名簿/484511

  •   -- 2012-10-12 (金) 12:50:46
    • 〜〜 【epilogue】 〜〜 -- 2012-10-12 (金) 12:54:19
      • 後世に語られる西爛戦争が一応の終結を見てから一ヶ月、未だローディア各地で続く混乱は収束の気配をみせない。
        東ローディアとウラスエダールの滅亡、アルメナやスリュヘイムの動向、それら全ての歪みは大爛という共通の巨大な敵により一時的に覆い隠されていただけに過ぎず
        その傘が払拭された今、ゆっくりとではあるが確実に顕在化しつつあった。

        それは無論、辺境ゆえ直接の戦火に晒されなかったフロフレック侯爵領と言えど例外ではない。生き残った騎士達は問題に対応すべく忙殺の日々を送っている。
        ただ、それでも、あの戦争よりは良い、と騎士団を率いるオレンジ色の髪をなびかせる女騎士は思う。
        復興によって石材や木材、鉱物の需要が高まり、いつになく活気に満ちる街を眺めながら、彼女は今編当主である兄の執務室にいた。
        話題は領内の事に始まり、隣接する領地について、国の動向、他の兄弟の事家族の事、そして自分たちのこれからの事。 -- 2012-10-12 (金) 12:54:38

      • 先の戦争の功績を認められ侯爵家は隣接するいくつかの領地を拝領する事となった。
        これは、その土地を治める貴族や騎士が亡くなったため実質的統治が不可能となり王国直轄となっていた領であり、これによりフロフレック侯爵領はスリュヘイムとの国境線の実に半分を占める事となる。
        それと同時にいくつかの提案ももたらされた、力を与えたからにはその手綱を握らねばならない、ローディアでは古くから行われてきた縁談、つまりは政略結婚である。
        当主であるアルフレッドには有力貴族の子女を、こちらからは王族の側室としてアリシアを、との内容だった。
        アルフレッドは未だ独身ゆえ前者はすんなりと行け入れられた、しかしながら後者は、アリシアではなくその一つ上の姉を出すと言う事で決着が図られる。
        当然、それなりの理由が求められる事となったが、侯爵家の見解はこうだった。
        曰く、アリシアには既に決まった相手がいると言う事、その相手と言うのはローディアの四方を固める四方公が一人東方公に仕える有力騎士候の当主である事
        水面下の思惑はどうあれ荒れ果てたバルトリア平原一体の復興は急務である、そこに戦争の功労者である彼女が嫁ぐと言う事は人や物を集める材料としては申し分なく
        フロフレック侯爵家が増長を考えた場合への牽制にもなる、ともすれば表立った反対の意見が出るはずもない。 -- 2012-10-12 (金) 12:55:01

      • 「お手数をおかけしたでありますね兄上」
        「気にするなアリシア、可愛い妹の頼みだ、これくらい手間でも何でもないさ」
        この場合の手数とは無論婚姻の話である、表立った要請ではなかったが為にこうして折中する事も出来た
        とは言えそれなりの対価を支払わされる事にはなったが、復興の需要に沸く領内の景気を思えばさほど痛いものでもない。
        もっとも、先方もこうなる事は予想の範疇であったのだろう、そう感じるほどに交渉は迅速かつ柔軟に行われたのだから。
        -- 2012-11-05 (月) 15:30:47

      • 「しかしまぁ……それでも王家の姻族として名を連ねる栄誉をあっさり蹴ったのは、懇意にしている相手が居た事共々に驚いたぞ」
        机に両肘を付き掌を下に手を組む、その上に乗るアルフレッドの顔は騎士候の当主とは思えぬほどに粗野で下卑た笑みだった。
        しかしアリシアは気を悪くした風もなく
        「子飼いになるなど嫌でありますから、それと、よもやそのニヤニヤ顔は他で出してないでありますよね?」
        断った理由と、兄の下卑た詮索に対する牽制を心底呆れた顔で言ってのける。
        このような会話をする機会が今後あるかどうかも分からない、それが実の兄妹であってもだ。
        それが分かるからこそ止めろとは言わなかったし、兄にして止めるつもりはなかった
        「心配するなここだけだ、俺はてっきりあの師匠とくっつくもんだと思ってたが……ふむ、そう言えばユアフ殿はどうした?」「師匠は先月故郷の街に帰られました、確かに憧れはあったでありますが……あの奔放な生き方は私にとって少し毒だったので、憧れは憧れのままにしておくであります」そうか、と呟き飄々としたかの者の顔を思い浮かべる。
        決して表に出ることは無いだろう彼の働きは、戦場すら知らぬ弱冠15の娘が今の今まで生き延びたと言う事実、それを持って何よりの証左とするに足るであろう。
        正式に礼も言ってなかったな、と自責の念が募るが後悔しても詮無き事と気持ちを切り替えた。その道に祝福があることを祈ろう、と。 -- 2012-11-05 (月) 15:31:00

      • 「兄上、父上の行方は……まだ分からないのでありますか?」
        「わからん、方々手を尽くしてはいるが……」
        そして話はフロフレック侯爵家の前当主であり、二人の父であるハインスへと及ぶ。
        しかしながらそれには負の感情が付きまとった、ハインスに対する、ではない。
        敢えて言葉を当てるのなら……失踪に至った顛末と、ローディアに蔓延る闇に対してである。 -- 2012-11-05 (月) 15:31:10

      • 失踪、ハインス侯爵の今に充てられるその言葉通り、彼は王都決戦の最中に姿を消した。それも彼一人ではなく、護衛として随伴していたアリシアの母ロゥナを伴って。
        陰謀論からゴシップ紛いの噂まで理由は際限なく上げられた、しかしどれもその裏を取れるだけの説得力は無く
        やがて終戦へと至る気運の中で有耶無耶のまま闇へと沈んでいったのだ。
        柱の騎士の人為的製造に至る為の震源そして橋渡し、密約と外交、ハインスが行ったそれらの行動は断片的ながらも二人の耳には届いている。
        思う所はそれぞれであるが一つの認識は共通していた、それは、生死を問わずして彼が再びその姿を見せることはないであろうと言う事だ。 -- 2012-11-05 (月) 15:31:19

      • 「……辛いものだ」
        父と母を同時に失ったその心中は容易に測れるものではないが、その不幸の中にも新たに得た関係もあるはずだ。
        いつの間にか雪へと変わった街、その様子を見る妹の後ろ姿にそのような声なき声をかける。
        季節はやがてうつろい春を迎えるであろう、しかしこの戦争の傷が癒えるのに一体いくつの春を過ごさねばならぬのか……
        そんな先の見えぬ状況の中であっても、せめて妹の幸せだけは願っていたい、と考えるのであった -- 2012-11-05 (月) 15:31:28


      • かくして、終戦より一年経たずして出来あがった新たな体制で本格的な復興へと歩みを進める。

        しかし、戦争が残した爪後がより深く寄り暗い場所に未だに残り続けている事を疑う余地は無い、それを薄々と感じ取りながらも今は一時の安寧を…… -- 2012-11-05 (月) 15:32:20

  • 黄金暦228年1月 -- 2012-09-12 (水) 20:55:39
    • フロフレック侯爵領 城塞都市ウルド郊外 -- 2012-09-12 (水) 20:55:46
      • 粉雪が舞う高原において、東の空からゆっくりと太陽がその姿をあらわし始める
        伸びる光が雪に覆われた高原を照らし出し、雪がきらきらと虹色の虹彩を放つ
        そして、その光に浮かび上がるのは3体の巨人、西爛戦争において多大な戦果を挙げた死肉によって作られたゴーレムの姿
        オリハルコンにて鋳造された剣に手を携え泰然として構えるは、かの老侯爵がその身を捧げ作られた柱の王
        膝を付きその左右に備えるは、水銀毒により死を待つのみであったフロフレックの騎士達が成り果てた柱の騎士……

        かつては80を数えた彼らも今や目の前に在る者が全てだ、それすら全身が傷つき朽ち始めている
        いかに、先の戦争が激しくどれだけの犠牲を払い終結したのか、それを如実にあらわしているであろう -- 2012-09-12 (水) 21:05:59

      • その三体の騎士の前に在る者もまた三人、フロフレック侯爵家当主となったアルフレッド、食客のユアフ、そして……
        朝日と遜色無い程の鮮やかな朱、伸びる先は白雪の大地に勝るとも劣らぬ銀糸となった髪を靡かせる女騎士の姿

        時は黄金暦228年1月10日、騎士の正装で身を包み、普段とは違う剣を携えた、アリシア二十歳の誕生日であった -- 2012-09-12 (水) 21:06:08

      • 「いいんだな?」
        (齢30を超えフロフレック侯爵家当主としての風格を感じさせつつあるアルフレッドが聞く)
        「はい、これは私がやるべき事やらなければならない事、そう思いますから」
        (顔を上げ、言い淀む事なく答え前へと歩みを進めるはアリシア)
        「そう言う兄上も、本当にいいのですか?」(振り返ることはせずに聞き返す言葉、それに対する答えは)
        「……分かってんだろ?」
        (との一言のみ、その時の兄の仕草は目で見ずとも手に取るように分かる、5年と言う年月は良かれ悪しかれ二人を成長させその結びつきを強めた)
        (だからこそこの役目を負う事を望むのだろう、と、ただ立ち尽くす柱の王を見上げる、果たして彼もまたそう望んでいるのだろうか……) -- 2012-09-13 (木) 17:58:47

      • (剣を抜く、これは老侯爵が健在であったとき、その最後の姿を見たときに手渡された物)
        (騎士として一人前になったと認められる二十歳の日に贈られる証、ミスリルで作り上げられた白銀の剣)
        (それを今日ここで初めて携え使う)
        「これが、わたしが、最後にお見せできる事であります」
        (眼前に剣を構える騎士の礼、それに呼応する如く柱の王が動いた)&br(オリハルコンの剣を大地につき立て、そこに盾を立て掛ける、無防備となった柱の王は一歩二歩と前進し、やがて止まる)
        (両脇に騎士を従えるその姿は、否が応でもかつての勇姿を思い起こさせた) -- 2012-09-13 (木) 17:58:58

      • (死肉腐肉にて作り上げられた醜悪な肉体、それを隠すべく肉に直に撃ちつけられた金属塊そして頬面、その僅かな隙間から覗く目が私の姿を捉えた様な気がした)
        (息が詰まる、これから私がやろうとしている事、死して尚共に帝国と戦ったかつての同胞を、肉親を、この手で斬ろうとしている事、その事実を考えてしまうが故に)
        「……」
        (吐息が白く色付き消える、この期に及んで何を躊躇う必要があるのか、そう自分に言い聞かせゆっくりと肺の中に溜まった空気を迷いと共に吐き出した)
        (戦うべき相手は東の地へと撤退し戦争は終わった、勝つために必要であるからと人の願いと命を吸い作り上げられた彼等は、その存在の根幹を失ったのだ)
        (だから、これ以上憎悪によって縛り続ける理由は何もない、かつてかの集落で私がやった様に)
        「行きます」
        (短い気合いの声と共に頭上へ掲げられた真銀の剣、武具結晶により大地から吸い上げられた魔力が光の粒子となって、それに質量を与えはじめる)
        (纏う輝きは実体へと遷移し、それを支える大地がひび割れ砕ける、しかし全長20mにも及ぶ結晶剣を頭上に掲げるアリシアの動きには一片の淀みもない)
        (左へ、跳ね上げ、右へ、そして)
        「う、あ、あぁぁぁぁぁ!!!」
        (最後に振り下ろされた剣、柱の王は袈裟切りに斬り伏せられ、ゆっくりとその上体が、次いで半身が、膝をつき、倒れ、崩れ落ちる)
        (その先にあるのはアリシアの一撃により抉りとられた大地の棺、生まれた大地にいざなわれいだかれる様に、彼等は還る) -- 2012-09-14 (金) 16:19:21

      • (残されるは柱の王が使っていた武具、それが彼等の、この戦争に準じた者達全ての墓標であった)
        (それは朽ちることなくこの地を見守っていくのだろう……朝日に照らし出されるそれを瞳に映し、かつてこれを作り上げた技師シュルスの姿を思い浮かべる)
        (結局アンデッドを嫌う彼には柱の王に使わせる為だと言う事が出来なかった、でも、その墓標としてこれが残るのであれば……)
        (少しは許して貰えるかな……?と、天を仰いだ) -- 2012-09-14 (金) 16:19:44

      • 「それじゃあな、ゆっくり休んでくれ爺、そして皆もな……」
        (アルフレッドもまた最後の別れを告げる、感慨や悲哀が無かった訳ではないが)
        (あいつがあんな顔してるんじゃ、俺がそうする訳にも行かないよな……まったく)
        (唇を噛みしめこちらへ歩みを進める妹を見れば、そんな愚痴が脳裏に浮かんだとしてもいた仕方ない事であろう)
        「さて、と……」
        (新たな墓標に一礼した後の心を切り替えるが如き言葉、それはこちらを見据えるアリシアに向け放たれた物ではあるが)
        「考えを変えるつもりは有りませんよ、兄上」
        (それに続く言葉はお見通しですよ、とばかりに先手を打たれては深く溜息を吐く他はなく) -- 2012-09-18 (火) 16:56:33

      • 「ま、俺に止める権利はないさ、駄目だと言っても出て行くつもりなのは目に見えているからな……
         であれば、気持ち良く送り出すのが兄として、当主としての仕事って事だ」
        (アリシアから受け取るは家紋が刻まれた盾、それを弄びながらおどけた様子で続ける)
        「だが、俺はお前の名前を侯爵家に連なる者から消すつもりはないからな」
        (馬首を翻し、それは、とアリシアが何事かを言う前に)
        「いつでも帰ってこい、待ってるぞ」
        (普段通りの笑顔を残しアルフレッドを乗せた馬は高原を駆け下る、その蹄の音に掻き消されアリシアの抗議の声は届かなかった) -- 2012-09-18 (火) 16:56:41

      • 「……私は兄上や一族の者、領民に迷惑をかけたくないでありますのに……」
        「そりゃ傲慢な考え方だろ?これから自分の責任は投げ捨て好き勝手をやろうってんだ
         それと、戦争が始まる前のお前と今のお前は違うってのを意識すべきだなー、表面上の家名を捨てたって誰もがそうは見ないもんだ」
        「つまり自らの責任の上でこれからやろうとする事に責任を持て、と、師匠はそう言うでありますね」
        (その問いに対する答えはなかった、ただ「わかってんじゃん」と言いたげなユアフのにんまり顔がそこにあるのみ)

        (ゆっくりと息を吐く、自らの道に準じるのも騎士、そしてその道は自ら考え見つけなければならない)
        (馬に跨り墓標を振り返る、そこに眠る老侯爵が口を酸っぱくして言っていた言葉、それを改めて反芻し手綱を撃ち付けた)
        (目指すは南方、神国アルメナ) -- 2012-09-18 (火) 16:56:51

  • 黄金暦227年 -- 2012-09-10 (月) 18:30:10
    • 王都決戦場 前線 -- 2012-09-11 (火) 14:58:34
      • (帝国軍の戦術に対する的確な対応、得意とする城塞での戦い、そして高い士気、それらを以てしても戦線を押し上げるには及ばない)
        (彼我戦力差1.5対1、むしろそれだけの兵力相手に互角に戦えている時点で善戦していると言えるだろう)
        (しかしながら、四カ月にも及ぶ王都決戦においての疲労度で言うなれば統一連合側が不利であった)
        (兵力の差はそのまま運用力の差ともなる、帝国軍は1/3の兵を予備兵力としてなお統一連合と同数を維持し得る)
        (ともすれば時間を重ねれば重ねるほど統一連合側にひずみが生じるのは無理からぬことであった) -- 2012-09-11 (火) 14:58:44

      • 増援だと?
        (その報告に周囲が色めき立つ、片手を上げそれを制するはアリシアの兄アルフレッド)
        (まだ報告は終わっていない、どちらに属するものか、そしてその規模……しかしながら前者に対して期待が持てぬのは報告する兵の様子を見れば一目瞭然だった)
        (ともすれば数である、これが多数ともなれば)
        は、軍勢は爛の旗を掲げこちらに向かっております、その数は約……5万とも
        (上座に座すアルフレッドが深く深く息を吐く、報告した兵の労を労い退出させるまでの間、誰もが一様に声を押し殺す)
        聞いての通りだ、だが……だからと言って我々の取るべき道は何も変わない、いかな敵が押し寄せようと王都を死守する、ただそれだけだ
        (一斉に姿勢を正し了解の礼を返す騎士達、その中においてアリシアだけはアルフレッドが最後に言いかけた何かを察していた) -- 2012-09-11 (火) 14:59:03

      • 言いたい事があれば言ってしまえば良かったのではありませんか兄上
        (幕下の騎士達が退出し、残るのはフロフレックの兄妹のみ、そのアリシアの言葉にアルフレッドは苦笑で返す他は無い)
        言いたくても言えぬこともある、特にこのような立場で……
        どうせ、逃げたい者は逃げても構わんぞ?とかその辺でしょう、確かに言えば言ったで良からぬ波紋が広がったかもしれませんが
        (全くの図星、それ故に憮然とした顔で妹を見つめ)
        ……色々と考えて口にせぬ方が良いと判断したまでだ
        (そう締めくくる、長い付き合い故察していたのだろう、了解と軽く口にしてアリシアもまた敵の襲来に備えるため外へと向かう)
        (一人残された天幕の中かつて老侯爵が言った言葉を思い出した)勝てるさ、奇跡が起こればな……か、お祖父絵もこんな気持ちで戦っておられたのか……
        (第一次バルトリア会戦は柱の騎士の出現によりかろうじて勝利した、それは果たして柱の騎士という存在だけが引き起こした結果だろうか)
        (否、そうなる時まで頑強に抵抗を続けた故に起こった、ある意味人の手で起こした奇跡だ、ならば……)
        (それが起ころうが起こるまいが、今出来る事のはたった一つしかないのだから) -- 2012-09-11 (火) 14:59:25

    •   -- 2012-09-11 (火) 17:46:28
      • (本国から来たと思われる増援部隊と合流した帝国軍、増長した士気と戦力を以てローランシアを守る城壁へと殺到する)
        (城壁の外を固める騎士達も頑強に抵抗したが、一度戦線が切られるとそれを修復する事はもはや不可能であった)
        (堰を切った激流のごとく押し寄せる帝国の兵、砲兵が火砲を前線に押しやり、それを阻止せんとする重騎士の突撃を歩兵隊が数を以て押し止める)
        (有効射程を確保した砲が火を吹くや、ローランシアを守る城郭に次々と白煙が上がった) -- 2012-09-11 (火) 17:46:43
  • 黄金暦226年8月 -- 2012-09-02 (日) 21:35:10
    • 王都決戦前 -- 2012-09-03 (月) 12:50:59
      • (柱の騎士達を盾にした遅滞戦闘、一時でも多くの時間を稼ぎ、その間に包囲の為分散していた統一連合の軍が集結するのをただ祈る)
        (一体の柱の騎士が足を砕かれ地面に倒れる、帝国もそれを分かっているからこそただただ前へ、津波の如く引いては押し寄せるの繰り返し)
        (摩耗していくのは戦力のみではない心もだ、それが折れたら終わる、分かっているからこそアリシアは声を張り上げ常に先陣にある)
        (疲労の限界などとうに超えている、精神力のみで体を奮い立たせ味方を鼓舞し続けた)

        (何度目かの建て直しを行おうとローランシア側へ馬首を巡らせたその先、城壁の前に整然と立ち並ぶ統一連合の軍)
        (すれ違う形で追いすがる帝国兵を蹴散らす彼等の融資を見、馬上でそのまま睡魔に囚われたとして誰が責める事が出来よう)

        (しかしながら、武具結晶の過剰使用による肉体疲労を理由に、ローランシア決戦最初の一ヶ月を寝て過ごさねばならなかったのは別の意味で苦痛であったらしい) -- 2012-09-03 (月) 12:51:06
    • 王都決戦 -- 2012-09-03 (月) 12:51:33
      • (王都を半包囲する形で陣を構えるは大爛の軍、その数15万)
        (対するは、城壁の前、上、そして中に居並ぶ統一連合の軍、その数10万)
        (数の上では圧倒的に不利ではあるが、城塞攻めにおいて大群の全てを有効に活用できるものではない事を統一連合側は十分に熟知していた)
        (加えて、今までの戦いで培われた経験と、背水の陣とも言える状況故に力を尽くすが如き気勢)
        (数の優劣のみで戦いの趨勢を決められるほど簡単な物ではない)
        (事実、開戦後の一ヶ月、統一連合の軍は帝国が城壁に近づく事すら許さなかったのだから) -- 2012-09-05 (水) 16:48:29
  • (時は暫し遡って黄金歴225年夏。フロフレック領にローディア連合王国西方領から客があった)
    (とある傭兵の婦人が挨拶に来たと言う、激化する戦火においては呑気とさえ言える些事であった)
    (アリシアがその些事に心を和ませたかどうかは定かでは無いが、その夜開かれたささやかな食事の席で、婦人は彼女に声をかけてきたのであるが) -- 2012-08-27 (月) 22:47:02
    • ……ええと、アリシア・フロフレック公、は貴女で宜しいでしょうか
      (柔和そうな女である。長い青髪は濡れたように艷やかに流れ、耳の辺りから伸びるのは水妖特有の翼のような器官。仕立ての良い上品なドレスに身を包んだ肢体は三十前と言うにはあまりに瑞々しい)
      あまりこういう席は慣れていなくて……お話相手になっては頂けませんか?
      (しかし。フロッセと名乗った婦人の最も目を引くのは、その顔面に刻まれた異形であった。刺青の如く刻まれた罅割れは、スリュヘイムの魔術汚染によるものと察せられるが……) -- フロッセ 2012-08-27 (月) 22:51:30
      • (第二次バルトリア会戦が収束しその後に訪れた束の間の休息、戦いでささくれ立った心を癒す意味でも客の来訪と言うのはありがたいことであった)
        (そう言う意図が働きアリシアに参加するようにとの話が行ったのかはさておき、武家であるフロフレック侯爵家において表に出る華が少ないと言うのは事実である)
        (それはきっとこう言う事なのだろう、と声をかけられたフロッセに愛想よく応じながら自己紹介をするアリシア)
        はい、私も丁度そんな感じに思っていましたから、ここでこうして会えたのも何かの縁よろしくお願いしますねフロッセさん
        (魔術汚染の証が目に入らないはずが無い、しかしそれには一切触れず訪問の目的などを聞いてくる)
        -- アリシア 2012-08-27 (月) 23:06:30
      • (今の自分の立場故か? 否。彼女は恐らく、善意で以てこの異形に触れずにくれている。そのような生活が送れていると言うことそのものが、長らく苦界に身を堕していた女には嬉しかった)
        (訪問の目的に関しては、恥ずかしながらと答えながらも続け)
        宅が、近郊の領との交流を持つのも家を守る女の仕事故と勧めてくれたのですけれど。あまり良い育ちでは無かったものですから、その辺りは言われるがままで
        (言葉とは裏腹に、所作は淑女として完成されている。色々苦労をしたと語ったがそれが本当だとは立ち振舞を見れば唯の謙遜だと思えるが、顔の異形が真実味を添えては居た)
        それにしても、騎士の方だと聞いていたから大きい方なのかなぁと思っていたのですが……まだこんなにお若いなんて。それに可愛らしくて
        (くすくすと嫌味なく笑う姿は、年頃の娘のような無邪気さが在る) -- フロッセ 2012-08-27 (月) 23:28:53
      • (なるほど、とフロッセの話を聞いて興味深げに頷く、何もこの時期に……とは考えるも逆にこの時期だからこそと言う考えもできる)
        私は戦場に出る事が仕事の様なものですから、そう言った家ぐるみの付き合いというものには疎くて……父上と兄姉にまかせっきりなんです
        ああいえ、その……ありがとうございます、でも私的にはフロッセさんの立ち振る舞いの方に憧れますよ?男の方はやっぱり女性らしさを求めると聞きますから
        (そこでふと思う、魔術汚染はスリュヘイムにおいては忌避の象徴と聞く、それを気にしない家柄であるのか、あるいは汚染があってもなお見目麗しいが故とりたてられたのか)
        フロッセさんは結婚とか、あるいは婚約溶かされているんですか?(ぽそりと小声で聞いて見る)
        -- アリシア 2012-08-28 (火) 09:12:16
      • (遠い過去、スリュヘイムの子女だった頃はどうだったろうか。今のアリシアのように、慣れぬ会食の席で苦笑いを浮かべていたのかも知れないが)
        いえ、私だって何とか外面を保とうと実は必死で。アリシアさんも自然と、そういう女性らしさは出てくるものだと思いますよ?
        (ころころと笑って、次いだ問いかけには少々頬を染めながら、応える)
        所謂、お妾さんという奴でしょうか。とても、素敵な縁で。
        卑しい身だった私を救い上げて下さったの。食うや食わずだったのですけれど……西方領の、小さなお屋敷に住まわせて頂いて。
        (はにかんだ表情で語るのは、まるでお伽話のような筋書き)
        傭兵として西方候の元お働きになって居る方なので、中々忙しくして居らっしゃるのが少しだけ寂しいですけれど……こんなご時世ですものね -- フロッセ 2012-08-29 (水) 05:34:22
      • 出て来るといいのですけどね、少なくともこの戦争が終わるまでは芽はなさそうなので……終わったならそっちの方も勉強しようかな
        (フロッセの笑顔に苦笑いで答える、この戦闘が始まって早三年)
        (未だ終わる気配が見えない泥沼の争いに身を置いている故か、どうしてもそちらに結びつけてしまうようだ)
        よい方と縁があったんですね、とは言えフロッセさんは綺麗ですから、結ばれるべくして結ばれた縁なのかもしれないですよ?
        私の母上も普通に考えれば侯爵家に嫁げるような身分ではかった訳ですし、不思議な縁と言うのは何処にでも転がってるものです(こくこく)
        西方侯の元で戦う傭兵であれば、どこかの戦場で会う事が出来るかもしれませんね(無事に戻って来られると良いですね、と付け加えながら)
        -- アリシア 2012-08-29 (水) 09:26:37
      • ふふ、こんな戦争……なんて言ってはいけないのでしょうけど。早く平和が戻って、アリシアさんにも佳い方が見つかれば良いですね……
        きっと、貴女にも佳い縁がありますよ
        (嫋やかに優しく笑みを浮かべる。苦難の日々の後に幸福が在ったから、こんな顔を浮かべられるのやも知れぬ)

