施設/馴染みの公園

  • 振り返り -- 2014-01-08 (水) 22:44:28
  • ずいぶんと前のコト…私が5歳にも満たない頃じゃなかったかな?
    ねーねと二人でこの公園に来たのは…… -- 2014-01-06 (月) 23:27:17
    • だからね、ちょっと意外なんだ……ねーねは私とは一回り以上歳が違うから
      その頃にはもうすっかりオトナってカンジで
      しっかりしていたけど、私はなんとなくおっかないなーって幼心に思ってた気がするの。
      …いやーほら、普段からムスっとしてて。見るからに不機嫌そうで。

      だからその日に限って、私を連れて公園に行ったってのはちょっと不思議
      私が懐いてたって訳でもないだろうし、ねーねも歳の離れた妹に特別関心はなかったと思ってたから
      …だからまあ、ママにでも頼まれてたのかな? -- 2014-01-06 (月) 23:39:04
      • 公園に行ったときも特に何話したってワケでもなかったハズ。
        共通の話題があるワケでもないしー…まあ、昔だから私が忘れてるだけかもだけどさ
        覚えてるのはね、ねーねに手を繋いでもらってた事くらいかな。
        ねーねはいつも通りの仏頂面だったんだろうけど、珍しく構ってもらえた私は隣で暢気に上機嫌だったんじゃないかな? -- 2014-01-06 (月) 23:50:14
      • …その辺は私の想像だけどね?強ち間違ってはないハズ。大笑いしてるトコとか見た覚えないし -- 2014-01-07 (火) 11:13:10
      • ……何の話だっけ。ええと……ああ。そう、公園に行った時のコト。
        公園でね、誰かにあったんだ。でっかい人……って言っても、私が小さかったからそーいう印象なんだろうけど
        たぶん、ねーねの顔見知りだったんじゃないかな -- 2014-01-07 (火) 11:19:13
      • 二人が何話してたんだかはあんまり覚えてないんだけどねー…残念ながら色恋の仲ではなかったと思うね
        その人はねーねの隣にいる私を見て『その仔は?』って
        ねーねは凄いシンプルに「妹」って。そしたらね、その人『似てないね』って -- 2014-01-07 (火) 21:23:08
      • まあ、違うとは気付いてはいたんだけどね?私も……でもぶっちゃけ頭良くないからさ、よく分かってはなかった…みたいな。
        毛まみれの私の手も大きくなったらねーねみたいなすらっとした指先になるんだって…根拠もなく思ってたワケ。 -- 2014-01-07 (火) 21:43:10
      • それからコンプレックス?みたいな感じにはなった…自分の見かけに
        耳まで隠れるようなおっきい帽子被ったり、体が隠れるようなサイズの合ってないダボついたダサい服着たり。
        余計目立つのに…今思えばアホみたいだけど

        だからその日が境目になるのかなー…まあ、だけどね?
        私は幸せだったんだと思うんだ…それまで、まるで違いとか意識しなかったんだから

        いや、私が馬鹿だからってソレひどくない!? -- 2014-01-08 (水) 21:28:23
  • 3年前……いや、もう4年前か -- 2013-11-03 (日) 22:14:15
    • (俺には、義理の母親がいた)
      (どんな女だったのかは、もう思い出せない)
      (違うな、これも他の思い出と同じ事だ)
      (思い出したくないんだ) -- ユウ 2013-11-03 (日) 22:30:10
      • (そんな母親が、死んだ)
        (簡単な葬儀が終わった後、俺はいつものように公園に佇んでいた)
        (ずいぶんと、久しぶりに着た気がする)
        (厳龍にきてからは、すっかり顔をだしていなかった) -- ユウ 2013-11-03 (日) 23:07:05
      • (もう公園で遊んでる子供たちの顔も、下手をすれば知らない子のほうが多いかもしれない)
        (アーサーやレナートと3人で駆けずり回っていた頃が懐かしい)
        (ぼさっとそんな風に考えながら、喪服のままタバコを咥えて、空を仰いでいた) -- ユウ 2013-11-03 (日) 23:16:59
      • (ついさっき知った事だが、俺の母さんは……暗殺者だった)
        (元々その道のプロだったのだ。俺をひきとったのだって子連れのほうが何かとカムフラージュに向いていたからだろう)
        (ついさっき、それも思った事だ。何せついさっきまで知らなかったんだから) -- ユウ 2013-11-03 (日) 23:18:52
      • (深く深く溜息をついて、ベンチに腰掛ける)
        (あの頃、毎日のように座っていたベンチだ)
        (俺の身体はあの頃よりは少しばかり大きくなっているはずなのに……イヤに広く感じる)
        1人減っただけのはずなんだけどな
        (そう呟く。無論、返答はない) -- ユウ 2013-11-04 (月) 13:47:41
      • (きっと俺はこれからずっと……どう考えても、どう悩んでも、出るはずのなずの答えを求めて生きるのだろう)
        (いや……違うな)
        (求める事すらせずに、諦め続けて生きるのだ)
        (まるで、死体のように)
        (そう、漠然とした確信が俺の中にあった) -- ユウ 2013-11-04 (月) 14:17:20
      • (『母親の血』に塗れたナイフを公園の屑篭に放り投げて、踵を返す)
        (そして、静かに自分に言い聞かせる)
        (自分は……シルヴィア姉さんを殺した暗殺者を殺しただけだと)
        (ただ、組織の命令に従って……そうしただけだと)
        (全ては詭弁であると、自覚しながら) -- ユウ 2013-11-04 (月) 14:24:57
      • (あとはきっと、腐って落ちるだけだ)
        (もう、先なんてない。未来なんてない)
        (ただ腐乱して朽ち果てるまで、あてもなく彷徨うだけ)
        (生ける屍には、それが似合いだ) -- ユウ 2013-11-04 (月) 14:29:46
  • むかし -- 2013-11-03 (日) 03:00:21
    • (時計のねじを巻き上げろ、時計のねじを巻き上げろ、時計のねじを巻き上げろ) -- アーリオ・オーリオ 2013-11-03 (日) 03:01:58
      • さあ一仕事終えた、お茶の時間。(砂糖がなくても三日月に蛇口をつけるとちゃんとメープルシロップが取れんですよ。) -- アーリオ・オーリオ 2013-11-03 (日) 03:19:17
  • 4~5年前 -- 2013-11-02 (土) 21:18:37
    • (何時だかはもうはっきりしないし、はっきりさせる必要も恐らくない)
      (とりあえず、それくらい前だったように思う)
      (それ以上は、はっきりと思い出せない。思い出したくないのかもしれない)
      (どうでもいい。どっちにしろ昔の話だ)
      (もう決して戻る事のない……昔の) -- ユウ 2013-11-02 (土) 21:21:18
      • (たしか、厳龍に入って暫くした頃のことだ)
        (レナートはもう頭角を示していて、アーサーも上手く才能を生かしていて……まぁ、俺はそれなりに適当にやってた)
        (そして、姉さん……シルヴィアは、このバーでピアノを弾いて生計を立てていた)
        (そんなもんだから、よくバーに集まってどうでもいい話を確かしていたんだ)
        (そんな気がする。そうだった気がする) -- ユウ 2013-11-02 (土) 21:29:16
      • (客も疎らになった地下バーで、静かにピアノを弾く)
        (シルヴィアはクラシックしか習っていなかったが、ジャズを覚えるまでにそれほど時間は必要なかった)
        (生活の為でもあったし、何より楽しかったからだと、後に彼女は答えている)
        相変わらず浮かない顔してるわね。うちの弟みたいにもうちょっと笑ったらどう?
        (静かに一曲弾き終えて、カウンターの隅で黄昏ている幼馴染に話しかける) -- シルヴィア 2013-11-02 (土) 21:40:30
      • 遠慮しとくよ、仲間内で不景気な面するのは俺の役割なんでね
        (すっかり飲みなれた少しだけ高いウィスキーを舐めるようにちびちびと飲みながら、そう嘯く)
        笑うのはアーサーの担当。馬鹿やるのはレナートの担当。そんでケツ拭くのが俺の担当
        で、それをみていちいちお節介焼くのが姉さんの担当なんだろ?
        相変わらずはお互い様だ
        (そういって、楽しそうに口端を吊り上げる)
        それはそうと、お互い今の仕事は上手くいってるみたいだな
        順風満帆って奴だ -- ユウ 2013-11-02 (土) 22:11:39
      • (否定も肯定もせずにクスクスと微笑んだあと、さらに深く微笑んで、柔らかく答える)
        ええ、とっても上手くいっているわ
        クラシックも好きだけど、ジャズってとっても面白いのよ?
        譜面がないのにキーを組み合わせれば曲が出来上がっちゃうの
        クラシックのそれと比べると荒削りだけど、それでもその瞬間にしかないメロディが生まれるのは……とっても新鮮で素敵だわ
        ユウもやってみたら? 型に嵌れない貴方達にはぴったりじゃないかしら -- シルヴィア 2013-11-03 (日) 10:19:17
      • そういうのは弟にやらせてくれ
        俺みたいな無教養な人間にゃ無理だよ無理 -- ユウ 2013-11-03 (日) 10:25:21
      • あら、ユウだって弟みたいなものじゃない? -- シルヴィア 2013-11-03 (日) 11:20:46
      • (若干憮然とした表情になって)
        へぇへぇそうですね、確かに弟みたいなもんですね
        どうせ俺は姉さんとくらべりゃガキですよ -- ユウ 2013-11-03 (日) 11:21:52
      • 何拗ねてるのよー
        弟扱いしてそういう態度取られると、私も期待しちゃうわよ?
        (にまにまとからかう様な口調で、可笑しそうに微笑む) -- シルヴィア 2013-11-03 (日) 11:23:37
      • そういうこというと俺も死ぬほど期待するからやめろ。ほんとマジで -- ユウ 2013-11-03 (日) 11:24:33
      • ふふふ、じゃあ、今は冗談って事にしておいてあげる
        (そういって、ユウの額を人差し指でつつく) -- シルヴィア 2013-11-03 (日) 11:28:24
      • ……ああ、今はとりあえずそういうことにしといてくれ
        (されるがままに額をつつかれ、頬を染めながらぶっきらぼうにそう呟いた)

