名簿/473144

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  • (人の手を引いて歩く。年数を数えるのに両手の指じゃ足りないくらい、久しい感覚。)
    (時折足元にある障害物を避け、繋いだ手の先、クロニカへと注意を促して。)
    (それ以外は、会話少なく進んでいく。)
    (例え話しかけられても、気も漫ろに。)
    (何時もどおりの居候であれば、こちらの分まで喋りたてるが、どうだろうか。)
    …………。
    (忍び込んだ際にも思ったが、この建物は恐らく歪んでいる。)
    (空間的な歪み。人の手ではないだろう建造物。)
    (時が歪んでいるかはわからない。外に出たときは、朝か、夜か。)
    (意識をなくしていた己には、その如何はわからないけれど。)
    (とりあえず道が、少し長く続けばいいと、思うの、は。)
    ……おい。 -- ルドルフ 2013-04-14 (日) 22:52:54
    • (齢百数歳、今さら乙女ぶるようなタマでもない魔女はといえば見事に浮き足だっていた)
      (それはもう誰が見ても見事に)
      (道中説明すると豪語したものの、肝心の説明はどうにも支離滅で文章として成り立っていない)
      (障害物には躓いたし、崩れかけた天井には見事に頭をぶつけた)
      (ついでに、普段容赦なく飛んでくるツッコミが飛んで来なかったせいもあって)
      (見るに耐えない浮かれモードは延々と続いている)
      (無論建物に対する違和感など覚える筈も無いし、今敵襲に合ったら間違いなく一番先に死ぬ)

      (この建物を出たら私…、と死亡フラグを立てた辺りで声を掛けられた)
      へい、はい! -- クロニカ 2013-04-14 (日) 23:08:40
      • (結局のところ、自分がどこまで、何をできたのか。目覚めた時点では判らぬままで。)
        (なんでこんな、死に際の伝令兵から話聞いてるみたいになってるんだ。)
        (そう思いつつも、聞いた話をまとめれば、恐らく己らの仇敵は無事ではないだろう。)
        (騒動は起こした。収拾は、大統領当人が出なければつかないはずで。)
        (で、あるならば。)
        ……あー。

        (目を閉じる。繋いだ手の感触。目を開いた。もう、これで。)

        ここを出たら、お前は、俺の店に行け。
        (店、と呼ぶ場所は一つだけ。初めて出会った、冒険者の街の。)
        名義はお前になってる。権利書は大通り向かいの貸金庫に入ってる。
        立地はそこまで悪くないから、なんなら売り払っても、金にはなるだろう。 -- ルドルフ 2013-04-14 (日) 23:22:01
      • (浮き足だっていた気持ちを冷ますように、深呼吸を一つして)
        (店、といわれて思い浮かぶのは一つだけだ)
        (もう随分昔のような、つい昨日のような…、懐かしい日の事を思い出しながら眉を顰めた)
        はい、とは言えないですよその言い方では
        お前は、ってなんですかお前は、って
        まるでそこにルドルフさんはついてこないみたいじゃないですか
        (よもやどこか遠くへ行く気ではあるまいか、と握る手に力を篭める)
        …変なこと言ったら両足砕きますからね -- クロニカ 2013-04-14 (日) 23:29:30
      • はいって言えなければ別にイエスでもヤーでもなんでもいい。
        あぁ、俺は行かない。
        (言ってしまえば逆に、早く出口が来ないかと期待してしまって。)
        (人の心なんて勝手なものだと、心底思う。)
        (こちらの手を強く握る相手の手指。もう、それを意識せぬようにと闇に目を凝らして。)
        なんだったら、気に入った部下を連れて行ってもいい。
        人数は減ってるが、まだ、見所のある奴らは残ってる。
        (ここに来る前。あの戦略的にも戦術的にも無意味な。軍人としては欠格の戦い。)
        (自分について来た人間を殺すだけの戦いで失った相手たちを思って、溜息を一つ。)
        (かけられた脅しの言葉。恐らくこの居候であれば、やる。絶対やる。腰くらいまで砕く。)
        ……やめろ。この距離だったら、お前が気絶する方が速い。
        (魔法と物理の関係なんて、銃とナイフみたいなものだ。)
        (繋いだ手に力を篭める。同じ行為でも、相手の意図とは違う理由で。) -- ルドルフ 2013-04-14 (日) 23:40:39
      • (予想していなかったといえば嘘になる)
        (ここまでの事が起こって、めでたしめでたし二人は末永く幸せに暮らしました…)
        (という結末に持ち込ませてくれる相手ではない、と無駄に長く暮らした時間で分かっていた筈なのに)
        さっきまで絶頂に幸せだったのに急に奈落に叩き落されたような気分です
        私が耐熱性ガラスなら割れてましたよ、バリーンって

        気絶して大人しく引き下がる私じゃないのは貴方が一番知ってるじゃないですか
        理由を教えて下さい、理由を
        納得出来ない理由ならどこまでも粘着します
        良いですか、どこまでもです
        ルドルフさんは不本意でしょうが、その生命私の根源的な物に繋がっているらしいですからね
        どんな手段を使ってでも必ずや辿り着きますよ

        理由も教えたくない、一緒にも居たくないっていうならいっそもう私を殺して逃げるしか無いです
        (ふざけた言葉に聞こえるが、声の調子も表情も極めて本気だ) -- クロニカ 2013-04-14 (日) 23:54:10
      • お前がガラスじゃなくてセメント系だってのは知ってるし、そもそもお前飛べるからな。
        (足元、転がっている小さな障害物を越えて。それを知らせるようにクロニカの手を、少し上方へと引き上げた。)
        (周囲が闇に包まれているにも関わらず、己の後方から黒い何かがずもももも、と漏れ出しているように感じる。)
        (空いているほうの手で顔を抑えた。クロニカと違って治癒していないため、痛い。)
        ……お前というやつは、どうしてこう、――――……
        (続ける言葉は幾らでもある。)

        (どうしてこう、年齢の割りにアグレッシブなのか、であるとか。)
        (どうしてこう、肝心なところで察しが悪いのか、であるとか。)
        (どうしてこう、覚悟決まりすぎなのか、であるとか。)
        (どうしてこう、諦めが悪いのか、であるとか。)
        (どうしてこう、運がないのか、であるとか。)
        (どうしてこう、俺みたいなのに拘るのか、であるとか。)

        (いずれにせよ、最後の答えだけは知っている。)
        ……お前はやっぱりセメントというか、トリモチだな。どっちにしろ割れない。
        (小さく笑う。それから一度、深く息を吐いて。)
        お前が俺の傍にいるのは、お前がぶん殴った男の思惑だ。
        親を亡くした、愛されなかった喪失を、俺で埋めさせるために。
        親離れの時間なんだ、クロニカ。 -- ルドルフ 2013-04-15 (月) 00:28:30
      • そうですよ、私だから今かろうじて割れずに済んだんですよ
        (引かれた手に導かれるように障害物を避けながら、さて何を言い出すか、と待つ)
        (「他に好きな女がいる」とか「元カノから復縁を持ちかけられた」とか)
        (その類の文句であったらどうしよう、と内心修羅場であったが)
        …………はい。
        (生唾を飲む、好きな女の「お」の字でも見たら喉でも潰そうか…と不穏な事を考えていたが)
        (どうやらそういった雰囲気では無さそうだ。)

        ………………はぁ はい…
        (大人しく最後まで聴き終わったかと思うと盛大に舌打ちした)
        (先ほど潰した男の顔を思い浮かべながら、出会いを設けてくれた感謝と)
        (こういう面倒な事態を引き起こしてくれた恨み、どちらが大きいかと言えば圧倒的に後者だ)
        (もう一発ぐらいぶん殴っておけばよかった…)
        こんな加齢臭ただよう後ろ向きに全力疾走癖があるお父さんなんて私ごめんなんですけど
        一緒に住んでいる間父性の欠片も見せなかったくせに何言ってるのなんですけど
        勘違いしないで欲しいんですけど
        普段私のことババァ扱いするくせにこういう時だけ子供扱いしないで欲しいんですけど
        いちからか?いちから説明しないと駄目です?

        (わかりました説明しますしょうがないにゃあ。。。と、全く相手の返答を待たずに)
        まず出会いがあの変なオッサンの思惑通りだったのは認めます
        私の生い立ちを調べた上でそういった企みがあったのも事実でしょうね
        …ただ一点間違ってるとしたら、私 別に親に愛されてないわけじゃないんですけど
        愛されてたんですけど、超猛烈に
        (いつぞや語ったことと全く逆の事を言うその顔は、苦し紛れの嘘を言っているわけでは無さそうで)
        言ってなかったでしたっけ、言ってなかったかな…
        言ってなかったとしたら今言ってあげますから覚えて帰って下さいね!
        -- クロニカ 2013-04-15 (月) 00:59:33

      • ルドルフさんとお別れしてまず私がしたのは家の片付けでした、そこで母の日記を見つけまして…
        私がなんだか良くわからないけど特別製のお人形だって話はしましたっけ?知ってます?
        知らないなら今知って下さい、知りましたね?
        まあそういう産まれのせいだとは思いますが、私は赤ん坊ながら相当の魔力があったそうですよ
        (ちょっとした電池代わりに使えるか、そのぐらいの思惑で拾われたらしい)
        (魔女のすることだから珍しいことではない。油を絞って鍋で煮られなかっただけ相当に幸運だろう)
        ただ母にとって誤算だったのは私に使用期限があることと、思った以上に情が移ってしまったことでした
        まあ私可愛いですからね、情が移ってしまうのも仕方ないですね
        (このまま普通の親子として暮らして行くのも良いか、と思い始めた頃)
        (どうやらクロニカと名付けた娘は二十歳を持たずに死ぬ定めだ、という事が分かった)
        (それは大いに母に動揺をもたらしたようで、娘を生かす為に一体何が出来るのか)
        (原因を探ろう解決策を生み出そう、と奔走する様子が、日記には乱れた字で記されていた。)
        最終的に母が選んだ道は、自分に掛けた魔術を私に譲り渡して私の時を止めることでした
        もっと上手いやり方があったろうとは思いますけどね、不器用な母でしたから

        ……まあ恐らく私がもっと早々に日記を発見すると思っていたのでしょう
        現実としては私は母の遺品から目を逸らして……年近く日記は放置されていた訳ですが
        (具体的な年数を目を逸らしてごまかしながら)
        今まで言われなかった分まで「愛してる」の詰まった日記、見せてやりたいですよ
        あの掘っ建て我が家に置いてきちゃったじゃないですかもう…

        良いですか、私は母親に愛されず、母親を亡くした寂しさに代替えの愛を求めるような可哀想な女の子じゃないですよ
        私がこうして、ここで生きて話している事自体が母の愛です
        確かに早くに母とは分かれましたけどね、決して一人で生きてきた訳じゃない
        (気付かなかっただけでお母さんと一緒に歩んできたようなものでしたから、と胸を張って)
        申し訳ないですけどそこにルドルフさんの父性とか母性とか?そういうのが入る余地はちょっとないですね…
        万一入っていたとしても、あの日記読んだ瞬間はるか彼方に捨てされてますね…

        ここまで良いです?良くないです?
        次はなんです?私がルドルフさんのどこが好きかというのをねっちり語れば良いです?!
        今までルドルフさんが気まずかろうと思って語らなかった肉欲的な部分を赤裸々に語らせる気ですね?
        (わかりました、そこに座って下さい、と自分も腰を落ち着けようとしながら) -- クロニカ 2013-04-15 (月) 01:41:38
      • (口を挟む間もなくつらつらと掲示される状況に、目を白黒とさせる。)
        (そちらを聞くのに一生懸命で、がつん、と靴が足元の石を蹴飛ばした。)
        (軍靴であれば痛みなど殆どないが、それでも初めて躓くくらいには、中身と言葉の量に動揺しているようで。)
        いや、待て。三十路どころか三桁処女の肉欲話は聞きたくないからやめろ。
        (かろうじて最後の言葉だけは、なんとか留めた。)
        ………。
        (けれど、それに続ける言葉が生まれてこない。)
        (言われたことが多すぎれば、言うべきことも多すぎて。)
        (暫くの間、無言でいて、そして)
        ……………―――(はあああああ、と大きく溜息をひとつ吐いてから。)

        よかった。(心底何かに安心したように、言葉を漏らした。) -- ルドルフ 2013-04-19 (金) 23:33:08
      • 何ですか 聞けよ 聞いてくださいよ
        こんな可憐な美女の口から薄い本を朗読するより恥ずかしいセリフ言わせちゃう気でしょう?
        そういうのわかっちゃいますからね
        こんなの全軍の私のファンの人たちが聞いたら黙ってませんね
        (さ、座って…と一歩も引かない姿勢)

        何でため息つきました!?
        何一つ良くないですが?!(バンバン足を踏み鳴らす) -- クロニカ 2013-04-19 (金) 23:47:13
      • お前普通にケツ穴にコブシインサートくらいのこと言いそうだからやめてください死んでしまいます。
        可憐(苦笑)な(失笑)美女(大爆笑)
        お前言っておくけどお前のうちの隊での仇名は「食品サンプル」だからな。
        (煮ても焼いても食えないどころかえらい事になる、の代名詞であった。)
        座らん。さっさとここ出るぞ。(足を止め、こちらを留めようとする相手の動きに逆らいながら。)
        言いたいことが山のようにあるが、言っても埒が明かない話だとか色々あるから吐き出した。
        で、少なくとも一つ。お前が親に愛されていてよかったと思ったんだよ。
        (再び歩き出させようと、ぐいっとクロニカの手を引く。) -- ルドルフ 2013-04-20 (土) 23:26:26
      • 拳だけで済むとでも?
        私の頭の中の家主を文章と絵に出力したら薄い本で御殿がたってしまいますよ…
        そうですね、白い屋根の家にしましょう…広い庭に犬を飼って名前は痴家主御殿…どうです?
        (執拗な脛蹴り)
        あーわかります、外人さんに大人気ってことですねわかります…
        まいったなあ…もう少し嫌がらせしてくればよかったなあ…
        やーだー出ーまーせーんー
        (腕を引っ張って行かせまいとする姿勢)
        何ですか、山のようにあるなら一つずつ言っていけば良いじゃないですか
        止まない雨はないし登れない山は無いんですよ…
        (ぶつぶつ不満気にぼやいていたものの、最後の言葉にとりあえずは納得したのか)
        わかれば良いです
        (立ち上がってのたのた歩き出した)
        つまり私が家主へ求愛行動をとるのは全く親とは関係ないんですからね!
        私のお母さんに謝ってくださいよね! -- クロニカ 2013-04-21 (日) 02:38:44
      • すまねえのかよ…なんだよ俺はどんなプレイをされそうになってんだよ…
        やめろよ俺のケツに注がれた金でたった御殿とか俺が住みたくないわ…
        どうですじゃねーよ現実にもどれ(容赦の無いビンタ)
        いってえ!やめろや急所攻撃!軍用ブーツじゃなかったら即死だわ!(がきんがきん音がしている。どうやら鋼板が入っているらしい)
        外人さんもさすがにこの食品サンプルは買って帰らんわ…もう少しってお前あいつらを殺したいの…あれまで以上ってどんだけなの…?
        (ばたばたと出る出ないと争う内にぜぇぜぇと息を荒くして)しかし潜れない海はあるんだよ…
        (ようやく観念したクロニカを引っ張って歩く)
        (そうこうする内に、曲がり角を二つ曲がれば、更に先の角から漏れる光。)
        (恐らくは外の光。出口がきっと、そこにあるのだろう。)
        求愛行動て…お前は孔雀か何かか…はいはい。すんませんでした。
        (げんなりした様子で、口をへの字に曲げて適当に謝罪の言葉を出して。)
        (少しの逡巡の後。)…じゃあ、なんでなんだ? -- ルドルフ 2013-04-28 (日) 23:00:11
      • 私が住みたいんですよ!!!!!
        まあ注ぐのも私なんですけどね、つまり夢の永久機関ですよふふぶふぇっ(BINTAされた)
        ぶ、打ちましたね!?命の恩人且つ三国一の美少女の頬を容赦なく打ちましたね!?
        ファック!
        は?殺すなんてそんな野蛮なことしませんが?基本は生かさず殺さずですが?
        魔法の国の鋼鉄の掟の一つですからね…命だいじに生かさず殺さず
        (蹴っても蹴っても決定打のダメージを与えられない不毛な作業に疲れ果てたのか、蹴るのを止めた)
        凡人の発想ですね…ならば海ごと干上がらせてしまえばよろしい
        (肩をすくめて苦笑する。キチガイの発想だがその表情は極めて本気だからおぞましい。)
        (引っ張られていく内に出口らしき光が見えてきた)
        (あれほど焦がれていた出口だが、今の状況では見えても舌打ちしか出ない)
        いやですね孔雀のように綺羅びやかで美しいだなんて、そんなに褒めないでくださいよ
        (なんで、と聞かれると眉間に皺を寄せる)
        (先ほどあれだけ「言える」と豪語していたのに非常に難しい表情になって)
        えっ…マジ言わせるんですかそれ…
        流石の大人女子の私もドン引きです、この中年男子…
        (えっ 普通言わせます?信じられない…とぶつぶつボヤく、ボヤきながらももそもそ語り出した)
        そうですね…まず、顔はそんなタイプでもないですね…
        最近なんか加齢臭とかしますし…油断するとすぐ髭生えてそのままにしますし…
        まあだから万が一貴方の顔かたちが変わっても問題無く愛せますよ
        外見がオークとかになっても愛せますからね(やったねルドルフさん、と拳を握る)
        まあですからアレです、在り方といいますか?何と言いますか?
        自分の命は平気で粗末にするくせに人の命はアホほど大事にするところですとか?
        口では文句言いつつ母親か!ってぐらい面倒見の良い所ですとか?
        そのくせ自分に寄せられた好意は丁寧に返却するところですとか?
        そもそも自分に寄せられた好意を麻疹か何かの病気と同じぐらいの扱いして遠ざけようとするところですとか?

        そういうところが心底腹立つんですけど、同じくらいかそれ以上くらいに惹かれたんですよね
        本当この人どうしようもないなあと思うんですけど、なんというか…
        行く末を見ていたいというか…違うな、添い遂げたい…?
        (何かうまい言葉は無いものか、と考えこむ)
        (このスーパー朴念仁に深々と突き刺さる必殺の一撃は無いものか…考えて考えて)
        っあーー!!めんどくせー!!!
        好きなんですよ!それで良いじゃないですか!!
        大好きでーす!クロニカ・クロニクルはルドルフさんがー大好きでーーーーす!!!
        それじゃダメなんです!?良いじゃないですか!!良いって言ってくださいよ!!
        なっなななんでこんな辱めを受けないとだめなんですかこの鬼畜!!しんっじられない!!ほんっとーーにしんっじられない!!
        (顔面茹でた海老みたいに赤くしながら脛を蹴る 蹴る)
        (改めて真面目に口に出してみたら、その攻撃力たるや自分の羞恥心を深々と突き刺して瀕死の重傷であった)
        (あ、身体は不死身でも心はそうじゃないんだ…と思い知った瞬間であった)
        好きですよ、好きなものは好きで好きなんだから良いじゃないですかそれで!
        何なんですか!?なんでこの好きって単語はこんなに恥ずかしいんですか!?もっと恥ずかしくない響きにすれば良いじゃないですか!!!
        (ひたすら脛を蹴りながら悪態をつく、目も当てられない大人系女子の姿) -- クロニカ 2013-04-29 (月) 19:57:52
      • その三国ってあれだろ。煉獄監獄地獄とかそういうやつだろ。ていうか美少女はファックとかいわねえよお前美少女に謝れや!
        おい魔法の国から何か真っ赤な匂いするぞ。染み付いて咽るぞ。
        (通常曲がらない脛の鋼板がぐねぐねになって歩きづらいことこの上ないのか、への字口でため息を吐いた。)
        魔法の国大丈夫か。全員このセメントっぷりだとなんかこう…名状しがたい都市なんじゃねえか……。
        言っとくけど羽綺麗な孔雀はオスだからな……。しかもあいつら「イヤーン、イヤーン」啼くからな……。
        (間近な出口。明るいということは、昼間なのだろうとぼんやり考えていれば、背後の相手の惑う様子に気づいた。)
        (それからよく冷静になって、自分の発言を考えて。)
        ……いや、やっぱり(いいわ、と発言を訂正する前に語りだした言葉が聞こえる。)
        (聞こえる。聞こえるが。)
        (きっつい。きっつい。加齢臭はまだしてないはずだ。はずだ。耳の裏は洗っている。)
        やったねじゃねえよ何もやってねえよ……。
        (かろうじて言い返せる部分に対して口を挟むものの、そこから続いた言葉を聞けば聞くだけ。)
        あ、はい…えぇ…えぇっとはい……。
        (こっぱずかしいだの何だのという感想はあるが、それ以上に。)
        外から自分を評価されるのってこんなにしんどいのか…。
        (なんだか先ほどの戦闘よりも更に胃を変な具合に捻じ曲げられている気がして、顔に変な汗をかく。)
        (あぁ死んでおけばよかったなぁ、と思い始めたところで。言葉に一段落。)
        (継がれたクロニカの発言に。)
        いやお前男の趣味悪すぎだろ。
        (己の事ではあるが、流石にその点は突っ込まざるを得なかったようで、渋面で溜息を吐いた。)
        なんだ行く末とか。お前は人類を観察する悪魔kうおお!?
        (あんまりにあんまりな言葉の途中に、相手の叫びで口を噤む。)
        いや、お前、ちょっと落ち着け、落ち、落ち着け痛えから蹴るなや!
        痛いイタイイタイ嫌ちょっとお前(バギィ)鋼板折れた!?
        (真っ二つに粉砕された鋼の板。ダイレクトに直撃してくる蹴りの威力。)
        (流石に耐え切れなくなって、クロニカの手を離してその場に崩れ落ちる。)
        (それでもなお脛に入ってくる蹴り。それと共に耳に届く声。)
        (手で脛を庇おうにも、余計にダメージが増えそうで身動きが取れない中。)

        は、ははは。
        (ふと、笑いが浮かんだ。) -- ルドルフ 2013-05-06 (月) 20:28:51
      • (蹴り続けるこっちの足の方も大概に痛くなってきた、羞恥のせいやら披露のせいやら息もあがっている)
        そっちは痛いかもしれないですけどこっちも痛いんですよ!心とか!あと足とか!
        か弱い美少女の一撃で砕けるってどういうことです、失礼じゃないです?!
        ちょっと不良品じゃないんですかそれ!?
        だから私は言ったんですよ、安物を買うなと!これだから人間の作ったものは信用できないですね!
        (などと意味不明な供述をしており)

        (ようやく気が済んだのか、それとも蹴り続ける足が痛くなったのか蹴るのを止めた)
        笑い事ではないですが…?
        あ、あれ、痛すぎておかしくなりました…?大丈夫です?
        急所は外しましたよ、正気に戻って下さい…!まるで私がトドメさしたみたいじゃないですか!
        やめてくださいよねそういうの!
        (一転、おろおろしながら離された手を差し出して)
        とにかくここ出ましょう
        良い歳した大人と美少女がいつまでこんなところいたら健康にも悪いですよ -- クロニカ 2013-11-04 (月) 10:50:02
      • (そう、つまるところ。)
        (黒だなんて言われていたから、自分はそういうものなのだと思っていたけれど。)
        (軍のだの何だのと、そう言われていた事のほうが合っていたのだと。)
        (頭の中身は家付きの猫ではなく、人付きの犬であったのだと。)
        (それに気づいて、男は笑った。)
        いや可愛そうな奴扱いするのはやめろ!!!
        (どっこいせ、と。おっさんくさい掛け声とともに立ち上がろうとして、足が痛くて一回転がって。)
        (伸ばされたクロニカの手を掴んで、なんとかよろよろと立ち上がった。)
        足の骨が粉砕されたときと同じくらい痛ぇ……
        なんぼなんでも美少女はねえだろお前……少女て……表示偽装で法廷に立たされるぞ……
        でも、まぁ、出るのは同意だ。 (こんなところ、ずっと居たくなんてない。そう呟いて、溜息吐いて。)
        なぁ、クロニカ。
        (クロニカの繋いだ手の向こう側。震えはないけれど。)
        一緒に居てもらってもいいか。
        (先ほどまで繋いでいたのよりも、冷たい手で。)
        (男はそれだけ問いかけて。) -- ルドルフ 2013-11-09 (土) 23:10:16
      • 人間つまるところ見た目が全てですよ、私の見た目は疑いようもなく美少女ですね?
        まあ中身は酸いも甘いも噛み分けた美女ですから?確かに偽装といえば偽装?みたいなところはありますけど?
        あえて言うならバナメイエビが芝海老だったぐらいのラッキースケベ的な偽装だからセーフ?
        みたいなところありますね…まあ偽装は偽装ですから?その点についてはお詫びしなければなりませんね…
        可愛くてごめんなさいー!!!みたいな…
        (絶妙に苛立ちを誘う表情でふっと息を吐いて肩を竦める)
        (いつもと変わらないような、いつもより妙なテンションなような軽口を吐いて)
        (口では早くここから出ようと言ったものの、両足は外へ出るのを微妙に嫌がっている)
        (このどうしようもない朴念仁が外に出て一人何処かへ行きたい、自分と離れたいと言えば自分は決してそれを拒否出来ない)
        (あれだけ啖呵を切って真正面から感情をぶつけた後、それでも尚離れたいと言われたらそれはもう決定的だ)
        (名前を呼ばれて咄嗟に返事を返すが妙に裏返った、咳払いして)
        …なんですか、かわいいかわいいクロニカちゃんに何か用です?
        足が痛いとかそういう弱音は聞かないですよ、こっちだって散々
        (折ったり砕けたりしたんですから…と言いかけて)
        へぁ、は…はい?
        (間の抜けた声が漏れた)
        (一瞬物凄く驚いたような顔になって、口元をむずつかせ)
        …馬鹿じゃないです!?
        頼むから離れてくれって言われても離れませんが!?さっきの人の乙女チックな告白聞いてたんですかこのファッキン朴念仁!!!!!
        謝ってください!!私に謝ってください!!私が一緒にいてくれって言ってるんですよ!
        (肩にガツンガツン頭をぶつけながら喚く)
        次は肩ですか、肩を破壊すればいいんですか!あーあ!ルドルフさんもう怪我の治りが遅い年齢なのにあーあ!!
        (ひとしきり頭をぶつけ終わったあと大人しくなって) 一緒に居てもらっても良いかじゃないですよ、一緒に居ましょうよ… -- クロニカ 2013-11-25 (月) 20:02:37
      • うっせえ馬鹿とか言うな。聞いてたよ聞いてたけどこれでも最大限にこう、あれだよあれ。こう、ほら、その、そう、あれだ、あれ。






        わかれよ!!!!!
        (ぶつけられる頭を避けるようにしてから、再度ぶつけようと引かれたクロニカの頭を、ぐいぐいと押しやる。)
        (砕けたままの右の拳はあまりにも痛すぎて、左手を繋いだ今のままでは、相手の頭を押さえつけることもできない。)
        やめろよ肩はやめろよ後遺症残るから肩の爆弾爆発すると育成失敗になるから。
        っつーか怪我の治り遅いの分かってるならこの右手よくわからないがなんとかしろや!!!!
        謝らんからな!絶対謝らんからな!
        (只でさえ景気の悪い顔を顰めっ面にして、洞窟の中で台風が過ぎ去るのを待つ原人の如く耐えて。)
        (そして打撃の波が止めば、意気消沈した様子のクロニカから、顔を背けた。)
        (あー、とか。うー、とか。二、三度、口から声を漏らしてから。)
        あのなぁ……とうの昔に知っていると思うが、俺はそれなりに女々しい。
        顔面白塗りにして年末に歌番組に出れるぐらい女々しい。
        (情けないことこの上ないセリフを吐いて、溜め息一つ。)
        (それから右の腕を上げて、砕けたままの拳の代わり、前腕で頭をがしがしと描いて。)
        好きだって言ってくれる人の言葉を受け入れるのに、助走、じゃないな。深呼吸が一度、いるんだ。
        いらんこと引きずってると、そうなった。元カノの話とか、なんかあれだけどな。
        だから、って語るのもクソ恥ずかしいな。お前何言わせてんの。アホか。
        中年男性が赤裸々に本性語るとか週刊誌でもないわ。ドン引きだわ。アホなんと違うか。
        (ぐい、と。男は繋いだままのクロニカの手を引いた。)
        (足を進めるのは、光指す曲がり角の向こう。)
        ……帰るか。なんか、随分と久しぶりに腹減った気がする。 -- ルドルフ 2013-12-09 (月) 01:46:30
      • …その白塗りの人白塗り取れば超イケメンですからね
        ルドルフさんが女々しいっていうか唐変木っていうか石橋を叩きすぎて壊すタイプなのは重々承知してますけど
        (年甲斐もないむくれっ面のまま鼻を啜る)
        (ここまで来ても安心できない、手を離した瞬間マッハで逃げていってしまうのではないかという不安が拭い切れない)
        (両足、両足を砕けば良いのか…?という危うい思考を振り払いながら)
        ……一度で良いんです?
        一度の深呼吸で足りるんです?良いんですよ、別に二度三度深呼吸しても
        幸い私は長生きですからね、その助走とやらが5年続いても10年続いても待てるだけの余裕はありますよ
        大体何がドン引きってこんな一途で美女かつ様々な性癖のニーズに答えられる逸材を前にして
        うひょーいただきまーすって月見大福顔で飛び込んでこないルドルフさんのEDっぷりにドン引きですけど!

        やめてくれますEDとかいうの、乙女の前ですよ!!!1!
        ここまできたら20年30年たってルドルフさんが干し柿みたいになっても待たせていただきますからね
        良いんですよ、こんな朴念仁好きになった馬鹿は私ですから
        まあそんなところが可愛いんですけど♡ とか思ってるアホは私ですから
        (ふてくされたような顔のまま引かれるまま足を進める)
        (帰るか、という言葉にようやく顔を綻ばせて頷いた)
        そうですねえ、今日のご飯どうしましょうね、ルドルフさんはもうお肉はキツイですかね…
        良いんですよ…お豆腐とかあっさりしたものでも…
        ああでもその腕だと料理し辛いですかね、ではこのクロニカが右腕の代わりになりましょう
        良いんですよ良いんですよ、夜の右腕代わりにしてくれても…
        (最後の最後まで雰囲気を台無しにするような、いつもの調子のことを言いながら)
        (光で白く染まった床の方へ踏み出していった) -- クロニカ 2013-12-31 (火) 13:41:37
      • 直球で人をブサメン呼ばわりするのはやめろ。三十路の心を殺す気かお前は。
        石橋を叩いて渡らないって言われた事はあるが。
        (視線を隣にやれば、視界に入る膨れっ面。)
        (口をへの字に曲げて、眉間に皺を寄せ、息だけで唸って。)
        二度も三度も深呼吸したら、過呼吸で逆にぶっ倒れる自信があるが。それに、あー。
        ………待たせられる環境だと俺は甘える。だから、一度で
        ってオォイ!俺が今良いこと言おうとした瞬間だったのにEDとか大声で言うなやスベタ!!!
        まだ立つからな!言わせんなぶっ殺すぞ!!!
        干し柿て 干し柿て ならんからな レオンの表紙飾るようなダンディさ発揮するからな。
        近所の世間ずれしてない女子にモテモテになるからな。犯罪だこれ。いいや干し柿で……
        なんかお前がおもむろにハートマークつけるとドン引きするな…(げんなりフェイスでため息一つ。)
        (適当な店入ってもいいけど金がねぇ、という切実さを感じつつ、ポケットを右手首で叩いていれば、聞き捨てならない言葉。)
        ……は?一向に余裕で肉食えますが?お前俺のこと何歳だと思ってるの?
        働き盛り男子は飯も食いますが?仕事もできる飯も食える体重も気をつけるデキる男ですが?
        豆腐……肉と豆腐サラダでいいか……なんかファーストフード食ってダイエットコーラ飲んでるみたいな品揃えだな…
        よくわからんけどお前の魔法とかで俺の右腕どうにかならないのか。
        こう、魔法少女(失笑)の魔法で癒しの魔法とかないの。なさそうだなお前火力特化っぽいもんな…
        お前を右腕にすると、こう、「クッ、鎮まれ俺の右腕―――!!!」とか三十路にもなってやりたくないからパス。
        (ひらひらと、力の抜けた右手を振って、痛みに少し顔を顰めて。)
        俺今日から夜は左腕派だからいいわ……っていうかお前マジでシモネタ絶好調だ!死ね!状態だな…
        森抜けるまでに大人しくならないだろうか。ならないだろうな。どうしようもねぇ…
        (はぁぁぁぁ、と深い溜息。一度、振り返ってクロニカの顔を見た。)
        行くぞ。夜までに森を抜けよう。
        (そうして男は女の手を引いて。暮明から、日の当たる下へ。呪われたものたちを、後に残して。) -- ルドルフ 2014-03-16 (日) 12:45:40

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  • (人の手を引いて歩く。年数を数えるのに両手の指じゃ足りないくらい、久しい感覚。)
    (時折足元にある障害物を避け、繋いだ手の先、クロニカへと注意を促して。)
    (それ以外は、会話少なく進んでいく。)
    (例え話しかけられても、気も漫ろに。)
    (何時もどおりの居候であれば、こちらの分まで喋りたてるが、どうだろうか。)
    …………。
    (忍び込んだ際にも思ったが、この建物は恐らく歪んでいる。)
    (空間的な歪み。人の手ではないだろう建造物。)
    (時が歪んでいるかはわからない。外に出たときは、朝か、夜か。)
    (意識をなくしていた己には、その如何はわからないけれど。)
    (とりあえず道が、少し長く続けばいいと、思うの、は。)
    ……おい。 -- ルドルフ 2013-04-14 (日) 22:52:54
    • (齢百数歳、今さら乙女ぶるようなタマでもない魔女はといえば見事に浮き足だっていた)
      (それはもう誰が見ても見事に)
      (道中説明すると豪語したものの、肝心の説明はどうにも支離滅で文章として成り立っていない)
      (障害物には躓いたし、崩れかけた天井には見事に頭をぶつけた)
      (ついでに、普段容赦なく飛んでくるツッコミが飛んで来なかったせいもあって)
      (見るに耐えない浮かれモードは延々と続いている)
      (無論建物に対する違和感など覚える筈も無いし、今敵襲に合ったら間違いなく一番先に死ぬ)

      (この建物を出たら私…、と死亡フラグを立てた辺りで声を掛けられた)
      へい、はい! -- クロニカ 2013-04-14 (日) 23:08:40
      • (結局のところ、自分がどこまで、何をできたのか。目覚めた時点では判らぬままで。)
        (なんでこんな、死に際の伝令兵から話聞いてるみたいになってるんだ。)
        (そう思いつつも、聞いた話をまとめれば、恐らく己らの仇敵は無事ではないだろう。)
        (騒動は起こした。収拾は、大統領当人が出なければつかないはずで。)
        (で、あるならば。)
        ……あー。

        (目を閉じる。繋いだ手の感触。目を開いた。もう、これで。)

        ここを出たら、お前は、俺の店に行け。
        (店、と呼ぶ場所は一つだけ。初めて出会った、冒険者の街の。)
        名義はお前になってる。権利書は大通り向かいの貸金庫に入ってる。
        立地はそこまで悪くないから、なんなら売り払っても、金にはなるだろう。 -- ルドルフ 2013-04-14 (日) 23:22:01
      • (浮き足だっていた気持ちを冷ますように、深呼吸を一つして)
        (店、といわれて思い浮かぶのは一つだけだ)
        (もう随分昔のような、つい昨日のような…、懐かしい日の事を思い出しながら眉を顰めた)
        はい、とは言えないですよその言い方では
        お前は、ってなんですかお前は、って
        まるでそこにルドルフさんはついてこないみたいじゃないですか
        (よもやどこか遠くへ行く気ではあるまいか、と握る手に力を篭める)
        …変なこと言ったら両足砕きますからね -- クロニカ 2013-04-14 (日) 23:29:30
      • はいって言えなければ別にイエスでもヤーでもなんでもいい。
        あぁ、俺は行かない。
        (言ってしまえば逆に、早く出口が来ないかと期待してしまって。)
        (人の心なんて勝手なものだと、心底思う。)
        (こちらの手を強く握る相手の手指。もう、それを意識せぬようにと闇に目を凝らして。)
        なんだったら、気に入った部下を連れて行ってもいい。
        人数は減ってるが、まだ、見所のある奴らは残ってる。
        (ここに来る前。あの戦略的にも戦術的にも無意味な。軍人としては欠格の戦い。)
        (自分について来た人間を殺すだけの戦いで失った相手たちを思って、溜息を一つ。)
        (かけられた脅しの言葉。恐らくこの居候であれば、やる。絶対やる。腰くらいまで砕く。)
        ……やめろ。この距離だったら、お前が気絶する方が速い。
        (魔法と物理の関係なんて、銃とナイフみたいなものだ。)
        (繋いだ手に力を篭める。同じ行為でも、相手の意図とは違う理由で。) -- ルドルフ 2013-04-14 (日) 23:40:39
      • (予想していなかったといえば嘘になる)
        (ここまでの事が起こって、めでたしめでたし二人は末永く幸せに暮らしました…)
        (という結末に持ち込ませてくれる相手ではない、と無駄に長く暮らした時間で分かっていた筈なのに)
        さっきまで絶頂に幸せだったのに急に奈落に叩き落されたような気分です
        私が耐熱性ガラスなら割れてましたよ、バリーンって

        気絶して大人しく引き下がる私じゃないのは貴方が一番知ってるじゃないですか
        理由を教えて下さい、理由を
        納得出来ない理由ならどこまでも粘着します
        良いですか、どこまでもです
        ルドルフさんは不本意でしょうが、その生命私の根源的な物に繋がっているらしいですからね
        どんな手段を使ってでも必ずや辿り着きますよ

        理由も教えたくない、一緒にも居たくないっていうならいっそもう私を殺して逃げるしか無いです
        (ふざけた言葉に聞こえるが、声の調子も表情も極めて本気だ) -- クロニカ 2013-04-14 (日) 23:54:10
      • お前がガラスじゃなくてセメント系だってのは知ってるし、そもそもお前飛べるからな。
        (足元、転がっている小さな障害物を越えて。それを知らせるようにクロニカの手を、少し上方へと引き上げた。)
        (周囲が闇に包まれているにも関わらず、己の後方から黒い何かがずもももも、と漏れ出しているように感じる。)
        (空いているほうの手で顔を抑えた。クロニカと違って治癒していないため、痛い。)
        ……お前というやつは、どうしてこう、――――……
        (続ける言葉は幾らでもある。)

        (どうしてこう、年齢の割りにアグレッシブなのか、であるとか。)
        (どうしてこう、肝心なところで察しが悪いのか、であるとか。)
        (どうしてこう、覚悟決まりすぎなのか、であるとか。)
        (どうしてこう、諦めが悪いのか、であるとか。)
        (どうしてこう、運がないのか、であるとか。)
        (どうしてこう、俺みたいなのに拘るのか、であるとか。)

        (いずれにせよ、最後の答えだけは知っている。)
        ……お前はやっぱりセメントというか、トリモチだな。どっちにしろ割れない。
        (小さく笑う。それから一度、深く息を吐いて。)
        お前が俺の傍にいるのは、お前がぶん殴った男の思惑だ。
        親を亡くした、愛されなかった喪失を、俺で埋めさせるために。
        親離れの時間なんだ、クロニカ。 -- ルドルフ 2013-04-15 (月) 00:28:30
      • そうですよ、私だから今かろうじて割れずに済んだんですよ
        (引かれた手に導かれるように障害物を避けながら、さて何を言い出すか、と待つ)
        (「他に好きな女がいる」とか「元カノから復縁を持ちかけられた」とか)
        (その類の文句であったらどうしよう、と内心修羅場であったが)
        …………はい。
        (生唾を飲む、好きな女の「お」の字でも見たら喉でも潰そうか…と不穏な事を考えていたが)
        (どうやらそういった雰囲気では無さそうだ。)

        ………………はぁ はい…
        (大人しく最後まで聴き終わったかと思うと盛大に舌打ちした)
        (先ほど潰した男の顔を思い浮かべながら、出会いを設けてくれた感謝と)
        (こういう面倒な事態を引き起こしてくれた恨み、どちらが大きいかと言えば圧倒的に後者だ)
        (もう一発ぐらいぶん殴っておけばよかった…)
        こんな加齢臭ただよう後ろ向きに全力疾走癖があるお父さんなんて私ごめんなんですけど
        一緒に住んでいる間父性の欠片も見せなかったくせに何言ってるのなんですけど
        勘違いしないで欲しいんですけど
        普段私のことババァ扱いするくせにこういう時だけ子供扱いしないで欲しいんですけど
        いちからか?いちから説明しないと駄目です?

        (わかりました説明しますしょうがないにゃあ。。。と、全く相手の返答を待たずに)
        まず出会いがあの変なオッサンの思惑通りだったのは認めます
        私の生い立ちを調べた上でそういった企みがあったのも事実でしょうね
        …ただ一点間違ってるとしたら、私 別に親に愛されてないわけじゃないんですけど
        愛されてたんですけど、超猛烈に
        (いつぞや語ったことと全く逆の事を言うその顔は、苦し紛れの嘘を言っているわけでは無さそうで)
        言ってなかったでしたっけ、言ってなかったかな…
        言ってなかったとしたら今言ってあげますから覚えて帰って下さいね!
        -- クロニカ 2013-04-15 (月) 00:59:33

      • ルドルフさんとお別れしてまず私がしたのは家の片付けでした、そこで母の日記を見つけまして…
        私がなんだか良くわからないけど特別製のお人形だって話はしましたっけ?知ってます?
        知らないなら今知って下さい、知りましたね?
        まあそういう産まれのせいだとは思いますが、私は赤ん坊ながら相当の魔力があったそうですよ
        (ちょっとした電池代わりに使えるか、そのぐらいの思惑で拾われたらしい)
        (魔女のすることだから珍しいことではない。油を絞って鍋で煮られなかっただけ相当に幸運だろう)
        ただ母にとって誤算だったのは私に使用期限があることと、思った以上に情が移ってしまったことでした
        まあ私可愛いですからね、情が移ってしまうのも仕方ないですね
        (このまま普通の親子として暮らして行くのも良いか、と思い始めた頃)
        (どうやらクロニカと名付けた娘は二十歳を持たずに死ぬ定めだ、という事が分かった)
        (それは大いに母に動揺をもたらしたようで、娘を生かす為に一体何が出来るのか)
        (原因を探ろう解決策を生み出そう、と奔走する様子が、日記には乱れた字で記されていた。)
        最終的に母が選んだ道は、自分に掛けた魔術を私に譲り渡して私の時を止めることでした
        もっと上手いやり方があったろうとは思いますけどね、不器用な母でしたから

        ……まあ恐らく私がもっと早々に日記を発見すると思っていたのでしょう
        現実としては私は母の遺品から目を逸らして……年近く日記は放置されていた訳ですが
        (具体的な年数を目を逸らしてごまかしながら)
        今まで言われなかった分まで「愛してる」の詰まった日記、見せてやりたいですよ
        あの掘っ建て我が家に置いてきちゃったじゃないですかもう…

        良いですか、私は母親に愛されず、母親を亡くした寂しさに代替えの愛を求めるような可哀想な女の子じゃないですよ
        私がこうして、ここで生きて話している事自体が母の愛です
        確かに早くに母とは分かれましたけどね、決して一人で生きてきた訳じゃない
        (気付かなかっただけでお母さんと一緒に歩んできたようなものでしたから、と胸を張って)
        申し訳ないですけどそこにルドルフさんの父性とか母性とか?そういうのが入る余地はちょっとないですね…
        万一入っていたとしても、あの日記読んだ瞬間はるか彼方に捨てされてますね…

        ここまで良いです?良くないです?
        次はなんです?私がルドルフさんのどこが好きかというのをねっちり語れば良いです?!
        今までルドルフさんが気まずかろうと思って語らなかった肉欲的な部分を赤裸々に語らせる気ですね?
        (わかりました、そこに座って下さい、と自分も腰を落ち着けようとしながら) -- クロニカ 2013-04-15 (月) 01:41:38
      • (口を挟む間もなくつらつらと掲示される状況に、目を白黒とさせる。)
        (そちらを聞くのに一生懸命で、がつん、と靴が足元の石を蹴飛ばした。)
        (軍靴であれば痛みなど殆どないが、それでも初めて躓くくらいには、中身と言葉の量に動揺しているようで。)
        いや、待て。三十路どころか三桁処女の肉欲話は聞きたくないからやめろ。
        (かろうじて最後の言葉だけは、なんとか留めた。)
        ………。
        (けれど、それに続ける言葉が生まれてこない。)
        (言われたことが多すぎれば、言うべきことも多すぎて。)
        (暫くの間、無言でいて、そして)
        ……………―――(はあああああ、と大きく溜息をひとつ吐いてから。)

        よかった。(心底何かに安心したように、言葉を漏らした。) -- ルドルフ 2013-04-19 (金) 23:33:08
      • 何ですか 聞けよ 聞いてくださいよ
        こんな可憐な美女の口から薄い本を朗読するより恥ずかしいセリフ言わせちゃう気でしょう?
        そういうのわかっちゃいますからね
        こんなの全軍の私のファンの人たちが聞いたら黙ってませんね
        (さ、座って…と一歩も引かない姿勢)

        何でため息つきました!?
        何一つ良くないですが?!(バンバン足を踏み鳴らす) -- クロニカ 2013-04-19 (金) 23:47:13
      • お前普通にケツ穴にコブシインサートくらいのこと言いそうだからやめてください死んでしまいます。
        可憐(苦笑)な(失笑)美女(大爆笑)
        お前言っておくけどお前のうちの隊での仇名は「食品サンプル」だからな。
        (煮ても焼いても食えないどころかえらい事になる、の代名詞であった。)
        座らん。さっさとここ出るぞ。(足を止め、こちらを留めようとする相手の動きに逆らいながら。)
        言いたいことが山のようにあるが、言っても埒が明かない話だとか色々あるから吐き出した。
        で、少なくとも一つ。お前が親に愛されていてよかったと思ったんだよ。
        (再び歩き出させようと、ぐいっとクロニカの手を引く。) -- ルドルフ 2013-04-20 (土) 23:26:26
      • 拳だけで済むとでも?
        私の頭の中の家主を文章と絵に出力したら薄い本で御殿がたってしまいますよ…
        そうですね、白い屋根の家にしましょう…広い庭に犬を飼って名前は痴家主御殿…どうです?
        (執拗な脛蹴り)
        あーわかります、外人さんに大人気ってことですねわかります…
        まいったなあ…もう少し嫌がらせしてくればよかったなあ…
        やーだー出ーまーせーんー
        (腕を引っ張って行かせまいとする姿勢)
        何ですか、山のようにあるなら一つずつ言っていけば良いじゃないですか
        止まない雨はないし登れない山は無いんですよ…
        (ぶつぶつ不満気にぼやいていたものの、最後の言葉にとりあえずは納得したのか)
        わかれば良いです
        (立ち上がってのたのた歩き出した)
        つまり私が家主へ求愛行動をとるのは全く親とは関係ないんですからね!
        私のお母さんに謝ってくださいよね! -- クロニカ 2013-04-21 (日) 02:38:44
      • すまねえのかよ…なんだよ俺はどんなプレイをされそうになってんだよ…
        やめろよ俺のケツに注がれた金でたった御殿とか俺が住みたくないわ…
        どうですじゃねーよ現実にもどれ(容赦の無いビンタ)
        いってえ!やめろや急所攻撃!軍用ブーツじゃなかったら即死だわ!(がきんがきん音がしている。どうやら鋼板が入っているらしい)
        外人さんもさすがにこの食品サンプルは買って帰らんわ…もう少しってお前あいつらを殺したいの…あれまで以上ってどんだけなの…?
        (ばたばたと出る出ないと争う内にぜぇぜぇと息を荒くして)しかし潜れない海はあるんだよ…
        (ようやく観念したクロニカを引っ張って歩く)
        (そうこうする内に、曲がり角を二つ曲がれば、更に先の角から漏れる光。)
        (恐らくは外の光。出口がきっと、そこにあるのだろう。)
        求愛行動て…お前は孔雀か何かか…はいはい。すんませんでした。
        (げんなりした様子で、口をへの字に曲げて適当に謝罪の言葉を出して。)
        (少しの逡巡の後。)…じゃあ、なんでなんだ? -- ルドルフ 2013-04-28 (日) 23:00:11
      • 私が住みたいんですよ!!!!!
        まあ注ぐのも私なんですけどね、つまり夢の永久機関ですよふふぶふぇっ(BINTAされた)
        ぶ、打ちましたね!?命の恩人且つ三国一の美少女の頬を容赦なく打ちましたね!?
        ファック!
        は?殺すなんてそんな野蛮なことしませんが?基本は生かさず殺さずですが?
        魔法の国の鋼鉄の掟の一つですからね…命だいじに生かさず殺さず
        (蹴っても蹴っても決定打のダメージを与えられない不毛な作業に疲れ果てたのか、蹴るのを止めた)
        凡人の発想ですね…ならば海ごと干上がらせてしまえばよろしい
        (肩をすくめて苦笑する。キチガイの発想だがその表情は極めて本気だからおぞましい。)
        (引っ張られていく内に出口らしき光が見えてきた)
        (あれほど焦がれていた出口だが、今の状況では見えても舌打ちしか出ない)
        いやですね孔雀のように綺羅びやかで美しいだなんて、そんなに褒めないでくださいよ
        (なんで、と聞かれると眉間に皺を寄せる)
        (先ほどあれだけ「言える」と豪語していたのに非常に難しい表情になって)
        えっ…マジ言わせるんですかそれ…
        流石の大人女子の私もドン引きです、この中年男子…
        (えっ 普通言わせます?信じられない…とぶつぶつボヤく、ボヤきながらももそもそ語り出した)
        そうですね…まず、顔はそんなタイプでもないですね…
        最近なんか加齢臭とかしますし…油断するとすぐ髭生えてそのままにしますし…
        まあだから万が一貴方の顔かたちが変わっても問題無く愛せますよ
        外見がオークとかになっても愛せますからね(やったねルドルフさん、と拳を握る)
        まあですからアレです、在り方といいますか?何と言いますか?
        自分の命は平気で粗末にするくせに人の命はアホほど大事にするところですとか?
        口では文句言いつつ母親か!ってぐらい面倒見の良い所ですとか?
        そのくせ自分に寄せられた好意は丁寧に返却するところですとか?
        そもそも自分に寄せられた好意を麻疹か何かの病気と同じぐらいの扱いして遠ざけようとするところですとか?

