卒業式が終わった後、ロディ・ワールトリークは忽然と姿を消した。 詳しい事情は誰にも明かさないまま、最初から居なかったようにあっさりと。 4年間過ごした部屋に残されたものは、ただ1枚の置き手紙。 記されているのは、ごく短いメッセージと、連絡先。その住所は遙か遠く、国境すら越えて。 世話になったみんなへ。 また会う日まで、ちょいとお別れだ。 今は行かなきゃならねえけど、俺はいつか必ず帰ってくる。 突然で悪いな。でも、教えとくと、なんかしんみりしちまうだろ? そういうの、好きじゃねえんだ。最後まで楽しくいきたかったってことで、許してくれや。 それと、みんなと一緒に冒険者はやれねぇが、同窓会くらいは出れるはずだ。 あるって時には、書いてある住所まで連絡してくれ。きっと行くから。 離れてても友達は友達だ。そうだろ? ……書きたいことはいろいろあるけど、全部書いてたらキリがねえや。 だから、このくらいにしとく。書いたところで、多分涙で読めなくなっちまうしな。 最後に。みんな、今までありがとう。 じゃあな、最高の4年間だったぜ!
最新の5件を表示しています。 コメントページを参照