        (今でも、時折彼女の笑顔が脳裏に浮かぶ)
        (儚げな彼女の笑顔が。悪戯めいた彼女の笑顔が)
        (不思議と、笑顔しか思い出せない)
        (いや、違う)

        (きっと、笑顔しか思い出したくないんだ)
        (俺は、過去を逃げ場にしてしまったのだから) -- ユウ 2013-11-03 (日) 11:33:39
  • あれはそう…5年前、俺が缶拾い界の中堅になりたての頃だ…… -- 2013-10-25 (金) 19:30:35
    • まったく、こんなところにも缶が落ちてるぞ
      最近捨てられてる数が多くなっている気がするな。よくない、これは断じてよくないぞ!
      (その数の多さにいちいち拾うのもめんどくさく、箒を使い転がる空き缶を一箇所に集める) -- ジャスティン 2013-10-25 (金) 19:32:31
      • このぐらいか……近頃は俺が金のために缶拾いをしているとも思われる始末だし
        もう少し景観に気にかける心持というものをだな……
        (あの頃俺はいつもどおり、道や公園の掃除をしていた。その日は特に空き缶が多くて)
        (俺はガシャガシャと音を立てながら缶の分別をしていたところだった) -- ジャスティン 2013-10-25 (金) 19:35:00
      • 君、ちょっといいかな
        (そんな俺に後ろから声をかけてくる人物が現れた)
        (普段は声をかけてくるような人間はもちろん居ない、俺は怪しんだ!) -- 2013-10-25 (金) 19:38:54
      • ん、俺になにか用ですか。俺はこのあたりのゴミを拾っているだけで
        別段怪しいことをしているわけではない!
        (俺はかがめていた腰を伸ばし相手へと振り向きざまに堂々と宣言する!)
        (俺に声をかけた人物は帽子を深くかぶりロングコートを着込んだ、所謂刑事ルックといった感じの男だ)
        それでも俺をしょっ引くというのならこの近隣のお年寄りの評判を聞いてからにしてもらおうか! -- ジャスティン 2013-10-25 (金) 19:41:40
      • おっと、いや違うんだ。怪しんで声をかけたわけではない
        というより怪しんでいたのなら逆に声はかけないだろう、その反対だ
        私は君に聞きたいことがあって、そして君が私の期待通りの答えを出してくれると信じて声をかけたのだ -- 2013-10-25 (金) 19:43:03
      • 期待通りの答えを……なにかよく分からないことを言う人だ!
        (目の前の男と俺は面識が無かった、男は俺を信じて声をかけたというが)
        (むしろ俺のほうがこの刑事風味な男を疑う始末になっている) -- ジャスティン 2013-10-25 (金) 19:45:00
      • いやなに、それほど難しいことを聞こうとしているわけじゃない
        君はずいぶん空き缶を拾っているようだが、空き缶拾いを始めて何年ぐらいになる?
        という素朴な質問をひとつ尋ねてみたくなったのさ、君の後姿を見た瞬間にね -- 2013-10-25 (金) 19:46:23
      • (ますますわけの分からない人物だ、顔は帽子に阻まれて目は見えないが、顔つきから恐らく中年に差し掛かったところだと記憶している)
        ……9年だ、缶拾いばかりしているわけではないが。俺が本格的に空き缶を拾い始めたのはそのぐらいになる!
        (ここで誤魔化しても仕方が無いと思った俺はその時正直に答える、いったい何のためにこんな事を聞くのか?)
        (俺がその答えを言ったとき、男の口元が緩やかに笑顔を作り出す!) -- ジャスティン 2013-10-25 (金) 19:48:36
      • 9年! なるほどそれぐらい拾えば知っているかもしれないな
        なら次の質問だ、君は右手の甲に黒い空き缶の刺青を入れた集団を知らないか -- 2013-10-25 (金) 19:50:04
      • 黒い……空き缶の刺青? いや、そんなものをした奴は見たこと無いぞ -- ジャスティン 2013-10-25 (金) 19:51:19
      • そうか……それじゃあ空き缶拾いの仲間からそんな話を聞いたことは? -- 2013-10-25 (金) 19:51:47
      • 待て、待て待て待て! 貴方は何を勘違いしているかは知らないが
        俺は掃除をしているだけで別に空き缶を専門に拾っているわけじゃないんだ。空き缶拾い仲間なんて居ないし
        そんな物々しく聞かれるようなこととは無縁の人生を歩んでいるとも自負している! -- ジャスティン 2013-10-25 (金) 19:52:57
      • そう、か……うん、なら逆に私と組むには好都合かもしれないな
        よし君、君は俺の相棒になってくれる気は無いか。とはいっても特別なことをする必要は無い
        空き缶を拾っているとき、同じく空き缶を拾っている人間と親しくなり言葉を交わし、刺青のことを探ってくれるだけでいい -- 2013-10-25 (金) 19:54:52
      • 待て勝手に話を進めるんじゃあない! 相棒とはなんのことだ!
        ただの善良な一般市民である俺をまったく分からないことに巻き込むんじゃない! -- ジャスティン 2013-10-25 (金) 19:55:46
      • 相棒代として月に金貨50枚出そう -- 2013-10-25 (金) 19:56:10
      • 乗った! -- ジャスティン 2013-10-25 (金) 19:56:19
      • 良い返事だ……今日から俺とお前は一時的な運命共同体
        だが気をつけろ、恐らく俺と話したことで奴らから狙われる羽目になるだろう……だが俺はお前を選んだ
        お前ならこの街に巣食う奴らを無事倒せると思うから声をかけたのだ -- 2013-10-25 (金) 19:58:07
      • や、奴ら! 奴らとはいったいどういうことなんだ! えっそんなに危険なことだったのか!?
        あんたはいったい誰なんだ……! -- ジャスティン 2013-10-25 (金) 19:58:41
      • ふっ……相棒に名乗らないのも失礼か、俺の名は空き缶探偵!
        悪の結社毒入り缶詰と戦う人間だ! いいか青年、情報をつかんだら俺に知らせろ
        そしてこの事は気安く他言するな、俺はお前を信じているぞ…… -- 2013-10-25 (金) 20:00:18
      • あ……空き缶探偵……! ま、待ってくれ。もう少し詳しく! ……行ってしまった
        いったいなんだったんだ、毒入り缶詰とはいったい…… -- ジャスティン 2013-10-25 (金) 20:01:20
      • 空き缶探偵め……もうこの街にまで足を向けてきたか……
        それにあの男、一見ただの馬鹿そうな男だが、空き缶探偵がいきなり相棒に選ぶほどだ
        何かがあるのかも知れん……今すぐモモ・カーン様に報告せねば! -- 木に隠れる人陰? 2013-10-25 (金) 20:02:50
      • (そう、この日をきっかけに俺は今までの善行に加え空き缶拾いの時間を増やした)
        (もしあの時空き缶探偵にあっていなければ、この街の知らない部分を見ることは無かったのかもしれないーーー
        -- 2013-10-25 (金) 20:04:34
  • 8年前の出来事 -- 2013-10-25 (金) 00:42:29
    • (春の公園にて、一人の少女が木刀を振るっていた。稽古を行っていた。)
      (青い髪に金の瞳の小さな体、猫の如き俊敏な動き、幼き日のカナタであった。)
      はぁっ! やぁーっ!!
      (強くなるために、祖父のような武人になるために。幼いカナタは訓練を積んでいた。8年前も変わらずに) -- カナタ 2013-10-25 (金) 00:49:40
      • (カナタは剣を振りながら、まるで舞を舞うかのような動きを行っていた。)
        (カナタの目の前には一人の黒い刀を腰に差す老人がいた。カナタと同じ動きをカナタの前で行っている。そう、これは剣舞の稽古である。舞楽の流れを引くウルタール流の技の一つ、青海波の稽古であった。)
        (カナタは老人の動きを真似て、この技を覚えようとしているところであった。) -- カナタ 2013-10-25 (金) 00:58:13
      • よし、そこまでだ。中々覚えてきたようだな、カナタ
        (老人はその髪も髭も白く染まっていたが腰も曲がっておらず、壮健な男という感じがあった。老いてはいたものの、衰えてはいないようである。)
        (この老人はカナタの祖父であった。ウルタール家が代々継承してきたウルタール流剣道……その伝承者であった。)
        基本的な形はもうほとんどのできたようだ。だが、ウルタール流は舞楽にして舞楽にあらず。舞楽を元としてはいるが、あくまで剣術だ。
        この舞の流れのなかで剣術を振るい戦う。その戦いすらも舞の中に含めることが必要だ。
        そのためには応用力も必要だ。この舞の形通りに行かないこともあるだろう。だが、その中でも舞を途切れさせることのないようにする……それが、ウルタール流だ。
        (幼いカナタに老人は言う。舞楽にして剣術、剣術にして舞楽。それがウルタール流なのだ) -- カナタの祖父 2013-10-25 (金) 01:10:58
      • うん! わかってる! お爺ちゃん! おーよーをきかせrんでしょ!
        (舞をやめたカナタが老人の言葉に強くうなずく。幼少期からこのウルタール流を仕込まれてきた。既に体に染みついているといってもいい。)
        で、お爺ちゃん……稽古が終わった後に話があるっていってたけど、なあに?
        (小さなカナタは小首を傾げて老人に尋ねる) -- カナタ 2013-10-25 (金) 01:39:42
      • (カナタの言葉に老人は静かに頷くと、腰から提げていた刀を手に取り、カナタの前へと突き出した。)
        ……前からお前にも言っているように、これはウルタール家に伝わる家宝の刀だ。わしらはこの刀を護る使命を帯びている。
        そして、これは抜いてはいけない刀だ。これは前から言っているな。
        (「うん!」とカナタは言う)
        この刀を「抜かせない」ためにわしらはこの刀を護っている。これは抜いてはいけない刀だ。ウルタール家の伝承にもそう記されている。災いを呼ぶ刀だ。
        ……そして、わしはもう長くはないだろう。だが、この刀は絶えず伝えて守らねばならない。
        ……カナタ、この禁刀《落蹲》をお前に託す。わしの代わりに守ってくれ。
        そして、絶対に抜いてはならん。
        (老人はその刀をカナタの小さな手に差し出す。) -- カナタの祖父 2013-10-25 (金) 01:51:59
      • えっ……?(祖父がもう生い先が長くないと言う話に体を震わせる)
        お爺ちゃん! 何言ってるの!? まだまだ元気で……えっ!?
        (カナタはさらに驚く。祖父が持っていた家宝の刀。それは触れることを強く禁じられていたもので、カナタが触ろうとすれば、祖父はカナタをしかりつけたものだった。)
        で、でも、前は触っちゃダメって……。
        (祖父の目は本気であった。カナタにそれを託そうと言うのだ。自らの最後の時をそれとなく感じたために)
        ……うん! わかった、お爺ちゃん! 私、この刀を護る! 絶対に抜かせないようにする!
        お爺ちゃんの代わりに守るから……だから、だから、ずっと元気でいてね!
        (托された刀をぎゅっと握りしめ、祖父を見上げて言った) -- カナタ 2013-10-25 (金) 02:52:57
      • ああ……幼いお前にこれを託すのはとても心配だ。
        酷い祖父かと思うかもしれん……だが、これが我らの家の宿命だ。
        守れ、カナタ……その刀を誰にも抜かせないように……