        そういうところが心底腹立つんですけど、同じくらいかそれ以上くらいに惹かれたんですよね
        本当この人どうしようもないなあと思うんですけど、なんというか…
        行く末を見ていたいというか…違うな、添い遂げたい…?
        (何かうまい言葉は無いものか、と考えこむ)
        (このスーパー朴念仁に深々と突き刺さる必殺の一撃は無いものか…考えて考えて)
        っあーー!!めんどくせー!!!
        好きなんですよ!それで良いじゃないですか!!
        大好きでーす!クロニカ・クロニクルはルドルフさんがー大好きでーーーーす!!!
        それじゃダメなんです!?良いじゃないですか!!良いって言ってくださいよ!!
        なっなななんでこんな辱めを受けないとだめなんですかこの鬼畜!!しんっじられない!!ほんっとーーにしんっじられない!!
        (顔面茹でた海老みたいに赤くしながら脛を蹴る 蹴る)
        (改めて真面目に口に出してみたら、その攻撃力たるや自分の羞恥心を深々と突き刺して瀕死の重傷であった)
        (あ、身体は不死身でも心はそうじゃないんだ…と思い知った瞬間であった)
        好きですよ、好きなものは好きで好きなんだから良いじゃないですかそれで!
        何なんですか!?なんでこの好きって単語はこんなに恥ずかしいんですか!?もっと恥ずかしくない響きにすれば良いじゃないですか!!!
        (ひたすら脛を蹴りながら悪態をつく、目も当てられない大人系女子の姿) -- クロニカ 2013-04-29 (月) 19:57:52
      • その三国ってあれだろ。煉獄監獄地獄とかそういうやつだろ。ていうか美少女はファックとかいわねえよお前美少女に謝れや!
        おい魔法の国から何か真っ赤な匂いするぞ。染み付いて咽るぞ。
        (通常曲がらない脛の鋼板がぐねぐねになって歩きづらいことこの上ないのか、への字口でため息を吐いた。)
        魔法の国大丈夫か。全員このセメントっぷりだとなんかこう…名状しがたい都市なんじゃねえか……。
        言っとくけど羽綺麗な孔雀はオスだからな……。しかもあいつら「イヤーン、イヤーン」啼くからな……。
        (間近な出口。明るいということは、昼間なのだろうとぼんやり考えていれば、背後の相手の惑う様子に気づいた。)
        (それからよく冷静になって、自分の発言を考えて。)
        ……いや、やっぱり(いいわ、と発言を訂正する前に語りだした言葉が聞こえる。)
        (聞こえる。聞こえるが。)
        (きっつい。きっつい。加齢臭はまだしてないはずだ。はずだ。耳の裏は洗っている。)
        やったねじゃねえよ何もやってねえよ……。
        (かろうじて言い返せる部分に対して口を挟むものの、そこから続いた言葉を聞けば聞くだけ。)
        あ、はい…えぇ…えぇっとはい……。
        (こっぱずかしいだの何だのという感想はあるが、それ以上に。)
        外から自分を評価されるのってこんなにしんどいのか…。
        (なんだか先ほどの戦闘よりも更に胃を変な具合に捻じ曲げられている気がして、顔に変な汗をかく。)
        (あぁ死んでおけばよかったなぁ、と思い始めたところで。言葉に一段落。)
        (継がれたクロニカの発言に。)
        いやお前男の趣味悪すぎだろ。
        (己の事ではあるが、流石にその点は突っ込まざるを得なかったようで、渋面で溜息を吐いた。)
        なんだ行く末とか。お前は人類を観察する悪魔kうおお!?
        (あんまりにあんまりな言葉の途中に、相手の叫びで口を噤む。)
        いや、お前、ちょっと落ち着け、落ち、落ち着け痛えから蹴るなや!
        痛いイタイイタイ嫌ちょっとお前(バギィ)鋼板折れた!?
        (真っ二つに粉砕された鋼の板。ダイレクトに直撃してくる蹴りの威力。)
        (流石に耐え切れなくなって、クロニカの手を離してその場に崩れ落ちる。)
        (それでもなお脛に入ってくる蹴り。それと共に耳に届く声。)
        (手で脛を庇おうにも、余計にダメージが増えそうで身動きが取れない中。)

        は、ははは。
        (ふと、笑いが浮かんだ。) -- ルドルフ 2013-05-06 (月) 20:28:51
      • (蹴り続けるこっちの足の方も大概に痛くなってきた、羞恥のせいやら披露のせいやら息もあがっている)
        そっちは痛いかもしれないですけどこっちも痛いんですよ!心とか!あと足とか!
        か弱い美少女の一撃で砕けるってどういうことです、失礼じゃないです?!
        ちょっと不良品じゃないんですかそれ!?
        だから私は言ったんですよ、安物を買うなと!これだから人間の作ったものは信用できないですね!
        (などと意味不明な供述をしており)

        (ようやく気が済んだのか、それとも蹴り続ける足が痛くなったのか蹴るのを止めた)
        笑い事ではないですが…?
        あ、あれ、痛すぎておかしくなりました…?大丈夫です?
        急所は外しましたよ、正気に戻って下さい…!まるで私がトドメさしたみたいじゃないですか!
        やめてくださいよねそういうの!
        (一転、おろおろしながら離された手を差し出して)
        とにかくここ出ましょう
        良い歳した大人と美少女がいつまでこんなところいたら健康にも悪いですよ -- クロニカ 2013-11-04 (月) 10:50:02
      • (そう、つまるところ。)
        (黒だなんて言われていたから、自分はそういうものなのだと思っていたけれど。)
        (軍のだの何だのと、そう言われていた事のほうが合っていたのだと。)
        (頭の中身は家付きの猫ではなく、人付きの犬であったのだと。)
        (それに気づいて、男は笑った。)
        いや可愛そうな奴扱いするのはやめろ!!!
        (どっこいせ、と。おっさんくさい掛け声とともに立ち上がろうとして、足が痛くて一回転がって。)
        (伸ばされたクロニカの手を掴んで、なんとかよろよろと立ち上がった。)
        足の骨が粉砕されたときと同じくらい痛ぇ……
        なんぼなんでも美少女はねえだろお前……少女て……表示偽装で法廷に立たされるぞ……
        でも、まぁ、出るのは同意だ。 (こんなところ、ずっと居たくなんてない。そう呟いて、溜息吐いて。)
        なぁ、クロニカ。
        (クロニカの繋いだ手の向こう側。震えはないけれど。)
        一緒に居てもらってもいいか。
        (先ほどまで繋いでいたのよりも、冷たい手で。)
        (男はそれだけ問いかけて。) -- ルドルフ 2013-11-09 (土) 23:10:16
      • 人間つまるところ見た目が全てですよ、私の見た目は疑いようもなく美少女ですね?
        まあ中身は酸いも甘いも噛み分けた美女ですから?確かに偽装といえば偽装?みたいなところはありますけど?
        あえて言うならバナメイエビが芝海老だったぐらいのラッキースケベ的な偽装だからセーフ?
        みたいなところありますね…まあ偽装は偽装ですから?その点についてはお詫びしなければなりませんね…
        可愛くてごめんなさいー!!!みたいな…
        (絶妙に苛立ちを誘う表情でふっと息を吐いて肩を竦める)
        (いつもと変わらないような、いつもより妙なテンションなような軽口を吐いて)
        (口では早くここから出ようと言ったものの、両足は外へ出るのを微妙に嫌がっている)
        (このどうしようもない朴念仁が外に出て一人何処かへ行きたい、自分と離れたいと言えば自分は決してそれを拒否出来ない)
        (あれだけ啖呵を切って真正面から感情をぶつけた後、それでも尚離れたいと言われたらそれはもう決定的だ)
        (名前を呼ばれて咄嗟に返事を返すが妙に裏返った、咳払いして)
        …なんですか、かわいいかわいいクロニカちゃんに何か用です?
        足が痛いとかそういう弱音は聞かないですよ、こっちだって散々
        (折ったり砕けたりしたんですから…と言いかけて)
        へぁ、は…はい?
        (間の抜けた声が漏れた)
        (一瞬物凄く驚いたような顔になって、口元をむずつかせ)
        …馬鹿じゃないです!?
        頼むから離れてくれって言われても離れませんが!?さっきの人の乙女チックな告白聞いてたんですかこのファッキン朴念仁!!!!!
        謝ってください!!私に謝ってください!!私が一緒にいてくれって言ってるんですよ!
        (肩にガツンガツン頭をぶつけながら喚く)
        次は肩ですか、肩を破壊すればいいんですか!あーあ!ルドルフさんもう怪我の治りが遅い年齢なのにあーあ!!
        (ひとしきり頭をぶつけ終わったあと大人しくなって) 一緒に居てもらっても良いかじゃないですよ、一緒に居ましょうよ… -- クロニカ 2013-11-25 (月) 20:02:37
      • うっせえ馬鹿とか言うな。聞いてたよ聞いてたけどこれでも最大限にこう、あれだよあれ。こう、ほら、その、そう、あれだ、あれ。






        わかれよ!!!!!
        (ぶつけられる頭を避けるようにしてから、再度ぶつけようと引かれたクロニカの頭を、ぐいぐいと押しやる。)
        (砕けたままの右の拳はあまりにも痛すぎて、左手を繋いだ今のままでは、相手の頭を押さえつけることもできない。)
        やめろよ肩はやめろよ後遺症残るから肩の爆弾爆発すると育成失敗になるから。
        っつーか怪我の治り遅いの分かってるならこの右手よくわからないがなんとかしろや!!!!
        謝らんからな!絶対謝らんからな!
        (只でさえ景気の悪い顔を顰めっ面にして、洞窟の中で台風が過ぎ去るのを待つ原人の如く耐えて。)
        (そして打撃の波が止めば、意気消沈した様子のクロニカから、顔を背けた。)
        (あー、とか。うー、とか。二、三度、口から声を漏らしてから。)
        あのなぁ……とうの昔に知っていると思うが、俺はそれなりに女々しい。
        顔面白塗りにして年末に歌番組に出れるぐらい女々しい。
        (情けないことこの上ないセリフを吐いて、溜め息一つ。)
        (それから右の腕を上げて、砕けたままの拳の代わり、前腕で頭をがしがしと描いて。)
        好きだって言ってくれる人の言葉を受け入れるのに、助走、じゃないな。深呼吸が一度、いるんだ。
        いらんこと引きずってると、そうなった。元カノの話とか、なんかあれだけどな。
        だから、って語るのもクソ恥ずかしいな。お前何言わせてんの。アホか。
        中年男性が赤裸々に本性語るとか週刊誌でもないわ。ドン引きだわ。アホなんと違うか。
        (ぐい、と。男は繋いだままのクロニカの手を引いた。)
        (足を進めるのは、光指す曲がり角の向こう。)
        ……帰るか。なんか、随分と久しぶりに腹減った気がする。 -- ルドルフ 2013-12-09 (月) 01:46:30
      • …その白塗りの人白塗り取れば超イケメンですからね
        ルドルフさんが女々しいっていうか唐変木っていうか石橋を叩きすぎて壊すタイプなのは重々承知してますけど
        (年甲斐もないむくれっ面のまま鼻を啜る)
        (ここまで来ても安心できない、手を離した瞬間マッハで逃げていってしまうのではないかという不安が拭い切れない)
        (両足、両足を砕けば良いのか…?という危うい思考を振り払いながら)
        ……一度で良いんです?
        一度の深呼吸で足りるんです?良いんですよ、別に二度三度深呼吸しても
        幸い私は長生きですからね、その助走とやらが5年続いても10年続いても待てるだけの余裕はありますよ
        大体何がドン引きってこんな一途で美女かつ様々な性癖のニーズに答えられる逸材を前にして
        うひょーいただきまーすって月見大福顔で飛び込んでこないルドルフさんのEDっぷりにドン引きですけど!

        やめてくれますEDとかいうの、乙女の前ですよ!!!1!
        ここまできたら20年30年たってルドルフさんが干し柿みたいになっても待たせていただきますからね
        良いんですよ、こんな朴念仁好きになった馬鹿は私ですから
        まあそんなところが可愛いんですけど♡ とか思ってるアホは私ですから
        (ふてくされたような顔のまま引かれるまま足を進める)
        (帰るか、という言葉にようやく顔を綻ばせて頷いた)
        そうですねえ、今日のご飯どうしましょうね、ルドルフさんはもうお肉はキツイですかね…
        良いんですよ…お豆腐とかあっさりしたものでも…
        ああでもその腕だと料理し辛いですかね、ではこのクロニカが右腕の代わりになりましょう
        良いんですよ良いんですよ、夜の右腕代わりにしてくれても…
        (最後の最後まで雰囲気を台無しにするような、いつもの調子のことを言いながら)
        (光で白く染まった床の方へ踏み出していった) -- クロニカ 2013-12-31 (火) 13:41:37
      • 直球で人をブサメン呼ばわりするのはやめろ。三十路の心を殺す気かお前は。
        石橋を叩いて渡らないって言われた事はあるが。
        (視線を隣にやれば、視界に入る膨れっ面。)
        (口をへの字に曲げて、眉間に皺を寄せ、息だけで唸って。)
        二度も三度も深呼吸したら、過呼吸で逆にぶっ倒れる自信があるが。それに、あー。
        ………待たせられる環境だと俺は甘える。だから、一度で
        ってオォイ!俺が今良いこと言おうとした瞬間だったのにEDとか大声で言うなやスベタ!!!
        まだ立つからな!言わせんなぶっ殺すぞ!!!
        干し柿て 干し柿て ならんからな レオンの表紙飾るようなダンディさ発揮するからな。
        近所の世間ずれしてない女子にモテモテになるからな。犯罪だこれ。いいや干し柿で……
        なんかお前がおもむろにハートマークつけるとドン引きするな…(げんなりフェイスでため息一つ。)
        (適当な店入ってもいいけど金がねぇ、という切実さを感じつつ、ポケットを右手首で叩いていれば、聞き捨てならない言葉。)
        ……は?一向に余裕で肉食えますが?お前俺のこと何歳だと思ってるの?
        働き盛り男子は飯も食いますが?仕事もできる飯も食える体重も気をつけるデキる男ですが?
        豆腐……肉と豆腐サラダでいいか……なんかファーストフード食ってダイエットコーラ飲んでるみたいな品揃えだな…
        よくわからんけどお前の魔法とかで俺の右腕どうにかならないのか。
        こう、魔法少女(失笑)の魔法で癒しの魔法とかないの。なさそうだなお前火力特化っぽいもんな…
        お前を右腕にすると、こう、「クッ、鎮まれ俺の右腕―――!!!」とか三十路にもなってやりたくないからパス。
        (ひらひらと、力の抜けた右手を振って、痛みに少し顔を顰めて。)
        俺今日から夜は左腕派だからいいわ……っていうかお前マジでシモネタ絶好調だ!死ね!状態だな…
        森抜けるまでに大人しくならないだろうか。ならないだろうな。どうしようもねぇ…
        (はぁぁぁぁ、と深い溜息。一度、振り返ってクロニカの顔を見た。)
        行くぞ。夜までに森を抜けよう。
        (そうして男は女の手を引いて。暮明から、日の当たる下へ。呪われたものたちを、後に残して。) -- ルドルフ 2014-03-16 (日) 12:45:40
  • (床の上、落下し横たわったクロニカの隣には、手を繋いだままに転がるルドルフの姿。)
    (力なく目は伏せたまま。その魂の宿っていたはずの巨大氷塊は、壁に埋まった状態で炎にあぶられて、溶け始めていた。)
    (穴の空いた壁の先から、炎の魔女が姿を見せることはない。)
    (氷に纏わりつくように溶かす炎の様子を見れば、どうやら類焼した結果の炎が、ここまで辿り着いたらしい。)
    (その代わり、クロニカの枕元。ぺたぺたと素足の少女がやってくる。)
    見ましたよ、ちゃんと。すごく面白かった。
    (倒れたクロニカの顔を覗き込むようにしゃがみ込んで。満面の笑み。)
    (視線はついっとスライドして、クロニカの手を通り、ルドルフの姿を眺めて。)
    (もう一度クロニカの顔へと視線を戻してから、顎に人差し指を当てて、思案の様子の後。)
    良いときも悪いときも
    (ずいっと顔を近づけて、間近からクロニカの目の中をじっと覗き込んで。不意に問いかけた。)
    富めるときも貧しきときも、病めるときも健やかなるときも
    (少女の漆黒の瞳を通り、クロニカの瞳の中へとずるずると侵入するように、何かが。)
    死がふたりを分かつまで、その男を愛し慈しみ貞節を守ることを誓いますか?
    (身動きできないクロニカの中。そのホムンクルスとしての擬似生命の概念核の周りに、得体の知れないものが揺蕩う。) -- 2013-01-21 (月) 23:02:17
    • (いつあの魔女が姿を現すか戦々恐々としていたが、どうやら杞憂であったらしい)
      (とはいえこれで一安心…、という訳も無く)
      (火に煽られてじわじわと姿を小さくしていく氷を見ながら、先立っての少女の不吉な台詞を思い返す)
      そりゃあ良かったです…
      死ぬ気で担いだ甲斐がありました…
      (満面の笑みの少女に対して、こちらもせめて笑ってやろうと思ったが表情筋が上手く動かない)
      (自分の身体なのに自分の思いで動かせない、というのは何とももどかしかった)
      (我が身の事すらままならないのに、どうやって繋いだ手の先の生命を助ける事が出来るだろう)
      (流石にこればっかりは火事場の馬鹿力でどうにかなるものでもない)
      (この少女の力でなら自分の生命と引き換えに家主を助ける事ぐらいは出来るだろうか)
      いやでもそれだとルドルフさんが怒るかなあ怒るでしょうねえ…
      (どうしたものかなあ、と考えている所)
      めっちゃ近いですね…
      (少女の目を見返しながらぼんやりと呟く、急に何を言い出すのかと)
      はいはい、良い時も悪い時も
      (復唱しながら、違和感に眉を顰めた)
      (不快、ではないが何とも得体のしれない感覚)
      (このなんとも言えない、何者かが自分の内側に入ってくる感覚。)
      (ついさっきも似たような感覚に襲われたが、あれとはまた種類の違うような…)
      何を今さら…
      (繋いだ手の方へ意識をやりながら、へら、と笑う。)
      誓いますよ
      誓うも誓わないもとっくの昔から誓っているんですけどね… -- クロニカ 2013-01-22 (火) 00:04:50
      • (にぱっ、と。少女の口が裂けるように笑みの形に開いた。)
        (よろしい)
        (瞬間、クロニカの核を包み覆い隠した何かが、内側へ浸透する。)
        (身の芯から心の神へ。存在の根源を手繰り、それを外側へ引き出して。何かに結びつける。)
        (蝶結びのように、硬く、しかし不確かに。意思持て引けば解ける、淡い繋がり。)
        (不意に壁に埋まっていた氷の塊が、欠片すら残さず解けた。同時、げはっ、と、低い声で咳き込みが聞こえる。)
        (ぜぃぜぃと、水底から浮かび上がってきたように激しく息するのは、クロニカの手の先の男。)
        お姉さんの魄とその男の魂を繋ぎました。やっぱり魔女の使い魔は、黒猫ですよね。
        (少女はクロニカを見下ろしたままに、すっと立ち上がる。)
        お二人の喧嘩を見られないのは残念ですけど、まぁ、良しとします。
        何時の果てかまた会うことがあれば、聞かせてくださいね。
        (少々意地の悪い、見た目の年齢相応の表情で口元を笑みに歪ませて。)
        (少女は倒れたままのクロニカの視線の中から外れるように歩き出した。) -- 2013-02-24 (日) 00:46:33
      • えっ
        …えっ?
        (もはや驚いたり違和感の元を探ったりする気も起きない)
        (何度目かの内側を探られて弄られる感覚に呻いていた所、突如そのようなことを言われて思わず二度見る)
        (随分とあっさり言われたものだから、暫く間抜けに口を開けたまま静止してしまった)
        (そして少女の言葉が偽りでは無いことを証明するように、耳に届く音)
        あっ いや、えっ?
        (実に久々に見た、動いている家主と)
        (人を喰ったような微笑みを浮かべたままの少女を何度も見比べる)
        ルドルフさん、あれ?
        ちょ、あれ…生きてます?ちょっとYESかはいか返事くらいしてくださいよ
        マジです?ちょっと えっ あれっ うわあ、わー
        (荒い呼吸を繰り返す家主を揺さぶりながら、歩き出す少女を見る)
        ……どこか行くあてがあるんですか?
        そりゃあ生きて会えればいくらでも聞かせられますけど、っていうかあれですよ
        名前くらい置いて行きましょうよ、短く太く一緒にいたのに結局私貴方の個人情報さっぱり知りません
        (人の身体を好きに弄っておいてズルくないです?と) -- クロニカ 2013-02-27 (水) 22:51:22
      • (ぜぃ、と己の喉から聞こえる音と、全身の痛み。それが覚醒の始まり。)
        (次に感じたのは外界の音。聞き覚えのある声。問いかけの内容は茫洋とした意識の中、理解に時間がかかる。)
        (意識が醒め始めれば理解できるかと思えば、一向に頭に入らない、というよりも。)
        痛ぇ…糞痛ぇ…(唸る。何が一番痛いかと問われれば右の手が痛い。)
        (骨がばきばきに砕けているのではないかという程に痛い。というか砕けている。)
        またお前か…ッ(聞こえた声の主。大体何かが起こればその原因。疑うこともなく。)
        お前今度はなんだ…また家でも倒壊…あー……
        (痛みの中、次第に思い出しはじめる、現在の状況。) -- ルドルフ 2013-03-03 (日) 00:30:59
      • その結び目。引くも解くも、お姉さん次第ですから。
        財布握る前に命握るなんて、悪女ですね。
        (自分が押し付けたことであるにも関わらず、怖い怖いと呟く少女。)
        (不意にしゃがみこめば、そこに転がっていた靴を履いた。サイズの合わない革靴。歩くとがぽがぽ音がしている。)
        そうですね。風の向くまま、どこか。
        (ずるいと言われれば、何故か満足げに。)
        神様なんて、いつの時代も勝手で気侭なものなんです。諦めるかぶん殴るのが、無難ですよ、クロニカお姉さん。
        それに
        (少女は、へにゃりと眉を寄せて苦く笑って)
        また、名前を作るところからはじめないといけないので。
        縁とかそういう感じの、適当な名前。(がぽがぽと、足音と少女の背中は遠ざかる。足の向かう先は、漏れ出す炎に照らされた、部屋の入り口。) -- 2013-03-03 (日) 00:32:00
      • (やったー!とか生きてるーとかその類の歓声を上げながらルドルフの首元にしがみつく)
        良かったですね!生きてるのは痛い証拠ですよ!痛みこそ生ですね、やったー!!
        どうも私です、ちなみにこの施設は自然倒壊しました、おはようございます!
        なおルドルフさんの命は私が握っているようですよ!私にもよくわかりませんけど!
        (自分も結構なダメージを負っている筈だが、それを感じさせないハイテンション)
        (既に治癒しているのかといえば、そういう訳ではなく単純に興奮して痛みを忘れているらしい)
        どうも、悪女です!
        (ぐっ、と少女に向けて親指を立てる)
        …個人的には神様殺すならチェーンソーが良いですね
        (去ろうとする少女の姿を見ながら幾分冷静になった様子で)
        名前が無いと行く先々で面倒臭いでしょう
        どうしても必要になったら私の名前を使っても良いですからね、ご利益ありますよ
        気が向いたら会いに来てくださいよ、私達もこの先どうなるかどこ行くかもわからないですけど
        (それでは良い旅路を、と手を振ろうとして)
        ………あっ 痛い、冷静になったらちょっと痛い、ルド主さん拳痛い -- クロニカ 2013-03-03 (日) 14:51:24
      • おい待てそんな生きていたくなくなるような生の真実をあっさりと俺に告げるな。
         自然倒壊(ちょっとぱんちいれたらくずれた)って事だろ知ってるよ…。
        (げんなりとした様子でしがみつかれつつ身体を揺らされれば、痛みに口元をへの字に曲げる。)
        何。何なの。命握ってるって、お前俺の社会的地位の次は俺の命を狙いに来たの。死ぬわ…
        (げんなり。という表現がまさに相応しい、といった表情のまま、視線は細かく動いて、部屋の中を確認している。)
        (その視線が、去り行く白の少女の上で止まって)げぇ(喉から心底嫌そうな声が漏れた。) -- ルドルフ 2013-03-17 (日) 00:18:59
      • (ルドルフの喉から漏れた蛙の潰れたような声を聞けば、上機嫌そうな表情。)
        チェーンソーはやめてください。本当に死んでしまいます。
        (わざとらしくぶるりと震えてから、クロニカの提案に、炎の覗く部屋の入り口前、足を止めた。)
        …それもおもしろそうですね。(名前を使う。その言葉に、口の中で幾度か、クロニカの名前をこねるように繰り返して。ふと、何かを思いついた。)
        アルニカ。
        (ぽつりと呟いた名前は、少女の身の色合いとは異なる)
        そんな花がありましたね。決まるまで、ちょっとだけお借りします。
        えぇ。縁が合った所で、また。
        (こちらも手を振ろうとして、痛みに悶えるクロニカを見て。)
        あはっ。
        (最後に一度笑うと同時、入り口から炎が勢いよく零れ落ちる。)
        (少女はその中へと、姿を消した。) -- 2013-03-17 (日) 00:20:22
      • (痛いー痛いー死ぬー…!と悶えていたが、ルドルフの引きつった声を聞いて)
        あれ、知り合いですかルドルフさん 手が早いですねルドルフさん
        お礼を言って下さいね ルドルフさんが私に魂握られてるのもこの子のおかげですよ
        (おかげ、というか せい、というか)
        (とりあえずクロニカ自信は、前者であることを信じて疑わないようである)
        (げんなりした様子のルドルフには目もくれず)
        ええ良いですよ、仮初でも一生でも
        次に会う時までに良い名前が決まっていると良いですね、決まっていなかった時のために私も考えておいてあげましょう

        (キリッとした表情で少女を見送り、再びその場に蹲る) ……ところでルドルフさんマジ痛いんですって…
        生の証明が私の身を焼くんですって死んでしまいます… -- クロニカ 2013-03-17 (日) 01:00:31
      • 知り合いじゃねえし知り合いたくねえし俺はなにもやってねえ…。
        魂握られてるっておい。それ俺がお礼言えるような状況じゃなくねえか!?
        (財布を握られるのと同程度に性質の悪い握られ方。無事な左の手で、しかめっ面の顔を押さえる。)
        (少女とクロニカとの別れを怪訝そうな顔で眺めていたが、少女が姿を消せば、ようやく安心したように一息吐いた。)
        いや痛いなら治せよ。(道理である。)
        つーか痛いのは俺だ。俺の拳が痛い。お前カッコいい台詞言えばなんとかなると思うなよ?
        施設が倒壊したのはお前のせいだってわかったが、この痛いのは何のせいか聞いてないからな。
        (クロニカと同様、圧し折れてねじくれた己の右手を眺める。)
        (どう見ても眼前の女が原因です本当になんとやら、な状況。半ば慣れているのが嫌だ。)
        とりあえず、燃えてるからここ、出るか。つーか何で大統領が気配すら消えて、あんな祟り神がここにいるんだ。 -- ルドルフ 2013-03-17 (日) 01:29:45
      • 知りませんよ傷なんて勝手に治るものじゃないですかやだー…
        (オートリジェネ持ち体質のお陰で、治らない怪我とか長引く痛みとは無縁だった)
        (それにあぐらをかいて回復系の魔法を殆ど学ばなかったことを、今現在後悔している) 大体誰のせいでこんな魔力スッカラカンになったと思ってるんですか!ルド主さんのせいですからね!
        (じめついた床に勢い良く右手を叩きつけて、直後悶絶)
        ふごごご…

        治ることは治りますけど時間かかるんですおなかすきましたごはんたべたい!!!
        お腹が空いて力という名の魔力が出ないー!やだー!!
        (両足ばたつかせようとして再度悶絶)
        忘れてた私足も駄目です駄目になってます…死んじゃうルドルフさん死んじゃう…
        (うつ伏せのまま暫く沈黙し)
        はー…
        そんなもの家主と私とあの子の絆パンチで二人の拳が砕け散ったからに決まってるじゃないですか
        二人の共同作業ですね…ふふふ…
        (全く説明になっていない台詞を、どやっとした顔で吐く)
        (騒いでいる割に結構余裕がありそうな様子なのは、実際じわじわ傷が治ってきていて余裕があるからである)
        っていうか大統領って誰です?あの変なおっさんですか?
        そもそも家主がさらわれたりするからこんな大変な目にあったんじゃないですかもう
        あの子に感謝しないと駄目ですよ
        (ぷんすかしながらよたよた立ち上がる)
        (最初にさらわれたのが自分で、助けに来てくれたのが相手だということは忘れ去っている) -- クロニカ 2013-03-17 (日) 01:45:10
      • 俺のせいか!?俺の…俺のか?
        (ルドルフ側としては、仇敵との決戦の場から突然この状況下に放り出された状態。)
        (つまり意味が分からないので、クロニカの言葉を否定しきれない様子だ。)
        (周囲を見回せば、室内は自分が戦ったときと比べても更にぼろぼろ。)
        (部屋の入り口は炎に覆われていて、どうやらこの建物も長くは持ちそうにないことは分かった。)
        お前久しぶりに会った気がするが、相も変わらず過ぎるな……
        (自傷してもがくクロニカを見て、げんなりとした表情を浮かべて。)
        (顔を抑えて溜息を吐こうとしたところで、己の手の痛みを思って、天井を見上げて溜息を吐いた。)
        この建物の中で食えるもんなんて、多分得体の知れない肉くらいだと思うから諦めろ。
        ここから出れば……まぁ、何かあるだろうさ。草とか。
        (己も完全な軽装でここに来ている。片道切符に食品など伴わなかった。)
        (よっこいせ、と一声出して立ち上がる。状況が一切分からないならば、動く他にどうしようもない。)
        何が起きていたのかが一切わからねえ……唯一分かるのはこいつの頭の中身がどうしようもないってことくらいだこれ……
        (拳崩壊の原因すら分からない中、体の調子を確かめるように、つま先で地面を軽く叩く。)
        (体中に走っていた痛みは、拳を除いて消えていた。胸元、シャツが切り裂かれている下にも傷はない。)
        ……こうなってるってことは、俺は斬られたはず、なんだよな。
        お前見たのかわからんけど、あの化け物みたいなおっさんだよ、大統領。
        いやちょっと待てよ!お前が浚われたって聞いたから、俺はこんな死んでも近づきたくない、くそったれな所に来たんだぞ!?
        (気づけば立場が逆転している状況に、思わず叫びを上げる。が、砕けた拳に響いて痛かったようで、表情が痛みに歪んだ。)
        ……なんにせよ、炎に巻かれる前に行くぞ。そこから先は、出てから考えよう。
        (立ち上がったクロニカを背に、入り口とは逆の壁際に寄る。)
        (視線を走らせ、思案した後。一番ぼろぼろになっている部分にヤクザキック。)
        (数回蹴飛ばした後、蹴っていた部分に穴が空き、その上の部分も崩れ落ちた。) -- ルドルフ 2013-03-20 (水) 22:39:12
      • ここ出たらシチュー食べたいです… 焼きたてのパンもつけて…
        それだけだと寂しいのでサラダ的なものと…あとデザートにシャーベット系のものがついてると嬉しいな…
        草とか!
        …草とか!!育ち盛りなのに死んでしまいます…
        (それでも主夫ですか信じられない…とぼやきながら地面を何度かつま先で打つ)
        (走るのは厳しいが歩くぐらいならなんとかなる、と確認し)
        ちょっとルドルフさん無茶しないでくださいよ、一度死にかけてるんですから
        そうでなくても良い年齢なんですから変な筋痛めても知りませんよ!
        (のたのたそちらへ歩み寄る。崩れ落ちた先はどうなっているやら目を凝らしつつ)
        色々あったんですよ、一言でまとめるのは非常に難儀します
        まあ道々話します
        とりあえずルドルフさんが大怪我して大変だって言うから私黙ってついていったんですからね!
        乙女心を利用した卑劣きわまり無い手口、最高にきったないですね…
        (乙女という年齢をとうに通り越した魔女がいけしゃあしゃあとほざく)
        だから私はそんなに悪く無いです、悪いのはあの変なおっさんです
        あり得ないと思ってはいても万が一と思うと強硬手段に出れない…まさに乙女…
        どうです惚れなおしましたか?良いんですよ固く手など繋いでも?
        (ふふん?と右手を挙げようとして、ぐへえと呻く)
        いだだだだいだ… おのれぇ… -- クロニカ 2013-03-20 (水) 23:34:33
      • お前つまりがっつり飯が食いたいってことじゃねえか 無 理 !
        育ち盛り?育ち?(首を右に傾げる)盛り?(首を左に傾げる)ははは。(乾いた笑いを浮かべた)
        主夫じゃねえよ……お前金貨一枚稼いでからその台詞吐けや……
        俺が家主で主夫ってお前ニートってことじゃねえか……
        そろそろ働いてクロニカちゃんもうお母さん若くないのって話だわ……
        (クロニカのほうを一瞥する。普段に比べて相手の動きは鈍いようにも見えるが、歩けないほどではない、と見たか、軽く頷いた。)
        煩い歳の話はするな。まだ若い。少なくともお前より若い。死にかけて尚若い。
        (口をへの字に曲げて、ぶすっとした口ぶりで首を横に振って。)
        (クロニカの覗き込んだ、空いた壁の穴。炎に照らされた向こう側は、幾らかの配管の類と積もった埃。)
        (その埃は、ゆるゆるとこちら側へと動いているように見える。つまり、風が吹いているようだ。)
        ……こっち行けば、その内外に通じるだろ。出るまでに話せ。出たら…いや。後でいいか。
        あ?トドメ心?止めを刺すために?最高に最悪だなお前…
        あのおっさんが悪いのは同意するが、考え少ないのは……
        (間抜けた様子の相手の提案に、表情がやる気なさげに変わるが、一思案。その後。)
        (無言のまま、無傷の左手でクロニカのぼろぼろの右手を引っ掴んだ。)
        よし行くか。
        (ずいずいと進み始める。暗闇の中、見通す猫のように。)
        (向かう先は、白亜の外側。) -- ルドルフ 2013-03-26 (火) 22:05:20
      • なんです?何か疑問でも?私の可愛さは未だ頂点を知らず育ち盛ってますが?(反対反対に首をかしげながら)
        ニートじゃありませんよ、私は笑ってそこに居るだけでマイナスイオン的なアレを…あれしてますからね
        良く他の部下の方にも言われますよ、黙ってそこにいて笑ってれば良いって(お願いしますから何もしないで下さい的な意味で)
        ルドルフさんがやれと命じるなら倫理規定破って金貨を量産することもやぶさかではありませんが?さすがに?それは?
        ちょっとどうかな?って思いますし?本気を出せばSですけどめんどくさいからBみたいな?
        (少なくとも行き止まり、というわけでは無さそうである)
        (いつまでもここにいても救助の手が来るとも思えないし、救助の当てが在るわけでもない)
        (若い連呼を鼻で笑いながら)
        日々ルドルフさんの枕を匂っている私にはわかりますね、もう若くない
        だんだん耳の裏とか首の後ろからアレが出てくる年齢ですよ、ほら加齢的なあれ…

        (さていつまでも言い合っている場合ではないだろう、と歩き出そうとして)
        ふへ
        (お前は何を言っているんだ、と綺麗に流されるとばかり思っていたので間の抜けた声が漏れた)
        (惜しむらくは絆パンチで酷いことになった右手では、相手の手の感触がイマイチ伝わってこないのと)
        (ついでに照れとか余韻とかそういうのを押しのける勢いで右手が痛む事ぐらいだ)
        ふぁい、はい
        (泣き笑いというか何というか、珍妙な表情のまま何度か頷いて並ぶように歩き始める)
        (万一これが罠で新たな敵が出てきても今なら穏やかに許せますね…という程度には幸福であったという) -- クロニカ 2013-03-26 (火) 22:34:47
  • 前の私とは別ですから、変わっているかもしれませんね。
    (誰何するクロニカの言葉に、詰まらなさそうに己の手指を眺めて。)
    どうでしょう。大丈夫かどうかを考えて、この男が策でも打っていれば別ですけど。
    でもまぁ、現状だと。(少女は服の切断面の下、露になったルドルフの胸元に指を這わせて。)
    この男の魂は、その氷の中にあります。魄は既に地に帰っています。
    云わば死んでいると言えるのでは?(不思議そうに首を傾げた。)
    (クロニカの問いかけに、少女は思うところがある様子でもなく、ゆるゆると首を横に振る。)
    残念ですが、貴方の生命を使うのは無理でしょうね。
    この男は恐らく地仙の類。何れは白日昇天する所を、屍解仙モドキとして今そこにいます。
    言うなれば、元より魂を気に帰すだけの能があって、私はただ繋いだだけ。
    (ついっ、と指先が示した氷は、今この瞬間もぎゃりぎゃりと硬質の音を立てて削られている。)
    (切断面は徐々に肥大化し、氷が真っ二つに寸断されるのも時間の問題だろう。)
    (クロニカの真剣な視線を受け止めた少女であるが、感じ入った様子を見せるでもなく。)
    事此処に至って、平凡という単語は意味を成さない。
    まずもって、万が一この男が蘇生して、貴方が死んでれば、この男は発狂でもするんじゃないですか?
    (リソースの無駄遣いは諦めてはどうだろう、というように、半眼でクロニカを見て、ルドルフを見て、氷を見て。)
    (ふと。何かに気づいたように眉を上げた。)
    そういえば、私が魔法使いを見ていて信じられないのが、悉く魔法に頼り切ってる部分です。
    (突拍子もない発言。クロニカの身を指差して。)
    立派な体があるのに使おうとしない。理力だけじゃなく、質量だって立派な戦力なのに。
    頭がいいから、体を使わないし、諦めがいい。想念を表すのは、魔法だけじゃなくて、行動もなのに。
    (己の頭上に手のひらを当てて、クロニカの方へ滑らせて、背比べをしているよう。)
    ねぇ、おねえさん。ぶん殴るって言いましたよね。
    (少女はにこりと口元だけを笑みの形に変える。)
    思いと体、繋いであげます。拮抗している氷の後ろ。一発殴ってみませんか?
    (腕くらいは砕けるかもしれませんけど、と、楽しげな口ぶり。瞳は笑っていない。クロニカをじぃっと見ている。) -- 2013-01-03 (木) 00:23:24
    • 駄目じゃねーか!!!!!きょとんとした顔しやがって!!!
      (ますます亀裂を深める氷塊を見ながら、どいつもこいつも!と吐き捨てる)
      (文字通り自分の命を賭けた健気な提案もあっさり却下され)
      (自分に出来る事といえばもう正面切って殴りにいくぐらいか)
      そこまではしないかと思いますけれど妙な責任感持って自害くらいしちゃいそうですね…
      割り切って斬り捨てちゃえば良いのに変に背負い込むんですよねこの人
      (そういう所が良いんですけど、と繋いだ手に目を落として)
      (こちらに指されている少女の指に目を移す)
      ちょっと人を指差しちゃいけないって習いませんでしたか、お行儀悪いですよ
      …私から言わせれば戦士が魔法を使わず自らの肉体に頼りきっている方が理解出来ませんけど!
      ……とはいえまあ言っている事は理解しましたよ
      (ぐりぐり繋いでいない方の手を回す)
      (確かにもうこのぐらいしか自分に出来そうなことは無いのだ)
      いりませんし!思いと身体ぐらい自分の意思で繋げますし!!
      良いからそこでほぼ死んでる家主の生命と身体繋いでくれます!
      (やけくそ気味に叫びながら、繋いだままの手を見て)
      (繋いだままの手を離すのはどうにも不安が残るし、ここで自分の手を斬って置いていくのも憚られる)
      (さてどうしたものか、と考えて出した答えは)

      https://lh6.googleusercontent.com/-MqxAdPQgKf8/UORwPRcUtJI/AAAAAAAAEMA/TGZMyXJccTQ/s663/%25E3%2581%2586%25EF%25BD%258E.jpg 
      やっててよかったー!!
      魔女式筋肉トレーニングーーーーーー!!!
      (叫びながら姿を戻すと少女ごと家主を肩に担ぐ、正直手を繋いだまま移動する方法がこれ以外に見つからなかった)
      (早い話が離せば良いのだが、離したが最後真実二度と彼が戻ってこないような気がした)
      (プルプル震えながら身体を起こす、正直この時点で太ももの筋が切れて倒れそうだ)
      (噛みあわせた歯と歯がミシミシ言うのを聞きながら、一歩二歩踏み出し身体を起こす)
      (兎に角重い、絶望的に氷までの距離が遠い、殴るどころではない)
      (放り出して単身走っていったほうが良いのではないか、あそこまでたどり着けるのか)
      (もろもろの不安を踏み砕くように歩き出す)
      思ったんですけどー!!
      貴方がいるから倍重いんじゃないかなーってーー!!!
      (背後の少女に恨めしそうに叫びながら、亀の如くであった歩みは徐々に速さを増し)
      (これがいわゆる火事場の馬鹿力か、そういえば人間の脳みその大部分は使われていないとか)
      (その節は実は誤りだったとか、そんな話があったな…と考える)
      (氷で造り上げた氷塊への階段は、魔力不足も相まって登った瞬間に砕け散った)
      (砕ける前に次の階段へ、それを繰り返すごとに明らかに筋肉が切れている音が耳に聞こえる)

      (氷塊は既に目前、最後の階段を力いっぱい踏み抜いて跳んだ)
      (絆パンチ、とかそんなようなことを叫んだ気がする)
      (傍から聞けばほぼ雄叫びめいていて、何がなんだか分らなかったろうが)
      (握りこんだ家主の手ごと、自分の拳を全力で氷塊へ叩きつけた)
      (見た目から分かってはいたが氷塊は硬く、拳が…というか肩から聞こえてはいけない類の音が聞こえた)
      (不思議に「あ、これ逝ったな、ついでに家主の手も逝ったな」と頭で冷静に思う)
      (トドメ、とばかりに踵から氷塊に落ちて)
      (それで本当に全力を使い切った、立ち上がる力も無く氷塊の上から落ちていく) -- クロニカ 2013-01-03 (木) 03:00:42
      • いいじゃないですか、そういうの。私は好きですよ、繋がってるの。
        斬るのってすごく簡単ですけど、繋がるのって大事です。
        (己の間近、繋がれたままのクロニカとルドルフの手を見て笑って。)
        フィンの一撃ですか?…あぁ、いえ。そうですね。すみません。
        (少女は己の指先を眺めてから、一度手をグーにして、パーにして。)
        どっちも極端なんですよね。魔法戦士くらいが一番いいんですけど、器用貧乏で嫌う人も多い。
        わかってもらえてうれしいです。で、どうしましょう。
        (気合を入れている様子のクロニカをじぃっと見て、首をかしげる。)
        (氷の方から、大きく亀裂の入るような音がしている。恐らくそう長くは持つまい。)
        (そして、クロニカの出した結論を聞けば、口元に加えて、目元も笑みを見せた。)
        そうですか。じゃあ、頑張って下さい。私はここで応援してます。
        (体から力を抜いて、ぐったりとルドルフにもたれかかる。本当に見ているだけのつもりらしい。)
        (興味深そうな視線で、クロニカの行動を眺めている。)
        (それはある意味観察しているようでもあったが、そこに何かを期待しているようでもあって。)
        (最終的にその表情は。)
        はぁ!?
        (唖然とした様子で口をあけた。当然である。己が持ち上がっている。)
        (己の下、ルドルフの足先はずるずると地面を引きずっているものの、なんにせよ異常事態である。)
        (何をやっているのかと、問いかけようかと口を開いて。)
        (触れた体越しに伝わってくるクロニカの体の震え、軋みに口を閉ざした。)
        あ、は。
        (笑う。愉快そうに。目がきらきらと輝いて、年相応の少女のように。)
        (その視線の先は、この期に及んで繋がれたままの二人の手。)
        (これだから、と、少女の口元が音無しに動く。これだから、おもしろい、と。)
        (そして歩きだしたクロニカの上、楽しげな声で。)
        倍はないですよ。精々半分ってとこでしょう。ほら、ゴーゴー。
        (肩車された子供のようにはしゃいだ様子で、じりじりと、そして徐々に速度を増すクロニカへと声をかける。)

