が分かった、というのならともかく…
        死んでいたなどという情報は無意味です(よく分からないが、つまり自分の最後の記憶の先を確認してきて…その結果が思わしいものではなかった、ということだろう)
        (だがそれが何だというのか、所詮複製体だというのに、何故ここまでショックを受けるのか、理解できない)
        (僅かに苛立ちが顔に浮かぶ、ラウンジでのことといい、あの少女のことといい)
        (連続する想定外の事態に、揺らがない筈の感情が揺らぐ)…貴方の元となった人間がどうであろうと
        その時の友人がどうなっていようと、そんな事は今関係ありません
        貴方は今サーヴァントです、聖杯を得るためだけに生み出された存在です 貴方はわきまえていると思っていましたが、思い違いでした
        良いからもう休みなさい、二度とそのような無様な様子晒すこと許しません
        -- 2011-10-04 (火) 04:14:09
      • お前、は…(ゆらりと。顔を上げた。床から相手を見上げるようにして。)
        俺にだって、やりたいことが、あった。もう少しで、手が届くところだったのに、それなのに。
        (仮面の内側から、相手へと向けられる視線。)
        お前にだって、あるだろう。聖杯を手に入れた後、どうするのか。どうしたいのかが。
        (そう、ぽつりと呟いて。再び顔を俯けた。床へと手を突く。血は既に止まり、残った残渣だけが床に痕跡を残して。)
        関係、あるさ。それに、お前は一つだけ、間違ってる。
        意思を持っているものが、自分の意思なく何かに邁進するなんて、歪んでる。
        (言えば、ふらり、と立ち上がった。一歩。二歩。おぼつかない足取りで歩き始めて。)
        (三歩目で、その姿が溶けるように消えた。その日と、翌日。姿を見せることはなかった。) -- 黒衣 2011-10-04 (火) 19:24:47
      • ……何度も言いますが、貴方は聖杯を得る為だけに聖杯によって造られた複製体です
        貴方に意思など私は求めていません、何故分からないのです
        (苛立ちの篭った声色で言って、サーヴァントを見下ろす)そして私にも自分の意思など必要はない
        私は聖杯を得るためだけに造られた道具、聖杯を得れば役目は終わり そこで打ち捨てられるだけ
        それが私の役目であり、喜びです(自分の口から出た言葉だというのに、ほんの僅かに違和感を覚える。本当に?)
        ……歪んでいるのは貴方達サーヴァントの存在です、造られた存在の癖に 楽しみだの 夢だの
        何故そんなに愚かしいのです(ふらふらと遠ざかるサーヴァントを目で追う)
        (止めようと思えば止める手段はいくつでもあって、そして今は止めるべき場面だというのに)
        ………(アサシンが先ほどまで居たはずのそこをただ、見据えることしか出来なかった)
        ………理解できません、私には理解できない…
        -- 2011-10-04 (火) 21:40:06
  • (//一枚目 二枚目 三枚目
    (//以下、お詫びと反省文です)
    (//多少のイレギュラーは想定内だということで、帰宅してすぐに対戦相手が誰か名簿を拝見させて頂いたのですが)
    (//ハァイ!自害なさい!が気に入って、それ以降まともに設定読まないで勢いだけで描きました。「うちのキャラこんなんじゃねぇよ!」とキレそうになる部分もあるとおもいます、ごめんなさい) -- ローテローゼ 2011-10-03 (月) 23:11:52
    • ///ハァイ ローテローゼ
      ///来るかなとは思っていましたがこんな来かたは想定外です 試合以外での私闘は禁じられています アサシン 自害なさい
      ///ありがとうございます ありがとうございます 自害します おのれ自害させて勝利するのが目的ですか汚いなさすが敵マスター汚い ありがとうございます
      -- 2011-10-03 (月) 23:23:04
      • (//勿論普通に遊びにも来ます、ちゃんと名簿をこれから熟読します……やだかわいい、自害なさいとか自害しますとか凄い可愛い、好みです)
        (次の対戦相手はどんな人か……戦う前に話をしてみたかった。アルスによれば『いい人』との言葉だが……)
        (彼女と私は共に敵同士だ、もしかしたら嫌悪感を持たれるかもしれない。少し緊張しつつも、平常を装って話しかけてみる)
        ……御機嫌よう、貴方がアルムさんかしら? -- ローテローゼ 2011-10-04 (火) 00:14:46
      • ///そんな褒め言葉で私が喜ぶとでも思っているのですか浅はかな自害なさい 自害します
        ……(す、と振り向くとローテローゼの顔を見て)…ええ、ごきげんよう 私が貴方の次の対戦相手のアルム・アルムニィア
        …先をこされるとは、不覚でしたね
        -- 2011-10-04 (火) 00:42:28
      • //(ぐはぁ!吐血 可愛らしさに死亡。自害しました……ありがとうございます、可愛すぎる上に面白くて声出して笑いました、お礼に自害します)
        御機嫌よう、私はローテローゼ・グレンモーリスと申しますわ(丁寧に一礼する)
        (感情のない目を、聖杯の対戦相手を目前にしている冷たさと勘違いして、緊張しながら聞き返す)……先を? -- ローテローゼ 2011-10-04 (火) 01:35:12
      • ええ、出来るならば情報収集も兼ねて自宅へ伺おうかと思っていましたが…
        ……ところで、貴方は聖杯戦争をどう捉えていますか?何故聖杯を求めるのです?
        資金面でも容姿面でも、それ程に欲するものは無いと思いますが…(翠色の目がじっと緋色の目を見据える)
        -- 2011-10-04 (火) 01:55:45
  • (同じ依頼が死者を出したものの何とか終わり、解散直後の帰り道、声をかける)
    お疲れ様なの。貴方と一緒になるなんて思わなかったから嬉しかったのよ。
    (外は夕暮れ、酒場の前の立ち話。見た目どおりの箱入り娘のような幼い笑顔)
    …でも、スーは魔物を操るのはやったことがないから失敗してしまったわ。
    (含みのある言い方をしてくすくす笑う) -- スー 2011-10-03 (月) 23:02:57
    • ………(自分より随分小柄で、表情豊かで、恐れるに足りない少女。その筈なのに)
      貴方は…(こうして対面すると何故だろう、背筋がざわつく。)
      …貴方には、私と同じ気配を感じていました。誰かに与えられた目的を叶える為だけの存在、そう思っていましたが
      …先日の言葉を撤回しましょう、貴方にはこの戦争に参加する権利が十分にあって…私は貴方とは戦いたくない
      その強欲さと欲望への純粋さ、貴方にはきっと恐ろしい程に魔術師の適性があるでしょう(サーヴァントでなくマスター相手に恐れを抱くのはこれで二度目か)
      (誰かの目的を叶える為だけに造られた道具には、目の前の存在が酷く恐ろしく映った)
      -- 2011-10-03 (月) 23:18:29
      • ふふっ(たあいもない、女の子同士の話をしている時のような笑い声)
        (周りの人から見たら依頼後に気があって話しているように見えるだろう)
        そうね、スーが生まれた時はそうだったわ。パパのための、国のための魔力の強いお人形。
        でもね。ホムンクルス。意思とは与えられるものではなく発生するものなのよ。
        (少女の事を名前ではなくホムンクルスと呼んだ。まっすぐにその瞳を見つめて)
        …貴方にも、貴方の願いがあるはずよ。もう戦争は始まってしまった。
        力を手に入れるのは貴方を創った人ではなく、貴方
        創ったものの事なんてもう気にする必要はないのよ。自分のために好きなことをしたらいいんだわ。
        …ふふ、戦わないですむといいね。貴方と私、めったに会えない同じ存在だもの。 -- スー 2011-10-03 (月) 23:32:13
      • …ホムンクルスに意思は必要ありません、必要とされるのは目的を遂げる力だけ
        私の願いはただ、創造主の為に聖杯を手に入れること 創造主の喜びが私の喜びであり、その願いが私の願い
        (言葉にしなければその目の色に飲まれそうで、足元がぐらつく)
        (見誤った、と後悔した。接触するべきではなかった。確かに目の前の少女は自分に近い存在だけれど、あまりに違いすぎる。)
        貴方には意思が発生して…願いが発生したのですね、そしてそれを叶えるだけの強いサーヴァントを手に入れた
        ……私は貴方に勝てる気がしません(考えるまでもなく、人形が少女に勝てるわけがない。少女にとって人形は遊び道具、ただ遊ばれて手足をもがれて、飽きたら捨てられるだけだ)
        ………当たること無く、貴方が誰かに敗れることを祈ります
        -- 2011-10-03 (月) 23:58:49
      • 昔のスーを見ているみたいなのよ。パパのため、パパが喜んでくれたらスーも嬉しい。
        …今もそれは変わらないけれどね?パパは好き(邪気のない笑顔。でも瞳の底には暗いものを見せ)
        貴方が「自分自身の意思がある」ことを理解できたのなら、スーにも勝てるかもしれないよ。
        負けるつもりもないけれど。もし当たったら…綺麗な子はなるべく綺麗に殺してあげるね?
        (友達同士の遊びの約束のように行って、彼女の横を抜け、歩き出す)
        じゃあスーいくね。また一緒になれるといいね?今度は他の人を間違って殺すようなことはしないのよ。
        …よく考えて、貴方自身の願いを。人に創られた身でも、スー達は、スー達なのよ。
        (振り返ってそういうと、夕闇の中へ消えていった) -- スー 2011-10-04 (火) 00:15:05
      • ……(何を言っているのか理解できない、理解してはいけない)
        (相手の術中に嵌るな、自らの目的を思い出してそれだけを考えて  必死に、そう考えること自体がもう少女に飲まれている証拠だった)
        (頭が痛い、額を抑える)…違います、私と貴方は違う
        私は道具です、聖杯を手に入れる為だけの(命を落とすことを恐れる必要はない。何度だって蘇る、私は17人目のアルム)
        (それなのにどうしてこの手はこんなに震えているのか)
        …アサシン、アサシン 居ないのですか…(弱々しい声が自らのサーヴァントを呼ぶ。何故呼んだのかもわからない)
        (呼んでどうしようというのかも)
        (頭が割れるような痛みを堪え、歩いて行くうちにやがて意思のゆらぎは収まったが)
        (それでもあの少女への得体の知れない畏怖は消えず、どうかあの少女と戦うことになりませんように、と祈るのだった)
        -- 2011-10-04 (火) 00:57:54
  • (カップに入ったぷちショートケーキを幾つも袋に入れてお出かけ中、アルムを遠巻きに見つけて)
    あ 頭のあれは見覚えありますよ〜〜〜 確かアルムさんでしたね、名前似てましたし
    …………行ってみましょうか
    こんにちは、アルムさん?(少し距離を取って話しかける) 同じくマスターのアルスです -- アルス 2011-10-03 (月) 16:45:43
    • ……(声を掛けられるより少し早く立ち止まり振り向く、余程感が鋭いのかあるいは 側にサーヴァントが控えているのか)
      (その顔を一目見て何を感じたのか、表情を歪めた)……なんの用でしょう
      次の対戦相手、というわけでもありませんし…情報でも探りに来たのでしょうか
      -- 2011-10-03 (月) 21:01:57
      • ああいえ、皆さんのところにご挨拶に ……とはいっても、さすがに対戦相手さんのところにはいけませんけどね(苦笑して)
        これからよろしくお願いしますね よかったら(ぷちショートケーキを2つ差し出す。毒などは入っていないものだ) -- アルス 2011-10-03 (月) 21:25:26
      • ……(警戒しているのを隠そうともせず、差し出されてもしばらくは手を伸ばさない)
        …貴方とは、あまり戦いたくありませんね(随分間を開けてからショートケーキを受け取るとそう呟き)
        …ありがとうざいます
        -- 2011-10-03 (月) 21:36:37
      • そう……言ってくれる人、なかなかいませんよ
        他の人を何人殺してでも願いを叶えたい そう言ってた人にも会いました
        わたしのことまで気遣ってくれて、こちらこそ、ありがとうございます 嬉しくなりましたよ(にこり)
        それじゃあ、次のマスターさんのところ行ってきまーすっ -- アルス 2011-10-03 (月) 21:50:07
      • ……(飽くまでアルスの姿が見えなくなるまで警戒したままその場に立ち尽くし)
        ……成る程、ああいった化物じみた手合いも参加しているわけですか
        ………いえ、ホムンクルスである私が言うことではありませんが、警戒すべきですね…(毒が入っていようと居まいと、渡されたショートケーキを口にする気は起きなかった)
        (…ものの、捨てればサーヴァントがうるさいだろう。適当な町民にそれを渡し、自室に戻っていった)
        -- 2011-10-03 (月) 22:03:30
  • (説明が終わり部屋に戻ると)……周囲に他のサーヴァントの気配がないのなら、姿を見せて構いませんよ
    改めていくつか確認することもあります
    一つ、貴方に食事や睡眠は必要ありますか
    二つ、貴方の元となった人間はまだこの街で生きているのですか
    三つ、まだ知り合いがこの街にいますか
    (椅子に腰掛けながら矢継ぎ早に尋ね)…それと、勝手な真似は慎みなさい 私は貴方に料理人であれとは命令した覚えはありません
    -- 2011-10-02 (日) 23:19:37
    • (相手に言葉に応じるように、室内に突然姿を表す。壁に背を預けたまま、相手からの質問を聞いて。)
      ……。(しばらくの沈黙。質問の意味を咀嚼しているのか、それともそれらの中に、何か思うところのある質問があったのか。)
      (そして、口を開いて。)まず、一つ目。基本的には必要はない。俺たちサーヴァントは基本魔力を元にして動いている。お前からの魔力補助が途絶えなければ、断食でも寝ずの番でも可能だ。
      ただし、その二つがあると、比較的戦力の上昇につながる。生前のサイクルに近似させれば、それだけ最大限の実力には近づくだろう。
      そして2つ目。すまないが、それに関しては外に出ての調査をさせてもらいたい。俺の中の最後の記憶は、体がしんどくなって、公園で眠ったところまでだ。
      その前後の記憶が曖昧で、確かなことは言えない。年齢的には生きていても、おかしくはない。
      3つ目も同じく。調査するまではなんとも言えない。以上だ。(断言を避ける形。しかし、理由はある。)
      …それはすまなかった。生前の信仰に関わる、ってのじゃないけど、似たようなもので、飢えてる奴がいたら体が動くんだ。 -- 黒衣 2011-10-02 (日) 23:35:12
      • ……成る程、理解しました
        では貴方に睡眠と食事を摂ることを許します、常に万全の体調を整えるよう心得なさい
        …生きているのならともかく、死んでいるのなら面倒ですね 死因を探られればそれがそのまま弱点に繋がりかねない
        (調査させてもらいたい、との言葉にはあっさりと頷いて)構いません、貴方自身が自分の弱点を知らなければ話しになりませんから
        しかし決して姿は晒さぬように、万一知り合いに会いその正体がバレそうになった場合、独断での処分を許可します
        (聖杯戦争に関わって居ないものでも不安要素になるなら殺せ、身勝手な命令を無表情で出し)
        …つまりスキルの一つ、というわけですか
        ……まあ今回は仕方ありません、しかしそれが戦闘中の隙につながるようでは困ります、改善なさい
        -- 2011-10-02 (日) 23:46:38
      • ありがたく。多分食事はあんまり量食べないと思うけど。
        …死んでるとは、あんまり考えたくないんだけどなぁ。どこかの街で元気に暮らしてくれてるのを祈るよ。持病なんかもなかったし、多分生きてるとは思う。
        ん。それじゃ、早速後で街に出てくるわ。そこ(部屋の中に無造作に置かれている、金の入ったバッグを指さして)からちょっとだけもらっていくぞ。もしかしたら、必要になるかもしれないから。
        はいはい。俺の独断で処分していいのな。了解ー。(相手の言葉へと、反対することもなく反芻する。その、処分、の中身が何なのかは、あえて口に登らせる必要もない。)
        スキル…まぁ、似たようなものだな。戦闘中に突然そうなったりはしないから、安心してくれていい。非戦闘時だけだよ。
        それじゃ、悪いけど行ってくる。俺がいない間に殺されたりするなよ?何かあったら令呪で呼んでほしい。
        (ひらり、と相手に向けて手を振れば、ふわりと宙に溶けるように、アサシンはその姿を消した。扉が開く音もさせずに、室内から消え去る。) -- 黒衣 2011-10-03 (月) 00:03:40
      • その心配は無用です、貴方に言われるまでもなく心得ています(そっけなく返すと、アサシンが消えた方へ目をやって)
        ……(静かになった室内で一人、今まで得た情報の整理を始める)
        (このためだけに造られて、このためだけに生きてきた。勝てるだろうか、ではなく 勝つしか無い)
        (そうでなければ造られた意味が無い 意味が無いし)……?(意味が無いし、その先を考えようとして頭を抑える)
        ……(頭に走った痛みは、それ以上の思考を妨げた。つまり考える必要がない、ということだろう)
        (頭痛と、殻を割りそうになった何かを振り払うように頭を振って、再び女は聖杯戦争へ思考を戻す)
        (しかしそれでも調子が優れない。アサシンの帰還を待たず、情報整理もそこそこにその日は眠りについた)
        -- 2011-10-03 (月) 00:40:03
  • (マスターか、との問いに頷きで肯定すると、女は自ら名乗りを上げるでもなく召喚の間を後にした)
    (一度だけ、ついてこいというように後ろに目線をやっただけ。自らの名を名乗ることも相手のクラスを聞くことも無く)
    (自室へ戻り、戸を閉めると女はようやく口を開いた)
    ……念のために、貴方のクラスを述べなさい(無表情ではあるものの、口調から感じられる明らかな落胆)
    (それは目の前の男が、決して自分の望むクラスのサーヴァントではなく、むしろ忌避したいと思っていたそれであると薄々感づいているせいだろう)
    -- アルム 2011-10-01 (土) 22:22:24
    • (相手の背から見え隠れする感情は、決して黒衣の男に対して好意的なものではないということは、聡い者であれば見るだけで感じられた。)
      (それに対して男がどう思ったのか、仮面の下の素顔の見えぬ状況では推し量る術もない。)
      (ただ、女の居室への道行き。男の首が時折左右に揺れるところを見れば、もしかすれば今の男の胸の内には、ただこの場への好奇心だけがあるのかもしれない。)
      (女の居室へと入ろうとした一瞬、逡巡したように足を止めて。それから、その場へと足を踏み入れた。)
      (部屋の様子を確認するように、顔を左右へと緩く向けた後、男は無言でそこに佇んでいる。そうして向けられた、問い。)
      ……。(女の言葉に乗る色は、男を歓迎していないことを隠そうともしない、失意。それを受けて、男が緩く肩を竦めた。)
      (継いで告げられた答えは)…アサシンだ。暗殺者だよ。(女の落胆を決定的にする一言だった。)なぁ。一つ聞いていいか。 -- 黒衣 2011-10-01 (土) 23:11:00
      • ……(その答えに女の表情が歪む。明らかな失望の表情、しかし先程までの無表情に比べれば幾らかは人間らしい)
        …アサシン、そうですか…使えぬ道具を呼びました…かといって、契約破棄をすればこの戦争からは脱落…
        ……配られたカードで勝負するより無いとはいえ…(想定外です、と呟いて唇を噛む。)
        (そうして随分長い間考えこんで、それからようやっと顔を上げた)…その質問が、聖杯を手に入れるに関係あることだと言うのなら、許可しましょう
        -- 2011-10-01 (土) 23:28:29
      • (相手の表情の変化に対し、狼狽する様子はなく、首を振るだけ。仮面の中のその顔が例え笑っていたとしても、違和感のない仕草。)
        うわ、酷。初対面の相手に向ける発言じゃないだろ、それ。何歳だお前。
        (口ぶりだけは、相手の言葉にげっそりしたように。はぁ、と大きくため息をついて、後頭部を掻いた。)
        ん?あぁ、関係あるある。(深刻そうな相手の様子とは正反対に、気軽な風に)今、黄金暦で何年だ? -- 黒衣 2011-10-01 (土) 23:39:51
      • 私の年齢が聖杯戦争に関係あるとは思えません 私が何歳でありどのような素性であろうと貴方に求められていることは変わらない
        聖杯を手に入れる、その目的の為以外の行動や会話は許可しません(可能ならば思考することすら制限したい、とでも言うように告げて)
        …先日、黄金暦199年になったばかりと記憶しています
        …覚えておきなさい。聖杯を手に入れることは私の義務です、例えアサシン 貴方が使えぬ道具であろうとそれは変わらない
        -- 2011-10-01 (土) 23:54:03
      • (男が、笑った。少なくとも仮面の内側から、笑い声が聞こえてくる。大きく笑って、それから、ふん、と鼻で笑ってから。)
        であれば、お前は俺に年齢を教えるべきだし、会話をすべきだ。現時点でお前が俺を信用しないように、俺もお前を信用してないんだから。
        信用がなくても戦えるさ。ただし、俺は全力を注がない。注げない。俺に令呪を使おうと、一時的なものだ。お前が死に、俺は消えて、聖杯戦争は終わるだろう。
        義務とお前のプライド。どちらを優先するか、お前が決めればいい。性能の低い道具すら使いこなせない、使えないマスターとなるか、どうか。
        …199年、か。(女の返事を受けて、男は少し、視線を上へ向けた。) -- 黒衣 2011-10-02 (日) 00:13:38
      • 信用?…道具が使い主を信用する必要がありますか?道具は道具らしく、与えられた役割を正確にこなせば良い
        そして貴方は何か勘違いをしているようですが、私もまた聖杯獲得の為だけに造られた道具
        道具と道具の間に信頼関係など存在しません あるのはただ造り出された目的のため尽力するという目的と義務のみです
        …貴方には少し、道具であるという自覚が足りないようですね(蔑むように目を細める。道具としての自覚がない、というのは女にとってあり得ないことであり、あってはいけないことであり)
        ……決戦が始まるまでに矯正なさい、あまり猶予はありません(諦めたように言う。変わるべきは相手であって自分ではないと、頭から思い込んでいる)
        貴方の元となった人間がいつの時代に生まれたモノかは知りませんが、もしまだ存命であるようなら注意なさい 素性が知られれば余計に不利になります
        -- 2011-10-02 (日) 00:32:26
      • …一つわかった。お前、馬に乗れないだろ。乗る前に振り落とされて、理解出来ない顔をするタイプだ。向いてないな。
        造られた…?(訝しげな口調。そして少しの沈黙の後。相手へと歩み寄り、すっと手を伸ばした。自然な動き。)
        ふむ。(流れるように、相手の顔へと翳された手が、相手の頬を引っ張る。)
        道具の自覚、か。お前こそ、聖杯戦争を理解してないんじゃないか?魔術師同士が正面から魔術戦をするのではなく、サーヴァントを介してぶつかり合う。これが、戦争と呼ばれる理由を。
        そうだな。猶予はないさ。俺も急がなきゃならない。(相手の諦めを受け止めて、軽い口ぶりでそんな言葉。)
        ……。(素性。それを聞いて、一思案の様子。)なぁ、えぇと……そういえば、お前名前なんていうんだ。 -- 黒衣 2011-10-02 (日) 00:49:09
    • 聖杯を得る為に馬に乗る必要があるというならばそれを習得しましょう、しかしそれはあり得ません 向き不向きではなく、私の役割で無いだけです
      (アサシンの動きを特に咎め立てするでもなく、目の前のサーヴァントに失望している女ではあったがある種の信頼はあった)
      (サーヴァントがマスターに危害を加える筈がない、という絶対の信頼が)………(僅かに揺らぐ)
      あひゃひう ほはへははひ…ほおほうひいいああうへふあ(アサシン 答えなさい…この行為に意味はあるのですか?)(無表情で頬を引っ張られながら、念のために尋ねる)
      安心なさい、私は十二分に聖杯戦争を理解しています その為に造られたと言ったでしょう その為の知識も体も理論上は出来上がっています、問題ありません
      理解してくれて何よりです
      個体名はアルム・アルムニィア、しかし名前で呼ぶ必要はありません マスターと呼べば良いでしょう、貴方が私のサーヴァントと知られれば面倒です
      -- 2011-10-02 (日) 01:08:33
      • (無言の圧力を相手に与えたまま、男は女の頬を摘んでいる。相手の頬を引っ張る手の、絶妙な力加減。柔らかさを確かめるように数度引いた後、あっさりと手を離した。
        なんだ。柔らかいじゃないか。(面の中から伝わる空気が、僅かに和らいだ。)
        あぁ?えぇと、ちょっとまて。ほはへははひ…あぁ、なるほど。意味ならあるよ。人間じゃないとかそういうこと言う奴を見たら、取り敢えずほっぺた引っ張るって決めたんだ、俺。
        座学に完全にはまりきった答えをありがとう。参考になったよ。取り敢えず、俺たちの未来はなかなかに暗い。(はぁ、とため息をついて、仮面の上から顔を抑えて。やれやれと言った様子。)
        なるほど、アルムか。でさぁ、アルム、後でちょっと外出してきてもいいか?あぁ、戦争に必要な行為だから。後金を少しくれ。キッチンがあるなら場所も知りたい。
        (次々と、畳み掛けるように相手に対して言葉を継いでいく仮面の男。) -- 黒衣 2011-10-02 (日) 01:18:17
      • (普通の人間と比べれば肌に冷たさは感じるものの、指先に伝わる感触は紛れも無く人間のそれだ。頬から手が離れれば、不可解そうに頷く)ええ、当然です
        成る程、元となった人間の習慣めいたものですか …質問の答になっていないとは思いますが、許しましょう
        しかし次からは許可しません、気をつけなさい
        ええ、しかし諦めることは許されません、存分に努力なさいアサシン(まさかその様子の原因が自分とは思ってもいない)
        …聖杯に必要な行為?……わかりました、では外出を許可しましょう、しかし決して他のペアに見つからぬように
        万一見つかった場合、私がマスターであることは決して悟られてはいけません、注意なさい(言いながら、テーブルに無造作においてあった鞄を差し出す)
        自由に使いなさい、聖杯獲得に必要な資金であれば幾らでも用意しましょう(持てばずっしりと重い。少しくれ、と言われて渡すには多すぎる金貨が入っている)
        キッチンならばこの部屋に備え付けのものがあります、良いですか 何度も言うようですが他のペアに見つからぬように気をつけなさい …決して自分のクラスとマスターは悟られぬように
        -- 2011-10-02 (日) 01:35:09
      • 習慣っていうか、まぁそんな感じってことでいいや…(説明するのが面倒くさいので諦めた)
        サンキュー。どっかで金が手に入ったら返s…重っ。(手を伸ばして袋を受け取った所で、言葉が途絶える。)
        え。重くないかこれ。何。ここ数年で貨幣価値変わったのか?(これまでに持ったことのないほどの大金に思わず狼狽えるアサシンさん)
        こんなにいらんし。ちょっとでいいって。(ひのふのみ、と中から数枚の金貨を抜き出せば、残りは再び机の上においた。安堵の溜息。)
        備え付け…そこか。あいあい。少なくともバレたりはしないようにするさ。俺なら、それができる。
        (言うと同時。アルムの目の前から、黒衣の姿が消えた。霊体へと推移したのではない。気配を感じることのできない消失。)
        (レイラインの消失が生じていないことだけが、アサシンが生きているということをアルムに伝えている。そして、再び突然、黒衣はアルムの前へと姿を表した。) -- 黒衣 2011-10-02 (日) 01:46:50
      • …(不意に気配の消えた自らのサーヴァントに、部屋を見渡す。マスターであるのに自らのサーヴァントがどこにいるか感知できない)
        成る程 …いえ、サーヴァント相手にどれ程通じるかは分かりませんが、まあ(使いようですね、と独り言ち)
