流体装強化外骨格(ジェルカウルエクゾスカル) JELL-ES(JELL cowled Exo Skul)ジェレス †
| ボードはジェレスの機動力を補うのに欠かせないSFSである。 |
甲太郎が対アスラ戦闘用に開発した強化外骨格、ベルト状の収納具兼システムの中枢、『ジェレスドライバー』を装着し起動することで『変身』する
ただの人間に過ぎない甲太郎の身体能力、汎状態異常耐性、異常空間適応力を増強する従来の強化外骨格の機能に加え
ジェルカウルは強化外骨格の表面を流体の装甲で覆い、ドラグライド時に柔軟な形態変化による空力特性、光屈折による高い光学兵器耐性
さらに流体部のみが砕けることで実体弾衝撃を分散するというプランだったが
一度強化外骨格の表面で硬質化した流体、『アムリタ』は可動性を失い生命活動を停止するため単なる増加装甲になるに留まった
腕部脚部からの一時的な放出や、強化外骨格内部を循環しパワーアシストを行うぶんにはその流動性は損なわれない
アムリタが長時間外気に触れると機能を失うことが問題点で現在改良中。
放出等で消費されたアムリタは外骨格内部の透析機能と水分の補給で自己再生・増殖を促し補充することが可能
ミュータント『アスラ』からのアムリタを介した浸食に同じくアムリタを用いた中和防御、浸食のカウンターを行う。はメインの機能であり問題なく機能している
強化外骨格内部のアムリタと装着者とは隔てられた設計になっているため、アムリタによって装着者が浸食されることはない。
外骨格の外装は過剰なまでに頑健に作られており、質量も人間大にして数トン。『五体を用いた打撃が最大の武器』となるレベル
だが、その質量を駆動させるためのパワーアシストに衝撃から内部を保護することに割くべきエネルギーを回したために
「外装は破損しないが、装着者は殴られればその分痛い」という強化外骨格としては矛盾した設計
装着自体はヒューマノイド種族であれば可能だが扱いきれるかどうかは本人の問題である。
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超越流体装強化外骨格(フルジェルカウルエクゾスカル)ジェレスソーマ JELL-ES SO=MA †
| 手にした『DXヴァジュラオン』はジェレスソーマの必殺武器だ |
ジェレスドライバーに鉤状のアイテム『ソーマフック』を装着し
強化外骨格内部のエネルギー純度を高めた自我を持つアムリタ『ソーマ』に合わせた状態にバージョンアップする
これにより出力・馬力ともに大幅に上昇し、ジェルカウル後もある程度の流動性をキープし変形が可能となる
組み込まれた宝貝『罪枷重』の重力制御機能を用いて超加速が可能、ソーマ流体からのエネルギー補給により安定した挙動を実現した
全身を覆ったソーマ流体はアムリタ流体時の青に対して様々な色にprism発光する
ゼルショットDXヴァジュラオン †
ジェレスソーマの専用武器、真鋼808製の基本フレームは剛性を保ちつつ「しなり」を生む
そのまま槍状の打撃、斬撃武器として使用でき、必殺の一撃 VAJRA ON ARC を放つ際には全力で相手に投擲される
指向性重力波による重力加速を行い、直撃するインパクトの一瞬だけ『光速度』にまで達することによりその直撃を受けた相手は『無限大の反動』を受け
湾曲した空間の中を光速で落下することとなり、この超々急加速により目標は光子のレベルまで分解、完全に破壊されてしまう。その際『本当に光って消えている』ような視覚効果を生む
なお、投擲した『DXヴァジュラオン』は極細のアムリタ流体ワイヤー『クモの糸』により自動的に手元に戻ると同時に、このワイヤーがソーマ自身からのパワー供給をも担っている。
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アムリタ †
10数年前、ヒノモトの領海内『ニライカナイ海溝』の奥底より採取されたある種の微生物の集合体