        (騒々しい部屋の中。クロニカは階段を上る。)
        (天国への階段にしては、随分と酷い惨状だ。)
        (クロニカの背の重荷はあまりにも重く、その足はあまりにも細い。)
        (挙句、過ぎれば足元は砕け散る。退く先もない。進むのみ。ともすれば無謀とも呼ばれる。)
        (そしてその天辺。そこに扉はなく、あるのは奈落だけ。)
        (問うまでもなく終着点。背後を追う崩壊からの逃走も。)
        (―――そして、目的のある逃走は飛行と呼ばれる。)
        (飛び上がったクロニカの足の下、砕けた最後の階段の先。)
        (クロニカの、そしてそれにつれられたルドルフの拳は、確かに扉をノックした。)
        (その音は随分と騒々しく、朽木のへし折れるような生々しさ。)
        (拉げた二人分の腕から響いた音は、天国への扉を少しばかり開いて。)
        (そして、業を煮やしたようなクロニカの踵の一撃が扉を蹴り開けた。)
        (透明な氷の向こう側。剣の主の、唖然とした表情が、歪んで見えて。)
        あぁ、やっぱり人間は楽しい。私たちなんかよりも、ずっと。
        (衝突の勢いでクロニカの背から離れた少女は、男へと囁きかけて、その行く末を見届ける。)
        (男は何かを叫ぼうとした様子であったが、その胸元へと、押し出された氷塊が直撃した。)
        (ヘカトンケイルの一撃というには少々足りないかもしれないけれど。)
        (神性もなにもなく、ただ巨大な質量の衝突。)
        (男の体をへし曲げ、壁際まで押し、壁との間で押しつぶして。)
        (そして氷の塊は、分厚い壁を打ち抜いた。同時。壁の向こうから、ごう、と炎が毀れ出る。) -- 2013-01-14 (月) 22:08:32
      • (果たして今手を繋いでいるのか居ないのか、落ちているのか既に地面に着いているのか)
        (全くもってわからない。砕け散った氷の破片に邪魔されて、男が無事この攻撃で倒れたのかどうかさえ見えない)
        (ただこの私がここまでやったのだ、これで勝利しなければ嘘だろう、という思いを込めて)

        ざま、ぁ…!!
        (やっとの思いでそれだけ呟く)
        (どうです見ましたか私の底力、と言いたげに少女を見ようとして)
        (…その目に、炎が映った)
        げっ
        (全身文字通りズタボロである、回復するにはまだだいぶ時間が掛かりそうだ)
        (もう一歩だって動けない、だからこの炎は何でもないただの自然発火した炎だといいな…と)
        (出来ればこんな間の悪い時にいつぞやのあの魔女に出会わなければ良いな、と願う、願った。) -- クロニカ 2013-01-14 (月) 23:58:21
  • (冷たい床の上。両の脚が動かない。)
    (腕だけで這おうとするけれど、神経が混線しているのかうまくいかない。)
    (つながれ、つながれと祈るけれど、少しだけ、時間がかかりそうで。)
    (こちらへ届くクロニカの声を理解しても、理解したくなかった。)
    (また、つながりが、失われようとしている。)
    (大事なところで、それはいつも失われるのだ。それが嫌だから、ボクは、剣を捨てたのに。)
    (人と人とのつながりを。そこに生まれる何かを、ボクは。)

    (―――あぁ、そうか。だから、神は。)

    (捨ててしまおう。捨ててしまおう。大事にとっておいた、全て。)
    (何もかも、何もかも。きっと、それが、最後の回帰不可点だけど。)
    (壁際、倒れていた男の人を見ていた目を、瞑る。)
    (失わせないために。人と人とをつなぐために。)
    (断ち切るのではなく、つなぐために。)

    (切れないつるぎの理由は単純。ボクは、切りたくなかったのだ。)

    (らんぞうや、えありー、どうしようもないボクと遊んでくれた。ごめん。)
    (らむな先生。めんどうなこと、たくさん頼んで、ごめんなさい。大好きでした。)
    (残らず全て、全て。想いも、記憶も、力も、ほんの少しだけど、残るボクの全てを捨てよう。)
    (閉じた瞳の中、思い返す。走馬灯のように。鮮明に。大事な全て。目を開いた。)
    (フルノツルギの残った全てを、今。) --     2012-12-30 (日) 13:58:52
    • (剣の主へ向けて振り返ったクロニカに伝わる、ぞっとする程の剣気。)
      (持ち主は、クロニカの視線の先、剣の主ではない。)
      (ルドルフの間近、倒れたままの少女。)
      (肘を突いて、上半身だけを起こした。その顔がゆっくりと、クロニカを向き、剣の男を向いて。)
      (髪の合間から見えた瞳が閉じられるとともに、涙が一滴だけ零れ落ちた。)



                      (割断される。)



      (断たれたのは、部屋そのものか、そこにあった空間か、それともそこにあった概念か。)
      (それとも剣の主なのか、辿ろうとしていた終焉への結末なのか。)
      (何が切られたのかがわからず、けれど何かが切られたことだけがわかる。)
      (残されたのは、結果だけ。)
      (部屋の壁に上半身を預けたルドルフへと、抱きつくように身を預ける少女。)
      (そして傷一つないのに、袈裟懸けに切り下ろされたかの如く地に膝を突いて憔悴する、剣の主。)
      (最後の一つ。距離を断ち切ったように、気づけば壁近くに佇んだクロニカの手を、座ったままに掲げた手で握る、ルドルフの手。) -- 2012-12-30 (日) 14:00:33
      • (引き戻された意識の断片。痛覚はない。傷が癒えたのか、それとももう、この体に軸がないのか。)
        クロニカ。
        (名を呼んで、手をさし伸ばす。そのまま、気づけば眼前にあった、名を呼んだ相手の手を握る。)
        クロニカ。
        (名を呼ぶ。初めて会ったころ、呼ばなかった、その名を。)
        クロニカ。
        (そして、千々になった己の、今、この身にいるものを。)
        クロニカ。
        (ルドルフの手と、クロニカの手。触れたその部分から、何かがクロニカへ向かって浸入する。)
        (硬質の吸水タイルへ水が染み入るように。知らない、見えない隙間へ何かが入り込もうとする。) -- ルドルフ 2012-12-30 (日) 14:08:48
      • ちょっと…あの、聞いてます?
        割りと真剣な交渉なんですけど…
        (返答どころか反応がない。流石に怒らせたかという不安は、全身を泡立たせる異様な圧迫感に吹き飛ばされた)
        (目の前の男か、いやそうではない)
        (であるならば、今背後で倒れている家主の方か…そうでなければ)
        (俄には信じ難いが、よもやあの少女か)
        (ほんの少し後ろを振り向くのにも、随分と頑張りがいった)
        …貴方、割りととんでもない状況なんですから
        (じっとしてなさい、と続けようとした刹那)

        (果たして何が起きたのか、少女の目から涙が零れたところまでは確かに確認出来たのだが…)
        (それから何がどうして、一体どんな手段で自分はここまで移動したのだろう)
        (呆然としたまま、未だ反応が追いついていないクロニカの手に触れる何者かの手の感触)

        (ゆっくりと視線を落とす)
        (気の利いた台詞の1つ出て来なかった、名前を呼ばれてようやく「生きている」という事実が頭に染みこんでくる)
        家主、違う、家主じゃなくて…
        (久々に声を聞いたような気がする、名を呼ばれたのはもっと久しぶりな気がする)
        ルドルフさん
        (名前を呼び返す。呼び返して、差し出された手を握り返した)
        (今繋がっている物が失われるのを恐れるように固く握って)
        (それ以外の言葉を忘れてしまったかのように、名前を呼び続ける)
        (得体のしれない何かが入り込もうとしている気配を感じても、尚この手を離すわけにはいかなかった)
        (どういった奇跡が起こったのか、これも少女が成した事なのか)
        (果たして少女は今、どうなっているのか) -- クロニカ 2012-12-30 (日) 18:10:03
      • (ルドルフへと抱きつき、その胸元へと顔を埋めていた白の少女は、顔を上げた。)
        (クロニカの作り出した不安定な明かりの中、伸ばされていた少女の舌先から、唾液が銀の糸を引く。)
        (糸の繋がる先、切断されたはずのルドルフの肌は、透明な唾液に濡れるばかりで傷を失って。)
        (そして少女は冷たい目で、クロニカとルドルフの繋がれた手を眺めた。)
        (ルドルフがクロニカの名を呼ぶ度に、得体の知れない何か、”己と同じとわかるもの”が、掌からクロニカの内側へと入ってくる。)
        (それはクロニカの中、囁きかける。)
        (一つに。一つに。一つに。一つに。)
        (腕を通り過ぎ、クロニカの内側、ホムンクルスとして作り上げられた、魔術の回路に浸入する。)
        (クロニカの学び得た魔法の回路にも手を伸ばすそれは、内側を巡り、巡って。)
        一つに。
        (ルドルフが囁いた。同時に、注がれるもののうちクロニカの内側を通過し終えた分が、魔力の如く迸る。)
        (室内にある、氷が、水が、浮遊して、ぐるぐると廻る。)
        (部屋の中央、膝をつき、蒼白な顔でこちらを見る男を中心に。)
        (太陽系の縮図のように。幾重にも、幾重にも描かれる、公転半径のずれた輪の集合。)
        (それは速度を増して、風を起こして。)
        (ある瞬間、一つが唐突に静止した。)
        (近しい軌道を描いて廻っていた氷が、衝突する。一つに。)
        (合わさりサイズを増したそれに、次が衝突する。一つに。)
        (騒々しい音とともに、ぶつかり合う。ぶつかり合って、一つに。一つに。)
        (氷の隙間を埋めるのは、部屋の中を漂い、意識持つように纏わりつく水蒸気。)
        『お、おお、おおぉぉ…』
        (剣の主の喉から声が漏れる。目を見開いて、集合していく氷の塊を凝視している。)
        (クロニカの内側を通り過ぎる何か。注ぎ、満たし、毀れ、為す。)
        (そう。人の命とは即ち、聖杯に注がれた水。)
        (あらゆる水気が一つとなり、室内に浮遊する、一つの巨大な氷塊。)
        (あまりにも透明で密。今この瞬間にも蒸気を取り込んでサイズを増している。)
        (そして、クロニカへと注がれる何かが途絶えるその瞬間。)
        叩き付けろ、クロニカ。
        (そっと、ルドルフはクロニカへと囁いた。) -- ルドルフ 2012-12-31 (月) 00:50:28
      • 今一体何が起きているのかさっぱりですが…
        (すっかり癒えているルドルフの傷と、自らの内側へ満たされていく「何か」と)
        (それが意識へ訴えかけてくる言葉)
        (これが何であるのか、疑いようもなく少女の仕業であろうことはわかるがその原理は一体)
        (考えて、答えを出す暇は無かった)
        (迸る力に応えるように浮遊する氷、それは先程の攻撃のように無軌道な物ではなく)
        (規則正しく、男を中心に幾重にも円を描いて)
        (これは自分の力では無いのだろう、果たしてこれも少女の力か)
        (1つ、また1つとぶつかりあって融け合って密度を増していく氷を見て息を呑む)
        (恐らくは、確実にその餌食となってしまうであろう男に流石に幾ばくかの同情を覚えた)
        (だがそれも一瞬、囁きに頷くと繋がれていない方の手をゆっくりと氷塊へ向ける)
        ……何か最後に言っておきたいことってあります?
        (男に向けたのか少女へ向けたのか、それだけぽつりと囁いて)
        (氷塊へ向けられた指は、男へと矛先を変えた)
        (打ち当たれ、と命じるように) -- クロニカ 2012-12-31 (月) 01:52:51
      • いいえ。それはあなたと、この男の力ですよ。私は繋いだだけ。
        (クロニカの心の声を読み取ったように、衝突の騒音の中、ルドルフの胸元、白の少女が囁き掛けた。)
        ただ、普段とは流れているものが違うのです。
        魔力ではなく、ルドルフ・カーターという生命が、貴方の回路を流れている。
        (白の繊手が、クロニカとルドルフの触れ合う手をそっと指差して。)
        この男は、今、貴方に溶けて、貴方の全てを借りている。いうなれば、家主と居候の関係のようなもの。
        (指す先は、ルドルフの胸元から腕を辿り、クロニカの腕からその体へ、そして最後に氷を示して。)
        この男の生命は、貴方の魔術回路を経由して、世界へと働きかけている。
        (衝突音に騒々しい室内。氷は恰も意志持つように、何かがそこに宿っているように動いて。)
        (少女が語り終えると同時、一つの塊に。)
        (そして、クロニカの指差した先、最初は緩く、そして速度を上げて動き出した。)
        (クロニカの囁きかけは、少女へのものであるならば、無言こそが返答で。)
        (男へのものであるならば、氷塊への反応こそが、そうなのであろう。)
        「ふ、ざ、けるなあああああああああああッ!」
        (叫び、男は剣閃を迸らせる。先ほどまでと同様、氷塊へと剣閃は辿りついて。)
        (その表面で拮抗した。)
        (金属同士が高速で擦れあう様な甲高い音。男の目前で静止した氷塊。)
        (切断の力と、何かに支えられた氷の密が拮抗している。)
        (徐々に二つに割れようとしている氷。)
        (気づけば力なく、手を握るクロニカの力だけに支えられた、ルドルフの腕。)
        (あと、一押しが足りない。少女がクロニカに囁く。)
        ……どうします? -- 2012-12-31 (月) 23:07:46
      • …無事のようで何よりなんですけれど、なんだかキャラ変わってません?
        (随分流暢に語るようになった少女に目線を落として)
        えっ なにそれ怖いんですけど大丈夫なんですか?!
        ちゃんと戦いが終わった後で生還出来るんですよね?!
        (ようやくこの「何か」の正体が理解出来たものの、そのせいでより一層不安になるとは)
        (しかし今更やっぱ無し、としてあの男を打ち倒せるかと言われれば難しい)
        (拮抗しあう2つの力、耳に響く氷の軋む音)
        どうします、って…
        (握った手はひどく冷たく思える)
        (先ほどの少女の言葉が不吉な響きとして蘇ってくる)
        どうしますっていっても、どうします…
        (そうしている間にも、氷に入った亀裂は深さを増して)

        (姿を戻す、家主と最初に会った頃の姿に)
        (子供の手では小さすぎて、思わず握った手を取り落としそうになる)
        (子供の姿になれば幾分魔力が増した物の、ひと押しには全くもって足りない)
        ……私の生命とやらを使うというのはどうでしょう、使えますかね
        私の生命をルドルフさんへ繋いで、更にそれを私に繋ぐとか…
        (もう使えるものといったらそれしか浮かばない)
        (果たして少女の力がどこまで融通が効くものなのか未だ分かりかねるので、使ってくれ、と断言は出来ないが)
        私は、こう…長生きしたんですよ 2人に比べれば随分
        ですので、ここは貴方とルドルフさんがこの戦いが終わっても生き残って
        平凡でも幸せを掴める方向に終わるようにしたいんです
        だから私の生命でなんとかなりませんかね?
        (口調こそ普段と変わらないものの、その瞳は真剣である)
        (それはもう3人で生きて終わることが出来ればそれがベストだろうけれど、難しいだろう、と) -- クロニカ 2012-12-31 (月) 23:58:48
  • (暗い廊下。床を照らしていた仄明かりは既に消えて、クロニカの魔法の明かりが広い廊下を照らしている。)
    (少女がクロニカの手を引いて、剣閃の回避を促す回数が増えたこと。)
    (蒸気が噴出すような音が届き、通路の空気がなにやら湿ったものになってきたこと。)
    (戦闘音が大きくなり、剣音と銃声に加えて、壁を蹴るような音も耳に届き始めたこと。)
    (様々な要素が、終着が近づいていることを、クロニカへと伝えている。)
    (そして、ぱたりと。剣閃が止み、戦闘音が途絶えた。)
    (代わりに聞こえてきたのは。)

    「それにしても、君も強情だな、黒猫。君にとっては据え膳だったろう」
    (廊下を反響して届く、クロニカに聞き覚えのない、壮年男性の声。恐らくは剣閃の主。)
    「そんなにアレが…あの魔法少女が嫌いだったかな?君にも満足してもらえると思ったのだが」
    (理解できない、といった様子を滲ませる声色。)
    (僅か気取った声の調子から、肩をすくめている様子すら容易に想像できる。)
    (しばしの沈黙。続いて聞こえた声。クロニカに聞き覚えのある声。)
    …別に嫌っちゃいない
    (感情はない。ただ呟いただけ、といった調子。) -- ルドルフ 2012-12-24 (月) 00:41:43
    • (こういう類の魔法は不得手なんですよね、ととぼやいた通り)
      (不安定に揺れる明かりを頼りに進んでいけば音はどんどん大きく、生々しくなっていく)
      (少女に気をつけるように、と言ったものの実際助けられているのは自分の方である)
      (居なければ10回は死んでいた)
      (いよいよ決戦の場まで後少しか…という辺り)
      (聞き覚えのない声に足を止めた。何を言っているかまでは聞き取りづらい)
      (魔法少女、という単語が聞こえたような気がしたのでおそらく自分の話題だろう…というのは分かるのだが)
      どこのどいつか知りませんが気安く話題に出して欲しくないですよね全く…
      いよいよ危なくなって来ましたけれど、大丈夫ですか?
      怪我をしたとか体調が悪いとか魔力が切れたとか…
      (不調があればここでじっと、と少女を気遣っていた途中)
      (聞き慣れた声を耳に捉え勢い良く振り返った)
      家主!?家主だこれ?!
      えっ 本当に掴まってたんですかこれ?!家主改造されたんです?!
      (すっかり動転した様子で、答えられるはずも無い少女に問いかける) -- クロニカ 2012-12-24 (月) 01:13:36
      • (幾度もクロニカの袖を引いて、剣閃を避けさせる。)
        (その度、素直にこちらに身を任せていたクロニカの様子が、声が聞こえてがらりと変わったのに、少女は少し驚く。)
        え、あ、えっと、え?
        (クロニカの慌てた様子に、少女の頭上には疑問符が浮かびそうな調子。)
        えっと、えーっと、ど、どうでしょう。
        ただ、お姉さんの前には、女の人が入ってきただけで、男の人は、しばらくは、来てなかったような、えっと。
        (混乱しながらも、己の覚えている情報をクロニカへと提供して。)
        と、とりあえず、行きましょう。戦いが止まってるってことは、きっと
        (剣閃が止まったのを幸いと、クロニカの歩みを促そうとして。) -- 2012-12-24 (月) 01:26:26
      • (歩き、近寄り続ければ、蒸気音の合間、会話の中身もクロニカへと伝わるようになる。)
        (おそらく蒸気音の源、ルドルフと男の下へは、クロニカの声は届かないだろうが。)
        「なんとか捕縛を逃れたのにも関わらず、アレを助けにやってきた辺りを見れば、嫌いではないというのは嘘ではないようだが。では、何故?」
        (投げかけられる疑問。しばしの沈黙。そして。)
        しいて、言うなら。
        (おもむろに、黒猫は口を開いた。)
        親の愛情に飢えた餓鬼を、男の所に放り込んで
        (静かな声に感情が乗る。)

        充足を恋愛と勘違いさせて、国に繋ぎとめようとする
        (それは怒り。向けるは眼前の男へ。)

        手前の性根が死ぬほど嫌いだ、大統領。そして
        (それは怒り。その持ち主は――――)

        その勘違いを訂正しないで、それを手に入れて満足しそうな俺の小汚い心も、大嫌いだ
        (クロニカのよく知る男。)

        「ならば、どうするかね、黒猫」
        (声に笑いを混ぜながら、剣閃の主は問いかける。)

        決まってる。責任を取るのさ。
        (黒猫の声にも、笑いが混ざり始める。)

        「アレと結婚でもするのかね?祝儀でも送ろうか」
        (戯言だ。この男が検体を逃すはずはなく、それよりも、何よりも。)

        いいや?話はもっと単純だ。
        (くつくつと黒猫は喉を鳴らす。)

        「ほう?では、どうする?」
        (剣閃の主も喉を鳴らして笑う。)

        俺とお前が共倒れになれば、あいつにはもう、何のしがらみもないだろ?

        (くつくつと、喉を鳴らして笑う二人。)
        (次第にそれが激しくなり、大きな笑い声。二人分、響いてクロニカに届く。)
        (黒猫の言葉に対する、男からの返事はない。返事はなかった。)

        (ただ、その代わりに、斬撃音と銃声。そして悲鳴だけが。) -- ルドルフ 2012-12-24 (月) 01:27:18
      • こういう語り合いの後は大体最後の一撃が決まったりするんですよ!!
        ええい走りますよ!ダッシュ!ダッシュです!!!!
        (促されるまでもなく走りだす)
        (遅れるようであれば少女を小脇に抱えて走りかねない、抱えて走った)
        (聞こえてくる会話内容はどうにも不吉である)
        違う違う、全然違いますよ!!
        ちょっと家主!
        ルドルフさん!!聞いてるんですか!!聞けよ!!
        (叫べど叫べど全くもって会話が途切れることはない)
        (聞こえていないのか、と歯噛みしながら)

        (やめろ馬鹿、等と無我夢中で喚いて)
        (永遠にも思えた長い道をやっと抜ける、飛び込んだ部屋の先目に入ったのは…) -- クロニカ 2012-12-24 (月) 01:44:14
      • (少女はクロニカに抱えられるままに、身を任せている。)
        (長い通路。クロニカが駆ける途中で、悲鳴は止まった。)
        (そしていくら長い廊下であっても、終焉は訪れる。そこは、通路の正面。建物の最奥。)
        (クロニカの連れた仄明かりの照らす先には、白い部屋があった。)
        (噴出し続けた蒸気は流石に量を減らし、室内は辛うじて視線が通る。)
        (ずたずたに散らばった、家財や実験道具の類。)
        (勢いを弱めた蒸気の噴出す天井。)
        (立ったまま、右目を抑えて身を折って苦悶する、壮年の男性。)
        (そして、壁際。何らかの理由があるのか、他よりも蒸気の濃い場所。)
        (その中。部屋の床に赤を撒き散らし、左の肩口から腹部に至るまで断たれた、クロニカのよく知る男。)
        「この、出来損ないが…ッ!福音弾など、敵国から仕入れて、この、屑が…ッ」
        (立ったままの男は、ぎしり、と歯を鳴らし、ルドルフを見下ろす。)
        (クロニカの姿など、おそらくは視界に入ってもいないのだろう。)
        「最後の最後まで、厄介な、まぁいい、アレに移りさえすれば、全て仕舞いだ」 -- 2012-12-24 (月) 02:12:12
      • (蒸気に満ち満ちた視界)
        (酷い有様のその部屋でひときわ異彩を放つ、目に入った派手な赤に、頭が真っ白になった)
        (何かの悪い夢か、とも思った)
        (火傷の痛みを感じないからこれは夢だ、と言い聞かせようとして)
        (しかしその痛みのもとは先程取り除かれたのだった、と気付く)
        (であるならば、これは紛れもなく現実で)
        (現実であるなら、家主は…)

        (歪とはいえ想いを寄せた男は死んでいるのではないか)

        (少女をゆっくりと地面に下ろす)
        (そこに立っている見たことも無い男がこれをやったことは疑うまでもない)
        (考えるより先に身体が動いていた)
        (クロニカの周囲に満ちる水蒸気が水へ氷へと不安定に姿を変える)
        (極めて興奮状態にあるせいか魔力が安定しない)
        (魔法使いとして在るまじき状態で、魔法使いとして在るまじき方法)
        (何の小細工も無く、獣染みた咆哮を上げて男へ掴みかかった) -- クロニカ 2012-12-24 (月) 02:39:16
      • (下ろされた少女がクロニカの事を呼ぶよりも早く、クロニカと男の距離は縮まった。)
        (掴み掛かられて初めて、男はクロニカに気づいたようで。)
        「未来の己の体を傷つけるのは、好かないが」
        (男が体勢を崩すよりも早く迸った剣閃。)
        (無手の男の間近、宙から湧き出したそれは、クロニカの脇腹を裂いて、その体を後ろへ吹き飛ばした。)
        (男は右目を抑えていた手を離す。閉じられた右目。恐らくは弾丸は、眼球を潰した時点で断ち切られた。)
        「黒猫に別れでも言いにきたのかね?それとも、こちらの手間を省いてくれたのか」
        (男の残った左目が、クロニカへと近寄ってきた少女を見る。)
        (少女は吹き飛ばされたクロニカへと近寄れば、そっとその傷口へと手を触れる。)
        (悲しそうな表情で傷を撫でれば、手の離れた後は、断面など跡形も無く。)
        (そして少女は、男へと視線を向けて。)
        ……ボクはもう、あなたに力を貸したりはしない。(おねえさん。少しだけ、あの男を、止めてください)
        (声が重なる。クロニカの頭の内側へ響く声。)
        あなたは、やり過ぎました。妄執を、わかりながらも、ボクは止められなかったけれど。(あの、倒れている人。まだ、生きてるなら、なんとか、しますから。)
        (少女は立ち上がって、男へと向き直る。厳しい表情。悲しみの混ざった視線。)
        もうこれ以上先へは、繋ぎません。(だから、少しだけ。) -- 2012-12-24 (月) 03:29:32
      • (掴みかかろうと伸ばした手は、そのまま押さえつける事すら能わず)
        (せっかく詰めた距離はあっという間に元へと戻された)
        (脇腹が痛い、痛いというより熱い。傷口は少しももとに戻る様子を見せず)
        (必死で身体を引きずるように起こしながら、男を睨む)
        くっそ…口開かないでくれます…加齢臭くっせえんですよ…
        (何故傷口が治らないのか、何故こんな重要な場面で何も出来ないのか)
        (痛みと、視界の端に入る赤のせいで一向に冷静な思考が戻ってこない)
        大丈夫ですよ大丈夫です、あんなくっさいオッサン一人どうにか出来ないわけないですからね
        大丈夫ですから、貴方一人逃がせるだけの時間は稼げますから
        (混乱しながらも、近寄ってきた少女に語り掛ける)
        (一発殴らせてやると言っておいてこのザマか、と情けなくなるもこれが現実なのだから仕方ない)
        (せめてあの男だけは刺し違えてでも殺してやる、と改めて睨みつけ)
        (…ている途中、不意に痛みが消えた。この感覚には覚えがある、それもつい最近に)
        ……貴方(驚きでほんの少し冷静になる)
        (目を見開いたまま少女を見て、それから頭に響く声に完璧に平静に戻った)
        …信じますよ、信じますからね
        (改めて男へと視線を戻す)
        (幸いに条件は非常に良い、攻撃の素となる材料は辺りに満ち満ちている)
        (揺らめいていた蒸気が一斉に動きを止めた、視界が晴れていく)
        (代わりに空間を埋め尽くす氷柱、その切っ先は揃って男へ向けられている)
        (先の攻撃とまるで変わらない手段ではあるが)
        (その大きさと硬度は段違いだ、一本でも刺されば普通の人間であればひとたまりも無いだろう、という程に)
        (少女の声が止むか止まないか、というタイミング)
        (それらは一斉に男の身体を的へと飛んでいく) -- クロニカ 2012-12-24 (月) 04:17:38
      • 「随分と、言うようになった。それに何か吹き込まれたかな?しかし、そうはいかない」
        (少女の決意を、男は穏やかな笑みと共に首を振って、否定した。)
        (かつ、かつ、と靴音を立てて、少女とクロニカへと近寄る男。)
        「神の紛い物をさらに真似た人形こそが、神の素体に近しい。漸く辿り着いた、一歩だ」
        (一歩ごとに、その表情が穏やかな笑みから変わりゆく。)
        (野望の成就を目前に、男の本性が染み出すように。)
        「なに。お前がいれば、幾ら刻んでも、殻は残る。遠慮もいらんかな」
        (それは妄執を表すかの如く、凄惨な笑い。残った左目だけを爛々と輝かせて。)
        「無駄な希望を持ったのであれば……その悪足掻きを打ち砕いて、計画を進めようッ!」
        (男は差し伸べるように伸ばした両の手を握り締め、何時の間にか己を囲んでいる氷塊を、周囲を睥睨した。)
        (クロニカの放った氷弾は、ごぅ、と風を裂いて宙を走る。)
        (勢いを弱めたとはいえ次々と天井から噴出す蒸気は、クロニカへと協力する意思を持つように、氷の表面へと纏わり付き、塊の一部へと姿を変えて。)
        (進むと共にサイズを増す氷の迸る先は、右目を失った男の下。)
        「無駄だ!」
        (ずどん、ごぎん、がぎ、と硬質の衝撃音が続く。)
        (一つ目は、接近した氷塊が真っ二つに断たれる音。)
        (二つ目は、背後から男へ迫っていた氷塊と、氷塊の残骸が接触する音。)
        (三つ目は、弾け飛んだ欠片が天井に触れた音。)
        (音は連続し、連続し、一つの音が永遠に続いているように、室内に響く。)
        「は は は! 黒猫と同様に、当たらぬ的当てでもしてみるか!」
        (次々と接近する氷塊は、男へ接近しては断たれ、他の氷塊にぶつかって。)
        (卓上にぎっしりとボールの詰まったビリヤードのように、室内を氷塊が乱舞する。)
        (その中を、まるで氷塊を媒質粒子とするブラウン運動の如く、白の少女はふらふらとルドルフへと近寄っていく。)
        (氷を切断したままに宙を舞う剣閃は危なげなく避けながら、氷塊を辛うじて避けながら。) -- 2012-12-24 (月) 23:27:54
      • ああいやだ人間って加齢すると耳も遠くなるんですかね!!
        年寄りの箪笥くっせえから口開くなって言ってるんですよ!!
        (1つまた1つ、かすり傷を負わせるすらこと出来ず氷柱は飛散する)
        (粉々になって周囲へ散った礫は、浮き上がり再び付近の礫と融け合って氷柱へ姿を変え)
        (そして砕かれ、また壁へ叩きつけられ床へ散った)
        (一体どういった理屈か、偶然なのかはたまた狙ってやっているのか、困惑に歯噛みする)
        (攻撃の手は緩めず、しかしその成果は一向に上がらない)
        勘違いされては困りますが敢えて当てていないんですよ!
        そう簡単に死なれては困りますので、貴方は知らないようですが私にはまだ奥の手がありますからね!
        (などと嘯く。実際の所そんな物はない)
        (あの魔法じみた剣技の前で鈍足な魔法使いにいかほどの事が出来るというのか)
        (どういった訳か知らないが、ここでは自分は不死身とは限らないらしい)
        (であるなら、今の自分は凡庸な魔法使いと同格 ヘタをすればそれ以下)
        (いっそ部屋ごと氷漬けにしてやろうか、と思うが少女と生死不明の家主を思えばそうも行かない)
        その全て自分の手のひらの上だみたいな顔…
        さいっこうにきもっちわるいんですよ…!!
        (悔し紛れに、嫌らしい笑顔目掛け吐き捨てる) -- クロニカ 2012-12-25 (火) 00:14:45
      • 「人の年齢の話をできるような立場なのかな、クロニカ・クロニクル」
        「幼い姿のままに、どれだけの時を過ごした?」
        「ともすれば、この体よりも年嵩だろう。あぁ、それで黒猫は触れなかったのかな?」
        (クロニカの困惑を他所に、男は足を止めて問いかける。)
        (そうしている間にも男へと接近する氷塊は断ち切られ、一つが断ち切られた隙に近づいた塊も、男の肌に触れると同時に切断される。)
        「奥の手か。それは恐ろしい。自分になる者の肉体ポテンシャルを見ようと思ったが、それなら早々に、潰してみようか?」
        (ちっとも怖がってなどいない、笑いの表情。)
        (それと共に、男は右の人差し指を、ついっ、と指揮するように振って。)
        (同時、クロニカの脳内に、白の少女の声。)(おねえさん、しゃがんでッ!)
        「掌の上になど乗せてはいないさ。箱庭の中で踊るのを眺めているだけでね」
        (次の瞬間、胴を薙ぐような横向きの剣閃が、クロニカの元へと飛来する。)
        (そして叫んだ故か乱雑に運動する氷塊を避け切れなかった白の少女の背に、人の頭ほどの氷弾が直撃した。)
        (何かの圧し折れる音と共に、けふっ、と息を漏らして、少女は勢いよく吹き飛ばされる。)
        (ごろごろと床を転がって、幸か不幸かルドルフの間近で少女の体は止まった。)
        (切断された家財と天井の崩落破片によって、大型の氷弾はその周囲には近寄れないようで、追撃は飛ばない。)
        (上半身、右の手が地面をカリカリと引っかいている。どうやら生きてはいるらしく、視界の中に入るルドルフの方へと進もうとしているようだ。)
        (しかし少女の下半身は上半身からの信号が途絶えたようで、脊髄の圧し折れる寸前の動きを繰り返すように、倒れたまま歩くように、ひくひくと痙攣している。) -- 2012-12-25 (火) 01:12:16
      • はァ!?触れましたし!!!触れ合いましたし!!!!
        身も心も年寄りの貴方と頭脳は大人で身体は子供の私を並べて語るのやめてくれます!?
        私というジャンルには圧倒的に需要があるけど貴方というジャンルには一切の需要が無いんですからね
        その辺理解して口開いてくださいよね!!!
        (威勢が良いのは口だけ、かすり傷1つ負わせる事すら出来ていない)
        (どころかこの展開、不味いのではないか…このままだと流れ的に自分は)
        (そんな予感が過ぎった辺りに、頭に響いた声)
        (咄嗟に身を屈めた、それと同時に後方へ吹っ飛んでいく愛用の帽子 だった物)

        (あああれはもうどう繕っても被れないだろうな、等という呑気な考えは一瞬で消し飛んだ)
        (叫ぼうとして、そういえば未だ少女の名を知らなかった事に気付く)
        (よりにもよって、狙ったものではないとはいえ、自分の攻撃で、更に自分へ回避を促したせいで)
        ああもうっ…
        (まだ命はあるようだ、しかしそれもあのままではやがて潰えてしまうのではないか)
        無理するんじゃありません、ちょっと聞こえてるんですか!
        死んだら元も子も無いんですよ、後はもう私が何とかしますから!
        (焦ったように、というより実際焦っているが 叫ぶ)
        (最初から分かっていたことではあるが絶体絶命だ、高い確率で私死んじゃうんだろうなあ、と覚悟した)
        …すいませんちょっと時間貰えないですかね
        私が人格的に死ぬのはもうしょうがないかなという諦めはついたのですけれど
        せめて女の子一人助けるぐらいは構わないでしょう、身体賃として考えたら安いものじゃないですか
        (駄目ですかね、駄目でしょうけど、と振り返る) -- クロニカ 2012-12-29 (土) 23:20:59
  • お姉さん、早く――――
    (壁へとクロニカを促そうとした声が、驚きとともに止まる。)
    (理由の一つは、クロニカの姿が幼い少女のものへと変化したから。)
    (そしてもう一つは。)

    (壁の向こうへクロニカと少女が抜けると同時、後にした室内から轟音が聞こえてくる。)
    (クロニカの罵倒はどうやら女の耳に届いたらしく、怒り故に強化された魔法が室内を荒れ狂っているようだ。)
    (属性が属性だけに、室内全てを焼き尽くし、破壊し尽くす勢いで炎が荒れ狂っているが、そのせいでクロニカたちが通り抜けた穴すらも、天井の崩落によって塞がれた。)
    (暗い廊下。白の少女とクロニカは二人、廊下の足元を僅か照らす誘導灯のみを明かりとして。)
    (クロニカの肌を苛んでいた炎は、クロニカのサイズが縮んだのに合わせて消炎している。)
    (けれど、じくじくと即治癒せずに傷を残しているあたり、火の魔女の性格の悪さが透けて見えるか。)
    お姉さん、その、えーっと、……元気出してください。
    (白の少女が、クロニカを気遣うようにぽつり呟いて。)
    とりあえず
    (しばらくの沈黙。それから廊下の一方向を指差して。)
    あっち、剣閃の、元。多分、ここの主と、誰かが、戦ってます。
    (少女の指差した先。途中で誘導灯も消えている廊下。)
    (時々拳銃らしき銃声と、何かが断ち割られる音が聞こえてくる。)
    だから、逃げるなら、とりあえず、逆、です。 -- 2012-12-01 (土) 00:41:17
    • (治らない傷、というのはどうにも気分が悪い)
      (断続的に続く痛みに、ますます苛立ちを募らせながら)
      (すっかり崩落した天井の瓦礫によって塞がれた穴を見返る)
      (微かに聞こえてくる暴れっぷりに、ほんの少し溜飲が下がったものの)
      …大丈夫、超大丈夫ですよ
      あのケバ女自滅するんじゃないですかね、ざまあ 超ざまあ
      (そう思うとより元気が出てきます、と火傷してない方の手をひらひら振る)
      (しかしこの傷、ちゃんと完治するのだろうか)
      (再び元の姿に戻った時、傷までもとに戻りました…ではどうしようもない)

      (考え込んでいると、少女の白い指が動くのに気付いた)
      ここの主?
      (耳障りな轟音のせいで気付いていなかったが、言われてみれば確かに)
      (何者かが争っているような音がする)
      ここの主と戦っている、ということは味方なんじゃないですか?
      (助太刀しに行ったほうが…というのは建前で)
      (とりあえず、こんな良くわからん施設に閉じ込めてくれた奴の面を拝んでぶん殴ってやりたいという気持ちが湧き上がる)
      ……うーん、でも貴方は戦闘能力ないですしね…
      私はちょっとですけど貴方は随分散々な目に合わされてきたんでしょう?
      一発二発殴ってやりたいとか思わないんです? -- クロニカ 2012-12-01 (土) 01:01:48
      • (大丈夫、と答えたクロニカへとそれ以上問いかけることはできず、少女は困ったような表情のまま、曖昧に頷く。)
        (味方かと問いかけられれば、眉尻を下げて首を傾げた。)
        …ボクの知ってる人じゃ、ないとは、思うんです。銃は使わない、はず、だから。
        だから、内輪もめじゃなかったら、ここに閉じ込められた人の、知り合い、か…お姉さんの、知ってる人?
        敵の敵、だとは、思います。でも、味方かどうか、は……。
        (味方なのかどうかの判断はつかず、曖昧な結論。)
        (少々暴力的なクロニカの問いかけには、少女は緩々と首を横に振る。)
        殴ろうにも、ボク、弱いですから。
        (力なく笑って、残っている右の腕を、力瘤を作るように緩く掲げる。細い腕。)
        (そしてその手が、いまや己よりも幼くなったクロニカの肩を抱くようにして引き寄せる。)
        (ほぼ同時、剣閃がクロニカの居たところを通り過ぎた。)
        …でも、お姉さんが行くなら、その、剣閃避けるの、手伝うくらいなら、できます。
        (どうしますか?と、首を傾げて。クロニカの選択に従うよう。) -- 2012-12-01 (土) 01:28:31
      • ふむ…敵の敵なら今は味方ですね
        よもやこっちにもあっちにも牙剥いたりはしないでしょうし
        (万一味方でなくて牙向いてきても消耗しているでしょうからなんとかなる、と乱暴な結論を出す)
        (とはいえ、こっちも消耗しているといえば消耗している上)
        (背後を気にせずおもいっきり戦える状況では無いのだが)
        じゃあ私が一発殴ってぐでんぐでんにしますから
        そしたらグーだろうとパーだろうと道具を使ってでも良いから一発ぶん殴ると良いですよ
        (やられたらやりかえす、これが世の中の基本…なぞと語っているところを引き寄せられ)
        (そこを通り過ぎる剣閃。まったくもって予測していなかった)
        (下手をすれば今頃開きになっていたか、と冷や汗が伝う)
        ……ここまで届いちゃうんですね、何それ魔法じゃないんです…?

        (むむう、と僅かに考えこむ)
        (長く迷っている暇はない、手短に)それ貴方は危なくないんですか?
        無事私を送り届けたは良いけれど貴方が死にました、だと意味ないんですよ
        ついでにほら、あの…貴方の腕ばっつんした白衣のあの男、あの人って味方になってくれないんです?
        例えば貴方が助けてーっていったら助けてくれるとかそういう
        (なんとなくではあるが、あれなら多少は少女を守ってくれる可能性があるのではなかろうか、と考え尋ねてみる) -- クロニカ 2012-12-01 (土) 01:48:00
      • (クロニカの想定に、少しばかり考えた後ににこっと笑って。)
        ……狂った検体とか、だと、わからないですけど、たぶん、大丈夫です!
        (うんうん、と頷くけれど、あまり大丈夫そうでもない。)
        この闇の中で、ここの主とここまで長く戦ってるなら、きっと、ですけど。
        ……本当に一発でぐでんぐでんにしそうなのが、すごい、ですけど、でも、うん、はい。
        ありがとう、おねえさん。……ボクよりも小さくなってるけど、おねえさんでいいですよね。
        (薄明かりの中、へにゃっと笑う少女。小さくなったクロニカを見下ろして、何故か少しうれしそうに。)
        うぅん。魔法じゃ、なくて、もっと古いもの。でも、魔法みたいなもの、かも。
        (少しばかり寂しそうな表情の後。クロニカの心配に、首を横に振った。)
        ボクは、大丈夫。…きっとまだ、死なないから、平気です。
        (うまく理由は説明できないようで、困ったように笑いながら。)
        あの、男の人は―――「残念だが無理だ。受け取りなさい」
        (少女の言葉が終わる前に、聞こえてきた声。源は、剣閃の主へと続く通路。薄暗がりの中から、何かが放り投げられた。)
        (棒状のそれを、少女が慌てた様子で抱え込む。残った右腕の中に抱え込んだそれは。)
        「すまないが、僕にもすることがある。それを返すから、好きにするといい」
        (切り落とされていた少女の左腕。持ち去られたときと同様に、まるで人形のパーツのごとく、断面は暗い。)
        (少女はそれを見て、何を思ったのか少しだけ目を瞑ってから、ごめんなさい、と呟く。)
        (黙祷を終えたか、目を開いて、断面を己の左肩へと触れさせれば、瞬間。まるで粘体のように継ぎ目が消える。)
        (クロニカに初めて会ったときと同様。五体満足の少女がそこにいた。)
        「ただ、君たちが行くにしろ逃げるにしろ、急ぐべきだ。侵入した男も、そう長くはもたないだろう」
        (投げた腕を追うように闇の中から現れたのは、白衣の青年。) -- 2012-12-09 (日) 21:18:21
      • いいんですよお姉さんでもお姉ちゃんでもお母さんでも
        枕詞に「可愛い」をつければクロニカちゃんでも許しましょう
        (ふふんと胸を張る幼児、しかしいい加減この姿では格好もつかないし戦いづらい) 純粋な剣技でこれだとちょっと手におえないので魔法のほうが良かったなぁ!
        きっとまだとか言われるといつか死ぬ定めみたいじゃないですか、縁起でもない
        (可愛い生き物と私が好きな生き物は長生きして大往生するべきですよ、なぞ勝手な理論をぼやきながら)
        (さて戦場へ赴くにふさわしい体躯に戻るか、と行動しようとしたところ)
        (聞こえてきた声と、それに続いて投げられた物を目で追う)
        うわぁ
        デリカシーの無い返し方ですね、女の子に返すならもっとこう…あるでしょう
        ……そして割りと簡単にくっついちゃうんです?
        (自分も同じような物だからあまり言えたものではないが、便利な体だと感心した)
        (しかし少女の様子を見るに、パーツが戻ってきて嬉しいという感じでもなく)
        (果たしてどういう関係なのやら、と闇より現れた青年を見やる)
        ではお言葉に甘えて私は行きますけれど
        貴方そのするべきことをしたらちゃんと戻ってきてくださいよ
        ここのボス倒したらこの施設ももう駄目でしょうし、この子もそうしたら行く場所ないでしょうし
        めんどうを見てくれる保護者的な人も必要でしょうし
        (少女にしろこの青年にしろどうしてこう、もうすぐ死にますよみたいな表情をするのか、と憮然とした顔) -- クロニカ 2012-12-09 (日) 23:43:29
      • おかあさん、になるには、おねえさんだと、少し年齢がたりないかもしれません。
        (幼子が胸を張る様子が微笑ましかったのか、この場に似合わずくすくすと笑う。)
        いつかは、死にます。でも、今じゃないことだけはわかるから、はい、うん。
        じゃあ、かわいいくろにかおねえさんも、長生きして大往生しないと、ですね。
        (こくこくと、クロニカの勝手な理論にまじめに頷く少女。どこか抜けている様子。)
        (そして姿を見せた男は、クロニカの悪態へと特に思うところもない、といった表情で。)
        「すまないが、君がデリカシーの話をするのは、殺人鬼がいのちだいじにと叫んでいるような違和感がある」
        (肩を竦めた。やはり思うところがあったのか、素でこの性格なのかは表情のせいもあってわかりづらい。)
        「……くっつくように断ったんだから、くっつくに決まっている。その少女がスライムというわけじゃない」
        (少女を危機に晒さぬ為か、己の技量の説明のためか。男は雑な説明をする。)
        (なんにせよクロニカの勘違いを正すところも見ると、どうやら単に率直、遠慮のない性格なのかもしれない。)
        「戻ってくる、とはどういうことだろう。別に僕はその子の保護者じゃない。精々が医師と患者だ」
        (理解できない、と言った様子で首をかしげる。そして歩き始めれば、クロニカと少女の横を通り過ぎて。)
        「僕に構うよりは、先に進むといい。完全な暗がりだから、転ばないよう注意しなさい」
        (特に振り向く様子もなく、出口へと近いほうへ足を進めていく。)
        ……おねえさん。行きましょう。
        (男の後姿を少し眺めていたが、少女はクロニカの腕をきゅっと握って。) -- 2012-12-10 (月) 00:52:05
      • おいどういう意味ですか!
        私ならちょっとのデリカシーを見せてそこで腕にリボンをつけるとか
        ちょっと高いお菓子をつけるとかしますからね!見損なわないでくれます?!
        …え、何ですか?急に剣の腕自慢ですか?そんだけ出来るならちょっと協力してくれても良いじゃないです?
        (悔しそうに地団駄踏みながら2人の横を通り過ぎていく男を見上げる)
        (協力の手も得られそうに無いし、言うとおり先に進んだほうが良いだろう、と少女に頷いて)
        (短い呪文1つで幼児の姿から掴まった時の姿へと戻る)
        言っておきますけど私とこの子はほぼ初対面同士なんですからね、貴方より関係が浅いんですからね!
        こんな常識も情緒も風情も良識も無い女にこの子のその後を預ける事に不安を持つべきですよ!
        医者なら患者の最後までちゃんと責任持ちなさいよね!
        (吐き捨てるように叫んでついでに唾まで吐いた)
        (それから少女の手を取って「さあドンドン行きますよ!」と歩き出す) -- クロニカ 2012-12-10 (月) 01:27:21
      • 「……なんだろうか。僕とは一切関係のない君のお相手に、僕は心底同情したくなった」
        「後、僕は剣はからっきしだ。勘違いされて怒られても困る」
        (やれやれといった調子で首を緩く振る男の腰にも背にも、剣の鞘は下げられていない。)
        (背に投げられた悪態には、背を向けたままで肩をすくめて。)
        「僕だってその子と関係が深いわけでもない」
        「腕を外したり付けたりした相手に比べれば、君のほうが、随分と近しいだろう」
        「…自分で色々なものが足りないと自覚しているのなら、少しは気をつけるべきだろうに。精神面は、医師でもどうにも」
        (そこまで言って、ふと、思い出したように。)
        「そういえば、君も一応、僕の患者になるはずだった、か」
        (独り言。続いて、再びクロニカたちへ振り向いて、歩み寄ってくる。)
        (静かに近寄ってくるその表情には敵意もなく、クロニカの腕を握った白の少女も、逃げる様子もなくただ不思議そうに男を眺めて。)
        (そして、大人の姿へと戻ったクロニカの眼前まで、男は近づいてから。)
        「お大事に」
        (それだけ告げて、再びクロニカに背を向けた。今度こそ振り返らずに去っていく。)
        (跡形もなく消え去った、クロニカの腕の火傷痕だけが、男の痕跡だった。)
        (そして歩き出したクロニカに手を引かれる白の少女は、己よりも歩幅の大きなクロニカのペースに一瞬ふらつきつつ、慌てて歩調を合わせて。)
        …はい、おねえさん。
        (一瞬だけ、暗い廊下の向こうに消えていった青年のほうへと視線をやってから、何かを決心したように口元を引き結んだ。)
        (向かうは暗い通路の向こう。剣劇の源へ。) -- 2012-12-24 (月) 00:00:30
      • おっと欠けている部分があるからこそ誰かと寄り添って生きていくのですよ?
        (今良い事言いましたと言わんばかりのどや顔)
        患者といっても私自信にさして悪いところは無いんですけれどもね
        強いて言えばこの火傷ぐらいですか… あのクソ魔女今度あったら笑えるポーズの氷像にしてくれる…
        (ブツブツ文句を言いつつ、男と向き合い訝しげに眉を顰める)
        はあ、良くわかりませんがありがとうございます…?
        (きょとんと返してから去っていく男を見送る)
        最後の最後まで良くわからない人でしたね
        (人を患者扱いするのならせめてこの腕の火傷ぐらい治していけば良いのに)
        (ぼやきつつ、やけに不細工な通路を歩いて行く)
        (やたら痛んでいた火傷がすっかりその姿を消していた事に気がついたのは、それから暫く経ち)
        (いよいよ音が近くなってきた頃だったという)
        (改めて確りと礼を言うには遅すぎる、また無事に会えると良いのだが、とため息をついた) -- クロニカ 2012-12-24 (月) 00:25:40
  • し、死体にはなってない、ならない、はずです。
    ボクと同じ部屋に入れられたってことは、たぶん、そんなにすぐに実験もない、でしょうし。
    だから、お、おねえさん、落ち着いて、落ち着いて。
    ばたばたしても、疲れるだけだから、えっと、えーっと。
    (あたわたと慌てる様子は、こちらも決して精神的に成熟しているわけではないということが現れている。)
    ごはんは、えっと、少しおいしい位のが、出ます。
    ボクたちの身を、なるだけ清純に保つため、えっと、肉は、出ないですけど。
    でも、お姉さん。そんなに舌が肥えてるって、お嬢様だったりとか、するんですか?
    (なんとかしてクロニカのじたばたを止めさせようとしたか、話題を変えてみる白の少女。)
    お嬢様な人って、初めて見ました。えっと、おうちにはおっきな犬がいたりと(か。)
    (そう話を続ける直前。室内が音もなく、漆黒の闇に包まれる。)
    (続いて、堅牢なはずの建物が揺れる。ごごん、と何かに突き上げられたように。堅牢であるが故、全てが揺れ動く。) -- 2012-09-23 (日) 01:56:50
    • 少しじゃ駄目なんですよ少しじゃ!!(バンバン)
      やだー!お肉食べたいやだー!!!(転がる 床を叩く 壁を蹴る。みっともない三拍子)
      (しばらく暴れて落ち着いたのかのたのた起き上がると)…お嬢様ではないですけど
      家にはおっきい黒い料理の好きなひねくれ者で朴念仁の人生に疲れた目をした犬がいます
      犬じゃないですけど
      国家の犬みたいな…(帽子の位置を直しながらため息ひとつ)
      おっきい犬飼いたいですね…赤い屋根の広い庭のある一戸建てで…
      素敵な奥さんって感じしますよね
      (等と戯言をいっている最中、何の前触れもなく周囲に闇が落ちた)
      ……消灯時間……というわけでも無さそうですね
      この不審な挙動というか地震って日常茶飯事なんです?(少女に声を掛け、手で周辺を探る)
      (何事が起こるか分からない、出来れば固まっていたほうが良いだろう、と) -- クロニカ 2012-09-23 (日) 02:17:05
      • わ、あっ!?
        (地面の揺れに足を取られたか、ずでん、と転ぶ音が闇の中から聞こえてくる)
        いた、た…ち、ちがいます。こんなの、普段、ない。
        この中が、暗くなることなんて、今まで、一度も……
        (少女が起き上がろうとするのが、声の位置の変化から読み取れるか。)
        (そして、続いて、ごとん、と。部屋の中心から聞こえてきた音。クロニカの拘束されていた台が、恐らくは二つに断たれて割れた音。)
        (其れを成したのは、今まさに、室内空間を割断した)っ、今、剣線…っ。
        (慌てた様子で少女がクロニカへと駆け寄ってくる。)
        おねえさん、壁、壁際に、きっとそこが一番、断たれ難ッ!?
        (状況は次々に変化する。先ほど男の出て行った扉。その形が壁に赤々と浮き上がる。)
        (壁の中心。扉の淵から漏れ出る、炎。揺れる扉。そしてついに耐え切れなくなった。)
        (扉が開けば、ごばぁ、と部屋の内側に漏れ出してくる炎。漆黒の室内が、赤々と照らされた。しかし、炎はそこで留まっている。)
        (炎に覆われた通路が見えて、その中から。)
        「…………」(無言で現れた一人の女。浅黒い肌。美しい顔。その双眸に浮かぶのは。)
        「事故で済むかしら」(憎しみ。女構えに翳した手から迸る炎が、クロニカと、寄り添った白の少女へと襲い掛かる。) -- 2012-09-23 (日) 02:37:08
      • やったー!助けが来たー!!
        って訳でもないですよね…わかってます、わかってました
        (駆け寄ってきた少女を背中に隠すように立ちはだかり、首を振る)
        (鬼が出るか蛇が出るか、どちらにしてもロクでも無いものが出るのは確かだろうが)
        (少なくもここでだらだら時間を過ごすよりはずっとマシだ)
        (これで実はこの乱暴な訪問者が、特殊な力に目覚めた家主ならもっと素敵なのだが)