        (一人になった所で、ふと時計に目をやれば丁度食事時)
        (万全の状態を維持するために規則正しく食事を取ることは必要だし、そう義務付けられている。)
        (椅子に座ると、ラベルの貼っていない鈍色の缶詰を開けた。人がそのまま食べるには少し躊躇する、品のない言い方をすれば犬の餌か吐瀉物じみた中身を黙々と口に運んでいる最中)
        …成果はありましたか(現れたアサシンのほうに顔を向ける)
        -- 2011-10-02 (日) 02:00:16
      • (再び現れたアサシンは、特に先ほどと変わった様子もない。手にも何も持っておらず、顔をキッチンの方に向けている。)
        いや、成果も何も、今はずっと室内にいたし。気配殺してただけで。(どうやら、自身の有用性を示す一端として、この狭い室内で気配を殺し、マスターの目から逃れていたらしい。)
        キッチンとか見てたけど、お前料理できないだろ。調理道具が全然なくてびっくりしt えっ いや えぇー…?
        (アルムの方へ振り向いたと同時、疑問と驚愕と不信の篭められた声。それを上げた男の視線は、アルムの手元、缶詰へと向いている様子。)
        (ついっと手を上げて、缶詰を指さして。)なにそれ。 -- 黒衣 2011-10-02 (日) 02:12:16
      • …そうでしたか アサシンのクラスに恥じぬ能力のようですね、認めましょう しかしこれが対サーヴァントでも同じように機能するのかどうか…
        いえ、どうやらここのサーヴァントはマスターと別れて個別行動する者が多いようです、その隙をつけば…
        ……しかしリスクも大きい…(言いながら、とても食欲の湧かない見た目のそれを口に入れ)
        食事ですが、見てわかりませんか
        どこにでも持ち運べて長期保存がきき、これ一つで必要な栄養が全て取れます 何れ貴方の分も用意させましょう
        -- 2011-10-02 (日) 02:19:54
      • 心配性だな、アルム。(笑い混じりの声で、相手を揶揄するように言った後、すっと空気が張り詰めた。)
        この世界の誰一人として、混じり込んだ俺を捉えることはできない。敵がマスターと行動していれば、尚更。(そこまで言って、空気が再び緩んだ。)これは確信だ。信じるといいさ。
        …闇討ち暗殺に、躊躇はないんだな、お前。
        見てわかりません。俺の知ってる食事ってそういうのじゃねえし!なんか燃料補給の類だろそれ!?
        いや、俺の分はいらない。それ食べると即死しそう…というか…ちょっと味見させてくれよ、それ。 -- 黒衣 2011-10-02 (日) 02:37:46
      • ええ、通常の聖杯戦争であればそうでしょう…けれどこの聖杯戦争は特殊です、聞き覚えのないクラスのサーヴァントもいれば
        …同じクラスのサーヴァントが複数存在している、万一相手も同じアサシンであった場合、どこまで貴方のスキルが通用するか、それを今考えていました
        聖杯を手に入れる為に必要ならば何も躊躇する必要はないでしょう(違いますか、と顔を上げる。ルールで禁じられていなければ)
        (禁じられていてももしチャンスさえあればきっとこのマスターはそれを命じるのだろう)そうですか、文化が違う年代に生きたのでしょうね
        毒は入っていませんが(食べかけの缶詰をそのまま差し出す。軽いアンモニア臭が鼻を突く上に見た目がひどく悪い)
        (主催副菜デザートを全部ミキサーに入れてサプリメントをぶちこんだらこうなるかな、みたいななんとも形容しがたい味だった)
        -- 2011-10-02 (日) 02:52:38
      • お互いアサシンなら、お互いかくれんぼして終わりだったりしてな。平和なもんだ。(冗談交じりにそんな言葉。勿論己の言ったそれを信じているはずもなく。)
        ま、試してみないとわからないってのが本音だが、細工は流々仕上げを御賢じろ、ってことで一つ。
        …正しいさ。これ以上ないほどに正しい。お前が呼び出した俺のスキルも何もかも、こうしてアサシンとして呼ばれるほどに、その行為に適正を持っているんだから。
        (それが男にとって幸福であるかどうかは別として、そこに厳然としてある事実。それを活かすことに、何ら問題はない。そう、理論上は。)
        いや、年代なんかはそうでもないんだが…(差し出された缶詰を受け取り、後ろを向いた。仮面を押し上げているのがわかる。すんすん、と鼻を鳴らす音。)えほぇっ!?(むせた。)
        !? ! !??(混乱してくる様子が背中から伝わってくる。指先で缶詰の中身を一掬いして、舐めた。)
        …………。(沈黙。仮面を元に戻してから、アルムの方へ振り向く。)
        却下。(缶詰を部屋の片隅、ゴミ箱の中へと流れるような動作で叩きこんだ。) -- 黒衣 2011-10-02 (日) 03:07:02
      • その場合は私自らがマスターを処分する必要がありますね、とはいえ私の戦闘能力は高くありませんから何か強力な武器が必要になりますが…
        …再来月には戦う相手が決定します、まあ策を凝らすのはそれからでも遅くはないでしょう
        ええ、出来れば油断しているであろう今のうちに、無知なマスターだけでも処分しておきたいものです いくら強力なサーヴァントといえどマスターを失えばどうしようもありません
        …(無表情にその背中を見つめている、何を騒いでいるのか分からないといった様子)
        (そして流れるような動作でゴミ箱へシュートされる缶詰を目で追い、再びアサシンに目を戻す)サーヴァントである貴方が、マスターである私に却下とはどういうことでしょう
        万全の状態を保つのに食事は必要不可欠です、霊体である貴方達には実感し辛いかもしれませんが、今のような行為は今後禁じます
        (ゴミ箱から缶詰を拾い)良いですねアサシン
        -- 2011-10-02 (日) 03:16:49
      • 武器に頼る時点で、多分他のマスターに勝つことは難しい気がするけどな。他の連中は少なくとも、それなりの戦闘能力を持った上で、同等の武器を用意してくると考えたほうがいい。戦いってそういうもんだ。
        襲撃するのは構わないが、残念だけど、今の時点でそれは勧められない。理由はいくつかあるが、最大の理由は、お前もそうして狙われてるだろうことと、お前に自分の身を守る力がないことだ。
        どういうこともこういうこともねぇよ!これだけの素材を、意図的にこれほど無駄にしていることが。そしてお前がこれを食べるのが、却下だって言ったんだ!
        (ゴミ箱から缶詰を拾い上げたアルムの手を、アサシンが掴んだ。それほど力が篭っているようには見えないのに、まるで固定されているかのように動かない。)
        (それと同時、極端に研ぎ澄まされた敵意が、アルムの体へと正面から叩きつけられる。いや、正確には、手の中の缶詰へと注がれている。)
        …言いたいことは、山ほどある。特にお前の親に。でも、まず一つ。俺の前でこれを食べることだけは、度し難い。
        (もしかすれば、相手に対して怒りを覚えさせるのではないかというほどの傲慢な言葉。ことによると令呪で自害を命じかねられない程の暴言。)
        (けれど、それを恐れる様子もなく、アサシンはマスターの手を留めたまま。) -- 黒衣 2011-10-02 (日) 03:35:22
      • ええ、ですからセイバーやランサー等圧倒的な力を持つサーヴァントが必要だったのですが… あれらなら、無限の魔力の供給さえあれば理不尽なまでの能力で障害を打ち倒せる
        確かに私に見を守る力はありませんが… 令呪の問題さえ解決すれば、その心配は不要になります、例え私が死んでも18人目の私が頑張ってくれることでしょう
        (無駄、と言われるとため息をつき)無駄ではありません、むしろ効率的と言えます 食事にかかる時間を大幅に減っていますし、栄養吸収も良い
        …文化に馴染めないというのはいたし方ありません、けれど理解なさい
        (手を掴まれればその体勢のまま静止する。元よりサーヴァントの力に適うわけがないとわかっていたし、何よりもこのホムンクルスは極端に身体能力が低い)
        (相手が例えサーヴァントで無くても掴まれた腕を振り払うことは困難だった)言葉を慎みなさいアサシン、私の創造主に対しての暴言は許しません
        次は警告で済みません、令呪を使います(感情の篭らない瞳で仮面を見つめる。淡々と、用意されたエラーメッセージを読み上げるように)
        貴方が、私の食事について何が気に入らないかは分かりませんが私にとっての食事はこれです、許容出来ないというのなら私が食事の間は席を外すことを許可します
        それで良いでしょう
        -- 2011-10-02 (日) 03:59:35
      • それが想定外にアサシンだったから、ってわけか。……魔力の供給になら、自信があるのか?
        死んでも、って…それはつまり、お前のコピーに令呪を転々とさせるってことか?無理だ。手術での移植は可能かもしれないが、即死に対応しうるとは思えない。
        (少なくとも、召喚に際してアサシンの脳裏に刻まれた記憶の中に、それが可能と思える記憶は存在しなかった。無謀なその発言に、首をゆっくりと振って。)
        栄養とか、時間とか。食べるってのは、それだけじゃないはずだ。味覚が存在している以上、生き物ってのはそれを必要とする。
        五感の1つだけを活用しないなんて、アンバランスがすぎる。
        (相手の言葉に一瞬の逡巡。けれど、手を離さないままに。)…親のことを馬鹿にしたのは悪かった。けれど、それを食事として取ることは、たとえ俺の目の前じゃなくても、知ってしまった以上は見過ごせない。
        それこそ、この戦争を勝ち上がるために、俺は食環境の改善を提案する。40分よこせ、アルム。 -- 黒衣 2011-10-02 (日) 04:25:40
      • いいえ、魔力の供給だけしか 誇れるものが無いのです 私に出来ることはサーヴァントが欲する魔力を際限無く供給することだけ、強力なサーヴァントさえ呼べればたそれだけで勝てる戦いの筈でしたが
        (こうも勝手が違うとは想定外ですね、と今回の聖杯戦争に対して小さく不満を述べる)コピーと呼ぶのは不適切かと思いますが、現状不可能であることには同意しましょう
        期間中に何らかの手段が見つかれば良いのですが
        私を生き物として扱うのは不本意ですが…(勝ちあがるため、と言われれば口を噤んだ。その単語はどうやらこのマスターの判断を甘くするらしい)
        …許可しましょう、提案を受けます …しかしそれに私が納得出来なかった場合、私に従うように
        -- 2011-10-02 (日) 04:37:48
      • なんにせよ、既にお前の前提は覆ってる。呼び出された上にハズレな俺が言うのも何だけど、そうならそうで、現実的で有効な戦い方を思案するべきだ。
        そういう意味ではさっき言った闇討ちは有効だけど、お前の生存に不安があるから勧められない。現状は待ちと、他のペアの情報の把握に務めるべきだろう。
        (卓上の金貨の詰まったカバンへと目をやって)あれだけの金を用意できる身分なのは分かった。情報に関しては俺もある程度集めるつもりでいるけど、そちらに情報のつてはないのか?
        (口に出した言葉が己の意図通りに働いたことに、心のなかで安堵の溜息。)よし。…納得?させてみせるさ。時間を計ってもらってもいい。
        (言うが早いか、再びアサシンは姿を消した。今度は部屋の中からも居なくなったようで。室内は、再び静かになる。)
        (そうして10分ほどの後、今度は女の目前ではなく、キッチンからの物音が、アサシンの存在を示した。) -- 黒衣 2011-10-02 (日) 04:55:01
      • そうですね、口惜しくはありますが 確かに今私に出来ることは情報収集のみでしょう、こちらの情報は極力晒さない かつ相手の情報を引き出す
        …その間に、18人目の私に令呪を引き継ぐ方法が見つかれば僥倖ですが…
        勘違いしないようにアサシン、私の身分が高いのではなく 私を造り出した方の身分が高いのです ある程度なら、そちらから情報を頂けるとは思います
        しかしより深い情報を、と思えば自らの足に頼るより他無いでしょう この街は兎角権力が効きづらい
        (悲惨な姿になった缶詰をテーブルに置くと、椅子に腰掛け時計を見る)
        (暫くしてキッチンより聞こえてきた物音に、なるほど改善とは自炊のことかと理解した。元は料理人でもしていたのだろうか、とアサシンの真名へ思考を巡らせすぐに止めた。今それより考えるべきは、他サーヴァントの事である)
        (やはり、サーヴァントの元が冒険者であるというのは実に面倒だ、一番手っ取り早く情報を集めるならばやはり酒場だろうか)
        (キッチンから聞こえる調理の音の中、じわじわと少なくなっていく残り時間を見て)…アサシン
        時間というのは大事です、特にこの聖杯戦争においては …そろそろリミットが近いですが、まだ出来ないのですか
        -- 2011-10-02 (日) 05:18:24
      • いいとこ取りが目標、か。中々に難しい希望だけど、それくらい掲げておかないと、勝利には程遠い、か。
        お前の身分だろうが上の身分だろうが、使えるものであれば同じだ。最終的には自分の足が一番だろうけど、それでも下準備くらいにはなる。そういうもんだ。
        (姿を消した後、気配を殺して、宿舎から抜け出し、街を駆けた。己の記憶とそう変わらない街並み。見覚えのある風景。)
        (行きつけだった店は避ける。今は時間との勝負だった。会話の時間も惜しい。値が張ることは避けられない。けれど、食材に妥協はしない。)
        (サーヴァントとしての脚力を生かした最初の作業が買い出しとは、笑えてくる。仮面の内側で、笑をこぼした。)
        (食材と、調理器具。最低限のそれらを仕入れて、部屋へと駆け戻った。ここまでで10分ほど。腕は落ちていないだろうか。少しの不安。)
        (けれど、不安を持つ意味もない。己は確かにあの、公園で眠りに落ちた時の己であり、前の日まで欠かさず料理を続けていた自分である。)
        (手は、振る舞い方を忘れていなかった。流れるように食材を下拵えし、準備をすすめる。)
        (20分。油の音。香ばしい匂いが漂う。30分。磯の香り。室内に満ちる。)
        (そうして宣言してから39分30秒ぴったりで、それは卓上へと並べられた。)
        ボンゴレビアンコ。後、サラダ。ドレッシングはオリーブオイルと砂糖と酢と塩。砂抜きあさりは飲食店で買ったから少し値が張ったけど、そう高いものじゃない。栄養価は三食で計算して過不足なくする。食え。
        (宣言した時間では、買い出しまで含めればそう大した料理はできなかった。短時間で作った料理。しかし、立ち上る匂いは食欲を刺激するものに仕上げたはずだ。)
        (味も、普段からあの缶詰を食べているのであればと、味覚に一撃を加える物を選んだ。)
        (あの学校で、知人らの食欲を満たしていた時と、変わらぬものを仕上げきった自信はある。)
        (そうして卓上から離れ、壁へと背を預け、後はマスターの判断に任せるというように、沈黙した。) -- 黒衣 2011-10-02 (日) 05:58:47
      • (テーブル並んだ料理を、初め女は無表情で見つめているだけだった)
        (随分時間が経って、ようやく握ったスプーンでスパゲティをすくい取ろうとし、失敗する。)
        (今まで食事にそれ以外の道具を使ったことが無かった、つまりこれは私の食べるべきものではない。そう判断して次にあさりをスプーンに乗せるとそのまま、口に運んだ)
        (見かねたサーヴァントが声を掛けるまで、そんな食事以前の問題の作業は続き)
        ……(フォークの存在を教えられれば、ようやっと用意されたそれをマトモに口にした。)……少し温度が高すぎるように思います
        (食事までに手間取った為温くなったボンゴレビアンコに対してそんな感想を述べて、後はうまいともまずいとも言わず無表情に手と口を動かす)
        (子供じみた食事動作で、かなりの時間をかけて、皿は綺麗に空になった)
        …アサシン、先ほどの提案を許可します
        (ごちそうさまの代わりに口にされた言葉はつまり、美味しかった、気に入った、ということだろう)
        今後の食事の用意は貴方に任せます、構いませんね
        -- 2011-10-02 (日) 19:49:25
      • (長い沈黙。料理から立ち上る湯気の量がどんどんと少なくなり、室内を占める料理の香気が強くなり始めた。)……。
        (無言で相手の様子を眺めている。が。内心ではかなり愕然としているアサシン。)
        (マジか。マジでか。やはり俺の腕はまだそこまで至ってないのか。考えてみたら大衆食堂だもんな俺の味…と仮面の内側で早くも絶望し始めたタイミング。)
        (そこで目の前のマスターが動いた。相手の視界の外で、アサシンの肩がぴくりと動く。)
        (猫に餌付けをしている気分になりながら、相手がスプーンを持つのを…スプーンだけ?)
        (とりあえず声をかけずに観察してしばらくたって、ようやく把握した。)
        …あさりは殻ごと食べるもんじゃない。(相手が口に運び終える前に、声で留める。)
        (何やら懐かしさの入り混じった感情と共に、食器の使い方やら食べ方なんかを一つ一つ、親切なまでに教えていく。)
        (ようやく相手がパスタを口に運んだ頃には、湯気は消えていた。にも関わらず熱いとの言葉に、がくりと肩を落とす。)
        …当たり前だろ、作りたてなんだから。料理ってのは、それくらいの温度で食べるのが一番いい。
        戦争に関わるっていったのは、その辺りだ。料理の温度や食材で食後の体調は変化するし、その日の行動によって多く摂取すべき栄養素もある。
        (一応理由はあったのだと、相手へと軽い説明をして。あとは相手が食べ終えるのを待つ。)
        (口に運んでいるということは、少なくとも食べられない味ではなかったのだろうと、少しの安堵。仮面の外に滲むかはわからないけれど。)
        おそまつさん。…そりゃよかった。あぁ、いいさ。文句言われないように、栄養もすべて考えた食事を用意してやる。
        だから、あの缶詰は中止だ。とはいえもったいないし、何かに調理して使えないかは後で見てみる。未開封のを二、三個渡しといてくれ。 -- 黒衣 2011-10-02 (日) 20:50:39
      • …成る程、理解しました ですが貴方が私の体調に気を回す必要はありません、どんな状況でもこの体は問題なく魔力の精製が出来るようになっています
        食事の内容を考える時間があれば、この戦争に勝つための戦法の一つでも考えて欲しいとは思いますが…
        ……これで貴方の気が済むというのでしたらこの程度は好きにさせましょう(少しの沈黙の後、相手に聞かせるためというより自分に言い聞かせるように言って)
        構いません、そこにある箱から好きに取りなさい(部屋の隅に置かれた箱を指す)
        (同じ箱がいくつか並んでいて、その中にぎっちり詰まった缶詰を見るに聖杯戦争が終わるまでこれだけで過ごすつもり、過ごさせるつもりだったようだ)
        他に必要な物があるなら言うように、可能な限り用意しましょう それが勝利のために必要ならば
        また私から離れるときは必ず行き先と目的を告げるように、許可のない単独行動は認めません
        場合によっては令呪を使う事態にもなりかねませんので 良いですね
        また外に出た場合、私と貴方は完全な他人です(会話はこちらを使ってするように、と思念で語りかけ)
        聖杯を手に入れる、その目的の為だけに造り出されました、失敗は許されません 例え想定外の事態が起きてもそれは変わらない
        ……行きますよアサシン、私達に必要なのは情報です
        (食べた食器もそのままに席を立ち、部屋を出ていった)
        -- 2011-10-02 (日) 21:29:32
      • 戦いの舞台で、これを原因に足元ふらつかせて転ばれでもしたら、お前をかばい切る自信はないよ。
        内容を考えるのは手馴れてる。それこそ片手間でもできるくらいに。それに作戦って、それを考えるのがお前の仕事だろ、マスター。
        あぁ。安いものだろ?とりあえずサーヴァントはお前の言うことを聞くようになるし、体調も維持できる。一石二鳥だと思っておけよ。(相手の言葉に肩をすくめながらそんな台詞。)
        …多っ。(素でビビるアサシン。箱に近寄って、手の甲で軽く叩いてみる。重い音。みっしり。)
        …とりあえず、さっきもらった金があれば、しばらくは必要ないだろうさ。
        毎回許可、か?(その点にだけは、訝しげに言葉を繰り返した。)それは困るな。それこそ、俺の特性を生かし切れない。
        アサシンのサーヴァントは、お前を守る騎士でもなければ護衛でもない。それこそ、常に闇に潜んで、チャンスがあれば敵について情報を得て、殺すのが仕事だ。
        お前に危険が迫っていなくて、チャンスがあれば、機を見て敏に動くべきじゃないかと思う。まぁ、最終的な判断は、お前に任せるけど。(はいはい、了解しましたよ。これでいいんだろう?)
        (思念でそう返して、テーブルへと近寄る。食器の後片付けをしようと手を伸ばした所で、立ち上がる相手。)え。あ、おい。
        ちょっと、皿洗うくらいは、って、あぁ、もう。(取り敢えず皿を流しに入れて水だけ貯めた後、姿を消してマスターの後を追っていった。) -- 黒衣 2011-10-02 (日) 21:51:36
  •  
  •  
  •  
  •  
  • (手提げできるカバンを備え付けのテーブルに置くと、サーヴァント召喚へ赴いた)
    (想定外のサーヴァントを得て戻ってくるのはそれから一時間後のことである)
    -- 2011-10-01 (土) 21:54:06
  • (部屋に戻ってくるなり、テーブルの上に一冊の資料を投げ出す。この街に以前あった、という学園に関して纏めた資料のようだ)
    (あった、ということはつまり今はその建物自体存在しないということであり)…アサシン
    貴方は随分と若いサーヴァントだったのですね(資料に挟まれた一枚の写真、恐らくアサシンはそれに良く見覚えがあるだろう)
    …この中のどれが貴方かはわかりませんが
    • (キッチンから聞こえていた水音は、扉の開く音と、部屋の主の足音が響くと同時に止まった。)ん。(キッチンから姿を見せる黒衣。)
      あぁ、おかえり。(どうやら食事の仕込をしていたようで、室内には少し野菜の香りが漂っている。)
      何か情報の収穫は(あったか、と。其れを尋ねる前に、言葉は止まった。卓上に投げられた本。その表紙に書かれた、資料のタイトル。それを目にしたからだ。)
      ……。(ゆっくりと近寄って、その資料へと手を伸ばし、開いた。ぱらぱらと捲り、その手が写真のページで止まる。)
      (仮面の中の表情は、アルムからは見えない。けれど、その指先が少しだけ、揺れている。)…よく、調べがついたもんだ。(声は、何時もの通り平静で。) -- 黒衣
      • そうですね、先日取り乱した様子の貴方が漏らした単語から
        (揺れる指先を見て、それから写真に目を移す。その写真の中にはこの戦争に参加しているマスターの顔もあって)
        ……とはいえ、完璧に調べられたわけではありません。建物自体既に消えていましたし、容易に卒業生に接触すればそこから貴方の素性が割れる危険もありましたから
        ただ、貴方の真名を知られることが他のペア以上にまずい事である、というのが分かっただけでも十分でした
        それと、当たればまずいペアが増えたということも…(少しの間黙る、それから口にしたことは大凡このマスターの口から出る筈の無い言葉)
        アサシン、今回の聖杯戦争 辞退しても構いません どうします
      • …あー。なるほど、なるほど。そういえば俺、何か、口に出したかもなぁ。(あの時の事を思い出そうとしても、記憶は曖昧。けれど、つまりそれは、何かを口に上らせかねない程、前後不覚だったということ。)
        (懐かしい顔の並んだ写真の上を、一人ひとり、思い出すように指先がなぞって行く。誰一人忘れてなんて居ない。今も昨日の事のように、鮮明に。)
        …そっか。やっぱり、お前が見ても、消えてたんだな、学校。(仮面の内側から、小さな笑い声。僅か寂しげに聞こえる。)
        別に知られても、俺の戦い方を知ってる奴は、基本いないはず、だけど。でも、どこから弱み出るか判らないしなぁ。(写真をなぞる指先は、全員を辿り終えて。資料をぱたん、と閉じる。溜息が一つ。)
        (当たればまずいペア。その言葉に、ゆるく俯いて。)…ガゼットか。後、キライ先生。
        (聖堂で。そしてこの迷宮で見た、見覚えのある姿たち。気づかれる前に身を隠した。おそらくあちらは気づいては居まい。言葉に悩むように、沈黙。)
        …え?(耳に届いた言葉を疑った。)辞退って、お前。(相手へと視線を向ける。仮面の内側から伝わってくる、動揺。)どういうことだ。 -- 黒衣
      • ええ、戦い方を知らずとも弱点さえ知っていれば問題ありませんし…あの時の話によれば、貴方は死んでいるのでしょう
        死因を探られれば、それが直接貴方の弱点に繋がりかねない…(沈黙を受けて、目を細める)
        聞こえませんでしたか、辞退しても構わないと言ったのです
        サーヴァントである貴方が戦えない、というのであれば辞退するよりないでしょう 令呪は強力ではありますが…
        万能、というわけでもありません、令呪に逆らい死を選んだサーヴァントもかつて居たと聞きます
        この戦争を辞退して、貴方を座に返しましょう 私はこの戦争の結末を見届け次第、次の聖杯戦争に備えることになります
        どうします(備える、と言えば聞こえは良いが つまりそれは今こうして話しているアルムは、次のアルムの為に死ぬということだ)
        (相変わらず感情の宿らない瞳からは、何を思っているのか読み取れない。合理的な判断なのか、それともアサシンを思いやってのことなのか)
        (忠誠を試している、という見方もあるかもしれないが…)
      • (死因。その言葉に口を噤む。それから、惑うように。)…大量の血痕と失踪。状況証拠で死亡だ。…死因は知られてない。調べても、わからなかったから、多分、誰も知らない。
        ただ、流れた血液量は、致死量だ、って。
        聞こえたけど、お前、それは。(目の前に相手に、召喚されてからこれまでに言われた言葉は、覚えている。)
        (聖杯に対する執着。他者、創造主に与えられたであろう目的に対する邁進。)
        (歪みきった其れを主張し、こちらに対しても其れを求め続けてきた相手からの突然の譲歩は、ただ、戸惑いを己の中に生んだ。)
        (相手の様子を伺おうとも、平時とは変わらない表情と、声。相変わらず、何を考えているのかわからないその様子。)
        次の戦争に備える、って。次、いつ起きるか判らないんだろう。お前は、それでいいのか。
        (目の前の相手がホムンクルスであり、死ねば代わりが創られるであろうことは知っている。けれど、アサシンは知らない。己の処理を前提に、目の前の相手が話していることを。)
        もしかしたら訪れないかもしれない次の機会まで、ただ、鍛えるなりをして時間を待つってことか? -- 黒衣
      • 状況証拠で死亡、ですか?死体が見つかっていない?……まあ、良いでしょう
        今聞いているのは私です、辞退するのですか しないのですか(どちらです、と尋ねる声からは苛立っている様子も感じられず)
        私は貴方を呼んだ時に、使えない道具を呼んだと言いました
        しかし先日の一件で思い直しました、使えぬのは私の方だったようです(先日、というのは恐らく遺跡に潜った時のことだろう)
        17人目の私も、未だ聖杯を得るには不完全だったと判断します 改善が必要とも
        不完全な道具に扱われて無意味に傷つくのは貴方も望む所ではないでしょう、ですから… ああ、いえ 現在の私の身体では鍛えたところで仕方ありません
        根本的な体質の見直しが必要かと思いますので、恐らく私は廃棄処分でしょう(まるで平然と言い放つ、大したことではないといった様子で)
        18人目の私から体質の改善が行われ…完成し切るまでどれほど掛かるかはわかりませんが、まあ次の聖杯を待つに十分な時間はかかるでしょうから心配いりません
      • …なんか、お前がそう謙虚な感じだと、こう、気持ち悪いというか。(これまでと随分と様子の違う相手の様子に、只々戸惑う様子の黒衣。)
        いや、そりゃ普通の人間が、サーヴァント同行しないと聖堂教会も立ち入れないところで、活躍なんてできるはずないって。
        (相手の言葉の指す所に思い至ったか、首をかしげて、そんな言葉。)
        改善してどうこうじゃない。そう、鍛えた所でそんなの無r