        そうだな、お前が一人前になるときまでは、元気でいないとな……(くしゃくしゃとカナタの頭をなでながら老人は言った。) -- カナタの祖父 2013-10-25 (金) 03:02:12
      • うん! 約束よ! 私が一人前になった時はお爺ちゃんに試合してもらうんだから!
        (そうカナタは嬉しそうに言った。こうしてこの刀は少女へと託された――)

        (それから数か月後、カナタの祖父は息を引き取った。)
        (祖父であり、師であったものの死はカナタに大きな影響を与えた。剣術をやることを理解してくれたものもいなくなり、カナタは家族の中で孤立していった。)
        (そして、カナタは……祖父を思う強さのあまりに、祖父の思い出をあの刀へと投影した。)
        (カナタはその刀を、その刀の刀身を見てしまったのだ。抜いてはならぬ刀を――)

        (それが、八年前のことだった) -- カナタ 2013-10-25 (金) 03:09:28
  • 5年前の公園 -- 2013-10-23 (水) 03:09:21
    • (確かあれは、アーサーが組織に入った直後の事だったと思う)
      (たった5年前だっていうのに、今思い出そうとすると酷く昔に思える)
      (とりあえず……ガキの頃から飲みなれたはずの酒が嫌に苦く感じたのだけは、今でもよく覚えている)
      (馴染みのバーで、俺はうなだれていた)
      マスター、ついでくれ……もう二十歳すぎたんだから、いくら飲んだっていいだろ…… -- ユウ 2013-10-23 (水) 03:22:18
      • (夏芽・ミュラーは当時、店を継いだ直後である。今と変わらぬ微笑を、今よりも少し幼い顔に浮かべ、その日もバーへ酒を卸した後の事だった)
        (クダを巻くユウの隣に座り、懐から紙巻煙草を取り出して。慣れた手つきで火を点け、隣に微笑を向ける)
        なんだか浮かない顔だね。女の子にでも逃げられた?
        (当時から、嫌に大人びた物言いをする少年であった) -- 夏芽 2013-10-23 (水) 03:26:40
      • んだよ、夏芽か……おい、てめぇもう仕事それで終わりだろ? 酌しろや
        奢ってやるからよ
        (赤ら顔の仏頂面でそういって、カップをつきだす)
        アーサーのバカまで、レナートんところにいっちまったんだよ
        あの劉って野郎は信用ならねぇとおもうんだけどな……ったく、どいつもこいつも何考えてやがんだか! -- ユウ 2013-10-23 (水) 03:30:42
      • うん、今日は此処で終わりだね。……はは、それじゃお相伴に預かるとしましょう
        (置かれた瓶から琥珀色の液体をカップへと注ぎ、自分もショットグラスにそれを注ぐ)
        (大人しく話を聞きながら、うん、うんと続け)なるほどなぁ……
        信用ならない相手だからこそ、奇妙な魅力がある。ユウだって、妙な駄菓子にチャレンジしたくなる時があるだろう?
        駄菓子とマフィアの若頭を同列に語るのもおかしいのかも知れないけれどね。……それで、ユウはどうするのかな? -- 夏芽 2013-10-23 (水) 03:40:05
      • (注がれたグラスの中身を呷り、一息で空にしてからアルコール臭い息を吐き出す)
        俺は賭け事にチャレンジなんざしねぇよ
        するとしたら……積み込んでからだ
        (そういってまたコップをつきだす) -- ユウ 2013-10-23 (水) 03:52:23
      • 堅実だね。俺もどちらかと言えばユウに近いけど
        (突き出されたコップに酒を注ぎ、マスターに軽く腹に入れるものを注文する。そういう所は嫌味な程に気配りの出来る子供)
        年下の俺が言っても生意気だと思うけれど。レナートも、アーサーも。焦がれているよね。欲しいと思うのに、欲しいものがもう見つからない。
        ……ユウ、君も。 -- 夏芽 2013-10-23 (水) 03:57:39
      • へっ……知ったような口ききやがって
        酔ってなきゃ殴ってたかもな、今は酔った頭にその言葉がイヤに沁みらぁ、はははは!
        (自嘲気味に笑って、夏芽のはからいでマスターが出してくれたチーズを乱暴に齧る)
        ……そうさ、俺も、あいつ等も……力に焦がれていた
        でも、その力は俺達じゃあ多分……もう届かねぇんだ
        それこそ悪魔に魂でも売り渡さない限りな
        ……連中には、その覚悟があったって事なんだろう
        俺にはねぇよ
        俺は……あいつらとは違う。ただの意気地なしの臆病者だ
        あいつ等みたいに向こう見ずにはなれない、力もない
        俺じゃあ……あいつ等には届かない……
        (そういって、顔を伏せる。上ずった声を隠すように) -- ユウ 2013-10-23 (水) 04:19:30
      • あはは、生意気なのは性分、とは言ってもこれは怒られても仕方がない物言いだったね。ユウが今酔っぱらいで助かったと思うよ
        (そう言って笑い、ユウが語る弱さ、コンプレックスを静かに聞く)
        ねぇ、ユウ。俺にはね
        俺にはみんな同じに見えるよ。劉さんも、レナートも、アーサーも、ユウも。
        望むものを手に入れる為の力が欲しい。だけど、「望むもの」は具体的な物じゃあないから、自然求める物は強大な力になるんだ

        ねぇ、ユウ。君が欲しい物は、何?