        ……そう上手い話もないですよねぇ
        (現れた女性の姿を見て深い深い溜息)
        突然人間が焼死体になるのってこのへんじゃ良くある事故なんです?
        愉快な場所ですね
        愉快すぎて早く脱出したいくらいです
        (つま先が地面を軽く蹴る)
        (それに応えて、2人の眼前に氷の障壁が炎を遮らんと姿を現した)
        知り合いですか?
        (背後にいる少女を抱えるようにしながら尋ねる) -- クロニカ 2012-09-23 (日) 03:11:28
      • (迸った炎はクロニカの生み出した氷壁へとぶつかり、生じた水蒸気。)
        (炎に明々と照らされる部屋の中。互いの間を遮るように、白が埋めた。)
        (広い檻部屋の中。)
        (クロニカの問いかけに少女が答える前に。)
        「知り合いだなんて汚らわしいことを言わないでくれるかしら」
        (苛立たしげな呟きとともに、水蒸気を突き抜けて火弾が三発。)
        (そう、魔法使い同士の接近戦なんて、極めて単純。)
        (速さと破壊力。吹き散らされた水蒸気の向こう側。)
        (女は次の火弾を手の上に生み出しているのが見える。) -- 2012-10-28 (日) 21:37:05
      • あー嫌ですね火属性の魔法使いって そういうところありますよね
        好戦的っていうか強引っていうか、下品っていうか…
        (白く染まった視界、無駄口を叩いていたせいで反応が遅れた)
        (1発目を右手で防ぐ、無論防ぎきれる筈もなく少女を抱えたまま後ろに大きく吹っ飛んだ)
        (肉の焼ける音と匂い、しばらくすれば再生するだろうが痛いものは痛い)
        (2発目3発目は氷の盾で打ち消す、先ほど生じた水蒸気のお陰で術の発動が早く助かった)
        (流石に3発モロに受けたらしばらく動けそうにない)

        ほんっと火属性のそういうところ私だいっきらいです
        (火傷の痛みに苛まれ顔を歪めながら、集中する)
        (視界を遮るばかりだった水蒸気がそれに答えるように姿を変えた)
        (女の周囲に、夥しい量の水滴で構成された壁が姿を表わす。)
        (水滴同士がくっつき合い、更に大きな水滴へ姿を変え、矛先を女へ向けた氷柱へと姿を変え)

        (女が次なる火弾を放つのと同時か、それより少し早いぐらいに氷柱は一斉に標的を貫かんと放たれた)
        (氷柱一つひとつの大きさは大したことはない、ボールペンより多少太い程度だ)
        (とはいえ、数が数である。全て命中すればドリアンかハリセンボンか、兎に角そんなオブジェが出来るだろう) -- クロニカ 2012-10-28 (日) 22:21:26
      • (クロニカの右腕に燈った炎。それは再生する腕の肉を焼き続けて、癒しを許さない。)
        (消えぬ炎。呪いの様に、じくじくと再生する腕を焼く。)
        「私も氷を使う女は嫌いだけれど。情のない性悪女ばかりだもの」
        (敵を苛み続ける炎を見て、嫣然とした笑みを浮かべる女。)
        (女の手元の炎は先ほどの三つに比べても、遥かに大きくなり始め、ある一定で成長を止めた。)
        (恐らくは、炎は巨大化をとめて、凝縮されているのだろう。赤の炎が白へ。)
        「だから、せめて私の炎で焼いてあげるわ」
        (掌の上、十分に大きくなった火弾を、放とうとした矢先。)
        「っ、だから嫌いなのよ!」
        (水蒸気のおかげか一瞬だけ早かったクロニカの氷柱群。)
        (それを目に留めれば、女は手の中の炎をクロニカへではなく、眼前の天井へ向けて放った。)
        (天井へと当たった瞬間。音はなかった。火球の形に穴を空けた天井の裏側から、轟音。)
        (続いて天井が内側から弾け、崩れ落ちる。クロニカの氷柱を叩き落すように。)
        (それを見て、クロニカの腕の中に抱えられていたままの少女が、はっと気づいたように。)
        お姉さん!壁、壊せます! -- 2012-10-28 (日) 22:43:32
      • 品性下劣な事を情だなんて綺麗な言葉使って言い換えないで欲しいですね
        情がないんじゃなくて理知的なんですよ、理知的
        (再生する端から再び焼かれていく皮膚に内心舌打ちする)
        (厄介極まりない、こういう場合大抵は術者を殺せば何とかなるものなのだが)
        (案の定、この程度の攻撃で死んでくれる相手ではなかった)
        (せめて狙いが自分で、且つ少女がここにいなければもう少し戦いようもあるが)
        (このままでは時間の問題でやられる)
        (最大の強みである再生能力がこの有様では尚更…と考えていた所、耳に届く少女の声)
        (返事より早く、天井に巻き込まれて哀れ散ろうとしていた氷柱の幾つかが矛先を変えた)

        (それは後発で生み出した氷弾と共に、クロニカの背後の壁へ飛ぶ)
        (大人が通れるほど大きな穴である必要はない、少女1人通れる程度の穴が開けば)
        (自分が通れない筈がない、なにせ長い時間慣れ親しんだ体型だ。戻るのにさして苦労は要らない) -- クロニカ 2012-10-28 (日) 23:15:51
      • (恐らくは女の想定外に、天井の破砕は大きかった。)
        (周囲には塵が舞い、再び互いの視界を遮る。次いで天井から噴出した蒸気も合わさって、室内は惨憺たる有様。)
        (クロニカの耳に届いた舌打ちとともに、クロニカの位置を探るように、がむしゃらに小玉火球の群れが室内に飛び始める。)
        「その理知とやらで、貴方の男は貴方を愛してくれているのかしら?」
        (火弾とともに、女の下からクロニカへと聞こえてくる声。)
        (けれどどうやら鋼材が上手い具合に邪魔をするのか、クロニカの元へは火弾は及ばず、声だけが届く。)
        (それとは異なり、指向性を持って放たれたクロニカの氷弾は、その意図を果たした。)
        (クロニカの背後。壁の崩れる音。)
        (その向こうから光の差し込む様子がないことを思えば、恐らくはまだ建物の中。廊下あたりか。) -- 2012-10-29 (月) 00:00:26
      • (耳に届いた声に一瞬表情が消える。)
        (口の中で何か吐き捨てるように呟いてから、再びふてぶてしいいつもの顔に戻り)
        私、愛されるより愛したいタイプなので
        もう二度と会いたくないのでそこで健やかに潰れてて下さいね
        誰か助けてくれると良いですね、無理かな無理だろうな噛ませ犬っぽい顔してますもんね
        万一次会ったとして更にパワーアップした私に倒されるポジションっぽい顔してますもんね
        (理知的とは程遠い頭の悪い煽り文句を並べ立てながら、少女に急かされるように崩れた壁穴へ)
        バーカ!逃げられてやんの!散々カッコつけて逃げられてやんの!!!ざまあー!!火属性(笑)の魔女(笑)ざまあああ!!
        (最後の最後まで捨て台詞を忘れない理知的(笑)な氷属性の魔女であった)

        (とはいえ穴を抜けた先はどうやらまだ施設内のようで)
        ……さんざん煽ったのに掴まったらかっこ悪いですね
        どっからどう行けば出口にたどり着くかわかります?
        (と少女を見上げるおおよそ5歳児) -- クロニカ 2012-10-29 (月) 22:32:19
  • (己を見た相手の率直なリアクションに、少女は一瞬きょとんとした後。)
    あは。
    (表情を綻ばせた。あどけない笑み。)
    (ぺたぺたと、素足の少女はクロニカへ近づいて、顔をじっと覗き込んで。)
    (それから何か思うところがあったのか、少しだけ俯いてから顔を上げた。)
    アルビノ、じゃ、ないです。ボクはこれが、正しい形だから。
    (己の長い髪を指先で摘んで、小首を傾げる。)
    (クロニカの言い訳じみた説明台詞に、少女は頷きながら。)
    うん。はい。じゃあ、そういうことにします。
    (どう見ても信じていない様子で、くすくすと笑った。)
    でも、おねえさん。あえてだったら、早く、逃げ出したほうが、いいですよ。
    ずっとここにいると、きっと、おねえさんも―――
    (少女が言葉を止めると同時。がちゃり、と音がする。クロニカの背後。扉の開いたような音。)
    (続いて、かつ、かつ、と硬質の靴音。)「こちらへ」(次いで聞こえた若い男の声。)
    (白の少女は、クロニカを見て、仕方がなさそうに笑って。)
    はい。
    (クロニカの横を通って、再び視界から消える。部屋へ入ってきた男と同じ場所で、足音はとまって。)
    (クロニカの背後から聞こえてくるのは、何か濡れたものが肌を撫でる様な、ぺたり、ぺたりという音。) -- 2012-08-11 (土) 22:40:36
    • うん?
      そういう種族ということですか?
      (正しい形、という違和感を感じる単語に、同じように小首傾げて)
      ……信じていない気配がしますね!そういうの判っちゃいますよ!
      (拘束されていたことを忘れて、足をバタつかせようとして呻く。)
      そうしたいのは山々ですけどね
      (言われないでもこのままここに居ればロクでも無いことになるのは見えている)
      (とはいえ、元家主が囚われているかもしれない、という可能性を無視して無茶する勇気はない)
      (不死身である自分と違って向こうは人間で、しかも良い歳だ)
      あっ
      (扉が開く音、人が入ってきたと気づけば)
      ちょっとさっきのと同じ人間か違うのかわかりませんけど、連れてきて置いて放置は無いんじゃないですか!?
      暇ですよ、もっとこう…待遇とかあるでしょう?!
      聞いてるんですかちょっと!
      (ぎゃんぎゃん喚く、聞いてもらえるとは思えなかったがどうにもそうせずに居られない)
      (とはいえ完全に無視されると若干心が折れる)
      (一体背後で何が起こっているのか、耳に届く音だけではどうにも判別出来ず)
      ………すいません何してるんです?
      私に見えないからっていやらしいことです? -- クロニカ 2012-08-12 (日) 15:52:16
      • (クロニカの罵声に、誰何の声に、背後から特にリアクションは帰ってこない。)
        (何かを堪えるような少女の声と、正体不明の濡れた音だけがしばらく続いて。)
        (聞こえてくる音だけ聞けば、それこそ性交にも似た。そして濡れた音が途絶えると、続いて聞こえてくるのは靴音。)
        (は、は、と少し荒く息吐く少女を残し、硬質のそれはクロニカの背後へと近づいて。)
        「君は少し、慎みというものを持つべきではないだろうか」
        (近くで聞けば、ここに連れてきた男とは違うことがわかる若い男の声が冷静にそう告げると同時。クロニカの背から聞こえた濡れた音。)
        (それはどうやらクロニカを拘束する椅子の、そして結界の上を撫でた様子で。)
        (次の瞬間、結界はずるり、と断ち切られて宙に消え、椅子は何か支えを失ったように、クロニカの下半身から剥がれ落ちた。) -- 2012-08-16 (木) 01:34:22
      • ちょっとそういうのは見えない所でやってくれませ…ああ、見えないか
        いや聞こえない所でやってくださいよね!
        (と叫んでいるうちに音が止んだ。せめて耳ぐらい塞がせろ、と自由にならない足をバタつかせようとした時)
        (突如体が自由になった)
        (無論、大きな支えを失った体はそのまま前のめりに倒れる)
        ぐえ(床にもんどり打って倒れると、口から潰れた蛙のような声が出た)
        ……知ってます、慎みって食べれないんですよ
        (何が起きたのかさっぱりわからないまま、よたよたと立ち上がる)
        (本当に久々踏んだ床に、妙な立ちくらみがする)
        助かったー!
        ってわけでもないんですかね?(立ち上がりざま、果たして何を考えているやらその面拝んでやろうと振り向いて)
        (次いでに散々小馬鹿にしてくれた礼にこの部屋氷漬けにでもしてやろうか、と右手を握る) -- クロニカ 2012-08-16 (木) 02:01:53
      • (白の床は硬質で、しっかりとした感触をクロニカの足の裏に返す。)
        (そしてクロニカの振り返った視線の先、視界に入ったのは白衣を着た、研究者なのか医師なのかわからぬ青年。)
        (どこか冷たさを感じるような表情で、クロニカの姿を見下ろすその背は、180に僅か届かぬくらい。)
        「……拘束からは助かったと言えるだろうけれど、広義の意味では君は助かっていない」
        (その右手は白衣のポケットに差し入れられている。何かを仕舞い込んだようだ。)
        (そして左手に握った、真っ白な、僅か曲がった棒のようなものを一瞥して、再びクロニカへと視線をやって。)
        「食べれないからこそ大事にするべきものもある。特に女性なら尚更だろう」
        (血色の悪い顔をした青年は、瞼を閉じてゆるりと首を振ってから、クロニカに背を向けた。)
        (先ほど入ってきた部屋の入り口へと近づいていく。その道行きの途中、左肩を抑えた少女を一瞥するように、頭は動いた。 -- 2012-08-19 (日) 22:20:05
      • 身体さえ自由になれば何とでもなり…ますって訳でもないですね
        (家主の無事を確認しないことには、どうにも動き辛い)
        (果たして今度は何をされるのやらと、魔力を流動させながら警戒していたが男はあっさり背を向けた)
        …拘束プレイの次は放置プレイって趣味悪いってレベルじゃないですけど!
        せめて説明ぐらいしてくれませんか、ここはどこだとか自分は誰だとか
        (駆け出そうとすれば一層酷い立ちくらみに襲われて頭を押さえる)
        (気を取り直すように、首を振ってからよたつくように歩き出し…先ほどの少女にようやく目がいった)
        ちょ…大丈夫です?
        …この子に何をしたんですか、私みたいなトンデモ人間ならともかく
        こんないたいけな子に何かしてるとしたら最高に軽蔑物ですよ
        (男の背を指す指先から冷気が立ち上る、氷の矢で貫かれるのはお好きです?と)
        (向こうが何かするより、魔法を発動させる方が早い、という自信があった)
        (監視カメラでもついていたら間違いなく家主の命は危なかろうが)
        まあその時はごめんなさいって言えば良いかな…
        (そういうことになった) -- クロニカ 2012-08-19 (日) 22:46:29
      • (問いかける言葉に歩みを止めれば、肩越しに振り返って。)
        「ここは神学研究所で、僕は医者だ。君は依代の実験台でこの部屋は“ならし”の部屋だ」
        (必要なことだけ応えた。愛想がない。)
        だ、いじょう、ぶ、です。
        (あ、は、とぎこちなく、クロニカに笑いかける少女。)
        (クロニカの方へ向けた身は、左肩を、左肩の、平たく、黒く塗り潰されたような断面を右手で抑えたまま。)
        「……軽蔑されるのには、慣れている」
        (振り返ったままの視線の先で魔導が行使されようとしているのを、青年は知ってか知らずか、平然とした様子で。)
        (余程自分の強さに自信があるのか、或いは余りにも鈍感なのか。)
        「次の予定が入っている。そろそろ良いだろうか」
        (クロニカを挑発するかのような言葉を淡々と返して首を傾げた。) -- 2012-08-19 (日) 23:00:51
      • あ、全然わかんない
        (かろうじて医者だ、というのは判った。それ以外はさっぱり分らなかった)
        (1から10まで説明してくれるとは期待はしていなかったが…)
        どう見ても大丈夫じゃないときは大丈夫じゃないって言ったほうが良いですよ
        一般的に見て腕が取れるのは一大事ですからね、大丈夫じゃない!と言われれば逆に安心出来ると言うものです
        (真っ黒い断面を見ながらため息をつく)
        (目の前の医者とやらにやられたのか、まさか自分で自分の腕をもぐ訳もあるまいし、恐らくそうであろうが)
        …慣れるって人間に備わった素晴らしい機能の一つですけどね
        慣れちゃいけない事もあると思います
        (よ、と最後の一声と同時に指先を囲むようにソフトボール大の氷の礫が現れる)
        (それは指が示す方向…、医者の背に向け風を切りながら真っ直ぐに飛び)
        (と同時にクロニカが床を蹴った)
        (見たところどう見ても、実践向きのタイプには見えない。万一何か反撃を受けても、自分の体ならばなんとかなる、という自負もある)
        (礫があたったと同時にタックル、からの拘束を狙って左肩からぶつかっていく)
        (死ねー!とか言ったような気がしたが、言った後で反省した。子供の教育に悪いな…と) -- クロニカ 2012-08-19 (日) 23:31:36
      • (クロニカが飛び掛った瞬間、少女の口が、あ、と開いたように思えた。)
        (それが、ただ驚きの表情だったのか、それともクロニカを止めようとしたのか、もしかすると男に注意を促そうとしたのか。)
        (ごぅっ、と風を切って飛ぶ氷塊の音にかき消された結果耳に届かぬ言葉の代わり。)
        「大丈夫じゃない」
        (少女ではなく青年がそう口に出した。)
        (左手に持った少女の腕を、柔らかな手つきで真上へ放る。)
        (それと同時に右手はポケットの中に差し込まれ、木製の、短い棒状の何かを引き抜いた。)
        (指揮者がタクトを振るように、宙をなぞるように動かされたそれの後を追うように、何もない空間を走る黒の線。)
        (青年がしゃがみ込み、棒の先端を地面に触れさせて手を止めると同時。それは顕現した。)
        (床から生えた黒い板のような何か。氷塊がそれに直撃する。鈍い音。)
        (板は氷の礫を受け止めて、その勢いで撓って。)
        (そして溜め込んだ力を解放するように、元の形状へと戻る。)
        (自然、その表面の氷塊は、元来た道を戻るように、クロニカへ向かって風を切って飛ぶ。) -- 2012-08-19 (日) 23:52:46

      • (何が起こったのか把握する事など出来るはずも無い。)
        (故に、どうやら自分の目論見が見事失敗したらしいと知ったのは、礫に帽子と頭が一部ふっ飛ばされてからだった)
        (そのまま勢いを失って崩れるように床へ倒れる)
        (すっかり倒れた頃には、欠けた頭の一部は見事再生されていた)
        何…?
        …少し見ない間に随分お黒くなられて…?
        (よろよろ起き上がって、黒い板を見上げながら首を傾げる) -- クロニカ 2012-08-20 (月) 00:10:42
      • (上から落ちてきた少女の腕をつかんで、青年は立ち上がった。)
        (黒い板の向こう、クロニカの倒れた音を聞けば、その影から出て近づこうと歩みを進めて)
        「……っ、?」
        (聞こえてきた声と、見えた光景。先ほどまでの無表情の中に、困惑を交えて立ち止まった。)
        (遠くに転がっている礫には、確かに赤黒い血の痕跡があり、周囲の床も言わずもがなだ。)
        (少女も少し唖然とした様子で、クロニカの方を見ている。)
        (青年は僅か眉を寄せて、クロニカを観察するように眺めた後。)
        「……なるほど。貴女がここに連れてこられた理由が、少しだけわかった」
        (何かに納得したように、数度頷いて、今度こそクロニカに背を向けて、出口へ向かう。)
        (先ほど男が入ってきた時と、恐らくは同様に。壁に入った亀裂が扉となり、そこから男は出て行った。)
        (その姿が消えると同時に、少女が慌てた様子でクロニカへと駆け寄ってくる。)
        お姉さん、えっと、その、大丈夫、ですか…? -- 2012-08-20 (月) 00:17:59
      • あっ ちょ(床に手をついて立ち上がる)
        わかったじゃないですよ!今の私じゃなかったら死んでましたからね!
        お詫びになんか有用な情報を置いていくのがスジってもんじゃ無いですかね!
        (先ほど頭が弾けた女とは思えない騒ぎっぷりで、男を追いかけようとした、が時既に遅く)
        (消えた男と壁の亀裂を睨みながら地団駄踏む)
        …自滅じゃないですか!
        やはりタックルだけに留めておくべきだったか… あ?あ、はい
        見ての通りまったくもって大丈夫ですよ、貴方の方こそ大丈夫です?
        腕とかもげてますけど…
        (落ちた帽子を拾って、かぶり直しながら少女を見下ろす)
        それよりなんです今の男、っていうか今の塗り壁
        依代とか何とかわけわかんないこといってスカしてましたけど、あの人にもがれたんです?腕 -- クロニカ 2012-08-20 (月) 00:55:27
      • まったく、もって…(一度は爆ぜたはずの頭が、元とまったく変わらずに修復されているのを、しげしげと眺めて)
        あ、はい、えっと、ボクも大丈夫、です。
        (右肩の傷口?を覆っていた左手を外せば、闇を塗りたくったような、平たい黒の傷跡。白の肌に目立つ。)
        痛くは、なくて、えっと、違和感ですごく気持ち悪くて、ですけど、慣れたら、いつも、大丈夫で。
        (相手が立ち上がれば元通りの身長差。見上げたその表情は、眉尻を下げた苦笑い。)
        (スカして、の言葉がツボに入ったのか、ぷっ、と噴出すように笑って。)
        えっと、あの人に、もがれたっていうか、痛くないように外してもらった、っていうか。
        その、本当ならメスや大きなはさみで、ばつん、って斬られるんです。(右肩口に左手の手刀をとんとん、と立てる。)
        でも、あの人だと、こうやって、痛くないように……よりしろっていうのは、その、よりまし、っていうか、神域の代わり、っていうか、えっと… -- 2012-09-01 (土) 20:22:26
      • 慣れたら大丈夫ってことは慣れるまでは大丈夫じゃないじゃないですか、つまり総合的に大丈夫じゃないじゃないですか
        大丈夫等という台詞は私のように、もげた腕が瞬時に再生されるレベルまでたどり着いてから言うべきですね!
        (明らかに人以外の者である、という印のような断面を指して、次に自分の頭を指し胸を張る)
        痛いとか辛いとか言うと死ぬ系の病気にでもかかってるんです?
        (先ほどの男が出ていった壁の辺りまで歩いて行くと、手のひらで押したり叩いたりしてみる)
        (一度やらかすとだいぶ気が大きくなるもので、何とか壊して出れぬものか、と算段を立てていた)
        ………腕フェチのスナッフマニア集団の住処ですかここは
        痛くないようにって言いますけど幼気な子供の腕もいだり外したりするのは立派な変人ですからね
        見習っちゃ駄目ですよ
        (眉を顰めながら壁をノックする)
        えっと?
        ところでここ壊したら逃げられると思います? -- クロニカ 2012-09-01 (土) 21:39:53
      • それは、えっと、違う意味で、大丈夫じゃない気が、します。
        (胸を張る相手に対し、改めてまじまじと元通りの頭を見て、それから自分の腕を見て。)
        でも、本当なら、血が出てとまらないところを、こうしてくれてるから、大丈夫、です。
        それに、仕方ないこと、だから。
        (どこか諦めたように笑ってから、壁へと近づくクロニカの後をついて歩く。カルガモちっく。)
        (壁をぺたぺたと叩いたりしているのを興味深そうに眺めて。)
        腕フェチ、っていうか、えっと、あの腕は―――
        ぎあああああああああああああああああッ!
        (機密性の高いはずの部屋にまで届いた、叫び。声の主は恐らくは女か。あまりにも激しい絶叫。)
        (それを聞いて、白の少女は息を呑んで、そっと瞳を閉じて顔を伏せた。)
        …無理、だと思います。ここは、きっと、壊せない、から。
        ここは、そういう風にできている、ものだから。 -- 2012-09-01 (土) 23:15:59
      • 血が出て止まらないんじゃねーか!!!(その報告はクロニカにとって予想外であった)
        より一層大丈夫じゃないじゃないですか!!この世の中に仕方ない事なんてそうそう無いと知るべきですよ!
        いけませんねこの年齢でDV被害者根性が骨の髄まで染み込んでいる…
        (いつの間にやら両手で握られた氷柱を振りかぶる)
        こんな悪趣味な部屋に引きこもっているからそうなるんですよ、もっと外を見なさい外を
        外は良いですよ、色彩豊かで
        (さてこのへんですかね、と氷柱で打つ箇所に当たりをつけながら、いざフルスイング)
        (…と思った所で耳を劈く悲鳴)
        (驚いてバランスを崩し、そのまま見事に後ろにひっくり返る)
        ぐえーっ

        (後頭部を押さえて唸りながら状態を起こす)
        (あの凄まじい悲鳴と、少女の表情を見るに、悲鳴の主があまり愉快でないことになっているのは想像がついた)
        じゃあどうやって逃げろっていうんです!
        ……またあの変な男来ますかね、あの仲間でも良いですけど
        不意打ちでガツンとやってその隙に逃げれば… -- クロニカ 2012-09-01 (土) 23:31:11
      • おねえさん、優しいんですね。
        でも、大丈夫、です。きっと長くても、後、一月。それ以内にはきっと。
        (クロニカの手の中、握られた氷柱を、少しばかり驚いた表情で見る。)
        (目の前の相手は不死にしろこれにしろ、随分と才能あふれた相手であるらしい。)
        …そう、ですね。外は、もっと、色も、匂いも、音も、たくさん。
        (呟く言葉は、僅かな郷愁交じり。ずっとこの中に生きているわけではない様子。)
        (そして、クロニカの叩きつけようとした氷の柱は、バランスを崩したクロニカの手からすっぽ抜けた先。)
        (壁面と衝突した段階で、粉々に砕け散った。それは、まるで激突の衝撃を己のみで受け止めたように。)
        (そして真っ白な壁面には、傷ひとつ残ってない。白の少女の言った言葉。)
        (ここは、壊せないように、できている。ゲームであれば不死属性のついた構造物のように。)
        だ、大丈夫ですか、おねえさん!(あわてた様子で、転んだクロニカに近寄って。)
        (相手が無事であるのがわかれば、ほっとした表情をした後に、元の、沈鬱な顔に。)
        ……待つ、とか。
        あの人を殺しても、きっと出れないです。入ったら、扉、一度閉まるから…。
        人質にとっても、きっと、あの人が、見捨てられるだけ。
        だから、一ヶ月、待てば、きっと。 -- 2012-09-02 (日) 00:09:52
      • (寝転んで頭を抱えたまま、氷柱の末路と憎たらしい程綺麗な壁を見てごろんとその場に手足を投げ出す)
        (割りとお手上げであった)
        ……一ヶ月待てば出してくれるんです?
        ただしそのころには死体になってるだろうがな!とかそんなオチなんでしょうどうせ
        もー、待つのは苦手なんですよ!
        攻めの女なんですよ私は、わかりますか?わかるでしょう!
        やだー!白い部屋もう飽きましたー!
        肉体系の拷問ならまだしも精神系の拷問なんてどうしようもないじゃないですかやだー! (ジタバタ子供が駄々をこねるように手足で床を打つ)
        (まったくもってどちらが子供かわからない光景である、率直に言ってみっともない)
        (そのままうつ伏せになると急激に静かになった)
        ……ご飯、ご飯とかどうなるんです
        この無駄に肥えた舌を満足させる食事は出るんです?出ないんです?
        出ないですよね!そういうのわかっちゃう!!
        やだー!(じたんばたん) -- クロニカ 2012-09-02 (日) 00:23:19
  • (必死にルドルフを心配する様子の女の姿に対し、男は何の感情もあらわにしない。)
    (クロニカの言葉が一旦途絶えた時、少しばかり考える様子を見せた後、男は己の耳朶を軽く弾いた。)
    (耳元のピアスが仄光る。しばしの後、男は一度頷いて。)
    貴方が大人しくしている限り、我々は彼に手出しはしません。保障しましょう。
    では行きましょうか。クロニカ・クロニクル。我々の主が貴方をお待ちだ。
    (その言葉を最後に、クロニカを捕らえた籠車は進んでいく。)
    (行き先は森の奥深く。境界線を挟んだ向こう側。)
    (知る者は言葉の奥に恐れと忌みを篭めて、その場所をこう呼ぶ。神学研究所と。) -- 2012-07-03 (火) 22:10:31
    • …どれだけ信用して良いものやら
      (拘束はそのままに、檻から檻へ移されて)
      (憮然とした表情のまま、周囲へ目をやる。漂う雰囲気からは、そこがあまり穏やかでない施設であることが伺えて)
      (随分遠く連れてこられたが、彼らの言うところの『主』とは一体何者なのか)
      (単純に、軍の上層部の人間なのか…それともまた別の、自分の知らない繋がりの人間なのか)
      (よもや人間ではない…ということはあるまいな、と眉間の皺を深くする)
      しかしレディに対する扱いじゃないですね、これ
      拘束ぐらい解いてくれても良いと思いますが -- クロニカ 2012-07-03 (火) 23:58:39
      • (身を縛る方陣の輪は時々明滅しながらクロニカを拘束したまま。)
        (白亜の建物の中へと籠車は進み、クロニカの身は移送される。)
        (最終的に下半身を拘束したままの座席ごと、クロニカは建物の奥、檻というよりは監獄に近い一室の中へと移送された。)
        (そこに辿り着くまでの間、廊下すらも白で埋められた建物の中、人の姿は見かけなかった。)
        (ただ、時折どこからか聞こえてくる唸り声や叫び、笑い、怒声。)
        (それらだけが、この建物が無人ではないのだと伝えていた。)
        (ここまでクロニカを連れてきた男は、その最後。)
        では、人類のために、よろしくお願いします。
        (硬く拘束されたままのクロニカへ向けて、初めてにこりと柔らかな笑顔を向けて、去った。)
        (その部屋は、まるで処刑用の部屋にも見えた。)
        (立方体の空間。中央に置かれた、クロニカの固定された椅子。)
        (周囲の壁全体が弱く発光して、室内全てを照らし出している。) -- 2012-07-08 (日) 00:41:00
      • ああもうこれいやらしいことする気ですね、そういうのわかっちゃう
        人類の為ってそういう… ママになっちゃえとかそんなことされちゃうんですね…
        (取り残された室内で一人言ってみたものの虚しいことこの上ない)
        (突っ込みを入れてくれる人間がいる環境がどれだけ恵まれているか、改めて思い知りながら)
        (どこともなく聞こえてくる声にげんなりした様子でため息をつく)
        (固定されているのがベッドで無くて、周囲に物騒な医療器具が無いのが救いか)
        ルドヴィコ療法でもされちゃうんですかね…
        (駄目元で拘束から抜けだそうともがいてみる、もののそれで抜けれる筈もない)
        (いっそ自爆してこの施設諸共粉々にしてしまおうか…と、不死身であるが故の乱暴な脱出手段を思いつき)
        (しかしそれで家主に害が及んでは元も子も無い)
        ……こういうとき愚妹がいたら非常に楽でしたね
        (青い髪の、自称妹の顔を思い出す)
        (なんのかんの、未練がましい素振りでこの地を経ったのが何ヶ月前か)
        (同じホムンクルス同士、何らかの不思議電波で姉の危機を伝えられないだろうか…)
        (瞳を閉じて、念じてみる)
        (…が、無論そんな便利機能搭載されているはずもなく) -- クロニカ 2012-07-08 (日) 02:09:14
      • (もしもこの部屋が監視されているのであれば、クロニカの台詞に対し、監視者は顔を顰めたことだろう。)
        (けれど特に、何者からのリアクションもない。)
        (実験室には見えない。しいて言うならば、ショーケース。)
        (四方を明かりで照らし出し、瑕疵見せぬように彩るための空間。)
        (とはいえ、拘束されたままの女を飾る、大層趣味の悪いものではあるが。)
        (そんな暑くも寒くも無い、白に覆われた部屋の中。)
        (クロニカの声がアルムの元へと届くことなどあるはずもなかった。)
        (それが果たして、元よりその様な力が無かった故か、この建物が遮断しているのか。)
        (この部屋を含め、壁面全てが発光し、影を生み出さぬ、儀式上のような建築物。)
        (何れにせよ、クロニカは拘束されたまま、一人牢の中に―――)

        …せん、せい?
        (不意に、クロニカの後ろから聞こえた声があった。少女のような、か細い声。) -- 2012-07-21 (土) 23:36:56
      • 気が狂いそうですが…
        きーがーくーるーいーそーうーでーすーがー!!!
        (わかりやすく悪の研究者でも出てきてくれればまだ良いものを)
        (目の届く範疇全て白、恐らく振り返るまでもなく背後もそうだろう)
        (時間の感覚が無くなりそうだ、肉体は不死身でも精神までそうとは限らない)
        (とにかく変化が欲しい、何らかのアクションでもあれ随分気が楽になるのに)
        (苛立ちにまかせてぎゃんぎゃん喚く)
        (それに紛れて聞き逃す所だった。)
        (ふと自分の声の中に別の音が混じった気がして口を閉じる)
        …せんせい?
        ……ここ最近弟子をとった覚えはありませんね…
        (自分の他にも人が居たのか、と内心ホッとした)
        とりあえず顔を見せて見ませんか
        ご覧のとおりなので自由に辺りを見渡せない訳ですよ …貴方も動けたらですけど
        (提案してみてから、声の主も自分と同じように囚われているかもしれない、という可能性に至った)
        (出来れば自由の身であるといいなあ…と願いつつ)
        どんな感じです? -- クロニカ 2012-07-23 (月) 23:36:21
      • せんせい、じゃ、ない、ですか。
        (人違いであることに気づいたか、声に僅かの落胆の色が混じった。)
        (声はクロニカの耳とおよそ同じ高さから聞こえてくる。)
        (立っているのであれば背は低く、腰掛けているのであればわからない。)
        (正面へ来るように、というクロニカの言葉に、少し逡巡した様子が、息遣いから伝わるか。)
        ……えっと、体は、自由、です。
        (小さな声でそう返事を返してからも、暫くは迷う様子を見せた後。)
        (決心したのか。ぺたり、と。軽い素足の足音が聞こえる。)
        (ぺた、ぺたと足音は、クロニカの背後から近づいてきて。)
        (ゆっくりと、クロニカの右側から迂回して、正面へと身を移した。)
        おねえさん、捕まったんですか?
        (白の部屋の中。クロニカの目前に現れた少女。)
        (少女を説明するのには、一言で十分。)
        (ただ、白かった。)
        (白すぎて、周囲を白壁に囲まれた部屋の中でも浮き立つように。)
        (床まで届きそうな、長く柔らかな白髪が覆う体の中、瞳の黒と、仄朱の唇だけが色づいている。)
        (周囲からの光によって、薄絹の、ネグリジェのような着衣一枚の下の少女の体の線は、ほぅ、と鎔けだすように透けていた。) -- 2012-07-24 (火) 00:21:47
      • せんせいじゃないんですよ
        …なんだかがっかりさせてすいません
        (声の調子と、その位置から考えて相手は子供のように思えた)
        (別に自分が悪いわけではないのだが、そこはかとなく良心が痛む)
        (それから迷う様子に気づいて、やはり囚われているのか)
        (それとも人前に姿を現せぬような姿であるのか、研究施設らしいしそれも有り得るだろう)
        (とにかく、話し相手が出来ただけでも僥倖。これ以上贅沢は言うまい、と諦めた)
        (諦めた所で、足音が近づいてくる)
        あ、嫌なら無理しなくても良いですよ
        そのぐらいで怒るような心の狭い女ではありませんからね、安心してください
        (足音は軽いように聞こえる)
        (どのような姿でも嫌悪しないだけの自信はあった。何せ魔法の国の住人だ)
        (そういうファンシー生物は見慣れている、見慣れていたが)
        しろっ
        (…流石に、その白さには目を剥いた)
        (失礼にも目が4つあるとか手が5つあるとか、そういう方面の生き物を予想していたせいで余計驚く)
        七難どころは八難か九難くらい隠せそうですね…
        アルビノ…というわけでも無さそうですけど
        ……あと捕まったといえば捕まりましたけどあえてですよ、あえて
        言うなれば「捕まってやった」という表現が正しいのでお間違えなく -- クロニカ 2012-07-24 (火) 00:38:30
  • ろくでもない一日は最初からろくでもないものだ。
    その日、ルドルフ大尉に与えられた家でクロニカ・クロニクルが何をしていたのかは本人のみが知る話だが、来客は突然だった。
    薄いプレハブの扉をがんがんと拳で叩く音。
    扉越しに聞こえるクロニカを呼ぶ声からも、慌てた様子が伝わってくる。 -- 2012-06-13 (水) 22:54:48
    • 安い造りのベッドの上で猫の如くだれながら「さて今日はどんな口実で会いにいきましょう」 などと考え込んでいた所
      突然の騒音にのろのろ身体を起こす。
      「どうせならもっと造りの良い家を用意してくれればいいのに気が効かないですね…」
      「次に家つくるなら煉瓦の家がいいですね煉瓦の家…広い庭に白い犬を飼いたいです…」
      ぶつぶつ文句を言いながら手櫛で髪を整えて上着を羽織る。
      それから、随分呼び声が焦っていることに気が付いて眉を顰めた。
      よもや元家主に何事かあったのではなかろうか、と慌てた様子で扉を開けて -- クロニカ 2012-06-13 (水) 23:19:28
      • (扉を開けた先にいたのは、軍服姿のまだ年若い男。)
        (出てきたクロニカの姿を見れば、踵を揃えて直立不動になり。)
        ルドルフ・ニッセン大尉が軍事訓練中に事故にあわれました!
        至急、身内をお呼びしろとの軍医殿からの命令で参りました!
        (厳しい表情で要件を告げる男。)
        (周囲、軍関係者の家族の多いその集落の住人の視線が、不安そうに向けられている。)
        (男の背後には、軍用の蒸気自動車。運転席に人の姿はない。)
        車両にてお送りします。ご準備を! -- 2012-06-17 (日) 12:48:58
      • 訓練中に?ルドルフさんが?
        あの人幸運な人間ではないですけど悪運だけは強い筈ですよ、どうしてそんな…
        (俄に信じ難いのか困惑した様子を向ける)
        (身内を呼べ、というからには容態は思わしくないのだろう、ここで戸惑っている暇は無い、が)
        ……自力で行ったほうが明らかに早いんですよね
        (蒸気自動車を見ながら焦れた様子で呟く。)
        (あまり悪目立ちしてくれるな、との言いつけをこんな時ぐらいは破っても良いのだろうか)
        ああもうほんっと面倒臭いですねこっちの世界!
        10秒で準備しますからそっちこそ乗ったらすぐ出れるようにさっさと準備してくれます?!
        (無造作に椅子に掛けてあった帽子を引っ掴んで被ると、愛用のトランクケースを引っ張って慌ただしく家を出る)
        ………嫌いなんですよね、これの乗り心地っていうか… -- クロニカ 2012-06-17 (日) 14:24:12
      • は。指揮下の兵士たちを見て回っていたところ、新兵が火薬の取り扱いを失敗したそうです。
        ルドルフ大尉は部下をお庇いになられ、金属片で重症を…
        (男は目を閉じて僅か俯く。悔しさのようなものが感じ取れるか。)
        (そうしていたのは少しのことで、顔を上げると、再びクロニカをじっと見て。)
        恐れ入りますが、魔法の国の方々が大っぴらに飛び回られると、友好国とはいえ混乱となります。
        こちらで移動していただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
        (クロニカの移動手段に心当たりがあったのだろう。厳しい表情で首を振った。)
        (待て、というクロニカの言葉には一度うなずいて、男は家に背を向ける。)
        (クロニカが扉から出てくれば。男は運転席に座り、既にエンジンを起動していた。)
        お乗りください。奥方の声を聞けば、大尉もきっと意識を取り戻されます。
        (屋根のないその車の後部座席を男は指差す。クロニカが乗れば、すぐにでも動き出すだろう。) -- 2012-06-18 (月) 20:56:04
      • 一体どこの馬の骨野郎でしょうねその部下…
        (乱暴に座席にトランクを投げ込みながら、男の顔色を伺う)
        (信じたくないと思う気持ちがそうさせるのか、未だ疑わしさは消えない)
        わかっていますよ、了承しています
        緊急事態なんですからそのぐらい何とか都合してくれても良いとは思いますけどね
        (しかしここで問い詰めても何にもなるまいと車に乗り込む)
        (身を乗り出すようにして前方を指差し)
        奥方…いい響きですね…
        …出して下さい、乗り心地には目を瞑りますから急いでくださいね
        我慢出来なくなったら独断で飛ばせて頂きますので -- クロニカ 2012-06-19 (火) 22:51:22
      • 自分のせいで他者が傷つくというのは、本人にとっても心苦しいことでしょう。
        (クロニカの視線の先、男の表情は厳しい。)
        軍の規律に照らし合わせれば営倉入りですが、現在は取調べの最中です。
        (暗に会わせることはできないと匂わせる言葉。)
        (クロニカの苛立ちを受けても、様子を崩すことはない。訓練された軍人らしい仕草だ。)
        (そしてクロニカが乗るとすぐに、車は走り出した。飛ぶような勢いで町を抜け、舗装されていない街道を走る。)
        えぇ。我慢していただけるように精一杯努力させていただきますが。
        (サスペンションで吸収し切れなかった地面の凹凸が座席に伝わる。)
        (僅かな丘を超えようとすると、エンジンから唸る音。乗り心地がよいとはいえない。)
        その必要もないでしょう。
        (丘の頂上を越えた瞬間。クロニカの腰掛ける座席の感触が変わった。)
        (どろりとまとわりつくような粘性の感触。クロニカの下半身にまとわりつくように、拘束するように座席が溶ける。)
        (それに続いて、おそらくは覚えがあるだろう気配がする。車のエンジンから異音。丘を越えた折よりも更に強く回転する。)
        (魔法の国の魔術構成。車の座席下、金属配管は魔術陣を組み、内部を通る蒸気がそれを起動した。)
        (宙に浮かぶ三重の円陣。悪意の透けるような禍々しい模様。クロニカを中心に、身の自由を奪う三軸の結界が展開する。) -- 2012-06-22 (金) 22:48:59
      • (跳ねるトランクを抑え、もう片手で縁を掴みながら眉間に皺を寄せる)
        (文句の百も二百も言ってやりたいが、口を開けばたちまち舌を噛み切りかねない)
        (眉間に刻まれた皺だけがどんどん深くなり、何度目かの衝撃でいよいよ我慢の限界も近く)
        辿り着く前に下半身バラバラにする気ですか…!
        もう我慢出来ません、申し訳ないですが
        (座りなれたトランクを引き寄せる為腰を浮かそうとして、座席にそれを阻止された)
        (明らかに先ほどまで座っていたそれとは違う感触。)
        (スライムかウーズでも飛び込んできたのか、と思えばそれより事態はもっと悪かったらしい)
        …言っておきますけど負け惜しみじゃないですよ、最初っから怪しいと思ってたんですからね
        決して負け惜しみではないですからね
        (下半身を座席に囚われたまま歯軋りして、運転席を睨めつける)
        (確かに最初から疑ってはいた、ものの こうも見事に捕縛されては負け惜しみ以外の何物でもない)
        (ルドルフが重体だ、という知らせを受けての混乱と、ここに来るまでのストレスは大いに精神に悪影響をもたらし)
        (準備万端でこちらを迎えた相手に比べて、コンディションは最悪である)
        (見事にというか、無様に捕縛されながらトランクのハンドルを握る手に力を篭めた)
        さいっ…あくですが!!!
        (それでもまだ減らず口を叩くだけの余裕があるのは、不死身である自分の身体に絶対の自信を持っているのと)
        (何より、呪文を詠唱するための口が封じられていなかったからか)
        さいっあくですが!最悪ですが、つまりルドルフさん重体というのは嘘ってことですね? -- クロニカ 2012-06-23 (土) 00:18:52
      • (どろどろと下半身を取り囲んだ座席の残骸は、粘性と硬質さを併せ持ってクロニカの身を固定する。)
        (三重結界は数秒の後その半径を狭め、クロニカの上半身を縛り上げるように固定した。)
        えぇ。負け惜しみでなくてかまいませんよ。
        大尉を出汁にされれば窮地に踏み込む。それを確認できただけで、我々としては十分なのです。
        (クロニカが睨み付けた視線の先、男は嘲笑う様子もなく、淡々とした口調でそう告げて。)
        (いつの間にか停止していた車から降り、右の手を掲げた。)
        クロニカ・クロニクル。貴方にも捕縛命令が出ています。
        我が国と魔法の国両方から。
        (丘のこちら側に身を潜めていた兵士たちが、車の周りへと集まり始める。)
        (手に手に銃器を持った兵士たちが、射線の重なりを防ぐように陣を組んで、クロニカを取り囲んだ。)
        (車は徐々に姿を変え、蒸気機関で動く檻の如く。魔術結界と粘性の物理結界とでクロニカを捕縛している。)
        いいえ。嘘ではないですよ?(問いかけには悪びれる様子もなく、さらりと答えて。)
        今頃手足くらいはもがれているのではないでしょうか。
        まぁ、手違いで死んでいるかもしれませんが、貴方を捕縛している以上、こちらの勝ちですから。
        (連れて行け、と周囲の兵士たちに声をかける男。応じた兵士たちが檻を馬に結びつけた。)
        (残った車輪によって、馬車の如くクロニカの乗った檻は引かれはじめる。) -- 2012-06-23 (土) 00:49:32
      • 今更ですね、のこのこ戦地までついてきてる時点で察するべきじゃないですか?
        っていうかいったいんですけど、もっと優しく縛れないんですかね 跡残ったらどうするんです、訴えますからね!
        (窮地であるにも関わらず、あいも変わらず減らず口を叩く)
        (足をバタつかせることも身を捩ることも叶わず、トランクを握る手の力も徐々に抜けてきた)
        ……故郷のことなら心当たりありまくりですけど、こっちでこんな扱い受けるような行動したことないんですが
        (鈍く光る銃口を横目に見ながらため息をつく。)
        (少なくとも魔法に関しては相当慎んでいたほうだと思うが、飽くまで自分なりにである)
        (それが誰かの癇に障ったのだとしたら、納得こそいかないもののこの扱いも頷けた)
        見世物小屋の猿じゃあるまいしもっと良いデザインの檻は無いんです?
        そもそも魔法使いを拘束するのに、拘束するのに
        (ぴたり、と減らず口が止んだ)
        (眉間に刻まれていた皺が浅くなり、表情から明らかに余裕が消える)

        …嘘ではない、とはどういう?