        はぁ?


        (思わず声を上げた。戸惑いが動揺に代わり、相手の言葉を頭の中で反芻して、頭に手を当ててがりがりと掻く。)
        え。何、お前、つまり…………死ぬのか?(端的に、相手の言葉を繰り返す。とりあえず、相手の改善どうこうなんかよりも、その点だけが重要で。)
        つまりお前、今俺に、そういう話をしてるの?何時も通りの、その感じで? -- 黒衣
      • 死ぬという言葉はあまり適切とは思えません
        確かに私は廃棄処分になりこの体は無くなりますが、記憶は新しい体へ引き継がれますから
        (引き継がれる記憶を思い返すのは、本を読むのに似ている。1人目、2人目、と簡潔なタイトルのついた本を開けば)
        (そこにはただ、起こった出来事だけが箇条書されていて ああ、前の私はこんなことをされたのか、とわかるのだ)
        その感じ?…そのような曖昧な表現では理解し辛い、もう少ししっかりと物を言いなさい
        …貴方も惑わされているようですね、私は人の形をして人の言葉を話、人と同じように食物を摂取しますが
        所詮、道具です 不良品であったなら廃棄されるのは当然でしょう
        …結局、どうするのです 処理は早いほうが良い、返事を急ぎなさい(眉を顰める)
        (何故自らのサーヴァントが未だこんなに困惑しているのか、そして自分の言っていることがどれだけ狂っているのかまるで理解出来てない)
      • 記憶が引き継がれるって。言っても、それは、別だろ?意識は、断絶するはずだ。
        (相手の台詞が継がれていく毎に、仮面の内側、眉間に皺が寄る。)
        しっかり言えば、つまり、何てことないような口調で、普通に、自分の生き死にの話をしてるのかって話だよ。
        (頭痛がした。何にと聞かれれば、もちろん主要因は、目の前の人間の言葉だ。)
        (けれど。何より一番頭が痛いのは、なぜ自分の前にはこう、「人間じゃないから自分を粗末にしても大丈夫」という奴が沸いてくるのかわからないということだ。)
        (間近の資料の中の写真に居た、同級生を思い出す。アレも似たようなことを言っていた。そして、最後までそれは変わらなかった。)
        (あいつといい、こいつといい。馬鹿で頭の悪い自分のような奴じゃなくて、もっと、教師とかそういうのの前に出てくれば、きっと、適切で心に響く言葉を話してくれるだろうに。)
        (巡りあわせの皮肉を前に、かつて人ではなく、人に戻り、死んだ青年は。)
        …なぁ。お前、お前な。一つ聞くけどさ。ちょっと、人間の要点、挙げてみろ。結論下すのに、大事なことだから。 -- 黒衣
      • そうですね、しかしそれは私にとって ひいては創造主にとって必要ないと判断した/された記憶でしょうから、どちらにせよ問題ありません
        何てことのないような、ではありません 私にとってはそういう事なのです
        むしろ自分で廃棄時期を自由に設定できるだけ、私は幸運とも言えるでしょう(何せいままでそんな自由は与えられなかった)
        (殺されて殺されて、死んで殺されて自死して、また殺されて 今の自分に至るまでの自分の記憶を覗けば、最後はいつもそうだった)
        (だから今までのそんな自分に比べれば、今の自分は限りなく幸運に近い。そう信じて疑わない)
        ……マスターの問いに答える前に、質問を投げますか(いい加減答えを得られないことに苛立った様子でため息を付く)
        人間の要点 そうですね 感情があり、肉体があり、目的のために産み出されるのではなく、生きるうちに目的を見つけます
        (つまり まず目的があり、手段の為に産み出された自分は、人と同じ形をしていても人は呼べない。)
        しかし全てがそう、というわけではありませんのでこの答えは完璧とは言えません …面倒な質問をしますね、それで 結論は
      • だから、なんで、お前らみたいなのは、そうやって自分だけを除外して……あぁ、くそ。畜生。
        (口から出る悪態。上手く言葉が出てこないし、もし出たとしても、今の相手が己の言葉を受け入れるとは到底思えない。)
        なんで、毎度毎度、こんなことになる。(がりがりと、頭を掻く力が強くなる。相手の末路。其れを知った時点で、答えなど決まりきっているのだ。)
        (アサシンは。×××は、聖人でもなければ、平等主義者でもない。知人の死には涙を流しても、見知らぬ人間の死に、ショックを受けることはない。)
        (殺しを厭うわけでもなく、それ以前に、依頼で散々に人を殺している。そう。つまりは、要するに。)
        ……やるさ。やるよ。やってやる。ただし、譲れない条件がある。
        (一度でも己の食事を食べた相手を、早々易々とは見捨てられない。マスターが知れば弱点の一つだと言い切るだろうその性格は、一度死んでも直らない。)
        殺す相手は、俺が決める。それだけ認めるのなら、俺は、お前と戦ってやる。 -- 黒衣
      • ……それは、聖杯戦争の継続を望むと受け取って良いのですか?
        万が一、貴方の過去の知り合いと戦うことになっても、情けを掛けず勝ち抜く覚悟があると その意思が篭った返答だと判断しますよ
        (じっと、翠色の目が仮面を見据える。)