半透明で光の反射によって色が変化する、極めて柔軟に形状を変化させ、生物非生物問わず捕食のち『擬態』を行い捕食したモノを模倣する性質を持つ
その強度、生命力も桁違いに高いため制御されていない状態では極めて危険であるが、浦嶋壬(ウラシマジン)博士の研究で特定の周波数の電流による制御法が確立された
制御されたアムリタは特に医療分野において威力を発揮し、捕食と擬態によって患者の欠損部位の補填、強靭な生命力の譲渡により疾病の患部に直接作用し回復を見込める
拒絶反応は「ない」。
連続使用で純度が下がり濁ってやがて機能しなくなるが、人工透析を行うことで繰り返しの使用が可能
まさに不老不死の甘露、夢の治療法として注目されていたのだが…
その正体 †
黄昏歴1100年代からさかのぼること1000年以上前、のちに『大破界』などとと呼ばれるジェノサイドによって世界は滅亡の危機に瀕していた
ヒノモトの近辺も例外ではなく、豊かな海は大量の汚染物質、生物非生物、科学魔術問わずの兵器、それらの犠牲となった幾億もの生命の亡骸と怨念とで攪拌され混沌を極めていた
表層が1000年の間に浄化されたのに対し、海の奥底の底に滓として溜まりに溜まったもの、『呪術的化石燃料』である。
その蟲毒的な発生経緯を乳海攪拌になぞらえて「アムリタ」と称した。
アスラ †
身体にアムリタと、その制御装置と透析装置とを兼ねる『ドライバー』を移植されミュータントと化した被験者たちのこと。
体内に埋め込まれたドライバーによってアムリタを制御していたはずであったが
生命体の生きる意欲、生きがい、希望…下世話な言い方をすれば『欲望』に強く反応するアムリタのもう一つの性質が想定よりも強力だったことで宿主の欲望を増幅する形で暴走した
藁にも縋る思いで人体実験の被験者となっていた者たちは、裏を返せば『人一倍生存への欲求が強い者』であったため、その意志に反応したアムリタの暴走を招いてしまったのだ
暴走事件後、ヒノモトの国内に散らばった第一世代アスラたちの当面の目的は社会の闇に紛れ仲間を増やすこと、アムリタの苗床となる者の確保だった
ヒノモトの国内で若者たちのフラストレーションのはけ口となっていた『ドラグライド』、それを行う者『Dライダー』たちはアムリタの求める『欲望』の苗床としては最適で
非合法行為にふけるならず者としてのDライダーたちの間に違法ドラッグの体で爆発的に広まり、アムリタに二次感染した第二世代アスラを大量に生み出していった
甲太郎はそんなアスラたちにたった一人立ち向かう『赤マフラーのDライダー』としてヒノモトで活動していた。
特に首領格のアスラ『ラーフ』は何かの目的をもって動いているようで、これまで何度となく 甲太郎=ジェレス と対決してきた。
今回この学園に甲太郎が転校してきた理由は、何度となく甲太郎にその活動を阻止されヒノモトでの活動に一区切りをつけた『ラーフ』たちを追ってである。
ショットジェル †
掌大の大きさのカプセル型のアイテム、内部には圧縮アムリタが注入されている
アムリタを強化外骨格システムの中枢として運用するためのハードであるジェレスに対してこちらはソフトの役割を果たす
ショットジェル内部の圧縮アムリタに「何として振る舞うか」の形態変化コマンドが刻印されており
ジェレスドライバーに対応したショットジェルを挿入することによりスーツ本体内部のアムリタと結合し制御され
身体各部からアムリタを噴出させる際、『気体』『流体』『個体』『プラズマ』などに形態変化させることができる。
ただしいずれも射出後の外気に触れたアムリタは数分で『死んだ』状態となり使用不能になるためムダ撃ちはできない
いちいちソフトを用意して形態変化させるという玩具めいた仕様は、システムの万能化に伴う複雑化から来るやむを得ない簡略化の弊害である
アムリタを流体として用いるという発想はある一部の魔術師が用いた秘儀にヒントを得た、らしい。
『ガスショットジェル』 †