        (その日の宴席はそれから暫くしてお開きとなる。その後、激化する戦況もあり直接顔を合わせる事は無かったが、フロッセとは手紙での近況報告程度のやり取りを交わす日々であったという)
        (妊娠を伝える手紙など、文面からも幸福さが滲み出ているようで戦続きのアリシアの心を僅かながら慰める事もあったかも知れない)


        (だが、226年夏。彼女は出産の際母子共に耐え切れず、その生命を散らせたと)
        (そのような内容の手紙が、フロフレック領へと届いたという──) -- フロッセ 2012-08-30 (木) 03:08:37
      • あれば嬉しいのですけどね(と困ったように答えるアリシア、しかしながら嫌々という訳でもなく)
        (フロッセの真に幸せそうな笑顔を見ると、やはり色恋と言うものを意識せずにはいられない)
        (ほんのりと照れたような表情を浮かべながらも、戦場においては話す事もない話題に引き込まれるのも仕方のない事であった)

        (その後一年に渡り続いた手紙のやり取り、それらは、アリシアの自室、その机の引き出しの中に丁寧に揃えられ入れられている)
        (一番上にあるのは未開封の封書、それが届いた時はゾド包囲戦の最中であり、戦いに参加していたアリシアが読むことになったのは更に半年ほど後の事であった)
        (統一連合の勝利がほぼ確実となった戦いの後、フロッセの最後を記した手紙を読みどう思ったのか、それは誰も知る由の無いことであった)
        -- アリシア 2012-08-30 (木) 13:49:30
  • 黄金暦226年 -- 2012-08-24 (金) 08:02:50
    • ゾド要塞包囲戦 -- 2012-08-28 (火) 10:39:25
      • (小高い丘に陣取り戦いの煙を上げる目の前の都市を見る、かつて東ローディアと呼ばれた国の王都ゾド、今は帝国軍西侵の重要拠点となっている都市だ)
        (しかし今となってはそれも風前の灯、包囲を続けて早一ヶ月、このままいければ程無くしてゾドは陥落するだろう)
        (そうなればローディアより帝国軍を追いだす事はさほど難しくはない、それだけ重要な戦略拠点とも言える)
        このまま勝てそうですなアリシア様
        (馬を寄せて来た一人の側近はそう話しかけて来る)
        そうですね、このまま何もなければ……との条件付きですけれど
        (顔を向け答えるもその表情から緊張感は消えない、まだ終わった訳ではないのだから) -- 2012-08-28 (火) 10:39:36
  • 黄金暦225年12月初頭 -- 2012-08-22 (水) 08:07:05
    • 前線指揮官が会する天幕 -- 2012-08-22 (水) 11:50:43
      • (いずれも老練あるいは歴戦の騎士である彼等の中にアルフレッドとアリシアの姿があった)
        (これまでの会戦において発揮されたその力は、統一連合に無くてはならぬ物として認められつつある証左であろう)
        (今彼等は、ウラスエダールの降伏を受け、近い将来に来るであろう北方及び東方からの二面侵攻作戦に対応すべく陣容を練っている最中である)
        (最も、ローディア王亡き後に統一連合の指針を決める列強貴族より「ウラスエダールに関しては考慮せずとも良い」との通達はあったのだが……)
        (あらゆる状況を想定せざるを得ない前線の指揮官としては、それを鵜呑みに出来るわけもなく、結果このような会合と相成ったと言うわけだ) -- 2012-08-22 (水) 11:50:55

      • (そんな折、一つの報告が入る)
        (幾人かは「会合が終わってからにしろ」とばかり露骨な顔をしたが、その内容がウラスエダールに関することだと分かれば話は別である)
        ウラスエダールが……連邦が……
        (息も切れ切れに現状の報告をする兵士を落ち着かせ、順を追って報告せよと先を促す)
        ウラスエダール連邦が、大規模な、これまでに無いほどの竜害により……連邦首都は焼き尽くされ消滅、その場にあった帝国軍もおそらく巻き込まれたかと
        被害はさらに周辺地域と点在する街にも及び、今もなお拡大中との事です、……政府機能は瓦解し、再編の余地はなく……事実上、滅亡したと

        (滅亡、との言葉に呻き声のごときどよめきが座を支配する)
        (ウラスエダールと言う国がなくなったことに対する驚きもそうだが、何より先に通達があったあの言葉の意味をここに来て知ったのだ)
        (北方戦線を遅滞に追い込むために国一つを丸々犠牲にしたのだ、と) -- 2012-08-22 (水) 15:16:51

  • 黄金暦225年夏 -- 2012-08-15 (水) 16:14:31
    • 王都ローランシア -- 2012-08-21 (火) 06:46:43
      • (宿の自室に戻り備え付けられたソファーに腰を下ろす一人の男)
        (その姿勢が少々俯き加減になるのも先の会戦のもたらした結果を思えば無理からぬことだった)
        まいったね……
        (組んだ指で額を支え、一言そう呟くはフロフレック侯爵家当主であるハインス)
        (彼が今頭を悩めているのは他でもない侯爵家の立場の事である) -- 2012-08-21 (火) 06:47:00

      • (前線において命を張り戦う息子と娘、そして家族と侯爵家を守るため中央貴族と横の繋がりを作る)
        (それ自体は至極当たり前の事であり、前線で挙げられた戦果と相まってほぼ目論見通りと言ってもいい)
        (しかしながら、刻々と変化する状況が楽観を許すものではなくなった)
        (それは言うまでもなく戦争によって引き起こされた被害である)(戦場において討ち死にする者、柱の騎士と王へ志願する者、そして自らの命を代償とし帝国軍を焼き払ったローディア王と竜印の志願者たち)
        (並び立つ者の影に隠れていた辺境の侯爵家が、同位あるいは上位王侯貴族の死により自ずとその地位が固められたと言うだけなのではあるが……)
        -- 2012-08-21 (火) 17:31:53

      • (いずれいしろローディア国王の崩御に伴い、水面下での権力闘争が激化するのは必然)
        (それが表立った形を取らないのは一重に帝国と言う強大で共通の敵がいるからなのは皮肉と言う他は無い)
        (いかに頭の茹った貴族と言え、戦争に負ければ権力どころではないと東ローディアと言う前例を見て分かっているのだろう)
        いっそ上り詰めるのもありか……
        (そう口にして、下手な冗談だ、とでも言いたげに口元を歪める)
        (幾重にも絡まった状況と言う名の糸、選択を間違えれば容易く千切れ奈落へと飲み込まれるであろう)
        (古参貴族そして元老院の手は長い、身動きが取れなくなる前に撃てる手は全て売っておくべきだった) -- 2012-08-21 (火) 17:32:07

    • Tea Time 幕間劇 -- 2012-08-22 (水) 12:35:59
      • (アリシアの邸宅近くにある訓練場にて模造剣のぶつかり合う音が響く)
        (今日も今日とて稽古を付けて欲しいとの要請に応じ、こうして剣を交えせめぎ合っている訳だが)
        ああそうだ、そう言えばこんな話を聞いたんだがなアリシア -- ユアフ 2012-08-22 (水) 16:08:41
      • (少なくともこうして体を動かしていればもやもやとした黒い感情に苛まれる事もない)
        (そう言った感情も少なからず汗と一緒に洗い流してしまえる、故にこうして侯爵領に滞在する間は何度となく師匠にけいこを頼んでいた)
        こんなこと、でありますか?……師匠が言う事は大抵ロクでもない事なのでありますよ
        -- アリシア 2012-08-24 (金) 12:41:56
      • なんだ、よく分かってるじゃねぇか(にやり、と口元から犬歯を覗かせせめぎ合う剣を力任せに振り払う)
        ようっは、だ、アリシアの尻尾の毛が兵士やら騎士のお守りになってる、って話なんだが!(むしっ、と耳障りな音、は、と見えればその指に摘ままれているオレンジの毛)
        それを取って来てくれって頼まれてさ、いやー助かるわー、これで味方の士気も上がってウィンウィンだな! -- ユアフ 2012-08-24 (金) 12:52:52
      • (尻尾が摘ままれる感覚、そしてゾクリとした強烈な寒気、次いで感じるは鋭い痛み)
        ひ、ぎゃんっ!!ん、な、ぁ……なにするでありますか師匠ー!!
        (怒り心頭といった顔で斬りかかるも、当然の如く避けられごろごろ転がる、こうなってはもう尻尾をさすりながら恨みがましく見上げる他は無い)
        だ、大体なんで私の尻尾の毛なのでありますか!そんなもんがお守りになるはずがないでありますし!
        -- アリシア 2012-08-24 (金) 13:25:10
      • 実際にお守りになるかならないかはさして問題じゃない、重要なのは前線で戦う奴らがそう思っているって事だ
        誰が言い出したかは知らねぇが、ただでさえ目立つお前の武運にあやかろうって人間が少ないくないって事は自覚しとけ
        当人が望む望まざるに関わらず、な?(摘まんだ毛をくりくり弄ぶ犬) -- ユアフ 2012-08-24 (金) 14:45:22
      • いやそれは、その、分かっているつもりではありますが……まさかその様な事になっているとはつゆ知らずでありまして……
        (と思えば、最近身の回りで起こっている不可思議な事も何となく説明がつく事に軽い寒気を覚える)
        (尻尾ブラシがよく紛失する事も、ソファーから立ちあがった際にそこを気にする素振りを見せる騎士も、あれもこれもそうなのだろうか、と)
        はぁ、本当に師匠の話は碌でもない事ばかりであります……理由が分かってスッキリした事はしたで有りますが……
        -- アリシア 2012-08-24 (金) 14:47:55
      • (碌でもないついでに、勇気の尻尾だの戦姫の尻尾だのと呼ばれてる事をアリシアに教えてやろうかな、そんなにんやり顔)
        お前に限らず、聖少女騎士団、狼姫ヘルガ、後はネーナだったか、女だてらに負け戦を生き残りその中で功を積み重ねてる奴らも似た様なもんだ
        まぁあれだ、犬に噛まれたとでも思って諦めるこった、前向きに考えりゃ婿は選びたい放題って事でもあるな(うんうん) -- ユアフ 2012-08-24 (金) 17:21:46
      • (全力で蹴る) -- アリシア 2012-08-24 (金) 17:22:53
      • ぶべらっ!
        あーひでぇ、騎士様のする事とは思えねぇ……(蹴られた頬をさする犬)
        いずれにしろ人は象徴や英雄を求めるもんだ、後ろの貴族が当てにならねえなら同じ戦場で命をかけるヤツに矛先が向くのは自然な事だろう?
        そしてそう言う人間は同じ方向性を持つ事が多い……アリシア、お前が正道を求めるならそれを有効に使うことも考えとけ -- ユアフ 2012-08-27 (月) 19:25:14
  • 黄金暦225年3月〜6月 第二次バルトリア会戦において -- 2012-08-14 (火) 11:30:53
    • 王国より新たに配属された重装騎兵500騎と侯爵領直属の騎士200騎、前者を嫡子であるアルフレッド、後者をアリシアが率いる
      そしてロレンツ老侯爵がその身と魂を捧げた柱の王と、水銀に侵され死を待つのみであったフロフレックの騎士達が望み成り果てた柱の騎士、その数50
      これが第二次バルトリア会戦における侯爵家の陣容であった

      アリシアが望みスリュヘイムの錬金技師シュルスが作り上げた一対の剣と盾、オリハルコンで鍛えられたそれは柱の王に預けられ、その力を存分に発揮する
      我が魂は未だここに在り
      かつての老侯爵を思わせる剣技と意思無きアンデッドゴーレムにして勇猛さを感じさせる指揮
      それは騎士団との連携を以て、雨水のごとく押し寄せる帝国軍の浸透を頑なに阻み続けた

      -- 2012-08-21 (火) 10:12:38

      • しかしながら、いかに強固な堤防と言え一つ箇所が決壊すればそれはもはや用を成す事は無い
        数を背景に昼夜を問わず波状攻撃を加える帝国軍の前に一部戦線は崩壊、建て直す事も叶わず後退に後退を重ね
        ローディア王による竜印の使用、遠くスリュヘイムからの遠距離支援砲撃、そして神国とスリュヘイムからの援軍を以てして巻き返し、ようやく相手を後退せしめる事に成功した

        四か月に及ぶ会戦の結果、残った柱の騎士は10を数える程度であり、重装騎士の250騎を失う結果となった…… -- 2012-08-21 (火) 10:13:00

  • 黄金暦225年1月〜2月 -- 2012-08-10 (金) 16:41:39
    • (西ローディアの国境にほど近いアルメナ領、そこに一時的に駐屯していた黒山羊団の元を珍しい客が訪れている)
      (一人はフロフレック侯爵家のアリシア、もう一人はその護衛と思われる男、そして……恐らく見覚えがある者もいるであろう、つい最近退団した男)
      (その三人がここを訪れた顛末はこうだ)

      (侯爵領内のとある街酒場において暴行を働いたとし逮捕された男であったが、彼を調べるうちに「上へ報告した方が良いのでは?」と思われるに足る結果が出たのだ)
      (恐らく酒に酔った勢いなのだろうが、侯爵領内において一つの集落の住民を皆殺しにしてやった、などと下品な大声で喚き立てたらしい)
      (それを受け、客の不評を買い喧嘩と相成ったわけだが……戯言と一笑に付すにはあまりに物騒で生々しい内容であり、黒山羊団と言う単語が出た事により)
      (結果、その街に滞在している騎士で一番上の立場にあったアリシアの耳へ入る事となった)

      私がここに来たのは、この男の口にした言葉が果たして事実であるかどうか、その確認です
      (本来であればこのような事で確認に来るなどと言う行動がありえない、しかしながら彼女はあの事件の当事者、それ故に看過など出来なかった)
      -- アリシア 2012-08-13 (月) 10:58:39
      • (ちょうどとある件でここの領内を使っての打ち合わせが済んで駐屯地に戻ってきた男。)
        (さてこれからのことを通達し移動をと思っていた矢先のことであったところで…)
        (また奇妙な組み合わせが来たものだが)

        (しかしその顔ぶれと話の内容が明かされると、あぁと納得するが)
        (そもなんとどうでもいいことにこの少女は駆り出されているのかが理解しがたかった)
        (はっきり言えばここで「違います」と言えばそれまで。ごろつきの傭兵の言葉など相手にもされず)
        (あの男はそれなりの罰を受け、ここでこの話はそれで終わりだろう)
        (なにせ恨みつらみを買うのが傭兵団だ、特にここでは。我々は一切関係していませんと答えれば…)

        はい、我々が行いました。確か山脈沿いの集落で竜害の影響か街道が塞がれていましたか。
        盗賊にも悩まされていたと覚えています。
        (さも当然。何を今更聞くのかという風体であっさりと答えた) -- ヴァイド 2012-08-14 (火) 01:23:45
      • (思わず、そうですか、と相槌を打ちそうになる程度にはヴァイドの声に影が無い)
        (お腹がすいたら物を食べるかのように、それをするのがさも当然とばかりの物言い)
        (今度はアリシアが理解しがたい、と言った表情を浮かべ、荒げそうになる口調を辛うじて押さえ)
        なっ!……なるほど、流石は悪名高い黒山羊というところですか……
        (そう口にした、この程度では相手の面の皮を貫けないであろうし、まず確定出来ただけで良しとすべきだろう)

        では……その依頼をしたのは何処の誰です?何の目的があってあのような、皆殺しなどと言う事を……!
        (まっすぐ射抜くような視線がヴァイドの顔を誇りから来るものである捉える、そこにあるのは純粋な怒り)
        (騎士であるが故の誇りから来るものである事は容易に想像が付く、しかしながら金で全てを請け負う彼等からすればまるで無価値なものだ)
        (適当な事を口にして適当にあしらう事も出来よう、しかしながら……対極にある者というのは得てして反発するか興味を惹かれるかの二つ)
        (この場合はどうであっただろう……)
        -- アリシア 2012-08-14 (火) 02:12:50
      • (答えるこの男も男であるが。なるほど今時珍しい、特に女性の身でありながら)
        (態々このようなことに首を突っ込むということは義憤、騎士道。真っ当な教育を受けてきたものだろう)
        (それに実力もまだ見てはいないが伴っている、が故にここに来てしまったのだろう)
        (立場や今までの教育、身分という鎖が無ければ飛び掛っていただろうに、容姿に見える獣のように)
        何を当然のことを。我々でなくとも傭兵ならば誰でも受けていたでしょう…傭兵とはそういう職種ですから。
         
        (さてここから1つ話を回そう。実行犯、そして依頼主が存在していると知った上で聞いている)
        (我々を連行した上で実行犯を吐かせればいいのだが、しかしこの少女は依頼主と…意図を)
        (普通の思考では予想が付くであろう政治的な攻撃以外のものがあると感じているからこそ問いただしている)
        (つまり…と期待を込める。この少女の予想ではなく、あれが出来ていて、かつそれを見たのかと…)
         
        何故かと聞かれれば…貴方が見たものが全てです。あの結果のために、あの結果が全て。
        それ以上でもそれ以下でもありません。
        (あえて如何様にも取れる言葉を、わかっているだろうという雰囲気で語る口調)
        (純粋な怒り、義憤、正義、騎士道、誇り。それらを甘美な雫かの如く啜るのがこの男であり…)
        (この場合もまた、刹那的なものであれ戯れかのように相対していた。) -- ヴァイド 2012-08-14 (火) 02:37:17
      • (ふん、とヴァイドが語る傭兵についての講釈に鼻を鳴らす)
        (誰でも、なわけがない、傭兵の中には黒山羊の様に、如何なる汚れ仕事をも引き受ける連中がいると言うだけだろう)
        (しかしながら、傭兵が金で動くと言う事については疑問を挟む余地はない、つまり黒山羊を野に放つに十分な金を出す依頼主がいるのだ)
        (そう、あのような物を……あんなものを作ろうと言う意図を持つ誰かが)

        バン!
        (アリシアの掌がテーブルを打つ、内面で燻る激情がこぼれた訳ではない、ヴァイドの言葉が油となって注がれた結果だ)
        あれ、が……あんなものを、あれを……!そんな事の為に……!
        (そしてそれは思惑通りに最大の効果を以て報われた、固く握られる拳に振るえる言葉尻、様々な感情の火を灯したその目が語るのはこう)
        (つまるところ誰でも、何処でもよかったのだ、不運にも外部との交通が断絶されたが故に都合がよいと狙われただけの事)
        (必要なのはあれを作るための死体と言う名の材料、そう、彼等はただ不運だったという理由だけで殺された、そんな理不尽な事がまかり通るのか!と)

        そんな理不尽がまかり通ってたまるものか……!
        (そう、ヴァイドが予期したようにアリシアはあれを見たのだ、おぞましき怨念により凝り固められた死肉の巨人を)
        (一度目は偶然であっても二度起こればそれは必然だろう、多くの者が偶然と捉える柱の騎士の出現、果たしてそれは本当にそうなのかと)
        (無論、それら二つをそのまま繋げられるものではない、むしろ繋げたくないが故の言葉だったのであろうか……)
        -- アリシア 2012-08-14 (火) 10:29:59
      • (テーブルを打つ拳の音が全ての答えだった)
        (あぁそうか、やはりこの少女はあれを見たのか…ならば、あそこまでして作った甲斐があったというもの)
        (憐れな玩具と成り果てたあの住人らも報われたのだろうと)
        (搾り取った果実から甘味を啜るように味わう)

        これは驚いた。あれを見ておいて、そして今いる貴方が。
        理不尽と、下らぬ理由でと仰せになりますか。
        (カチカチと時計の針を進めるように矛先を。点と点を線で結んでいく)
        (彼女の意志とは無関係に事実と真実はただ繋がる)
        柱の騎士。柱の王。貴方も騎士ならば見たことがあるはずです。
        あの住民たちはその基礎となる試みのために皆殺しにされた…
        最もあの時は大爛への恨みではなくフロフレック領主、騎士へ憎悪を向けるように仕組みましたが。
        (人の命、人心を弄び弄繰り回すことがさも当然で、その行為と結果があれを生み出す手助けとなったと)
        (おおよそ真っ当な教育を受けてきただろうアリシアから見れば受け入れがたい理不尽さと非道さが流された)