        …では私は貴方を信じましょう
        貴方は私の剣であり盾です、私はこの戦争に於いて貴方しか信じない
        貴方の選択が、その結果が、最後私に何をもたらしてもそれは私が貴方を信じた結果だと受け入れましょう
        (淡々と連ねられていく言葉は、酷く遠回りだけれどもつまり)
        ………先日の態度を詫びましょう、貴方は複製体だとしても過去があり、意思がある
        聖杯を手に入れる妨げにならない程度に貴方の意思は尊重します(つまり、先日のことは今の今まで気にしていて、考えて)
        (考えた末にこのホムンクルスなりに考えた謝罪の一種らしかった)
      • もう、今この場に居るってことは、知り合いたちも、其れを覚悟してるはずだ。
        ここはそういう場だし、そういう場で命の覚悟をしてないとか言う奴らじゃない、と思う。
        ただ、一つ。さっきも言ったけど、殺すかどうかは、俺が決める。それだけは絶対に。
        (仮面の内側から相手へと向けられる、確かな意思。相手から視線を逸らすことなく。)
        ……。(信頼が、重い。とてつもなく重い。己の命以外のものを殆ど負ったことのない身には、重過ぎるかもしれない信頼。)
        (けれど、今更それを放り出すことは出来ない。戦うと決めたのだ。そして其れを口に出した。)
        (先ほど誓った言葉を、そう易々と、違えない。戦うと決めた。それが、俺の誓い。)
        …あぁ。我が身を御身の剣とし道を拓き、盾として守り、旗として威光を示そう。
        (考えてみれば。誰かのために、何かのために剣を振るってきた。そうであれば、これもある意味での予定調和。ただ、今度得るべきは金銭ではなく。)
        …ん。(相手の発した、再びの意外な言葉に、驚く。謝罪。この数分間で、相手の中にないと思っていた概念ばかりを目にしている。)
        (何と返答すればいいのかわからず、視線を逸らして、頭を掻いて、そしてようやく。)
        ……判ってもらえたなら、うれしい。頑張ろう。(何とかそれだけが。) -- 黒衣
      • ええ
        …話は、それだけです(テーブルの上に投げ出された資料を纏め、さて処分はどうしたものか、と悩む)
        ……(軽く頭を襲う痛みに、額を抑えながら)アサシン、これの処分は貴方に任せます 好きになさい
        私は、少し休みます 何かあれば起こしなさい(どこかへ行くなら声を掛けなさい、勝手に出歩かぬように…そんないつもの言葉も無くホムンクルスは寝室へ歩いていった)
        (つまり先ほどの言葉の通りだ)
        (勝手な行動を取らないと信用している、自分の不利益になる行動はしないと信頼している)
        (その信頼は子が親に寄せるようなそれで、敬虔な信者が神に寄せるものに似ていて、病的であり異常なものであった)
        (しかしそれをアサシンが確認する手段はなく、またホムンクルスが自らの異常さに気付くこともなく)
        (自らがサーヴァントに背負わせた信頼が、後に自らを陥れることになるのにも、勿論気付くことはなかった)
      • あぁ。わかった。それじゃあ、食事は今作ってるから、できたら声を――…好きに、って。
        (これ、の先。まとめられた資料を見て、手を伸ばし、持ち上げたものかどうか思案するように動きを止める。)
        …ん。頭、痛いのか?(額を抑え、僅かだるそうな様子の相手に、心配そうな声色。)
        了解。夕食は、食べやすいものにする。できたら起こすから、寝とけ。(相手の背へとそう声をかけて、寝室へと去っていく姿を見送る。)
        …なんだろう。体調が悪いから、あんな、いつもと違う――…(今日は、何時もとは違うことばかりで。相手の異常には気づいた様子もない。)
        (とりあえず、卓上に載せられた資料を逡巡の末に手に取った。そして開いたのは、あの、写真の挟まれた部分。)
        (しばらくそれを眺めた後、それを手にしたままにアサシンは、キッチンへと戻っていった。)
        (歪んだ信頼を向けられた己に気づく様子はなく。ただ、思いだけは確かに。)
        (戦うと決めた。そしてそれは確かに、闘技場にて果たされる。) -- 黒衣
  • (初戦を終え、切り裂かれた腹部の傷も癒えた頃。さすがに、己のマスターの様子がおかしい、ということに気づく。)
    (思えば、戦いの最中からおかしかった。これまでに見せたことのない表情を浮かべ、ただ、動揺したように己の名を呼んで。)
    (気にはなったものの、傷を癒すのに精一杯で、その理由を知るには至らず。)
    (今日、ようやく平常通り動くに足るだけの回復をし、次に当たる敵マスターをその目で見て、会話して。)
    (部屋へと、戻ってくる。そして、椅子に茫洋と腰掛けた己のマスターへと、声をかけた。)
    …アルム?具合悪いのか? -- 黒衣
    • (机の上に開かれたままのノートには、まだ記憶に新しい、けれどもうここには存在していないであろうサーヴァントと)
      (そのマスターの情報が記されている。折り癖のついたそれを見れば、そのページを随分開いていたことが伺える)
      (おかしいといえば、そこからおかしかった。次の対戦相手ではなく、既に打ち負かした相手の情報を何故ここまで見る必要があるのか)

      (座る姿に、いつものような人形染みた雰囲気は無く 何かに怯えるように背筋を縮めて)
      (自らのサーヴァントの声に小さく肩を震わせた)
      (あの日のように、酷く怯えた目を向けて…それから、首を振る) …問題ありません、何事も無く正常です…
      傷は、大丈夫ですか
      -- アルム
      • あぁ。休ませてもらったから、もう、傷は塞がった。サーヴァントってやっぱりすごいのな。
        …でも、お前の方は、どう見ても問題なくは見えないんだけど。
        (相手の間近へと近寄って。その手元、ノートの中身を覗き込んだ。そこに記された名前に、仮面の内側で、眉を潜めて。)
        (なぜ、もう終えたはずの戦いの相手を、ここまで気にしているのだろうか。不思議に思い、問いかける。)
        …前回の戦いで、なにか気になる所があったのか?そういえばあの途中も、なんか、様子おかしかったけど。
        (そう。今向けられた視線も、あの時のそれと同じで。戦いの前のアルムの様子からは、想像もつかない姿。)
        もしかして、暗示とか、呪いとか。何か、相手のマスターにやられたのか。魔女だろう、あれ。 -- 黒衣
      • そうですか、なら次の戦いも…(その先が、続かなかった)
        (勝利、というワードを口にだすことがどうしても出来なくて、目を伏せる)
        ……いいえ、呪いや精神攻撃の類の魔法は私には効きません そのように調整されています
        私は何事も無く、正常です(繰り返す言動と、表情はまるで一致しない。)
        (いつもなら感情が読み取れない無機質な瞳には、今確かに恐怖に似た色が宿っているし、何より纏う雰囲気が違う)
        (あれ程無遠慮で尊大であったホムンクルスは、哀れなぐらい萎縮していて)
        ………アサシン
        申し訳ありません 敵のサーヴァントに貴方のことが知られたかもしれない
        …私の手落ちです、申し訳ありません
      • …お前、鏡見てるか?少なくとも、そんな表情したやつを正常とは、普通言わない。
        (おもむろに、黒衣の懐を漁る。取り出したのは、掌サイズの小さな鏡。恐らくは、ダンジョン探索や依頼などで、角の先を見るためのもの。)
        (ん、と促すように、その鏡を相手の顔の前に。中に映る顔を見てみろ、と。)
        人のこと信頼するだの言ったんだから、何かあったんなら、相談くらいしろ。それこそ気になって、仕方ない。
        (何も知らない黒衣のアサシンは、そんな科白を、己のマスターへと投げかけた。)
        あぁ、いや…(知られた。その言葉に、言葉を濁して。あぁ、うん、と数度躊躇うように呟いた後。)
        …お前だけじゃない。俺にも手落ちがあった。ガゼットに、棄権するように言ってきた。
        多分、いや。ほぼ確実に、こちらの正体には気づいたと思う。ごめん。 -- 黒衣
      • (促されれば、ぼんやり鏡に目を移す。鏡の中の自分としばらくにらめっこして)……分かりません
        (困ったような顔をして、アサシンを見る。)
        ですが…問題ありません、私は何事も無く正常です…
        (自分がそんな表情をすることがもう、正常な状態ではない、ということにすら気付けていない)
        ……はい、信頼しています …?(相談、と言われると首を傾げる)
        (信頼しているのに、何故相談する必要が?そう言いたげな表情で口を開こうとして)
        (アサシンの言葉に、目を見開く)
        …あ…
        (何故、とか どうしてそんな勝手な真似を、とか いつもならそうして責めていただろうけれど)
        ……あ…
        ……問題、ありません…大丈夫です、信頼していますから…
        (浮かせかけた腰を再び下ろして、瞳は虚ろにテーブルを見る)
        ……信じてます、ですから…問題ありません…
      • (鏡を通して己を見ても自覚できない様子の相手に、溜息を吐いて。鏡をそのまま懐へとしまい込んだ。)
        とりあえず、大丈夫って言うやつほど大丈夫じゃないのが世の常だ。温かい紅茶でも入れようか。
        前の戦いでは、お前にも被害を出しそうになったし、戦わずにすませられればその分戦力温存できる。そう思ってガゼットのところに行ったんだ。
        結果は不成立だったけど、まぁあいつは俺について何も知らないし、なにか知られる恐れも――…
        (温かいもので胃を満たすだけでも、気分を落ち着ける効果はあるはずで。それを供しようとキッチンへと向かいかけた所で、相手のあまりの動揺に気づく。)
        …おい。大丈夫か。まずいな、そんなに問題になることが…いや、これは…とりあえず、一旦布団入れ。
        とてもじゃないけど、大丈夫には見えない顔してる。(もしかすれば体調不良だろうかと、手を伸ばして、相手の額へと手のひらを当てようと。) -- 黒衣
      • (アサシンの手が額に触れるより先に、ホムンクルスの体が床に崩れる)
        (座り込んだまま、痛みを堪えるような表情で額を抑えながら首を振って)……だいじょうぶです…
        私、は…

        ━━私は 貴方を信じています(仮面を見上げる。その目は、母に縋る子供のようで)

        ━━━貴方は 私を裏切らない(神に祈りを捧げる子羊に似ていて)

        だから、大丈夫です… 貴方がすることに間違いはありません そう、信じています
        それが…信頼でしょう…?
        (肯定を信じて疑わない瞳。教わったことを再確認するように、首を傾げる)
      • (あぁ、と。)
        (思わず声を漏らした。肯定の返答ではない。思い至ったが故の、洩れた息が声に転化された音。)
        (先日の戦いで、目の前の相手が一体何を見て、何を知り、何に心を囚われていたのか。その答えが、見えた。)
        (自分へと向けられたこの視線も、声も、個を見ているものではない。気づいてしまった。知っていたから。似ていたから。以前に見たことのある、それと。)
        (で、あるならば。言わなければならない言葉は唯の一つで、それを相手に告げさせる神様なのかそれともよくわからないものなのかに、心のなかで悪態を吐いた。)
        アルム。俺はお前を裏切らないだろう。それを信じることは、信頼の形として、正しい。
        けれど、俺を全肯定することは、違う。それは、信頼じゃない。間違えない人間なんていない。
        俺の全てを信じて、過ちを見ないようにするのは、それは―――
        (己の損な役回りを憎んだ。けれども、言わねばならない。黙することはできない。哀れなこの娘と、己の思う、何かの故に。)
        ―――それは、盲信だ。信頼とは違う。互いに互いを信じるのではなく、他人に仮託するだけだ。 -- 黒衣
      • (きょとん、と)
        (何を言っているのかわからない、首を傾げたままそんな表情でいて)
        (言葉の意味が頭の隅々に染み込めば、表情が歪む)

        (そんなことは もうずっとまえから 気づいていた/しっていた

        ……(泣きそうな顔で、涙が流れない泣き顔で、首を振る)
        ………違います(それでも、気付いても否定しなくてはいけない)
        …………違います、私は信じています(目を逸らし続け無ければいけない)
        (だってこれが信頼でないのなら ホムンクルスにはもう何も許されていない)
        (これ以外の信頼の仕方は、許されていない。それなのにその信頼を捧げて良いと許された相手から否定されたら)

        アサシン、私は 貴方を信じています…本当です…
        貴方しか信じられないのです この場所では貴方以外に信じる者が居ないのです
        ですから…お願いします、今の言葉を撤回してください…
        (撤回なさい、ではなく 許しを乞うようにそう言って)……ッ…(額を抑える。酷く頭が痛んだ)
      • (目の前の女を作り出した造物主は、これに至るまでのアルムをどれだけ作り上げ、どうやって使い潰して来たのだろう。)
        (相手の泣き顔、涙が流れていなくともそうとしか表現できないその表情に、頭の片隅にそんな意識が過ぎる。)
        (結局の所、目の前の生き物は、自分の知人であったアレに似すぎているのだと。改めて思う。)
        (固定観念に操られて己の身を縛る。何故そのような苦行に己の身を供するのか。)
        (しかし、そう考えてみれば、確かにこの召喚は正当であったのだろう。)
        (マスターとサーヴァントは似通ったものが選ばれる。聖杯の導きによって、それらが出会い、求めるのだ。)
        (歪な物同士の掛け合わせを求め、最後に生まれる歪な聖杯。本当に、歪みきっている。)
        …アルム。間違わないのは、神様だけだ。俺が神様だったら、お前のそれは、正しい。
        (仮面をつけたまま。相手と己の間にある、それは一つの隔絶だろう。立ち、見下ろして、ぽつぽつと言葉を継いで行く。)
        そしてこの世に神はいないし、俺は神様じゃない。だから、俺を、盲信するな。信頼って言うのは、そういうものじゃ、ないんだ。
        …とりあえず、今日は、眠れ。(屈みこみ、相手の顔へと手を伸ばした。大きな手が、相手の顔を覆うように翳されて。ばちん、と。魔術か、暗示か。相手の意識を強制的に闇へと叩き落す。) -- 黒衣
  • 夢の中で本を読む
    1冊目は泣きすぎて縊り殺された
    2冊目は我儘高じて首を落とした
    3冊目は不要な笑顔で目を抉られた
    4冊目で心を殺すことを覚えた
    5冊目から11冊目までは全部同じ
    脳が焼かれて痛くて死んだ

    12冊目から外に出た
    13冊目は
    14冊目で興味を無くした
    15冊目から惰性で生きて
    16冊目は上出来だった 何故死んだのかと聞かれれば、ただ神の御心のままとだけ

    思い返せば鮮明に、本を読むように思い返せるのに
    一冊だけ開かない本がある、開けてはいけない本がある
    13冊目に何があったのか

    ──── 頭が 痛い

    そうだ13冊目の最後は
    • 目が 覚めた
      覚めた、といっても視界はまだ暗い
      意識の覚醒から、体の覚醒に至るまでに掛かる時間が日に日に増える。
      最初から分かっていたことだ、戸惑いは無いが不便だと思った。

      視界が天井を映すようになるまでの間、ぼんやりと考える。
      欠落した13冊目の記憶
      そこに何があったのか
      掴もうとすると、頭が痛んで阻まれる
      ならば知る必要の無い記憶なのだろう…と、以前までなら諦めがついていたのに
      何故か今はそれが無性に気になって
      記憶を探る
      13冊目を手に取れど、表紙すら開けず
      開こうとすれば吐き気を催す痛みに襲われる
      • 襲う痛みは体に思い起こさせる
        ── 私の名前はアルム・アルムニィア
        ── 私は聖杯を得る為に造り出された道具です
        ── 私に意思は要りません 私に自我はいりません
        ── 私は貴方の為に全ての意思を捧げます
        それが全てで、それしか無い
        それしか許されない、許されていない
        そこに疑問を挟むことは許されない
        もし疑問が生じたのなら、その行為は創造主への反逆であり18人目の私へと速やかに役目を引き継ぐ事

        18人目の

        …もし、18人目の私へ記憶を引き継いだとしたら、今のこの自分もまた 記録として保管されるのだろうか
        私の記録を引き継いだ新しい私はきっと上手くやってくれるだろうか
      • 左腕の令呪に目をやる
        これのせいで(これのお陰で)私は私へ役目を引き継げない
        これのせいで これに縛られて、私は17人目のまま生き続ける
        17人目の私はとても酷い、言葉に表せない、欠陥している、救いがたい
        何故なら私は今決定的に命令に背く事実を、受け入れようとしている

        創造主、私には感情があります 私はここに生きています
        私は今17人目でなくなることを恐れています

        聖杯は貴方の手に
        しかし私の意思は少しだけ 私のものに
        それをお許しください
  • (決戦後、勝利こそしたもののアルムの負った怪我は深く)
    (明かりの落ちた部屋は、濃い死の香りで満たされていた)
    (恐らくこのままでは朝を待たずに死ぬだろう、というのがその顔色から、冷え切った指先から伝わる)

    (ひとまず横たえられたベッドの上、虚ろな目は天井を映しながら)
    (荒い呼吸に紛れて消えてしまいそうな細い声が、自らのサーヴァントの名前を呼んだ)
    -- アルム 2011-10-20 (木) 01:39:17
    • (刻一刻と生気を失い続けていく己のマスターを前に、端から見た限りでは、サーヴァントは落ち着き払っているように見えた。)
      (顔を覆い隠す仮面は、内側の表情を漏らさない。決戦場から出て以降、マスターを抱えて部屋へと戻ってからは、自分の知る限りの手当てを行った。)
      (けれど、医者でもないこの身に可能な治療など、程度の知れたもの。すぐに手のうちようがなくなった。)
      (この宿舎に医療施設が併設されていると聞いた覚えも無い。戦闘における傷は、自己責任だろう。)
      (いっその事街へ出て医師を連れてこようかとも考えたけれど、その間に命が失われては意味も無い。)
      (マスターの中に医師はいただろうか、と、気配を殺して集めてきた情報を思い返すも、己の中にその覚えは無かった。)
      なんだ、サーヴァントなんて、とんだ役立たずじゃないか。
      (ポツリと呟いた言葉はつまり、アサシンの焦りを表していて。)
      (ぜぃぜぃと部屋に響く荒い呼吸音の中、耳に届いた己を呼ぶ声に、反応を返す。)
      …アルム? -- 黒衣 2011-10-20 (木) 12:34:38
      • (右腕が動く)
        (もう末端から死に侵されているのか、その動きはぎこちない。)
        (蝋細工じみた指先が自らの首に触れて、辿るように下へ動いて丁度胸の中心で止まった)
        (ごめんなさい、色を失った唇がそんな風に動いて)
        (それが何に対しての謝罪なのか)
        (それを説明するには、あまりに時間が足りなかった)