いわゆる目くらましで全身から煙幕を放つ、ガスの性質調整を行うことで催涙、催眠ガス等の対人装備としても使える
ジェレス本体からの光投影のスクリーンとしても使用でき、幻像を多数投影するなどで閉所でのかく乱に役立つ
ただしあくまで煙幕であり明るく開けた場所では幻像の投影がしにくかったり、ガスが風などで流れてしまうために、使用できる状況は限られたものとなっている。
『リキッドショットジェル』 †
主に四肢から射出されたアムリタを四肢の延長、触手やワイヤーの代わりとして使用できる
『伸縮自在の流体の手足』という応用の範囲の広さから最も使用頻度の高いショットジェルである。
『ソリッドショットジェル』 †
ジェレス本体から高速射出後超硬質変化することにより弾丸の代わりとしてアムリタを使用するもの
主に掌や指から射出されるため『指鉄砲』や『かめはめ波』のポーズを取る
射出口の形状と大きさ、絞るタイミングにより散弾のような極小のものから砲丸や杭のような大型の形状のものまで射出が可能。
『プラズマショットジェル』 †
アムリタを数万℃のプラズマ状態で開放することができる
ほか三種のショットジェルと異なり色々な意味で消耗が激しくその分強力、いわゆる必殺のタイミングで使用される、俗にいう必殺技である
主に脚部から解放し飛び蹴りの状態で繰り出す『イオナイズキック』と、拳から放つ『イオナイズパンチ』の二種類がある
『バディショットジェル』 †
流体アムリタを自律兵器として振る舞うようにしたもの、四足歩行の獣のような形を取る
ジェレスのみでは手が足りない場合や、相手の死角を攻めるなど多角的な攻撃を必要とする場合に用いられる
外気に長時間触れれば死滅するアムリタの弱点は、この場合後処理の手間が省けるぶんプラスに働く。
浦嶋壬(ウラシマジン)博士 †
医学、工学、忍術、魔術その他もろもろに造詣の深い人物、
優秀な研究者であったが、妻の浦島瑞癸(ウラシマミズキ)を死病で失っており、息子の乙渡(キノト)も同じ病に侵されたと知ったとき
アムリタの可能性に魅せられ、自分の助手でもあった長男の甲太郎を巻き込む形で人体実験にも手を染めた
息子たちの身体と頭脳、多数の被験者たちを犠牲にした因果かアムリタ暴走の際死亡した
浦嶋乙渡(ウラシマキノト) †
浦島博士の次男にして甲太郎の実の弟、生来病弱で病室暮らし、死病に侵され余命いくばくもなかった
乙渡の治療のために浦島博士はアムリタの研究にのめり込んでいき、甲太郎もまたそんな父の助手として研究を続けていた
研究も進み乙渡たち被験者の病や負傷もおおむね回復しかかっていたある日のこと
アムリタの暴走によって被験者たちが一斉にミュータント「アスラ」と化し、研究所内から多数逃亡
同じくアスラと化した乙渡が一人で立ち向かうが、激戦の負荷と首領格のアスラ「ラーフ」の攻撃により致命傷を負って絶命する、享年10歳。
その際浦島博士をはじめ、研究所のスタッフにも多数の死者を出す。生き残りは当時12歳だった甲太郎のみである。
ジェレスのデザインは 乙渡の変じたアスラ=乙渡のなりたかったヒーローの姿 を模したものである
ジェレス内部のアムリタは乙渡の遺体から回収されたわずかなアムリタを増殖培養したもの
ソーマ †
ジェレス内部のアムリタが自我を得たもの、『私』『自我』を最も重要視するタイプである
甲太郎の実弟キノトの体内に寄生していたアムリタでもあり、その人格形成に影響を受けると同時にキノトの記憶を受け継いでいる
自我を得たアムリタであり通常のアムリタに比べ呪術魔術的相転移、アムリタの柔軟な形態変化に伴う熱量変換の効率が高い
要はエネルギー源としてより効率化しておりその柔軟性も高い、しかし依然として外気に弱く透析がなければ死滅することには変わらないため甲太郎と協力する道を選ぶ
自我を得たアムリタを探知する能力があり、『本体』の位置を特定することができる。
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