        (問いかけは静かだった。15歳の少年の言葉とは思えぬ、奇妙に静かで、そして得体の知れない誘引力があった)
        それはきっと一線なんだ。誰もが無自覚に、心の裡に引いている「超えてはいけない」というライン。
        単にみんなは、それを踏み越えるのが君より早かっただけ。そう考えた事はないかい? -- 夏芽 2013-10-23 (水) 04:32:19
      • (今思えば……コイツはずっとそうだった)
        (コイツはずっと、囁くだけだった。たった一言、囁くだけ)
        (それだけで……相手を思うままに操ってきた。俺にはそう見えた)
        (コイツはそういう毒だった)
        (あのとき、どんな風に答えたのかは覚えていない。きっとレナートに酷い事を言った時と同じように、臓腑から吐き出したような、汚臭のする言葉を零していたのだろう)
        (しこたま飲んでいたせいかもしれないが、もう、その後で覚えていることは……一つだけだ)
        (そう、一つの事実だけ)
        (俺もそのとき、悪魔に魂を売り渡したという……悪夢のような確信だけが……脳裏に刻み込まれていた) -- ユウ 2013-10-23 (水) 05:07:49
      • (夏芽・ミュラーは変わらない。これまでも、これからも) -- 夏芽 2013-10-23 (水) 05:13:26
  • 10年前の公園 -- 2013-10-20 (日) 20:35:25
    • (比較的、涼しい日だったと思う)
      (初夏の隙間に差し込んだ涼風を心地好く感じられる、確か、そんな日だった)
      (まぁとりあえず過ごし易い日だったんだ)
      (それだけは間違いない) -- ユウ 2013-10-20 (日) 20:36:49
      • (その日も俺はやっぱり悪ガキで、食いつめてて、15になってもやることは10の時からかわってなくて)
        (それでも、確実に今よりはマシな毎日だった) -- ユウ 2013-10-20 (日) 20:41:39
      • はぁ……どうすっか、これ
        (公園の隅。ベンチ横の木陰で俺は途方にくれていた)
        (足元にいるのは小さな黒い仔猫)
        (数日前からここにいる奴だ。ちょろちょろ足元に纏わりついてきて鬱陶しい)
        やめろよお前、俺は何ももってねぇぞ……愛想振り撒くならもうちょっと金もってそうな奴を選べ -- ユウ 2013-10-20 (日) 20:45:57
      • (それでも日頃、此処に来る連中から何かしら貰っているせいか、何の警戒もなく、何の疑いもなく、仔猫は俺にすりよって来る)
        (人が来たら何か貰えるともう覚えてしまったのだろう。全く、いい御身分だぜ)
        にゃーにゃーうるっせぇなぁ……俺だって腹減ってるっつーんだよ! メシが欲しいなら他に誰か来るまでまってろ! -- ユウ 2013-10-20 (日) 20:50:13
      • 今日もダメだわ…差引トントン、まったくこうシケてると腹まで涼しくてダメだわ
        (白い紙袋片手に木陰に座り込む。子猫が紙袋に興味を持つのは当然のこと。中には…)
        今日の稼ぎだけじゃ、飯はこれだけだなユウ(1つのサーモンサンドを半分に千切り、寄越す) -- レナート 2013-10-21 (月) 21:51:45
      • 世知辛いもんだな……ほら、俺のほうはこんだけだ
        (そういって、レナートに渡すのはやっすい炭酸飲料だ。1人1本は無理なので飲み回しである)
        (そして、サーモンをちょびっとだけちぎって仔猫にくれてやる)
        ほらよ、お前にもおすそ分けだ。今度魚屋からアジの1匹もギってこいよな -- ユウ 2013-10-21 (月) 22:03:22
      • …あぁ、すげぇわかる、この…色って感じの味。舌見て見ろよ、色めっちゃついてる
        (口を開けて舌を出して見せる。んでまた返す)
        先行投資っていうんかなこういうの…(パン一切れ千切って子猫にやる)
        俺は今度なんて言わないから、来年ぐらいにマグロ持ってこいよマグロ
        あぁー腹いっぱい飯くいてぇなぁー -- レナート 2013-10-21 (月) 22:06:06
      • うわぁ、引くほど真緑だわ。宇宙人みてぇ。多分俺もそうなんだろうな
        (べーっとしながら受け取り、最後の一口を飲み干す。内容量の少ない炭酸飲料は僅か一往復でなくなった)
        俺だって腹一杯くいてぇよ……こうさー、パンとかをこうがっがっとかっこんでぐいぐいぐいっとスープで流し込んでさぁー
        ……むなしいわぁ……おい、もう何もねぇぞチビ
        俺とレナートの貴重な食糧を差し出したんだか、もう強請ったって何もでねぇぞ
        これ以上罪を重ねるのはやめろ
        (などと嘯きながらベンチでぐだーっとする) -- ユウ 2013-10-21 (月) 22:11:47
      • メロンがこんな味ではないのは俺にでもわかる…
        あーあーマジもんのメロンくいたいなぁ。生ハムメロンとか食いたい
        あと酒だよ酒、酒と肉だよ男なら。んで全部他人に用意させるの。ハハハ、ボーイ冗談はいけないよ みたいなヒゲつけてさ
        虚しい…公園の雑草でもサラダなんてつくれねぇこの世の中間違ってる
        (芝生に転がって腕枕であくびして、伸びをする)
        コイツ絶対メスだわ…たかるだけたかって何もしやしねぇ、そういう女には関わりたくないぜ -- レナート 2013-10-21 (月) 22:25:30
      • マジかよー……あー、ほんとだわ、コイツ、メスだわ
        (ぶらーと抱き上げながら横になって)
        雑草っていえば……はっ!? レナート!
        (がばっと起き上がり、真顔で)
        以前聞いた事があるんだが……食える雑草もあるらしいぞ? 試してみるか!?
        なんか、それっぽい色とか匂いの奴ならいけるんじゃね?! -- ユウ 2013-10-21 (月) 22:34:27
      • マジかよ!雑草だろ!?いけるのか!?いってみるか、ちょっと片っ端からかじってみればいけるだろ
        こう…やわらかい葉だよ、これ、これちょっとお上品じゃね?(モソモソ) 苦ッ ペッ!クソッ! -- レナート 2013-10-21 (月) 22:38:36
      • 見た目じゃねぇよレナート、やっぱり匂いだ匂い
        人間味覚と嗅覚は近いものだ、みてろ、このいかにもスパイシーな匂いがしてるやつならきっと……ああぐああああああ! し、舌が! 舌が痺れる……! もしかして毒かこれ?! -- ユウ 2013-10-21 (月) 22:50:11
      • 吐け!吐け!吐いて水流しこめ!死ぬぞ!
        まてよ、薬草も生えてるはずでは…?なんかこう、それっぽいのを口にいれろ!薬草がどこかにあるはずだ!
        (結局公園に薬草なんてあるわけなく、水をしこたま飲ませてことなきをえたんだったと思う)
        (何もなかった、何も手に入らなかった。満足するときなんて無かった)
        (それでも俺達はあるものを分け合い、なければ考え…)
        (一生懸命生きていた)
        (俺達は、生きていた…) -- レナート 2013-10-21 (月) 22:54:01