        (指先が触れた部分が、碧く輝く)
        (暗い部屋、アルムの体にその輝きを中心とするよう幾筋ものラインが走って)

        ……っは… あ…
        (その輝きが失せると同時、アサシンへの魔力の供給が絶たれた)
        (髪飾りの宝石も色を失い、その代わりと言うように激しく咳き込む)
        ッ…ふ…
        -- アルム
      • (血色が無く、真白な相手の肌。幽鬼のように見えるその右手が動くのを、ただ見ている。)
        (相手が何をしようとしているのかが判らなかった。手を出せない。息苦しいのだろうか。)
        (狼狽し、どうしたものかと逡巡している中。相手の謝罪の声に理由を問い返す前に。)
        …、っ?(煌、と。光が室内に走る。一瞬その色から、令呪かと錯覚する光源はしかし、相手の左手の甲ではない。)
        (まるで魔導機械の全身を魔力が走るかのように、アルムの体表を走る光のラインに意識を取られる。)
        (そして突然襲い来た、僅かな脱力感。懐かしくも感じる飢餓の感触。)
        (恐らく己でなければ、他のサーヴァントであれば、その身を先程のダンサーのように、光へと帰していたのかもしれない。)
        今のは…っ、大丈夫か!?(飢餓のスキルを持つアサシンは、今生じている出来事に対し疑問を持つものの、相手の咳き込みへと反応して。) -- 黒衣
      • (咳が止まれば、呼吸も落ち着かないままに視線はアサシンへ向けられる。)
        (向けられた瞳には、先程までと違い確かな光が宿り)
        ……あ… ……アサシン…居ますね…?
        (その存在を確かめるように呼びかけて、表情が泣きそうに歪む)
        (その声色から判断するに、安堵したのか 一度深く息を吐いて)
        …貴方への、魔力の供給を 一時、絶ちました
        (ゆっくりと、その体がベッドへ沈む)
        元々私は、高い生命力を持って造られた、ホムンクルスです
        現在、その大半を 魔力へ変換して貴方へ送っていました、が…
        (それを、傷を癒すために止めた)
        (つまりごめんなさい、とは 相手の消失と自分の命を天秤に掛けて、自分の命を取ったことに対する謝罪だった)
        -- アルム
      • (相手の目の中に、生命力の光を見た。人の生き死にに敏感な冒険者という職業を経験してきた以上、生死の差には敏感で。)
        (何らかの理由により、相手が境の峠を超えたのだと気づくと、ほっとした様子で息を吐いた。)
        (こちらを探すように呼ばれれば、ベッドの横へ膝をつき、相手の手をとって。)ここに。(両の手で包んで、己がここにいるのだと示す。)
        …なるほど。(相手の説明に、今生じたことの正体を把握して、腑に落ちたというように呟いた。)
        (それから、相手の謝罪の正体を知って、僅か溢れる笑い声。)
        気にしなくていいさ。飯がないのには慣れてるんだ。
        場合によっちゃ、数日は供給がなくても生きていけるし、戦える。俺ならそれができるから、安心していい。
        (そんなことよりも、と。両手の中に包んだアルムの手を少し強く握って。)
        死なないでくれて、よかった。(はぁー、と深く息を吐いて。祈るように、仮面をつけた額を、相手の手へと寄せた。)
        …とりあえず、今のところはもう大丈夫なんだな? -- 黒衣
      • (その感触とぬくもりを感じれば、未だ冷たい指から力が抜けた)
        (安堵から少し遅れてやってきたのは、罪悪感。)
        (しかし今どれだけ謝った所で、自分のサーヴァントがどんな言葉を返すのかはいい加減に分かっていた)
        …ありがとう ございます
        (なら今自分が口にするべきは謝罪ではなく、きっとこの言葉だろうと)
        …それは、慣れても良いことでは 無いかと思います
        食事はしっかり取るべきと (貴方が言ったのでしょう、やや咎めるような口調で言って)
        (困ったように、悲しそうに眉を顰める)
        (こんな戦いへ巻き込んだこと、こんな己の為に辛い戦いを続けさせることに胸が痛み)

        ええ …一週間…いえ、3日 もあれば動けるようになります
        その頃には魔力の供給も再開できるかと… 不便を掛けて、ごめんなさい

        ……アサシン少しだけ 話をしましょう 他愛のない話しです
        -- アルム
      • (相手から聞こえた感謝の言葉に、ゆるゆると首を横に振る。)
        何の礼かはわからないけど、気にしなくていいさ。俺たちはパートナーだ。
        (安静に向かっている様子の相手に安心したようで、僅か軽い調子でそう言って。)
        (こちらの飢餓への慣れを咎める様子のアルムの言葉に、小さく笑った。懐かしさの混じった声色。)
        …ずいぶんと前からだし、これはこれで便利だしさ。(そんな言葉を、何時かも言ったような気がする。)
        でもアルムはちゃんと食事するように。後で何か消化にいいもの作って持ってくるから、食べて治せ。
        (怪我人は取り敢えず食べて寝ていろ、というように、横たわったままの相手へと言い含める。)
        (相手の表情が悲しげに変わったことに、仮面の内側で不思議そうにしながら首を傾げて。)
        (けれど、取り敢えずは相手の科白へと、否の返事。)
        無理するな。治るまでは、魔力は気にしなくていい。生きてるだけなら、しばらくはいける。
        その点だけは優秀なんだ。今は、ゆっくり傷を治せ。無理しないように。
        (それだけ言って、未だ体力の足りないだろう相手を寝かせるために立ち上がろうとした所で、かけられた声。)
        …ん。(相手の語り口に、何かを感じ取ったのか。一つ頷いて、相手の隣に膝をついたまま、口から言葉が出るのを待つ。) -- 黒衣
      • …便利であることと、良いこととは 違うでしょう
        食事とは生命活動の維持の為だけの行為では無い…というように、私は学びましたが
        (違いますか、と首を傾げる)
        (それから、黙りこむ。何から話すべきか、と)

        私は、人間ではありません 外見こそ、人間とそう変わりはありませんが…
        この中身は 魔力を産み出す為の装置として造り変えられています
        (下腹部に置かれた手の下、その内側にある臓器の大半が 既に本来定められた用途で機能しなくなっている)
        (事実なのだから、何も後ろめたいものは無い。その筈なのに、視線は傍らにどうしても向けれない)
        …この性別を持って造られたのも、ただ魔力を産み出すのに女性という性の方が適していたからに過ぎません
        私という存在は、本当に この戦争の為だけに造り出されて
        ですから、この戦争が終われば
        (言葉を止める。その先を言うのがなぜだかとても躊躇われて)
        …アサシン、私はこの戦いに敗北しても
        ……勝利しても、死ぬのです 私はそういう無意味な存在なのです
        -- アルム
      • (相手の言葉は、一々が己が相手へと教えたことの筈で。仮面の内側から伝わる逡巡。)
        (あー、とか、えー、とかいう呟きが聞こえた後。)
        …もうそういう内臓になってるし、サーヴァントだし。でも、まぁ、うん。その通りです、はい。
        (諦めたようにそう言って。そして、相手の言葉へと耳を傾けた。)
        …あぁ。さっき光ったの見て、中が違うのは、なんとなくわかった。
        (こちらへと視線を向けないアルムとは異なり、黒衣の男は仮面の内側から、相手の顔へと視線を向けて。)
        (失血もあり、白磁のように見える相手の相貌、その口元が言葉を繋ぐのを聞いている。)
        (目前のホムンクルスという生き物が、どのような理由を持って創りだされたのかは聞いていたし、人造である以上、そこになんらかの意思が働いているのも、わかっていた。)
        (けれど。躊躇いの後に継がれた言葉は、知らない。)
        (すぅっ、と。空気が冷えたように感じる。)
        (かつてのアルムが。そして今もその創造主が恐らくは、この女の命を重要視していないことは、わかっていた。)
        (けれど。有っても失っても同じであるという事と、喪われることが定められるのとは、別だ。)
        (前者であれば、有っても構わないのだ。けれど、後者であれば。)
        (閉ざされた白面の内側。押し殺した様な声が溢れる。)…何とかする、方法は? -- 黒衣
      • (小さく首を振る)
        …万物の願いを叶える器、それこそ 聖杯の力でもあれば何とかなるかもしれません
        けれど、例えこの手に聖杯を得ることが出来たとしても 私はそれを願わない
        (否、願えない。これまで何度となく死に恐怖を覚え)
        (今命の危機に瀕して必死に生にしがみついた。今の彼女にとって、死とは喪失であり恐怖だ)
        (それでも、確実に訪れる死からの逃避は、願えない)
        この生命を創り上げてくれた方へ聖杯を捧げる、それが私の目的であり願いです だから
        ……おかしいことは、解っているのです
        本当に願いたいことは、もっと他に在るはずなのです それでも 私にはそれを願えないのです
        私は、そういう風に造られたのです
        (自分の意思ではどうしようもない深い部分、自分では決して変えることができない部分にそれは条件付けられていて)
        私は創造主を 愛しています、そしてこれが自分の意思から発生した感情でないことも理解しています
        私はきっと創造主を憎むべきなのです、恨むべきなのです けれど
        (白い手がきつく握られる)…出来ないのです、私は そういう存在なのです

        アサシン 私には、貴方に傷を負ってまで戦ってもらう資格が無い
        私は貴方に深い喪失しか与えられない
        -- アルム
      • (殺すことを考える。目前の女を、ということも一瞬は考えた。coup de grace。与えるべき慈悲があることは知っている。けれど、まだだ。)
        (ならば造物主を殺すべきだろうか。けれど、そうした所で、目前の相手が助かるとは思えない。恐らくはリミットなのだろう。)
        (勝ち残り、気づけば終わりの間近なこの戦争。今では何をするにも時間が足りず、考えは短絡的になる。)
        (ある意味ではこの男も、サーヴァントというものに変質して手に入れた、強大な力に溺れているのかもしれない。溢れる衝動を殺意へと転化する点に関しては。)
        (深く息を吐く。重い溜息。立ち上がった。仮面の中、視線が、高い位置からアルムの顔へ向けて落とされる。)
        …俺は、こういう、どうしようもない話が、大嫌いだ。
        (苦虫を噛み潰したような声。同族嫌悪とは少し違う。)
        (単純に言うなれば、薄汚れた己の格好を思い出させられるのが嫌いだ。)
        (どうしようもない状況が嫌いで、諦観の中に大事なものを削り続けるのが嫌いで、それに手を伸ばせぬ自分が嫌いで、簡単に感情を荒げる己が嫌いで。)
        (哀れみを感じさせる女の涙が嫌いで、自分勝手に感情を吐露する他人が嫌いで、自分程度に与えられる信頼が嫌いで。)
        (何よりもそれを生み出す救いのない仕組みと、能力も無く先程己の無能を悟った癖に、それを何とかぶち壊したいと考える自分が嫌いだった。)
        (思考は幾ら巡らせても、生産的な答えを吐き出さない。要するに答えは一つ。)
        (残されるのは何時だって、ちっとも冴えないやり方が、たったの1つだけなのだ。)
        アルム。アルム・アルムニィア。(名前を呼ぶ。相手へと声を落とす。)
        お前はそれでも、聖杯を手に入れなければならないんだろう。
        何を失うにしても、それを最後には造物主に渡さなければならない。そうなんだろう。
        (ならば。そうであるのならば。)取引だ。(一方的な、確固たる主従の観点から始まった関係性の中で。黒衣の男は初めての取引を持ちかける。)
        志半ばで死んだんだ。俺にも叶えたい願いはある。聖杯の力は偉大だ。欠片一つで、多くが叶う。そして欠片は無尽蔵だろう。
        お前の造物主に捧げる前に。俺が消えてなくなる前に、その力の欠片を俺に寄越せ。
        それを約束できるのなら、俺は、お前に聖杯を渡してやる。例えその先に喪失があろうとも、全力を以って、戦いに望んでやる。 -- 黒衣
      • (相手が動いたのを空気で感じ、自然視線はそちらへ動く)
        …ごめんなさい
        私は貴方に喪わせすぎました、今更話すには遅すぎたと思っています
        私には、選択が許されない
        だからせめて、貴方には選択して行って欲しい
        貴方が一番幸福だと思える道を
        (矛盾した感情が渦巻く中、確かに理由があって信じられる感情)
        (自らのサーヴァントに対する感謝と、無理だと分かっていても彼の幸福を祈る気持ちがそれだった)
        (だから、その申し出は彼女にとって何より喜ぶべきもので)
        …ええ、約束します
        聖杯の力はどんな無理をも叶え、歴史をも変える
        ですから、貴方が願うなら貴方の死すら無かったことに出来る筈です

        ……貴方がそう言ってくれて良かった
        (その言葉は、誰に植え付けられた訳でもなくただ本心から出たもの)
        (だから、浮かぶ表情は穏やかな微笑み)
        -- アルム
      • (取引を持ちかけた時の。そして相手の返答を聞いた時の男の表情は、如何なものだったのだろうか。)
        (仮面の内側に押し隠したそれは、外側から見ることはできない。)
        (もしかすれば、仮面の内側、男本人にもそれはわからなかったかもしれない。)
        (感情は表されること無く、一度の頷き。)
        信じよう。俺は、聖杯を手に入れるために、全力を尽くす。契約はここに。
        (三度目の約定。一度目は冷めた関係性。二度目は信頼と共に。三度目のこれは何を伴うか。)
        …。(相手からこちらへと向けられた微笑みは、確かに仮面の内側、男の視界に収まっている。)
        (自由意志を持たず、何に対して安堵を覚えたかわからない。哀れな女。)
        (それに対して微笑を返したのか、それともそこに浮かんだ表情は、怒りであったのか。)
        (男はベッドの上のアルムに踵を返す。向かう足の先はキッチン。)
        …とりあえず、治るまでは寝てろ。そうしないと、勝つも勝たないもなくなる。
        後で飯持って行くから、それまでしっかり寝てるように。
        (それだけを普段通りの声で言い残して、黒衣の姿はベッドの傍らを後にして。)
        (暫くすれば、キッチンから聞こえる調理の音。) -- 黒衣
      • (聖杯を手に入れても、自分の心からの願いは完璧には叶わない)
        (けれど今の約束で、少なくとも少しだけなら自分の望みが叶う希望が約束されて)
        (だから、後はもう何の不安もない。ゆっくりと瞼を下ろす)
        …けれど アサシン
        ……対戦相手には、貴方の恩師もいるでしょう だから、途中どうしても 貴方が辛いと思ったのなら
        戦いから降りたいと思ったのなら
        (遠ざかる足音を耳に捉えながら、その背中に語りかける)
        胸の中心に、私の核である石があります
        これを砕けば速やかに、治癒を使う間もなく私の生命活動は停止されます
        …そしてこれが割れれば、私の記憶は次の私へと引き継がれない
        (後は、言わずともわかるだろう)
        (今の言葉は彼にどれだけ聞こえただろうか)
        (キッチンから聞こえる音に、意識は徐々に微睡んでいきやがて眠りへと沈んでいった)
  • (宣言通り、4日目にして魔力の供給は再開された)
    (僅かな跡さえ残さず傷は綺麗に消え、本人の言葉を信じるならば、決戦前と変わらない程度まで体は回復したらしい)

    (その体内で魔力精製が再開されれば、色を失っていた髪飾りは普段通りの蒼を取り戻す)
    (ただ、一時的とはいえ体力が人並み以上だった状態から、再び人並み以下に引き戻されたせいだろう)
    (供給再開初日は、ベッドから起きることすら出来なかった)
    (満足に動けるようになったのは、更にその翌日。)
    ……髪が…… 流石に…ベタベタします…
    (自分の前髪を触りながらうんざりしたように呟く)
    ………本来なら、人間のように頻繁に入浴しなくても大丈夫なんです
    ですけれど、一時的に生命力を戻しましたから そのせいです
    (言い訳じみた口調で言って、言った自分もそれを感じたのか目を逸らす)
    ……着替える前に体を洗います
    (着替えの入った鞄を抱えて、気まずい空気から逃げるようにふらふら、備え付けの浴室へ向かっていった)
    -- アルム
    • (魔力が再度供給されるまでの数日間。こちらもあの時の言葉通り、平時と何の変化もなく過ごしていた。)
      (生前の飢餓をもって身の内に養われた効率的な生命活動は、サーヴァントとなってからも失われてはいなかった。)
      (伏せった相手のための食事を作り、部屋の周囲へと注意を払い、扉の内外を確固として隔て守る。ある意味では牢番にも見えたか。)
      (そして供給が再開されたところで、むしろ体調を悪化させた相手へと頭を抱えて、世話を焼く。)
      執事か俺は…。(仮面の内側でぶつぶつとそんな言葉を呟きながら、相手が起き上がるまでしっかり面倒を見たあたりは、生前の性格なのだろう。)
      …そりゃそうだ。寝たままで風呂入ってないんだから。
      (相手の腰掛けるベッドの横。壁へと背を預けて、苦笑するようにそんな科白。)
      (体調を崩した相手が眠る部屋。窓を大きく開けて換気するわけにもいかず、人間の匂いに満ちている。)
      でもま、そっちの方がいい、というか、風呂は入れる限り入ったほうがいいだろ。俺とかと違って生きてるんだし、お前。
      (生きる限り生じる身の汚れ。厭う様子なく相手の世話をしてきた男は、誂う様子ではなく笑って。)
      (気にしない理由は単純で、冒険者になるずっと昔から、その程度のものには慣れていただけだ。)
      ん。それじゃあ俺は布団干しておく。足滑らせて転ぶなよ。…大丈夫か、あいつ。
      (ふらりふらりと歩く相手を見て、心配そうに声をかけてから、男は部屋の窓を開け、ベッドの上の布団をひっぺがして干し始める。) -- 黒衣
      • (ぼんやりとした思考、あの数日 そして魔力の供給を絶つ前後の記憶が曖昧としている)
        (思い出せはするものの、現実感を伴わない。自分の正体をあそこまでさらけ出す必要があっただろうか)
        (のろのろと脱いだ服を籠に入れながら、生命の危機で一時的に判断力が低下しただろうと何とか自分を納得させ)

        (胸の中心に埋まっているそれと同じ、碧く光る髪飾りはついたままに浴室へ)

        (一先ず、この不快な髪の汚れだけでも落としてしまおうと髪を濡らしていく)
        (髪を梳くようにするその指先は、一度髪飾りに触れたが、その存在に違和感を持つ様子もない)
        (彼女にとって、それは髪飾り以上に意味を持っていて)
        (彼女の生が続く限り、取る必要は無いとされているのだからそれも当然だった)
        (その存在に違和感を持つ事も無いし、取ろうなどと思う筈もない)

        ……髪を、切ったほうが良いでしょうか
        (ぽつりと、浴室に篭ってから1時間は経った頃に呟いた)
        (髪を洗うだけで1時間、汚れ具合を考えるにせめてもう一度洗いたいが、そうすると2時間)
        (そう考えれば流石にうんざりした)
        (風呂から上がったら、少し髪を短くしよう そう考え、しかし今は覚悟を決めようとした)