        繋げて、もう1つの問いにお答えしましょう。
        誰が依頼したか…これらが繋がったのならばすぐに割り出せるのではありませんか。
        朧げながらでは存在が。あの当時において柱の騎士らの存在を予見できる人物が
        ことこの大爛との戦において、その札をさも偶然、奇跡かのように演出し…今も尚、続けている者
        それらが行える地位と、力と、繋がりがある存在
        (燃え盛るように唸りを上げるアリシアとは対照的に植物に水をやるかのごとくつらつらと状況を並べる)
        (その語句はどれも妄言か、戯言か…しかしそれらは暗に囁く)
        (貴方が触れられる人物とお思いか、と) -- ヴァイド 2012-08-14 (火) 16:02:22
      • (ヴァイドの言葉に耳を傾ける分だけ怒りが燻る、しかしそれと裏腹に固く握りしめられた拳は垂れ下がる)
        (客観的に見てその意見は正しい、柱の騎士と柱の王の出現によりローディアの命運が首の皮一枚を残し潰えなかったのは事実)
        (仮に今の意見を聴かせたとして、恐らく多くの者が「それは騎士であっても」少数の犠牲により多数が助かった、そのような結論を出すに違いないのだから)
        (かと言ってそれを責めるのも酷である、彼等にとっては知らぬ場所で行われた過去の出来事に過ぎない、それを思えと言う方が無茶だ)
        (今やその唯一の証人となった自分だけが納得できないのだ、それが分かるからこそ怒りをぶつけることも異論を挟む事もせず)

        外道が……
        (唯一口に出来たのはその言葉だけ)
        (それがヴァイドに向けられたものか、あるいは裏で操ると言われた存在に対するものか……)

        (しかしながらヴァイドの淡々とした口調は、アリシアの熱を少しばかり冷ます事ともなる)
        (その様な存在が本当にいるのかと、その場におらずとも神の如き視点と指を以て帝国と連合軍を手足の如く操る者が)
        (仮に居たとしてその目的は……そこまで思考を巡らせると天幕の中に伝令と思しき人物が現れる)
        (居合わせた者が一斉にそちらを向き、その者はどうしたものかとヴァイドを見ている様だ)
        -- アリシア 2012-08-14 (火) 17:42:50
      • (この無力感に打ちひしがれつつも怒りを収められない、むしろ燻ぶり続けるという顔)
        (ただ絶望した人間などよりずっと美しい。賢いからこそ社会的地位からの力を感じ取り)
        (崇高な魂があるからこそ怒りを燃やす。愚者であれば飛び掛り、下卑であれば引き下がる)
        (だが目の前の少女は楔を打ち込むかのようにいまここで足を地に食い込ませるかの如く…)
        (犠牲になった者らは所詮庶民。下民である。いくらこの少女が訴えたとして貴族らが取り合うこともないのは目に見えている)
        (むしろ犠牲になった者たちは我々のために、他の民のための尊い犠牲なのだと)
        (直接の領主であるフロフレック領ならまだしも…他の者らが問うことなどない)
        (しかしそれでも憤るこの少女は、美しくも儚く尊いのだろう)

        仕事ですから。
        (答えるその言葉は)
        (自身のことか、それとも依頼主のことか…)

        (思考に落ちる少女を眺めつつ賢さを認めつつあるか、という時に現われたものは…伝令)
        (ちょうど枢機卿にやる前にかの男に出した使いであったが)

        構わない。何事か。
        (その語りは鬼畜外道の物言いではなく、指揮官としての物言い。戦場の風を感じる)

        「はっ。アメクス枢機卿よりでございます。ゼナン方面より大爛の同行見られし。再度バルトリアに向かう気ありと」
        「フリストフォン・ラヴェル・フォラン西方候よりも承っております。此度は自由に動きたし…とのこと」
        (わかった、下がってよろしい。と下がらせ休ませるように指示を出すとなるほどと頷く)
        (いつ動くかわかっていたかと思う程の手際のよさ。おそらくもう迎撃の整えを集めているはずだろう)
        (と…目の前の三人すら忘れて思ってしまうほど…しばしの愉しみの後、戻り)

        アリシア殿。これより我々は非正規の軍事行動をとらねばなりません。
        他に聞きたいことがありましたらいつでも伺います故、また別の機会にしていただけませんか。
        (たかが傭兵であるのにまるで貴族であるかの物の言い様。聞くものが誰であれ慇懃無礼というもので…)
        (この男からすれば、見下し子供の相手はこれまでというものではなく。単に忙しくなるだけであるのだが) -- ヴァイド 2012-08-14 (火) 20:32:55
      • (伝令のもたらした報告に顔色が変わったのは何もヴァイドだけではない)
        (帝国は悪戯に兵を動かすことは無い、つまり勝つ見込みがあるのだ、あの柱の騎士そして柱の王に)
        (今自分がなすべき事は何か、思考を切り替えこれからの行動を組み立てる)

        いえ、私もすぐ領内へ戻ります、お構いなきよう
        (ヴァイドの物言いなどまるで意に介する様子も無く、退出の礼もそこそこに天幕を後にする)
        (その際に聞こえてきたのは西方公の名前、フリストフォン・ラヴェル・フォラン……聞き間違えるはずも無い彼の人の名)
        (黒山羊と繋がりがある……?もしや依頼主と言うのは……)
        (そこまで考え頭を振る、今はそれは後回しだ、まずは帝国の進行を止め国を守らねばそれを成す事も出来ないのだから)

        急ぎ戻るでありますよ師匠
        (馬に跨り護衛の男にそう声をかける、りょうかいと軽い調子で返し元黒山羊の男を抱えると二騎は新たな戦いの場へと駆けるのであった)
        -- アリシア 2012-08-14 (火) 23:37:06
  • 黄金暦224年11月〜12月 -- 2012-08-07 (火) 14:08:04
    • フロフレック侯爵領 城塞都市ウルド -- 2012-08-08 (水) 01:06:56
      • (数騎の騎兵を伴いアリシアの駆る駿馬が領事館の門をくぐる、出迎えるは今や騎士団の長となったアルフレッド)
        兄上!お久しぶり、でありますが……突然の招集、何かあったのですか?
        (その姿を見つけ馬から飛び降りて駆け参じるも、あまりに見覚えのない兄の表情に一抹の不安が言葉になって零れ落ちた)
        久しいなアリシア、ああ……とりあえず俺との再会を喜ぶ前に老侯爵に会って来い、自室で待ってるそうだ
        お祖父上が?……わかりました
        (その名を聞けば漠然と考えていたいくつかの予想が現実味を帯びてくる、それだけに頷く顔は真剣そのものだ)
        (領事館へ入れば、普段あまり接点の無い異母兄姉達の姿が見受けられる)
        (手を上げて来る者、礼を返して来る者、反応はさまざまであるが、一族に連なる者のほとんどが集まっている事を思えば足が急ぐのも無理からぬことであっただろう) -- 2012-08-10 (金) 12:49:51

      • アリシアです
        (ドアを二度叩く音とよく通る声、ただこの一連の動作を行うためだけに少なからぬ労力を使った)
        (しかしながら、間髪いれずに返って来る「入れ」との言葉、そして)
        ~お呼びとの事で参りました
        (自室の窓際に自分の足で立つ祖父の姿を見れば、その良からぬ想いも全て安堵と言う感情に押し流され言葉の端々が上擦るのも仕方のない事である)
        (そんなアリシアの心を見抜いたのか、に、と老侯爵が口元を歪めた)
        どいつもこいつも揃って私を死人扱いするのだから困る、お前はそうではないと思ったのだがなぁ
        (いやー残念だ、そう言わんばかりの老侯爵の仕草にアリシアは恐縮する他は無い)
        (そんな孫の様子をひとしきり楽しんだ後に意地悪く笑う、そこにあるのは位の上下ではなく家族としての関係だけだった) -- 2012-08-10 (金) 12:50:14

      • (アルメナからの難民の件、受け入れの状況や彼等の心情を察した上での振り分け等、型通りの報告を行った後、会話は他愛の無い話題で終始している)
        (これはこれで得難く楽しい時間であるのは確かだが、アリシアの頭の片隅に常に小さな疑問が浮かんでいるのは無視し得なかった)
        (つまり、老侯爵がこれほど矍鑠としているであれば、あの兄の顔は何を意味していたのだろう、老侯爵が私を呼んだ意味はなんだろう、という事だ)
        アリシア
        あ、はい
        (僅かな時間の忘我ではあったが、老侯爵は気にする風でもなく)お前は今いくつだったかな
        16です、今度17になります
        (そうか、16か……と噛み締めるように呟き、すっかり日の落ちた外へ目を向けこう続ける)
        私が騎士の叙勲を受け初めて戦場に立ったのが18の頃だった、今のお前より年上だったにも関わらず右も左も分からないまま酷く苦労した覚えがある
        このような状況でなければ、もう少しゆっくりと色々な事を教えたかったのだがな……それすら成せず大役を押し付け済まないと思っている
        (いえ、そんな事は……とアリシアが口を開くよりも早く)
        その詫びと言う訳ではないが……
        (と、立て掛けていた剣を取り、両手で掲げるようにアリシアの前へと差し出す)
        本来なら一人前、つまりは二十歳になった騎士へ送るものなのだがな?お前になら今送っても遅いくらいだと思ったゆえだ
        (受け取ってくれ、見下ろす目にそう促され自然と手が伸びた)
        (細かな装飾を施されているが実用品としての使用に足るものである、白亜の刀身は恐らくミスリルで造られているのであろう)
        (自身の顔を映し出すほどに磨きこまれたそれにしばし魅入る、老侯爵はその様子を微笑ましげに見つめながら)
        すぐに使ってもよし、律儀に二十歳まで待つもよし、お前に授けたのだ使い方は任せる
        (ぽん、と肉のこそげ落ちた手でアリシアの頭を撫でた) -- 2012-08-10 (金) 17:34:14

      • (この大きな手で撫でられたのはいつ以来だったか、物心付いた事はすでに祖父と孫ではなく前当主と末子の関係であったような気がする)
        (それゆえに本当に幼い頃の思い出なのだろう、僅かに記憶に残るその感触を今のそれに重ね合わせれば、その手がいかに歳を経たのか分かると言うものだ)
        時の流れと言うものは本当に早いものだな、まだまだ子供だと思っていたのだが……
        (髪を撫でていた手が頬へ、そして肩へと置かれ、二度三度と優しく叩く)
        (彼の顔は幼き日に見たそれと同じ、それは例え齢の年輪を重ねようと変わり得ることの無い心の表れ)
        それは祖父上も同じ、ずっと変わらない、私の目標そのままであります
        (そうか、と窓に向き直る、雪が舞い始めた外の景色をその瞳に写しながら、これで思い当たる大体の事は済ませたな、そう呟いた) -- アリシア 2012-08-13 (月) 15:35:41

      • (そこから先の事は後になっても正確に思い出せない、きっとそれだけ取り乱していたのだ、老侯爵の部屋よりどうやって退出したのかすら覚えていないのだから)
        (でも……その原因になった、忘れてしまいたいと願うこの言葉だけは、色褪せることなくはっきりとこの耳に残っている)


        アリシア、私はな……柱の王としてこの身を捧げる事に決めたよ

        そしてこれはきっと、私だけに向けられた言葉としての、最後に聞ぃた肉声に違いなかった -- アリシア 2012-08-13 (月) 15:44:02

    • 自室 -- 2012-08-13 (月) 15:44:29
  • 黄金暦224年9月〜10月 -- 2012-08-05 (日) 23:34:56
    • (帝国軍による神国アルメナへの猛攻、南部戦線についての情報は侯爵領にも届いている)
      (バルトリア平原での戦線を維持するためアルメナへ兵を送る余裕は無かったが、国境が近いゆえその動向は気にせざるを得ないのだ)
      (故に、ゼナン要塞が陥落した事とその顛末、そして神聖騎士団による焦土作戦の敢行、この二つは少なからぬ驚きをもって伝えられる事となる) -- 2012-08-05 (日) 23:51:00
      • 国を守るために民を切り捨てた、か、戦略としては効果的だがな……
        (老侯爵は自室の寝所にてそう呟く、傍らに立つアルフレッドはアルメナの情勢を報告するためにここを訪れていた)
        (第一次バルトリア会戦にて負傷し、水銀毒によって全身を蝕まれている今、軍務を一手にまとめ上げる孫に視線を向ける)
        (その顔に苦渋の色を見て「無理もあるまい」と息を吐いた)
        アリシアはどうしている?あの娘の事だ、アルフレッド、お前より憤慨していたのではないか?
        ええ、報告を受けるなり顔色が変わっていましたよ、アリシアが先に感情を吐き出すものだから私はそれを抑える側に回らざるを得ないのです
        (その様子を思い出したのだろう、肩を竦めおどけて見せる様子に老侯爵も微笑を以て応えた)
        (当のアリシアは内政に追われ領内を東奔西走していると聞く、苦労をかけると思う反面、着実に育っている跡継ぎ達を思えば多少なりとも心のもやが晴れると言うものだ) -- 2012-08-06 (月) 08:15:26

      • (その他中央戦線の子細な報告を受け、二言三言自分の思う事を告げる、指示ではないし助言と言うにはいささか具体性が欠ける)
        (しかし特に質問を投げかけるでもなく、神妙に頷いただけでアルフレッドはその場を辞した、恐らく分かっているのだろう老侯爵がもはや自分の出番は無いと考えている事を)
        しかし、人道とやらの面でも我等は帝国を笑えぬな……
        (一人となった寝室で老侯爵は自嘲する、帝国軍の水銀武器、アルメナでの毒を用いた虐殺、そしてそれに対抗するかのような焦土作戦、バルトリア会戦にて現れたあの柱の騎士もそうだ)
        (人の命を掛け金とする東西ローディアの戦、それが上等とは決して言えたものではないが、帝国の勝利こそを是とする戦い方は西側諸国にも大きな影響を与えるであろう)
        (事実与えつつある、柱の騎士を人の手で作り上げる研究、そしてそれらを統率する柱の欧の研究開発、それらの情報は皮肉にも自分の息子からもたらされたものだ) -- 2012-08-06 (月) 09:57:00

      • 黄金暦224年5月
        (第一次バルトリア会戦が収束を見て間もなく、負傷により療養中であったロレンツ老公爵の元に一人の男が訪れる)
        また手ひどくやられましたな父上
        (飄々とした口調でその様な事を言う、それが許されるのは彼が息子であるからに他ならない)
        ハインスか……ああ、見ての通りしてやられたよ、油断などしてはいなかったがこの有様だ、多くの騎士も失ってしまった
        (しかしながら老侯爵の返事は重く覇気がない、帝国軍の水銀武器、弓を装備した軽装騎兵、怪物を手足の如く操りかつそれらと連動した高度な戦術)
        (どれも彼が経験してきたものではなく、それゆえに恐るべきものだった)
        アルフレッドやアリシアがおらねばこうして戻って来れたかも怪しいものだ
        (老侯爵の言葉にハインスも微笑で返す、次なる世代が育ってくれるのはそれだけで嬉しいものだ、無論戦争と言う状況は好ましいものではないのだが) -- 2012-08-07 (火) 04:47:18

      • ええ、確かにあの戦術は効果的です、ですがそれだけではありますまい父上
        (その表情を変えハインスは続ける、彼が言おうとする事は分かる、あの忌まわしき死肉で出来た人形)
        柱の騎士……あれはこれよりそう呼称される事となります、その名の通り騎士達を人柱に据えることで生まれる怪物
        その力は父上、あなたも戦場で目の当たりにしたのでしょう?
        (ああそうだ、死してなお安息を許されない彼等の出現によって多くの兵がひいてはローディアが壊滅から免れたのだ)
        (しかし、だからと言ってあの力を素直に認める事が出来ないのも事実、いかに戦争で死んだと言えその躯を使い更に戦いを強要するなど)
        ……ハインス、何を考えている?
        (それだけに自分の息子が淡々と語る口調が気になった、彼がそのような言い方をする時は大抵突拍子もない事を企んでいる時に相違ないのだから) -- 2012-08-07 (火) 08:27:45

      • (僅かに天井を仰ぎ目を伏せる、信心深いものであれば神に許しを請う動作にそれを重ねたであろう)
        私は、あれを、柱の騎士を、人の手で作り上げると言う進言をしました、そしてそれは容易く受け入れられましたよ
        既にスリュヘイム、アルメナの上層部には打診が飛んでいるはず、恐らくは是と答えられるでしょうね
        (驚愕、そしてそれが怒りに転化する様を見た、しかしハインスは引かない)
        柱の騎士は恐るべき力を持ちますが無論無敵ではない、事実あの場において数体は帝国軍に破壊されたと報告を受けております
        だからこそ急がねばなりません、我等がその亡骸を回収したように、恐らく帝国軍においても柱の騎士の研究は進むはず
        その上を行かねば、でなければ……私が守りたいと思うものを守れない!
        (そこまで一息に吐き捨て襟元を緩める、老侯爵の怒りが収まる気配はないがそれを叩きつける事をせず)ハインス、一つだけ確認させてくれ……お前はあの、集落での虐殺に関わってはおらぬな?
        (極めて冷静な声でそう訪ねた、国を守りたいと言う心は老侯爵とて同じ、死した騎士も柱の騎士となった者たちも同じ)
        (でなければあのような物が生まれるはずがないのだ、であるならば……)
        ……それは誓ってありません、その事件を聞き、この戦争を思い、予測していた中に今の結果が無いとは言い切れませんが
        (ならばよし、と老侯爵は静かに怒りを収めた、この手を汚すのが血か、それよりおぞましい何かか、その違いだけだと思ったのだから) -- 2012-08-07 (火) 10:39:42

      • (あの時ハインスが出ていった扉を、今アルフレッドが退出したそれを見る、あれからわずか数カ月だと言うのに随分と変わったものだ、視界に移る自身の腕を見てそう思う)
        (水銀毒に犯され痩せ細りもはや剣を持つこともままならない、口惜しいと感じると共に、自らの出番は終わりなのだろう、との思いも日増しに強くなる)
        (このまま朽ちて行くのもよい、もし知らないままであったならその様に考えたであろう、だが、今は知ってしまっている、こんな体でもまだ出来る事があると言う事を)
        (南部戦線が停滞した今、もう一度中央を突破せんと大規模な侵攻があるのは目に見えている、恐らく3,4か月の内に……それに間に合わせるためには……) -- 2012-08-07 (火) 11:26:43

  • 224年5月ごろ
     (うっすらと東の空に明るみが差し始めた頃、暗い平原の上を這うように飛ぶ鳥の群れがあった。)
    (木の上を巨大な影が奔りぬけると、嵐にでもあったかのように大きく枝を揺らし葉を散らした。)
    (馬ですら軽々と、その鉤爪で天高く連れ去りそうな巨鳥が6枚の翼を広げて飛んでいく。)
     (彼らの向かう先にあるのは今は西だけが残ったローディアとスリュヘイム、アルメナの)
    (3国が国境を接するウルトウルド山脈の黒い山陰だった。)

     (日が頭上に高く上った頃、バルトリア会戦の余韻も冷め切らず、何かとあわただしい騎士団に)
    (妙な二人組みが現れた、少女と歳の若い男、金髪碧眼の二人組みでローランシアで流行の)
    (服に身を包んでいる。門番に金でも渡したのかしれっと中に入り込み誰彼問わず何事か聞いて)
    (回っているようだ、あきらかに不審者だがあまりに堂々としてるもんで、皆追い出すのを忘れている。)

    この人を探してるんだけど
     (そういって少女が掲げ上げるように突き出すのは、少女騎士の姿の描かれた版画・・・)
    (いわゆるブロマイド的なあれで、聖少女騎士団のメンバーを探しているのであった。) -- 2012-08-05 (日) 01:51:11
    • (誰も彼もが慌しかった、会戦で開いた穴を埋めるためという理由は無論だが、もう一つ)
      (仕事に忙殺されていれば、会戦でのあの光景を思い出す暇もないであろうから)
      (それゆえに見慣れぬ二人組みに対する対応はぞんざいだった、写真を見ても知らない知らないと手を振り走り去って行くだけ)

      (そんな中ではあるが、不審に不思議に思った騎士の一人が、しかるべき責任者へと報告したのだろう)
      (二人のほうへまっすぐ歩み寄ってくる人影が在る)
      (目が覚めるような鮮やかなオレンジ色の髪、尻尾、そして耳、ローディアの騎士とは思えぬ風体ではあるが……)

      こちらに何か御用ですか?人を探しているとは聞きましたけれど……

      (ローランシアの服装をしているのが功を奏したのだろう、必要以上に警戒する事も無くそう話しかける)
      -- アリシア 2012-08-05 (日) 02:05:15
      • この人を探してます!
         (間髪居れずに、ずびしっと紙面を突き出しなさる少女。小さい、こんな子供がなんでここへ?)
        (という雰囲気がまんまんである、サイズが微妙に合わずにだぶつき気味の衣装がなおのこと)
        (小柄さを強調していた。) -- 飛爛 2012-08-05 (日) 02:37:12
      • えー、お忙しいところ申し訳ございません。こちらのフェイリスお嬢様はローランシアの呉服商の
        娘でございまして・・・先の戦の折に行方知れずとなられました聖少女騎士団のフェロミア様を
        お探しなのでございます。お嬢様はかの騎士嬢と個人的に親密になされておられました故・・・
         (横の男が代わりに説明した。身長はアリシアとそう変わらない細身のこの男は従者だろうか。)
        (フロフレック侯爵領は武具結晶が発掘されたスリュヘイム国境に近い、確かに探しにくる)
        (理由としては見当はずれでもない。)

        何か手がかりだけでも無いかと方々訪ねているしだいでありまして・・・ -- クラト 2012-08-05 (日) 02:37:29
      • (そんな飛爛の幼さが残る直球的な行動を見れば自然と頬が緩んでしまう)
        (こほん、任務中と小さな咳払いと共に気持ちを引き締め、紙面を見れば、どこかしら引っかかる所があった)
        この人、この人……
        (確かにどこかで見た覚えがある、そしてその記憶の扉を開いたのは自分ではなくクラトの言葉だった)
        ああ!そうだ、確かに聖少女騎士団に所属していた騎士です、名前までは聞いておりませんでしたが、確かにこの人ですね
        (いいんです気にしないでください、と礼儀正しく頭を下げるクラトを手で制しつつそう口にするアリシア)
        (確か戦闘において行方不明になったと聞いていた、と言う事はこの人たちは近い方なのだろうか……)
        ですが、私も貴方がた以上の事は聞いておりません、もし尋ねて来たのであれば少なくとも私の耳には入ってるはずですので……
        (申し訳なさそうにそう答えるアリシア、少なくとも嘘を言っているようには見えないだろう)
        -- アリシア 2012-08-05 (日) 02:54:17
      • そうかぁー・・・
        (ふぅっと切りそろえられた金色の前髪を息で吹き上げる飛爛、もとい今はフェイリス。)
        隊長さんが知らないんじゃここにも手がかりは無しね
         (他の団員達と明らかに雰囲気が異なるアリシアを風体をみて、そう判断したのか)
        (飛爛はそうつぶやきながら頷いた。)
        それに耳はとてもよさそうだし、聞き逃がすことはないでしょう
         (にっこり会釈しながら毛並みもふわふわの思わず手でつまみたくなるようなアリシアの)
        (耳を見る少女。横からクラトに、だめですよ、いきなり飛びついたりしたら、等と言われていた。) -- 飛爛 2012-08-05 (日) 03:10:48
      • 期待に答えられず申し訳ないでありますねフェイリス殿
        (あと隊長ではないでありますが、と口にしかけて、お世辞かな?そう思い直し唇を結ぶ)
        連絡先を教えていただけるのであれば、もしフェロミア殿を見つけましたら連絡しますけれど
        それとも、フェイリス殿が探していた、とお伝えしたほうが良いでありますかね?
        (いかにも天真爛漫な飛爛をみれば、ついつい親切に世話を焼きたくなる、悪い人ではないらしい)
        (ついでに触りたければ触っても良いでありますよ、と耳パタするアリシアであった)
        ああそうそう、私はアリシア・フロフレックと申しますので、もし何かありましたなら
        -- アリシア 2012-08-05 (日) 03:17:47
      • フェイリス・カーターと申します、お忙しい所もうしわけございませんでした。
         (改めて自己紹介して礼をする金髪の少女。パタパタする耳に手を伸ばそうとしてまた止められていた。)
        ありがとうアリシアさん、でもあまり邪魔をしても悪いし・・・もしフェロミアに会えたならコレを
        渡してくれるとうれしいな。
         (そういってレース付きの白い絹手袋に握ったのは蒼い鳥の羽だった。サイズは大きなカラス)
        (の風切羽くらいだろうか。) -- 飛爛 2012-08-05 (日) 03:42:18
      • いえいえ、良いのでありますよフェイリス・カーター殿
        (と、差し出された物を手に取れば)
        綺麗な羽根でありますね……わかりました、フェロミア殿に会う機会がありましたら必ず!
        (手持ちのハンカチに乗せて大事そうに懐にしまいつつ)
        フェイリス殿はこれから別の場所へと向かわれるのですよね?このような時勢でありますし、旅路も安全とは言えませぬから、どうかお気をつけて
        -- アリシア 2012-08-05 (日) 03:48:55
      • うん、この地を平穏を守る騎士様たちにもどうか幸運のありますように
         (そういってフェイリスと名乗った飛爛は来たときと同じく、堂々と庁舎を後にした。) -- 飛爛 2012-08-05 (日) 04:23:03