        どういうことです?
        貴方達が、何かしたんです?
        (強く握られた革張りのトランクハンドルがギチギチと音を立てる)
        (騒がしかった先ほどまでと違い声色は冷静で、心なしか周囲の温度が下がったように感じられた) -- クロニカ 2012-06-23 (土) 01:30:59
      • なんらかの利害関係があることは把握していましたが、えぇ、不死身の貴方にとって、戦場など庭先も同じでしょう?
        (体につく痕など言わずもがなだといわんばかりに、首を振って。)
        (抵抗する様子を見せないクロニカの姿に、数度頷いて、肩をすくめた。)
        お忘れかもしれませんが、我が国と貴方の国は、利害関係で密接に結びついている。
        貴方の身柄を。そして貴方のスキルを必要とする者は、沢山いるのですよ。
        (口ぶりからするに、軍事力的な意味でも、身分的な意味でも、また、クロニカの体すら含めて、幾らかの権謀術数が渦巻いている。)
        (その中で、誰かの手によって、クロニカの情報はかなりの部分、この国に譲り渡されているようだ。)
        (恐らくは、魔法の国の誰か――例えば、クロニカの足が叩きつけられた事のあるお偉いさんであるとか。)
        (クロニカの乗った拘束車両は、前線へ向かう道を外れ、林へと分け入る道へと進み始めた。この先にはクロニカの知る限りでは、施設も何もないはずの道。)
        猿ほど可愛いものであれば、金の檻をご用意しますよ。
        それとも貴方の愛しの大尉殿は、金の檻に入れましょうか?
        (そんな言葉にも、周囲の兵士から笑いが漏れる様子もない。)
        (そんな中、言葉の途中で突然口を噤んだクロニカをいぶかしんだか、男は振り向く。)
        …おや。ずいぶんと余裕がなくなりましたね。本格的に大尉に執着している様子だ。
        そうであれば、えぇ。私の先ほどの言葉が、よくお分かりかもしれませんね。
        (周囲を囲む兵士たちは銃口を突きつけたまま、冷静な目でクロニカの様子を観察している。)
        自分のせいで他者が傷つくというのは、心苦しいことでしょう?
        (嘲笑うでもなく、男は普通の声音で問いかけた。) -- 2012-06-23 (土) 20:57:15
      • (檻の隙間から冷気が零れて、地面を這う)
        (果たして自分の情報がどの程度向こうに知られているのか)
        (今更ながら、散々揉めに揉めた挙句砂を掛けまくってから飛び出してきた故郷の、ハゲの顔を思い出して)
        (飛び出す前に論文もあのハゲも処分してくるべきだった、と歯噛みする)
        …大人しくしていればルドルフさんの身の安全は保証してもらえるんです?
        私が一方的に付き纏っているだけですからね
        そのせいで巻き込まれて怪我をしたとか死んだとか、そんなのは御免ですよ
        (怒りを噛み殺すように問い返す)
        (真実、自分だけが目的なのだとしたら、家主に取ってはとんだとばっちりもいいところだろう)
        (苛立ちが相手に向けられたものなのか自分に向けられたものなのか、判別つかず)
        先ほどから何処に向かっているのかわかりませんけれど
        大人しくしている見返りに彼の安全は保証する、という約束ぐらいしてくれても良いんじゃないです? -- クロニカ 2012-06-24 (日) 17:30:26
  • (さてそれは遠くない未来の話)
    (具体的に、と聞かれたのなら、この家の持ち主がまだルドルフ・カーターであり)
    (且つ彼が生存している時期の話)

    (長い髪を風に揺らせる、一人の女性が居た)
    (目に鮮やかな赤いキャリーバックの上に腰を預けて、誰を待っているのかと聞かれれば何も言わずに)
    (ただ横目で家を見る辺り、どうやらこの家の主に用事があるらしい)
    (ならばさっさと戸を叩くなり中に入るなりすれば良いものだが)
    色々と、心の準備が居るもので…
    (…らしい。) -- クロニカ 2012-02-13 (月) 22:13:39
    • (目が覚めたのは早朝だった。くぁ、と大きく欠伸をして、身を捩る。)
      (寝袋からもそもそと身を出した。布団は既に昨日の内に干して、防虫剤とともに押入れに仕舞い込んでいる。)
      (インナーシーツを引っ張り出し、寝袋と別にぐるぐると巻いて。)
      (顔を洗って髭を剃り、そのまま台所へ。パンとトマト。かつてと変わらぬそれらを食べて、ごみはまとめる。)
      (なんだかんだで身支度を終えたのは、何時ごろだったろう。家内の扉は全て開け放した。)
      (一階、店舗だった場所のテーブル。手元には大型ザック。種々の荷物で膨れている。)
      (何やら羊皮紙にがりがりと書き込んでいたが、暫くすれば手を止めて立ち上がった。)
      (ザックを背負う。一度店を振り返り、厨房を覗いて。)
      さて。行くか。
      (何かを確認したように数度頷けば、その場を後にした。外への出口まで進めば、扉を、開ける。) -- ルドルフ 2012-02-14 (火) 08:42:21
      • (室内から漏れ出る音を聞きながら、ひとまずほっと胸を撫で下ろす。)
        (何だ起きてるんじゃないですか、とぽつり呟いて)
        (あとどれくらいで気づいてくれるものやら、ぼんやりと空を眺める。)
        (暖かい日差しに眠気を誘われ、小さなあくびを噛み殺して)
        (やがて、扉が開いた。)

        …お出かけですか?
        (立ち上がると、いつかの頃より随分小奇麗になった家主の顔を覗き込むようにして、首を傾げる)
        (相変わらず無駄に大きい。)
        (それでも、あの頃よりはずっと身長差は縮まったのだけれど) -- クロニカ 2012-02-14 (火) 23:28:34
      • (外の日差しが目に痛い。けれど、過去に比べれば随分と楽にはなった。)
        (開いた扉の前。踏み出そうとすれば立っていた見知らぬ女に気づく。)
        …?
        (首を傾げながら、怪訝そうな表情。相変わらずろくに手入れされていない髪だが、初対面の折よりは表情はわかるか。)
        (ひそめられた眉の下。目に映った相手に、見覚えはない。)
        (けれど随分と距離感が近い。詐欺師や宗教の類だろうか。)
        (周囲に視線をやるが、美人局ではないらしく連れもいないようだ。いよいよ目的がわからない。)
        …あぁ。ちょっと遠くまで。
        (何か用でも、と言外に滲ませる口調。相変わらず愛想の欠片もない。) -- ルドルフ 2012-02-14 (火) 23:50:51
      • (ちらりと背に目をやる。遠くまで、というのも嘘では無さそうだ)
        遠くまでですか…
        (さてこれはタイミングが良かったのか、悪かったのか…。眉を顰めて、むむ…と唸り)
        (…しかしそれにしたって、もう少し愛想良くしてくれても良いではないか)
        どちらまで行かれるんです?
        ひょっとして、どこかにご旅行でも?
        …旅行できる程懐に余裕が出たんですね、何は無くとも野垂れ死んでいないようで何よりです
        (まさか微塵も自分の正体に気がついていないなど、思ってもいない)
        (ちゃんと髭も剃ってるみたいですね、感心です…などと声を掛ければかけるほど)
        (相手の目が不審そうになるのがわかり)

        ……すいません、私のこと 覚えてます?
        (恐る恐る、といったように尋ねた。この様子では返事も知れたものだ) -- クロニカ 2012-02-15 (水) 00:04:03
      • (男の背のザックは随分と重そうで、遠くへ行くのだろうということをなんとなく悟らせる。)
        あぁ。少しな。(どうしたものか、という相手の様子に、いよいよ意味がわからなくなってくる。)
        (旅行かと問われれば、隠す様子でもなく首を横に振って。)
        旅行じゃない。ちょっと、―――国の軍に。
        (空き巣相手の示威も篭めたのか。男はここから二つほど隣の国の名前を挙げた。)
        (もしも女の記憶力が優れていれば、それは男がかつて退役した国軍だとわかるだろう。)
        余裕が、って。一体どういうことだ。
        ていうか、お前(誰なんだ、と問い返すよりも前に、相手から質問が来た。)
        (覚えてますか、というその問い。つまり会ったことがあるのか。)
        (自分の記憶の中に、普通に歳をとって目前の女のようになる知人はいない。)
        (首を傾げてしばらく悩んだ後。)…会ったことあんの?
        (女の悪い想像通り。会ったことないだろ、という意図の篭った返答。) -- ルドルフ 2012-02-15 (水) 00:16:40
      • 国の、軍ですか?
        (挙げられた名前を聞けば、少し考え込んだ様子を見せて)
        …また戻ってしまうんです?
        (不安そうに、というより途方に暮れたように訪ね、見上げる目)
        (それが、返答を受けてすっと冷めた色に変わる。)
        (もとより、名乗らずに気づけというのが無理な話であって、名乗った所で信じてもらえるか分からない)
        (そもそも1年だけの付き合いであったのだから、存在自体を忘れている可能性もある)
        (それらを十分理解した上で)
        …乙女心として気づいて欲しかったですね
        (不機嫌そうに言いながら、ちょっと待て、というように男を手で制し)
        (キャリーバックを漁って、帽子を取り出した。)
        (ごてごてした装飾のついたそれを頭に被って、もしこの帽子に見覚えがないと言われればもう諦めて帰るよりない、と)
        ……これでどうです
        ついでに髪も巻かないと思いだして貰えませんか
        …可愛らしい魔女っこを居候させた思い出は?家主 -- クロニカ 2012-02-15 (水) 00:35:30
      • この街に来た理由がなくなったから、戻ろうと。
        家の中に金目のものはおいてないぞ。
        (己が今出てきたばかりの家を振り仰ぐ。家具の類はそのままだが、資産的なものはない。)
        (そして振り向いて、女の冷めた目に、あ。地雷踏んだんじゃねえの俺。と頭の片隅が囁く。)
        気づけといわれても、心当たりがなぁ…。
        (腕を組んで、制されたままにその場で相手の動作を待つ。)
        (刃物でも出てこないだろうな、と少しだけ警戒しつつ、キャリーバックをぼんやり眺めて。)
        (取り出されたそれに、眉を寄せて、ん?と呟いた。)
        んー……(見覚えのあるようなないような。しかし高さ的におかしいような。)
        (髪を巻く。相手の頭の横にぐるぐるしたものがついているのをイメージする。)
        …んーーーーーー。
        (唸る。見たことあるような、ないような、なんとなくもやっとした。)
        (魔女っ子。)あ。(ぴこーん、と頭の上に電球が浮かぶイメージ。)
        ……え、いや、ないわ。なんでサイズ増してんの? -- ルドルフ 2012-02-15 (水) 00:48:52
      • ないわとはなんです、ないわとは
        まあ話せば長くなりますが…
        (帽子の位置を調整し、ふふん と言いたげに胸を張る)
        どうです?見違えたでしょう
        本来ならつま先踏むぐらいはする所ですが、今回は特別に許しますよ
        (得意満面、確かにあの持ち運びに便利なちんちくりんサイズからは想像もつかない程成長していた)
        (淑女というには、多少言うことが物騒ではあるが、黙っていれば十分にそれらしく見える)
        …まあ、それはそれとしてです
        来た理由が無くなったとはどういうことです?
        家を引き払うんですか? -- クロニカ 2012-02-15 (水) 01:06:08
      • いや一年でかくならなかったのに久しぶりに見たらでかくなってました、ってそんな、ないわ…。
        (優秀家主のたすきがかかってる時みたいな表情で、首を横に振る。)
        (張られた胸を見て。)見違えたっちゃ見違えたわ…。(二、三度頷いた。)
        ゆ、許された…。んでどうした。もう来ねえって言ってなかったか。
        (不思議そうに首を傾げた。最後の日にそんなことを言っていたような、と。)
        なんだ。今度は観光か?なんなら家使ってもいいぞ。
        (後ろを向いて、顎で己の家を指した。)
        いや。料理屋もう一回やろう、って気になるでもないからな。
        なら、初心に帰って軍にでももう一回入ろうかと思って、とりあえず向こうの国行こうかと。。
        家は金に換えて向こう持って行くのもなんだから、万が一帰ってきたときのためにそのままだ。
        家具やらもそのまま置いてあるぞ。 -- ルドルフ 2012-02-15 (水) 01:22:15
      • (脛足を蹴る)
        すいません足が滑りました
        いえ、ですから話せば長くなるのですが…
        まあ見ての通り呪いは解けまして… ついでに母の研究がそれなりに凄いものだったのです
        それでですね、まあそれが晴れて評価され…れば良かったのですけれど
        (思い出すだけで不愉快だ、というように表情を歪ませ)
        …凄いものではあったのですけれど、時間魔法の流派的には極めて異端であったらしくですね
        (何ですあの人達、思考回路まで止まってるんじゃないですか、とブツブツ文句を言いながら)
        (新しすぎて受け入れられない、というだけならともかくあんな子どもじみた嫌がらせまでされるとは思わなかった。)
        …なんと言いますか、議論の途中ついうっかり思いっきり足が滑りまして
        滑った先に運悪くちょっと偉い人が居まして

        ……逃げてきちゃいました みたいな(はにかみながら若干目を逸らす)
        まあ母の真意がわかったのと、研究が極めて意義のあるものだったというのは証明出来ましたから
        なんかもういいかな みたいな

        ふーん…いつ頃戻ってくるんです? -- クロニカ 2012-02-15 (水) 01:39:15
      • (普通に直撃して地面に転がるもザックが邪魔でゴロゴロできなくて悶えるだけの生き物になる。)
        おおおおおおおおまええええええええぇぇぇぇ(唸りながら地面から相手の姿を見上げて)
        (しばらくその場で超遅いねずみ花火のごとく回転していたが、ふらふらと起き上がって。)
        おう。なるほど。よかったじゃないか、期待通りで。
        (なるほどなるほど、と聞きつつ頷いて。相手の表情の変化に首を傾げた。)
        うん。うん。うん?
        (普通に聞いていたが、不穏な感じの流れに、駄目だこれ、という表情に変わる。)
        それが足が滑ったと表現するのは、俺を勤勉実直な人間って言うくらい無理あるわ…。
        いやその表情でその発言はおかしくねえか!?
        暴行障害でむしろもっと沈うつな表情になるべきだろ!?
        なんかもういいかな、って…次を見るのが早い過ぎるわ…
        (切り替えの早い相手の思考にげんなりした様子で肩を落として。)
        …ん?いや、どうだろうな。これから行って、昔の上司に再入隊の話して、試験受けて、で三ヶ月だろ?
        戦線でたら一年は最低だろ?前線行ったら死ぬか、一段落まで帰れないし。いつだろうな。
        (要するに、出発からして完全に行き当たりばったりなので、予定とかないらしい。) -- ルドルフ 2012-02-15 (水) 01:59:43
      • …研究だけなら別にあの国に拘らなくても出来ますからね
        論文の発表も終わりましたし、それを見てなにかしら感じ入る人がいればそれで十分です
        (ぷいす、と顔を背けながら)
        …言っておきますが私だって我慢したんですよ!
        家の窓は割られるわ家に小悪魔が押し入ってくるわ、気を抜けば悪夢に襲われるわ
        触られるわ脅されるわ 足が滑るのもやむなしですね
        …足だけじゃなくてうっかり手も滑ったような気がしますがまあ、どうでもいいことでしょう

        ふむ、ふむ…
        (未定すぎる予定を聞きながらこくこく頷く)
        …では私はどうすれば良いんです?
        (キャリーバッグを指さしながら、ごく当然の事のように尋ねる)
        ついていけば良いんです?待ってれば良いんです? -- クロニカ 2012-02-15 (水) 02:10:29
      • 魔法の研究ってそんなどこでもできる的なアレなんだ…
        弟子入りさせてくださいみたいなのは来なかったのか?
        (そんなに革新的な発表だったのであれば、一人や二人くらいはいなかったのだろうか、と。)
        うわぁ…。(地味に嫌な嫌がらせの数々に、うへぇ、という表情。)
        なんというか…夢に溢れてねぇな、魔女っ子の国…
        お前手足両方ってどう見てもコンバットスタイルじゃねえか!故意じゃねえか!
        (だめだこいつ、という表情で居候を眺めていたが。)
        は?(こちらに指示を仰ぐ言葉に、再び首を傾げた。)
        どうすれば、って。何が。ついてとか待って、って…
        とりあえずついてきたら恐らく前線行き、待ってても俺帰ってくるかわからんぞ。
        というか(いよいよ不思議そうな表情で問いかける。)
        それ以前に、お前はお前の自由にすればいいだろ? -- ルドルフ 2012-02-15 (水) 02:36:20
      • 魔法の国じゃないと絶対に出来ない研究なんて、そんなに無いですよ?
        私に弟子入りする=学会と敵対するってことですし…
        あと稀に来た人とも思想面で折り合わなかったっていうか…
        (合わせた指をぐりぐり回しながら)
        あっちもこっちもそんなに変わりませんよ
        夢も希望もありますが、絶望もセクハラも嫌がらせもあるんです
        正当防衛!正当防衛です!!(きっ)
        (すわ貞操の危機となれば多少やりすぎてやりすぎだなんてことはないですし…と目を逸らしながら指回し)

        そうですか、じゃあ着いて行きます
        (あっさりと決断して、壁に立てかけてあったキャリーバッグをとりに行く)
        (ガラガラそれを引っ張りながら戻ってきて)
        よし、じゃあ行きますか -- クロニカ 2012-02-15 (水) 02:49:19
      • なんつーか、偉い連中はどこ行っても大体おんなじなのはわかったわ…
        (とりあえず弟子入りに来た人間とつまらない理由で口喧嘩した挙句に喧嘩別れなんだろうなぁ、と生暖かい目になりつつ。)
        お前それこっちの世界とかわらないって言うか、理想を持たれている分よりひでえわ…
        貞操の危機って、なんだ、ロリコンのおっさんが家にでも乗り込んできたのか…
        (なんだかイメージの中の魔法の国が、えらい勢いで下種な空間になり始める。)
        (窓から太ったおっさんがぬっと入ってくる光景が思い浮かんだ辺りで首を振って、追い払った。)
        (即決した相手を見れば、唖然とした表情。)
        マジか。お前、なんていうか…頭大丈夫か?(思わず正気を問いかけてから)
        いや言葉がおかしいか。なんつーか、物好きだな。戦争自分から行くとか。
        (なんとなくで戦場に戻ろうとしていた人間が、そんな台詞。)
        目新しいもんとか、たぶん特にないぞ? -- ルドルフ 2012-02-15 (水) 02:56:50
      • そんなのばかりじゃないですけどね
        そういうのが多いのは事実です、はい
        (生暖かい視線を受けながら、恐らく家主の考えていることは大体あってるので目を背ける)

        (ぐりぐり指を回すのを止めた。恨めしげに家主を見上げ)
        そういうことを聞きますか家主、思いやりが足りませんよ
        …まあご想像にお任せしますが気配を殺して私の後ろに立った場合、鼻の骨をおられても文句を言わないでくださいね、とだけ
        (どこかの殺し屋よろしくな事を忠告して、ついとそっぽを向く)

        失礼この上ないですね、大丈夫ですよ
        (キャリーバッグから手を離すと、立腹した様子で腰に手を当て)
        別に戦争に行きたい訳ではないですが、家主が行くというなら行くしか無いでしょう
        (帰ってくるのかも分からない、というのならこの家に居る理由もない)
        (大体物好きなのは自分のほうではないか、と相変わらずの家主にため息を付き)
        別に観光したい訳ではないですから、目新しい物は無くても結構ですよ
        単純に家主の世話をするのが、私は意外と嫌いではなかったというだけの話です
        (言ってから、首を捻った。)
        …うーん、違いますね…
        家主と過ごした時間が、思ったより好きだったというのが正しいですね
        (こくこく頷きながら言った後、相手の唖然とした表情を見て徐々に眉がハの字に下がっていく)
        (徐々に視線が地面に落ち) ………いえ、あれです 家主がご迷惑だというのでしたら話は変わりますが
        実は向こうに将来を約束した方が居るですとか、そういった事情があったり…そういった感じの…
        (最後の辺りはぼそぼそと、キャリーバッグの取っ手を握る手が小さく震える) -- クロニカ 2012-02-15 (水) 03:23:55
      • (想像に任された結果として何を考えたか、げんなりとした表情。)
        …とりあえず、お前が殺人犯で指名手配はされてないことを祈るが。
        されてないよな?突然官憲に取り囲まれたりしないよな?
        (目が覚めたら元家主の縁で共犯扱いで豚箱の中なんて死んでもごめんである。)
        普通は戦争行くって言ったときに連れションよろしくついてくる相手には頭大丈夫かって聞くわ…。
        いや その理屈は おかしい。なんでそこで行くしかない、に……
        (説明された理由に、はぁ、と口を開いたまま、緩く頷いた。)
        嫌いじゃなかったにしろ好きだったにしろ、お前本格的に物好きだな。
        自分で言うのもなんだが、俺がお前だったら、自分の世界戻ってから愚痴るような思い出だと思うが。
        (家で一日ごろごろしている家主の布団干したり掃除したり。思い返せば完全におかん的な暮らしだったはずである。)
        (この女の母性がよほど強かったということなのだろうか。)
        (その状況を与えていた身としてはなんとも言いづらいところではあるが。)
        …別に向こう戻っても、住んでた村もないし、知人も部隊の連中くらいだ。…生きてれば。
        (なにやら挙動不審な様子の相手に首を傾げて、不思議そうに。)
        何を昔の女学生みたいな事いってるんだお前は。惚れた男の前でもねえだろうに。
        とりあえず行くなら、街間馬車のチケットとらんと乗れんぞ。
        (ポケットから取り出した紙片をひらひらと振って。)
        行くんだろ? -- ルドルフ 2012-02-20 (月) 00:47:25
      • (曖昧な笑顔のまま青空を見る)
        …大丈夫でしょう、きっと 多分 おおよそ 大丈夫だといいな、良いですね
        大丈夫じゃなかったとしても、二度と子孫が作れなくなるぐらいですからきっと大丈夫です
        万が一捕まるようなことになったら家主も一蓮托生ですよ
        (その時は力強く「こちらの世界に影響を受けました!」というつもりの魔女は、今日一番の笑顔で小首を傾げた)

        愚痴らなかったとお思いですか
        それはもう愚痴りましたよ、それはもう愚痴った相手が同情して涙するほどに愚痴りました
        (聞く限り、知り合いの魔法少女は随分良い相手にめぐり合ったらしく、早くこちらの世界に戻りたいやら)
        (素敵な思い出(性的な意味で)が出来たやら、随分華やかで甘酸っぱい話で溢れているのに)
        分かりますか、どんな家主だったか相手に説明するときの私の気持ちが
        (なんだか自分と家主の思い出を説明すると、どうやっても炊事洗濯家事掃除の単語が割り込んでくるのだ)
        (ついでにそれなしでは語れないのだ)
        …とはいえ、そういう話をしている間あまり私自身不快でなかったという驚くべき事実がありまして
        (コホン、と咳払いを一つし、さっきから間の抜けた表情をしている家主の顔をキッと見上げる) もしかして私は家主を若干好きになりかけているのではないでしょうか
        ……と思うのですが、どうでしょう

        (この辺り、自分でもまだ良く分かっていないのか確信が持てていないのか)
        (不安げに首を傾げる)
        もう少し一緒にいればもしかしたら好きになるかもしれないわけです、多分
        後からそういうのに気づいて後悔するのは嫌じゃないですか
        なので確かめに来ました(ひらひら揺れる紙片を目で追いながら)
        …という諸々の事情を聞いた後でもう一度聞きますけど、行っていいんです? -- クロニカ 2012-02-20 (月) 01:13:30
      • お前の発言の時点で攻撃対象が鍛えようのない急所だったことが丸わかりだわ!
        その希望的観測を重ねる発言の場合、大体が大丈夫じゃねえよ…。
        いや。ごめん。その場合は俺は逃げる。逃げます。お前を木に縛り付けて。
        っていうかお前 Q.高飛びですよね?
        (こんなところでいい笑顔なんて見たくもなかった。顔を押さえて深くため息。)
        愚痴られた相手に俺すげえ同情するわ…涙ぐんでたのもおそらく同情が理由じゃないわ…
        ていうかなんか俺の中で魔女っ子が家々を回って精気を採取してくるサキュバスかなんかにしか思えなくなってきたわ…
        (魔女っ子の世界って略して魔界になるのではなかろうか、と益体もないことを考えて、首を振った。)
        いや、それはおそらくお前が帰った後でご近所にさんざっぱら絡まれた俺の気持ちよりは随分とましなのではないかと思う。
        (ある日近所の家に、突然幼女がやってきたと思ったら、気づいたらいなくなっていた。)
        (しかも見た目のあまりにも酷い男の家に。働いている様子のない男の家に。しかも無愛想。)
        (ご近所の主婦大興奮であった。そりゃあ少しでも誤魔化すために、髭くらい剃り始めるというものである。)
        それは確かに驚くべき事実だわ…地味にマゾいと思うわそれ…
        …いや、どうでしょうって、どうでしょう?(俺に聞かれても困るわ。といった表情で、こちらも首をかしげた。)
        それは、あれか?こいつ放っておいたらだめだわ…的なDV男に惚れる女的な、非生産的な気持ちとかじゃなくか?
        (自分で言うのもなんであるが、惚れられる要素がどこにあったのかわからない過ぎて不思議そうに。)
        別に来るのはいいけど。それでお前実年齢何歳だったんだ。子供料金? -- ルドルフ 2012-02-20 (月) 01:45:33
      • は?魔法の国で急所の一つも鍛えられないだなんて、むしろ根性が足りないんじゃないです?
        と私は言いたいですね… こちらの世界にもコツカケという素晴らしい技術があるらしいというのに…
        おっと、魔女を舐めては困りますね…不思議な魔法で家主を留めることなど容易いのですよ家主
        (どやぁ…という顔。既に目的が逃亡ではなくいかに家主を道連れにするかにシフトしている)
        A.家主に会いたくて…

        おどろくべきことに年齢が低い子程、家主との思い出の破廉恥具合が凄かったですよ家主
        最近の若い子は進んでますね…
        (やれ子供を産んだの結婚だの何だのの話を思い出して、うんうん頷く。)
        (本当に全く自慢にならないが、卒業試験だけなら何度も受けてきた。しかしこんな愉快な結果に満ちた卒業試験は始めてな気がする)
        普段からご近所付き合いをちゃんとしていなかったせいですね…
        だからあれほど口を酸っぱくして言っていたでしょう、人付き合いは大事ですと…
        (やや目を逸らしながら言うのは、近所への根回しを完璧に忘れていた負い目もあったり、なかったり)
        (とはいえ、家主が出てくるのを待っている間)
        (「もしかしてあれ…あの子供の…」的な視線に耐えたのだから、そのへんは評価して欲しいと思う魔女であった)

        …どうなんでしょう?(二人揃って首を傾げる。まるでダメな大人の間に何とも言えない間が流れ)
        …それはよくわかりませんけれど、取り敢えず殴られたら殴って更に蹴りますよ、魔法で(こくこく)
        もし家主が立派に更生して真人間やっていたとしてもがっかりしなかったと思いますし
        ……っていうかそんなのわかりませんよ!好きかどうかすらまだ良くわかりませんよ!
        なんで私がこんなまるでダメな三十路越えのオッサンに惹かれたんです
        絶対加齢臭とか出てきてますし、確実に私より先に死にますし、自ら死地に「なんとなく…」で赴きますし…
        (ブツブツ文句を言いながらキャリーバッグをガラガラ引いて歩き出す)
        女性に年齢を聞くなんて最低ですね家主… 謝って下さい -- クロニカ 2012-02-20 (月) 02:10:14
      • 魔法の国ってどんだけの修羅の国だよ…油断してたら狩られるみたいな国なのか…?
        (もはや想像の中の魔法の国はウェイストランド染みた魔境である。)
        いやその技術は習得してる人間とかほとんどいねえっていうか詳しいなお前!?
        お前はその不思議な魔法でまずは自分の頭っつーか意識を何とかしろ…
        家主に会(ってこちらの世界でなら官憲の手も及びづらいから隠れ蓑になってもら)いたくてってことだろそれ!クソァ!

        ……。それはまず一点目に一切破廉恥とかなかったお前がいい年だということ。
        そして第二に魔法の国の教員どもをまとめて収容所に叩き込むべきことの二つを示唆している。
        いや…ロリコンのところに幼女が行くのは正しいといえば正しいのか…?
        (しかし…いや…と呟きつつ、何か考えてはいけないようなことを考えている気がしたので家主は考えることをやめた。)
        お前が勝手に俺のご近所と付き合い深めすぎたからだろーが!
        酸っぱかったのは完全に、お前がいなくなってから二月後くらいの俺の飯だ…。
        (一月目:また帰ってきたときのため、とかいってまともな食材を押し付けられる)
        (二月目:この男もしかして売り飛ばしたんじゃないかと噂が立って腐りかけの食材を渡されるようになる)
        (三月目:生ごみを渡されるようになったので容赦なく捨てる)

        ……。(互いの間に吹く乾いた風。)
        やめてください。魔法はもっと、こう、夢のあることに…ってかお前魔法使えるようになったのな。
        ちょっと待てよ完全に逆切れで人の事罵るのはやめてもらえませんか!?
        なんとなくでは赴かねえよ!赴かねえ!赴かねえよな…?
        (その時の状況次第な気がしてきたので自信なさげに首を傾げる。)
        後俺はまだ二十代だバーカ!ていうかお前その返答、実は三十路超えてるの?
        実はババァなの?肌年齢気にする年頃なの?曲がり角なの?曲がり角越えてラスト直線なの?
        (チケットを取り敢えずポケットに仕舞ってから、相手の肌を見るようにじぃ、と頬の当たりを見つつ歩き出す。馬車駅まではそんなに遠くない。) -- ルドルフ 2012-02-20 (月) 02:39:16
      • そも年端も行かぬ少女達を、見知らぬ人間の家に叩きこんで1年居候させるような国と学校ですよ
        推して知るべし ですね
        家主は被害妄想が過ぎるみたいですね…?お疲れですか?
        (実に心配そうに家主の顔を覗き込む)
        (これまでのやり取りが無く、かつ家主がこの魔女に対して初対面だったなら心優しい女性に見えただろうに、現実は残酷である)

        (いい年、と言われて若干眉が動く。実際少女とは呼べない年齢なので言い返しはしなかったが)
        ギブアンドテイク WinWinの関係ですね
        魔法の国からやって来た魔法少女相手なので、コチラ的には非実在青少年といえ無くも無いです
        …いえ流石に一桁年代の少女相手にそういった行為をするのはアッチの世界でも相当ニッチですけど
        (目を逸らす。本人たちが幸せならそれで良い、良いのだ…)
        家主にもう少し愛想とご近所の方と円滑にコミュニケーションを取れる能力があれば…
        (肩をすくめて苦笑する。そんなものあるはずありませんでした(笑)と首を振りながら)
        ま、人並み程度には?(どやぁ…)
        いいえ赴きますね家主だってバカですし、だって家主考えなしですし
        (首を傾げる家主をジト目で見上げて)誰ですこんなオッサン好きになりかけてるの
        (しかしもうちょっとしっかりしてくれているかと思ったが、相変わらずか…と肩を落とす)
        ちょっと家主嘘つかないでくれます?どう見ても30過ぎてるでしょう
        私が居候してた時既に三十路だったでしょう?
        (髭も髪も鬱陶しいことこの上なく、顔で年齢が判別できなかったがそのはずだ…と)
        (言われてみると確かにそんな気がしなくもないが、絶対に三十路超えてる…と、キャリーバッグ転がしながら歩いていく。)
        ……ババァじゃないです、魔女にそもそも年齢は関係有りません
        ………曲がり角もラストも何も永遠に若いですし、肌がどうこうとか気にする必要
        …………
        (無言で立ち止まる)
        っそォい!!(キャリーバッグフルスイング殴打) -- クロニカ 2012-02-20 (月) 02:58:10
      • ……なんつーか、よく普通に継続してるな、魔法の国。
        問題なく繰り返しこっちに送り込めるって事は、なんか貴族相手に女の提供…なんでもない。俺は何も知らない。
        (気づかなくてもいい現実に気づいてしまいそうになった元軍人は、表情を固めてぶつぶつと呟きつつ首を横に振った。)
        疲れてるのかと問われれば、この数分で二年分くらいは疲れたけどな…
        WinWinなのかそれは!?つーか魔法の国の貞操観念ひっくいなぁおい!?
        卒業のための試験で一年間身売りみたいなもんだろ…しかもミスると再度だろ…
        年端も行かない少女が身を売って魔女資格ゲットとか…そんな芸能界みたいな世界嫌過ぎるわ…
        (最早大型の売春組織と化しているような気がする魔法の国に、二度と関わる気が失せた瞬間であった。)
        そんな必要のない能力を必要とする場に押し付けた年齢詐称がでかい口叩きやがってこの野郎…
        (思い返せば酷かったあの日々に、ぎりぎりと歯軋りする不景気な顔の男。)
        どや顔されましても人並みに使えるのって当然ですよね?
        人並みに使えなかった過去を恥じるべきですよね?かっこわる…
        (あらやだ、この子の水準低すぎ…といわんばかりに口に手を当てて驚いた表情で。)
        馬鹿とか考えなしとかさっきからお前罵倒ばっかりじゃねーか!
        誰ってお前だよお前!趣味が悪いいい年こいた女だよ!もうちょっと相手選べや!
        (勝手に期待されて勝手に失望されている現状に、しかめっ面でぐちぐちと。)
        いやお前と初対面のときに26なんですけど。どう見てもまだ若いんですけど。
        まだまだ三十路ではないんですけど。まだまだではないですけど。まだなんですけど。
        (いまだ伸びっぱなしの髪を手でかきあげて、顔を露にする。)
        (皺の類はほとんどない。死んだ目と草臥れた表情以外はそんなに年食ってない。)
        魔女に関係なくても周りには関係するんで。ご老人には席譲らないとなんで。
        あれ。つまり魔女って若作りの術か。これなんかお前帰る前に話したな。
        若作り術の大家にでもなって有名になればいいんじゃないかって話…そういえば。
        お前ってまだ不死身なn(言いつつ、足をとめた相手を振り返ろうとしたところで打撃。)
        (くの字になって吹っ飛んで、道をゴロゴロと転がっていく。ザックの重みで止まった。) -- ルドルフ 2012-02-20 (月) 22:36:23
      • http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst009353.jpg -- ルドルフ 2012-02-20 (月) 22:36:49
      • コミュニケーション能力が高くて不自由するということは無いでしょう
        良い年齢したオッサンが愛想の一つも使えないなんて問題ですよ家主?
        (歯ぎしりするのを見てふふん、と鼻を鳴らしながら)
        褒められるような事を一つでもしてからそういう突っ込みはして下さい家主、このまるでダメなオッサン
        選んだ結果がこれですよ!!!(キッ)
        (ぐちぐち言う家主を睨めつける。完璧すぎてぐぅの音もでない八つ当たりであった)
        ……?(何を言っているんだ…?お前は…?と言いたげな表情)
        (まじまじと顔を眺めれば、たしかにまだ若…若くもないが、オッサンというには多少遠いような気がしなくもなかった)
        (…とは言え、この死に切った目と表情は若者のそれとは程遠い。)
        (結論として)…いややっぱりオッサンです、精神的にくたびれてます
        なんかもう心から加齢臭がします

        はわわすいません家主足が滑っちゃいましたー 大丈夫ですかー(清々しい棒読みで言いながら家主の元にのんびり歩み寄る)
        家主そんな調子で大丈夫なんです…?
        か弱い魔女がうっかり滑って転んでやっちゃった攻撃受けてそんな状態で、戦争とかいけるんです…?
        向いてないと思いますよ家主、今からでも遅くないですからまたお店でも開いたらどうです
        (脇にしゃがみ込んで、家主の脇腹をつつく) -- クロニカ 2012-02-20 (月) 23:03:11
      • (脇腹をつつかれて、地面の上でひくひくと震えている惨めな姿。)
        (周囲、近所の住民たちが惨状を見てヒソヒソと話をしているのがなんとなく伝わってくる。)
        (二分ほど経った頃。ようやく痛みを堪えられるようになったのか。)
        ぐ…軍でもフレンドリー・ファイアは重罪だこの野郎…
        撃たれる筈がねえ所から弾着たら当たるわ…軍法会議待たずに射殺だボケ…
        (震える声で言いながら、よろよろと立ち上がった。)
        (身についた埃を払って、体の異常を確認するように屈伸。)
        ふぅ…まった(く、と。言葉の途中でクロニカを置いて駆けだした。この男地味に足が速い。)
        やめた!連れてかねえ!お前をつれていくと嫌な予感がする!じゃあな!
        (大声でここまで言うまでの間に姿が小さくなっている。この数年、復員の為に身体は鍛えていたらしい。) -- ルドルフ 2012-02-20 (月) 23:24:12
      • (あらやだひょっとして前に居た子供の…?)
        (母親…姉かしら…どっちにしてもやっぱり…等、まるで非が無いのにズンズンご近所での評判が落ちていく家主)
        (取り敢えず営業スマイルで、こちらをちらちら盗み見る面々に頭を下げる)
        フレンドリー・ファイアだなんて人聞きが悪い、うっかり足と手が滑っただけです
        耐久性が足りないんですよ家主、鍛え方が足りないんじゃないです?
        (産まれたての小鹿のように立ち上がる家主を目で追い)
        (自分も立ち上がろう、とした瞬間家主が駆け出す。何このオッサン早い)
        あっ…?!
        ちょ、やっ…
        (家主を追おうとして、キャリーバッグの存在を思い出しそちらを見て)
        まっ、ちょ は、話が違いますよ家主?!っていうかは、はや…
        くっ…!
        (キャリーバッグを引っ掴んで慌てて追いかけようとする、がしかしとにかくこの家主足が早い)
        (所詮引きこもりダメ家主と侮っていたのもあるが、追いつくどころかどんどん背中が遠くなっていく)
        わ 私を(見)捨てる気ですか?!約束が違います!
        私の恥ずかしい所(過去的な意味で)を散々見尽くして置いてそんなこの、卑怯者…!!
        (精一杯の大声で叫ぶものの家主がそれで止まるはずもない、むしろ速度が上がった気すらする)
        (はぁはぁ息を切らせて走っていれば、足首がぐねって全力で石畳に顔をぶつけた)
        ぐえっ
        ……ああ
        (逆にそれで頭が冷静になったのか、起き上がってキャリーバッグを開ける)
        (なんでご丁寧に走ってるんだ、と箒を引っ張り出して)


        (数分後そこには、ドヤ顔で箒に横座りして家主と並走する魔女の姿が)
        知りませんでしたか家主、魔女からは逃げられない -- クロニカ 2012-02-20 (月) 23:51:41
      • (後ろから聞こえるキャリーバッグを転がす音が遠ざかるのに、表情にあくどい笑みが浮かぶ。)
        (が、続いて後ろから投げ掛けられた台詞と、それに合わせて周囲の目が冷たくなっていくのに、眉間に皺が寄った。)
        わざと誤解されるような言い方するんじゃねえよばーか!ばーか!
        畜生俺の評判がえらい勢いで低下してるじゃねえかおかしく無いですかこれどう考えてもおかしいでしょう畜生誰がこんなことをってあの馬鹿だよあの居候のせいだよ畜生よく考えたらあの居候させる命令下してきた上層部に仕返しするなら敵軍に戻るべきなんじゃねえのかこれ…
        (口からつらつらと流れでてくる愚痴。頬を濡らすのは涙じゃないです。汗です。)
        (ここで足を止めたらもうなんだかこの街にも居られないし何処にもいけない気がするので、構わずに走り続ける。)
        (と言うかスピードをあげた。野山を駆けるレンジャーの如く、ザックを背負ったまま。)
        (暫くして、後ろから相手の足音が聞こえてこないのを確認すれば、速度を緩めようと。)
        あの阿呆…もうこの街戻ってこれねえじゃねえか…どうすればいいってんだあの家…売るか…?
        でもあいつこれで住み始めたらコトだしなぁ…
        (そして、そっと後ろを振り返って。)

        (目が合った。)
        ずっけええええええええええええええええええ!ずるくねえか!ずりいぞおい!チキショウ!?
        しらねーよ!そのセリフは魔女の台詞じゃねーよ!もっとこうラスボスっぽい…いやお前ラスボスっぽいけどな!?
        (箒に乗った相手を指さしながら、再びスピードを上げる。流石に脇腹が痛くなってきた。)
        (しばらくそのまま走っていたが。)畜生これどうすれば、ッ(大通りに合流しそうになった所で、不意に急制動をかけた。)
        (同時に箒の上の、調子に乗った顔を此方に向けているクロニカの服の背を掴んで、引きずり落とす。)
        (とはいえ最高速に乗っていた勢いを殺しきれず、大通りに向けてゴロゴロと転がって。)
        (停止した二人を掠めるように、馬車が通り過ぎた。)
        (クロニカを腕の中に抱えたまま、顔面を硬直させている。馬車の土埃が消えた頃。ふらふらと起き上がって。)ま…前見て箒乗れ!? -- ルドルフ 2012-02-21 (火) 00:18:10
      • ずるく有りませんよ、魔女としてかくあるべき姿です
        というよりこんなに箒を乗りこなせるようになったことを褒めて欲しいですね
        (どやっと胸を張りながら、いかに箒を乗りこなすのに苦労したかつらつらと語る)
        (無論前は見ていない、見ないと危ないという事すらすっぽ抜けている)
        諦めて止まれば良いと思いますよ家主?
        なあに諦めてしまえば楽になります、人間諦めが肝心…?(急過ぎる家主の減速にきょとんとする)
        (間もなく、箒から引きずり降ろされた。)
        (きゃあ、とかひゃあ、とか兎に角我ながら女の子らしい悲鳴が出たような気がするが…)
        (馬の嘶きやら地面を転がる音やら、何処かから聞こえる危ないとかそういう声やらに打ち消される)
        (何が何だかわからず目を回している内に、体の揺れは止まった)
        な、何です…?どういう…
        (ようやく舌を噛む危険性が無くなったので、状況を尋ねようとして、尋ねる前に理解した)
        (理解したといっても、危険性を理解したのではなく、単純に自分が家主に抱えられているという状態を理解したのだが)

        (起き上がる家主を見上げる魔女の顔は、場に相応しくない赤面顔であった)
        (一瞬遅ければミンチだった、という状況を分かっているのか居ないのか、まだそこまで頭が回らないのか)
        (熱に浮かされたように、ふらふらよろよろ立ち上がって)
        (普段なら痛いだのもっと助け方があるだろう、だの憎まれ口がいくらでも浮かぶのだが一つも浮かばず、こくこく頷く)
        あの、はい あの…はい、はい…その、あの… ありがとうございます、はい…
        その なんというか あの…でも怪我しても、あれです あの、治る、治りますので… -- クロニカ 2012-02-21 (火) 00:54:48
      • (咄嗟であれば、腕の中の相手の顔なんて見ている余裕もなかった様子。)
        (赤面したクロニカには気づかぬまま、立ち上がれば体についた埃を払って。)
        馬車乗る前に二度も転がるとか、これ見えねえところどろっどろなんじゃねえかな…
        つーかあの馬車あぶねえな…余所者か?
        (いつつ、とぶつけたらしい肘を撫でながら、通り過ぎていった馬車の後姿を眺める。)
        (砂煙を巻き上げて駆け去っていった馬車は、曲がり角を偉い勢いで曲がって、視界から消えた。)
        (そこにかけられた言葉。治りますので。その発言に、はっと動きを止めて、クロニカの方を見て。)
        あー…そういえばお前…怪我しても治るんじゃねえか…
        (指が落ちても生えてくる相手である。馬車程度ならぜんぜん平気だろう。完全に失念していたらしい。)
        逃げるチャンス無くした…(がくり、と肩を落とした。)
        (ふらふらと、馬車のやってきたほうへ向けて大通りを歩き出す。) -- ルドルフ 2012-02-21 (火) 22:48:20
      • (両頬に手を当ててごにょごにょ言っているとこちらに顔が向いた)
        (慌てて顔を覆うようにして俯く) いえ、治るといってもあれほどの再生能力はもう無いのですけれど、はい まあ死なない程度には みたいな
        (ごにょごにょ言うと、立ち上がり転がっている帽子を拾い上げて、埃を叩きながらこくこく)
        (帽子をかぶりなおして、肩を落としている家主の方へ歩いて行く)
        魔女からは逃げられないんですよ
        約束は約束、契約は契約です 一度ついていくのを了承した以上絶対に逃しませんよ
        (熱い頬をぺたぺた触って冷ましながら、倒れているキャリーバッグを起こして後を追い始める)
        (みるも無残な有様になった箒は、残念ながらもう使えなそうだ)
        …家主大丈夫でした?怪我は無いです?
        怪我を治す魔法ぐらいなら使えますけれど…
        (小走りに横に並びながら顔を見上げる) -- クロニカ 2012-02-22 (水) 00:13:45
      • 馬車に引かれて死なない程度あれば、普通に生きてる分には十分なんじゃねえか…?
        (昔よりは低下したにしろ、うらやましいやら恐ろしいやらな相手の治癒力に首を振って。)
        いや、しかし血だらけになられてもそれはそれで周囲の目が痛かったのか…?
        まぁなんにせよ、前見て箒乗れよ…
        (なんでこんな子供相手に言うようなことをいわにゃならんのだ、とぐちぐちと。)
        (体ばっかり大きくなりやがってからに、と小さく呟いたのは聞こえたのかどうなのか。)
        あいあい。わかったわかった。ついてくりゃいいさ。
        (がらがらと聞こえてくるバッグの転がる音。もう走って逃げることもない。)
        つーか目を離したらそっちの方が恐ろしい気がしてきたわ…
        ただし馬車代やらは払ってやれねえからな。自腹で出せよ?
        (最後にあったときと比べてもより貧乏度が増している現状。)
        (さすがに己以外の旅費まで負担するだけの懐の余裕はないらしい。)
        あぁ?怪我?(自分の体を見下ろして、腕を回したりしてチェック。)
        …大丈夫だろ、たぶん。とりあえず、ほら。馬車が出ちまうから行くぞ。
        (気づけばどたばたしている間に、ずいぶんと時間がたっている。)
        (元より馬車が出るまでにそんなに時間が余っているでもない。)
        (男はクロニカの空いているほうの手をつかめば、歩く速度を上げて。)
        こいつ連れてったら准将何言いやがるかなほんと…
        (まだ見ぬ上司の反応を考えながら憂鬱な表情で、馬車駅へ。己の元居た場所への出発点へ向けて、歩き出した。) -- ルドルフ 2012-02-22 (水) 01:19:20
      • …そもそも急に逃げる家主が悪いんです、気をつけますけど…
        (まだ何時もの調子が戻っていないのか、ぶちぶちと小声で文句を垂れる。)
        (家主の呟きを耳ざとく聞きつけて、むっと眉を顰めた。)
        今のはついうっかりしていただけです!
        何です家主、そんな言い方するともう一緒に寝てあげませんからね…!
        (とにかく人聞きの悪いことを大声で言いながら、追う速度を上げる)
        歩くの早いんですよ家主、もっとゆっくり走って下さい!
        家主にそんな甲斐性求めてません、今のわたしきっと家主よりお金持ちなんですから
        何なら家主の分の旅費も払っても良いですよ?
        (本当に大丈夫かとは思ったものの、馬車が出ると言われれば無理に引き止めて調べることもできない)
        (とはいえ結構な衝撃だった、念のため落ち着いたら…と考えながら歩いていると、引かれる手)
        (ようやく落ち着いていた鼓動が激しくなる)
        (家主の憂鬱な表情とは対照的な顔で、掴まれた手を見て)
        (速度を上げて、何とか家主の隣へ並ぶ)
        (やぬし、と呼ぼうと顔を上げ、止めた)……家主というのもなんだか変ですね
        …ルドルフさんはもう少し喜ぶべきです、こんな可愛い魔女に好かれる機会なんてそう滅多に無いんですからね
        前言撤回しますと、私は多分恐らく貴方のことが結構な確率で好きですよ
        だから貴方ももう少し私のことを好きになるよう努力してみるべきです …してみたらどうでしょう
        すれば良いんじゃないですか ……してみてダメならそれは、あれですけど
        (どんどん落ちていく声量。赤い頬を誤魔化すように背けられた顔のせいで、後半はもう呟きに近い) -- クロニカ 2012-02-22 (水) 01:48:55
      • だからお前はもう少し言葉選べや!
        しかも布団もぐりこんできたのお前じゃねえか!一緒に寝ろなんて言ってねえよ!
        (どう思い返しても自分に落ち度があった覚えはない。狭い布団で難儀した覚えしかなかった。)
        無理。馬車遅れるから。チケット無駄になるから。
        マジで。じゃあ旅費お前持ちで。
        (完全にプライドとか存在しない返答である。金に困った男の末路。足早に歩く。)
        なんかお前にルドルフさん言われると恐ろしいな…なんか裏がありそうだな…
        …その前言撤回はどうなんだ。結構な確立ってのもまた曖昧な。
        好きになる努力って、そんなお前、見合いじゃねえんだから…。
        (なんというか完全に反応に困るクロニカの反応。)
        (これ手を繋いでていいものなのだろうか、と思うも、あえて離すのも問題に思えて手を繋いだまま。)
        よくわからんけど、俺にとってお前はあのチビ状態が普通なんだ。そういう対象として見れるでもない。
        今のお前がでかいのはわかったけど、いまいちまだ現実感があるでもない。
        (少しの期間でここまででかくなって帰ってくるなんて思ってもみなかった。)
        (自分の下に居候していた相手は、どう見ても見た目幼女であった以上、そういう対象としてみた覚えもない。)
        好きになるとしたら、そのうち好きになるだろうさ。
        そういうの、努力して好きになっても、長続きなんてせんだろ。
        悪いけど、そうとしか言えん。なるようにしか、ならん。
        (クロニカのほうを見るでもなく、視線は足を進める方向を見たまま頭を掻いて。) -- ルドルフ 2012-02-22 (水) 02:21:33
      • 私から進んで(一緒に)寝たみたいな言い方しないで下さい!
        よしんばそうだとしても受け入れた以上同罪じゃないですか!私(他人と同じ布団で寝るの)初めてだったのに酷いです…!
        選んでますよ!バカにしないでくれます?!