  • 10年前の公園 -- 2013-10-19 (土) 22:01:38
    • (6月のある日。あれは、酷い雨の日だった)
      (そんな日も俺は公園にいた。他に行く場所なんてなかったから)
      (勿論、傘なんて持っていない。雨の日の傘はよく売れるからだ)
      (でも、その日は傘を売ってしまった事を、ほんの少しだけ俺は後悔していた) -- ユウ 2013-10-19 (土) 22:57:01
      • おい!何やってんだよ!とっとこ入れ入れ!
        (公園の一角、木々が植えられた雑木林から手招きする)
        (そこには木の枝にひっかけられた…ブルーシートで作られた、屋根と壁があった)
        抑えが足らねェんだよ、とっとと手貸せ! -- レナート 2013-10-19 (土) 23:03:21
      • (そう、傘があればせいぜい骨子が臨時秘密基地の増設程度にはつかえたろうにと)
        うるっせぇなああ! 今はいったらこっちの端が吹っ飛ぶだろうが! なんか尖ってるもんねぇか、釘みたいなのよぉ!
        あと何人かいりゃあもうちょっとマシになるんだけどな……レナート! そっちなんか太い枝とかねぇか?! あったら投げろ! -- ユウ 2013-10-19 (土) 23:08:39
      • おいおいおい飛ぶわ、こっち やばいやばい!
        あぁ?煉瓦しかねぇよ!ゴミ箱になんかなかったのかよ!
        柵、柵だわ柵!柵もってこいよ!あれとがってるし丈夫だからいけるだろ
        クソ、こんなじゃ火つけるなんて先の先だぜ…
        (そう、臨時秘密基地という名前の行く場のない俺らが作った仮設小屋…家無しの家)
        (今まで2、3度撤去されてるがそれでも俺達はその度に組み直し、仕舞いには役所が諦めた場所) -- レナート 2013-10-19 (土) 23:12:11
      • さっき収集車きちまったから今日は何もねぇよ! くっそ、そんなに強い風ってわけでもねぇのに歯がゆい!
        柵か! グッドアイデアだ、花壇からそれらしいのギってくっか!
        ……でもどっちが?(どちらか手を離したら、風でブルーシートが飛ばされてしまう。強風ではないのでそう遠くまで行きはしないだろうが、それでも面倒な問題だ) -- ユウ 2013-10-19 (土) 23:16:09
      • …お前行けよ、お前来たばっかりだし寒いだろ、体温めてこいよダッシュで -- レナート 2013-10-19 (土) 23:22:08
      • ……いや、てめぇがいけよ。ずっとここでシート抑えてたんだから体力有り余ってるだろ?
        (醜い面倒の押し付け合いである) -- ユウ 2013-10-19 (土) 23:23:19
      • …なら二人同時にいくか?柵を一本ずつかっぱらって、ブルーシートを回収してここに戻る
        どうだ、公平で悪くないだろ? -- レナート 2013-10-19 (土) 23:24:44
      • ……まぁ、このまま雨に濡れ続けるよりはマシだわな……
        じゃあいくぜー? いっせーの…… -- ユウ 2013-10-19 (土) 23:25:44
      • せっ!(花壇の柵に向かって駆け出す。ブルーシートは飛ぶ!) -- レナート 2013-10-19 (土) 23:28:15
      • うおおおおおおおお!(すっとんだブルーシートを尻目に花壇へとかけ出し、柵に手をのばす)
        (奇しくも、レナートと同じ柵に狙いを定め)
        アレは俺の獲物だぁあああああ!
        (そして早速脱線する) -- ユウ 2013-10-19 (土) 23:29:51
      • ざっけんなコラァァァア!俺が目ぇつけてたんだから俺のに決まってるだろうが!手を離せやあああ!
        (そして飛ぶ他のブルーシート) -- レナート 2013-10-19 (土) 23:32:30
      • うるせぇえええ! お前はあっちのちょっと遠くにある方を手にとりゃいいだろうが! よし、こうなったらあれだ、これを一度ここにおいてからよーいどんで取りにいってビーチフラッグよろしく……はっ?! いかん、完全に脱線してた
        (唐突に我に帰る)
        まぁいいや、枝振りのいいの手にはいったしこれで俺等の秘密基地もまた……

        おい、レナート、俺たちの小屋どこいった? -- ユウ 2013-10-19 (土) 23:38:31

      • ……?
        あ?
        どこだ…?だってお前俺らの足跡の先に…
        ない…ぞ? -- レナート 2013-10-19 (土) 23:41:13
      • ない……な……
        って、いってる場合じゃねぇ! さがせ!! 柵はそのへん刺しとけ!!
        俺は向こう、お前は向こうをさがせ! 見つけ次第また設営にとりかかるぞ! ちっくしょう!
        (いつも、あの頃はそんな馬鹿な事ばかりしていた)
        (それだけで、精一杯で……それだけで、満たされていた)
        (そう、あの頃は、そうだった) -- ユウ 2013-10-19 (土) 23:49:06
      • くそっ!なんであんなところに引っかかってるんだよ!おいユウ、手を貸せ!肩車だ!
        (あの時はいつも何かに向かってた。毎日何か、満たされていた)
        (毎日が、忙しかった)
        (俺達は…いつも駆け出していた) -- レナート 2013-10-19 (土) 23:51:57
  • 約15年ほど前の出来事 -- 2013-10-17 (木) 23:06:46
    • (その年は例年よりも少し肌寒く、桜の顔見せは遅かったように思う)
      (私は窓辺から噴水に揺れる花びらを時折楽しみながら、いつものように鍵盤を弾いていた)
      (いつ始めたかは定かではないけれど、今ではこの時間が何よりも幸せ)
      (将来はピアノの講師か演奏家か……その辺りかなぁ) -- シルヴィア 2013-10-17 (木) 23:07:49
      • (そして公園にいて、響く音色からすぐさま何かの気配を察知する。捨てられた古着を詰めて着る少年が感じ取る)
        …ハイソサエティな金の気配を感じる -- レナート 2013-10-17 (木) 23:11:10
      • (同じく、ボロよりは少しマシ程度の作業服を無理矢理着た少年が、隣で頷く)
        ブルジョワジーって感じだな……聞いてるだけでポッケに手をつっこみたくなるぜ
        当然相手のな -- ユウ 2013-10-17 (木) 23:13:41
      • …行くか〜〜〜〜〜〜〜〜!
        なぁにちょっとほら、教養の深みに行くだけだわよ
        (履きつぶされた汚いスニーカーで地面を蹴ってベンチから立ち上がり、ピアノの音色を辿っていく) -- レナート 2013-10-17 (木) 23:21:17
      • (少し疲れてきたから、メイドのフラニーにお茶を頼んだの。お砂糖は2つ)
        (甘いものに慣れると太るから止めなさいってお母様はよく言うけれど、やめられないものは仕方ないわよね)
        (ついでに焼きたてのサブレでもあれば、それだけでこれ以上ない幸福を感じていられるのに)
        (彼女は焼き菓子がつくれないと言うの。……がっかり)

        覚えさせるのも手かしら……?