      •  (時刻は夕方、山腹に築かれた町並みから見下ろす大平原に赤い陽が近づいていく、)
        (紅茶のグラスを透かして見たような晴れた夕暮れで、眼下にはウルトウルド山脈の向こうに)
        (内海の水平線まで見えそうな気がする広々とした景観が広がっていた。)
         (飛爛は1人、崖の際に作られた石垣の上に立って町並みと平原を眺める、)
        (故郷から何千キロも離れた異国の地であるのに、なぜか懐かしいような気持ちがこみ上げた)
        (家々の窓に明かりが灯り始める夕暮れ時だからだろうか、それとも今だ帝国の手の及ばない)
        (往時の静けさが残っていたからだろうか。)
      • (時の頃は5月と言え、夜の帳が降りようとしている山間に吹く風は決して優しいものではなく、吹きさらしの階段を上るのは少々肌寒い)
        (とは言え夕焼けに染まるこの景色は好きだった、日々の激務や戦争の事を考えささくれ立った心を癒してくれる気がするか)
        (階段を上り開けた場所に出る、いつもと同じ景色、しかしその中に一つだけ違うところがある)
        また、お会いましたね
        (こちらを気に止める風も無く、眼下を、その先を見る飛爛の後ろ姿を認め、そう声をかけるアリシア)
        (飛爛が立つ石垣へ歩を進め、夕餉の準備と思われる煙が立ち始めた街並みを眺める)
        -- アリシア 2012-08-05 (日) 19:21:40
      • あはっこんばんわ
         (長い髪とドレスの裾を夕山風に弄ばれながら、飛爛はふわりと石垣の上に腰掛ける、)
        (羽毛がふんわりと落ちるような重さを感じさせない動きだった。)
         (胸の高さほどの石垣の前に立つアリシアの横で、石垣に座る飛爛。)
        (微笑んで挨拶したあと、その瞳はまた暮れて行く夕景をみている。夕焼けの下でみると)
        (周りが茜色に染まっているせいか、青いというより空色をした瞳がよく目立った。)

        アリシアはこの街の人なの?
        (しばらく黙って夕景を見つめた後、彼女は不意にそんな事を聞いた。) -- 飛爛 2012-08-05 (日) 22:07:07
      • こんばんは、フェイリス殿、でしたか
        (ぴっと手を上げて挨拶に答えるアリシア、暫くは夕日に照らされ風に吹かれるまま二人で夕闇に染まる街を眺める)
        (やがて夕焼けの色がアリシアの髪にのみ残る頃に飛爛の声を聞いた)
        ええ、生まれも育ちもこの街で、ずっと小さい頃からこの景色を見て、それで育ったといっても過言はないでありますね
        (石垣に頬杖を突いて尻尾を振る、口にせずともこの風景が好きだと言う事が滲み出ているようだった)
        フェイリス殿はやけに熱心に見ていましたが、似たような風景に何かご執心でもあったでありますかね……?
        -- アリシア 2012-08-05 (日) 22:47:04
      • 似てる場所は知らない、でもざわざわしてる場所も1日中人の少ない場所も
        日暮れはみんなどこかほっとしてる感じがどの街でも一緒だなって。
        えへへっ・・・この街が大好きなんだね、私もいいところだと思うよ、フェロミアを探しにきたのに
        途中から町中あちこち回るのに夢中になっちゃってたし。
         (ゆったり揺れる尻尾を見て楽しそうに笑う飛爛、上品に会釈したりするかと思えば)
        (まるで童女が転がって笑うような顔もする、年齢がいったりきたり10歳くらいは上下してるようだった。) -- 飛爛 2012-08-05 (日) 23:07:04
      • ああーなるほど、国や場所が変わっても朝は来るし日は暮れるし見てる空は同じ、と師匠も言ってたでありましたっけ
        何となく安心するような気分を感じるのはきっとどこでも同じなのでありましょうね……
        (この街が好きと言われればにっこり笑って返す、それだけにこの戦争による害は与えたくないと心にする)
        (特に関係はないと考えている故に飛爛にはその様な顔は見せないが)
        んー、なんと言いますか、フェイリス殿は不思議な感じがするですね
        風に舞う羽のようにあっちにこっちにと予測が付かないでありますよ
        (昼に見たお付の人はさぞ苦労してるだろうな、と笑ってみせる、公務での顔もそうだがこちらの顔もまた紛れもない一面であろう)
        (茜色に焼けた最後の雲がその色を変えようと言う頃、頬杖を付いていた手を伸ばし、よしと小さく気合を入れる、おそらくまだ公務があるのだろう)
        -- アリシア 2012-08-05 (日) 23:33:11
      •  (それは褒められてるのかな?そうだといいけど、そういって今度はアリシアにつられるようにして)
        (また笑った、本当によく笑う奴であった。)
        私もそろそろ行くね
         (また石垣の上で立ち上がった飛爛は伸びをするアリシアに言う。挨拶を待たずにすっかり)
        (藍色になった空と明るい星を背に小さな少女の髪とドレスが無重力に浮かんでふわりとひるがった。)
        (石畳を革靴で跳ねるような軽い音が何度か響く、崖の際の石垣から崖の方へと飛び降りた)
        (飛爛はその下の道路から手を振って。)
        それじゃあねー!ここがずっと平和でいられますように
        (大きな声で別れをいいながらアリシアに笑いかけていた。) -- 飛爛 2012-08-05 (日) 23:58:08
      • (えっ?と思った、その笑い顔とお別れの挨拶がそれとはまるでかけ離れてるが故に)
        (慌てて駆け出して、石垣の下を見ざるを得ないアリシア)
        はぁ、びっくりさせないで欲しいでありますよ……ん、ありがとう!フェイリスも元気で!フェロミア殿が見つかると良いでありますね!
        (身を乗り出すようにそう答え、宵闇の中にその姿が消えるまでその場に居たのだった)
        ……それにしても身軽な人でありましたね、さて、公務公務っと
        -- アリシア 2012-08-06 (月) 00:04:52
  • 黄金暦224年5月〜6月 -- 2012-07-31 (火) 22:37:11
    • (後に第一次バルトリア会戦と呼ばれる戦いが一応の終結を見、つかの間の安息の月が訪れる)
      (とは言え、会戦で受けた傷は予想をはるかに超えて大きく、その後始末すらいつ終わるのか分からぬ現状である)

      (フロフレック騎士団の実に半数が倒れ、残り半数も無傷と言えなかった)
      (特に水銀毒に犯された者たちは治療の方法も分からぬままに鎮痛剤を麻酔を投与され生きながらえている有様)
      (深刻な中毒者はアルメナ教に救いを求め神国へと向かった者もいる)
      (実働騎兵150騎、これが今動員できるだけの数だった、唯一幸いな事は民兵を出さなかったゆえ、領内の生産層に深刻な打撃を与えずに済んだ点)
      (とは言え治安は目に見えて悪化し、数少ない騎士達もその対応に追われている) -- 2012-08-01 (水) 20:39:52
    • (各地で小さな小競り合いや反乱はあるものの、大規模な作戦が起こる様子のない冷戦下)
      (見覚えのある女がアリシアのもとに舞い降りた)
      ようアリシア、あたいのこと覚えてるかい?
      (いつぞや聖少女騎士団の談話室にいた、蛾の戦士だ) -- ヨノ 2012-08-01 (水) 23:31:35
      • (しかしながら戦争が無いからといって暇ではない、むしろ会戦が作った穴を埋めるため東奔西走な毎日である)
        (そんな中ふわりと舞い降りる人影に目を丸くする、無論覚えている、それだけその姿は特徴的だった)
        ヨノさん、ヨノさんではないでありますか、いつぞやの騎士団以来でありますね(にこやかに手を振って対応する)
        -- アリシア 2012-08-01 (水) 23:35:38
      • (多忙であることが良いことであるのは商人ぐらいである。戦時下でもない騎士が忙しいというのは、大抵がつまらぬことに捕らわれている)
        覚えていてくれて光栄だよ、アリシア嬢?(わざと仰々しく礼をして)先日はどうも。どうだい、結晶のコントロールは。先の戦では役に立ったかい? -- ヨノ 2012-08-01 (水) 23:50:48
      • 人の顔を名前を忘れる事は失礼に当たるでありますからね(返礼の礼)
        あ、それはおかげさま、と言いますか……あまり喜んで良いのかは分からないでありますが実践は最良の訓練と言う事で……
        (立ち話もなんなので、と中に招き入れる、執事が紅茶を二人分持ってきてくれた)
        私の兄上の発案なのですが、結晶の力を個人ではなく騎士団との連携に用いて大分被害を抑えられたでありますよ
        -- アリシア 2012-08-01 (水) 23:57:24
      • ちげえねえ。まあ、あたいは大事な奴の名前しか覚えないけどな……というか、覚えられねえ。そんなに頭良くないんでね(苦笑を零す)
        ……なるほどね。やっぱり極限下の運用は、一番の近道だよな。だって、上手く使えなきゃ死ぬんだから誰だって上手く使う。
        (悪いね、と紅茶をすする。流石に貴族の家で――とは言え、貴族だとは知らないが――出される紅茶は美味で、思わず唸る)
        ふうむ、確かに個人での運用は限界があるからねえ。結晶は万能ではないし。
        実は、あたいが今日来たのはあんたがどれくらい結晶を使えてるか見るためなんだ。軽く模擬戦でもやってね。時間あるかい? -- ヨノ 2012-08-02 (木) 00:06:40
      • ええ、まあ……ヨノさんも会戦には参加されていたでありますよね?であればそちらも大分上手になられたのでは(ずず)
        兄上も同じような事を言っておられましたであります、とは言えいきなりそうやれと言われても無理だとは思うでありますが
        も、模擬戦!?と言う事はもちろん結晶使うでありますよね?け、結構被害が凄い事になりそうなー……
        ……でも最近ちょっと色々あって体を動かしたい気分でもありましたし、少しであればお手合わせ願ってもいいでありますか?
        -- アリシア 2012-08-02 (木) 00:13:39
      • さあて、それはどうだろうね(肩を竦めて)まあ、大技と小技の切り替え……つーか、技のバリエーションは増えたかな。飛び攻撃も使えるようになったし
        そりゃある程度の下地はいるだろうね。でも、あんたにはその下地、あっただろう?(先日の聖少女騎士団の一件のことを言ってるらしい)
        そうだね、出来れば大きな演習場がいい(からから笑って)
        おっ、そうかい? まあ最近は鬱屈したような仕事が多いしねえ……いいもなにもあたいが言い出したことさ。やろうぜ。 -- ヨノ 2012-08-02 (木) 00:28:22
      • なるほど、私は個人技に関してはあまり……でありますから、ヨノさんの技を研究させていただくでありますよ(フフフ)
        では騎士団が合同演習用に使ってる場所を、ここからでもすぐ行けるでありますからね、馬で(早速用意すれば小一時間でつくであろう、メッチャ広い)
        あ、そうだ、当然結晶は使うのでありますね?となると、セーブしないと大変な事に……
        -- アリシア 2012-08-02 (木) 00:33:15
      • 地属性だっけ? 確かに炎より小回りは効かないかもねえ。こう、石の礫をめっちゃ飛ばすとか……
        あいにく馬は乗らない主義なんだ、飛んでついてくよ(走る馬の後を中空からついていく)おお……たしかにここならいい感じだな!
        そうだね、死んだら元も子もないし。かと言ってセーブしすぎるのも実力を測れない……そもそも結晶持ち同士で戦うとどうなるかすらわからないけどねえ -- ヨノ 2012-08-02 (木) 00:37:02
      • でありましょう?ここなら地面をぼっこぼこにしてもあまり怒られ、怒られ……怒られないであります!
        ふふ、そこは手合わせしてみてのお楽しみでありますよ?
        最初は軽くから次第にペースを上げて行ってはどうでしょう?不味いと思ったら参ったで、疲労でも怪我でも明日に引きずるのは駄目でありますから
        (ペンダントの結晶を首から外し手持ちの剣に差す、これがアリシアの遣い方のようだ)
        -- アリシア 2012-08-02 (木) 00:45:45
      • ……あとで直そうね(曖昧な笑み)
        ま、怖がってちゃなんにもならねえ。出たとこ勝負、ありだと思います!(しゃりん、と剣を引き抜く。左手には小型の盾、右手には細身の剣)
        あったまいー! じゃあそんなかんじで行ってみようか。(結晶が胸元で赤く光る。武器ではなく防具につけることで、防御力も上げる算段らしい)
        お先にどうぞ、お手柔らかにね? -- ヨノ 2012-08-02 (木) 00:52:34
      • まあその、武具結晶の練習で何度もやったことがあるでありますから……
        何事にも初めてと言うものはつき物ですからね、何度かやってるうちに慣れてくると思うであります
        (剣を合わせる騎士の礼、アリシアの結晶が光を放ち大地の魔力がその身を守る銀の髪となって纏い付く)
        ではお言葉に甘えて……せいっ!(真っ直ぐな太刀筋、騎士の剣術であり魔力が篭っているものではない、ヨノであれば軽く捌く事が出来るであろう挨拶の連撃)
        -- アリシア 2012-08-02 (木) 01:00:23
      • ……ここの清掃班は大変そうだなあ……ちょい同情。とはいえ、聖少女騎士団の練習場も似たようなもんだけどね
        (剣を合わせれば、ヨノの周りに火の粉が散る。ちり、と喉の奥が乾くような熱気が体内に宿り、輪郭が赤く燃える)
        シッ……!(キンッ、と金属音を立てながら横にいなす てっきり最初から属性攻撃が来ると思ったので少々拍子抜けし)
        もうちょいチカラ出してもいいんだぜ?(と、近接したアリシアに対し盾での押し出し。そんなに力を込めていないので、踏ん張れば態勢を崩さずに居られるだろう) -- ヨノ 2012-08-02 (木) 01:12:29
      • あはは、流石に少し軽すぎたでありますかね?一応はそれなりに使ってるのではありますが
        (盾越しに感じるのはどう考えても生身のそれではなく硬質な金属の感触、見ればアリシアの右手にいつの間にか盾が構えられている)
        では、遠慮なくやらせてもらうであります!
        (がん!と踵で地面を蹴りつけるやヨノの足元の大地が揺らぐ、円柱のような槍が足元から幾本も突き上げられ)
        (同時にアリシアの剣が盾の上からでもお構いなく叩きつけられた、その衝撃は先ほどの非ではない、見ればその剣が4倍近く大きくなっている)
        まだ重く出来るでありますよ?ヨノさんの力も出さなければ押しつぶされても知らないであります
        -- アリシア 2012-08-02 (木) 01:20:49
      • えっ普通の剣戟じゃねえの?(まだ地属性の特性を理解していないようで)っていつの間に盾を……? カサネといいあんたといいずっけーぞ!
        ……ッ!?(まるで超巨大生物が地面を踏んだかのような揺らぎに、油断していたのか態勢が崩れる。しかも地面からは何本もの柱が立ち、余計に足場が不安定で)
        (そして先程からは考えられない重い打ち込み! 足場を崩してからの攻撃は見事と言わざるをえないほどで)がぁっ……、く、おとなしくしときゃ……いい気になりやがって!!
        (瞬間、体中から炎が破裂するように広がる! 相手を退かせるための得意技、爆炎である) -- ヨノ 2012-08-02 (木) 01:45:36
      • へへーんであります、私は大地があれば結構好きに色々と作れるのでありますよ!
        (ぎりぎりと受けた盾に剣を押し付ける、足場を崩し盾で受けるのが精一杯の体勢、ここで地面を陥没させれば勝負はほぼ)
        へ?き、ヨノさんが切れた!?う、あ、あっつつつつ!
        (決まる、と思った瞬間に反撃が来た、物理は防げても熱を防げるわけではなく二も三も無く飛びのくアリシア)
        むむ、尻尾がこげた……であります、コレはちょっと近づけないでありますねー
        (試しに、と土くれの槍を足元から突出させてみる)
        -- アリシア 2012-08-02 (木) 02:07:28
      • へっ離れたね(距離を取れば此方のもの。開放されたヨノは一気に空へ飛翔! 空中から攻撃を繰り出すようだ、土の槍も空に飛ばれては意味を成さない)
        ほら、どんどん行くぜ、ガードしろよ……っとぉ!!(剣に炎が宿ったかと思うと、そのまま空を切る。するとその炎が扇状の斬撃となってアリシア目掛けて一直線に飛ぶ!) -- ヨノ 2012-08-02 (木) 02:28:13
      • 離れざるを得ないでありますよそんなの!って、え、ええー!!そ、それはちょっと、ヨノさんずるくないでありますか!?
        ガードってんなもん出来る分けないでありまーす!(どんどん放たれる炎の斬撃を地面を転がって必死に避ける、しかしそれも限界)
        うぐ、こうなったらー!(はるか上空にいるヨノを見据え)伸びろーーーっ!!!(そう叫び剣を突き出した!)
        ボキン
        (と、それが届く遥か前に自重に耐え切れず折れる剣)あああああ、駄目すぎるであります!(壁を作って隠れながら)
        -- アリシア 2012-08-02 (木) 02:35:53
      • 勝負の世界にずるいもへったくれもないよ!(割りといいコンボを食らったせいかヒートアップしているようだ 模擬戦ということは微かに覚えているようだが……)
        躱すんじゃなくてなんか土魔法的なので防御しろよ! これは結晶をどれぐらい使いこなしてるか見て互いに確かめる模擬戦なんだぜ、っとうぉっ!?
        (伸びろ、の掛け声と剣を翳したことから剣が一直線に此方へと伸びるのを予想し、躱そうと身を捻るが……)って、おりょ……耐久に難あり、だねえ(にやりとほくそ笑む)
        そうそう、そういう防御壁はいいね、やっぱ地面魔法は防御向きだよ……(言いながら、今度は体に炎をまとわせる。全身を揺らめく炎が覆い)ねぇっ!!(そのまま急降下し土壁に向かって刺突! 炎のせいでブーストされた加速力は、並大抵の防御力では持たないかもしれない) -- ヨノ 2012-08-02 (木) 02:43:10
      • (耐久を持たせる事ももちろん可能だが、それをすると以前やったように一ヶ月寝込む事になったりするそれは勘弁である)
        防御防御うるさいでありますよ!ってぇ、なにやら危険な雰囲気が、ちょっとヨノさんこれ模擬戦っ
        あ、ああもうこうなったら!(体当たりされた壁を離れひたすらに走り出す、一歩踏み出すつど背後に大地の壁がと突き出し)
        (さながらドミノのように幾層にもなってヨノの行く手を遮った)
        (しかしそれだけに留まらない、訓練場が揺れるとそこかしこに無差別に壁が姿を現す、さながら巨大迷路のように)
        と、とりあえず、コレでどこにいるか、わからないでしょう……はひぃ
        -- アリシア 2012-08-02 (木) 03:09:45
      • イヤァーッ!!(声を張り上げ土壁に突撃! 呆気無く破壊するが……)お、おお!?
        (次々と隆起する壁、壁、壁! さながら迷宮に迷い込んだ冒険者のようで)
        すげえな、あの短時間にこれだけの土壁を……だけどな、アリシア……お前、完全に忘れてるだろ
        (ふわぁーっと空に再び飛んで、あたりを見回す。特徴的な髪の色はすぐに見つかって、アリシアが一息ついたその後ろに降り立つ)
        チェックメイト。(ぽこ、っとチョップ!)結晶は結構使いこなせてるね、特にこの壁はすげえ。飛べなかったら絶対見つからなかった。
        ……ただ、帝国側はでっけぇ鳥を飼ってる。そいつらをどうするかが今後の課題だね、ひひ。しっかし、あたいも疲れた……シャワーとか借りれるかい? -- ヨノ 2012-08-02 (木) 03:22:20
      • あいた、ううんそうなのでありますね、やっぱり空から来られるとどうにも……帝国にも飛行部隊があるでありますし
        私の結晶は地面についてないと力を発揮できないので、空は鬼門であります(息を切らしながら大地の壁を戻し馴らしていく)
        あーいいでありますよ、シャワーどころか大浴場も完備してあるので、水が豊富な国に感謝であります
        (と家路を急ぎ一緒に風呂にはいって疲れを癒したとか何とか)
        -- アリシア 2012-08-02 (木) 03:27:13
  • 黄金暦224年4月 -- 2012-07-31 (火) 02:19:01
    • バルトリア平原 〜柱の騎士出現後〜 -- 2012-07-31 (火) 02:19:38
      • (バルトリア平原より、散り散りに撤退をして数日後の事)
        (例の柱の騎士の出現により、統一連合、帝国共にお互いの状況は混迷の中にあった)
        (未だ連絡線は復旧せず、補給線の整備など以ての外)
        (帝国が破棄し、統一連合が取り戻したこのランス要塞も、今は少数の部隊によって一時的に確保されているだけのお粗末な管理体制の中にあった)
        (そして、そこにまたお粗末に拘束されている一人の指揮官の姿)
        (六つ目の仮面をつけ、黒山羊にのって辣腕を振るっていた帝国将軍の1人)
        (バルトリア平原より敗走中のこと、偶然遭遇したアリシアの隊と交戦し、彼女のもつ武具結晶によって手勢を無力化された男だ)
        (男は不利と見るやすぐさまに降伏し、今は縛についている)
        (押し黙ったまま、未だ戦火で血のように赤く染まっているランスの空を見上げている) -- 宗爛 2012-07-31 (火) 02:56:21
      • (その状況は統一連合とて同じ、その証拠に重要な捕虜であり交渉の道具足りえる大爛の皇子をこのような場所へ押し込めるだけにしているのだから)
        (そんな空を見上げる宋欄の元へカツ、カツと足音が近づいてくるのが聞こえるだろう)
        (もう誰が何をしにきたのかは分かる、それだけの時間は経っているのだ)
        食事
        (そっけない口調で牢獄の鍵を開けるのは宋欄を捕らえた張本人)
        (おそらくは騎士である彼女がなぜこのような事をするのか、と聞いた事がある)
        (答えは単純、人手が足りないから、と、それ以後は食事を持って来るにしろ要求があるにしろ彼女が対応を行っていた)
        粗末な食事で悪いですが、こちらも余裕がないので
        -- アリシア 2012-07-31 (火) 03:09:38
      • 喰えるだけありがたい。手厚い処遇に感謝する(そういって仮面を脱げば、疲れた黒髪紅瞳の若い男の顔が現れる)
        (それほど緊張した様子もなく、具の少ないシチューを啜る)
        (彼も自分の立場から考えれば処刑されることなどありえないとタカを括っていたらしく、わりかしどっしり構えていたのである)
        連合に斯様な兵器があるとは思わなかった、敵ながら見事な手腕だったな
        (もっとも、この女しか持っていなかった時点で量産されている兵器でないことは確か。大局に影響を及ぼすことはないだろう……)
        しかし、あれほどまでに我々の死体利用、死体加工を忌み嫌っていた連合があのような死体の巨人を繰り出してくるとはな
        戦の矜持とやらをそちらも理解してきたように見える
        ……んむ、この煮物中々美味いな -- 宗爛 2012-07-31 (火) 03:23:39
      • 手厚い、か……確かに帝国が東ローディアの兵に行った処遇よりは手厚いでしょうね
        (遠慮なくシチューを啜る皇子を見れば少しの皮肉も言いたくなると言う物だ、もっともこの程度の事で男が動揺するとも思えないが)
        新兵器?ああ、でもそれを言うのなら貴方達が使う流れる金属、水銀だったかな、あっちの方よっぽど脅威でありますね
        (何人の兵士があの後遺症に蝕まれ苦しんでいるか、とこれは一人呟く程度の声)
        (柱の騎士に関してアリシアは口を開こうとしない、ただ……戦の矜持との言葉に睨みつけるような視線を送り)
        ……死体の扱いについては得意とする国がある、大方そこで何かしたのでしょう(そう嘯くのみ)
        お口に合ったようで何よりです、では他に何も無ければ下げますが?
        -- アリシア 2012-07-31 (火) 03:41:09
      • かわりに民からは好かれている。何の問題もない。東ローディアでは我々の善政は好評を博している。その噂くらいは聞き及んでいるだろう?(しれっと応えて、シチューを最後の一滴まで啜る。肉だけは残して)