        …っ(瞬間、指先から一切の感覚が消失する。力の入らない指先から滑り落ちたシャワーヘッドがタイルにぶつかる)
        (それが盛大な音をたてるのと同時に視界がブラックアウトして)
        (素肌に伝わるタイルの感触、倒れたのだと理解するのには数秒時間が入った)
        -- アルム
      • (窓を大きく開け放つ。室内の湿った空気は、大気の流れに乗って、徐々に外の空気と混ざり合い始めて。)
        (生者の匂いの強かったその場所は、散らすようにその匂いを失う。そして布団も干して、一息。)
        (視線を浴室の方へとやった。ふらついていた様子だが、大丈夫なのだろうかと少し心配を。)
        …外に出て歩きまわるわけでもないしな。うん。でも大丈夫か…。
        (ぶつぶつと呟きながら、思考は次の考えに推移していく。)
        (身を起こせるようになったのであれば、食事の献立を、元の通りに戻すべきだろうか。)
        (消化に良い物をここのところ続けていたから、少し食べごたえのあるものを。)
        (しかし、重すぎるものだと体に負担がかかるだろう。魚にしようか。調理法は。)
        (そこまで考えた所で、風呂場から聞こえた大きな音。かーん、と。何か固いもの同士がぶつかった音だ。)
        (それに続いて、濡れた、柔らかく重いものが地へと倒れる音。サーヴァントの聴力は確かにそれを捉える。それは、つまり。)
        …あぁ、くそ。だから心配だったんだ。
        (寝室を早足に後にする。向かう先は浴室。脱衣所まで入れば、浴室内から聞こえる、ざぁざぁと水が流れる音。)
        (低い位置から聞こえるそれはつまり、落とされてから拾われていない。)
        …おい!大丈夫か。入るぞ!
        (仮面の内側から僅か慌てたようにそういえば、相手の返答を待たずに、浴室の扉を開ける。)
        (何も考えずに、浴室の扉を勢い良く開けて、相手の姿を探すように視線を左右へ巡らせた後。)
        (床へと視線を落とした。) -- 黒衣
      • (シャワーの水流で、タイルを舐める様に広がった青い髪が揺れる)
        (濡れた髪は不健康に白い肢体に絡み付いて)
        https://lh4.googleusercontent.com/-XfW9iyw_gOs/TqPidcSLbtI/AAAAAAAABn8/ht7pwlLpkHQ/s597/01.jpg 
        (その胸の中心で煌々と輝いているのが、恐らく先日言っていた彼女の核なのだろう)
        (そして、それと同調するように光を放つ髪飾り)

        (伏せられた睫毛はピクリとも動かない。緩く開かれた唇も同じようにそのままで)
        (死んでいる、と言われても何も疑問は浮かばないその姿)
        (いよいよ不安になるほど時間を開けて、細い指先が震えた)
        (ゆっくりと開かれた瞳は、何が起きたか分からない、というように辺りを見て)
        ……?
        (自らのサーヴァントの姿を確認し、それから自分の今の姿を思い出したのか)
        ……せめて、タオルが 欲しいです…(消えそうな声で呟く。一応、羞恥心は持ち合わせていたらしい)
        -- アルム
      • (音が聞こえたとすれば、巨大な歯車に金属を噛ませたような音だっただろう。床を見たままに、がちん、と動きを止める。)
        (浴室に満ちた湯気越しに、視界の中に入った相手の姿は、場所として当然ではあるのだが、肌を晒したもの。)
        (仮面の内側の表情は動揺のあまり硬直して。それから、アルムの裸体を見ないように、視線をぐるぐると風呂の中へと移動させる。)
        (つまり、慌てすぎて完全にミスった。けれど緊急事態だし如何ともし難い。)
        (頭の中で思考がぐるぐる回って、そんな中で、ふと。相手を見た折に、目に止まったものを思い出す。)
        (一つは、先日相手が己へと語った、コアとなる宝石のようなもの。そして、もう一つ。)
        こいつ、頭に飾り付けっぱなしで…
        (相手の身体を見ないように、頭だけを視界に収める。カノに感謝しよう、と思考の片隅で考えた。)
        やっぱり、ある。なんで…って、そんな場合じゃない。おい、大丈夫か、アルム!
        (しゃがみ込んで、大きな声で呼びかけながら、相手の頬へと手を当てる。温かい、のは、湯の温度なのか、生命の証なのかわからない。)
        (反応のない、まるで死んだように静かな相手に焦り、首へと手を伸ばして脈を確かめようとした所で。)
        (相手が目を開いた。安心したように、ほっと息を吐く。)
        良かった。お前、倒れるほど辛いなら、無理は……あ。ごめん。
        (タオル、と言われて、改めて現状を思い出す。慌てて後ろを向いて、脱衣所へと。)
        (置いてあった大きなタオルを掴めば、浴室へと戻って。シャワーを止め、相手へとタオルをかけた。)
        あー、えーと。大丈夫か。ベッドまで運ぶか?(相手の横に屈みこんで、問いかける。気まずそうな声色。) -- 黒衣
      • (もそもそと体をタオルで隠しながら、上半身を起こす)
        …いえ、大丈夫です 少し…
        (少し気を失っていただけ、というのは大丈夫だと言えるのか 困ったように言葉を止めて)
        ……今は意識もハッキリしていますから…
        (対するこちらの声色も随分気まずそうで、周囲の温度のせいか羞恥のせいか背けられた顔は赤い)
        (微妙な空気を何とかしようと、口を開く)
        髪を、洗うのに随分時間がかかったので…
        その、のぼせたのかもしれません 何ぶん、この長さですから…
        (普段巻いていてあの長さだ、それが解かれればその量は確かに圧倒される程で)
        (しかし、髪を洗っていたというのに、髪飾りはついたまま)
        …ですから、もう大丈夫です 騒がせて申し訳ありません
      • (相手へとかけたタオルは濡れ、体のラインを浮き上がらせる。結果として、相手の身を見ることは出来ず、視線を外しがちに。)
        (シャワーの水流が止まり、湯気が引き始めた浴室内。湿気を吸った衣服の布地が、身体にまとわりつく感覚。少し鬱陶しい。)
        …また、立ち上がったらぶっ倒れたりはしないか?風呂場で転ぶのは本当に危険だから、無理はするなよ。
        (相手の顔へと一度視線を向け、その頬の赤さに気づいて、こちらも顔をそらして。)
        (なんでこんな学生みたいなことやってるんだ自分は、と馬鹿らしくなるものの、気まずさが変わるわけでもない。)
        (どうしたものか、と思って、無理に抱えて戻るのも駄目で、世間話というわけにもいかず。相手の口に出した説明に、少しほっとしたように。)
        あー。なるほど。髪ながいもんな、お前。でも、そんなに長く入ってた訳じゃないだろう。
        それに、なんで、それ。
        (ついっと手を上げて、指差した先。相手の頭部についている飾り。)
        頭洗ってから付け直したのか?風呂の中まで持って入るもんじゃないだろ。
        外し忘れたまま入って、そのままだったのか? -- 黒衣
      • はい、切ろうとは思っていましたが…やはり早急に何とかすべきですね
        (濡れた髪に触れながら、ため息をつく)
        (そも、異性に裸を見られることなんて慣れたこと。少なくともここに来る前に居た場所ではこれ以上を見られたこともある)
        (だから、そう羞恥を感じる必要もないし、恥ずかしいと思うわけもない)
        (無いのだけれど、先ほどからやたらと熱い頬はやはり羞恥から来ているように思えて)
        …?
        (なにより今は沈黙が恐ろしい、他に何か話を…と思った時に髪飾りについて指摘され首を傾げた)
        (それ?と髪に触れた手が、指差すものを探すように動く)
        (探る途中、確かに髪飾りにも触れたのだが)
        何かついてました?
        …洗い方が甘かったのでしょうか(ふざけた様子も無く、大真面目な表情で鏡を見る)
        -- アルム
      • は?
        (相手の返答に、首を傾げた。何か、どころではない。己の気が触れていなければ。)
        (血色の悪いアルムの指が、今も触れているその青い色の髪飾り。風呂場には似合わないそれ。)
        いや、ついてるじゃないか。そこに。髪飾り。今触った。鏡にも映ってるだろ。
        おいおい…転んだ拍子に頭打ったりとかしてないか?ぼやけて見えてたりするのか?
        (もしかすれば頭部をぶつけて、意識の混濁でもしているのではないかと疑ったか、心配そうに問いかけて。)
        (けれど、アルムの眼の焦点はしっかりしているようで。であれば、いったい何が原因だというのか。)
        (わからないままに、取り敢えず、己の手でそれを示すために。)
        これだよ、これ。
        (指先で、相手の髪飾りをこつこつと叩こうと、手を伸ばした。) -- 黒衣
      • (その手が髪飾りに触れる寸前、強い力がそれを静止させた)
        (どこからそんな力が出るのか、髪飾りに触れられることを拒むようにアサシンの手を掴んでいる細い指)
        (見上げる瞳は、もはや懐かしささえ感じる無機質なそれで)

        何事も無く、平常です
        貴方が心配するような事は 何もありません

        (用意された台詞をただなぞるような口調)
        (昔ならいざ知らず今はただ、違和感しか覚えない)
        (『これ』が彼女にとってあってはいけなくて、彼女の上にいる者には無くてはならないものだと教えるような)
        (ふ、と指の力が抜ける)
        ……何にせよ、心配をかけたようで申し訳ありません
        髪飾り…は良いかもしれませんね、髪を切ったらつけてみましょうか
        あまり、そういった装飾品には縁が無かったもので… (まるで何事も無かったかのように、続く会話)
        (さっきの出来事は夢か何かだったのかと思わせるほど、自然に。そして不自然に)
      • (己の腕を掴んだ相手の手指に篭る力。サーヴァントである己を留めた。)
        (次いで向けられた視線と言葉。先程からの相手の言動。そして不自然な会話の流れ。)
        (それら全て、なにもかもが、違和感の塊で。現状、警戒すべき対象。)
        これは、何だ。)
        (その正体はわからない。けれど、すべき事は一つだろう。己の右手を一瞥する。)
        …アルム。さっき、体調はもう大丈夫だ、って。言ったな。その上で、俺から一つ頼みがある。
        (次第に冷え始めてきた、浴室内。このままの姿でいれば、相手は体調を崩すかもしれない。)
        (けれど、ある意味では、相手が身に何もまとわない。これ以上の何らかの手段を持たせない今こそが、好機だ。)
        魔力の供給を一時停止してくれ。こちらで、ラインがどこか上手くつながっていない感覚がある。一度切断して再接続して、正常に戻す。
        (飢餓のスキルを持つ己であるからこそできる、そんな無茶な手段。)
        (魔力供給さえ停止すれば、相手の身体は再生するし、頑丈になるのだろう。ここ数日の様子を見ていれば。)
        (であれば。少しでも、備えるに越したことはなかった。)
        悪いな。ちょっと頼む。 -- 黒衣
      • …ええ(手を降ろしながら、頷く。それから頼み?と首を傾げ)
        ラインが、ですか?そのような気配は感じませんが…
        (しかし、サーヴァントがそういうのなら、そうなのかもしれない そう納得して)
        (タオル越し、胸の中心に手を触れる。)
        『 ─── 。』
        (唇が、聞き慣れない呪文じみた何かを唱えれば 応じるように核が蒼い光を放った)
        (何一つサーヴァントの言葉を疑う事無く、スムーズに魔力の供給は停止される)
        (色を喪う髪飾り、恐らくタオルで隠れた胸の核も そうなっているのだろう)
        ……ふう
        あまり、この状態を長く続けるのは互いの為に良くありません
        早く繋ぎ直してしまいましょう…
      • ん。切れたな。あぁ、そうだ。早く繋ぎ直すべきだろう…――
        (己と相手の間に繋がっていたラインが断ち切られたのを感じる。)
        (それに伴って、サーヴァントという燃費の悪い身体は、魔力の不足を訴え始めた。)
        (飢える。体の隅々へと行き渡っていた魔力が不足し、身を削り始める。)
        (そして。飢餓は我が友であり、幼き頃より常に随伴してきた、敵であった。)
        (脳が冷える。栄養の不足に伴って、思考が清冽に。余計なことを考えない。)
        (パズルを組み上げるようにして、物事が一つ一つ、分岐せずに繋がっていく。)
        (余剰な力がないからこそ、それは最大限に効率化され、運用される。)
        (そう。つまりは、このサーヴァントの本質は、不足であった。)
        (音もなく。黒衣に包まれた右腕がブレる。次の瞬間にはその手の中に、相手の頭部を、髪飾りごと握って。)
        これを除去した後に、だ。


        << 何れ訪れるべき開錠の時(アブラカダブラ) >>
        ―――――開かぬ鍵など無く、その時は何れ訪れる。そしてそれは、今である。

        (概念条文が適用される。宝具の名を呼ぶと同時。世界が改変されていく。)
        (物理的に。精神的に。空間を。内外を。記憶を。知識を。鍵によって。暗示によって。人を。有機を。無機を。)
        (境界を遮蔽するあらゆる物は、今この手の中に於いて、その戒めを解く。) -- 黒衣
      • (ビクン、と体が痙攣する。その腕を止めることは叶わず、中途半端に浮いた手はそのまま静止し)
        あっ…
        (髪飾りに触れられた)
        (これは私の創造主であるか──否、ならばそれは許されない)
        (聖杯戦争の勝利と 髪飾りの/その効力の死守 天秤に掛けるなら優先されるは後者)
        (恐れるのは反抗、自らを生み出した存在へ牙を向くこと)
        (反抗するという思考を、意思を閉じ込めて、念入りに鍵を掛ける)
        (その鍵を開けようとする存在は、処分すべきである)
        (開けれるか開けれないかではない、開けようと試みることが 既に重罪だ)

        (髪飾りを中心に、一重、二重と魔方陣が展開される)
        (しかしそれは、宝具の発動より随分遅く)

        (乾いた音が響く)
        (母体となる宝石が内部からひび割れれば、展開された魔方陣が溶けて消え)
        (一瞬大きく見開かれた目、何か唱えようと開かれていた唇はそのままに)
        (糸の切れた人形を思わせるような、そんな挙動で体がぐらりと揺れた)
      • (イメージは複雑に。行為は単純に。複雑な構造の鍵を、ただ、開く。)
        (展開される魔方陣も、何もかも、摂理に届くことはない。)
        (そして最終的に、かちん、と。歯車が一つ回ったような音を立てて、それは完遂された。)
        (同時。手の中、髪飾りの宝石にヒビが入ったのを、掌が感じる。)
        …悪いが、こういう遠まわしに手を回すやり口は、俺の嫌いなタイプだ。潰れとけ。
        (苦々しげに呟いて、アルムの頭から手を放す。もう一度掌を見た。異変はない。)
        (そして相手の頭、ひび割れた髪飾りへと目をやって。)光が、消えたな。
        (ん、と頷くと同時に、ぐらりと身をふらつかせた相手へと慌てて手を伸ばす。)
        っ、と。おい。大丈夫か。おい!(相手の両肩へと手をかけて、倒れそうな身体を起こさせたままに保たせる。)
        (一応大事をとって、魔力供給は絶たせた。実際に今も、己へと魔力が注がれていないことは感知している。)
        (けれど、もしもこの仕組が、生命活動の根幹へと直結していたとしたら。)
        (早急すぎただろうか。けれど、すべきことであったし、これ以上情報を得られたとは限らない。)
        (ただ、相手の肩を持って支え、無事を祈るだけ。)
        アルム…? -- 黒衣
      • (色と、その効力を失った髪飾りは硬質的な音を立てて落ち)
        (支えられた体は、意識を失っているせいか、濡れた髪のせいか随分重い)
        (およそ造られた頃から、長い間あった呪縛が解かれた)
        (唐突に、前触れも無く自由になった選択肢。裏返る価値観、それはその思考をショートさせるに十分で)

        (ともすれば、そのまま脳が焼き切れて死んでいてもおかしくなかった そんな状況だったが)
        (しかし偶然にというべきか、幸いにというべきか)
        (感謝するのなら、己のサーヴァントが慎重であったという点にだろうか)
        (一時的に戻っていた恵まれた生命力は、その意識を引き戻す)

        ……(震える睫毛、次いでその瞳が開かれ、自分を支える者の顔を見て)
        ア、サ…シン…?
        ………っ…(襲ってきた頭痛に、表情を歪める)…無茶を、します…ね、貴方は
      • (体から力の抜けた相手の目が開かれるのを待つ。先程と同様、その見た目からは生死の判別がつかず。)
        (そして視線の先、睫毛がふるりと揺れた後、開かれた瞳。)
        (安堵の溜息。仮面の内側から聞こえた。賭けには、勝った。)
        …よかった。無事、じゃなさそうだけど、生きてはいる、みたいだな。
        (床に落ちた髪飾りを一瞥する。色を亡くしたそれは、呪詛を吐くでもなく、そこにあって。)
        (破壊してみれば、呆気無いもの。しかし、先ほど展開された魔方陣を見れば、その重要さは、恐らく相当のものだったのだろう。)
        (両の肩を支えたまま、心配そうな声色、少しだけ冗談交じりに。)
        …気分はどうだ。
        (問いかける。相手の表情を見れば、良い筈がない、ということはわかるけれど。)
        とりあえず、立てるか?無理なら運ぶ。このままじゃ、風邪引くだろ…う…。
        (自分で言って、自分で気づく。現在の状況。相手を支えたまま、顔を上に向けて。) -- 黒衣
      • (きっとそれは、外されることなど想定もしていなかったのだろう)
        (もはやただの飾りへ成り下がったそれは、静かにそこにある)
        …頭が…
        (喋ることすらその痛みを助長するのか、痛いです、と小さな声で応えて)
        ……けれど、そうですね…
        悪い気分では、無いです…
        (目を伏せて、微笑む)
        (ありがとう、と礼を言おうと顔を見れば、何故かその顔が上を見ているのに気付き)
        (吊られるように上を見る、何も無いのを確認して)
        どうしまし…(そこで、ようやっとこちらも状況に気付いた)
        ………(濡れたままで随分経って、冷え切った体が熱くなる)
        (恐らくさっきとは比較にならない程頬も赤いのだろう、と自覚できた)
        た、立てます 立ちます だ…大丈夫です… いえ、大丈夫ではないのですが
        …この状況のほうが、どちらかといえば大丈夫ではないので 大丈夫です
        (わかるようなわからないような事を必死に言いながら、目を背ける)…少し、外に出ていてもらえれば…服を着ますので…
      • (顔を上に向けたままで、相手の赤面した顔は見えない。それにもし見たとしても、それと同時に目に入るだろう相手の肌に、更に気が動転するのは己の方だ。)
        だ、大丈夫じゃないってそれ大丈夫なのか。…あー。確かに、大丈夫じゃ、ない。ないわ。
        (大丈夫、という言葉がゲシュタルト崩壊しかねない、そんな会話。とりあえず、相手の肩から手を離した。)
        えぇと、あぁ、うん。出てる、出てる出てる。超出てるわ俺…
        (鸚鵡返しに相手の発言を拾いながら、上を向いたままでこくこくと頷く間抜けな姿。)
        (ぎくしゃくとした動きで立ち上がる。浴室と脱衣所の境目の段差に躓いてふらつき、なんとか脱衣所からも外へ出て。)
        …はぁ。(一息ついた。壁へと背を預ける。じっとりと湿った己の黒衣を見て、もう一度溜息。)
        だから苦手なんだって、あぁいうの…(仮面の上から右手で顔を抑えて首を振る。)
        (換気した部屋は、浴室に比べるとずいぶんと涼しく。この、湿った衣服では少しだけひやりとする。)
        しかし、あれはやっぱり、そういう装置だったんだろうか。
        (ぽつり、と独り言を。思い返す、己の破壊した髪飾り。あの魔法円は恐らく、防御のために呪文を発動させようとしていた。)
        壊して…よかったんだよな?うん。よかった、はずだ。
        (なんとなく、己の両掌を見る。しばらく見た後、首をぶんぶんと振って。)
        だ、大丈夫だろうかアルムのやつ。 -- 黒衣
      • (脱衣所の方では、服を着るに苦戦しているらしい物音)