        出世返しを期待しています(呆れきった表情で溜息を付く)
        ……ルドルフさんひょっとしてペドフィリアの気がありました…?
        (小さい状態じゃないとそういう対象として見れないのか…、と困惑の表情)
        戻ろうと思えばあの時の体型にも戻れますけれど…
        え、でもそれ世間的にどうなんです…?
        私はともかくとしてルドルフさんの世間体が壊滅状態ですよ…?
        (困惑した表情のまま、言葉を聞いて)
        …つまり時間次第ということですね、問題ありません
        私は貴方より確実に長生きしますしそうそう死にませんし…
        じゃあ好きになる努力は良いので、長生きする努力をして下さいね
        (魔法でどうこうして不死身にするとか、長生きさせるとか…そんなことができない訳でもないけれど)
        (恐らくこの男は嫌がるだろうなぁ、と思いながら、掴まれたままだった手を握り返すようにして)
        では取り敢えず現状、私を紹介する時は「惚れた腫れたで勝手に押しかけてきた魔女」で良いですよ
        非常に不本意ですが
        (不本意も何も、そのままなのだが、それで我慢します。と魔女は笑う)
        そういえばルドルフさん、私結構料理の腕上がりましたよ
        手の込んだ料理も作れるようになりました、目的地についたら披露してあげましょう
        (ふふん、と胸を張り)あの時頂いた物を大体再現出来るようになったのではないかと…
        楽しみにしてて良いですよ
        (語りながら歩いているうちに見えてくる馬車駅。)
        (土壇場で増えた、非常に厄介で口うるさくてそそっかしい荷物は、あれが駅ですね、等と微妙にテンションを上げて)
        (逆に手を引っ張るようにして駆け出す)
        (キャリーバッグが石を跳ねて喧しいことこの上なく、きょろきょろして相変わらず前を見ない)
        (むしろ小さい頃より面倒になって帰ってきたように思えるのは、きっと気のせいではないだろう)
        (この先が思いやられすぎて、男にとっては気が重いだろうが…)
        …旅路が楽しみですね、ルドルフさん
        (不安も心配も全く感じられない、本当に何も知らなければ可愛らしく感じられる筈の笑顔を向けて魔女は笑った) -- クロニカ 2012-02-22 (水) 02:57:26
      • 人の布団に潜り込んできたのてめえだろうが!?射精したから和姦みたいなこと言ってんじゃねえ!
        あっ わかった こいつわざとだ
        畜生誰がこんな魔女をうちに…あ、そうだ今から行く軍の上層部だよ畜生テロるぞ…
        (切っ掛けになった命令書を思い出したか、嫌そうな顔でギリギリと歯ぎしり。)
        出世(笑)叩き上げの現場兵でしかも一旦退役した人間が出世とか…
        (考えれば考えるだけ未来のない駄目な男である。どうしてこうなった。)
        ねえし。ガキのお前がレディ扱いしろって言った時にレディ(笑)言ってやっただろうが。
        戻れんの!?なんなんだ魔女って…粘土細工か…?
        もう既にお前の発言で俺の世間体壊滅してるわぶん殴るぞテメエ。
        (こいつどうせ回復するのならマジでぶん殴ってやろうかと真剣に考える三十路前男。)
        時間がたってもお前に惚れるとは限らんからな。そこの所ちゃんとわかっとけよ。
        そろそろ好きになりました?とかちょくちょく聞いてきやがったら魔法界叩き返すからな。
        …戦場だと、長生きできるかどうかなんて、運次第だ。
        死ぬときは死ぬ。それまでに好かれるように、とりあえずまずは言葉に気をつけとけ。
        今のところ俺の中の好感度だだ下がりだからな、お前。
        (顔を顰めて深いため息。本当にどうしてこうなったのか理解できず、首をふるしか無い。)
        上司に話しするときは「あんたのせいで取り憑かれた怨霊の類だ」って紹介してやるから安心しろ…
        以前があんまりにもあんまり過ぎたから、腕が上がったと言われても…とりあえず料理一回で指何本落とす?
        (基準がそこらしい。去り際に馳走された料理を思い返すと、この口ぶりではどの程度進歩したものやら。)
        そりゃ、お前のカバンにソース系のレシピ突っ込んでただろ。再現もできるわ。
        まぁ、期待しない程度に楽しみにしてるわ。相変わらずうまい不味いはわからんけど。
        (男の変わった味覚障害は、今に至っても治っていないようで。)
        (肩をすくめて、ちっとも期待していない、という口調で言葉を返した。)
        (駈け出した相手に腕を引かれれば、だから前見ろいってんだろうが、と突っ込んで、駆けないように腕を引く。)
        (でかくなっても中身が変わらないすぎる目前の女。御しづらい分、たしかに面倒臭さが増しているようにも思える。)
        (楽しみですね。そりゃお前は楽しみだろうけど。その言葉を飲み込んで、ただ深いため息を吐いて。)
        とりあえず、さっさと切符買ってこい、クロニカ。
        (初めて魔女の名を呼んで、男は旅立ちの空を見上げた。) -- ルドルフ 2012-02-22 (水) 03:50:19
  • 今日は私が晩ご飯を作りますよ家主

    (と不穏極まり無い宣言をした魔女っこがキッチンに篭ってから1時間が経った)
    (「決して覗かないで下さい」という台詞が更に不穏さに拍車をかける)
    (少なくとも何かが折れる音や潰れる音が聞こえないのだけが唯一の救いか) -- クロニカ 2012-02-12 (日) 00:56:00
    • (熱でもあるのか。と怪訝そうに尋ねたのも一時間前。)
      (昔話ではこのようにこもった女が自分の羽で機織をしていた。)
      (しかしそれに照らし合わせると、少女は自分の血肉で料理でもしているということになる。)
      いや…カニバリズムはないわ…(自室の布団の上でごろごろしながら益体もない独り言。風邪の後、さすがに自室は返してもらった。とりあえず居候の少女は、また風邪でも引かれると困るので、逃げた元カノが住んでいた部屋に放り込んだ。) -- ルドルフ 2012-02-12 (日) 01:02:49
      • (1時間が過ぎ、2時間が過ぎ…晩飯と言うより夜食、というような時間になって)
        …何を人が頑張っているときに寝ているのです家主
        失礼だと思わないんですか
        (寝ている家主の背を蹴る小さい足)
        (かなり疲れた様子ではあるが、取り敢えず見たところ赤い染みはついていない)
        ご飯ですよ家主、手を洗ってきて下さい -- クロニカ 2012-02-12 (日) 01:10:14
      • (普段からまともに食べていないのもあって、別に時間の推移は気にならなかった。)
        (が、布団の上であれば気づけば寝ているものである。)
        (安らかな眠りの中、夢は見ていたのかどうか。いずれにせよ眠りは邪魔された。)
        ぐへぇ。(情けない声を上げて目覚めた。顔をしかめて身を起こす。)
        出来たのか…?(相手の姿を見ても、赤色はない。着替えたのではあるまいな、と思いつつも。)
        あいあい。(のそのそと立ち上がり、洗面所で手を洗って。食卓へ赴いた。) -- ルドルフ 2012-02-12 (日) 08:16:32
      • (食卓の上は料理であるかすら怪しいグロ肉に溢れていました)
        (…というようなことも無く)
        …少し時間が掛かりましたね、まあ急いで切断事故が起きるよりマシです
        (チキンライスの上に薄焼き卵を乗せたオムライス)
        (星型に抜いたにんじんが入ったシチューと、グリーンサラダ)
        (お子様ランチか!と言いたくなるメニューだ。)
        (オムライスにかかったケチャップと、横に寝転がっているタコ型のウインナーがお子様ランチ感に拍車をかける)
        寝起きには少し重いかもしれませんね…
        まあ良いです、座って下さい家主 いただきますしますよ
        (コップに活けた花と、小さいキャンドルで果てしないチープ感を演出したテーブルを前に)
        (椅子の上で足をぶらつかせながら手招きする)
        料理をしていた方に出すには少し恥ずかしい物かもしれませんが、初心者にしては上等だと思います
        …いえ、ちゃんと味も見ましたしおかしな材料は入れてません 疑わしいのなら先に食べますよ
        いただきます、です
        (失神するほど不味い、という事もない。ただ色々と惜しい料理)
        (オムライスに乗った卵は、厚さにむらがあって所々焼けすぎているし)
        (シチューは混ぜすぎたのかじゃがいもが粉砕されている)
        (サラダは…上にかかっているフレンチドレッシングが、少し酸っぱすぎる)

        ………サラダは食べなくて良いです家主
        (一口食べて、何とも情けない表情になった少女が首を振る)
        ……おかしいですね、味見した時はこんなに酸っぱくは…
        (フォークを咥えながら肩を落とした。味見のしすぎで舌がバカになっていたのかもしれない) -- クロニカ 2012-02-12 (日) 12:42:55
      • (部屋へ入る時、なんとなく見るのが恐ろしくて目を背けていたものの、そのままでいられるはずもなく。)
        …お。(思い切って視線を向けてみれば、思いの外、というか普通にまともに料理が載っているのにびっくりする。)
        お前…よく卵薄く焼けたな。
        (感心した、というように数度頷くのは、ある意味失礼であるかもしれない。)
        (ほうほうほう、と頷きながら、並んだ料理たちを眺めて。促されるままに食卓についた。)
        (食卓の飾りつけ。ここ数ヶ月意識したことのなかった要素だ。)
        (チープなそれに悪口を吐く訳でもなく、大人しく席に座って。)
        いや。それは関係ない。俺から代金とる訳でもなく、お前が作ったんだ。
        別に恥ずかしがる必要ないだろ。(金を取る料理と、人に馳走する料理。その違いを教えるように、そんな言葉。)
        あいよ。いただきます。
        (祈りを何かに捧げるでもなく、料理に手をつけた。)
        (特に観想を言うでもなく、もくもくと。美味い不味いがわからないのであれば、当然か。)
        (無理に世辞を言うでもなく、一つ一つ口に運んでいって。)
        …ん。(サラダを口に運ぼうとしたタイミングで、食べるなという指示が出た。)
        (完全にスルーして口に運ぶ。もぐもぐと咀嚼して飲み込んで。)
        確かに酸味が強いな。(相手の台詞を否定するでもなく、きっぱり言って頷いた。)
        ドレッシングを作るときは、計量をちゃんとして、既存のレシピから素材の比率を崩すな。
        大体あぁいうのは万人向けの味になってる。料理に手馴れてから、自分の味を探したほうがいい。特に初心者は、バランスを調整しようとして逆に崩す。
        (言えば、フォークを置いて椅子から立ち上がった。少女に背を向けて、部屋から出る。)
        (しばらくすれば、帰ってきて。)やるよ。(紙片を一枚、少女の前の卓上へとおいた。)
        (再び席について、残りの料理を食べ始める。紙には、調味料の混合比率。) -- ルドルフ 2012-02-12 (日) 21:06:05
      • 今日1日で私のコレステロール値が跳ね上がりましたよ家主
        (どことなく得意げに頷く。失敗した卵焼きはすべて自分の腹に収めた、しばらく卵は見たくない)
        (考えてみれば人に料理を振舞われることはあっても、振る舞うことは無かった。)
        (そも誰かのために何かをする、というの自体久しい行為な気さえする)
        (淡々と料理を口に運ぶ家主をちらちらと覗き見ながら)
        (相手の口から感想が出てこない事に安心するべきか、それともがっかりするべきか分からず…)
        (しかし食べているのだから不味くはないのだろう、と自分に言い聞かせながら食事を続ける)
        (オムライスとシチューはそれなり、素人なりに食べられるできの筈だ、サラダは失敗だったけれど)
        (無駄に拘らず市販の物を使えばよかった、と後悔している真っ最中に、忠告がスルーされた) …酸っぱいですから食べなくて良いです!
        (聞こえなかったのか、と声を荒げ思わず椅子を立ちかける。)
        (当然ではあるが、足が床に付かなかった)
        いっ
        (\ゴン/という小気味良い音と共に蹲る)
        (痛くて立ち上がれないのではなく、今度こそ感想が怖くて立ち上がれなかったのだが)
        ……はあ、はい… はい(想像外に穏やかなアドバイスを貰っておずおずと顔を上げる)
        (もそりもそりと椅子に座りながら、去っていく背を見送った)

        ………機嫌を損ねたのかと思いました、はい
        (置かれた紙を見ながら呟く。)
        そうではなかったようで安心しました
        これは最初に日に作って貰ったドレッシングと同じ物ですか?
        (あれは美味しかったですよ、と紙にかかれた文字を目で追いながら目を細める) -- クロニカ 2012-02-12 (日) 21:50:57
      • 普段料理しない奴の料理食っただけで、不機嫌にはならん。
        (シチューのにんじんをしげしげと眺めてから、口に運んだ。)
        (塩も胡椒もその他も、一般的なブレ幅から大きく外れていない。)
        (不味くはないのだろう。きっと。少なくとも食べていて不快になるわけではない。)
        (最初の日。言われて茫洋と思い返す。あの時自分の作ったそれを思って、首を横に振った。)
        別だ。あの時はサラダ油しかなかったし、食材も少なかったから、あの味にした。
        それは材料揃えて作るときの奴だ。オリーブオイル使ってるだろ。
        あの時の味がいいなら、後で書いてやる。
        (シチューをいったんおいて、もそもそとサラダを口に運ぶ。)
        (美味い不味いはわからずとも味覚はあるので、眉間に少し皺がよる。)
        …ほんとすっぺえな、これ。
        (ぱりぱりと口の中で野菜が砕けるたびに、踊るドレッシング。というか酢。)
        (さすがにこれは不味いといっていいのではないだろうか、という気分になってきた。)
        (不味さがわかった気はする。しかしあまり嬉しくない。)
        …体には良いのかも知れんな、これ。
        (とりあえずサラダから片付けることにしたらしい。達観した表情で野菜を食む家主。)
        指はもう落とさなかったのか。 -- ルドルフ 2012-02-12 (日) 22:31:16
      • 普段人に料理を振る舞うことが無いのでどの程度で人の機嫌を損ねるのかわかりません
        なるほど 油なら何でも良い訳ではないんですね
        (ふむふむ、と納得したように頷いて丁寧に紙を畳む)
        酸っぱいから食べなくて良いと言っているんです
        そういう微妙なフォローは入りませんから、食べなくて良いですから
        (眉間に皺を刻みながら酸っぱい酸っぱいと言われて、だから忠告したじゃないかと不機嫌そうに)
        そこまででも無いです、標準よりやや酸っぱいくらいです
        (ムキになって言いながらサラダを口に運んで咽た)
        ……
        (家主にならってサラダから片付けることにする。)
        (これはむしろ胃に悪いだろう…と遠い目をしながら、酢漬けになったレタスを齧り)
        入ってるように見えますか
        落としてません、慎重に調理しましたから
        (若干のドヤ顔)
        これでも家主が料理しているのを観察していましたからね
        料理というのもなかなか楽しいものです -- クロニカ 2012-02-12 (日) 22:44:14
      • よく知らんが、下手だってわかってた上で下手なりに作ったのに機嫌を損ねることは………時々しかないんじゃねえかな。一般的な関係であれば。
        (上下関係があれば知らんが、と視線を軽く上へ向けた。軍時代の何がしかを思い出しているのかもしれない。)
        油だって出汁みたいなもんだ。材料が違えば味も違う。なら味のバランスも変わる。
        (もそもそと野菜を食む。虫だ。俺は虫だ。でもこの酸味はもしかして殺虫剤ではないか。)
        酸っぱいだろ。ややっていうかかなりっていうか、むしろすげえすっぺえ。
        (木酢って確か病害虫防除に使われてたわ。なんて益体もないことをつらつらと考えつつ、気づけばサラダは空になった。)
        入ってなさそうに見えるな。
        チキンライスの隠し味、とか言われたらこの場で胃の中身を履き出してしまうが。
        (取りおいておいたチキンライスとシチューをもぐもぐと食べる。余り食べる速度は早くない。)
        (先程に比べて味が薄く感じるのは、酸味で味覚が破壊されたからだろうか。)
        観察してるだけで上達したのなら、才能があるかもしれないな。
        (たこウインナーをフォークの先で転がしてから、ぶすっと突き刺して口に運んだ。)
        楽しみながらやれるってのなら、いいことだ。
        なんなら、向こうに帰ってから練習して、料理屋でもやればいい。
        ドレッシングの味だけは、昔の俺が保証するだろうさ。 -- ルドルフ 2012-02-12 (日) 23:11:09
      • わかってますから酸っぱい酸っぱい言わないで下さい
        ………不健康な家主の健康の事を考えてあえて酸っぱくしたんです
        (咽ながら、ピクルスかこれはと言いたくなるサラダを何とか処理する。流石に舌が痛い)
        (ちびちびと水を飲んで舌を冷やしながら)
        自分の体の一部を相手に食べさせる事によって愛の呪いをかける
        という超古典的な魔術もありますが残念ながら使ってませんよ、安心して下さい
        …成る程、そういう進路もありましたね
        (それも悪くない、と言うように眉を上げて、コップをテーブルに置く)
        (それからポケットから取り出した紙を、家主の眼前に広げた)
        (紙には、試験の合格が確定した事が簡潔に書かれている)
        実のところ、先々月から来ていたのです 合格通知
        国に帰れば晴れて魔女です
        ……落ちていたら、料理屋を営むのも悪くなかったですね -- クロニカ 2012-02-12 (日) 23:23:31
      • (ストーカー女染みた魔術に、うへぇ、と顔をしかめた。)
        勘弁してくれ。幼女相手に愛の魔術とか、ロリコンじゃねえか俺。
        っつーか、お前使えんのか。そんな魔術。使って見せなくてもいいけど。
        (あぁ、やだやだ、と首を横に振りながら、減っていく料理たち。)
        へぇ。
        (目の前に出された合格通知をどうでもよさそうな視線で眺めながら、チキンライスを食べ終えた。)
        (もくもくとシチューを食べる。そこにわずか残った分をかき集めながら。)
        お前はさあ。何か勘違いしてるんじゃねえの。
        (言って、最後の一口を食べ終えた。)
        (前かがみにテーブルにひじを着いて、スプーンの先を相手へと向ける。)
        免許やら資格ってのは、義務じゃねえんだ。
        魔女だか魔法使いだかしらないが、免許を取ると徴兵されて軍役にでもつかされるのか?
        (ゆらゆらと指先で揺らされるスプーン。それを手元に引き戻して、皿の中へと置いた。)
        免許も資格も、やりたいことを後押しするものであって、縛られるもんじゃない。
        そんなの、こっちで仕事探すのも、お前の世界で仕事探すのも、一緒だろうが。 -- ルドルフ 2012-02-12 (日) 23:36:32
      • 正式な手順を踏んで儀式を行えば使えるかもしれませんが…
        生憎そんな悪趣味な魔術使う気にはなりませんね
        そもそも魔術を使って得た愛が本物であるとは思えませんし、作り物の愛は何れ壊れるものです
        不毛です(もくもくとオムライスを食べながら首を振る)

        (勘違い、と言われると不満気に合格通知を引っ込める。)
        スプーンで人を指さないで下さい、行儀が悪い
        …何です
        家主以前私が言ったことが引っかかってますね?
        意外に家主が私のことを思っていてくれたようで私は非常に嬉しいですよ

        ……まあ、半ば義務感と惰性と過去の思い出に縛られてこれを取ったことは否定しませんが
        (揺れるスプーンから目を逸らすようにして、合格通知を膝の上に置く)
        家主言ったでしょう、私が母親の事が嫌いだと
        正直イラッと来ました
        本当に家主は優しく無いですね、負け犬同士傷を舐めあう事すらさせてくれないとは

        まあでも、あれで吹っ切れた部分もありますから感謝しましょう
        …取り敢えず国に帰って、母の研究を継ごうかと思います
        ……大凡この体も母の魔術の研究成果の一環でしょうし
        (何となく、呪いを解くのは母との繋がりを絶ってしまうような気がして避けてきた)
        (しかしなにはなくとも前に進むには、まず向き合わねばなるまい、と)
        ……もしかしたらその結果、母の研究が素晴らしいものだという発見があるかもしれませんし -- クロニカ 2012-02-12 (日) 23:59:31
      • 別に思ってたとかじゃねえ。勘違いしてそうなのにそのままなのが、気に食わなかっただけだ。
        (水の入ったコップを手に取った。思えば食事中、男は水に手をつけていなかった。)
        あぁ。言ったさ。負け犬でも犬は犬だ。群れの中の立ち位置には上下がある。
        お前はまだ、スタート地点にも経ってないのに、俺の前で負け犬気取られても困る。
        (少しずつ水を口に含む。舌の上をフラットにするように。)
        感謝される謂れもない。俺の言葉でお前が何か吹っ切れたなら、お前が勝手に吹っ切れただけだ。
        (こんなのの言葉で立ち直ったとか思うなよ、と。空になったコップをテーブルの上に置きながら、緩く首を振る。)
        まぁ、母親と同じ事にならないように、適当にやるんだな。
        It takes all the running you can do, to keep in the same place.
        変わらなければ、後ろに流されていくだけだ。
        (自重混じりに小さく笑って。それから、眉を少し上げて、今度は普通に僅か口元を歪めた。)
        なんだ。期待してるんじゃないか。
        研究なんて、成果なしが7割。曖昧3割だ。気負いすぎないように、手を出すんだな。
        でも、本当にお前の実年齢が三桁だったら、下手に手を出すと一気に老化してしわくちゃかもな。
        (どうなるやら、と。この家主にしては珍しく、冗談交じりに。) -- ルドルフ 2012-02-13 (月) 00:29:45
      • 家主こそまだゴールにも辿りついていないのに一丁前の負け犬気取るのはどうかと思いますよ
        (だいぶ遅れて、最後の一口を腹に収めふう、と息をつく)
        ええ、本当に
        人が人を変えようなんて思い上がりでした
        人なんて所詮勝手に切っ掛けを見つけて勝手に変わっていくものです
        …ですけれど、切っ掛けとなったのが家主であるのは事実ですから
        (よいしょ、と椅子を降りて頭を下げる。)
        (そうすると完全にテーブルに隠れて姿が見えなくなるのだが)
        ありがとうございました、家主
        (長い長い間頭を下げて、やがてひょっこりテーブルから顔が覗く)
        ええ、2倍の速度とまでは行きませんがまあ それなりに頑張って走りましょう
        ……まあ、多少は
        (目を逸らしながら頷く)
        知らないんですか家主、魔女にとって三桁の年齢なんてまだ若造ですよ?
        麗しの美女になるかもしれません、見せられないのが残念です
        (冗談だか本気だか分からないようなことを言いながら、空になった皿を集め始める)
        …まあ、そういうことでして
        明日にはここを発とうと思います
        (つまり、珍しく少女が料理をするといったのはそういう訳だった)
        (元々家を出る日は初対面で見せた誓約書に書いてはあったが、恐らくこの家主は覚えていないだろうな、と) -- クロニカ 2012-02-13 (月) 00:44:22
      • まぁ、人間落ちる所まで落ちるとこうなるってことくらいは、解ったろ。
        変われたのなら、もうこんな所まで落ちてくんなよ。
        (椅子を降りた相手に、眉を上げて。頭を下げたのを見れば、一度、テーブルの上の、空になった皿たちを見た。)
        (それから、テーブルの向こう。視界には入らない相手の頭があるであろう所へと、視線を向けて。)
        (そっと目を閉じた。どういたしまして、というのも違う。こちらこそ、というのも何か違う。)
        (結論は、沈黙。気まずいものでもない。そして目を開ける頃に、丁度相手も頭をあげた。)
        …急いで走りすぎて、階段を転がり落ちないようにな。
        後、期待しすぎて、駄目だった時に恨まないように。
        (現金な奴め、と。口元を僅かに歪ませて、首を緩々と振る。)
        三桁で若造って、なんだそのエルフみたいな計算は。実はお前の世界の連中は皆エルフか?
        美女(笑)すみません噛みました。
        (男も立ち上がれば、皿を重ね始める。燃え尽きた小さなキャンドルは回収するが、コップの花はそのままに。)
        …あぁ、そうか。確か一年。時期だな。
        (そういえば、と数度頷いた。少女の考えどおり、すっかり忘れていたらしい。)
        まぁ、俺は寝てるかもしれないけど。
        何で帰るんだ。箒か?お前が飛んでる所見たこと無いけど。落ちるところだけで。
        (初めて会った時も、訪問してきた相手を出迎えるという、魔女らしくない状況だった。) -- ルドルフ 2012-02-13 (月) 01:11:16
      • 昔は老婆の姿、というのが当たり前でしたが、ここ最近ブームが代わりまして… 魔女たるもの、永遠の若さを保つ魔法ぐらい使えて当たり前みたいな風潮がありますからね
        (重ねた皿を持って台所へ歩いて行く途中、思いっきり家主の足を踏む)
        (やっぱり忘れていた。まあこの家主らしいと苦笑する)
        ええ、家主に早起きなんて期待していません
        起こしても起こしてもしぶとく寝ますからね
        (寝耳に水はよく効きましたが、別れの朝にそれをやるのも…と悩ましげに首を振った)
        集合場所がありますので、そこまで徒歩で行って一斉強制送還です
        …箒に乗るのは不得手なんです、せいぜい30センチしか浮きません
        何より不安定ですし、あんなもの乗り物にする人の気がしれません全く
        その点キャリーケースに乗って移動するのは良い案だと思ったのですが…
        (食事の後片付けをしながら、あの時の街の住人の理解出来ないものを見る目を思い出す。)
        (流石に耐え切れなくなって途中から徒歩に切り替えたが、予想以上に近隣住民と交流する事になったのを思えば逆に良い判断だったかもしれない)

        (だらだらと他愛のない話をしながら、やがて後片付けも終わる)
        さて
        寝ますか、家主
        予想以上に夕食に時間が掛かってしまいましたね…
        (戸締りを確認して、部屋の明かりを落としてのろのろ階段を登る)
        (最終日も近くにようやっと充てられた寝室へ、おやすみなさいも言わずに引っ込み)

        家主もっと詰めてくださいよ、狭いです (枕を持って家主の寝室へ押し入る) -- クロニカ 2012-02-13 (月) 01:27:43
      • そういう意味ではお前の研究、美味くデメリット消せれば儲けになるんじゃいてえ!
        (小指にストライクしたスタンピングに思わず足を上げかけるが、手の中の己の分の皿を落とす訳には行かず、歯を食いしばって絶える家主。)
        あぁ、それが懸命だ。そりゃお前、寝たいだけ寝るのが人として幸せな姿だろ…
        世界のすべてが俺の敵に回っても俺だけは睡眠欲の味方だ…後水は一日耳から抜けなかったからやめろ…
        (思い出してげんなり。寝返りうつたびに耳の中で水が動く感触は思い出したくもない。)
        なんかツアーの自由行動終了後みたいだなお前…
        30cmて。お前家々を超えるどころかベンチに引っかかるレベルて…多分乗り物にする連中はもっと高く早く飛べるんじゃねえかな…
        (本当にこいつぽんこつだな、という視線で居候を眺めつつ、台所で食器を洗う。そういえば久しぶりな気がする。)
        (なんだかんだでこの数ヶ月、料理を作り続けていた。居候が居なくなった後も、もしかすると近所の住人は食材を持ってくるのだろうか。対応を考えてまたげんなり。)
        (そうこうしつつも、洗い物など結構すぐである。)
        おう。寝る寝る。マジ眠いわ…(与えた居室へ引きこもった居候を見送って、己の布団へ。)
        (嗚呼麗しの布団。この内側だけで生きていければどれだけ幸せなことだろう。)
        (サイズ的にも大きめなので、背の高い自分でも十分にゴロゴロできるサイズの)
        せめえよ!
        (潜り込んできた居候に、思わず叫びをあげた。)
        お前人がせっかく部屋を与えてやったというのに何故俺の布団を狭める… -- ルドルフ 2012-02-13 (月) 01:49:51
      • 思うのですが家主の布団は縦に大きすぎますね
        私がこれを干すときどれだけ苦労したか子守唄がわりに聞かせてやりたいです
        (もそもそと大きすぎる布団の中に潜り込みながら、溜息を付く)
        あの部屋広すぎて逆に落ち着かないです
        ずっと狭い場所にいましたし…
        本当にあの倉庫は寒くさえなければ完璧でしたね…、ええ 寒くさえなきゃ…
        夏は熱いし冬は寒いし、本当に最高の部屋でした

        それに最後ですから
        意外に人の体温というのは落ち着くものですよ家主、たまには誰かと寝るのも悪くないでしょう
        (重い布団に難儀しながら寝返りを打って、家主の腕に額を付ける)
        (触れた端から温さが伝わるのは流石の子供体温、羞恥心は無いのかと言われれば、子供なのは体だけなので無論恥ずかしい)
        (ただまあ哀しいかな、この体では間違いが起こりようがないのは分かりきっているので、最後の夜ぐらい良いかな…と思った) ………あとほら、寒いですし

        …取り敢えず気にせずいつものように寝れば良いですよ
        寝返りにだけ気をつけてくれれば
        試験に合格したのに家主に潰されて死ぬなんて冗談じゃないですから -- クロニカ 2012-02-13 (月) 02:11:43
      • しゃあねえだろ。普通の布団だと満足に手足伸ばせないんだから。
        (顔を顰めて布団の中に潜り込んできた相手を見る。)
        お前最後の最後まで嫌味とはいい度胸してやがるなこの野郎…
        広けりゃ落ち着かない狭けりゃ寒い熱いってどんだけだ…
        (注文の多い料理店じゃねえんだぞ、とぶちぶち愚痴りながら、少々窮屈そうに身を縮める。)
        そういうのはお前、もっと色気ある女が寝るときの台詞だわ…
        お前相手だとこどもの面倒みて一緒に寝る感じで特に落ち着くわけではないわ…
        (家主側にしてみれば、どう見ても子供な相手。意識などできるはずもない。)
        (腕に押し付けられた少女の額に眉間に皺を寄せたものの、振り払うでもなく放置して。)
        (ふはー、と一度大きく息を吐けば、天井を向いて目を瞑った。)
        寒いなら向こうのほうが良かったと思うぞ。実はあの布団俺のより高いしな。
        (こちらは綿布団。あちらは羽毛である。少女にとって重いのは、それも原因の一つだろう。)
        お前潰れても死なねえだろうが。
        むしろ俺もお前の置き土産が人型の血痕とか最低すぎて嫌だわ。 -- ルドルフ 2012-02-13 (月) 02:28:42
      • 未来の美女ですよ家主、わかってませんね…
        (やれやれ、と肩を竦める)
        それに大人相手だろうと子供相手だろうと、人肌は人肌ですよ
        体が子供でも心は大人なんですから、もっと乙女心を考えた台詞を吐いて欲しいですね
        (腰の辺りをげしげし蹴る。布団の重さのせいで大して威力が出なかった)
        (というか逆に疲れた)
        (家主に合わせるように息を吐いて、体の力を抜く)
        (暗さと重さと、ついでに暖かさが瞼の上にのしかかって、うとうとしながらあくびを一つ)
        ……家主に全身で人を潰す感触を教えてから旅立つのは…非常に心苦しいですね…

        (ふあ、と二回目のあくびをしながら、もそもそ布団から少し這い出す)
        家主、最後に何かしてほしいこと有りませんか?
        これでも魔法使いの端くれですから、もしかしたら叶えられるかもしれませんよ
        店を再建したいですとか、味覚をどうにかしたいですとか
        ……あと、ほら…居なくなった人を取り戻したいですとか そういう
        (自分に充てられた部屋に、以前どんな人間が居たのかまでは分からない)
        (とは言え、この家主にとって大事だったらしい 恐らく女性がいたらしいことぐらいは察せられた)
        ………いえ、余計なお世話でしたね
        (起こしかけた体をもう一度布団に戻す)
        ごめんなさい、眠いでしょう家主 寝ていいですよ
        …おやすみなさい -- クロニカ 2012-02-13 (月) 02:41:17
      • いてえ。やめろばかいてえ。ぜっせいのびじょ(笑)
        しょうがねえだろお前見た目子供なんだから。乙女心とか…
        (二人入れば狭い布団の中。蹴られて嫌そうな顔で身を捩る。相手が蹴るのをやめれば落ち着いて、一息。)
        心苦しいっていうか絶対にやめろ…つーかお前どんだけ脆いんだ…
        (ジタバタしたせいか、此方も眠気に襲われていた。くぁ、と大きなあくび。)
        (うつらうつらとし始める。最早自分の友と言える眠気に身を任せて。)
        (隣の相手が布団からもそもそと抜けだしても、もう特に反応することもない。)
        (話しかけられれば、茫洋とした頭のまま、気怠げに。)
        んぁ…。して欲しいこと…?
        (寝ぼけた頭で問いかけを反芻する。)
        (けれど、もう半分闇に飲み込まれている思考では、そんなことが思いつくはずもない。)
        (挙げられた例も、自分の中で是非に、と思う部分があるわけでもなかった。)
        (しばらくの沈黙。そうする間に隣の相手は再び布団へともそもそと潜り込んだ。)
        (少女が布団の中へと入り込んでから、しばらくして、ポツリと。)
        …特に、あぁ、いや。とりあえず死なんようにしろよ。それでいいや。
        (それを最後に、布団の中。男の思考は闇に落ちた。)
        (鼾を立てるでもない。静かな眠り。) -- ルドルフ 2012-02-13 (月) 02:59:33
      • (うつらうつらとしている頃に、相手より返答が帰ってくる)
        (僅かに口を開けて、何か言おうとして…困ったように笑う) ……心配しなくてもそう簡単に死ぬ体じゃありませんよ
        (本当にもうこの家主はどうしようもないな、と そんな感情を滲ませて呟き)
        (しかしついぞ最後まで、どうやら彼の役に立てなかったらしいことだけを心残りに)
        (少女も眠りへと落ちていった)

        https://lh4.googleusercontent.com/-44igNBvG7rI/TzgA2f-OyPI/AAAAAAAACvw/jF6rLe0cbTA/s574/%25E3%2581%2582%25E3%2581%25B5%25E3%2581%2585.jpg  

        (こうして、二人の珍妙な居候生活最後の夜は終わる)

        (やがて朝が来て、宣言通りぐっすり眠っている家主を他所に、魔法少女は極めて静かに身支度を終えた)
        (本当にびっくりするほど起きないな、と半ば呆れて家主を見下ろす)
        …家主、1年間ありがとうございました
        (軽く揺すりながら言ってみても、うんともすんとも言わない。)
        (最後の最後まで全く、と思わず笑ってしまう)
        ……存外に楽しい時間でした
        ええ、帰るのが多少惜しいほどに

        (ふー、と息を吐き、時計を見る。もう時間が無い)
        …さようなら
        (小さな手が家主の髪を撫でる、帰る前にもう一度くらい散髪しておけばよかった、と思いながら)
        (呪文を唱える。何のことはない、子供騙しのおまじないだ)
        (どうか幸せになれますように、と呟いて、頬にささやかな口づけを落として)

        (それで小さな魔女はきれいサッパリ出ていった)
        (本当に綺麗サッパリ、まるで1年間が夢であったかのように) -- クロニカ 2012-02-13 (月) 03:29:01
      • (早朝というにはまだ朝が遠い時間。)
        (少女が眠っている間に男は目を覚まし、布団から抜け出した。)
        (首を回した。こきこきと音がする。)
        (気怠げな仕草で部屋を出て、階段を降りる。)
        (この時間帯の厨房は、実に一年半ぶりだろうか。)
        (くぁ、と大きくあくびをして、髪を全て内側にしまうように、頭にタオルを巻いて。)
        めんどくせ。
        (ため息ひとつ吐いてから、動き出した。)
        (冬の早朝。まだ日の出ない、暗い時間。)
        (厨房は一度火を灯して、また火を消した。)
        冬場だしいけんだろ。
        (男は一度倉庫に寄って、少女のキャリーケースを弄った後、布団に戻る。)
        (なれない時間に起きた為、尋常ではなく眠い。)
        (布団の中。少女に寄って保たれていた暖かさの中、一分と待たずに意識は眠りへ落ちた。)
        (翌朝、少女が旅立つとき。男は一切起きる様子を見せなかった。)
        (完全にいつもの通り、夢の世界の中。)
        (頭を撫でられても、祝福を与えられても。)
        (そして少女が出て行ってから、数時間。既に太陽が天高く昇ったころに起き出して。)
        (倉庫の中にも、与えていた部屋にも少女の荷物がないのを見て、帰ったか、と頷いた。)
        …とりあえず、布団でも干すか。
        (そうして、長いようで短かった同居生活は、終わりを告げた。)





        (男の家を後にして去った少女の鞄の隅。クッションにするように、衣服の奥の方。袋に入った、密閉された小瓶が数個。)
        (ジェノバペースト、ボロネーゼソース、それに加えてトマトソースにホワイトドレッシング。)
        (帰ったらすぐに冷蔵庫に突っ込むように。そんな注意書きを伴ったレシピの紙が、瓶に貼りつけてあった。) -- ルドルフ 2012-02-13 (月) 03:48:44
  • (いつの間にやら夏の暑さも過ぎ去り、陽が落ちるのが早くなってきた)
    (窓から差し込む夕日に照らされる、椅子に座った魔女っこ) (ぼんやりした様子で卒業試験の中間報告書を見ながら、足をぶらつかせる)
    …ふむ
    (指折り何度数えても卒業確定である)
    ……ふむ
    (通常営業の無表情で報告書をたたみ直し封筒に閉まった。全くもって実感が沸かない)
    (喜べば良いのか、驚けば良いのかも分からずとりあえず)
    …家主、そろそろ食事の支度をするべきかと思いますよ
    (どこかおぼつかない足取りで階段を登りながら、上へ声を掛けた) -- クロニカ 2012-02-08 (水) 23:17:36
    • (秋の日はつるべ落とし。窓の外から入る赤色の日差しは室内を染める。)
      (気づけば長く続いている同居生活。非常に不本意ながら、随分と慣れてきた。)
      (近隣住民の根も葉もない噂は未だ続いているが、虐待やらなんやら、という話はなくなったのはありがたいところではある。)
      (…元より本来流れるはずのない噂だったのでは?というのはもう考えてもむなしいだけなのでやめよう。)
      (壁に凭れ掛かって座り込んだまま、ゆるゆると首をふった。随分と軽くなった髪が揺れる。)
      (夏に寝てる間にざくざく切られてからは、起きている間に切られたほうがまだ精神衛生上優しいので、やりたきゃやれよスタイルで切らせている。)
      (ふわ…かふ、と大きく欠伸。眠い。が、恐らくそろそろ。)
      んー。
      (階段の下から声がかかった。見た目サイズ通りなのかもしれないが、あいつは餌待ちの雛鳥か。)
      (気だるげに立ち上がる。伸びをするでもなく、ふらふらと階段前まで。)
      言われなくてもやってやる。ちょっとくらい待て。 -- ルドルフ 2012-02-09 (木) 08:24:43
      • ご近所の方からさんまをたくさんいただきましたよ家主
        後でちゃんとお礼を言っておいて下さい、赤いレンガの屋根が目印のお家の方です
        家主、ご近所付き合いは大事ですよ
        過度に仲良くする必要はありませんが、程々に交流しておけばいざというときの助けになりますからね
        (倉庫の一角に作った寝床に座って、キャリーケースに報告書を仕舞い込む)
        (卒業出来る いや、出来るにしても出来ないにしても、これが最後の学校生活だというのはわかっていたが)
        (永遠に見習い魔女のままだと諦めていたのが、どうやら魔女になれるらしい)
        (だらりと続いていた自分の人生に大きな変化が起ころうとしている)
        …そろそろお金の面でも不安が出てくる頃でしょうから
        この先のこともちゃんと考えないといけませんよ家主
        (そう言っておきながら、自分は全くこの先のことを考えていない)

        (先ほどから感じているこれは、どうやら困惑らしいというのと)
        (ひょっとしてこの妙な浮遊感は発熱しているせいではないか、と気付いたのは何度目かの階段落ちをしてからだった)