        なるほど、つまり少なくともローディア連合王国はあの死体の巨人についてロクに情報を握っていないということか(にやりと笑い、ご馳走様といって皿を返す)
        盟主国がその有様ということは、統一規格の兵器ではないということか……なら、連合が之ほどまでに憔悴している理由もわかるというものだ
        つまるところ、アレは偶然盤面に並べられた駒ということだからな
        貴重な情報提供感謝する
        (落ち着きながらも気安い様子でそう返しつつ、牢屋の隅にいるネズミにジャガイモの切れ端をくれてやる)
        (不思議と、ネズミは宗爛を畏れる様子もなく、ほぼ直ぐ傍まできてジャガイモをカリカリとかじり始める)

        感謝ついでに、こちらも水銀について教えてやろう
        あの水銀の毒についてだ
        (そう、一度もったいつけてから、赤い目を細めて囁く) -- 宗爛 2012-07-31 (火) 03:59:13
      • (宋爛の言う事はうわさに聞く分にはほぼ事実なのだろう、それだけにアリシアも異を唱える事も出来ないまま沈黙する)
        食えるだけ有難いと言いながら肉を残す、ね(変わりに出来る反撃はこれくらいで、しかしこれも大人気ないと感じたのかそれ以上追求はしなかった)

        大分人の心を読む事に自信があるようですね、そう思うのであればそれは貴方の勝手ですし、何より全て知っているような立場にもありませんが……
        ただ、あれが大爛にとっての敵である事だけは確実でしょう(いったいあの巨人の何を見てきたのか、確信を持った瞳が宋爛の目を射抜く)
        (決して虚勢でもでまかせでもない、あれは必ず脅威となる、と、まるで預言者めいた物言いだ)
        (もっとも、と相好を崩すアリシア、この状態では情報を知りえたところでどうしようもないでしょう、ネズミに視線を向けそう口にする)
        (牢獄にネズミがいる事など特に珍しくも無い、人から逃げない事だけは不思議に思ったが宋爛の力を知らぬでは気に止めると言う方が無茶だ)

        (牢獄を後にすべく食器を持つ手がとまる、それだけ宋爛の言葉は甘い毒を含んでいた、しばしの逡巡の後に搾り出すような声で一言だけ)
        教えて、と
        -- アリシア 2012-07-31 (火) 04:30:28
      • 宗教上の問題でな(軽く肩を竦めて、おどけるようにそれだけいう)

        (しかし、確信をもって柱の巨人は敵であるといわれれば、今度は苦い顔になって)
        ……だろうな
        (搾り出すようにそう応える)
        (脳裏に未だこびりついているのだ。あの嘆きが。あの憎悪が。あの悲哀が……)
        (柱の騎士……少なくとも……俺は二度と見たくない代物ではある)

        (少し声のトーンがおちたが、水銀について聞かれればまた 先ほどまでの調子に戻って言葉を続ける)
        (薄い含み笑いをしたまま)
        水銀の毒の効能は知ってのとおりだ
        まず第一段階に身体が徐々に麻痺しはじめ、最終的に動かなくなって死ぬ
        水銀による毒は親から子にも受け継がれる。特に子に受け継がれた毒は重い
        水銀毒に侵された子は大半が気狂いだ。真っ当に成長せず、汚物を撒き散らして死ぬ
        これらの水銀毒は軽度ならば自然治癒することもあるが……重度に至った場合は手遅れだ
        如何様に処置したところで死ぬ。はっきりいえば、この砦に残されていた連中……あの転がって呻いていた連中は全員手遅れだ

        あのまま生かしておいても苦しむだけだ。いっそ一思いに殺してやれ
        あれほどまで進行した水銀毒を除去する方法はない
        (絶望的な真実を突きつける) -- 宗爛 2012-07-31 (火) 04:49:01
      • (宗教と言われては「そう」と返す他はなく、柱の騎士の話についても宋爛とはまた別の理由で口に出したい話題ではない)
        (故に興味は水銀の話に移る)
        (とくとくとした調子で、ともすれば生徒を相手に講義をするかのような宋爛の話しぶりだ)
        (対するアリシアの表情は終始硬い、全員手遅れだ、と言葉の槍を突きつけられてもその表情が動く事は無く)
        情報に関しては感謝します、ですが……
        (かろうじて開いた口が震える、それをそのまま信じるわけには行かない、そう呟き唇を結んだ)
        (それは信じたくない気持ちの表れか、あるいはそれとは別の何かか、他人に知れるものではないが宋爛にとってはどうでも良いことでもあるだろう)
        (どう受け止めるかは聞き手次第でしかないのだから)

        (アリシアが去り、看守が牢屋に鍵を閉める、赤かった空は闇の色が濃く幾度目かの静かな夜が訪れようとしている)
        -- アリシア 2012-07-31 (火) 05:09:12
      •  (歩哨が警鐘を鳴らす暇もなかった。戦いの爪あとも生々しい、ランス要塞の崩れかけた城壁の上に)
        (立っていた兵士達が頭上を音もなく飛びすぎていった黒いシルエットが、たびたび戦場で見かけた)
        (東の化物鳥だと気付いて時にはすでに・・・要塞の中庭で大爆発が起こった。)
         (爆音が戦災を生き延びて割れ残っていた窓ガラスを叩き割り、警備に立っていた兵士達は)
        (不意打ちに目と耳を奪われる。爆煙と混乱の真っ只中に、まるで猫のように高さを感じさせない)
        (跳躍でもって飛び降りる侵入者。その頭上を6枚の羽をもつ巨鳥が飛びすぎていった。)

        (間髪居れずに、飛び降りさま転がるように最初の爆発で砦にあいた穴をめがけて侵入者は)
        (駆け出す。迷いは無い、以前一度この砦は帝国の手に落ちている、外面からその貞淑を装った)
        (分厚い壁の向こう側までお見通しだった。目指すのは囚人を捕らえるために作られた)
        (お約束の地下牢。) -- 2012-07-31 (火) 05:31:12
      •  (本当にあっという間の出来事だった、最初の爆発のあと、銃声が一発。不運な歩哨たちの耳鳴りが)
        (ようやっと収まった時、城壁の上に居た歩哨二人は巨大な鉤爪に蹴り飛ばされて石畳みに叩きつけられた。)
        (騒ぎを聞きつけて、次々と兵士が飛び出して来た時にはもうすでに、侵入者と、囚われていた宗爛)
        (は城壁から宙へとその身を投げ出していた。)

         (後に残ったのは巨大な羽ばたきの音。淡い月明かりに空色の翼を煌かせる巨大な鳥の)
        (後姿がみるみるうちに夜闇へ吸い込まれていった。) -- 2012-07-31 (火) 05:39:32
  • 黄金暦224年4月 -- 2012-07-29 (日) 20:43:02
    • バルトリア平原 中央街道 王都ローランシア側 -- 2012-07-30 (月) 22:53:41
      • (ランス要塞の陥落、その報を受けてから騎士団を率いるロレンツ老侯爵の決定は早かった)
        (現在拠点としていた都市は要塞があってこそ線としての防衛拠点の意味がある、その要である要塞が失われては帝国軍の猛攻に一飲みにされてしまうであろう事は明白)
        (この地で遅滞戦闘を行えばそれなりの効果をあげる事は出来るだろうが、自らの戦力を最も効果的に使うためには……)
        すぐさま後退し新たな防衛線を守らなければなりませんね
        (ほう、と自らの考えを代弁したアルフレッドを見る、事の重大さを理解しているのだろうその顔はどこまでも苦々しい)
        そうだ、こうしている間にも帝国軍は王都へと迫っているだろう、30分後に出発する準備を急げ
        (明快な指示に各々が了解の意を返し天幕を出て行く、残るのは老侯爵とアルフレッドのみ)
        勝てますかね
        (重々しくアルフレッドが口を開く)
        勝てるさ、奇跡が起こればな……
        (老侯爵の言葉もそれ以上に重い、アフルレッドが危惧するとおり状況は危機的だった)
        (だが、だからといって何もしないわけにはいかない、自ら動かずして状況は変わらないのだから)

        (程なくしてバルトリア平原を西へと疾走する騎士団を見る事が出来るだろう、その誰もが表情を押し殺し次なる戦いに備えていた) -- 2012-07-30 (月) 23:35:12

    • バルトリア平原西部 -- 2012-07-30 (月) 23:40:57
      • はぁ……っ、はぁ……っ
        (右手で手綱を操り左手に持つ剣で敵兵を切り裂く、もはや武具結晶の力を使い組織的な戦いをする、どころではない)
        (勝利を確信した帝国軍の取った戦術、それは単純にして最も確実な手、膨大な兵力差を盾にただただ前進し押し潰す)
        (新たに再編した統一連合の前線も後退の一途を辿り、その跡に残るは統一連合に所属する兵や貴族の死体によって舗装された血の荒野のみだ)
        (フロフレック騎士団も度重なる帝国の突撃の前に分断されもはや組織的に動く事すら適わない)
        (バルバラントや神国の兵と並び合い、押し寄せる敵兵を斬り捨てる事が精一杯の抵抗だった) -- 2012-07-31 (火) 01:31:42

      • (しかしそれすら長くは続かない、倒した帝国の兵はすぐさま後詰の兵によって補われるが)
        (統一連合側は欠ければ欠けた分だけ戦線が縮小し、押さえ切れなくなれば後退する、その繰り返し)
        (いや、これはもう後退ですらない、半ば壊走に近い自軍の中を一騎で駆けるアリシア)
        兄上ーっ!師匠ーっ!
        (声を枯らし呼びかけるもそれに反応するものはいない)
        (もっと後ろまで後退してしまったのだろうか、あるいはどこかでまだ戦っているのだろうか、それとも……)
        (駄目だと首を振る、あたりに所狭しと横たわる死体を見れば否応無く浮かぶ嫌な考え、それを懸命に追い払い手綱を引く)
        -- 2012-07-31 (火) 01:51:11

      • (その瞬間、何かが空気を切り裂く音とともに眼前を過ぎ去る)
        (水銀の矢……!)
        (この戦場で何度も見、そして体感した帝国の恐るべき武具)
        (敗残兵狩りであろうか、その方向を向けば三騎の軽装騎兵がこちらへと駆け寄ってくるのが分かる)
        (完全に初動が遅れた、今更逃げに回ったところで後ろから射すくめられるのが関の山だろう)
        (やるしか、ないでありますね)
        (疲労で力の入らない腕に鞭を入れ剣を構える、短い気合いの声と共に鐙で乗馬の腹を軽く蹴った、武具結晶の力で編み上げられる銀髪をなびかせ疾駆する) -- 2012-08-01 (水) 11:15:12

      • (すれ違いざまアリシアの剣が兵士の首を捉えそのまま凪払う、武具結晶の力ゆえに間合いを測り損なったのだろう)
        (鮮血を溢れだしながら落馬する様子を視界の隅に捉えたまま、二人目の剣を盾で受け流しそのまま突破する)
        (あと一騎)
        (正面からまっすぐ突っ込んで来る姿を見据え、そのなにも武器を携えていない姿に直感した、不味いと)
        (騎馬の体当たりに手綱を引く暇もなかった、ドンと軍馬同士がぶつかる衝撃を感じた刹那、踏ん張る事も出来ないままに世界が回る)
        (二度三度と何かに殴られたような痛みが続き視界が闇に閉ざされ、そして何かにぶつかり止まった)
        (手に触れるはぬるりとした汚泥、鼻に届くのは紛れもない死臭、その目に映るのは多くの遺体、そして、自らの盾に彫られたものと同じ紋章) -- 2012-08-02 (木) 11:35:45

      • (呼んでいたつもりが呼ばれていたのかもしれない……)
        (まだはっきりと回らない頭に愚にもつかない考えが浮かぶ)
        (ぼんやりとした視界に、馬首を翻しこちらへ向かって来る敵騎兵の姿を捉えても、危機感と言うものがまるで湧かなかった)
        (更にその奥、恐らくは帝国軍の後詰めであろう大部隊が土煙りを上げ整然と迫り来る)
        ここまで、でありますかね
        (思わず口を衝いて出た言葉に我ながら驚く、こんなに諦めがよかったかな、と)
        (ほんの少し前まで共に戦列を並べていた物言わぬ骸へ視線を向ければ、アリシアとその母親の世話をしてくれた老騎士の姿をその中に見つけた)
        (騎士ならば、騎士であるならば、と耳にタコが出来るほど聞かされた彼の言葉が脳裏をかすめる)
        (まったく、死んでからもお説教臭いのでありますから……)
        (間近に迫る蹄の音、死の音を聞きながら振るえる膝に力を入れる、どうせ死ぬとしてもそれなら少しでも、と) -- 2012-08-03 (金) 10:40:23

      • (鈍器で殴り倒したような鈍い音が聞こえ、次いで馬の嘶きと苦悶の声、ガシャリと言う金属の音)
        (どす黒い血で濡れた甲冑、目の前に躍り出たそれが、帝国の騎兵を文字通り吹き飛ばしたのだ)
        (それが何か、見るまでもなく考えるまでもなく、だが、助かったなどと言う気持ちは芽生えず、ただただ何故?と老騎士の亡骸を見る、生きていた、などと言う事もあるはずがない)
        (これは、これではまるで……)
        (ぐちゃ、ぴちゃ、と耳触りな音を伴い、大地を飾る人ならざる人が脈打つ)
        (歯肉が立ちあがり合わさり融合し、より大きな人の形へと変わっていく)
        (老騎士が、フロクレックの騎士の骸が、形を失いながらそれに取り込まれて新しい何かへと)
        (あのとき、の……!)
        (4m近い巨躯となった死体で出来上がったゴーレム、そう、これと同じようなものを見た、一年前に、あそこで!)
        (大きさも、形も、受ける印象もまるで違うが、唯一つ同じなのは……) -- 2012-08-03 (金) 11:49:28

      • (戦場の各地で生まれた彼等が動き始める、帝国軍を屠る、ただそれだけの為に)
        (後に柱の騎士と呼称される様になる彼等の行動原理はただ一つ)
        (恨み、憎しみ、痛み、ともすれば目に見えると錯覚するほどの強烈な怨念、それこそアリシアが見たモノと印象を共にする一) -- 2012-08-03 (金) 11:49:50

      • (柱の騎士の出現により帝国軍の戦線は加速度的に崩壊していった)
        (その姿もさることながら、現れた場所が帝国軍の混乱に拍車をかける)
        (前線と後詰めの間の空白地帯、そんな場所に誰が意を向けようか)
        (仮に向けたものがいたとして、どの様に対抗できたと言うのだろう)
        (帝国の前線指揮官たちは即座に撤退を命じた、そんな混乱の中、アリシアは一人の指揮官を捕える事になる) -- 2012-08-03 (金) 14:53:55

  • 黄金暦224年2月 -- 2012-07-28 (土) 23:07:50
    • バルトリア平原中央部へと至る街道 -- 2012-07-29 (日) 01:18:24
      • 皆に言っておく、これから我等が赴く戦場はバルトリア平原、神聖ローディア共和国と幾度も覇を争った古戦場
        しかし剣を交えるは彼の国ではない、今その地を蹂躙し支配するは大爛と称する賊国だ
        故に人質や捕虜を取り合う戦にはならん、ただ倒し殺しどちらかが諦めるまでそれを繰り返す事になる -- 2012-07-29 (日) 20:00:13

      • 殺し合いに正義などないが……だが一つ確実に言えるのは、彼奴等が紛れもない侵略者である事だ
        軍靴を響かせ今まさに我等の国を踏み荒らそうとする忌むべき異邦人
        彼奴等がどんな言葉でその行動を飾り立てようと、正当化しようと、その一点において疑問を挟む余地はない
        我等は国を、人を、家族を、そして誇りを守るために戦うのだ、それを忘れるな -- 2012-07-29 (日) 20:00:26

      • (必要以上に激情を煽るでもない淡々とした老侯爵の言葉、騎士達から短い了解の意を得ると鷹揚に頷き馬首を翻す)
        (それに習い総勢500騎を数えるフロフレックの騎士団が戦場を目指し凄然と馬を走らせる)
        (ゆうに兵力五万を越える統一連合軍、その陣より離れるは遊撃部隊としての責務を全うするために)
        -- 2012-07-29 (日) 20:15:41

      • (やがてそう遠くないうちに地平線から現れる大爛の軍勢を見るだろう、彼我の戦力差を前によもや統一連合はその勝利を疑いはすまい)
        (しかしそれが甘い見積もりであった事を開戦から数日で思い知る事になる、帝国軍の巧みな部隊運用によって部隊は分断、包囲ののち各個撃破を繰り返されたのだ)
        (これに対する有効な手段を編み出せぬまま戦線は後退の一途を辿る、騎士団や他の精鋭部隊が横撃やかく乱を行ったとして帝国の進行を僅かに遅らせる程度が関の山だった) -- 2012-07-29 (日) 20:32:09

    • バルトリア平原 前線に程近い宿営地 -- 2012-07-29 (日) 20:34:03
      • (拠点とするとある都市に集結する彼らの表情は暗く足取りは重い)
        (いかに押そうともそれは戦線の極一部の事に過ぎず結果として統一連合軍は押されに押されている)
        (数で勝っているからこそ戦線が崩壊するのを免れているようなものの、それも長くは続きそうにないのだから) -- 2012-07-29 (日) 21:45:14

      • (その中にあってフロフレック騎士団の脱落者は100人ほど)
        (決して少ない数ではないがその大半は帝国の水銀毒によるもの、死亡者となるとその2割に満たない)
        (しかしながら戦えぬ兵士というのは死んだそれよりも厄介なものとなる、水銀毒に蝕まれ苦しむ同胞を守り後方へと送り届けなければならないからだ) -- 2012-07-29 (日) 21:45:24

      • (だがそんな状況においても彼等の遊撃部隊としての力は衰えてはいなかった)
        (むしろ帝国軍の戦術をその身で受け学んだ分だけ的確な対応が出来るようになったとも言える)
        (なにより、こちらの戦術において彼らは有効な対策を打ち出せていない、それが今唯一のアドバンテージといえるだろう) -- 2012-07-29 (日) 21:45:36

      • (大丈夫……でもないようだな、流石に無理をさせすぎたか?そんなことを考えながら一番の功労者に近づくアルフレッド)
        (彼自身も疲労の極にあるが、目の前にいる妹のように倒れこんでしまえる立場ではない)
        よくやったなアリシア
        (いささか迷った挙句、口にしたのはそんな言葉だった) -- 2012-07-29 (日) 22:30:27

      • (壁に体を預け大きく息を吐く、水で濡れた布を目と額の上に置いて天を仰ぐ、火照った顔にその冷たさが心地よい)
        あ、ありがとうございます兄上、でも……さすがに、つかれました……
        (目の前から聞こえた兄の声に正直に答える、タオルを取ろうとする手を「構わん」と押さえられ)
        申し訳ありません、私がもう少し武具結晶の力を上手にコントロール出来れば良いのでありますが
        (それに甘えるのも忍びなかったのか、そんな言葉が自然に漏れた) -- 2012-07-29 (日) 22:30:39

      • (いやそんな事は無い、正直良くやってくれている、とこれまでの戦いを思い返す)

        (帝国兵の前あるいは陣のど真ん中に大地の壁を出現させると言う戦術としては至極単純なもの)
        (そしていかに壁と言えと所詮は土や石、騎兵槍であれば容易く貫通出来るであろうし水銀弓の曲射射撃を防げるものではない)
        (だが、足元から瞬時に行く手と視界を遮る事で起こる陣形の乱れや混乱は、それがたとえ小さいものだとしても大いに付け入る隙となりうる)
        (規模や場所はすべてアリシアの判断に任せるが故、帝国側が事前に対処しろと言うのは無理難題であっただろう)
        (事実、今までの帝国軍に明確な対処を想起させる動きはなかったのだから)

        (そう、数で劣るこちらが水銀槍を携える歩兵の横列陣を崩すにしても、追いすがる軽装騎兵を振りきるにしても、アリシアの力なくば容易になせる事ではない)
        (そう口にしかけたが、声として出たのは全く別の言葉)
        ……今日はもう休め、後の事は俺がやっておく
        (ことさら冷たくしようとしたわけではない、だがこれで満足してもらっては困るという思いがあるのは確かだ) -- 2012-07-30 (月) 10:40:22

      • (喉まで出かかった抗議の意も兄の正しさを思えば言葉となる事もない)
        (事後の雑務をきちんとこなすより、次の戦いに備えいくらかでも休息を取る事の方がより皆のためになる、それは分かっているのだから)
        (立ち上がり一礼の後に兄の前を辞する、緊張が抜けたためかどっと押し寄せる睡魔に何とか抗いながら割り当てられた寝所へと足を向け)
        (そこへ倒れこむように蹲ると、深く暗い一時の安らぎの中へと落ちて行くのだった) -- 2012-07-30 (月) 16:30:14
      • (ふらふらと背を向ける妹を微笑ましげに見送るアルフレッド、しかしそれも老侯爵からの招集の令を聞けば瞬時に拭い去られる)
        (老侯の天幕へと入れば騎士団の主だった面々が既に参集していた、そこで報告された内容はまさに凶報)
        (中央街道の拠点ランス要塞が帝国軍の襲撃を受け陥落間近との事であった) -- 2012-07-30 (月) 16:39:44
  • 黄金暦224年1月 -- 2012-07-27 (金) 21:01:55
    • 王都 ローランシア -- 2012-07-27 (金) 21:08:38
      • (西側諸国に属する各国の首脳会議が終わり布告が出される、これより我等を統一連合と称し不適な東の侵略者に対し共闘しこれを撃破する)
        (至極もっともな布告だ、もっともではあるが肝心の内容がまるで付いてこない)
        共闘とは良い言葉だが、その実、誰が上かも分からぬ足の引っ張り合いにしかならんよな
        (ローランシアの王城、人影のない廊下を呟き歩くのはフロフレックの当主ハインス侯爵)
        (西ローディア諸侯の大半は未だ会議室に詰め戦功の取り決めやら戦後の褒章やらで権謀術数……西ローディア国内のみに通じるそれを戦わせているのだろう)
        (金や権力を鼻で笑うつもりはない、事実それを上手く使いフロフレック騎士団は独自の遊撃部隊として戦場での自由を認めさせて来たのだから)
        (勝てればよし、だが負けた場合の保険は必要だった、誇りある騎士からすれば負ける事を考えての行動など言語道断、とても言うのだろうが)
        あいにくと、俺には誇りなぞ無いがな
        (そう自嘲気味に口にする) -- 2012-07-27 (金) 21:48:22