        (私は椅子に凭れ掛かりながら窓の外へと目を向けた)
        (そこには小さな二人が、何故かこちらを見ていたのよね。というか、目が合ったというか)

        ……あら。何か用? -- シルヴィア 2013-10-17 (木) 23:21:51
      • (応と返事を返して、踵の潰れたボロ革靴で擦るように歩く)
        (この頃のユウとレナートはだいたいいつもこうしてつるんでいた。2人でいるほうが何かと楽だったからだ)
        (なにせ2人でいれば片方は何かにつけて囮に出来る。これは重要なことだ)

        ん? おい、レナート。奴さんこっちに気付いたみてぇだぞ
        もしかして、俺等感づかれるほど今くせぇのかな? -- ユウ 2013-10-17 (木) 23:26:55
      • (ひどい話だがどっちかを囮にするなんてこのころはザラだった。それでもつるんでいたのは楽だからというのもあるが)
        (囮にした後でも必ず助け、見捨てることなんてなかったから)
         
        やべぇな、噴水で洗ってくるべきだったか?めっちゃこっち見てるじゃん。
        とりあえず笑顔だよ笑顔、ピース!ピース!ほら手を振れよユウ!
        俺だけだと俺がバカみたいだろ -- レナート 2013-10-17 (木) 23:29:55
      • (そう、あの頃は、そうやって何でも助け合うのが当たり前だった)
        お前がバカなのは今にはじまった事じゃねぇだろ
        でも笑うのは大事だな、え、えーと……こうかな?(貴族の真似して手をふりながらにごり) -- ユウ 2013-10-17 (木) 23:34:32
      • (勝手に抜け出しちゃまた叱られちゃうし、仕方ないよね……少しはしたないけれど)
        (そう思って私は窓から身を乗り出して、柵の向こうの二人に話しかけることにしたの)

        ああ、ごめんね。勝手に外出ちゃダメだって言いつけられてるから、窓から失礼するね。
        ねえ、君たちこの辺の子? お家は? 何処の屋敷に住んでいるの? -- シルヴィア 2013-10-17 (木) 23:36:13
      • ぼんじゅーる、れでぃー(精一杯のキメ顔で恰好を付ける、最高にダサイ台詞で)
        俺達はフリーランス…ただのアウトローだ。そこらへんでブラついてたら素敵な音色が聞こえてね…つい足を
         
        おい笑うなよユウ!俺聞いたんだぞコレでイケるって! -- レナート 2013-10-17 (木) 23:40:28
      • (唖然とした顔) -- シルヴィア 2013-10-17 (木) 23:43:40
      • ぎゃはははははははは! 何がぼんじゅぅーるだよ! 誰から聞いたんだよそんなでたらめ!
        こういう時はこうすんだよ確か、おいみてろ
        (前髪ふぁさぁってしているつもりだけどがさがさの髪がふぁさぁとかなるわけない)
        よぉ、仔猫ちゃん、俺達はアブナイホシ……いや、デカ? まぁどっちでもいいやとにかく危ないんだぜ
        アンタみたいな屋敷でノウノウと暮らしてるツバメじゃねぇんだ。火傷しないうちに有り金よこしな
        (ドラマだかなんかで聴いた台詞をそのまま言っているので色々間違っている) -- ユウ 2013-10-17 (木) 23:44:00
      • え。 えー……? な、何を言っているのかサッパリわからないわ!
        お外では今そんなのが流行っているのかしら……ごめんなさいね、面白い返し方がわからなくて……。
        ……あっ。 それとも私、脅されてる? -- シルヴィア 2013-10-17 (木) 23:51:33
      • おいユウてめぇ!どれも外れじゃねぇか!あ、あーえぇとちょっとまってお姉さん今考えるから
        くっそこんなことならもっとなんかこう…なんかこう、なにかを読むべきだった!教養の深みに陥ってるぞ!
        なぁお姉さんなんかないのこういう時にいうこう…台詞! -- レナート 2013-10-17 (木) 23:56:31
      • ば、バカな……!? 深夜にオフクロに隠れて見てたドラマじゃこれで当たりのはずなんだが……!
        そ、そうだ、それだレナート! わかんねぇなら答え合わせしちまえばいいんだ! やい姉ちゃんこういうときどういうのが正解なんだよ! 教えろよ!
        (最早支離滅裂だが、彼等は大真面目である) -- ユウ 2013-10-18 (金) 00:01:21
      • 無理しなくても大丈夫よ。他に誰も見てないから。別にちょっと変な空気になったぐらいで……ねえ?
        (私が振り向くと、茶を運んできたキャシーまでもが含み笑いをしていた。ああ、なるほど! これが正しいリアクションだったのね)
        (私もつられて笑ったわ。ああ!でも二人は少し面白くなさそうな雰囲気。ちょっと選択肢を間違えたのかしら?)