        (何度目だ、と言いたくなる落下音。それが止むとぐえー、とかそんな声と嫌な音が1階から響く)
        (家主にとっては非常に不本意ながら聞きなれた音で見慣れた光景だろうが)
        (今日の魔女っこは、いつものようにむくりと起き上がる事無く、床にうつ伏せたまま微動だにしない)
        ………家主 少し具合が悪いです -- クロニカ 2012-02-09 (木) 22:39:26
      • 秋刀魚…パン粉とトマト…
        (ぼぅっとした頭の中で、かちかちとパズルが組みたてられるように献立が巡った。)
        (既にある食材と合わせて、食卓の光景を風景画のように描き出す。)
        (料理をしなくなって錆付いていたその行為は、もう随分とスムーズになっている。)
        赤レンガ…(あー。と思い出すように唸る。あったような、なかったような。)
        ……助けになる、ね。(その言葉を聞けば、どこか自重するように笑った。)
        (ぐでっとした動きで階段を下りる。金銭。もう随分と心もとないのは確かだ。)
        考えろったって、なぁ。
        (先のことなんて、考えているはずもなかった。)
        (何かの元手にする分も残っておらず、かといって今すぐに死ぬ程度でもない。)
        (宙ぶらりんの状態。先を考えようにも、靄がかかったように見えたものでもない。)
        (と、響いた大きな打音に小さく肩を竦めた。)
        っ、また落ちたのかあいつ。
        (最近では聞きなれたその音。聞きなれたくなかったそれの後には、いつもなんでもなかったように足音が――)
        聞こえない?
        (不思議に思って階段を下りる。一階までたどり着けば、うつ伏せたままの少女を見て。)
        ……何やってるんだ、お前。具合悪いって。
        (どっこいせ、とおやじくさい掛け声とともにしゃがみ込んだ。)
        (うつぶせた相手の脈を計ろうと、首筋に手のひらを当てる。) -- ルドルフ 2012-02-09 (木) 23:04:06
      • (具合が悪いだなんて感覚忘れてしまう程に、体調を崩すのは久しぶりだった)
        (長い学園生活の中、一度だって熱を出したことは無かった気がする)

        (手のひらに伝わる熱。子供体温だから…では説明がつかない程に熱い)
        (脈はもとからそうだったのか、それとも体調不良のせいなのか、その振動を感じない程弱々しく)
        …正確には具合が悪いような気がします
        体調を崩すのは久しぶりで…
        (何時ぶりだろう、と思い返すにはあまりに頭が朦朧としていた)
        (床に手をついて、ゆらゆら起き上がる。)
        (起き上がろうとしてまた、床に転ぶように突っ伏した)
        ……家主、ひどく寒いので毛布を1枚いただけると嬉しいです -- クロニカ 2012-02-09 (木) 23:23:22
      • ……。(面倒臭そうだった表情が、真顔になった。)
        (手に伝わる熱と拍動は、明らかに何らかの病気の症状だ。)
        おい。(起き上がろうとした少女を押しとどめるようにするが、相手は留めるより前に床に崩れ落ちていた。)
        (舌打ち一つすれば、相手の胴体へと腕を回して。)
        ……。(肩へと抱えあげようとした動きを止める。腕の位置を変えて。)
        よっこら、せ。(背と膝裏に腕を回して、横抱きに。)
        (重てぇー、と冗談交じりに愚痴ろうとしてやめた。軽い。そして熱い。)
        (あー。やれやれ。とぶちぶち口にしながら階段を登る。)
        (二階を通りすぎて三階へ。抱きかかえた少女が干すようになったので比較的フカフカになった、己の布団の上へと。)
        どっこら。(下ろした。上から布団を被せる。ついでに部屋の隅に丸めていたはずがいつの間にか畳まれていた毛布を載せる。)
        …あんまり体調崩されると近所の主婦が嗅ぎつけて官憲くるからしゃあねえし。取り敢えず寝とけ。
        (あぁ、まったく、と呟いて立ち上がって、部屋を出る。) -- ルドルフ 2012-02-09 (木) 23:40:00
      • (一人で歩けます、と言おうとした口を閉じる。また階段を転がり落ちたら余計に迷惑をかける)
        (それ以上に、一度具合が悪いと自覚すればダルさは一気に身体を巡った)
        …面倒をおかけします
        (階段を登る度、浮いた足がゆらゆら揺れる。)
        (随分階段をのぼるな、とぼんやり考えていると、布団の上に下ろされた)
        家主…
        (階数を間違ってますよ、と見上げ)
        (どうやら間違ったわけではない、と分かると、素直に家主の優しさに感謝することにした) ……ありがとうございます
        明日には体調を戻しますので…
        …ひとりでもちゃんと晩御飯を食べてくださいね
        お風呂も入らないと駄目ですよ、タオルは3番目の引き出しに…
        (去っていく背中にうわ言のように声を掛けながら、目を閉じる)
        (倉庫で寝るのに慣れたせいか、広い部屋は落ち着かない。)
        (どうして急に体調を崩したのか、前兆のようなものは無かったか考えてみるが)
        ………卒業、するせいでしょうか
        (体調をくずすほどにその事実が受け入れ難かったのか、と考えると少し笑えた) -- クロニカ 2012-02-10 (金) 00:17:46
      • 礼とか言われることしてねえだろ。いいからさっさと治せ。
        (部屋の入口で後ろに向けて手をひらひらと振れば、そのまま部屋を出た。)
        (後ろから聞こえてくる言葉たちは、静かな家の中で耳に届く。)
        …お前は俺のおかんか。
        (悪態を吐いてみるものの、ここ最近の生活を考えればあながち間違いでもない事実。)
        (思わず壁に寄りかかって、右手で顔を覆った。だとすると俺は思春期のガキか。)
        (やってらんねー。とぶちぶちぼやきながら、足を向けたのはキッチン。)
        (しゃがみこめば、クロニカが近所からもらってきた食材の山に手を突っ込む。)
        (山である。)何でこんなにもらってこれるんだ、あいつ…
        (大方背の伸びないクロニカを、栄養状態が悪いと思っているのかもしれない。)
        (此度はまぁ、それがいい方向に働いたのやら。)
        (野菜を取り出す。玉ねぎやら人参やらキャベツやらセロリやら。)
        (ザクザクと下ごしらえし、鍋に放り込んで水を入れて強火にかけた。)
        (少しすれば沸騰を始める。中火に変えて、あくを取りながらキッチンの壁に背を預ける。)
        ……。(手持ち無沙汰だ。何を考えるでもなく茫洋と。ふと思いだした。)
        あいつも、母親と同じ時間魔法使ってんのかね。 -- ルドルフ 2012-02-10 (金) 00:37:32
      • (部屋の中には自分の息遣いだけが響く。)
        (少し寝ていたらしい、耳を澄ませば僅かに物音が聞こえて家主が起きているらしいと分かった)
        (あの自堕落極まりない家主はちゃんとタオルと着替えを見つけられただろうか)
        (ちゃんと暖かくして寝れば良いけれど、と思いながら)
        (残り数ヶ月の付き合いだというのに、保護者じみた心配をしている自分が馬鹿らしくなる)
        …人の心配をしている場合ですか
        (卒業したら、自分はどうするのだろう)
        (このまま永久に落ちこぼれの魔女見習いとして安穏と生きるつもりだった)
        (しかしどうやら卒業できるらしい。魔女として認められるらしい)
        (けれど自分には全くもってビジョンがなかった。)
        (長く長く生きてきたけれど、どんな魔女になりたいという理想も全く無く)
        (しかしそれ以外の夢もなく)
        (正確には母が亡くなったのと同時に全て無くなったのだが…) (その後ろめたさもあって余計に、あの家主をせっついていたのかもしれない)
        ……具合悪い…
        (寝返りをうつのも気だるく、小さい手を翳す)
        (そういえば、成長が止まったのもあの頃からだった気がする…と) -- クロニカ 2012-02-10 (金) 00:54:42
      • 食われて死ぬとか、呪いじみてる。
        挙句に魔力を使いすぎるなんて、習得する理由があんのかそれ。
        (あくを取って、野菜を煮続ける。なんだかんだで小耳に挟んだだけの話を覚えている自分に小さく笑う。)
        (しばらく煮込んでいると、水に薄っすらと色がついた。軽く塩を振って、トマトとバジリコを放り込んでまた強火に。)
        (そうしてしばらくの後、出来上がったブロードの味をみて頷いた。)
        (煮終えた野菜を取り出して、研いだ米を放り込む。)
        (そのままくつくつと煮ていれば、米が柔らかく、ぐずぐずとし始めた。)
        (オリーブオイルとパルミジャーノ。ついでに小さく切った煮野菜を放り込む。)
        (野菜のブロードを使ったリーゾ・イン・ビアンコ。昔作った相手の顔は、もう忘れた。)
        (椀に入れてスプーンを放り込めば、水の入ったコップも手に持って、キッチンを出た。)
        (少女の寝ているはずの部屋。入口から見れば、布団の上から手を伸ばしている少女の姿。)
        …お前寝とけ言ったじゃねえか。ったく。
        (ずかずかと布団までよれば、ため息と共に座り込んだ。)
        身体起こせんのか。 -- ルドルフ 2012-02-10 (金) 01:26:21
      • …部屋が広いと落ち着かなくて
        (ぱたんと布団に手を落とす。目を入り口に向けるより先に鼻がひくついた)
        (何かしているらしいのは分かっていたが、自分の為の食事を用意していた、というのは少し予想外だった)
        (そういえば倒れる前に、食事の催促をしたな…と思い返す)
        (なんだかんだでこの家主はお人好しで、律儀だ)
        ……家主、ちゃんと食事はとりましたか
        駄目ですよ適当な食事ですませたら…抵抗力が下がると病気が伝染りやすくなりますからね
        (小言を言いながら、もそもそ身体を起こす)
        (目眩に襲われて、やや宙を見たままぼーっとしながら)
        はー…
        具合が悪いとはこんな感じでしたね…
        (小さく首を振ってしみじみ呟く。)
        (うっすらと思いだした、そういえば本当にずっとずっと昔)
        (柱に身長を刻むのを楽しみにしていた頃には良くこうやって体調を崩していたものだと)
        ありがとうございます家主
        置いておいて下さい、伝染ると危ないですからちゃんと部屋から出たらうがいと手洗いしてくださいね
        それと首周りを暖かくして寝ないと駄目ですよ -- クロニカ 2012-02-10 (金) 01:47:16
      • お前それは倉庫に押し込めた俺に対する嫌味か…
        (口をへの字にしながら、椀とコップを布団の脇に置く。)
        (少女の額に手を伸ばして、まだ熱いのを確認して。)
        俺の飯はどうでもいいけど取り敢えずお前の飯だ。風邪引いた当人が言う台詞かそれ…
        (とりあえず体を起こした相手に、一度頷いた。)
        …まぁ、お前普段は具合悪くなりそうにないからな。
        指は飛ばすわ階段から落ちるわタンスの門で小指の骨を折るわ
        風呂に頭から突っ込んでおぼれ死にかけるわ転んで机に頭ぶつけて額切るわ。
        (ここ数ヶ月の間の少女のあまりの惨状を思い返すに連れて、眉間の皺が深くなる。)
        (何時もに比べてどこか茫洋とした目付きの相手を見つつ、こちらも、はー、とため息を吐いた。)
        風邪引いてる奴に風邪引かないように心配されるってこれどんな状況だよ…
        一応聞いておくが、コップと椀とスプーン、ちゃんと持てるのか。
        布団の上にぶちまけましたー、とかやるとお前どうしようもないぞ。
        (部屋の端まで座ったままに移動すれば、そこにたたまれてあったタオルを掴んで少女の方に放った。)
        お前も首の周り巻いとけよ。後、心配するならとっとと治せ。そしてその布団を俺に明け渡せ。 -- ルドルフ 2012-02-10 (金) 02:10:03
      • 住めば都です家主
        慣れれば意外に快適ですよあの倉庫も…
        (額に当てられた手、唇から息が漏れる)
        (こちらの体温が熱いせいか、そもそもこの家主の体温が低いのか、その感触が心地よい)
        どうでも良くないです、良いですかそもそも食事とはですね…食事とは…
        (どうにも小言が出てこず、そこで言葉を止めた。) …手が冷たい人は心が温かいといいますよ家主
        褒めてますこれ

        はぁ…そうですね、体調不良とは全く無縁でした
        本当に、子供の頃以来です熱を出すなんて…
        ……この家が私の体に合わせて出来ていないのが悪いと思いますよ家主
        (生傷流血絶えない毎日だったことは否定しようがないので、やや目を逸らす)
        (布団の上に乗ったタオルを億劫そうに首元に巻きながら)
        家主が風邪を引いたら、私も家主も3食ホットケーキですよ
        体は大事です…(かなり時間をかけて、何とかタオルを首に巻き終わる)
        ……持てます と断言は出来ません
        しかし食べさせてもらうのは子供のようで非常に気が引けます
        (ですから置いておいて下さい、と続けようとするのを腹の音が制した)
        (誤魔化そうとした咳払いが、余計に滑稽さをアップさせる)
        …………家主、お手数おかけして申し訳ないのですが食事介助していただけると助かります -- クロニカ 2012-02-10 (金) 02:29:13
      • 意外にとか言ってる時点でお前……
        (何やらちょっと考え込んだ様子であるが、とりあえず首を振った。)
        途中で辞めるなら最初から言うなよ…子供は体温が高いって噂だ。
        (相手の額に当てていた手をひらひらと振って、そんな軽口。)
        子供の頃以来っていつ以来だよ…っていうか今更だけどお前何歳だよ…
        (どう見ても今こそ子供の頃にしか見えない相手を怪訝そうな様子で眺めて。)
        …普通はお前のサイズに合わせた家とか存在していないからな。
        そんなの幼稚園くらいになるぞ。俺が座れる椅子がなくなるわ。
        (子供サイズの机と椅子に己が座っている光景を思い浮かべる。ぞっとしない。)
        いやそうなったら食わないから俺…(タオルを巻くのに手間取る少女を眺めて、なんとなく嫌な予感。)
        (否定の言葉をかき消した腹の虫に、ため息と共に頭を掻いて。)
        …嫁も居ないのに子供の世話ってのはなぁ。
        (言いながら、椀を手に取った。元より病人にも食べやすいように、ある程度冷ましてある。)
        (スプーンの上。野菜の入った粥を口元へ差し出して。)
        おら。口開けろ。 -- ルドルフ 2012-02-10 (金) 02:53:45
      • 寝床を提供していただいただけで十分に感謝していますよ
        今回がイレギュラーなだけで普段でしたら病気とは無縁ですし…雨風を防げるだけで十分です
        (流石に気を悪くしたか、と考えこむ様子を見て思いフォローにならないフォローを入れる)
        …そんなことは覚えていません
        (誤魔化すわけでなく、本当に覚えていない)
        (学校に入ってから、ずっと漠然と過ごしてきた。)
        (勉強だけをしていれば誰に何を注意されるわけでもない空間はとても楽で)
        少なくも成人はしていると思うのですが…
        …見た目がこうなら、所詮何歳でも同じでしょう
        (せめて小学校と言って下さい、と言った後でどっちにしろ同じだと気付く)
        畳張りにすれば解決するのではないでしょうか家主
        ……改装資金ありませんね

        子供ではありません
        無職の父親を持った覚えもありません
        (憮然とした口調で言いながら差し出されたスプーンを咥える)
        (雛鳥か、と思えば情けないやら恥ずかしいやらで眉根に皺が寄った)
        これは意外に屈辱ですね…
        ……美味しいのが更に苛立ちに拍車をかけます
        (飲み込んでから一息ついて、二口目を促すように小さい口を開ける) -- クロニカ 2012-02-10 (金) 03:31:17
      • これで実は三十路だの五十路だのだったら俺は爆笑するわ。
        (口元を僅かだけ歪めて笑う。この男が呵呵大笑するところなど想像も難しいだろう。)
        畳張りにしたところでお前は階段から落ちるだろ。掃除しづらくなるだけで何の意味もない。
        (さすがに階段をなくすわけにはいかないし、滑り台にしたところで転がり落ちるだろう。)
        …いや、金もないけどな。(積みである。)
        俺も自分より年上かもしれん子供を持った覚えはないわ。
        近所から見れば兄妹に見えるらしいが、だけどまぁ、しっくりくるのは親子だろうな。
        (スプーンの上に乗っていた粥が少女の口に消えれば、手元に戻して。)
        (椀の中をゆるゆるとかき混ぜる。小さく切った野菜が適度に混ざるようにしながら。)
        お前人に食わせろ言ってこき使っておきながら屈辱とかマジ…。
        (なら自分で食えや、と口から出そうになる言葉を押し留めつつ。)
        これで不味い言いやがったらその時点でこのお椀お前の頭にそぉいするわ。
        (おら食え。と言いながら、二口目を口元へ運ぶ。)
        (そのまま、相手の食べるペースに合わせて、急かさぬようスプーンを口元へと運んでいく。)
        とりあえず、食ったら寢ろ。 -- ルドルフ 2012-02-10 (金) 23:43:29
      • もしかすれば100歳かもしれませんし150歳かもしれませんよ
        (適当な事を言いながら薄く笑みを浮かべる)
        (良く考えなくてもこの家の中に朗らかな笑いが響いたことがあっただろうか、いや無い)
        怪我と無縁になると、どうしても注意力が落ちるといいますか…
        どうせ掃除は私がするのだから良いではありませんか
        昔の家主ならどうか知りませんが、今の家主に掃除なんて出来るわけありませんし
        ……家主、真剣に仕事を探した方が良いですよ
        (そう遠くない未来、どこかの橋の下で寝ている家主の姿がぼんやり浮かんだ)
        (自分が言った所でそうするか、と仕事を探す素直な家主だとは思っていないが)
        家主程の腕があれば少し探せば就職先ぐらいみつk(もぐもぐ)
        (咀嚼中)
        ……(ごくん)…見つかるのではないでしょうか
        もう飲食系の職業に就きたくない、というのなら仕方ありませんが…
        はあ、そうさせていただきます…(緩い動きで頷き)
        …良いですか家主、ちゃんと家主も夕ごはんを食べないと駄目ですよ -- クロニカ 2012-02-11 (土) 00:01:21
      • 落ちすぎだろ注意力。痛みがないわけじゃないだろうに。
        お前がいる間は、お前がするだろ。
        でもお前が帰った後も、この家はあるんだ。…まぁ、掃除するわけでもないが。
        (少女が来るまでの間、埃だらけだった家屋。今ではそれなりに綺麗になっているが、恐らくいなくなればまた、元通りだろう。)
        仕事、な。…お前こそ。帰ったらどうするのか、今の内に決めとけよ。
        (己の将来には言及せず、相手の先の姿へと話を変えて。)
        卒業試験なんだろ。魔法使いだか魔女だか知らないけど。卒業したら大鍋で煮込む資格でも手に入るのか?
        (自分の現実と離れた世界過ぎて、ちっとも想像できない相手の出身地。)
        (この少女はこの見た目で学校を出た後、一体どうするつもりなのだろうか。)

        …就きたいとか、就きたくないとか。どうでもいい。
        (相手の度重なる食への言及に、どうでもいい、というように、さらりと。)
        …味覚があっても、もう、美味いも不味いもわからないのに。
        職も、食事も、対して意味もない。
        (粥は徐々に椀の中、量を減らす。最終的にスプーンの上、少し多めに一匙乗った。) -- ルドルフ 2012-02-11 (土) 00:38:50
      • はあ もう何が痛くて何が痛くないのか分からないんです
        どうせ痛みは目に見えませんし、怪我が残らず死ぬこともないなら痛い痛いと主張しても滑稽なだけですから
        (果たして自分は本当に痛いと感じているのだろうか…と考え始めれば)
        (いつの間にか痛みも感じなくなっていた)
        そうでしょうね……良いオトナなんですから、掃除くらいはして下さい…
        (肩を落としてため息を付く)
        (本当に無気力が服を着て歩いているような男だ、と半ば呆れていると)
        (話題を逸らされた)
        そうですね、無事卒業できれば魔女と呼ばれるようになります
        …帰ったら、どうするんでしょうね
        私の叶えたい夢は大体にして叶わない夢ばかりですから、自分でもどうすれば良いのか良くわかりません
        まあ、なるようになりますよ
        (落ちこぼれ魔女見習いが落ちこぼれ魔女になるだけだ)
        (何れ誰の記憶からも消えてひっそり森で暮らすのも悪くない、とぼんやり思う)

        どうでも良いことはないでしょう
        美味しいとまずいの区別がつかないのに、料理なんて作れるものなのです?
        (味覚があっても美味い不味いが分からない)
        (少女にはそれがどういうことかいまいち良くわからなかった)
        例えばこれは美味しいと思いますが、家主はそう思わないのですか
        (じっとスプーンの上の粥を見ながら、首を傾げる)
        (果たして、自分のこの能面じみている表情のせいでいまいち感想を信用されていないのか、と) -- クロニカ 2012-02-11 (土) 01:02:15
      • …つっても痛み自体は不快だろうに。実はマゾかお前は。
        もしかしてこの熱も内臓疾患とかじゃないだろうな。
        (眉を潜めて相手の顔を見る。黄疸やらは出ていないから恐らくは大丈夫だろう、と素人的な診察。)
        気が向いたらするさ。別に不衛生が好きなわけじゃない。潔癖症でもないけどな。
        (無職無気力無関心。本当に駄目な男。)
        (結局の所茫洋とした将来像しか抱いていない相手の姿に、小さく笑って。)
        …なんだよ。お前だって、先のことは分からないんじゃねぇか
        叶えたい夢が叶わないって、なんだ。世界征服とかやるのか。
        もしくは人の男にでも惚れてんのか?
        (なるようになる。なるようにしかならない。それはそうだ。その末に自分もここにいる。)
        作れるさ。料理なんて要するに、基本は化学の実験と同じだ。
        (鍋の中。食材と調味料の混合物。薬さじで量り混ぜ合わせる。)
        それは、昔の俺が作った味だ。食材はこの程度。調味料はこの程度。
        バランスが分からないから多少の味のブレはどうしても出るが、許容範囲だ。
        新しい味を作れないんだよ。
        (最後の一口を少女に向けて差し出す。口の中へと粥を残して、空になった椀をスプーンで軽く叩く。)
        It takes all the running you can do, to keep in the same place.
        何者も、変わり続けなければ、同じ場所には居られないんだ。
        特に客商売なんてのは、そういうもんだ。 -- ルドルフ 2012-02-11 (土) 12:46:36
      • 小さい頃は母のような魔女になりたいと思っていました
        けれど学べば学ぶほど、母は魔女として…あまり有能ではなく、目標とするには余りに低い位置に居たらしい事を知りました
        かといって、今更他の分野の魔法を学ぶにはこの体は余りに不向きです
        (魔力だけは有り余っているものの魔法の腕も今一つ、今三つ)
        なら人並みの幸せを求めてみようかと思った所で
        …この子供の姿でどんな幸せが求められるのか、私にはわかりません
        長い年月は私から子供特有の万能感と勢いを奪って行きました
        (もう身分不相応な夢を目指すだけの気力もない)
        (このまま生きても何者にもなれないのは分かっていても、これ以外の行き方はできないだろうという諦めだけがある)
        家主は非常に不本意でしょうが、私はなかなかこの生活が楽しかったですよ
        ええ、母親というのはきっとこんな感じなのだと考えて過ごせましたから
        (うんうんと頷きながら、最後の一口を飲み込む)
        (軽く息を吐いて、布団を引っ張り上げながら横になる)
        ……走り続けるのは疲れましたか家主 -- クロニカ 2012-02-11 (土) 19:39:25
      • お前は母親のことがあまり好きでもないんだな。もしくは好きすぎて、許せないのか。
        (さらりとそんな台詞を吐いて、納得したように頷いた。)
        まぁ、その言い様なら多分もうとっくに母親は超えたみたいだし、下に見るのも仕方ないが。
        けれど、子供じゃないと言いながら、子供とは違うのを自分の損だと捕らえる。
        お前も、俺に劣らず、自分に甘い。
        (自分に説教したり、働けと促したり。そうしていた相手が意外に停滞思考であることに、目を瞑って首を緩く振った。)
        どう見ても親子関係逆だろ…お前が母親ってそんなスプラッタマザー御免過ぎるわ…
        精々がシングルファザーとその餓鬼だ。
        (相手が布団に戻れば、食器を持って立ち上がった。体を捻れば間接の鳴る音。)
        さぁな。ただ言える事は、コンパスも給水もなく走ることが無謀だってだけだ。
        求める味もはなくて、周囲は待たない。そんな状況じゃ走りようもない。
        (そこまで話して、自重するように笑った。)
        …話しすぎたな。とりあえず寝ろ。布団蹴るなよ。
        (溜息一つ吐いて、やれやれと肩をすくめながら、男は少女へと背を向けて部屋の出口へと。) -- ルドルフ 2012-02-11 (土) 23:38:14
      • 好きですよ
        けれど私が母のことを好きなのと、魔女として母が無能だったのは無関係です
        (培った知識と長い年月は容赦無く母親への憧れを奪い取っていった)
        (最初こそ必死に目を逸らそうとしてきたが、今となってはもうどうでも良い)

        …同族嫌悪と似たようなものかもしれませんね
        自分がどうしようもない状態なのをわかっているから、同じような相手にはどうにかなってほしいと思うのですが
        ……家主のところにはもっと若い魔法少女が来ればよかったのかもしれません
        (底なしの泥沼から相手を引っ張りあげるような、そんな勢いを持った)
        (そういう子が来ればまた、彼も違ったのだろうか と小さくため息をつき目を閉じる)
        申し訳ありません家主
        ですがこうなったのも何かの縁です
        家主が最初の一歩を踏み出せるくらいの事はしたいと思いますよ
        …おやすみなさい家主
        (去っていく家主の背に呟いて、小さくあくびをする)

        (翌日見事に体調が戻った魔女っこは「人に風邪をうつすと良くなるというのは本当だったんですね…」としみじみ呟いたという) -- クロニカ 2012-02-12 (日) 00:29:27
      • 母みたいになりたかったけど無能だから夢をつぶされました。
        普通に好きな相手に吐く台詞じゃないことくらい、俺にだってわかる。
        イメージしてた母みたいになってやろう、でもなく、そこで留まるんだしな。
        (逃げ道を探すのが得意な自分だからわかる。逃げ癖があるんだろうな、となんとなく頭の隅に。)
        自分の期待を他人に背負わせてるだけだ。それこそ、性質の悪い親の思考だな。
        そういう意味じゃ、母親染みたことをしてるのかもしれない。
        (同病相憐れむ。良い諺があったものだ。結局はある意味病なのだろう。自分も、相手も。)
        ご自由に。結果どうなるのか、それはわからんけどな。
        (後ろへ向けてひらひらと手を振って、部屋を後にした。)
        (翌日。元カノの暮らしていた部屋で熱に魘される家主の姿があったという。) -- ルドルフ 2012-02-12 (日) 00:46:13
  • (季節は夏。なんだかんだで同居初めて4ヶ月である。)
    やぁクロニカ!今日もいい日だな!日差しが眩しい!夏本番って感じだ!
    (家主もずいぶんと社会復帰が進んで、もう気がつけば普通のそこらにいる青年と変わりない。)
    (伸ばしっぱなしであった髪も短く切られ、無精ひげも今はない。)
    (料理屋の再開店も近いのではないだろうか。やる気に満ち溢れている家主。)
    (クロニカの魔女っこ学園卒業に向けて、家主と魔女っ子は今日もともにがんばるのだ!)

    (そんな夢を見たか見ないかは知らないが、残念現実は非情である。)

    (季節は夏。屋根が焼ければ三階はまさに蒸し風呂であった。)
    (そんな中、床の上にぐったりと寝転んでいる家主。)
    (髪は伸ばしっぱなし。最後に髭剃ったのいつだっけ。そんな状況である。)
    (しいて言うなら部屋が少しきれいになっている点は数ヶ月前とは異なっている。)
    (環境が変われど家主に変化はなかった。だめ人間である。)
    …暑い。
    (セミの声がする。じーわじーわとオーブントースターの駆動音にも似た音。)
    (あれから四ヶ月。食事の調理はするようになったものの、家主の食生活はそんなに改善されていない。)
    (魔女っ子のごり押し 別名:家屋内血痕攻撃 によって共に机には向かうものの、食べるものは基本パンとトマト。ほんの時折、作りすぎた料理を食べる。その程度。)
    (貯金もそろそろやばい状況。けれど仕事を探すでもない。)
    (嗚呼、家主は今日も変わらず駄目人間として恥ずかしくない日々を過ごすのであった。) -- ルドルフ 2012-02-04 (土) 23:43:39
    • (期待はしていなかったけれど、現実は期待よりだいぶ厳しかった。)
      (風貌が犯罪者極まりない家主を見て深い深い溜息をつき)
      そうですね家主 夏は暑いものですから仕方が無いですね
      暑い暑いと言っていても部屋が涼しくなるでもなし、しゃっきりしなさい
      (手持ちの箒で床の上で溶けている家主を突付く)
      ちゃんとした食生活を送らないからそうなるのです家主
      一人分作るのも二人分作るのもそう手間は変わらないように見えますが、何故自分の分も作らないのですか
      そんなにパンとトマトが好きですか、家主の血はトマトで肉はパンなのですか
      (この男、毎日こうしてばかりである。何故仕事をしないのか甚だ理解できない。)
      (それほど裕福そうな産まれにも見えないし、恐らく蓄えを食いつぶしている状態だろうに)

      (つついても叩いても全くしゃっきりする様子が無い家主にしびれを切らしたのか)
      (はたまた、そういえば自分が魔女っ子たる証を見せていないと思ったのか)
      そんなに暑いのなら涼しくしてあげましょうか
      これでも魔女の端くれですからね 使えますよ そういう魔法
      (若干のどや感をにじませながら箒を軽く振る) -- クロニカ 2012-02-05 (日) 01:35:07 2012-02-06 (月) 02:49:40
    • (ぐったりしているいい歳の大人を見下ろす幼女の図。あまりにも破滅的。)
      (あきれ返ったような少女の視線を受けても、ぐったりしたままである。)
      …仕方がなくとも、言わなきゃいけないこともあるって。
      痛っ。やめてください。家主はか弱い生き物痛っ痛い痛いマジやめて…
      (ちくちくとする箒の刺激に身もだえする男。きもい。)
      食事、食事はー…金、ないし。
      (本当に理由がそうであるのかどうか。一瞬の逡巡が何を示したかはわからない。)
      ピューレにしないと血管詰まるってトマト。ピューレでも詰まるわ。
      まぁ俺の血液今そんな感じかも知れないけど。
      (軽口を叩くも床にぐったり。完全にニート的な存在になっている。)
      (少女の予想は当たっている。既に貯金は少なく、尽きるのも遠くない。)
      …ん?(突然の少女の提案に、不思議そうに声を上げた。)
      マジでか。(振られた箒に、先ほど突かれたのを思い出したのか体がぴくりぴくりと反応するように動きつつ。)
      涼しくなるのなら、それに越したことないし。やってくれやってくれ。
      (声ににじむ若干のワクワク感。少し珍しい。) -- ルドルフ 2012-02-06 (月) 01:09:59
      • そうやってだらだらごろごろと、良い年齢をした大人が情けない…
        排泄をトイレで出来るだけ赤子よりマシというレベルまで落ちる気ですか家主
        ……一人分作るのも二人分作るのもそう金額は変わらないと思いますが
        (ジト目が更に細まる。)
        (それ以外のどんな理由があるのか、問い詰めて素直に言う家主とも思えないが)
        食費に不安があるのでしたら私が近所の方に集ってきましょう
        容姿の有効活用です 近所の方は可哀想な少女を助けることが出来て満足
        私もお腹が膨れて満足 WinWinの関係ですね
        家主の近所での評判は地下に潜るレベルで落ちる
        (このままだと試験終了までに居候場所が無くなるのではなかろうか…)
        (額を押さえてため息をつく)

        …良いでしょう
        どうも家主は私の事を急に押しかけてきて喧しいだけの子供と思っている節が伺えますからね
        (2,3歩後退って、ほうきをくるくる回す)
        (ほうきの柄が床を叩く音が響き、次いで深く息を吐き出す。)
        我が名はクロニカ・クロニクル
        我が求めるは白に染められし凍結なる世界
        我に仇なす者へ安らかなる幕引きを与えん

        (それっぽい詠唱と共に足元に魔力が渦を巻く)
        (ぶっちゃけこの詠唱、あってもなくても大して変わらない。しかし魔法に馴染みの薄そうな人間相手ならこのほうがハッタリが効くだろう、という打算と)
        (ついでにこういうのは伝統芸の一種でもある。クロニカは伝統を大事にする古き良き魔女っ子であった)
        (別に中二病とかじゃないし じゃないし)
        (とにかく、詠唱が進むごとに、魔力の渦が大きくなる度に部屋の温度が確かに下がっているのがわかるだろう)
        Blizzard
        (一瞬、部屋に青い閃光が走る)
        (渦が少女を包むようにして弾け…なんということでしょう、部屋の中がまるでクーラーを効かせたかのようなひんやり具合に)

        (この魔法、本来の威力はこの部屋まるごと凍りづけにする程度ある高位魔法である)
        (しかし少女の手に掛かれば、真夏で茹だる暑さの部屋があっという間に快適に過ごせる温度になるクーラー魔法にまでランクダウンするのだった)
        ……どうです(どやっ) -- クロニカ 2012-02-06 (月) 01:49:11
      • 俺のひどい言われよう…飯も作ってるんだからその分もマシにしておいてくれって…
        (窓のそばにセミが取り付いたらしい。大きくなった鳴き声に、顔をしかめて。)
        お前、子供の胃。俺大人の胃。お子様ランチと大人定食じゃあサイズがなぁ。
        (相手が見た目通りの年齢ではないということはさすがに覚えたようだが、それでもサイズはいかんともしがたいといいたいらしい。)
        …やめてくださいませんか。俺と世界の間にLoseLoseの関係が築かれてしまう。
        っていうかまずもって官憲が踏み込んできかねないから…現時点で既に近所にあることないこと囁かれてるってのに…
        (口に上らせるのも憚られる程に、ご近所のこの家への詮索および勝手な推測と噂話は酷い。)
        (さすがにこれ以上は児童相談所的な何かが踏み込んできかねない状況である。)

        いや、そんなことはない。気を抜くとすぷらったするやつを喧しいだけの子供とは言わない…
        (あれ以来お約束のごとく、階段から落ちる。転ぶ。頭をぶつける。出っ張りに引っかかる。たんすの角に小指をぶつけるなどといった諸行動を繰り返す相手に、もはや半笑いになる家主。)
        (くるくると回る箒を床から見上げ、次いだ床への打撃に床傷ついてないだろうかと心配げに視線を送る。)
        ……。(なんとなく詠唱の中身が不穏なのだが、途中で止めるのも恐ろしい。)
        (そんなもんなんだなー、程度に受け止めつつ、出し物を眺めるように唱えられる呪文を聞いて。)
        …お。(汗に濡れた肌を、ひやりと少し冷たい風が撫でた。そして。)
        (勢いよく光ったのに続いて、室内が すごく 過ごしやすい。)

        (結果的に魔法の効力が変化していることが少女にとって幸か不幸か。恐らくは不幸なのだろう。)
        (しかし家主にとってはそれは非常に嬉しい話であった。)
        (どや顔の少女の視線の先。家主は安らいだ表情で床の上で寝ている。爆睡。)
        (夏休みクーラーの聞いた部屋で寝ている中学生のごとく。) -- ルドルフ 2012-02-06 (月) 02:14:09
      • ふふん…魔法というのは威力が全てではありません…
        人の役に立つか立たないか、というのが全てなのです…つまりいまの魔法は大成功といえます
        …ええ、言えます(ブツブツと、半ば自分に言い聞かせるようにして呟きながら)
        (外から聞こえる蝉の鳴き声、カーテンを引いていようと居まいと容赦無く存在を主張する太陽の光)
        (まさに夏、といった様子の外界を笑うように涼しい室内で、健やかに眠る家主)
        ………はー
        (つかつかと家主の傍に歩いて行く。)
        (安らかな寝顔である。本当にイラッとするほどに)
        (ぐいっと家主の口を引っ張ってこじ開ける。いけない、こんな駄目な大人がいてはいけない)
        スコール
        (開いた家主の口を指さしながら呟くと、何も無い空間から蛇口を捻ったように流れる水)
        家主、起きないと窒息しますよ家主

        夏で良い天気ですね家主、こういう日は水に浸かりたくなりますね家主?
        私はプールとやらに行ってみたいですよ、家主
        聞いてますか家主(こんこんと家主の口に水を注ぎながら) -- クロニカ 2012-02-06 (月) 02:26:35
      • (自己弁護する魔女っ子を完全に気にする様子なく安らかに眠る家主。)
        んが…(口を無理に開かれても、起きる様子なく。ただ眉間に皺が寄るだけ。)
        (口の中に溜まっていく水。しかし鼻で呼吸をしているせいなのか、最初は気づく様子なく。)
        (けれどもさすがに、生命の危機であれば目も覚める。水が口の中から溢れ出して鼻から入ってきた瞬間。目がカッと見開いた。)
        (咳き込もうとして息を吸おうとすれども、口の中は水に溢れている。)
        (身を揺らせば、宙から流れでた水が顔に降り注ぐ。意味が分からない。)
        が、は、げぇぅっ…!ごほっ!ぐ、げ、げほっ!
        (目を白黒させながらも、なんとか必死に起き上がり、俯せになって水を吐き出した。)
        (ぜぇぜぇと肩を大きく動かしながら息をする。その頭の上からたぱたぱと降り注ぐ水流。)
        (室内一転して地獄絵図。涼しい部屋の中は水浸し。)
        こ…殺す気かっ…(体力を使い切ったのか、床の上にべしゃりと崩れ落ちた家主。)
        (混沌としていることこの上ない。そんな室内の惨状。) -- ルドルフ
      • (ぴたっと水を止めながら、首を振る)
        気付け代わりになるかと思いまして、目が覚めたようで良かったです家主
        寝不足も身体によく有りませんが、寝過ぎも良くないのですよ家主
        さあ起きて下さい
        (びたびた水を踏みながら、崩れ落ちた家主の傍らにしゃがみ込んで顔をペチペチ叩く)
        酷いですね、水浸しです…これはお風呂に入った方が良いですね家主
        ついでにその汚いことこの上ないヒゲを剃ると涼しくなりそうですよ?
        (その水浸しにした張本人であるのだが、全く悪びれる様子もなく言い放ち)
        (丁度いいところにお風呂を沸かしていたのでした、と白々しいセリフを言いながら水浸しの床を拭き始めた)
        ……しかし、やはり家主の生活リズムを矯正したほうが良いですね
        やることが無いからごろごろしたくなるのです、家主
        何か趣味のような物は無いのです?見たところ料理は好きそうに思えるのですが…
        (以前店を開いていた、というし嫌いでは無いのだろう)
        家主は料理をするのが怖いのです?それとも嫌いになってしまったのです? -- クロニカ 2012-02-06 (月) 03:15:03
      • 気付けどころか永遠に気がつかなくなるところだったんですけど…
        (床に片頬をくっつけたまま、ぐったり。)
        寝過ぎってわけじゃねえし…まだまだ寝れるし…
        (頬を叩かれてのろのろと身を起こす。服が水を吸ってぐっしょり。不快感溢れるスタイル。)
        酷いですよね…お前のせいだがな!風呂に繋がる流れの意味がわからんぞこれ!?
        何でこのくそ暑い時間に風呂に入らねばならんのだ。髭は…どうせ外でねえし…
        (服の裾をつまむ。水の重みででろーん、と重力に引かれたシルエット。)
        (とりあえず鬱陶しいので上の服を脱ぎ始める。半裸になって一息。少女がいることを気にした様子もない。)
        矯正て…そんな俺の生活リズムが異常であるかのような発言はやめてくれないか…
        趣味?寝ることとか。料理は……
        (視線をそらし、少し考え込む様子。嫌いになったかと問われれば、小さく笑って。)
        する意味がわからなくなったから、しないだけだ。お前の飯は作ってるだろ。
        (気怠げに立ち上がる。ふらふらと近づいた窓を開き、ぐっしょり濡れた服を落下防止の手すりにかけた。)
        (この晴天ならすぐに乾くだろう。)
        お前こそ。趣味とかないのか。俺の社会的地位を落とす以外の。 -- ルドルフ 2012-02-06 (月) 23:25:11
      • 暑い時こそ熱いお湯に使って汗を流すのは基本でしょう、率直に言いますと 臭いですよ家主
        (幸いなことに、一緒の部屋に居るのも不快になるほど不潔…というレベルまでこの家主は落ちていなかった)
        (それでも今は夏だ、加えて部屋は先程まで蒸し風呂の如くで)
        ……同じ部屋にレディがいるのですから、脱ぐのでしたら一言断りを入れてください家主
        (半裸になった家主にため息をつきながら首を振る。)
        (顔を赤らめて目を逸らすほど初心でもないし、この家主にそこまで気が回るとも思えなかったのでそう気にしてもいないが)

        異常です
        (少なくとも、健康体でありながら一日の半分以上を寝て過ごすのは少女的に異常だった)
        (水を吸って重くなったぞうきんをバケツに放り込みながら、意味?と首を傾げる)
        趣味に意味など必要無いでしょう
        自分がやっていて楽しいか、好きかというのが一番の問題だと思いますが
        (窓を開けると冷えた部屋に熱気が流れこんでくる)
        そうですね、魔法の勉強とダメ人間の生活リズムを矯正するのが最近の趣味です -- クロニカ 2012-02-07 (火) 00:30:29
      • 率直過ぎてひでえなぁ!?昨日も一応風呂には入ってるんですけど…
        (ダニの嫌いな家主殿はシャワー好きであった。しかし湯船につかる習慣は失われて久しい。)
        (毛穴の汚れ的な何かは溜まっているのかもしれない。げんなりした表情で己の腕の匂いを嗅ぐ。)…わからん。
        レディ(笑)すみません噛みました。見た目がそれだと中々なぁ…
        (近場に服が転がっていないかと見回すものの、最近ではこの少女が洗濯物をすぐに処理するせいで室内には見当たらない。残念ながら半裸のままである。)
        断言しやがったぞこいつ…
        (それが異常であるのなら、半年以上その生活を続けている自分は一体何だというのか。)
        (頭の片隅。そりゃ異常だよ。と小さく呟くような声が聞こえたようにも思えたが、気にはしないことにした。)
        …別に楽しいからやってたわけじゃない。手についてたスキルがそれで、飯の種になるからやってただけだ。
        それに、趣味ならなおさら、それを職にすべきじゃなかった。
        (窓から流れこむ熱気が直撃して、ぐえぇ、と思わずうめき声を上げた。そんなしかめっ面のままで。)
        勉強が趣味だなんて変わったやつだなってリアクションを取ろうと思った矢先に後半の一文でツッコミポイントすら失われたんですけどこれは…
        とりあえず風呂入ればいいんだろ…(半裸の家主はめんどくさいオーラ溢れる表情のまま、風呂へと向かう。) -- ルドルフ 2012-02-07 (火) 08:28:07
      • 家主が御幾つかは知りませんが、きっとそろそろ出てくる頃ですよ
        加齢臭
        (耳の裏と首の後ろは重点的に洗ってくださいね、と畳んだ布団の方を見ながら)
        (別に半笑いでレディ発言を繰り返されたことが腹立たしかった訳ではありません。感情なんてありませんし)
        そうですか
        (もう店を開くつもりはないのか、と口から出そうになった質問を飲み込む)
        私は好きですがね、家主の料理
        恐らく私が居なくなった後はまた作らなくなるのでしょうが、少々勿体無いと思いますよ
        (個人的な感想を述べるに留めて、風呂へ向かう家主を見送り)
        上がったら買い物に行きますよ家主
        今日はさっぱりしたいものが食べたい気分です
        ああその前にその鬱陶しい前髪切るのも良いですね…大丈夫です
        私はこれでも手先が器用と評判でしたから
        (不穏この上ない言葉をその背中にかけるのだった)

        (そして湯上りの家主を待つハサミと櫛を装備した魔女っこ)
        (果たして家主は無事逃げきる事ができるのか ─── )

        (というような感じで夏の1日は過ぎていったのだった) -- クロニカ 2012-02-08 (水) 22:35:48
  • http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst076711.png -- 2012-02-01 (水) 22:01:20
    • (珍妙な居候生活が始まってそろそろひと月、その間にした会話といったら両手で数えられる程度かもしれない)
      (指定された寝場所は2階の倉庫の一角で、どうやら男は3階を寝城にしているらしい。)
      (時折ふらりと外に出て、パンやらトマトやら…というかそれしか見たことがない、を買って戻ってくる)
      (関係は良好とも言えず、悪いとも言えず…まあしかし今まで居候した中、一言も会話しないまま別れた家主もいる。)
      (それに比べたらずいぶんマシなんじゃないだろうか)

      …それにしてもあの食事で良く倒れないものですね
      (1階のキッチンでホットケーキを焼きながら、首を傾げる。)
      (せっかくだから一緒にどうか、と何度か声を掛けたが一度も返事は返って来なかった)
      ホットケーキが嫌いなのでしょうか
      (他の料理でも…と考えたものの、余分な買い物をするだけの金貨はない)
      (何やら同情してくれたらしいご近所さんがおすそ分けしてくれた野菜の類を見ながら考えこむ)
      ……かぼちゃ
      (自分の顔程あるかぼちゃを持ち上げ)
      かぼちゃのスープならどうでしょう

      (数十分後、ごんとかゴキンとか兎に角かなり不吉な音が響いた)
      -- クロニカ 2012-02-01 (水) 22:37:47
      • (奇妙な同居生活が始まってから一月が過ぎた。)
        (年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず。とはいえ、実際の所、そこまで変化はなかった。)
        (最初の一週間、間取りやその他細々したことを話した他は、殆ど会話らしい会話もしていない。)
        (己はそれまで通り、少ない財産をすり減らし、日々糊口をしのいでいる。)
        (けれど、変わった点も確かにあった。人が一人増えたのだから当然なのだが、何より匂いが増えた。)
        (長く使われていなかったキッチンは、最後の使用者とは似ても似つかない幼子の手によって目を覚ました。)
        (家の中に満ちる甘い匂い。食欲が湧くでもないが、正体は解る。バター、小麦粉、その他もろもろ。パンケーキの類。)
        (生活の痕跡に乏しかった家に、人の気配が戻る。)
        (まるで己の存在がなくなり、家が明け渡されたようにも感じる。けれど、どうでもいい。)
        (寝床が失われなければ自由にすればいいのだ。)
        (そういえば、近所の人々はアレを己の妹だと思っているらしい。)
        (遠くで主婦が井戸端会議をしている横を通り過ぎた折に、耳にした。)
        (生き別れの妹。髪の色がそもそもこれだけ違うのに、兄妹もクソもないだろうに。)
        (とりあえず、妹さんの貞操が無事だといいけれど、とかいっていた主婦には睨みを効かせておいた。)
        (官憲が踏み込んでくるのも嫌だ。)
        (そもそもあんな体躯に欲情するはずがない。男か女か解ったものでもないではないか。)
        (布団の中。茫洋とした頭で、そんなことを考える。眠気はまだ襲ってこない。)
        (まぁ、いい。眠気が迎えに来るまで、どうせ布団でこうして―――)
        ん。
        (重く鈍い音がした。一階、厨房からだ。倉庫と厨房を生活空間に定めたらしいアレの仕業か。)
        (もしかして、家具でも破壊したのだろうか。勘弁して欲しい。売れば数日の食費くらいにはなるのに。)
        (のそのそと布団から起き上がる。緩慢な動きで部屋を出た。)
        (階段を降りる。倉庫を通り過ぎ、厨房へ。入り口から中へ入るにあわせて声をかけた。)
        おい。何やってるんだお前。 -- ルドルフ 2012-02-01 (水) 23:02:07
      • (キッチンにあの小さい生き物の姿はなく、床の赤い水たまりの中転がるかぼちゃと包丁)
        (かぼちゃには何度か包丁を刺そうとしたらしい跡があって)
        (包丁には塗料でも塗ったようにべっとり赤い何かがついている。)
        (水たまりにちょこんと行儀よく並んで落ちているそれは、人の…というか、幼い子供の指にも見える) (この悲惨な状況を見れば、何をしようとして何が起きたのかは大体理解できるだろう)