      • (ぼりぼりと頭を掻き回す、こんな事を口にするとは未だにコンプレックスを感じているのか)
        (ともかく戦の前に出来る事はこれくらいだ、統率の取れない指揮の元で侯爵領の騎士達の命を散らすのはあまりに忍びない)
        (後は親父とアルフレッドに任せるさ、願わくば手練の部隊とかち合わない事を祈るが……)
        む……
        (その考えの馬鹿馬鹿しさに掻き回す手の動きをひときわ大きくする、征服を是として遠征して来ている相手に手練ではない部隊などあるものか)
        (……止めだ止めだ、考えていたら埒が明かん、と思考が負のループに入り込む前に気持ちを切り替える)
        (少なくとも護衛として連れて来た娘には不安な顔を見せたくはない、手を振りながら駆けてくるアリシアを見てそう思うのだ) -- 2012-07-28 (土) 01:26:46

    • 同じ場所にいそうな人と話でもしてくるでありますかねー -- アリシア 2012-07-27 (金) 21:09:33
  • 黄金暦223年11月〜12月 -- 2012-07-26 (木) 16:19:02
    • ゾド郊外 -- 2012-07-26 (木) 23:37:02
      • 落ちたか、思ったよりあっけなかったな(そんなことを呟きながら無血開城された城へと歩みを進める帝国兵士を見やる)
        (表に出てその姿を見るは不安な表情を隠しもしない住民達、対する帝国兵は隅々に渡るまで勝利に酔いしれているように見える)
        (アリシアのヤツは置いてきて正解だった、そんなことを考えながら市民達の間に実を隠す) -- ユアフ 2012-07-26 (木) 23:42:13
      • (あんな小奇麗で目立つ髪色であれば間違いなく帝国兵の誰何を受ける事は疑いない)
        (ただでさえ勝利により自我を肥大化させた兵士だ、いらぬ因縁をつけられるのは目に見えているし、実際にこの目に見てきている)
        ま、どこの国でも結局は同じって事か -- ユアフ 2012-07-27 (金) 00:28:34
      • (堂々とかつ兵の目に触れぬよう難民の群れに紛れ込む)
        (ゾドの無血開城は想定外の事であり、アリシアの兄からの帝国の戦い方を見るとの依頼はもはや果たせない)
        (ま、あくまでお願いって話だし果たせなくとも関係は無いんだがな、それほどの期待はしてないだろ)
        (そんなことを考えつつも、無手で帰っては流石にばつが悪いと出来る範囲での視察を行うのであった) -- ユアフ 2012-07-27 (金) 01:02:36
    • とりあえず超危険方針に変更して……これで準備万端であります -- アリシア 2012-07-27 (金) 08:11:46
  • 黄金暦223年10月 -- 2012-07-26 (木) 07:43:23
    • 侯爵領内 合同演習場 -- 2012-07-26 (木) 07:48:24
      • (軍馬の嘶きと蹄の音、そして若き騎士たちの声がその場を支配する)
        (部隊を指揮する者の怒号と共に槍を掲げ隊列を組み、横一列にその場を駆け抜けていく様はローディア古来より続く重騎士による突撃戦術)
        (遅れた物には容赦のない叱責が飛び更なる訓練を課せられる事になるだろう、こうして号令一つにより合理的に動く集団が形作られていくのだ) -- 2012-07-26 (木) 11:48:51

      • 順調に仕上がって来ているようだね、重畳重畳
        (と、その場に不釣り合いな軽い調子の声、嗜めようとそちらを向いた者たちは一様にその口を噤む)
        (その視線の先にあるのが現フロフレック家の当主であればそれも至極当然と言える)
        ハインス
        (ただ一人口を開いたのは父親である老侯爵のみ、叱るでも嗜めるでもなくただ名を呼び視線は再び眼下を向く)
        (老侯爵の側近を務める騎士達が冷ややかな目を向けるも)
        では父上、アルフレッドからの提案に関しては全てお任せします、私は急ぎローランシアへ赴かねばなりませぬので
        (ハインスはまるで気にするでもなく、老侯爵の背にそう声を掛け訓練場を見降ろす高台を後にした)
        -- 2012-07-26 (木) 11:49:27

      • (その神経の図太さは見習いたいところです、と後姿を見送るのは息子であるアルフレッド、そして騎士侯としての地位を持つ弟達)
        (あからさまに嫌う視線を投げかける者、曖昧な表情で送りだす者様々だが、彼が中央との繋がり全てを一手に纏めそれが効果を上げている事に異論を唱える者はいなかった)
        ハインス様には困りますな、このような状況にあっても道楽をお止めにならないとは
        (無論その方法には賛否両論が分かれる。ため息混じりにそう呟いた側近の一人は反対なのだろう、そしてそれに対する老侯爵の答えは決まって同じ)
        あいつも侯爵家を考えてやっている事だ、自由にやらせてやれ
        (そう返されては黙る他は無い) -- 2012-07-26 (木) 15:58:41

      • アルフレッド
        (呼びかけに短く返事を返し訓練全体を見通しての練度ならびに訓練の目的を説明する、これは老侯爵にではなくこの場にいる他全員に対して)
        (槍歩兵の横列陣形に対する突撃と綻んだ陣形への一点突破、回り込んでの横撃と戦線の離脱、西側では特に目新しくもないごく普通の戦術ではあるが)
        (それだけ信頼の置けるものであり上手く行った場合の効果は絶大である、帝国の用兵を研究する時間もあらば自らの得意とする所を磨き上げるほうが確実と言う判断だろう)
        新たに騎士見習いから騎士となった者も多いゆえ、全体の練度は半分と言ったところでしょうか
        (最後にそう締めくくり皆を見渡した、概ね了解の意を見る中、本来そこにいるべきである末妹の事を内心苦笑しつつ思い浮かべる)
        (本来であればアリシアの持つ資質、つまりは武具結晶と騎士団の連携を確認するための訓練であったのだ、それを伝える前に飛び出されたのだからアルフレッドとしては笑う他は無い)
        (聖少女騎士団のように個人の力として使うのではなく、より大きな部隊との連携に使用してこそより大きな効果がある、一つ目の頼みとして武具結晶の力を見せられた時そう確信した)
        (しかしながら二つ目の、おまえの師匠とやらに東ローディア、ひいては帝国軍の様子を見て来い、との頼みに本人までくっついていくとは……)
        (無事で戻ってこいよ、お前がいないと色々と張り合いが無くなる、遠き地の同じ空の下にいるであろう妹の無事を祈りつつ、自らの職務を果たすのであった) -- 2012-07-26 (木) 15:59:01

  • 黄金暦223年9月 -- 2012-07-24 (火) 23:41:26
    • アルフレッドの私室 -- 2012-07-25 (水) 00:31:14
      • (私室の窓からウルドの街並みを一望する、人通りはそれほど多くなくとも平和で変わらぬ生活を営む人々の姿)
        (しかし地平線の先、東ローディアにおいては今この瞬間もここと真逆の光景が広がり続けているのだろう)
        (商人や旅人からもたらされる情報、逃げてきた傭兵の話、そのどれもがローディアの劣勢を伝えるものばかり、一ヶ月でゾドまで迫るであろうとの憶測も流れている)
        -- 2012-07-25 (水) 01:01:26

      • (しかしこの期に及んでも連合王国は将兵を招集する気配を見せない、戦場に向かうのは義勇兵をはじめとする末端の兵士達ばかりだ)
        確かに敵対国ではある、だが……
        (帝国が東ローディアを併呑したとして果たしてそれで満足するだろうか、その疑問を是とする材料は甚だ乏しく否と判断する理由には事欠かない)
        (私でさえ思案し危惧することをローランシアの首脳部が理解していないはずがないのだがな)
        (それとも……そこまで戦争と言うものに対する危機意識が薄くなっているのか……その考えに至りこれはありそうだ、と一人頷く)
        (出来レースに等しい東西ローディア大戦を戦争だと思っているのであれば、攻め込まれても外交で何とかなると考えているのだろう)
        それが通じる相手であれば良いのだが、な
        (そう口にして思案に耽るのを終わりにする、それを考えるのは上の仕事だ、私には私でやるべきことがある、するべきことがある) -- 2012-07-25 (水) 01:01:37

      • (静かな部屋に響くノックの音に「入れ」と短く返す、誰何するまでもない、予定通りならそれは年の離れた妹のもののはずだ)
        失礼します
        (果たしてその声はアルフレッドの予想通り、茜色の瞳が自分を捉えれば幾分か表情を和らげ椅子に座るよう促す)
        (アリシアもまた緊張を緩めその気配りに従った) -- 2012-07-25 (水) 13:17:03

      • (語りかけるのは労いの言葉と侯爵家に縁ある者たちの事、離すのは領内の事や身近な他愛のない話題、談笑と言う言葉が似合う一時)
        (カチリと侍従に持って来させたティーカップを皿へと戻し目の前で手を組む、一つ息を吐き)
        それで、何か手掛かりになりそうなものは見つかったか?
        (と指を汲み確認を投げかけた時、優しい顔は影を潜め、上に立つ者としての責務を負った表情となる)
        残念ながらこれといった手掛かりは何も……
        (静かに首を振るアリシアに「そうか」とだけ答え目を閉じる、手掛かりとは無論一つの集落が壊滅させられたあの事件の事だ)
        (一人や二人、それも素人のやった事ではない、それは剣を携えあの険しい山道を走破するという離れ業からしても妥当な推測である)
        (30人程の住民を一人も逃すことなくやってのけるには少なくとも10人は必要、とすればどこか組織立って動く集団であるのはほぼ間違いない)
        (集落付近では入念に証拠を消すだろう、だがそこから離れれば気も緩むと踏んでいたのだが……)
        予想以上に用心深い奴らか……
        (やれやれといった具合に頭を掻く、肩身を狭そうにするアリシアには公務の合間でいいから調査を続けるよう話しかけ、ところで、と話題を変えた) -- 2012-07-25 (水) 13:17:21

      • 別件で二つほど、頼みたい事がある
        頼みたい事、でありますか?

          ………… -- 2012-07-25 (水) 13:17:41

  • 黄金暦223年5月 -- 2012-07-19 (木) 20:44:11
    • 老侯爵の執務室
      • では報告を聞こう
        (そう切り出したのはロレンツ老侯爵、それに答えるは先月騎士隊を率い途絶状態となった集落の調査を行ったクリッドである)
        (彼は事実を隠すことなく全てをありのままに報告する)
        (到着していたとき住民は全て殺されていた事、盗賊と思しき死体があったこと、それらが巨大な死体のゴーレムとなり襲って来たこと等) -- 2012-07-24 (火) 15:30:55

      • ふむ……
        (報告を受け老侯爵は思案にふける、肉の落ちた頬を指でなぞりどうしたものかと)
        遺体は焼いたのだな?それと緘口令は出してきたのか?
        (返答はいずれもイエス、アンデッドと化した以上汚染を広げないためその対応は適切であり非難すべきことではない)
        (しかしながら死体を調べることで分かるであろう事実も全て炎の中に消えてしまった事は少々頭の痛い事態だった)
        (緘口令にしても、集落が丸々一つなくなったという事にいらぬ噂が出るのは明白、その前に対処せねばならない)
        東側の情勢も怪しいというのに、頭の痛いことばかりだな
        (執務室の椅子に深く腰掛けそう洩らす、だがクリッドは知っている、老侯がこのような表情をするときは大体の考えがまとまった時だと) -- 2012-07-24 (火) 15:49:59

      • (今回の事件に関し、表向きは)
        交通が途絶していた間に集落は流行り病により全滅、スリュヘイムに近い事から魔術汚染の影響でアンデッド化
        先行していた騎士達がこれを掃討し、汚染の拡大を防ぐ意味で遺体の全てを焼却した
        (として処理される事となる)
        (無論、それを信じずあらぬ噂を立てる輩もいたようではあるが、当事者たる四人が口裏を合わせていては広がるはずもなく)
        (翌月の東ローディアと帝国開戦の報に埋もれ記憶の片隅へと追いやられることとなった)

        (だが、後の第一次バルトリア会戦において、アレと同じようなモノを見ることになるのではあるが……) -- 2012-07-24 (火) 16:05:11

    • 相談やメタ枝
      • (死霊と死者と骸の臭いを感じましたのでお話聞けないかなとメタ枝のように刺させていただきますね…) -- ヴァイド 2012-07-24 (火) 17:39:24
      • (いいんだ……とそれっぽく整えつつ)
        黒羊!黒羊であります!黄盾隊ではお楽しみでしたね、であります(茶出しながら)
        -- アリシア 2012-07-24 (火) 18:10:59
      • あっ態々枝を仕立てていただきありがとうございます…(ありがたく茶をいただく黒山羊)
        いやぁ黄盾さん方にも喜んでいただいてウィンウィンでございました…
        柱の騎士となる前身のソレッポイモノが出てましたがあれは今後も出る予定なのかなぁと… -- ヴァイド 2012-07-24 (火) 18:27:01
      • (山を抜かしていたので土下座しつつ目を逸らす)まさに外道……血みどろの戦場においてはそれが輝くでありました
        私の予定ではあれ以上は出ないでありますね、近くで二度も37564しようものなら流石に足が付くと思うであります
        作為的なのを匂わせつつも武具結晶のお相手として柱の騎士もどきに登場願い、あわよくば何か話を広げるネタに出来ればなぁ、と(ずずず)
        -- アリシア 2012-07-24 (火) 18:42:32
      • (いえいえお気に慣らさず…)いやいや、あれこそヨゼフさんやアリシアちゃんみたいな正道がいるからでして…
        ほうほう…うちらが通りすがりにバンジャーイ!したというのもどうかなと思いましたので…えぇ、他にも近いことやりますし、街を人の血で染めたりとか、はい
        といっても作為的なその背景に私が出てもどう広がるのか不明な部分もあるのも確かで… -- ヴァイド 2012-07-24 (火) 18:55:15
      • 照れるであります(てれる)とは言えまだ正道らしいことを何もしてないのでありますね、西側はこれからが本番でありますが
        なるほどなるほど、であればそちらが宜しければ37564の実行犯は黒山羊としてもよさそうであります!
        報酬あげるからこうやって全滅させてね?という胡散臭い依頼を受けたとかにすれば裏は後でどうとでも繋げられて、なにより黒山羊許せない!と因縁も付くと言うものであります -- アリシア 2012-07-24 (火) 19:06:53
      • おじちゃん「戦争と歴史に正道も外道もねぇ!生き残ったヤツがすべてだよ!」とか言ってるけどやっぱり正しく義い人間は必要だと思ってるよ…いや策謀に利用するとかじゃなく
        色々考えて風呂はいってピコーンしたのですが、似た術が使えるものでそれゆえに依頼され、集落を皆殺しにし死体を云々と〜みたいな何をするかアル程度承知の上出されたというのはどうでしょう
        色々いいこと思いついたのでやってみたくもあったので。あとやるなら223年3月が良さそうですかね -- ヴァイド 2012-07-24 (火) 20:17:01
      • 全員が全員外道なら真正面から戦争をする人がいなくなるでありますからね、ほうほうつまりある程度承知の上で37564したわけでありますな?
        確かにその方が名だたる黒山羊としては良さそうであります、3月と言うとバルトリア会戦の真っ只中ふむーなにやら良からぬ予感がするでありますよ
        では黒山羊の仕業としておいて、223年3月に線が繋がると言う感じになりますかね?
        -- アリシア 2012-07-24 (火) 21:41:53
      • 死霊使いでもありますから、私は。どういう目的で作るかどういうのがよいかわかってますし…
        えぇと、今年の3ガツ、つまりアリシアちゃんたちが公務に行く前ですね。
        無論バルトリアの近くでも似たようなことはしますが… -- ヴァイド 2012-07-24 (火) 21:46:26
      • あ、今回の原因をもにょもにょすることでありますね、少し読解力が足りなかったであります……
        こちらとしては3月が何かと都合が良いでありますよ!
        -- 2012-07-24 (火) 22:02:04
      • と、いうわけでこのようにしてみましたが、如何でしょうか… あぁいやこちらもどこがどうズレてるのかわからなかったので読解力等ではなくなにかしら歯車がずれただけでしょう、はいお気になさらず -- ヴァイド 2012-07-24 (火) 22:21:36
      • (正座して見ていた犬騎士)いえいえ、お美事にございました、であります
        ちゃんと恨みを向けるような細工もして頂いてこれは有難い、生き残りがいたことにすれば不和の種にもばっちりでありますよ!(へへーと五体投地)
        -- アリシア 2012-07-24 (火) 22:25:27
      • あぁこれはこれは、ありがとうございます。いえいえ、なんといいますかこうしてきっかけというか味付けソースの一部になれましたらよかったです…
        生き残りがいたら、さらに不和と、こちらへの因縁になるかもしれませんね… 農民、庶民から向けられる貴族への反発、恨みの目…いい…アリシアちゃんどんな顔するのかな…
        ということで今日は失礼します。またなにかキタ!と思ったらこちらからお邪魔させていただきますね…もちろん何かクル!と思われましたらいつでもどうぞ。それでは…(闇に消える) -- ヴァイド 2012-07-24 (火) 22:36:11
      • まだ善と悪で分ける年頃であります!そこを乗り越えてどうにかこうにかもにょもにょ出来たら良いでありますねー
        ではありがとうございました、黒山羊の前途に外道多からんことをでありますよ(見送る)
        -- アリシア 2012-07-24 (火) 22:58:48
  • 黄金暦223年4月 -- 2012-07-18 (水) 22:07:28
    • 領内の山間街道 崩落現場付近 -- 2012-07-19 (木) 11:55:17
      • (地図によって示された点、唯一の道と呼べる街道が大きな岩によって塞がれ孤立した小さな集落だ)
        (領内における震災によって引き起こされた被害の調査もここが最後、しかしその前にはまず街道を塞ぐ土砂を取り除く必要がある)
        (そのための作業員は近隣より人足を徴収し作業に当たらせる、それが編成された騎士隊に割り当てられた任務)
        (そこに初めての公務と言う事で私も同行する事になっている、必要であれば力作業もするだろうが基本的に測量士や人足を不慮の事態から守るのが役目だ)
        (怪物や盗賊の襲撃がそれに当たる、集落へ届ける物資を積んだ馬車は格好の目印でもあるのだから) -- 2012-07-19 (木) 11:55:28

      • 初の公務で緊張しておりますかなアリシア殿
        (その声で思考の淵に沈んでいた意識が現実に引き戻された、馬を並べるのはこの騎士隊の隊長であるクリッド、私の事をよく知る人物にして私もよく知っている騎士)
        (私を彼の騎士隊に宛がってくれたという一点のみで、どれだけ気遣われているかが分かると言うものだ)
        え?あ、いえ、緊張はそれほどでは、ただ何事もなく終わればいいと考えていたもので
        (彼は「全くその通りですな」と豪快に笑う、でも彼につき従う騎士見習いは同じ温度の視線で私を見ている訳ではない)
        (その視線を受けて、先月フリストフォン公爵より言われた言葉が脳裏をかすめる、喉から手が出るほど欲している者達に示しがつかない、と)
        (彼等からすれば口に出さずとも不満に思わないわけがない、ただ侯爵家に生まれその道を望んだと言うだけで自らの努力を一足飛びにされたと同じ事なのだから)
        だからこそ示す、のでありますね……
        (手綱を握る手に力を入れ背を伸ばし胸を張る、今までと同じと言う訳にはいかないのだから、その思いが自然と気を引き締めさせる) -- 2012-07-19 (木) 16:49:13

      • (街道を塞ぐ土砂の撤去は何事もなく進み、侯爵家お抱えの地質学者と測量士が「問題なし」との報告を行った事でひとまずの完了を迎える)(労をねぎらう声が飛び交う中、クリッド卿と配下の騎士二人、それと私を含めた四人で集落へと歩みを進める)
        (他の騎士及び騎士見習いには労働者を無事に家へ返す役目を与えたため隊を二手に分けたのだ、無論問題は無いとの判断であっただろうし、事実反対の意見は皆無であった)
        (崩落の現場から集落まではほんの数時間の距離、無事に終えられるであろうとの予測はとあるものを見つけたために暗雲が立ち込めることとなる) -- 2012-07-19 (木) 20:50:34

    • 集落の入り口付近 -- 2012-07-19 (木) 20:51:16
      • (ひくんと鼻が鳴る、匂うのは嫌悪感を伴う独特の臭気、死の匂い、それは間違いなく向かう先から漂ってくる)
        (他の者も気が付いたのだろう、互いに顔を見合わせ緊張した面持ちで歩を進める、とそれはあった)
        (一人、二人、いやそれ以上の住民と思しき影が集落の各所に倒れている、あたりに満ちた腐臭から察するに生きているとは到底思えない)
        これは、酷いな……
        (口にしたのは騎士の一人だが内心は全員が同じであっただろう、馬車を止め誰に言われるでもなく各々が各方面に散らばり集落を見回る)
        (生存者はなし、死因はいずれも剣と思しき刃物によるもの)
        盗賊、あるいは山賊の襲撃にあったのではないでしょうか
        (もっともな意見だと思う、事実盗賊と思われる遺体も各所にあった、しかし)
        住民の抵抗にあったとしても数が多すぎるな、そもそも状況を見るいに抵抗した気配はない、それに……意図的に死体を集めてあった説明が付かん
        (そうなのだ、住民と盗賊のそれの大半が集落の広場に折り重なるように放置されていた説明が出来ない) -- 2012-07-20 (金) 01:18:12

      • ともかく、この場で言ったところで始まらん、なによりこのまま放置しておくわけにもいかんだろう……
        (かつては命ある者であった骸に視線を移しながら語る言葉に異論など出ようはずもない)
        (無人となった家屋から土を掘り返す道具を集め、木の棒と布地で即席の担架を作る)
        (明日になれば分かれていた騎士隊も到着する、本名区的な作業はそれからになるだろうが今の内から出来る限りのことはやっておくべきだった) -- 2012-07-20 (金) 09:51:06