        (頭は痛いし、立ち上がれば足元は覚束ない。おまけに濡れた髪はじっとり重くて歩くのに辛く)
        (結果這うように脱衣所まで出れば、濡れたタオルを引き剥がした)
        (壁に背を預けて、冷えた手を両頬に当てれば やはり随分熱い)
        …ふう
        (異常に早い心音と、熱くなった頭)…風邪を、引きましたか…
        (ぽつり呟いて、乾いたタオルで体を拭う)
        (冷静になってくれば、素肌に触れた指の感触を思い出し首を振った)
        っ…い…た…っ…
        (頭痛に、額を抑える)

        (それから、服を着て出れる状態になるまでかなりの時間を要し、ゴンとかガンとか、そういう不穏な擬音が止んだ頃)
        (小さく脱衣所のドアが開く)
        あの…(気まずそうに声を掛け)
        …ベッドまで、手を貸して貰えれば
      • (これまで同室で暮らす中で、意識せず聞き流していた音が、今はやけに耳に入る。)
        (それがなんとなくおかしな気分で。壁に背を預けたまま腕を組み、右手の人差し指が腕をとんとんと落ち着き無く叩く。)
        (脱衣所の中から聞こえるごつんごつんという、何かがぶつかる音。)
        (倒れた音にしては鈍い。それに繰り返されているところを見ると、また倒れて動けなくなっているわけではないのだろう。)
        (けれどこれだけぶつけていれば、今度こそ本当に怪我をするのではないか。)
        (しかし、そう思ったところで、手伝おうか、と言える筈も無い。)
        (結果はやはり、落ち着き無く己の腕をとんとんと指で叩くのみ。)
        …殺し合いの最中に、なんというか、何をやってるんだ俺は。
        (何となく自分の様が情けなくなって、もう一度ため息。こういうときスマートに出来ないのがもどかしく、手馴れていただろう同級生たちを思い出す。)
        (しばらくの間そうしていた。そして、開く扉。視線を向けるのになぜか一瞬躊躇して、それからアルムのほうを向いて。)
        ん。了解。(わざと軽い調子で声を出す。こういうのは気にしたほうの負けだ。何に負けるのかは知らないが。)
        えぇと、抱えていけばいいか?(先日から幾度もしているように、相手を抱え、ベッドまで運ぼうと、腕を伸ばす。) -- 黒衣
      • すいません(頷いて、伸ばされた手に体を預けようと)
        ………………(したのに、反射的に何故かその手を掴んで留める両手)……いえ、その
        (赤くなった顔を隠すように俯く。それからゆっくり手を離して)
        …何を、しているのでしょうね 私たちは
        (体の熱を逃がすように、ゆっくりため息をついて顔を上げる)
        (その頬は未だ赤さが目立つものの、先程よりはずっとマシな筈だ)
        ごめんなさい、改めてベッドまで お願いします
        …今日は少し、休みます
        (やるべきことは山ほどあったし、考えるべきことも積み上がっていたが)
        (しかしこののぼせたような頭では、まともな思考は出来ないだろう)
        (とはいえ…頭を襲う頭痛の向こう、新しい選択肢が開けた気がして)
        (ならばきっとそれは、またしても目の前の彼のお陰なのだろう、と顔を見上げる)
        アサシン、ありがとうございます… 私は
        (この恩を、少しでも返せれば良いのですが 最後は呟くようにして、寝室まで運ばれていった)
        -- アルム
  •     
  • (出来れば、ついてこないで欲しい。命令ではなく、希望としてそう伝え部屋を出て数時間)
    (ぼんやりと宿舎に戻ってくると、自分の部屋を通りすぎて)
    ……(通りすぎたのに気付きふらふら元来た廊下を戻る)
    (押すドアを引いたり、ドアに額をぶつけたり、とにかく普段しないような事を連発しながら漸く部屋に戻ることが出来た)

    …ふぅ(椅子に腰掛けて、ため息を一つつき)
    ……(机に突っ伏し、そのまま無言で室内の物音を探る。果たして彼はこの部屋にいるだろうか、と)
    ……アサシン、居ますか?
    -- アルム
    • (マスターが己に告げた希望。その口ぶりは、何かを迷っていたようにも見えて。)
      (ある意味では過保護なこの男にしては珍しく、部屋に残っていた。)
      (帰りを待つ間。一本のナイフを懐から取り出して、眺める。)
      (光を吸い込むように漆黒の、分厚い刃をもつそれは、戦った相手の残したもの。)
      (己の物として、未だ使うことなく懐に収めていたそれを観察するように。)
      (そうしている内、廊下を歩く足音が耳に入った。聞き慣れ始めた音。)
      (それが部屋の前を行きすぎ、室内に入ってくれば、ばたん、がつん、と物音を立てるのに、仮面の内側で怪訝そうな表情。)
      (最早定位置に近づいているキッチンの壁に背を預けたまま。相手の挙動を音だけで観察して。)
      (静かになったリビングから声をかけられれば、姿を隠すことなくキッチンの入り口から出て、相手の前に身をさらした。)
      お帰り。…どうした。 -- 黒衣
      • (声がすると体を起こす。そちらへ首を向けて姿を確認するとほっと息をつき安堵の表情になった)
        (…が、それも直ぐに消えて)…いえ、どうという程の事では無いのですけれど…
        (再び机の方を向くようにして俯く。俯いたまま、またテーブルに突っ伏すようになって)
        ……あの

        ………いえ、あの… …髪を切ったら、バランスが取りづらくて
        …その、いけませんね 何れまたあの塔へ行くのですし
        あの塔に…(何かを誤魔化すように綴られていた言葉は、そこで再び途切れる)
        (その様子から、本当に言いたいことは別にある、というのがあまりに分かりやすく)
        ……アサシン…あの…
        …聞きたい、ことがあります
        -- アルム
      • (キッチンから出る前に、ナイフは懐に収めている。空いた腕を組んで、相手の言葉の空白が途切れるのを待って。)
        (マスターの口から出てきた、茫洋とした発言。ただ言葉を繋いでいるだけにも思えるそれ。)
        …ばっさり切ったもんな。でもその髪型も、似合ってると思うぞ。
        (気にした様子なく返事をするのは、相手の気を少しでもリラックスさせたいという思いからだろうか。)
        (何をそんなに恐れているのか、ということを追求することなく。相手の口から言葉が出るのを待つ。)
        (部屋に満ちる沈黙の後。マスターの口から、こちらへ向けられた、疑問の前段階。)
        (腰掛けたままの相手を、高さ的には見下ろす形。ゆっくりと頷いて。)
        何を聞きたい?こうなった以上は、俺がこれまで回収した情報なんかは、全く役に立たないだろうけど。
        (先日の塔内での出来事以降、がらりと変わってしまったこの聖杯戦争。そこに最早、己の知識の適合する部分はなく。)
        あぁ。今夜の献立なら鰯のフライがメインだ。 -- 黒衣
      • あ…はい、ありがとう…ございます(顔を上げ、柔らかく微笑み しかし直ぐ首を振る)
        …褒めてもらったのはその、嬉しいのですが…それはそれとして…
        (体ごとそちらへ向けるように座りなおし、仮面を見上げるようにして)
        (返答を聞けば、訪ねようとしていたことが再び口から出なくなる。今自分がしようとしている質問は)
        (それこそ、ここまでついてきてくれた彼を怒らせるのではないかと)

        鰯のフライですか…では私も何か手伝い…(首を振る)
        ……いえ、それは大変美味しそうなのですが あの、違うのです

        …アサシン、私は 貴方の…貴方の、過去が知りたいのです
        ここまで来て、聞くような事でも無いと思っています …自分で調べるべきだとも、思いました
        けれど、私は貴方の口から聞きたい
        (言い終えてしまえば、胸のつかえは取れて しかしやがて後悔が襲ってくる)
        (いつの間にか握られた手は、力を入れすぎて白くなっていて)
        ………話したく、無いのでしたら 構いません
        元より聖杯を得るのに関係が無いことと言えば、関係無いことです から…
        -- アルム
      • (逡巡の後に、向けられた質問。なるほど、というように、数度頷いた。)
        なんだ。なんか、ナンパでもされてる気分だな。
        (冗談交じりにそんな軽口を口にだすけれど、相手の真剣さに、言葉を止めて。)
        (顔を少しだけ上に向けて、後頭部を軽く掻いた。溜息ひとつ。)
        …過去って、そんな話すようなこともないぞ。…キライ先生辺りにでも、何か聞いたのか?
        (何もかもが不確かとなった現状で、己を置いて出かけた相手の向かう先など、精々が造物主の元か、他のマスターの元だろう。)
        (そして突然、己の過去について問われれば、出かけていた間にどこで、何が起きたのか。なんとなく、そんな予想ができた。)
        (質問を口に出し、緊張しているようにも見える相手へと、気にした様子なく首を横に振って。)
        別にいいさ。今更、隠す必要があるような過去でもないし。
        でも、いや。何を話せばいいのかなぁ…。(悩んだ様子で少し俯く。仮面をつけたままの口元を、右手で覆って。)
        (しばらくの沈黙。その後、視線を再びアルムへと向ける。)何かさ。聞きたいこととか、ないかな。
        昔の話なんてしたことないから、何を話せばいいのかわからないんだ。
        (生前にも、そんな話をした覚えはなくて。自分の中に収めていた記憶を、どのように語り始めればいいのか。自分でも検討がつかなかった。)
        (きっかけが一つでも欲しい。そう思って、そんな言葉をアルムへと投げかける。) -- 黒衣
      • い、いえ… いえ、マスター季來に会ったということはその、本当ですけれど…
        (その名前を聞くと眉がハの字に下がる。やはり、言わなければ良かったと後悔に襲われて)
        ……彼女へ貴方の過去を探るような質問をしたりはしていません、それだけは誓って
        ただ、その…(彼女が彼の真名を知っていた、という事を言うべきか迷う)
        (本来ならば、言うべきなのだろう。しかし本人の預かり知らぬ所で真名を知ってしまったという後ろめたさが口を重くする)

        (そうしているうちに、その返事。)
        (俯いて悩んでいる様子を、ぽかんと見る。)
        (くだらない、と一蹴されてもおかしくない質問だった。)
        (何故知りたいのか問い返されなかったことに、怒る様子もなく悩む様子に、少し安堵する)
        あっ…はい、き…聞きたいことですか
        あの
        …ええと…創造主、じゃないですね えぇと…
        お父さんとお母さんはどのような方だったのでしょう、あ…あと、住んでいた国ですとか…
        (なるべく、当たり障りの無いところから聞こう、と考え そんな質問をして)
        -- アルム
      • (相手の様子を見れば、ひらひらと右手を振って。)
        …何を言い渋ってるのかわからないけど、別に気にしなくて良い。
        ガゼットが俺の正体を知った以上、キライ先生に真名を含めて知れてると考えるべきだ。あいつは風見鶏だから、知った情報は全部流すだろう。
        というか、まぁ。ここまでバレずに来れたほうが、ある意味では奇跡的だ。
        (気づけば聖杯戦争も大詰めまで来ている。その段階まで正体を隠し通したことについて、自分でもある意味では驚きで。)
        (それだけ影が薄かったのだと気づいて、仮面の中で少し落ち込んだ。けれど、頭を振って立ち直れば、相手へと向き直る。)
        …って、何で自分で聞いておいて、そんな呆気に取られた顔してるんだ。
        あぁ。なんでもいいよ。聞きたいことないか。
        (呆気に取られたような顔でこちらを見るアルムに、怪訝そうに問いかける。)
        (聞いておいて教えようとしたら驚くのは何故なのか、男にとっては理解できなかった。けれど、相手の口から質問が出れば。)
        …両親、か。(言葉を反芻して、顔を上に向けた。仮面の内側の視線は恐らく、茫洋とどこかを見ている。)
        (頭の中に薄らと残る記憶を、少しずつ少しずつ思い出すようにして。少しまとまった所で、口を開いた。)
        …親父はでかかった。6歳の俺と比較して、だから細かい差はわからないけど、190弱くらいあったんじゃないかな。
        ここからだと西の方に行った国、―――の小さな村で、樵だか猟師だか、やってたんだと思う。時々厳しかったけど、いい親父だったよ。
        母さんは、うん。母さんも背が高い方だった。多分170超えてた。親父と並ぶと、似合いだった。きびきびした人で、でも、うん。優しかった。
        (ぽつぽつと語る記憶。もう、今となってはうろ覚えのそれ。)
        (国の名前は、そう有名なものではない。王政で、貧富の差が激しく、奴隷制が残っている。そんな普通の国だ。) -- 黒衣
      • いえ、この質問は聖杯戦争に全く関係の無いことですし…
        怒るというか、呆れられるかと(実際、突拍子のない質問に呆れられているかもしれない)
        (しかし、相手の表情は仮面に遮られて伺うことは出来ず)
        (部屋に訪れた僅かな静寂にも落ち着かなそうに指と指を絡ませて、静寂が破られるのをただ待つ)
        (本当に、どうして過去を知りたいなんて思ったのか)

        ご両親とも、背の高い方だったのですね…(言われれば、アサシンも結構な長身であることに改めて気付き)
        (166cmの自分でも、少し見上げるようにするぐらいだから180はあるか)
        (しかし、語られるその口調は過去形。じわじわ登ってくる嫌な予感に表情が陰る)
        …あの、今ご両親は…まだそちらの国の方で暮らしているのですか?
        -- アルム
      • …一応、飯作って一緒に過ごしてる相手だし、それくらい話すのは別に。
        っていうか怒りはしないって。むしろ、前に俺の顔一回見てるから、もう知ってると思ってた。
        (己に関する資料を集めていたアルムであれば、それくらいはしていたと思っていたようで。今度はこちらが、不思議そうにそんな台詞。)
        (こちらを見上げる相手の視線に、何を考えているのか判ったのだろう。)…俺は186だよ。死んでるから、もう伸びない。
        (少し複雑そうな口調で、そう答えて。それから継がれた質問には、相手の陰りを気に留めた様子もなく。)
        いや?6つの時に死んだよ。俺の目の前で首を落とされたから間違いない。魔術とかは使えなかったはずだから、確実に。
        (背の話よりも口ぶりは軽く。さらり、と。そう答えた。仮面をつけたままの顔。表情は見えない。)
        暮らしてた村も、村民の大人はみんな首を落とされたからもうないし。子供も、多分俺以外みんな死んだんじゃないかな。
        だからまぁ、あの国はあんまり故郷っていうイメージはないんだよな。 -- 黒衣
      • あ、いえ…あの…(その言葉に、随分昔の出来事にも思えるそれを思い出し俯く)
        (確かに調べようと思えば調べる事は出来たかも知れない。しかし)…それは、してはいけないと思って
        何故かと言われると、論理的な説明は出来ないのですが…
        …貴方に関する事は貴方の口から聞くべきだと思ったのです、それが礼儀かと…

        (顔を上げる。困惑の表情、あまりにあっさりと語られたせいで思わずそうですか、と流しそうになって)
        (こちらを気遣っているのか、本当に気にしていないのか、仮面のせいでまるで読めない)
        あっ…(戦争か、侵略か、兎に角何か大きな事情があったのだろうと。しかしそこまで聞いて良いのか)
        (後悔する。淡々と語られれば語られるほど、胸が痛くなった)
        (その痛みは表情を今にも泣き出しそうに歪ませて)アサシン…あの、私
        …ごめんなさい、軽々しく聞くべきでは無かった
        -- アルム
      • (これまでとは違う、非合理的な答え。それを耳にして、黒衣の男は。)
        …変わったな、アルム。でも、そっちのほうがいいや。
        (仮面の内側。笑った気配。それと共に、柔らかい声でそう言って。)
        それの理由は、説明したり、考えたりするものじゃない。だから、そのままでいいよ。
        (どこか満足げに幾度か頷く。相手の内に生まれたその葛藤は、好ましいものであったから。)

        もう随分と昔のことで、所々、擦り切れて思い出せないけど。そんな感じの両親だったよ。
        (再び視線を上へと向けて。幼い頃、両親の姿を見上げていた頃を、思い出しているのだろうか。緩く数度頷く仕草。)
        まぁ、なんだ。特に聞いて面白い話でもなかったろ?多分街でも知ってるのはお前くらい――っておい!?
        (上へと向けていた視線を下ろし、そして目に入った相手の表情。涙を零しそうなそれ。)
        (慌てた様子が仮面の内側から伝わってくる。手を握ったり開いたり、宙を泳がせたりして。)
        (それから最後に、溜息一つ吐いて。体の力を抜いた。)
        …気にしなくて良いって。もう、昔の話だし。泣き明かす時期は過ぎたし、それを続けていい年齢じゃない。
        (後頭部をがりがりと掻く。視線を逸らして、ばつが悪そうに。)
        変な話して、悪かった。まぁ、その後は色々あって、借金ができて、冒険者になって金を返すためにこの街に来て養成校、って流れだよ。 -- 黒衣
      • 変わった…のでしょうか、いえ…変わったのでしょうね
        (自分でも、それは感じているのか頷いて しかしそれは良いことなのか悪いことなのか判別出来ず表情は優れない)
        (こっちのほうが良い、と言われると多少表情は和らぐ)
        ……正直、苦しいです けれど…わかりません、貴方がこれで良いというのなら
        これで良いのだと思います

        (唇を噛んで、首を振る。涙の滲んだ目を一度きつく瞑って)…けれど、言って楽しい話では無いでしょう
        少なくとも、殺し合いをさせるために貴方を喚んだ私のような存在が聞いて良いことじゃない
        (口に出してみれば、その事実が重く伸し掛かる。負担ばかり強いている、その後悔は進むほどに大きくなって)
        (どうすれば彼を救えるのかという答えはいくら考えても浮かばない)

        ごめんなさいアサシン、私に聞く権利も無いし 聞いても今は何も出来ない
        それは分かった上で、でも知りたいのです
        辛いのなら構いません けれど…どうか、その色々の出来事も教えてください
        -- アルム
      • そりゃ楽しい話じゃないけどさ。へこんでてもどうにもならないし。事実として受け止めるくらいで、丁度いいかな、と思う。
        …生きてた頃。俺、冒険者だったからさ。要するに、依頼人と冒険者の関係だと思えばいいじゃないか。そんな、気にしなくてもいいよ。
        (慣れてるから、と。あまりにこちらへと罪悪感を感じている相手へと、軽い調子で声をかけた。)
        (それでも、続きをせがむ相手。口を噤む。仮面の内側から伝わる逡巡。)
        …途中で聞きたくなくなったら、遠慮なく言ったほうがいいからな。あんまり気分よくない所もあるだろうし。
        (躊躇うように、そんな注意の言葉をかけてから。ぽつりぽつりと、話し始めた。)
        (政治犯として村人全員が殺されたこと。子供たちは残らず奴隷として売られたこと。)
        (奴隷として飢えの中暮らしたこと。自分だけではなかったから耐えられたこと。)
        (己と共に売られた少女が死に、その埋葬のために金が必要だったこと。)
        (少女の死に際して。そして死後に何があったのかだけは、語らなかったけれど。)
        (仮面の内側から、淡々と。鎖で肌の擦り切れる痛みであるとか、死の匂いであるとか。その様な話を織りまぜて、感情の乗らない声で話し続ける。)
        (両親のことを話した時よりも、記憶を一々思い出す様子が少なかったのは、それだけ深く刻まれた時間だったということなのか。)
        (そして話は、より実入りの良い仕事を求めてこの街へと着たところで、終わった。) -- 黒衣
      • (依頼人と冒険者、そう言われれば一層表情が曇る)
        …私の立場から今更それを望むのは、傲慢である上に無理だと分かっていますが
        私は、出来れば対等の関係でありたいと思います… 本当に、今更です
        (今までの出来事を思い起こせば、虫の良い話であるし、それ以前の問題だと理解はしていた)
        (だから、それを望む声は小さく)