        ああ、お久しぶりです家主
        生きていたのですね、すいません騒がしくて すぐ掃除しますので
        (背後でがしゃん、と水の入ったバケツを置く音)
        (振り向けば、左手に真っ赤になったタオルを巻いた魔女っ子が立っている。)
        思ったより良く砥がれた包丁でした 切れ味抜群ですね
        (よいしょ、と右手でバケツを持ちなおして、男の横を通り過ぎ)
        (左手に巻いていたタオルをバケツの中に落とす。)
        (遠目にも、その左手にはあるはずの物が欠落しているのがわかる、がさして騒ぐでもなく)
        (血溜まりに落ちた指を拾い上げて、ため息をついた)
        かぼちゃとは随分固いものですね 家主 -- クロニカ 2012-02-01 (水) 23:23:13
      • (かこーん、と顎が落ちた。トマトピューレよりも少しだけ暗い色の液体が散らばった床。)
        (ためらい傷だらけのかぼちゃに、殺人現場じみた痕跡に、ついでに肌色の置き土産。)
        (どう見てもオトシマエです本当にありがとうございました。そして指の持ち主は見当たらない。)
        お…お…おぉ…?
        (頭がまともに動かない。いや、とりあえずあいつは何処に――)
        (後ろから聞こえた金属音に、びくりと肩を震わせた。)
        (恐る恐る振り向く。そこにいたのは探していた姿だ。が、想像していた姿ではない。)
        お、おま、お前(隣を通り過ぎるその小さな姿を見下ろして。相手が足を止めた所で、ふるふると右手を上げて指さした。)
        指、お前指落ちてる。(見たそのままが口から出てきた。それからようやく、慌てたように。)
        …っ、バカお前なにやってんだ!?指!なんでバケツ!?かぼちゃ硬いのは当たり前じゃねえか!?医者か!?
        (何から言えばいいのか分からないので、とりあえず思いついた端から声を投げる。)
        (慌てた様子で周囲を見回すけれど、厨房に今の助けになるようなものがあるわけもない。)
        ま、待て。待て。取り敢えず止血だ。タオル、って水に投げ込んでる!?新しいタオル!タオル…!? -- ルドルフ 2012-02-01 (水) 23:34:46
      • はい、まさかこれほど切れるとは思いませんでした
        (慌てる家主と反対に、冷静そのものな様子で頷く魔女っ子)
        思ったより血が飛びまして、ですから掃除をと思いまして
        タオルは勝手にお借りしましたけれど、よろしかったです?
        (弁償しろというのなら、買って返しますが…とバケツの中を泳ぐタオルを見下ろし)
        固い、というのは聞いていたのですがこれほどとは
        今まで調理されたものしか食べていなかったので、料理も多少は心得て置くべきでしたね
        (ふう、と2度目のため息)
        (すっかり混乱した様子の男を、眉を顰めて見上げる)
        …落ち着いて下さい家主
        (パーツの欠けた左手を、男に見えるように掲げる)
        私はこういう体質なんです
        (傷口が僅かに光る。紫色の光が指の形を作って、それが止む頃には)
        (まるで、最初から怪我なんてしてませんが?と言いたげに綺麗に指が生え揃っていた)
        (右手に持っていた血塗れの指は、泡になって消えて行く)
        ……説明していませんでしたか
        (していなかった気がする。というより説明しても聞いてもらえなかっただろう)
        やはりコミュニケーションは大事ですよ、家主
        (そうして、何事も無かったかのように掃除をしだした)

        かぼちゃの硬さは理解しました、次は大丈夫です
        (そしてまだやる気だった) -- クロニカ 2012-02-01 (水) 23:50:33
      • (使っていなかった厨房に布などおいているはずもない。三階へとかけ戻ろうとしたところで、冷静な相手の言葉。)
        落ち着けって、むしろお前が落ち着きすぎて(る、と。続きの言葉は出てこない。)
        (目前でいともたやすく行われた、現実味の薄い事態。)
        (開いていた口が、今度はぱくりと閉じて、結ばれた。)
        (体質で片付く問題でもないだろう。落ちた指がくっつく体質なんて、聞いたこともない。)
        マジック、じゃ、ない?
        (魔女っこだかなんだかと名乗っていた相手。信じても疑ってもいなかった。)
        (けれど、しいて言うなら今目の前で起きた事態。事実であれば少なくとも。人の行いではないだろう。)
        なんなんだ。何者なんだ、お前……っ。
        (同居一月。今家主はようやく、目の前の相手を、眼中に入れた。)
        (唖然としたままに、掃除を始める相手の姿を眺めて。)

        そぉい!(相手の宣言を耳にすると同時、置かれたままであった包丁を拾い上げて近場の戸棚の最上部に放り込んだ。)
        やめろ!いつものとおりパンケーキ焼け!もしくは小金やるから外で出来合いを買って来い! -- ルドルフ 2012-02-02 (木) 00:05:39
      • ですから魔法少女…魔女っ子ですよ
        (何度も言ってるではないですか…と床を拭き終わったタオルを絞る)
        (さてこれを片付けたら料理を再開しよう…と思ったら仕舞われる包丁) あっ
        ……何をするんです家主(どう足掻いても届かない戸棚を見ながら、恨めしげに家主の方に目を移す)
        人はパンケーキのみに生きるにあらず、ですよ家主
        それにここの近所には優しい方が多いのです、せっかく貰った材料を無駄にするのですか
        (キッチンの隅に寄せられた、もうだいぶ萎れかけた野菜の類を指さす。)
        一度した失敗は繰り返しません
        いえ、床を汚してしまったのは失態でしたが…
        ………
        (黙って家主を見上げる。どうあってもこのキッチンを使わせない気か、と)
        ……仕方ないですね…
        (三度目のため息をついて、肩を落とす)
        (汚れた水の入ったバケツを持ってよたよたキッチンを後にし)
        ………(戻ってくると野菜の入った箱を両手に抱え)
        (よたよた歩いていった)

        (3階へ続く階段を登る音)
        /うわ 3階埃凄い\ -- クロニカ 2012-02-02 (木) 00:16:00
      • もったいなかろうが何だろうが、キッチンを血染めにするのはやめろ。
        っつーかなんでこんなに食材がと思ったら、もらいもんかよ…
        (前髪の合間から見える視線が少女を見下ろす。拒否の色だけが見て取れる視線。調理をさせるつもりはないらしい。)
        (しばらくの対峙の後。諦めたようにため息を吐いて野菜を抱え上げた相手に、うむうむと声なく頷いた。)
        (野菜の箱を抱えて、二階に戻るのだろうか。部屋から小さな姿が消えれば、右手で顔を抑えて、ため息を吐いた。)
        (調理台へと寄りかかる。誰に対してでもなく、緩々と首を振った。)
        (過去の己に言ってやりたい。その予備役のサインをやめろと。)
        (そのおかげでこの惨状だ。全くもってやれやれとしか言えない。そうするうち、軽い足音は階段を登りきり、そして二階のフロアを)

        っておいィ!?(三段飛ばし位で階段を駆け上る。火事場の馬鹿力的な何かである。)
        (二階を通りすぎてさらに三階へ向かう足音。間取りの説明をした折を思い出す。)
        (三階のキッチンの話もしていたように思う。つまるところ目的地は明確であった。)
        (三階まで駆け上がった頃には、息も絶え絶えである。ぜぇぜぇと喉を鳴らしながら、よろよろとキッチンへと進んで。)
        ここまで血の海にするのは勘弁してくれ!
        (入り口の壁にもたれかかりながら、ずるずると床へと崩れ落ちつつ訴えかける惨めな姿。) -- ルドルフ 2012-02-02 (木) 00:31:03
      • ちょっとこの埃は異常ですよ家主
        こんな所でこんな食事とも言えない食事を摂っているからそんな無様を晒すのです
        (まじかるハンカチを口に当てながら、へばる家主を情けない…と言いたげに見る)
        大丈夫です、作ったことはありませんが知識としてならレシピは幾つか知ってます
        かぼちゃが固い、というのはわかりましたので今度はあんな失態を犯しません
        (にんじんたまねぎを持ってこくこく頷く)
        家主が必要以上の干渉を避けたいタイプなのは理解しました
        けれど恐らくこの食事では1年持たないですよ、試験終了前に家主死亡だなんて縁起でもないです
        栄養のある食事をとりましょう
        (作ります、とどこから出てくるのかわからない自信に満ち溢れた顔)
        (まず包丁を持つ手が危なっかしい。野菜を押さえる手が危なっかしい。踏み台にのった足元が危なっかしい)
        (全体的に見てまず確実にこの台所もスプラッタになります) -- クロニカ 2012-02-02 (木) 00:45:47
      • 無様てお前…なんぼなんでもお前…
        (何とか声を絞り出してから、げふげふと咳き込んだ。)
        (ぜぃぜぃと荒い息が徐々に落ち着いてきて、一度大きく深呼吸。それからもう一度、きっ、と相手のほうを見て。)
        (あっこれたまねぎの表面で刃が滑って指切断パターンだ…と起きる前から予想のつく現状に笑顔で俯いて一人涙をこぼす家主。)
        知識で何とかなるなら飲食店とかこの世界に存在してないっつーねん…
        (水はけの良い一階の厨房と違って、ここは普通のキッチン。血だらけになれば、おそらく痕跡は消しきれないだろう。)
        (というかあの踏み台とかどこから出てきたのかわからない。まじかる踏み台か。そんなマジカルいらん。)
        もぉー…なんつーか…もぉお…
        栄養とかどうでもいいのにっつーかキッチンとか料理とか
        もぉー…
        (うごごごご、と床に臥せってばんばんと地面をたたく。)
        (ぎりぎりぎり、と歯軋りの音を鳴らしてから。ぽつり。)
        …作ります。 -- ルドルフ 2012-02-02 (木) 00:56:42
      • 少なくともあの階段を登ってきただけでその消耗の仕方は…
        ゆっくり呼吸を整えていて大丈夫ですよ、何なら掃除でもしていて下さい
        その間に出来ますから(自信にみちみちた顔)
        知識があるということは、経験が伴えば大体なんとかなるということです
        初めは誰しも初心者なんですよ家主
        (まな板の上でぐらぐらするタマネギを手で押さえながら)
        …滑りますねこれは…
        ……最初は皮を剥くんでしたか…

        …………皮多いですね…
        は?
        (タマネギを際限無く剥きながら首を傾げる)
        なんです家主、聞こえませんでした -- クロニカ 2012-02-02 (木) 01:08:14
      • お前が二階飛ばして三階に突然上がってくるから駆け上がってきたんだよォ!
        (そももそもここの所走った覚えなどかけらもない。その状況で階段を三階まで駆け上がるのは、さすがに厳しかった。)
        (よろよろと立ち上がるも、膝が笑っている。生まれたての子鹿か何かのようだ。)
        できるのはお前の血痕くらいだから…経験どうこう以前の問題だから…
        (なんかどんどん細長くなっているたまねぎを見れば、食材を無駄にしているのはどう考えてもこいつの方ではないかという疑問が浮かび上がってくるが、家主は考えることをやめた。)
        (この状況を解決するには一つしか手がなかった。不本意どころか血を吐きそうであるが。)
        俺が作るから…俺が換わりに作るから、頼むから厨房に立たないでくれ…
        (あまりにも切実な訴え。神に祈るのにも似た。)
        (けれども祈りの対象は神どころかどう見ても子供の居候である。)
        (成人男性の威厳とかゼロに等しいというかゼロ。かけらも残ってない。無様。)
        (ふらふらと、調理台の前。少女の隣まで来て、とりあえず包丁は取り上げた。) -- ルドルフ 2012-02-02 (木) 01:24:42
      • 為せば成る、成さねばならぬ何事も…という言葉を知らないのです家主?
        (どんどん小さくなっていくタマネギを不思議そうに眺める)
        (それから非常に疑わしそうな目を家主の方に向けて)
        ……出来るんです?
        既にふらふらではないですか、危なっかしい
        無理しなくても良いんですよ家主、私が食べるものですから私がつくr(取り上げられた)
        ………家主は多少強引ですね
        (可哀想な姿になったタマネギをまな板の上に置いて、まじかる☆踏み台を押す)
        (踏み台の上に座って、死にそうな表情の家主を見上げ)
        無理そうなら言ってくださいね、私が代わりますから -- クロニカ 2012-02-02 (木) 01:35:15
      • 成すまでにどれだけの犠牲が払われるのかをその言葉は知らないということを理解していただきたく存ずる…後玉ねぎの内側に実はないからな。
        (指程度のサイズにまで縮んでしまった玉ねぎを眺めながら、一応、というように指摘。)
        (こちらを疑わしげに見る相手から、視線をそらして。)……出来ない事は、ない。
        (複雑そうな表情で口元をもぞつかせる。)っていうか一階を見て…いや、まぁ、いい。
        (譲られた調理台の前。相手が身を退かせれば、置かれたまな板へと向き合った。)
        (手に握った包丁は、半年以上の時を経て握ったその手へと、吸い付くように馴染んでいる。)
        (馴染むのも、切れ味がいいのも当たり前だ。拘ってそれを選び、生業へと臨んでいたのだから。)

        (玉ねぎを見下ろす。手の中の包丁を、すっかり小さくなったそれへと当てて。)
        (僅かな逡巡。本当にできるのだろうか。隣の少女の言うとおり、無理ではないのか。)
        (ぐるぐると回る思考をどうすることもできなくて。深く、息を一度吸った。)

        (吐くと同時に、包丁がまな板へと触れた。とん、と軽い音。)
        (ほとんど残っていない玉ねぎは、大きな抵抗なく包丁を受け入れた。)
        (安心か、驚愕か。どちらなのかわからない感情。)
        (それを己の中で消化する前に、手は動き始めた。)

        (数ヶ月間、時を止め、静まり返っていた家の中。まず最初に音が戻った。)
        (足元の戸棚を開く。取り出した鍋に水を張った。コンロに火が点る。)
        (手近な棚をスライドさせる。出てきた油。保存状態は悪くない。)
        (酢、塩、こしょう。使われていなかった調味料の蓋が開く。)
        (痛みかけた野菜は次々と手をかけられ、形を変える。にんにくが入っていたことに少しだけ安堵した。)
        (ボウルに水を張り、ブロッコリーを放り込んだ。)
        (小さくなった玉ねぎはドレッシングの材料に姿を変えた。)
        (熱したフライパンに食材が転がり込む。)
        (音の次に匂いが満ちた。熱されたトマトの甘い香り。コンロの熱が室内を炙る。)
        (換気扇を回し、窓を開いた。風が室内を一度、浚った。) -- ルドルフ 2012-02-02 (木) 16:21:09
      • ……皮と実の境界線が曖昧な野菜ですね、もっとリンゴやオレンジを見習うべきです
        (踏み台に座ったまま足をぶらつかせて、家主の様子を眺める)
        (…本当に最初の頃、ここはどうやら飲食系の店だったらしい という話を聞いた)
        (どうして今は閉まってるのか、という問いをして返ってきたのは曖昧な笑みで)
        (何らかの不幸な事故があったらしいことはなんとなく察したが…)

        (この様子を見ると、その不幸な事故は家主由来の物だったのかもしれない)
        (ストップをかけようか、と腰を上げかけ)
        ……
        (すとん、と再び腰を下ろした。)

        (何のスイッチが入ったのかはわからないが、調理が始まれば実に手際が良く)
        (料理に関しては全くの素人である少女が見ても、その手並みは結構な物に見えた)
        (部屋に満ちる音と匂いを嗅いでいるうちにお腹が鳴る)
        ……(きゅーきゅーなるお腹を押さえて、立ち上がる)
        (ほぼ始めて立ち入った3階の室内を見渡し)
        家主、せっかくですからちょっと片付けますよ
        なんだか家主手馴れてますし、私がずっとここで見ていたらやり辛いでしょう
        (床を掃きたいところですけどそれは我慢します、とこくこく頷いて)
        (置きっぱなしの服やらゴミやらを片付け始めた) -- クロニカ 2012-02-03 (金) 01:40:30
      • (実際のところ、久方ぶりに自転車に乗る子供のようなものだった。)
        (手際が著しく悪く感じる。食材を活かしきれていないように思う。)
        (一つひとつの作業を進めていくだけで精一杯だ。)
        (半年以上の月日は、確かに己の中にブランクとしてあった。)
        (それを消すことはできない。けれど、始めた以上はやり遂げるべきものであった。)
        (己の隣に腰掛けている少女のほうを見る余裕はない。少女の危惧は外れであり、ただ、手を動かす。)
        (それはつまるところ、見栄なのかもしれず、或いは考えることを止めようとしているのかもしれず。)
        (部屋の掃除に手をかけ始めた少女の様子が視界に入ることもなかった。)

        (そして最後に、味が戻った。)
        (味見のために口の中に入れた野菜から味蕾へと伝わる、食材と調味料の混合物。)
        (パンとトマトに純化されていた味覚は、香辛料の刺激を脳に直接叩き込んだ。)
        (伸びたままの髪の中。瞳にじわりと涙が滲む。)
        (感情の起伏がそれをさせたのか、それとも味による物理的な刺激がそうさせたのか。)
        (ずず、と一度鼻を啜って、料理は最後の締めに入っていく。)
        (棚の中に収められていたまま、陽の目を見ていなかった食器が湯に洗われ、キッチンペーパーで水気を拭い取られた。)
        (反対に、春先の冷たい水の中に漬けられた深皿も、その水気を拭い取られる。)
        (暖かな皿には湯気の立つ、菜の花とトマトのソテー。冷たい皿には春野菜のサラダ。)
        (どちらも大したことのない、誰にでも作ることの出来る単純な料理。)
        …でき、た。
        (流し台の上に二つの皿を並べて。調理器具を洗い場に放りこめば、ふらふらと後ろに後退る。)
        (壁まで行き着いた所で、ずるずると床まで背を滑らせて。)
        (座り込んで、立てた両膝に腕をついて、俯いた。) -- ルドルフ 2012-02-03 (金) 23:01:52
      • (料理が出来上がるのと同じくらいに、洗濯物を下に置いて少女が戻ってくる)
        あ、完成ですか?
        …家主?(家主を目で追う。怪我でもしたのか、と思ったがそういう様子でも無く)
        (首を傾げたものの、早々に意識は出来上がったらしい料理に移った)
        (そんなところに置いたら私が取るのに苦労するじゃないですか…とブツブツ言いながら踏み台を押して)
        家主は食べないんです?
        (踏み台に登って皿を持ちながら振り返る)
        顔色が良くないように見えますし、家主も食べたほうが良いと思いますよ
        人間バランスの良い食事と規則正しい食生活が大事なのです
        (両手が皿で塞がっているので、足で踏み台を押し その上に皿を置く)
        (ホコリっぽい床を見て顔を顰めたが、諦めたように床に正座した)
        (これを持って下まで行くのは随分面倒に思えたし、いい加減お腹の方も限界だ)
        (今の状態の家主に、下まで持っていくのを手伝って欲しいといっても聞いて貰えない気がする)
        (となると、ここで食べるしか無いだろう)

        それでは先にいただきますね家主
        (礼儀正しくいただきます、と頭を下げて)
        (もくもくと料理を口に運んでいく)……む
        (一口、二口食べていくうちに、表情に驚きの色が浮かんで)
        ……家主は、料理が上手なんですね
        (サラダを飲み込んでから、ぽつりと呟いた。)
        (お世辞や嫌味でなく、久々に美味しいと思って出た言葉なのだが伝わるかどうか) -- クロニカ 2012-02-03 (金) 23:29:01
      • (こちらへの呼びかけには、右の手をひらひらと揺らす。大丈夫だと示すように。)
        (聞こえてくる音から、相手が皿を手にしたことが解った。次いだ問いかけには。)
        …一人分しか作ってない。(そんな返答。確かに皿の上に乗っている料理の量は、そう多いわけでもない。)
        (俯いたまま答えていたが、引き摺られて近づいてくる踏み台の音に、顔を緩く上げた。)
        (俯きがちに腰を下ろした状態で、正座した相手と同じくらいの視線の高さ。)
        …どうぞ。(礼儀正しい相手へと、食べるように促してから、視線が少しだけ彷徨った。)
        (相手が食べる姿を直視することが出来なかったか。視線は、相手の腹あたりに落とされて。)
        (食器が触れ合う音と咀嚼音。作った料理が誰かの口に運ばれている。)
        (む、という少しの唸りが耳に届けば、僅か身体が硬直したようにも見えた。)
        (そして続いた、褒める言葉。)
        (それは己にかけられた声なのか。一瞬の逡巡。それから。)
        そうでも、ない。
        (言って、視線を横に逸した。そこで初めて気づく。)
        …ゴミ、減ってる。
        (片付ける少女の様子も部屋の姿も、今まで視界の中にはろくに入っていなかったようだ。) -- ルドルフ 2012-02-03 (金) 23:52:16
      • 謙遜することはないですよ家主、美味しいです
        (こくこくと頷いて)
        (今更気づいたのか、と言いたげに目を細める)
        減らしたんです、もう少し片付けたいですね
        想像していたよりはマシでしたけれど、それでもこの埃はあんまりです
        せっかくの料理が台無しです
        (そんな文句を言っている内に、更に残った料理もあと僅かになり)
        ……
        (半分残して、目の前の不健康そうな家主に譲ったほうが良かっただろうか)
        (少し迷ったものの、結局料理は綺麗に少女の腹に収まって)
        (ポケットから出したハンカチで口元を拭いながら、小さく頭を下げる)
        ごちそうさまでした家主
        …やはりちゃんとした料理は良いですね、食べたという気分になります
        (食器を片付けながらしみじみと呟く)
        家主も何か食べた方が良いです
        なんとなく出来そうな気がしてきましたし作りますよ(どや) -- クロニカ 2012-02-04 (土) 00:08:13
      • (繰り返しの賛辞には、一度目を瞑って。肯定することも否定することも、しなかった。)
        …片付け、か。
        (散らばっていた紙袋の類やらが消えて、床の上は埃が積もっているものの、随分と人の暮らす空間に近づいている。)
        普段は料理なんてしないから、埃があってもなくても、一緒だ。
        (ゴミが少なかったのは単純に、ゴミを出すようなものを買っていなかったというだけの話であるのだが。)
        (減っていく皿の上の料理を時折見て、厨房に目を向けて、茫洋と何処かを見て。)
        (そうする内に、気づけば料理は全て、少女の胃の中に消えていた。)
        お粗末さまでした。
        (一言だけ返して、食器が洗い場の中へと移動するのをなんとなく眺めている。)
        (とりあえず、これで一山。また布団に戻ってごろごろと―――)
        やめろォ!(聞こえてきた無謀な自信に思わず叫ぶ。)
        正直言うが、もう少し身長を伸ばしてからやれ…お前の背は、料理をするのに随分と不向きだ。 -- ルドルフ 2012-02-04 (土) 00:37:08
      • …それでは私は一生料理が出来ないじゃないですか
        (踏み台に登って食器を洗いながら、不機嫌そうに返す)
        向き不向きと出来る出来ないは別でしょう、練習すれば何れ出来るようになります
        (それまでにどれだけの犠牲(自分の体的な意味で)が出るか、という問題からは目を逸した)
        (洗い物を終えると踏み台を片付け)
        やはり温かい料理は良いものですね家主
        毎日こうありたいものです
        それでは…
        (ようやく出ていくか、と見せかけて)
        せっかくですから布団も干しましょう、こんな平たい布団があって良いものでしょうか
        いえ良くない
        (布団を引っ張る この体躯では持ち上げることは叶わなかった)
        良い天気ですよ家主、布団を干すには絶好の天気です
        (布団を引っ張りながら部屋から出ていく魔女っ子)

        (そして義務と権利のように聞こえてくる布団と一緒に階段を滑り落ちる音) -- クロニカ 2012-02-04 (土) 00:53:25
      • …?(相手の不機嫌な声色に、緩く首を傾げた。)
        何も170超えろって言ってるんじゃない。140、150くらい、すぐだろう。
        …端的に言うがカボチャきろうと思ったら体重かけないといけない。お前のサイズじゃ中々、難しいぞ。
        (先程引き起こされた大惨事を思い出したか、表情を少しだけ歪めて。)
        (床から、踏み台に登った少女の背を見上げる。)
        (黒いジーンズは埃で白く斑になっているが、気にする様子はない。)
        …それは、毎日作れってことか。
        (その場に腰掛けたまま、問いかけるように呟いた。)
        (捨てていた調理を、毎日。キッチンの安全のためには、それがいいのだろうか。)
        (わからない。が、とりあえず今日は寝)
        せっかくの流れが分からねえし反語表現にしても流れはおかしいままだからな!?
        (己の憩いの空間を引きずりだされればぐえぇ、と唸りながら立ち上がった。)
        (布団を引っ張り戻そうと階段へと近づいた所で、目の前から凄い勢いで遠ざかっていく布団。そして少女。)
        はぁー…(右の手で顔を覆うように抑えて、首を緩々と振った。)赤い布団で寝るのは御免だぞ、おい。 -- ルドルフ 2012-02-04 (土) 01:12:05
      • \問題ありません 布団 は 無事でした/
        (たっぷりと間を置いてから聞こえる声。つまり布団以外はあんまり無事じゃなかったらしい)
        (しかし声を出せているということは、さっき見たように不思議な力で再生したのだろう)

        (どたんばたん布団と格闘している音が下から響いてくる)
        (音が室内から室外に移動して)
        (もし家主が外を見るだけの気力があれば、幼女を乗せた布団が超低空飛行する頭のオカシイ光景が見れただろう)
        (でもこの家主にそんな気力あるわけないし あるわけないし)

        …ふぅ
        (額の汗を拭う動作をしながら3階に戻ってくる魔女っ子。右手に箒を持っている)
        せっかくですから掃除します、埃にまみれた生活をして健康が保てるのでしょうか
        いえ保てない
        (宣言して窓を開けると、有無をいわさず掃除を始める)
        最初に説明したのに全然家主覚えてませんね
        私はもうずっとこの姿ですよ、見た目はこうでも多分貴方より年上かもしれません
        呪いか祝福かはわかりませんが成長が止まっているのです
        (さあどいて下さい家主、とざかざか箒で床を掃きながら) -- クロニカ 2012-02-04 (土) 01:27:41
      • 布団は、てどういうことだ…水音が聞こえてこないだけよかったってことなのか…
        (強調するような表現に、頭痛い、というように眉間に皺。)
        (階段の下を覗き込んでみようかと一瞬考えたものの、首を振ってその考えを押し留めた。)
        (なんだかもうどうしようもなさそうなので、取り敢えず料理の折に開いた窓を閉じるために窓際に寄って。)
        ………。
        (家主は何も見なかった。)
        (家主無気力だからなー。しかたないなー。なんか寝不足っぽいしなー。疲れてるしなー。料理とかしちゃってありえないしなー。変なもん見えてもしゃあなしだな!)
        (窓を勢い良く閉めて換気扇を止めて布団のなくなった寝室へと戻れば、布団のあった部分の床に寝転がった。)
        (多少寒いがまぁ寝れないことはな)
        だからタイミング悪いんだよォ!?
        (寝入ろうとしたタイミングで起こされるわ布団は持って行かれるわ床は奪い取られるわ)
        説明ー…(思い出そうとしてみる。 無理でした。)
        ……で、あるならそれはそれとして、調理するメニューを絞るなりなんなりせんとえらいことになるぞ…
        (箒に追いやられる埃のごとく、ざかざかと動く箒から逃げるように壁際へ。) -- ルドルフ 2012-02-04 (土) 02:13:07
      • えらいことになっても大概元に戻るので問題ありません
        今回で確信しました、やはりホットケーキのみでは生きてはいけても精神上良くないと
        (箒で埃を掃く めっちゃ掃く ついでに家主も掃く)
        確かに家主と居候が親密な関係にある必要性はありません
        けれど一緒に家に過ごしていて食を共にしないのは、どう見ても不自然です
        (やっと箒を閉まったかと思うと出てくる雑巾。家主を寝せる気は無い)
        (せっかくの掃除チャンスを見逃せる筈がなく、ここで一気に綺麗にしてしまう算段だ)
        そして料理が出来るのにあんな不健康な食生活を続けるのも私は感心できないと思います
        (家主を見上げ、紙のような顔色と伸びすぎた前髪、それから無精髭を見てため息をつく)
        どうやら思ったより家主は話が通じそうな相手だと思いました
        関係の改善を要求します

        なに、難しいことは要求しませんよ
        とりあえず三食出来る限り食事を共にします
        (しませんか?ではなくします。)
        (この魔女っ子の中では既にそれは決定事項で、意見を取り下げる気は無いらしい)
        …任せて下さい、夜は私が作ります
        (どやっとしながら水の入ったバケツを持ってふらふら歩いて行き)
        (やはり義務と権利のように階段を滑り落ちていった)

        (その夜結局無事魔女が食事を作れたのか見かねた家主が作ったのか、そして食事を共に出来たのかは家主のみぞ知る…)
        (ついでに干した布団は家主が回収しました(確定ロール)) -- クロニカ 2012-02-04 (土) 02:39:55
  • http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst076695.png -- 2012-01-31 (火) 23:36:46
    • (自分より少し小さいぐらいのキャリーケースをえっちら押している少女、というより幼女)
      (三階建ての、店を開いていたんだろうなという面影が残る建物と、手に持った紙を何度も見比べて)
      ……ここ本当に人がいるんです?
      (店の壁にキャリーケースをより掛けて、小さな手で控えめに戸を叩く)
      (1回、2回と叩いて反応が無いのが不安に拍車をかけ いっそマジカル鍵開け術でも使うか…と考え始めた頃)

      (見かねたのか不安に思ったのか声をかけてきた近所に人間に、ここの住人がどういった人間であるのか聞かされた)
      なるほど 面倒な大人ですね…
      (つくづく運が悪いとため息つきながら、キャリーケースの上に腰掛けた)
      …どんなに駄目な人間でも1回くらい外に出るでしょう
      ……夜まで待って駄目ならまじかる☆ピッキングの出番ですね
      (これがラストチャンスの卒業試験だ。弱音は吐いていられない、と家主の帰宅を待つ幼女)
      (心配して声をかけてくれたご近所の人には「生き別れの腹違いの兄かもしれない」と言っておいた。すごくやさしくされた)
      (幼女すげえ) -- クロニカ 2012-01-31 (火) 23:38:37
      • (不意に目が覚めた。寝返りをうったのか、体を横に向けて寝ていた。)
        (伸びたままの髪越しに、視界に入る室内。片付けられていない。物が多くないのがせめてもの救いか。)
        (窓の外から鳥の声が聞こえるでもない。カーテン越しの日差しは、とうの昔に正午を越えたことを主張している。)
        (けれど、時間など別にどうでもいいのだ。それが関係する暮らしを、今の自分はしていない。)
        (もう一度布団の中にもぐりこんだところで、室内唯一の時計が鳴った。)
        (ぐぅ。)
        (腹の鳴る音。そういえば、最後に食べたのは何時間前だろう。)
        (のそのそと布団から起き上がる。ぼりぼりと頭を掻いた。ふけは飛ばない。軍属の頃からダニは嫌いだから風呂くらい入る。)
        (あー、となんともなしに声を出した。あまり使われぬ声帯は、なんとなく詰まったような声を出した。)
        (ふらふらとした足取りで、居室を出て、生活用のキッチンへ向かう。)
        (己の生活は、この三階だけで完結している。二階の倉庫も、一回の厨房と店舗も、必要ない。)
        (よたついた足取りの先。キッチンに辿り着けば、いつものようにパンとトマトを……――)
        ない。
        (しゃがれた声で呟いた。そういえば食べなかったのは、買いに行くのが面倒だったからだ。)
        (ふらふらとキッチンを後にする。下へ降りる階段のすぐ近く。財布をつかんだ。まだ、中身はある。)
        (危なげな足取りで階段を下りる。服を着替えるのも面倒くさい。いつものとおり、このまま街へ出て買い物へいこう。)
        (変わらぬ日々だ。死ぬまでずっと続くだろう。そんなに長くはないだろうけど。)
        (一階まで降りてきた。厨房へ続く通路へと背を向けて。外への出口まで進めば、扉を、開ける。) -- ルドルフ 2012-01-31 (火) 23:51:42
      • (春が近いとはいえ外の空気は寒い。キャリーケースを椅子にして、開いた魔法書を読みながら身震いした)
        (あれから何度か戸を叩いては見たものの、反応はない。)
        (よもや中で死んでいるのではあるまいか、と一層不安になりつつ、戸の前とキャリーケースの上を行ったり来たり)
        (開いた魔法書は基礎中の基礎、それこそ飽きるほど読んだ代物で暇つぶしにもならなかった)
        (ペーパーテストなら満点、実技では最下位争い)
        (後から来たのに追い越され、これが最後の卒業試験。)
        (それなのに、試験が始まる前からこの有様。よっぽど自分はこの道に向いてないと見えて)
        (さて退校したらどうしようか…とぼんやり考えだした頃、戸が開いた)
        ……(魔法書を閉じて、そちらに目をやる)
        (…見るからに陰気そうだ。全くもって生気が感じられない)
        (姿が見えたのに安心感が無いとはこれいかに… とはいえ、ひとまず試験開始前に失格は免れたらしい)
        ……遅いですよ家主
        凍えてしまうかと思いました こっちの世界は随分寒いですね
        (当然、事情は知ってるものだろうと声を掛ける。)
        (よもや相手が、魔法の国だの卒業試験だの、居候だのそんな事把握していないだなんて思っても居なかった) -- クロニカ 2012-02-01 (水) 00:06:57
      • (外の日差しは目に痛い。髪越しで少しシャットアウトされているとはいえ、とてもではないがやりきれない。)
        (顔をしかめて一歩踏み出そうとした所で、かけられた声に気づいた。)
        ……?
        (怪訝そうな表情は、髪に隠れてあまり見えない。けれど口元がへの字に曲がったことくらいは解るだろう。)
        (声の主は自分より随分と低い位置。気だるげに視線を落とす。)
        (死んだ魚のような目に写ったのは、向き合っているだけで己が通報されかねないような姿だった。)
        (見覚えはない。忘れているわけではないだろう。けれど何やら随分と馴れ馴れしい。)
        (近所の子供か。最近付き合いが無いのでちっともわからない。子供は少し目を離すと大きくなる。)
        (自分の子供ということはないだろう。こんな色彩の女と寝た覚えはない。)
        (はっ、と思い当たった。成程。納得だ。うむ、うむ、と数度頷いた。相手の言葉に対して同意するようにも見えただろうか。)
        (それから、人と会話していないことがわかるような、濁った声で。)
        間に合ってます。地上げは死んでからにしてください。って寄越したおっさんに伝えてくれ。
        (己の残りの財産などそれくらいである。立地は悪くない。売れば少しの金にはなるか。)
        (けれどこの一軒家を失えば、己は確実に凍死である。そうそう安々と譲ってしまってなるものか―――!) -- ルドルフ 2012-02-01 (水) 00:18:52
      • 冗談はその前髪だけにして下さい家主、もう何時間待ったと思っているんですか
        確かに行く時間を告げなかった学校のミスだとは思いますけれど…
        とにかく話は中でしましょう、寒いしお腹もすきました
        (よいしょ、とキャリーケースを引っ張りながら横を通りぬけ店の中に入り込もうとする)
        (無論、阻まれるだろう。そしてこの体格差では強引に入り込むこともできそうに無い)
        …家主がジョークの好きな人だというのは十分に伝わりました
        ですからいい加減中に入れては頂けないでしょうか
        (若干疲れた様子で、生気のない男を見上げため息をつく。)
        (なぜこんな頑ななのか…と考え、ふと思いあたった)
        …成る程、家主は意外に慎重なのですね 良いことです
        心配しなくても私はれっきとした魔法少女…魔女っ子ですよ、ほら 書類もここに
        (小さい手が差し出す封筒の中には、やれ魔法の国だの魔法の学校だの)
        (その卒業試験として1年間現世の人間の家に居候することだのが書かれていて)
        (おおよそ、同じような事が書かれた家主向けの手紙がチェックされていないであろう店の郵便受けに入っているかもしれない)
        (家主候補は聞いていない!と断っても良い)
        (ただし非常に小さい文字で、断った場合他の家を紹介しなければならないことと、罰則が発生すること)
        (ついでに、この手紙を開けた時点で合意とみなすことが書かれていた) -- クロニカ 2012-02-01 (水) 00:33:29
      • …人の前髪よりもお前の横についてるドリルのほうがギャグだ。ヅラかそれは。
        学校だかなんだかわからんが、家を手放す気は、っておい!
        (ぐいぐいと中へ侵入しようとする相手を押しとどめる。運動不足で食べ物もろくに食べてないとはいえ、体格差は著しい。)
        (相手の額を抑える形で侵入を阻んだ。これくらいの動きでも少しけだるい。)
        (この訳の分からない相手に、食事をしていないことも相まって、なんだか頭がクラクラとしてきた。)
        ジョークどうこうじゃねえ。何なんだ突然やってきて。せめて隠し子くらい名乗ってみたらどうなんだ。
        (そうこうしている姿を見たらしい近所の主婦が、ヒソヒソと話している声が聞こえた。)
        (うろんげにそちらを見れば、肩をビクリと振るわせて、三人ほどの主婦が去っていくのが見える。)
        (元より付き合いがないとはいえ、程度がすぎれば官憲が来る。面倒な状況だ。)
        そりゃあ、知らん子供が突然家に入ろうとしたらとめるわ。
        ま…?なんだ魔女っ子って。流行ってんのか。
        (胡散臭い。そんな態度を隠そうとはせずに、封筒を受け取る。)
        (中を開いた。文字を読むのも久しぶりだが、流石に忘れては居なかった。)
        (つらつらと並べられた冗談のような語群。目が上滑りする。)
        (要点だけは捉えた。つまり己はこの相手の世話をせねばならないらしい。)
        (しかも勝手に合意にされている。ありえない話だ。誰にそんな権利がある。)
        (己の生活をこんなわけの分からないものに乱されるなど、とんでもない。)
        ふざけるな。誰がこんな――――
        (悪態をついて紙を突き返そうとした所で、封書の最後に押された押印に気づいた。二度見で足らず三度見する。)
        (軍を辞める前。予備役につけば退職金が上がると言われて、サインをした。)
        (さて。軍役時代に見慣れた命令書の判子が、何故こんな所にあるのだろう。)
        (つまるところ、権利があった。逆らえば恐らく収容所である。愕然とした。)
        (手の中から紙が滑り落ちる。冗談ではない。過去が襲ってきているようなものだ。)
        あ。(声を漏らすと同時。なんだかんだで分けのわからない状況にありすぎて、体が限界を超えた。)
        (店の中に向かってばったり倒れこむ。頭だけは庇ったが、そこまでだ。)
        (さて。住居の入り口は完全にオープンである。) -- ルドルフ 2012-02-01 (水) 00:55:13
      • 地毛ですよ、髪には魔力が宿ると言います
        長ければ長いほど好ましいのですが、私の身長ですとあまり長すぎる髪は歩行の邪魔になるのでこういう形をとっています
        (強引に行けば突破できるかもしれない、がここで家主との関係を険悪にしても徳はない)
        (どうやら近所つきあいはあまり無いらしい、と集ってきた主婦を横目で見ながら、一度前へ進むのを諦めた)
        子供ではありません、いえ 見た目は子供ですが…
        これでも私は貴方より年上かもしれませんし同い年かもしれません
        そもそも見習いとはいえ、魔女相手に外見で年齢を判断するのは愚かですよ
        (書類を読んで、より深くなる相手の眉間の皺を見ながら)
        (ひょっとしてこれは、本当に話を知らないのではないだろうか…と別の種類の不安が浮かんだ)
        (ありえない話ではない。あの学校はそもそも学園長からして、真面目とは程遠い人種だ)
        あの…
        (気まずい空気に溜まりかね、声を掛けるのと、男が倒れるのどっちが早かったか)
        ……
        (とりあえず冷静に、店側に倒れてくれて良かった。と思った)
        (隙間からぐいぐいキャリーケースを店の中に押し込み、中に入って戸を閉める。)
        (こっちだって後がないのだ。多少強引でも住まわせて貰わなければ退学である)
        (中に入れば、風が無いお陰でいくらか温かい…ものの)
        ……何というか 生気が感じられない家主と家ですね
        これが人の住む家ですか
        (冷え切った空気と、積もった埃。静まり返った室内を見渡し)
        (キャリーケースから箒を引っ張り出す)
        なにはなくともまずは掃除ですね…この埃は明らかに体に悪い…
        (ブツブツと文句を言いながら、取り敢えず掃除を始めた。倒れている家主は無視する)
        (起きる頃には、そこそこに綺麗になった店内で温かい紅茶を飲む魔女っ子の姿があることだろう) -- クロニカ 2012-02-01 (水) 01:26:36
      • (時刻は夕方。久しく嗅いだ覚えのない匂いを、鼻が捉えた。懐かしさすら感じさせる匂い。)
        (目が覚めて身を起こせば、綺麗に掃除された元店舗。目視すると同時に口が引き結ばれる。)
        (よろよろと立ち上がり、視界に入った魔女っ子を指さして)
        お、おま、おま――!(叫びかけてがくり、と腕を下ろし、肩を落とした。)
        (ルドルフ・カーター。青年が取り敢えず名乗り、もしかすれば少女の名前も聞いただろう。)
        (とりあえず、名だけ告げた後、青年は己唯一のの価値ある動産である財布をポケットに突っ込んだまま、改めてパンとトマトを買いに出たらしい。) -- ルドルフ 2012-02-01 (水) 01:43:12
  • http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst076678.jpg <(どや) -- 2012-01-31 (火) 23:08:10
    • (収穫する) -- ルドルフ 2012-01-31 (火) 23:09:16
      • http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst076678.jpg <んふー… -- 2012-01-31 (火) 23:09:39
  • http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst076678.jpg <んふんふ -- 2012-01-31 (火) 23:08:01
  • http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst076678.jpg <んふんふ -- 2012-01-31 (火) 22:52:41
    • http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst076678.jpg <んふー -- 2012-01-31 (火) 23:07:53
  • ↑ -- 2012-01-31 (火) 23:06:49
  • 禍福は糾える縄の如し。
    縄が解ければ禍が過ぎる。
    その年の天候が悪かったこと。
    夏野菜が不作であったこと。
    辛うじて仕入れた食材が良品ではなかったこと。
    その日その男が訪れたこと。
    素材の味を生かす料理が多かったこと。
    選ばれた料理がそれであったこと。
    近くに有力者の息のかかった競合店があったこと。
    福の糸は縒り合わさらず。
    禍福は糾える縄の如し。
    禍糸の先は続く禍業。 -- 2012-02-05 (日) 00:54:34
  • 【魔法少女かく語れり】 -- 2012-02-07 (火) 01:48:50
    • はぁ、すっかり秋ですね家主
      こちらは随分四季がはっきりしてるようですから綺麗な紅葉が見れるのでしょうね、楽しみです
      まあ随分どうでも良い話ですが、私が母に拾われたのも秋だったそうですよ

      …そのように「なんで俺に言うんだ」な顔をされるといったこちらも戸惑います
      どうせ寝るか寝るかしかやることが無いなら取り敢えず聞けば良いでしょう
      つまらない話はつまらない話なりに、子守唄になりますよ

      秋ですからね、無駄に過去を語りたくなる気分になる時もあるんです -- 2012-02-07 (火) 01:49:08
      • 母の名前はヴェロニカ・クロニクル
        私が赤ん坊のころはそれなりに名の知れた魔女だったようです
        本当にそれなり、ですけれど

        母は私と同じように、決して老いる事無く
        そしてその身体はどんな怪我を負っても立ちどころに元に戻ったそうです
        種明かししてしまえば時間魔法の一種なのですが
        …不老だったり不死だったりする魔女は、そう珍しくないですからね
        母のやり方は効率が悪い上に魔力を使いすぎる

        そして不幸なことに母はそう魔力が多い方ではなかったのです
        自分自身に掛けた魔法を維持するので精一杯で、他に魔法は使えなかった
        ……相当に不名誉な二つ名を影でたくさん貰ったようです
        それについて母から文句や弱音を聞いたりしたことはありませんでしたけれど
        もとより人との交流に興味が無いようなところがありましたから… -- 2012-02-07 (火) 02:31:11
      • 人から何を言われても知ったことじゃない、といったところでしょうか
        そんな母が何故私を拾ったのかはわかりません
        泣き声が耐えがたい程うるさかったのか、殺すのも面倒だったのか
        まあ兎に角拾われたんです、秋に
        秋でよかったですね、冬ならきっと死んでました

        …話はこれからですよ、寝るんじゃありません家主
        子守唄の歌い出しで寝るだなんて失礼でしょう -- 2012-02-07 (火) 02:39:51

      • 気難しい、というよりあまりものを喋らない母ではありましたが
        …それでもそれなりに上手く母娘関係は築けていたと思います

        母は他の魔法は使えなくても、知識はあったんです
        母に教わって、私は物心ついた頃には簡単な魔法なら使えるようになっていました
        例えば小さな火を出すだとか、植木鉢に入った土を湿らせる程度の水を出すだとか
        ……今よりずっと使えていた気がしますね、不思議なものです

        まあ良いです
        魔法の学校へ入る事を進めてくれたのも母でした
        いえ、進めると言うより入りたいなら入ると良い…といった感じでしたが -- 2012-02-07 (火) 02:59:23
      • 母の様子がおかしくなったのは入学まだあとちょっと、という頃だった気がします
        元々何を考えているかわからないところがありましたが
        一層何を考えているのかわからなくなりました
        急に怒り出したり、学校へ入るのを反対しだしたり…
        魔法を使ったり学んだりしようとして打たれたこともありましたね

        まあそれで母と私の間に深い溝が出来ました
        元々あまり多い方ではなかった会話が更に少なくなりました
        母を恐ろしく思うようになった私は顔を合わせる事を避けるようになりました
        …恐らく母の方でも私を避けていたのでしょう
        母は滅多に部屋から出てこなくなり… 現状をどうにかしないと、と思ってもどうすれば良いのかわかりませんでした
        そんなどうしようもない状態でも何とか入学の日の朝を迎えて
        相変わらず部屋から出てこない母に声を掛けて
        入学式を終えて

        -- 2012-02-07 (火) 03:14:19
      • 帰ったら母が死んでいました
        ギャグみたいな流れですね
        入学式が終わってきっと私もテンションが高くなっていたのでしょうね
        子供心に今なら仲直りできる気がしたのでしょう

        部屋の戸を開いて、ベッドの上を見た時最初寝ているのだと思いました
        死んでいると気付いたのは揺すろうと触った母の腕が砕けた時です

        …あの感触、忘れないと思っても時間と共に忘れてしまうものですね
        嬉しいのか悲しいのか、良いことなのか悪いことなのかはわかりませんけれど

        その後のことはあまり覚えていません
        恐らく自分に掛けた魔法を維持し切れなくなって、留めていた魔法に飲まれたのだろうと
        時間魔法を使うものならそう珍しくもない死因だ、と
        そんなことを言われた気がします -- 2012-02-07 (火) 03:24:25
      • …今思えば、急に情緒不安定になったのは兆候だったのかもしれません
        いつでも気付けるチャンスはあったのに、全て見逃した
        あの頃からですね、魔法が上手く使えなくなったのは
        まあこの出来事と関係があるとは限りませんが…


        ……はい、お話終わりです 寝ていいですよ
        ああ、今日のご飯は魚が良いです家主 (たたみ終わった洗濯物を抱えて部屋から出ていった) -- クロニカ 2012-02-07 (火) 03:39:18
  • http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst076678.jpg -- 2012-02-10 (金) 03:31:30

Last-modified: 2014-03-16 Sun 12:47:40 JST (3708d)