    • 集落中央部 夜
      • 大丈夫ですかアリシア様
        クリッド殿……なんとか大丈夫であり、いえ大丈夫です
        (馬車に体を預けて取る束の間の休息、夜も更けて久しい故に間違いなく気が抜けていたのだろう、口を衝いて出そうになった訛りを飲み込むも)
        そんな他人行儀でなくとも、いつも通り接して下さった方が嬉しいのですが
        (そう答えられてはついつい甘えさせて貰うのも仕方がないこと)
        ……クリッドは前回前々回のローディア大戦に参加していたと聞いたでありますが、戦場とはやっぱり
        そうですな、このような光景を数段酷く大がかりにし、それがそこかしこに見られるような、そういう場所です
        (否定して欲しかった訳でもないのだが、これより酷いと躊躇もなく言われては項垂れる程度には気が滅入ってしまう)
        はは……しかし剣を取って民を国を守ろうとする道を選んだのであれば、戦乱が続く以上いずれ避けては通れぬ事
        政を以て国を守る者であればこの様な光景を見ずに済むのでしょうが……
        (それは私には似合わないな、そんな事を考えたのか曖昧な表情で顔を上げ、夜のカーテンで覆われた作りかけの墓地へと目を向ける) -- 2012-07-23 (月) 06:45:49
      • ……?(そのカーテンの向こう、遺体を置いている場所で何かが蠢いている、そんな気がした、見間違いと片付けるにはそれはあまりに物騒な気配がする)
        (少なくとも交代で作業に当たっている騎士達ではない、ともすれば遠くに見える小山の稜線のような……そんな高さと緩慢さを持つ黒い影)
        なんだ……?
        (彼も気付いたのだろう、立ち上がり剣の止め金を外すのは直感的にあれがそう言うものだと感じているからか)
        (剣を収めたままの鞘を右手に握る、休憩とは言え胸当てまで外していたのは失敗だった、きっとそれを身につけるだけの余裕は無さそうだから)
        (地を蹴り駆け出すはクリッド、私もその後に続く、現場にいる騎士達の狼狽する声が聞こえたのはそれとほぼ同時、予感を確信へと変え急ぎ駆け下りる) -- 2012-07-23 (月) 11:48:01

      • (その見上げるだけの体躯は2〜3m程だろうか、二本の手と二本の足で辛うじて人型と判断出来るも、頭に当たる部分がごっそり無い)
        (なによりその体を形作っているのは夥しい数の死体、言うまでもない、積み上げられていたそれが混ざり結合したものだ)
        ……化け物か
        (誰かが口にしたその言葉に相応しい容貌、汚汁と腐臭を撒き散らす死体で組み上げられたそれは、曰くアンデッドゴーレム) -- 2012-07-23 (月) 16:00:54

      • (「誰が」「何故、どうして」そんな疑問は恐らく誰しもが考えていたに違いない、しかし)

        オォオォォォォォ………

        (その全身から絞り出すようなくぐもった声と共に丸太ほどもある死肉の腕が打ち付けられる有様、それは一時的にしろ疑問を掻き消し戦いに集中させるには十分すぎる脅威)
        (暴風の如く振るわれるそれを避けながら剣を突き立てあるいは斬り付ける、だが斬ったとて数センチ、突いたとて僅かに切っ先がめり込む程度)
        (凝縮された死肉と幾重にも重なった骨そして油の如き汚汁、それが剣の勢いを殺し切れ味を鈍らせる)
        くそ……!
        (自らの思い通りに行かぬ焦燥、それがそのような形で口から漏れたとしても誰が責められようか)
        (ならば、と傍から見れば無謀に程近い攻撃を繰り出そうとする若い騎士、それを諌めたのは)
        あせるな、まずは落ち着け
        (との騎士隊長の一言だった)
        (その場に現れた彼を見るなり焦りに囚われた表情が安堵のそれに、指示を受ければ気力を漲らせた顔へと変わって行く)
        (流石としか形容する言葉が見当たらない、胸のペンダントを握りながらそう思う)
        (指示の最後にクリッドはこう言った)
        ではアリシア殿、頼みましたぞ
        (と、昔から彼は人をのせるのが上手だったっけ……そんな昔の記憶が脳裏に浮かべば、ぶっつけ本番だの不安だのと言ってられる訳もない)
        (握られていた武具結晶を首から外す、今は自分の出来ることをやるだけだ) -- 2012-07-24 (火) 15:25:29

  • 黄金暦223年3月 -- 2012-07-18 (水) 08:28:25
    • 侯爵家の館 -- 2012-07-18 (水) 08:28:55
      • それにしてもフリストフォン侯爵閣下が参られるとは少々驚きましたね父上

        (執務室、そこには部屋の主である老侯爵と今の言葉を発した中年の男、父上との言からも分かるように現当主ハインスである)

        あの方はいつもそうだ、何の前触れもなくふらりと現れる、それ故貴族たちには不評のようだがな

        (老侯の言葉を受け「さもありなん」と思う、もし事前に分かっていたなら盛大な歓迎の宴を用意していた事に疑いは無いのだから)
        (恐らくその様な事に対し興味が無いのであろう、堅実な、しかし面白みのない統治と付き合い、退屈公と影で囁かれているのも分かると言うものだ)

        はは、急にお越しになられた理由もただの陣中見舞いとの事で、騎士たちと一通り話して戻られただけですからねぇ
        気さくなのは良い事ではあるのでしょうが、それに振り回される方としては……今回はたまたま叙勲の儀が予定されていたので大きな混乱はありませんでしたが

        (ああそうだな、と曖昧に答えるのは老侯、確かにその日の前日に公爵が訪れたのは偶然であろう)
        (しかしながら彼は人を見る事を是とするきらいがあると聞く、恐らくはどの様な者が叙勲を受けるのか、あるいは受けたのかをその目で見たかった二違いない)

        幻滅されたやもしれんな……いや何でもない

        (は?と疑問を返すハインスを手で制す、思いを馳せるのは女の身でありながら騎士を目指したいと言った末孫の事、機体をしていない訳ではないが……せめて無駄に命を散らす事が無ければいいのだがな) -- 2012-07-18 (水) 10:36:25
  • 黄金暦223年3月 -- 2012-07-17 (火) 08:23:48
    • フロフレック侯爵領 城塞都市ウルド -- 2012-07-17 (火) 21:45:03
      • 第十三次ローディア大戦の傷も癒えぬうちに各国を襲った大規模地震、震源からはるか遠い侯爵領ではあるが無視出来ぬ被害を被った
        山間部を縫うように整備された街道は地滑りあるいは崖崩れにより封鎖され、それによって結ばれていた集落や街が孤立、炭鉱に鉱山では崩落が相次ぎ守備兵すら借り出しての救助や援助、復旧作業が続く
        それらの指示を出すのは戦から戻ってきたばかりのロレンツ老侯爵、戦争の後始末はアルフレッドに任せすぐさま内政に専念したのである -- 2012-07-17 (火) 21:53:29
      • 結果として被災地で以前と同じ生活を送れるまで回復するのに一ヶ月の時間を要した
        これを早いと見るか遅いと見るかは意見が分かれるところであろうが、生活が安定すれば表立っての不満は消える
        死傷者ならびに盗賊等の被害はあったが、それを差し引いても治安の悪化は軽微であったと言えるだろう
        これも、竜害によりローディア大戦が有耶無耶の内に終結し騎士団の被害が少なかったから、と言うのも皮肉な話である -- 2012-07-17 (火) 22:32:58
    • メタ用枝であります -- アリシア 2012-07-17 (火) 21:45:37
  • 黄金暦223年2月 -- 2012-07-16 (月) 17:46:55
    • バルトリア平原 西ローディア陣営 -- 2012-07-16 (月) 17:47:31
      • (開戦より数週間ここに来て戦局が動く、正面に居並ぶは目深にフードを被りメイスを掲げた重装歩兵)
        神国の、神聖騎士団……(騎士の一人がそう呟くのをアフルレッドの耳は聞き逃さない)
        (あれが……名にし追う異形の騎士が、と)浮き足立つな、手はずどおりすぐに民兵を下がらせよ、老侯に報告も忘れるな
        (自らの動揺を隠しつつ矢継ぎ早に指示を出す、紛いなりにも騎士団を預かる者が冷静でなくてどうする、そう自問しながら凄然と相対するのを待つ) -- 2012-07-16 (月) 22:19:45
      • 神聖騎士団か、中々厄介な相手を押しつけられたな(重装騎兵が横一列に居並ぶその中央、ロレンツ老侯爵は自らの孫にそう声をかける)
        老侯爵は剣を交えたことが?(その後ろに控え、名乗りの時を待つ僅かな時間に交わされる会話)
        (戦いにおいて経験とは何事にも勝る宝である、それを持つ老侯の頼もしさ、それは自分だけではなく仕える騎士たちも同様の思いだろう)
        二度ほどな、ふ、そんなに気負うなアルフレッド、教えたとおりに動け(カッと馬首を翻し一人前へ進み出る、同様に神国側からも一人の騎士が歩み出る)
        (雄雄しい名乗りが交わされ、互いに掲げた武器を振り下ろす、それが始まりの合図) -- 2012-07-16 (月) 22:29:13
      • (地平線の彼方。砂煙の向こうから、それらは現れた)
        (神殿騎士1個中隊を引き連れ、現れたのは若い金髪の男。他の神殿騎士とは異なり、フードを被っておらず、露にされている顔は、どちらかといえば美麗ともいえる整った顔つきだ)
        (その額に第三の目がついていることをのぞけば)
        ほう、西の武将か。今まで出合った連中は雑魚揃いだったが、貴殿らは少しは楽しませてくれるかな?
        (既に血に染まったハルバードを担ぎながら、同じく返り血を浴びたフードの一団を背後に控えさせて笑う) -- カルロ 2012-07-16 (月) 22:48:52
      • (相対するは白髪の混じった栗色の髪の男、初老の域に入る歴戦にして純血の騎士)
        アルメナの騎士殿は全てフードを被っていると思っていたのだがな(控えめに口の端を歪め兜を脱ぎ相対する)
        それは私の台詞でもある若き神国の神殿騎士よ、個人的な恨みはないが全力で当たらせてもらうぞ(剣を眼前に構え)
        我こそはフロフレック家の騎士侯ロレンツ!そして侯爵家に仕える騎士団がお相手する! -- 2012-07-16 (月) 22:57:42
      • 僕は他の連中と違って、隠さねばならないような顔も心も持ち合わせていないのでね
        僕も恨みは無いが、我等が神の威光を前にして未だ抵抗するというなら、遺憾ながら「救済」する他ないな(如何にも重そうなハルバードを軽々と振り回し、構える)
        我こそは神国神聖騎士団の先駆けにして神殿騎士! カルロ・ブレンゴーラ!
        神の御名の元、我等、神殿騎士カルロ中隊! お相手いたす
        ……さぁて……お前達! 指揮官以外は皆殺しにしていい! 神の御心が侭に!!
        神殿騎士達「「「神の御心が侭に!」」」
        (驚異的な身体能力を誇る神殿騎士。その重装からは想像もできないようなスピードで突撃してくる!) -- カルロ 2012-07-16 (月) 23:03:36
      • ふん皆殺しか、血に飢えた奴等よ……だが、だからこそ我らがいる(茶番の戦であっても命を懸けるのは騎士たるものの役目)
        行くぞ!我らが力を見せよ!(ランスを天に掲げ馬が嘶く)応!!!(裂帛の気合と地を轟かす蹄の音、それらと共に重馬が駆ける)
        (突撃力であれば神国の神殿騎士に引けを取るものではない、その加速力を得たランスの一撃はフルプレートをたやすく貫通し先陣の端々で血が弾けた)
        (無論こちらとて無傷では無い、長槍で作られた対騎兵陣、パイクの一撃をまともに受け絶命する騎士もいる)
        (突撃で敵陣を突破できるか、あるいはその浸透を阻止できるか、どちらに天秤が傾くかにより戦局は決まるであろう)

        (しかし、戦いの幕切れはそのどちらでもなかったのだ)
        (はるか北から響いた咆哮は狂乱の戦況を一瞬にして沈めるほどの凶を孕んでいたのだから) -- 2012-07-16 (月) 23:20:45
      • はっ!!(真正面から迫る騎兵をハルバードの一閃で馬ごと断ち切り、高らかに笑う)
        はっはっはっは! クチほどにもない! どうしたぁ、お前たち! 何をおびえている! たかが生身の人間風情、神の御技を身に宿した我等の敵では……って、おい、なんで逃げ、おい! 勝手に撤退するなって、おま……!
        ん?(そして背後をみて、その迫っている凶そのものを認識すれば)
        うおおおお!? え、えええい、西の!! 悪いが停戦だ!! 戦略的撤退をさせてもらう! さらばだ!!!
        (一目散に撤退していったという) -- カルロ 2012-07-16 (月) 23:48:44
      • 名乗ったのだから名くらい覚えておいて貰いたいものだなカルロ殿(追撃は無用と手で騎士を制す)
        (無論飛来する龍の巨躯を目の当たりにしてはその気力もないだろう、何度か目の当たりにしている老侯でさえ湧き上がる震えを押さえるのは難しい)
        速やかに撤退する、息のあるものは馬に担がせよ、もちろん神国の神殿騎士もな(極めて平静を装いそう指示を出す、出来るのであれば我が騎士団の遺体も故郷へ返したいが、生きている者と引き換えには出来ぬ、と)
        走れ!後ろを振り返るなよ、自らの武運を信じよ!!(視界の傍らにアルフレッドの姿を捉え軽く安堵の息を漏らすと全力で馬を走らせる)
        (この光景は戦場各所で見受けられ、こうして第十三次ローディア大戦の幕が下りることとなった) -- 2012-07-16 (月) 23:56:17
    • メタおよび相談用枝であります -- アリシア 2012-07-16 (月) 17:48:08
      • 平民Sですが遊びにいってもよろしいでしょうかー
        陸路で侯爵領へ帰還とのことなのでその道中で同道した感じで -- シュルス 2012-07-16 (月) 20:41:40
      • 遅くなりましたが大丈夫でありますよー、貴族だと喧伝して回るのもアレなので普通の隊商に混ざったりするであります -- アリシア 2012-07-16 (月) 22:03:57
      • ではその隊商に混ぜて貰ったという事にしましょうか。旅着ですよね? -- シュルス 2012-07-16 (月) 22:09:05
      • 無論旅着であります! -- アリシア 2012-07-16 (月) 22:16:35
      • ならケモ耳見えてますよね ということで遊びにいきました -- シュルス 2012-07-16 (月) 22:21:59
      • 神殿騎士の出番ときいて見に来たエリート -- カルロ 2012-07-16 (月) 22:30:51
      • ぬお、一人遊びで済まそうお思っていたらモノホンのエリートが来たであります! -- アリシア 2012-07-16 (月) 22:37:39
      • 何せエリートだからな!
        といっても1人遊びならエリートなので見るだけにわきまえることも出来る -- カルロ 2012-07-16 (月) 22:40:17
      • エリートなら帝国と西ローディアを同時に相手にしてもしゃーなしでありますね!
        いえ折角でありますから私の爺様名乗りあっていいかと思うであります、先端開いたところでドラゴン襲来!とすればそちらにも負担がかからないと思いますので
        -- アリシア 2012-07-16 (月) 22:43:13
      • エリート暇してたからいいんだ
        じゃあ早速乱入すゆ! -- カルロ 2012-07-16 (月) 22:45:26
      • 相対するのがNPCで申し訳ないでありますよー、家名だけでも知っていただければ御の字であります -- アリシア 2012-07-16 (月) 23:02:58
      • エリート相手してもらえてうれしがおだからきにしないでいいのだ -- カルロ 2012-07-16 (月) 23:04:12
      • そう言ってもらえると助かるであります、そして真打を登場させるのでした -- アリシア 2012-07-16 (月) 23:21:58
      • エリート的撤退!! そして公共コメのドラゴン撤退につなげてよろこぶ -- カルロ 2012-07-16 (月) 23:49:13
      • お相手ありがとうであります!流石はエリート、圧倒的な撤退戦術でありました -- アリシア 2012-07-16 (月) 23:57:43
      • 1時近いのでそろそろ切れるように誘導。中々難航しそうで楽しいですね、侯爵領に少し滞在しそうだ -- シュルス 2012-07-17 (火) 00:53:03
      • 今の私に答えられるのはこれくらいでありますね、滞在しても良いでありますし
        諸国めぐりの帰り道にまた立ち寄るという方法もありそうでありますよ(来月は地震が起きるから街道潰れなきゃ良いなと言う視線)
        -- アリシア 2012-07-17 (火) 01:03:00
      • 実物が手に入る前にあって顔を繋いで後で見せて貰えたら面白いと思った。ので賄賂です。賄賂です平民賢い
        あ、街道潰れる可能性考えてなかった…3月に立ち往生して戻ってきたらローディア以外行けないな…まぁ何か考えておきましょう。というわけで今日はありがとうございましたー -- シュルス 2012-07-17 (火) 01:14:19
      • 街道は一ヶ月すれば元に戻るので、足止めされるとしても一ヶ月であります、そこはシュルス殿の都合が良いように
        いえいえこちらこそありがとうございました、でありますよ
        -- アリシア 2012-07-17 (火) 01:22:47
      • あ、価値分かって貰えてない。きっと鑑定してくれる人いるよね…平民アホでした
        3月は足止め了解です。いずれにせよスリュヘイムに戻るまでにもう一度遊んで貰えたらなと。ではー -- シュルス 2012-07-17 (火) 01:25:16
      • オリハルコンは始めて見るでありますからね、来月には信頼の置ける鑑定士に頼むでありますよ!ではお気をつけて -- アリシア 2012-07-17 (火) 01:44:33
  • 黄金暦223年1月 -- 2012-07-15 (日) 19:09:24
    • バルトリア平原 前線に程近い野営地 -- 2012-07-15 (日) 19:15:06
      • (東西軍ともに兵を引き束の間の安息が訪れる夜。煌々と篝火が焚かれる中思い思いの時間を過ごす兵士
        怪我をし恨み言を言う者にも娯楽に興じるものにも時間は等しく与えられる、その様子を伺うように陣を巡る一人の騎士がひときわ大きなテントの中へと足を踏み入れ)
        お戻りになられていたのですね老侯(その正面に座る人物にそう声をかける) -- 2012-07-15 (日) 23:06:25
      • アルフレッドか、ああつい先ほど本営から戻った(老侯と呼ばれるだけの深い皺を刻まれた険しい顔、それを自らの孫に向ける)
        (一つ息を吐く、それを恥じたのだろう少しばかり柔和な顔に戻り)どうだ今日の様子は(と報告を促す言葉をかける) -- 2012-07-15 (日) 23:20:05
      • 大分お疲れのようですね(こちらも息を吐き気苦労の多い老侯爵を労う視線を向けるアルフレッド)
        (ここが戦場である事もその表情の一因であろうが、その大半が本営での出来事に起因するのは言われずとも分かる)
        (城壁と無数の兵に囲まれた本営とは名ばかりの大邸宅、そこで戦争と言う名の遊戯に興じる貴族のご機嫌取りをするのだから)
        はい、今日の兵達の被害ですが(綻んだ口元を引き締め思考を切り替える、極めて平静に状況とそれに対する対応を報告するために) -- 2012-07-15 (日) 23:38:49
      • わかったご苦労……方針においては引き続き現状維持で問題ないだろう
        ……出来ることなら今残る兵全員を無事に帰してやりたいところだな
        (報告を受け暫くの沈黙を経てそう口にする老侯、それで話は終わりとばかりに掌を向け退出するように促す) -- 2012-07-15 (日) 23:51:49
      • は、では失礼いたします老侯(一礼、そして促されるままにテントを後にする)
        (守兵に見守られながらアルフレッドは最後の言葉を思い浮かべていた)
        (この戦争は戦争と言いながらも限りなく茶番に近い出来レースだ、富の再分配を行うだけの口実作り)
        (その勝敗を決めるための目安として使われるのが徴収された民兵や使い捨ての騎士たち、その様な戦いで命を落とすなど馬鹿馬鹿しいことこの上ない)
        (しかし一族の戦功は上げなければならない、この二つを両立させようとするのだからあのように気苦労が多くもなろうと言うものだ)
        老侯、あなたはそれを成すだけの強さがあります、しかし私にはそれだけの技量はない、だから……(脳裏に浮かぶのは父と母、そして数多くの兄弟姉妹)
        (少なくともそこへ累が及ばぬよう守る、と誓いを新たに明日の戦いのため束の間の休息を取るのだった) -- 2012-07-16 (月) 00:27:44
  • (第十二婦人の邸宅、ありていに言えばアリシアの実家である、そこへなし崩し的に食客として居座った犬)
    にしてもあれだな、お前普段と口調が変わりすぎだろう?(もぐもぐ) -- ユアフ 2012-07-18 (水) 00:40:33
    • (約束とは言えここに来て四六時中料理に舌鼓を打ってる師匠を見て半目になる)
      それは仕方がないでありますよ、正式な場で訛り言葉では侮られることになりますから
      私だけなら別に気にはしないのでありますが、家名を背負っているでありますからね
      -- アリシア 2012-07-18 (水) 00:43:57
      • 騎士、あるいは貴族の矜持ってとこか?俺は貴族社会の事はわかんねえけど(ごっくん)面倒なもんだな
        ああそうだ質問ついでにもう一つ聞きたい、前の街だと冒険者の女も多かったけどここでも女の騎士ってのはどうなんだ?
        なんていうか、割と珍しく見られてた気がしたんでなー -- ユアフ 2012-07-18 (水) 00:49:56
      • 私も誇りとか矜持というものが具体的に何をさすのかまだ分からないのでありますが、好きな人や尊敬する人
        この場合は母上や兄上になるのでありますが、そっちを馬鹿にされるのは許せない、そういう気持ち、といえば師匠も分かるのではないでありますか?
        師匠の言うとおり珍しいと思いますよ?少なくとも姉妹の中では私だけでありますし、あ、でも聖少女騎士団もあって(むーん)
        意外と多い、のかも?私が知っている他の騎士といえばブロムベルグ家くらいなので何とも言えないであります
        -- アリシア 2012-07-18 (水) 00:58:06
      • ……(もんのすごく言いづらそうな顔で一言)わからん、物心付いた頃から一人外で生きてきたから、な
        んでもそう言うことを大事にするのは悪いことじゃないってのは、まぁ何となく理解は出来る(指に付いた油ぺろぺろ)
        いやな、強けりゃ男でも女でも良いんだが、お前はどう見ても騎士って強さじゃねえのになーってさ -- ユアフ 2012-07-18 (水) 01:08:06
      • (行儀悪いなーって目つき)力足らずなのは重々承知してるであります、今日も同じようなことで突っ込まれたばかりですしー
        それに分かってるからこそ師匠を探しに行ったのでありますよ師匠!それなのに食べてばかりで中々稽古つけてくれないでありますし
        -- アリシア 2012-07-18 (水) 01:10:23
      • いや、はじめから師匠にはならんって明言してるだろ?護衛でお礼は飯、なんだが……流石に長居しすぎだなこりゃ
        しゃーない、ちょっと稽古つけてやるか……くそさっさと戻る予定が深みに嵌ってるじゃないかこれ -- ユアフ 2012-07-18 (水) 01:13:26
      • 食べ物の恨みは何よりも恐ろしいものなのでありますよ -- アリシア 2012-07-18 (水) 01:15:54
      • では早速訓練場へ案内するでありますね(弾む足取りで敷地の一角へと向かう)
        (しかし行きはよいよい帰りは怖い、とんでもないスパルタ指導で戻るのも覚束なくなるとは思ってもいないのだった)
        -- アリシア 2012-07-18 (水) 01:18:25
  • 本来なら、武功を通じ、功績を持して叙勲へと臨みたかったところだろうが、慌ただしい叙勲になってしまったようだね、フロフレック公。
    急ぎ帰国したと話は聞いていたが……よもや帰郷して直ぐに叙勲とは、恥ずかしながら我が国は状況としては適度に逼迫しているようだ。(肩を竦めた) -- フリストフォン 2012-07-17 (火) 21:17:12
    • (自分に話しかけられているとは夢にも思わずきょとんとした顔になるも、無体を晒さずに済んだのは側にいた一人の兄がフォローしてくれたおかげである)
      い、いえその様なことは……今回の叙勲に関しては急ぎ変わる状況を見越しての事、と聞いておりますので、叙勲を受けても領地を与えられるわけではありません
      期待を込めて、との意味合いが強いと私は受け取っております(気楽そうに話す公爵とは対照的に尻尾の毛の先までガチガチである)
      (そもそも侯爵家とは言え末子の叙勲式に来られるような方ではない、フリストフォン・ラヴェル公爵、西ローディアの西方を治める公主である)
      あ、あとこれで家名を名乗ることを正式に許されるとは言え、少しこそばゆいですねフロフレック公という呼称は……
      -- アリシア 2012-07-17 (火) 21:43:55
      • http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp021844.png
      • (壇上で剣と祝福を受ける姿を見て、その小ささに驚いたものだが、こうして対面すると騎士としては殊更に小さく見えた)
        だろうね、施政者として見るなら嘆かわしい話でもあるが、一足先にという形で君命という名誉を与えられたのだと思うと余り悪くは私も言えないね。
        (小さく笑い)胸を張り給え、でなければそれを喉から手が出るほど欲している者達に示しがつかない。
        「君なら出来る」などという上からの言葉でなく、比肩するラヴェルの公として「共に成そう」という言葉を告げよう。
        ……ただ、意にそぐわぬのではないかと案じていたが、本人としてはそれほど今回の叙勲、気負いはないようだね。
        家名を背負うことを面映く思うのであれば、騎士としての命を受けることは、君自身、アリシア・フロフレックとしては本懐、望むところではあるのかな……?
        (騎士という生き方をどう思っているかを尋ねているらしい) -- フリストフォン 2012-07-17 (火) 21:56:51
      • http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp021845.png
      • はっはい!侯爵家に生まれたから贔屓されたとだけは思われないように、と、もう私だけの問題ではないでありますから
        と、共に!?そ、そんな(とんでもない、と言いかけて言葉を飲み込んだ、謙遜は時として美徳にはなりえない)
        ……私の力がまた足りないのは自覚しております、ですがフリストフォン公爵がその言葉を告げたことを悔やまれることが無いよう邁進するであります
        (とんと肘で突かれる、訛りが出ていたことに気づくも時すでに遅し、真っ赤になりながらも姿勢を崩さないのは褒めるべきかもしれない)