        (ええ、と頷いて佇まいを直すと静かに耳を傾け)
        (静かに語られる過去は、あまりに救いが見えなくて、それでもせがんだのは自分だから目は逸らさない)
        (話に一段落がつけば、ぽつりと)
        アサシン、この街に来てからは…幸せでしたか?
        -- アルム
      • 対等、か。(んー、と。少しだけ考えこむような仕草。それから、うん、と一度頷いて。)
        それは無理だろ。それは、お前が思わないと無理だ。(すっぱりと、そう答えた。)
        例えば今、俺は別に何も気にしてないけど、お前は何かの罪悪感で、考え込んでる。
        俺の過去の話をしたことについて、きっと俺が何度気にするな、って言っても、それはどうにもならない。
        お前が俺の言葉を聞いて、素直に罪悪感を捨てられるようになって初めて。俺たちは対等になれるんだと思う。

        幸せ…?(問われれば、すぐに返答は出なかった。)
        (思い出す。この街に来てから過ごした日々のことを。今でも色鮮やかに思い出せるその時間を。)
        (自分は幸せだったのだろうか。もしかすれば、そうなのかもしれなかった。けれど。)
        よく、わからない。幸せってのがどんなのなのか、よくわからないんだ。でも。
        (そう、恐らくは。卒業式の日。答辞で口に上らせたその言葉こそが、きっと、本当の。)
        楽しかった。楽しい時間だったよ。 -- 黒衣
      • …対等とは、難しいですね
        (それは暗に未来永劫無理だと言われているようにも思えて、困り顔で首を傾げ)

        (あの、写真を思い出す)
        (どれが彼だったのかは分からない、けれどあの写真の誰がそうでも きっと幸せだったに違いない)
        (写っている皆、そう感じさせる表情で)

        (そしてその返答を聞けば、微笑んだ)
        …なら、きっとそれは幸せだったのです
        (ぼんやりとしていた願いが固まるそんな感覚、考えるより先に動いたのは口で)
        …アサシン、私は 貴方にこの戦争が終わっても生きていて欲しい
        この街で生きていて欲しい 私は、貴方に幸せになって欲しい
        複製体だとか、そんなこと関係無い
        私にとっては今まで見てきた貴方だけが本物で、だから貴方に幸せになって欲しい

        私は、きっと貴方のことが好きです
        だから、貴方には私ではない誰かと幸せになって欲しい
        …今、ようやっと願いが固まりました
        (微笑みを浮かべたまま言い終わると、ほっとしたように息をついて)駄目でしょうか
        -- アルム
      • でも、あれだ。死んだ俺がもう一回ここに居る、っていうのは、お前が呼んでくれたからだからさ。
        その点もあって、恨むとかじゃなくて、有り難くも思ってるんだ。その辺り覚えておいてくれれば、その内。うん。
        (自分が何かを求めて、それに相手が答えて解決できる問題では、きっとないだろうと。)
        (そう考えれば、己は気にしていない旨を伝えて、時を待つ以外、なかった。)

        …幸せ、だったのかな。外から見てそうだったのなら、うん。そうだったのかもしれない。
        (相手の言葉に、仮面の内側で恐らく、少し笑んだのだろう。少し俯き気味に、柔らかい声でそう言って。)
        (それから続いた相手の言葉には、一瞬考えが追いつかず。意味を理解しようとするように、相手へ向けて顔を上げた。)
        生きて、って…それは、難しいだろ。この戦争が終われば、多分俺は消える。
        俺は、そう。コピーだし、いや、関係ないといっても。
        (混乱した様子が、身振り手振りから伝わってくる。手を開いたり閉じたり、額を抑えたり腕を組んだり。そして。)

        は?(指揮するように手を宙に浮かせたまま、動きが止まった。今、この目前の相手は何かを言ったような気がする。)
        (数度反芻する。うんうん、と頷いて、頭の中で意味を咀嚼して。)
        …えぇと、いや。好いてもらうのはありがたいけど、だからって、えぇ?
        (自分以外の誰かと幸せに、という言葉。ぐるぐる回るそれ。篭められた発言の意図は、自分は死ぬのでということか。)
        いや、でもおかしいだろ。仲良くなったからって、それより先にお前は自分の生きることを望むべきだろう?アレを壊して…それを願えるようになったんじゃ、ないのか?
        (ここ最近の相手を見ていれば、急激な感情の変化に戸惑っている面が見て取れた。)
        (仲良くなった相手、というのを持つのは初めてなのかもしれないけれど、それでも、その程度の相手のために消費していい願いではない。)
        (好きな友達程度に向けるべきものではなく、それは、それこそは、アルム自身の存在を、長らえさせるために使うべきなのではないか。) -- 黒衣
      • 複製体に幸福を望む権利が無いのなら、私はどうなるのです
        私は言うなら1人目の私の17個目の複製体です ならそんな私は幸福を夢見る事すら許されませんか
        本物とか、複製体とか、そんなことは何の問題にもならない
        貴方に意思があって、感情があって…存在した時間があるのなら、貴方はもう出生がどうであれ貴方というただ一つの存在ではないですか
        (先ほどまでとは全く状況が逆転したような両者、一転してこちらは落ち着き払った様子で言い聞かせるように)

        ええ、私は貴方が好きです …これが友情であるのか愛情であるのか親愛であるのか、それとも親を慕うようなそれなのか
        正直私には判別がつきません
        …この戦争が終わっても共に生きることができたら良いと最初はそう思っていました
        (ぼんやりと、戦いが終わっても一緒にいられたら そんな夢を初めは抱いた。それに違和感が交じるのにそう時間は掛からなくて)
        でも、貴方は私の隣では幸せになれない それは私の幸せであって、貴方の幸せではない
        私と一緒にいる以上、貴方はきっとアサシンのままだから
        (当たり前だ、自分がそう喚び出した。今までそう振舞わせて、ここまでやってきた)
        (過去の話を聞いて、やっと自分を納得させることが出来た。彼はアサシンでいるべきではない、と)

        ……だって私が願わなければ、貴方は自分の幸福なんて祈ってくれないでしょう
        それとも、私が自分の延命を望めば 貴方は貴方の幸福について本気で考えてくれますか?
        この先もうずっと、この戦争が終わるまで自分の為に戦って…この戦争が終わっったら幸せになると約束してくれますか?
        -- アルム
      • (アルムの言葉は確かに正論で。ホムンクルスとサーヴァント。立脚するのがどこであるのかに違いはあれども、突き詰めれば同じコピー。)
        (黒衣の男に返す言葉はなく、ただ狼狽えた様子だけを見せた。)
        (中身のわからない好意。それを口に出されれば、男は戸惑う。どうして相手が自分にそれを向けてくれるのかが理解出来ないから。)
        (生前からそうだったし、今、サーヴァントとして、この相手に何をしてやった覚えもない。自分の仕事を果たす以外に、何かをしてやれた覚えもないのに。けれど。)
        …けれど、そうであるのなら。それこそ、お前がそれに区別を付けられるようになるまでだけでも、お前は生きているべきだし、そうならないと報われない。
        (何に報われないのか。それを外から決めることは、本来であればするべきではないことなのかもしれないけれど。)
        (そう思ってしまったことは事実であり、目前の相手が何かを果たすためだけに造られ、生きてきたことを考えれば、その先を見るべきであると考えて。)
        お前は、お前の幸せを願えばいいのに。お前はそれが出来るだけのことをしてきたんだろうし、すべきなんじゃないのか?
        (そこで不意に気づいた。もしかすれば自分は、目前の相手を、自分の過去の投射として考えているのではないだろうかと。)
        (一つの目的のためだけに日々を生きていた。それを果たした所で、自分自身は失われた。)
        (だからこそ、今、運命から解放されようとしている目前の存在を、自由にしてやりたいのではないだろうか。)
        (気づき、戸惑う。自分は自分の気分を晴らすためだけに、この存在を幸せにしたいと考えているのか。)
        (それは。もしかすればそれこそが自分の幸せなのだろうか。自分に出来なかったことを他者に託すことが。)
        幸せなんて、この戦争が終わってからのことなんて、俺に…
        (わからない。幸せなんてわからない。そんなもの、すり切れた記憶の彼方にしか存在しなかったのだから。喜怒哀楽より先のことなんて。)
        (けれど。それでも、理由が何であるとしても。目前の存在がこのまま終わることなんて、ただ、嫌だった。)

        …分かった。お前が俺の幸せを願うのなら、俺は邪魔をしない。きっとお前の意思は固いんだろう。
        ところで。お前は以前に聖杯の欠片を、俺にも渡すと約束したな。
        それで俺が、お前の幸せを願うのであれば。お前に俺を止める権利はないな?約束は違えないだろう?対等でいたいと、そう、思うのであれば。 -- 黒衣
      • 私がこんなことを考えられるようになったのも、誰かを好きだと思えるようになったのも
        誰かの幸せを祈れるようになったのも、貴方のお陰です
        貴方が居なければ私はただの人形のままだったかもしれない…それは、それで今より楽だったのかもしれませんけれど
        (浮かぶ微笑みに、以前の自分を思い出して苦い色が混じる)
        (定められた道を言われたように、何も考えること無く進むのはとても楽だった)
        (例えそれが周囲にどう見えていようと、自分の頭で考えることなく進むのは気楽で…ただ、それは幸せとは程遠い)
        …私の人生は、この先も続くのでしょう?
        なら、そうしてくれた貴方が幸せにならないと嘘です
        本当は皆幸せになって欲しいと思っています、でも それは無理ですから
        (頭に浮かぶ、今まで交差してきた他のマスター達の顔。その誰にも幸せになって欲しかった)
        (けれどその誰にも意思があって、思いが違う以上皆が幸せになるなんて 無理だ)
        だからせめて、貴方には幸せになって欲しい、なって下さい
        貴方に救われた私のために、どうか幸せになって下さい

        ……自分の意思で、自分の幸せについて願って欲しかったですけど それは無理ですか
        (分かってはいたけれど、と笑う。本当に、彼はどうしようもなく自分自身を省みることが出来ないのだと)
        良いんですか?私の幸せなんて願って、急に受肉して私との間に幸せな家庭が出来ていても知りませんよ?
        -- アルム
      • …俺は、なにもしてない。俺は俺のやりたいようにやってきただけだ。
        その中で、お前がなにか見つけられたのなら、それは、元々そうなるはずだったんだ、きっと。
        (向けられた微笑に、居心地の悪そうに身じろぐ。理由も分からず褒められた、子供の気分。)
        (この戦争が始まってからのことを、思い返す。三人の敵を下した。奪われ貶められたものを取り返した。それは全て、その時々の自分の心に従っただけだ。)
        (アルムを解放してやりたいと望んでいた。けれど、それは自分のエゴに過ぎない。)
        (感謝される謂れなどないのに。幸せを望まれるような理由にはならないはずなのに。)
        (救われた。その言葉に動きを止めた。首を緩々と振って。)
        俺は、誰も、救えたりしない。それはきっと、俺がやったんじゃない。お前が自分で救われたんだ。
        (これまでに、一度たりとも、誰かを救うことなんて出来なかった。そうしたかった相手は、ただ、死に向かった。)
        (誰一人救えないし、かつて向けられた好意にも、傷をもって返した。)
        (だからきっと、そう。それは違うのだ。)

        幸せになった自分、ってのに現実味がない。想像もできないものを願うのは、難し…どういう状況だ、それ。
        (突然の言葉に、相手の真意を掴みかねて。疑問混じりの声色。)
        …俺がお前の幸せを願ってるのに、そんな訳のわからない状況になることはないだろ、多分。
        お前の幸せは、聖杯の関係ない、俺みたいな、サーヴァントもいない、そういうところに、きっと、ある。 -- 黒衣
      • くどいですよアサシン
        私が、貴方に救われたといったら救われたのです
        他の誰でも無くて、貴方で無ければ駄目だったのです
        …例えそうでないとしても、私がそう思いたいのに貴方が否定するとはどういうことです
        私の感情を貴方が決めるなんて許しませんよ
        (少し怒ったような口調で言って、けれど本当に怒りの感情は湧き上がらない)
        (どちらかといえば湧いてくるのは、しょうがないなあ そんな言葉と)
        (自分にはそんな彼を変える程の力がなくて、だからやっぱり幸せには出来ないんだ、という胸が締め付けられるような感情)
        …もし、私の事なんて別に救いたくもなかったしどうなっても良かった
        それなのに勝手に救われて縋られて良い迷惑だというなら別ですけど… ……そうでないなら、せめて貴方が私を救ったという事ぐらい認めて下さい
        そうすると私が今少しだけ、幸せになります
        (ほんの僅か、傷ついたような表情を見せて俯く)

        …アサシンは自分本意な部分がありますね?
        (再び上げた顔には、先ほどの表情は無くジト目で仮面を見上げ)
        私の幸せなんて貴方が決めることではないです、私が決めることです 私が幸せだっていったらそれが幸せなんですよ
        訳のわからないということは無いでしょう、好きな相手を伴侶にして家庭を設けるのは幸福のはずです
        …それともホムンクルスが家庭を持つなどと許さないということですか(ガタンッ)
        -- アルム
      • (だけど。でも。けれど。しかし。否定に続く接続詞が幾つも浮かんで、口から出ようとする。)
        (それを留めたのは、一つの言葉。感情を決めるなんて、というその言葉は、つまり、これ以上言えば己とアルムの創造主が同じ事をすることとなる、という意味で。)
        (否定の言葉を上らせようとしていた口を、噤んだ。僅か俯き気味に、額に手を当てる。)
        …そうじゃない。どうなっても良かったとは、思ってない。
        俺は、お前が幸せになればいいと思った。思ってる。救いたくなんてなかったとかじゃ、ない。
        (己の力が足るのであれば。救いたいと望む相手は沢山いたし、目前の相手もその一人だった。それは確かで、嘘ではない。)
        …お前は俺に、救われた、のか。
        (ポツリと確認するように呟いて。それ以上言葉なく、こちらも俯いた。)
        …それは、今更の話だと思う。生きてた頃から、何故か皆、俺をいい奴だと勘違いする。
        俺はただ自分勝手に、やりたいことやってるだけだ。性格は悪いよ。
        (俯いていた視線を僅か上げれば、腰掛けたままの相手と視線が合う。向けられた表情は、なんとなく、かつての同級生を思い出させて。)
        (思わず慌てる。続けられた言葉が流れるようにおかしな結論に至れば、右掌を向けて押し留めて。)
        いや、待て、落ち着け。許さないとかそういうどうこうじゃなくてだな。誰もお前が家族を持つのは駄目だとは、言ってない。
        好きってのにはお前もさっき行ったように種類があってな。友情やら親愛やら家族愛やらで好きな相手とは、普通、そうならないって。
        (感情を得たばかりで要因と結果が短絡的になっているのか、突拍子も無いことをいう相手へと、落ち着くように促す。) -- 黒衣
      • はい、私は貴方に、救われたのです
        (どうかわかって欲しい、そんな思いを込めて呟きに頷いて、その言葉を繰り返す)
        (それさえ届けば、少なくとも自分は少しだけ彼を救えたのだとそう思えるから)
        …性格は悪くないと思いますが、捻くれています
        その言葉は貴方に関わった人間が貴方の本質も見抜けない愚か者ばかりだと言うようなものです
        良い人だと勘違いさせようとしたことなど、無いのでしょう
        それで周囲がそう判断したなら…少なくとも周囲にとって貴方は良い人です
        ……私が貴方にお説教出来る日がくるとは思いませんでした
        (腰に手を当てたまま、困惑したように呟く)
        いえ、どうせ、所詮最近自我が芽生えたばかりのホムンクルスの言葉ですから無視しても良いですが…

        待ちません、落ち着いています、駄目じゃないなら何故待たねばならないのです(一歩距離を詰める)
        ええ分かっています、友人と家庭を持ちたいと思ったり家族と肉体関係を持ちたいと思うのはおかしいことです

        ああ……じゃあつまりこれは恋愛感情ですね、分かりました(二歩三歩と距離を詰めながら、自然と結論に達し立ち止まる)
        …そういうことですから、願うときの言葉には気をつけたほうが良いですよ
        私の幸せを祈って貴方が不幸になるようでは、困りますから
        -- アルム
      • 捻くれて、て。…あぁ、いや。愚か者とか、そういうつもりじゃない。どちらかと言えば、そいつらが皆、良い奴なんだろうと思う。
        (自分の行為に、良き意図を見出す。それは恐らく、彼ら自身を写しているのではないだろうかと。)
        (雷を見て神であると思うか、現象であると思うか。それの答えを決めるのは、見る側の意識であるのだから。)
        …ないよ。できることなら、俺がそんなに、信じることのできる相手じゃないって、思って欲しいくらい。
        (先程から、相手によって己の言葉を封殺されていく。ただ、なにか言いたげに、仮面の内側で口をもぞつかせるしかできない。)
        (良い事なのだろう。この間までの相手の姿よりも、ずっと、人間らしくて。けれども、なんとも自分が情けないという思いが無くなるわけではない。)
        …いや。無視はしないけど。うん。
        (無視はしないが、なんとなく釈然としないというか信じ切れないのは、どうにもならない。そんな複雑な思い。)

        家庭を築くのは駄目じゃなくても短絡的に思考を直結させるのは待て、って意味だっ。(相手が近寄れば、アルムを見たままに一歩下がる。)
        そうだ。おかしなことだ。だから、そういうことをそうぽんぽんというもんじゃな―――
        (唖然、とした。後ろへと下がることなく固まったそこへと、相手が近寄ってくる。)
        いや、お前、恋愛感情って、俺にか?それこそありえないだろう。
        (近づいた距離。間近からこちらを見る相手の視線を受けて、狼狽える。)
        気を付けろって言われても、いや、待て。待て待て。
        (混乱している。在学中にも一度だけ似たようなことがあった。その時のことを思い出し、更に混乱する。)
        (マジかよ、という想いと、勘違いだろう、という気持ち。合わせれば「ありえない」に行き着く2つ。) -- 黒衣
      • 良いんです
        私には今まで積み重ねてきた物がない、私の世界は狭い
        だから、私の言葉は 貴方に私が救われたという、それ以外届かなくて良いんです
        (それが届いただけでも十分だ、と首を振る)

        あり得ないなんてことはあり得ないでしょう
        私の感情を貴方が決めるなと先程も言いました、私は貴方が好きです
        (明らかに狼狽した様子の相手を見て、眉をハの字にする。そのまま笑って)
        …そう狼狽えなくても構いませんよ、応えてくれとは言いません
        言ったでしょう、私では駄目だと
        貴方にとって私は保護対象の域を出ない、そのぐらいは自覚していますし 悔しいですがそれは事実です
        私と一緒にいる限り、貴方はずっと私を守るアサシンのままで…そのままだときっと幸せになれないから
        だから、良いんです
        (無理に理解しなくて良い、返事をしようと思わなくても良い、一方的な告白は明確な返事を拒絶して打ち切られ)
        …話していたら、お腹がすきましたね、アサシン
        (ぽつりとつぶやいた言葉は、これ以上議論する気はないという意思表示)
        -- アルム
      • (アルムの浮かべた眉尻を下げた表情は、諦観か、悲哀か、それとも同情なのか。それが判らぬ己のほうが、今ではむしろ、感情に乏しくも思える。)
        (相手の内側で自己完結している思いに対して、咄嗟に口にできる言葉は無くて。)
        (それでも、向けられた思いを己の内側で反芻し、何かを言おうとしたところで。一方的に打ち切られた会話。)
        (それを救いと思ったのか、それともそうではなかったのか。仮面に隠された表情がどのように変化したのかは判らないけれど。)
        (僅かな沈黙の後、黒衣の男は頷いて。)…夕食の、時間だしな。何か、作ろう。
        (いつものように。相手の食事を用意するために、キッチンへと向かった。)
        (相手から向けられた思いに、己は何を思ったのかを明らかにしないままに。) -- 黒衣
  •  

Last-modified: 2011-11-05 Sat 00:58:38 JST (3891d)