        そうだ、こんなところで立ち話も悪いでしょう? テラスで良かったら招待するわ。 このお茶おいしいのよ?
        まるで血のような色合いからその名も……ってやだ、これじゃホラーだわ。 -- シルヴィア 2013-10-18 (金) 00:01:37
      • おいこれ俺知ってるぞ!?ヤカタモノだ!吸血鬼の本拠地に来ちまったよ!
        紅茶の変りにお前らの血を吸うってヤツだぞやべぇ!
        (鳴る腹の音)
        いただきます(キリッ -- レナート 2013-10-18 (金) 00:04:55
      • バカいえレナート、こういうのは風呂入れだの体にバターを塗れだのいわれてからビビればいいんだよ
        今は御相伴に預かろうぜ
        そう、今はな(きりっ)
        (彼はこれがかっこいいと、当時は思っていた)
        ヤバそうになったらこのねーちゃん人質にとって逃げようぜ
        そういえばねーちゃん名前はなんてぇんだアンタ? -- ユウ 2013-10-18 (金) 00:08:26
      • 俺が当てよう。ずばりジュリアだ… -- レナート 2013-10-18 (金) 00:11:06
      • じゃあ俺はマリアだ -- ユウ 2013-10-18 (金) 00:12:16
      • ぶっぶー。どちらもハズレですー。 私の名前はどちらでもないわ、シルヴィアよ。
        お父様が付けてくれたの。 同じ名前の花から付けたそう。
        私は実物は見たことないけれど……本の中では綺麗だったなあ。
        お父様は私に可憐であってほしいと思って名付けたのかしら? -- シルヴィア 2013-10-18 (金) 00:25:05
      • おしい、アだけあってたというのに…!
        俺はレナート、名前は俺が付けた!俺だけの名前だ!
        ていうかシルヴィアねえちゃんよぉ俺に聞くなよ!?俺は姉ちゃんのパパじゃないぜ…
        でもシルヴァーみたくてかっこいいと思う -- レナート 2013-10-18 (金) 00:37:53
      • レディに対してかっこいいっていうのは褒め言葉なのかしら……? -- シルヴィア 2013-10-18 (金) 00:40:45
      • 俺はユウだ。useless(役立たず)とかyou(おまえ)とかっていっつもいわれてるからそれが俺の名前だよ
        で、ねーちゃんの名前の由来の話しだっけか? 俺だってしらねぇよ。お前のとーちゃんにきけよねーちゃん
        しかし、その様子だと本当に箱入りって感じみてぇだな。かー! うらやましいったらねぇぜ!
        ああ、そうだ、じゃあこういうのどうだよねーちゃん
        俺等が面白おかしく外側の話をしてやる。あんたは対価としてメシと茶を俺等に寄越す
        悪くない取引だとおもわねぇか? -- ユウ 2013-10-18 (金) 00:45:49
      • このクッキーうまっ! -- レナート 2013-10-18 (金) 00:47:53
      • 私は別に構わないわ。でも、本当に私を満足させてくれるだけの面白い話が、あなたたちにできるのかしら?
        ほら、どうなの? 何か取っておきの話は? -- シルヴィア 2013-10-18 (金) 00:53:47
      • 吸血鬼の女が待ち受ける屋敷のクッキーうまいってのじゃだめ?あっお茶おかわりで
        最近で言えばあれだなー大根歩きが出たのは一昨日だっけ?ミミアルキの亜種の -- レナート 2013-10-18 (金) 00:59:48
      • えっ何それ! 私そんな生き物知らない……っ! -- シルヴィア 2013-10-18 (金) 01:01:57
      • ああ、ありゃ傑作だったな
        他にも色々あるんだぜ、シルヴィアねーちゃん
        外の世界には色々な事があるんだ、俺達屋敷もねぇし金もねぇけど毎日よろしくやれてんのは色々あって暇しないで済んでるからなんだよ
        他にも色々あるんだぜ、とっておきの話がさ。早速だけどついこの前あった……
        (それが、俺達とシルヴィアとの出会いだった)
        (あの時は、得難い友がまた1人増えたと無邪気に思えた)
        (でも今は……あの出会いすら、後悔の種でしかない)
        (出会わなければ、俺もアイツも……きっと変わらずに済んでいたんだ)
        (きっと) -- ユウ 2013-10-18 (金) 01:05:30
      • ミミアルキっているだろ?こう、耳で歩く砂漠の国の神みたいなアレ(チョキのポーズをテーブルに突き立てて歩く様子を再現する)
        あれの顔が、ダイコンに張り付いてるんだよ。ダイコンが進化して歩いて喋るらしい。俺聞いたんだよ
        ブンシィィィィって鳴くの。ちょっと漏らしかけた、ごめん漏らしたあんとき
        (シルヴィアは嘘だか本当だか確かめようのない話を笑って聞いてくれた)
        (だから俺も、なんでも話した。話せることが楽しくて…話すために何でも見つけて、聞いた)
        (楽しかった。ちょっとした生きる間の時間が輝いて見えるくらいに)
        (そう、だからこそ…失った時)
        (何よりも世界が暗く感じたんだと…俺は思う) -- レナート 2013-10-18 (金) 01:10:46
  • ━━それは八年前の出来事 -- 2013-10-17 (木) 00:07:57
    • http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp026841.jpg -- 2013-10-17 (木) 00:08:50
      • http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp026842.jpg -- 2013-10-17 (木) 00:10:12
      • http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp026843.jpg -- 2013-10-17 (木) 00:14:34
      • http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp026844.jpg -- 2013-10-17 (木) 00:35:47
  • 8年くらい前の公園 -- 2013-10-16 (水) 01:05:28
    • (春先。まだ肌寒い季節だった気がする)
      (俺はいつものように公園でクダを巻いていて、いつものようにパンの耳を齧っていた)
      (この時期、昼間は公園ではずっと焚き火が焚かれていた。夜も結構な頻度で焚かれていた。寒いので誰かが勝手にはじめて、勝手に維持されるのだ)
      (相も変わらずロクな仕事にありつけてなかった俺はゴロツキのままで、相も変わらずすきっ腹を抱えていた)
      ……たまにはパンの耳じゃないもんも食いてぇな -- ユウ 2013-10-16 (水) 01:09:38
      • (春先に公園を通りかかる男が一人)
        (時々公園で見かける、この街のマフィアの一人。劉 暁明と、名を知っていることもあるかも知れない)
        (自分が求める理想に邁進する彼は、年若くして組織の区画を一つ任されていた急進派の一人だった)
        (噴水の近くに陣取ると煙草を銜え、懐のライターを探していた) -- 劉 暁明 2013-10-16 (水) 21:55:53
      • んじゃ、別のモン食おうじゃねぇか。見ろよちょうどいいカモがやってきたぜ
        (新たな来訪者。自分より上そうではあるが、年若い人間を顎で指して笑う) -- レナート 2013-10-16 (水) 21:57:57
      • !? お、おい、レナートやめとけ! アイツはやべぇって!
        そこらの小金持ちとはワケがちがうんだぞ!?(そう小声で忠告する。当然 劉 の方は見ない)
        (目を合わせただけだってどんな因縁をつけられるかわかったもんじゃない) -- ユウ 2013-10-16 (水) 22:09:48
      • (懐から古いライターを取り出すと、ゆったりとした動きで煙草に火を点す)
        (深く肺腑に紫煙を吸い込み、レナートとユウに背を向けてゆっくり歩き出して行く) -- 劉 暁明 2013-10-16 (水) 22:14:56
      • それぐらい俺にもわからぁ。だが考えて見ろよ、噂通りならそんなナラしたやつがこんな公園でお時間潰すか?
        お前も俺の気配を消す技、知ってるだろよ。見てろよユウ。今日はまた肉だよ肉。カモ肉おいしくごちそうさんだ
        (そう言うとふっとうつむき加減にゆっくり焚火から離れて劉に向かっていく)
        (静かに気配をけし、突然ぶつかり財布を抜き取るために) -- レナート 2013-10-16 (水) 22:20:23
      • お前のそういうすぐ調子乗るところが心配だっつってんだよ!!
        おい、レナート! ああ、くそ! 俺はしらねぇからな……!
        (いいながらも、懐に手をつっこみながら動向を見守る)
        (いざという時のためだ) -- ユウ 2013-10-16 (水) 22:22:34
      • (レナートが接近した瞬間、懐に伸びた手を掴み)フ……いい度胸だ。
        (無表情に公園の地面に向けてレナートを投げ飛ばし)
        気配を消す手段を知っているのか……だがまだ甘い。 -- 劉 暁明 2013-10-16 (水) 22:29:26
      • (言葉も出なかった。気づいたときには背中から公園の地面に叩きつけられて)
        (太陽が目の前にあった。仰向けに、どこまでも澄んだ空と、俺が吐いた白い息が見えた)
        (有り得なかった。どんなヤツでも俺の気配を感知することなんでできたヤツなんていなかったのに)
        (俺は、ただ非力に地面に転がっていた) -- レナート 2013-10-16 (水) 22:33:29
      • レナート!!(叫ぶと同時に、懐から手を出して駆け寄る)
        (だめだ、不意打ちでどうにかなるような相手じゃない。そうなればもうすることは一つだ)
        す、すいません! うちのツレがとんでもないことを! どうかお許しを!
        (即座に地面に頭を擦りつけて、謝罪する。もうこれしか手が無い。腕の一本は覚悟しなければならないだろうが、それでもレナートが死ぬよりはいくらかマシだ) -- ユウ 2013-10-16 (水) 22:35:41
      • (謝罪をするユウを前に口元に笑みを浮かべ)……謝る人間の顔じゃあないな。
        お前は懐にとっておきを隠し持ってる、という顔をしている。いざとなれば躊躇いなく牙を剥ける人間だ。
        (レナートを前に銜えていた煙草を離し)そこで倒れているお前も筋は悪くない。だが惜しいな……
        こんなところで燻っているようでは、先も高が知れているというものだ。(怒っていないのか、余裕を持った態度で)…もう土下座はいい。 -- 劉 暁明 2013-10-16 (水) 22:41:16
      • (その声が、親友の声が、男の声が現実に引き戻す。そして何よりもまず、俺は立ちあがった)
         