        はい、これは私が望み、得た道なのは間違いありません。侯爵家に生を得たからには今の私にしか出来ないこと、それを成したいと思ってます
        民を守ること、家族を守ること、それがひいては国を守ることにも繋がると思いますから
        -- アリシア 2012-07-17 (火) 22:24:50
      • ……成る程。公爵家に生まれたことが、そのまま誇りであると……。それは、幸せなことかもしれない。
        (アリシアの言を反芻するように目を細め、何かに深く、思考を巡らせる)
        貴公と同じようにして騎士であるということに誇りを持ち、剣を取る者はこの国に少なくないだろう。
        ……互いに良い影響を与え合えるといいね。……それは、もちろん私も同じことだが。
        では、直接軍務に従事することはないであろう私は、騎士公の誇りに相応しい戦いが共にあることを願っているよ。
        (人の良さそうな笑みを残して、去っていった) -- フリストフォン 2012-07-17 (火) 22:36:18
      • (何事かを考える公爵の様子にアリシアもまた何が幸せな事んだろう、と思案を巡らせる)
        (少なくとも良い家系に生まれついた、とかその様な意味でないことだけは分かる、でもだとしたら)
        はい、まだ末席に加わっただけですけれど、そういった方々から色々と学んでいければと思ってます
        そしていずれは私が手本となるようになれれば……あ、今日はありがとうございましたフリストフォン公爵
        (一礼しその姿を見送るアリシア、その後ろに控えていた長兄のアルフレッドが僅かに心配そうな視線を向けるもそれに気づくことはなく)
        -- アリシア 2012-07-17 (火) 22:54:35
      • 叙勲の日に西方公主に名前を覚えてもらえるとは、なかなか運に恵まれてるなアリシア(冗談めいた口調でからかうようにささやく)
        公爵閣下がいっていたことはあまり深く考える必要はないぞ?そもそも考えるのは苦手なほうだったからな昔から(その言葉に返される講義の視線、それすら楽しげに受け止めて)
        っと、父上がお前を呼んでる、行って来いアリシア(そっと送り出す)
        (そんな妹の姿を見送りながら、今のローディア貴族の現状を知ったとき、あいつは何て思うかな……そんな漠然とした心配をするのであった) -- 2012-07-17 (火) 22:59:54
  • 流す -- 2012-07-17 (火) 08:25:07
  • -- 2012-07-17 (火) 08:24:59
  • あります -- 2012-07-17 (火) 08:24:51
  • (スリュヘイムから西ローディアに向かう道の最中。旅慣れしていない事もあってフロフレック侯爵領に向かう隊商に混ぜて貰う事にした)
    (今は歩みを止めている休憩時間のようで…商人との話にも飽きてきた僕は話相手を探していた)
    ……おや(周囲を見渡して…目に着いた人間…ではない、獣人らしき少女に気付いたので近付いていく) -- シュルス 2012-07-16 (月) 22:21:36
    • うん?(なにやら不機嫌そうに頬杖を付き外を眺めていた顔が振り返る、近づいてくるシュルスに怪訝そうな顔を向け)
      何か用でありますか?(獣人訛りが抜けないその言葉は拒絶するような言い方ではないものの、少しのとげが含まれるのは否めない)
      -- アリシア 2012-07-16 (月) 22:36:37
      • (どうも後姿だけで気になって近付いてみたら不機嫌そう。人選をミスったなと内心苦笑しながら)
        ああいや、忙しいなら手を煩わせる事はないよ。退屈していたから話相手を探していてね(ご機嫌伺い、というほどでもないが下手に出ておいた) -- シュルス 2012-07-16 (月) 22:42:22
      • ああなるほど、休憩と言って大分長いでありますからね(一人納得)
        あと申しわけありません、少し急いでるので気が急いていたようでありまして(こほん)
        貴方も西ローディアへ行くでありますね?なにも山道経由でなくとも他にもルートはあったと思うでありますに
        -- アリシア 2012-07-16 (月) 22:47:20
      • これから本格的に山に入るだろうし、そのためなのかな。この長い休憩は
        なるほど(不機嫌の理由を聞いて軽く頷き) でも残念ながら…荷物があるからスピードは上がらないだろうな(周囲を見渡して苦笑した)
        …実はフロフレック侯爵領に用事があってね。知人のツテでこの隊商を紹介して貰ったんだ。そういう貴女は? -- シュルス 2012-07-16 (月) 22:54:38
      • 一人で先に行くわけにもいかないでありますからね、もどかしいでありますが……
        なるほどわざわざ山側の街道を通るのはそう言う理由でありましたか、私も似たようなもので侯爵領に用事がありまして
        そう、母がそこに住んでいるのであります、東ローディアと開戦したとの報を聞いて心配になった、と言うところです(こくこく)
        お、出発するようでありますね
        -- アリシア 2012-07-16 (月) 23:01:56
      • どうしても気が急いてしまう時は…落ち着くために深呼吸してみるとか、後は着いてからの算段をまとめておくとかかな
        …それは奇遇…でもないか。この隊商に混じっている訳だしな…へぇ
        (よもや目の前の少女がその侯爵領の領主の一族であろうこと等予測しえず、言葉は砕けたままだ)
        戦争が起きたので故郷に帰るという事か。気も急くわけだね…出発したね。と、一つ聞きたいんだが…侯爵領の出身者なら武具結晶というものについて知らないかな(単刀直入に尋ねてみる) -- シュルス 2012-07-16 (月) 23:09:17
      • そうでありますね、気をもんでいるよりはそうやって先の事を考えておくほうが精神的に良いのかもしれません
        戦場は遠くバルトリア平原と聞いてますけど、それに乗じる盗賊の輩が出ないとも限らないでありますから
        武具結晶……でありますか?私も詳しくは知らないのでありますが、西ローディアの聖少女騎士団にて研究されていると聞いているでありますね
        なんでも超人的な力を出せるとか、眉唾物ではありますが……それに興味があるのでありますか?(流暢ではあるが言葉を選んでいるのは聞いて取れるだろう)
        -- アリシア 2012-07-16 (月) 23:27:25
      • 事前にどう動くか考えておいた方がスムーズに動けるしね。ご家族にお土産は買ったかな?
        13回目ともなれば、戦争の最中の場所以外の心配もしなければならないのかな。確かに騎士や兵士が出払った隙に…というのは分かり易い狙い目だけど
        …聖少女騎士団。騎士団預かりなのか…不味いな。それだと一般流通なんてしてないか(言葉を選んでいるような部分に引っ掛かったが、それより目的物)
        興味というか…実は貴族様のお使いでね。希少なそれを見てみたい。最低限どんなものか調べて来いと言われているのさ…僕はゴーレム技師をしていて鉱物の検分は得意だからそういう仕事が回ってきたわけだ(あっさり自分の目的を白状する) -- シュルス 2012-07-16 (月) 23:38:12
      • おみやげ……(微妙に視線を外す)え、ええまあ私自身がお土産と言う感じで一つ行くでありますよ
        前回の戦争は私が生まれて間もない頃ですから侯爵領が安心かどうかの判断なんて付かないですね、だから帰るわけでありますが
        ふむー、その貴族様とはスリュヘイムの貴族でありますよね?いかに同盟国の人間とは言え「見せて」と言って「はい」と言われる事ではないようなー……
        紛いなりにも今は戦時中、なかなか難しい望みかもしれないであります(ぽん)なるほど、それで武具結晶が取れる侯爵領へ直接行くと言うわけでありますか
        あれ?(ギッと馬車が止まる、見ると国境と思しき詰所であり御者と騎士がなにやら雲行きの怪しい話をしているようだ)
        -- アリシア 2012-07-16 (月) 23:49:52
      • ははは、まあ親なら素直に喜ぶだろうけどね(視線を外す様子を見ればどうやら用意していなかったらしい、微笑ましくなって笑ってしまった)
        戦争自体、各国が真面目に相手を滅ぼそうとしているわけじゃないだろうから…(大丈夫じゃないかな、と気楽に言いかけたが)ま、心配なのは変わりないか
        そういう事だね、正規のルートじゃないから僕みたいのを送るんだろう…本命じゃなくて囮として(確かに自分は物の真贋を見極める目はもつが、スパイ活動など出来る筈がない)
        ああ、さすがに産出地なら見る事くらいは出来るんじゃないかなと……む(馬車が止まった、揺れに思わず近くの物に捕まり)
        …どうやら国境だけど。これはしばらく時間がかかりそうだな、揉めているよ(左目を細めて詰所の方を見ている) -- シュルス 2012-07-17 (火) 00:01:02
      • 爺様は茶番だと言っておられましたけど、どうなのでありましょうかね……いずれにしても何事もないのを祈るだけであります
        スリュヘイムには学者が多いと聞きますから、もしかしたら正規ルートで応援の要請があるかもしれないでありますね
        ただその場合は貴方にお鉢が回るかは分からないでありますが……んー、ちょっと話をしてきます(と席を立って外へ)
        (話に割って入られ怪訝そうな表情を向ける国境警備の兵、アリシアの顔を見ると「あっ、アリシア様!?な、なんでこんな場所に……」と上擦った声を上げる)
        任務ご苦労様、何か問題でもありましたか?密偵や亡命を心配しているのであれば、この隊商に限り心配はないと保障しますので
        (そう言われれば返す言葉もない、良い旅路をと見送られ馬車は侯爵領へと入っていく)
        -- アリシア 2012-07-17 (火) 00:13:35
      • …茶番、か(そんな洞察を持つ人物はかなりの事情通か、で無ければ過去に参戦した経験があるとか…?)
        学者…ね。僕も魔術院に残っていればそう呼ばれていたかな。まあ、睨まれない範囲で頑張ってみるよ
        (そんな受け答えをしてから、目の前の少女が止める間もなく揉め事に駆けよっていく。怪訝に思って見ていれば)
        …様?(国境の兵士…恐らく西ローディア側の兵に顔が聞いて様付けで呼ばれる人物らしい)
        (どうも自分はかなり失態を犯した気がするのだが…咎められもせずに馬車は再び進んだ、驚いた顔でアリシアの方を見るしかない) -- シュルス 2012-07-17 (火) 00:21:58
      • (馬車の中に戻り座席に座る、シュルスをはじめとする同行者の誰もが怪訝な顔を向ける中)
        あ、あはは、たまたま私の知り合いだっただけでありますから、それほど気にされることではないでありますよ?
        下手をしたら引き返さなければならない事態だったかもしれませんから、結果オーライと言う事で(にかっ)
        (その言葉にひとまず引き下がる同行者、ただ一人を除いては)な、なんでありますか?私は何も言うつもりはないでありますよ?
        -- アリシア 2012-07-17 (火) 00:27:39
      • (馬車の同行者と同じ気分を共有しつつ、苦しい言い訳を聞いて…なんというか憎めない人物らしい。そこだけは把握できた)
        では、結果オーライというで。僕も何も言わない事にしよう…けど
        (まあ、侯爵領のやんごとない身分の娘なのだろう。その程度の見当をつけて追及を止め)
        さっきの話の続き。武具結晶…せめてなんとか見られはしないかな。僕に出来る範囲でお礼もするけど(取引というには拙いが、何も言わない事に負い目でもあれば何か引き出せないかと淡く期待する) -- シュルス 2012-07-17 (火) 00:33:21
      • そう、そうしてもらえると助かるであります(とりあえず助かったと胸を撫で下ろす)
        (しかしながら先ほどの名前を侯爵領の誰かに聞けば比較的簡単にばれてしまう、と言う事に思い当たらないあたらないのであった)
        う、うーん……どうでありましょうね、実のところ私も実物を見たことはないのであります
        本当に偶然に見つかるものだとも聞いておりますから、特定の採掘場所と言うものもないのでありますし……
        (これ以上は本当に何も知らないのであろう、だとしても顔と言う渡りを付けておくのは悪い選択ではない、その程度は近いところにいる人物のようだ)
        -- アリシア 2012-07-17 (火) 00:42:27
      • (もちろん、街につけばアリシアという名前について聞いて回るくらいはするだろう。今は億尾にも出さないけれども)
        ……(意外と素直に話してくれるな。と多少罪悪感を得つつ、有用な情報は十分得られた)
        ありがとう、十分だ。実物を見るのも大変そうなのは分かったし…ああ、今更だけど名乗っておこう。僕はスリュヘイムのゴーレム技師でシュルスという。貴女は?
        (現地について別れる前に名前をもう一度聞いておくかと名乗ってみる。顔をつなぐ意味もあるし、どう答えるかでもう少し人物像も分かるだろう) -- シュルス 2012-07-17 (火) 00:51:47
      • ……ああ!そういえばまだ名乗ってもいなかったであります、私はアリシア、アリシア・f……ウルハルトと言うであります
        (かなり際どかったが家名を名乗る寸前で誤魔化す、母方の性なので特に怪しまれることはないはず、とシュルスの顔をうかがう)
        シュルス殿、でありますね?これも何かの縁覚えておきますが、法に触れる真似だけはしないでくださいであります
        (念を押すように人差し指を立てる、見れば侯爵領の執政館がある街の中、程なくすれば目的地につき馬車も止まるだろう)
        -- アリシア 2012-07-17 (火) 01:00:46
      • まあ、名乗りが遅かったのはお互い様と言う事で…アリシア…ウルハルト
        (家名持ちなのは間違いないか。と頷く。言い淀んだのは気付いたがそれ以上疑う様子もない)
        こちらも心に留めておくよ。研究のために犯罪をしたりするほど熱心でもないしね、約束する(現状、危ない橋を渡るつもりもないし約束は本心だ)
        (ほどなく馬車が止まり、降りてからアリシアに向き直り)さて、今夜の宿でも探すとするよ、これはお礼だ。ではまた(アリシアにやけに軽い、掌に乗る程度の革袋を渡すと足早に立ち去る)
        (中身は金貨も宝石もなく、2cm四方の薄い金属片。オリハルコンのチップだ…こんな無駄をするという事はその冶金が可能であるアピールだったりするのだった。仮に貴族であれば腕前を知っておいて貰うのは損ではない) -- シュルス 2012-07-17 (火) 01:12:11
      • (窓の外から熱心に街の様子を眺める、特に変わったところも見受けられない、目的地に着けば安堵の息と共に馬車を降り)
        お礼、お礼?いえ私はそんなのを貰うような覚えは、シュルス殿ー!ああ……行っちゃった、仕方がないでありますねぇ
        (袋を開ければそこには金属片が一つ、錬金術の知識がないアリシアにそれが分かるはずもなく、何だろう?と首をかしげるだけ)
        (それでも捨てるようなことはせず懐にしまいこむと、護衛の一人を伴って帰路に付くのであった)
        -- アリシア? 2012-07-17 (火) 01:19:08
  • (そんな東西ローディアの情報も未だ届かぬ酒場の街で異国情緒を楽しんでいるアリシアであった) -- アリシア 2012-07-16 (月) 00:39:34
    • (異国情緒その一:突然空から降ってくる幼女) -- 名簿/247354 2012-07-16 (月) 00:42:43
      • ローディアの食べ物より美味しいものはないと思っていたでありますが、この街の食べ物も中々……あれ?(むぐむぐ食い歩きしながら空を見る)
        この街では空から女の子が降ってくることもあるのでありますね(じろじろ)
        -- アリシア 2012-07-16 (月) 00:48:35
      • (すとん、と着地。振り返ってこちらをしげしげと見つめるアリシアに笑みかける。大分小さい、見た目で判断するなら5,6歳といったところだろう)
        そらからふってくるのは、アトぐらいだとおもいますがね。しんしゅつきぼつのアトリアちゃんです(アトリア、というのは名前だろう。頭には月色の曲がりくねった角が。人外だ)
        「この街では」ってことは、さいきんここにきたしんじんさん? -- 名簿/247354 2012-07-16 (月) 00:52:27
      • おお、もう少し大きいかと思ったら存外小さかったであります、そのアトリアちゃんは何で空から降ってこれたのでありますか?
        この街に来たのは二ヶ月ほど前かな?新人と言えば新人でありますが流浪の旅人なのでその言葉は当てはまらない気もするでありますよ(角に関しては全く気にした様子もない)
        -- アリシア 2012-07-16 (月) 00:56:31
      • ふふふ、ちいさいほうがなにかとべんりなのでね……それは、アトがとべるからですよ。(これでね、と言うかと思えば、首に巻いたマフラーがひとりでに動き、形を変え、翼と成る)
        もっとも、これがなくてもとべはするのですが、ハネもないのにとぶのってあんまかっこよくないよね。
        ほほう、にかげつまえ。どうです、このマチにはなれましたか? るろうって、どこからきたの?(質問攻めだ) -- 名簿/247354 2012-07-16 (月) 01:02:16
      • 確かに翼を広げたほうが見栄えがいいのは間違いないと思うけど、隠密行動をするのであれば翼がないほうが便利そうかな
        私はここからずっと北のローディアという国から来たであります!慣れるほどは過ごしておりませんからそこは何とも……と言う事はアトリアちゃんはこの街の子と言うことでありますね?あ、いえ、だからどうと言うわけではないですが……(鳥串を分ける)
        -- アリシア 2012-07-16 (月) 01:13:03
      • アトちゃんべつにおんみつなんかせんでいいし……コソコソかくれてなんかするより、どーどーとでていってやっつけるほうがかっこいいだろう?(つまりそれをするだけの自信があるということ)
        あー。いまなんかゴタゴタがおこりそうっていうあの? ウワサはきいてるけど、そこからわざわざきたんだ。せんそーがおきるまえにひなんとか?(勿論現在進行形で戦が起こっているとは知らない)
        そうですね、うまれはちがいますが……150ねんほどはすんでるでしょうか。(さらっと、なんでもないかのように言ってのけ)あ、ありがとー! アト、とりにくだいすき!(もぐもぐ) -- 名簿/247354 2012-07-16 (月) 01:17:00
      • 堂々と空から接近したら弓で蜂の巣でありますよ、それに地面に足が付いてないと不安と言うのか……へ?戦争?
        確かに東西での戦争は十数年前にもあったと聞きましたけれど、そんな不穏な空気あったでありますかね(ちょっと不安になる)
        避難じゃなく人探しに来たのであります!って、ひゃくごじゅうねん?ん、まぁ角もありますし、悪魔であればそう言う事もありでありますよねー
        -- アリシア 2012-07-16 (月) 01:27:07
      • すべてはじけばいい、かわせばいい。なに、あたらなければどうということはない。まあ、あしがついてないとふあんってのはわかるけどね。でも、いっかいとぶときもちいいよ。
        まああくまでウワサだけど。それに、こぜりあいなんてどこのクニでもやってるもんですよ。アトはそのローディアってとこにいったことないのでわかりませんが。
        ヒトさがし? このまちに? どんなひとだろ。 あはは、アクマじゃないよ。(けらけらと笑う)アトはね、ドラゴンですよ。(竜害など、勿論知らない。いや、知っていたとしても、気にしていないだけかもしれない。ごく普通に、そう名乗った) -- 名簿/247354 2012-07-16 (月) 01:34:11
      • どっ!ドラゴン!ドラゴンってあの空飛んで口から炎を吐いて無差別に人や街を襲うあの!?(ずざーと後ずさる)
        あ、でもアトリアちゃんはお話しが通じるでありますし、また別種なのでありますかね?
        うぅん、そう言う話を聞くと何となく故郷が心配になるであります、探し人はとりあえず見つかりましたので今は説得中、と言うところかな?
        -- アリシア 2012-07-16 (月) 02:02:29
      • そらとんでくちからひははくけど、むさべつにおそうとかはしないよー。べっしゅっていうか、アタマのできがちがうんじゃないですかね……(ドヤァ……)たぶんそのドラゴンは、より「生き物」にちかいんだとおもう。
        まあこきょうをおもわないヒトはそういないし、それとなくじょうほうはあつめといたほうがいいかもね。ってみつかってるのか、せっとくってクニにもどるように、みたいな? -- 名簿/247354 2012-07-16 (月) 02:09:03
      • 頭の出来の違い?飼い慣らされた猟犬も自然に放せば野生化する、みたいなものでありますかねー(難しい顔)
        そもそも私の国のドラゴンは人に化けたりしなかったでありました、いえ私の剣の師匠になってください!と説得です、とってもお強いのでありますよ
        そうですね情報は詰めておこうと思います、ありがとうアトリアちゃん、あそうだ自己紹介しておくね(家名を話しても問題ないよね、とフルネームで)
        -- アリシア 2012-07-16 (月) 02:22:09
      • たぶんそんなかんじ。だからといって、アトはだれかにかいならされてるわけじゃないけどね?
        うん、やっぱり。そりゃまほうせいぶつとしてのドラゴンじゃなくて、どうぶつとしてのドラゴンですねおそらく。 ああなるほど、あなたはけんしだったのですね。それはうまくいくといいですねえ
        いえいえ、きょうこうしておはなしできたのもなにかのえんですし。ん、アリシアちゃんね。おぼえとく!
        それじゃ、このマチをたのしんでいってねー、ばいばーい(先ほどの要領でマフラーを翼に変え、飛び去った) -- 名簿/247354 2012-07-16 (月) 02:26:54
      • それ故に私の国においてドラゴンは災害の一種なのでありますよ、ありとあらゆる手段を持ってしても律することが出来ない
        もし遭遇してしまったら運が悪かったと逃げるほか凪いでありますね、はいであります!アトリアちゃんの事は私も覚えておきますね
        それではお気をつけてー!(空に消える姿を見送る)いやー確かにこの街は色々と特殊でありますねぇ
        -- アリシア 2012-07-16 (月) 03:40:01
  • セックス! -- 2012-07-07 (土) 14:42:29
    • 衛兵!衛兵! -- アリシア 2012-07-07 (土) 20:19:20

Last-modified: 2012-11-05 Mon 15:32:20 JST (4190d)