        なぁアンタ!厳龍の人なんだろ!俺を組織に入れてくれよ!
        何でもする!頼むよ! -- レナート 2013-10-16 (水) 22:45:11
      • (何とか、不興は買わずにすんだ。すぐに引き上げようとレナートの腕をひいたそのとき、コイツはとんでもない事を口にしはじめた)
        おい!? 黙れレナート! 折角許してもらったのに余計なこというんじゃねぇ! 殺されるぞ!
        す、すいません旦那! コイツちょっと頭がおかしくて……すぐに引き上げますんでどうぞ、どうぞ平に……! -- ユウ 2013-10-16 (水) 22:48:54
      • …いかにも私は厳龍の人間だが?(ユウを手で制し)組織はこの公園ほど甘くはない。
        ただのチンピラでは食い殺される末路だけが待っている………
        ……お前は…(煙草を地面に捨てて踏み消し)狼になれるか? ただの走狗ではなく、私は狼を求める……何でもやると言ったんだ、それくらいの気概を見せてもらわなければな。 -- 劉 暁明 2013-10-16 (水) 22:52:28
      • なる…俺は、力が欲しい!強く、ただ強い力が、強く!そのためなら俺はなんでもする!
        俺はここでネズミのまま死にたくないんだ!!(ただただ何ものにも捕らわれない、純粋な願いと意志が口から飛び出していた)
        (ごまかしのない、純粋な強さへの…力への願いが) -- レナート 2013-10-16 (水) 22:56:13
      • (レナートの慟哭ともとれる内情の吐露に……俺は最早何も口を挟めなかった)
        (痛いほど、それが理解できたからだ)
        (俺達には、力が無い。力がないから、いまこうなっている)
        (それでも、俺は何処かで満足していた。今の生ぬるい現実に満足していたんだ)
        (でも、コイツは違った)
        (コイツは……もっと先にいこうとしていた) -- ユウ 2013-10-16 (水) 22:58:32
      • (少年の心情吐露に満足げに頷く。求めていた若くて我武者羅で無軌道で熱い力がそこにあった)
        ……来い、組織で仕事をさせてやる。最初は下っ端からだが、私が口利きをするんだ。使い捨てではない。
        (背を向けて歩き出し)来るというのであれば、名を名乗ってから私について来るんだな。
        (そのまま公園を後に歩き始めて) -- 劉 暁明 2013-10-16 (水) 23:01:48
      • レナート!俺はレナートだ!(顔を輝かせるような、新たな道を前に…その先に進む、暁の光を目に映し笑う)
        ユウ、お前も来いよ!おふくろさんのことだってある、このままじゃいつか使い潰されて死ぬだけだぞ!俺と来いよユウ! -- レナート 2013-10-16 (水) 23:04:51
      • (野望に輝くレナートの横顔は……眩しかった)
        (俺のそれとは違う、俺はそのとき何と答えたか、覚えていない)
        (だが、口汚い言葉でアイツを罵って、その場を逃げ出したんだ)
        (まだあの頃の俺には……覚悟なんてなかったんだ) -- ユウ 2013-10-16 (水) 23:34:06
      • (別れ。冷たい言葉が俺を打つ。今思えばあの時が最初だったのかもしれない)
        (袂を別つ最初の時。次はあの時エレベータの前で…)
        (もしかしたら俺達は最初から同じ道を歩いていなかったのかもしれない)
        (そして俺はその日から厳龍という組織の一人になった)
        (ユウと、アーサーと彼女…馴染みのアイツらと別れて劉と共に、駆けはじめたんだ) -- レナート 2013-10-16 (水) 23:39:18
  • 10年前の公園 -- 2013-10-14 (月) 23:28:14
    • (暑い、夏の日だった)
      (あの頃の俺はいつだってスカンピンで、既に犯罪紛いの事に手を染めていた)
      (それでまだ悪ガキのレベルで済んでいたのは、ここが毎日誰かが死ぬ冒険者の街だからだ)
      (孤児なんて掃いて捨てるほどいる。治安だって二親揃ってる奴ばかりいるような場所じゃなけりゃあ、御察しってもんだ) -- ユウ 2013-10-14 (月) 23:34:03
      • あ”ー……あづい……(やっすい棒アイス片手に日陰のベンチで休んでいる)
        (仕事帰りなので、作業用のデニムとタンクトップ姿のままだ)
        (基本金がないので、半端に暇を持て余せば公園以外にいくところはない。この頃のユウはいつもこんな感じだった) -- ユウ 2013-10-14 (月) 23:39:48
      • おいユウ!何シケた面してるんだよ。またつまらねぇ仕事してやがるな?
        (明らかに品性の欠片もない分厚い財布を手に笑う。もちろんレナートやユウのような人間が持つ財布ではない)
        俺は上々だったぜ、まったくキの抜けた金持ちってのはいけないねぇ溜めこんで -- レナート 2013-10-15 (火) 00:52:12
      • オイオイオイ
        お前死ぬわ
        いや、割りと冗談じゃなく死ぬぞてめぇ!?
        見るからに腐ったロリコン親父が持ってそうな奴選びやがって……噛み付く相手は選べっていっつも口すっぱくしていってるだろうが!
        (明らかに、現実的かつ先端まで余す事なく充実している今にも爆ぜんばかりの分厚いサイフを見てそう忠告する)
        (あくまで忠告である。それが悪いなどという事は決してない。そういう連中だ)
        まぁいいや、おい、臨時収入あるならなんか驕れよ
        今日は1日クソつまらねぇ荷物運びやらされてハラへってんだよ -- ユウ 2013-10-15 (火) 00:57:14
      • 見栄っ張りってのはダメだわ。こんな金、見せびらかすためにしかつかわねぇしよ
        (抜くだけ抜き取ってそこらへんに放り投げる。無論噴水へ寄付だ)
        豚にゃ俺を捕えられねェよ。俺は鼻が聞くんだ。
        しゃぁねぇなぁ、前はバーガー半キレずつだったし、今日は豪勢に行きますか?
        つっても身なりのいい店なんか行けるわきゃないが
        オラッ食いたいものを言えオラッ!札束で殴るぞ!殴るわ -- レナート 2013-10-15 (火) 01:00:53
      • いてぇ!? 俺じゃなくてこれからいく店の人間にしろやクソが!
        あと、食いたいもんなんてそりゃおめー当然肉にきまってんだろ。勿論豚とか鳥じゃねーぞ、牛だ牛
        店にいくなんて勿体無くてアホらしいし17番街の肉屋いこうぜ、そんで塊で買ってきてここで焼くんだ
        バーベキューと洒落込もうぜ
        (当然きちんとしたバーベキューセットはないが、どうにでもできる) -- ユウ 2013-10-15 (火) 01:07:17
      • 一頭行くか?行くか一頭?丸ごとやるか牛を!よっしゃ肉だ肉!
        知ってるか?どんな健康栄養食より肉ってのは血を作るから血がサラッサラになるんだとよ
        肉マジやばい(既に足は肉屋へ向かってる) -- レナート 2013-10-15 (火) 01:09:49
      • マジかよ! 俺は牛肉でしか摂取できない幸せ成分があるとも聞いたぜ、すげーな肉
        (肩で風を斬りながら肉屋へ向かう。悪ガキで名の知れた彼等があるけば、普通の人等は避けて通る)
        そうだ、こんなクソ暑いんだからコロナも欲しいなぁ
        ギンギンに冷えた奴 -- ユウ 2013-10-15 (火) 01:11:10
      • (俺はそんな二人を見ているだけで楽しかった……両親が死に、塞ぎ込んでいた心をこじ開けてくれたのも、彼らだった)
        (俺はまだ小さくて、この街のこともまるで知らずにいた。でも……それでもよかった)
        (二人がいて、姉さんがいた。あの頃は……幸せだった) -- アーサー 2013-10-15 (火) 01:14:12
      • ユウ、君はすごいね! あんな苦いものをよく飲めるよ……。 僕には無理だな。オトナになったとしても飲める気がしないよ。
        (俺はいつも、二人を見かけるたびすぐに後ろをついていった。このようにして。それが、俺の日常だったから) -- アーサー 2013-10-15 (火) 01:15:35
      • おいおい、アーサー、コイツを美味しく飲めないなんて人生損してるぜ?
        お前は名前だけは立派なんだから舐められないようにしねーと駄目だぞ! 丁度いいや、今日は少しでいいから飲めよ!
        肉とコロナの相性は最高だぞ、昔の偉い人も多分どっかでいってる!
        (そういってがしがしとアーサーの頭を撫でる)
        (あの頃は、それが当然だった。当たり前だった) -- ユウ 2013-10-15 (火) 01:18:45
      • これが…大人の味ってヤツさ…
        (肉屋の帰り、肉塊を三人で抱えて酒も持って公園へ。無論肉と酒以外持ってない)
        アーサー、覚えておけ。男ってのはなぁ…酒が美味くのめて一人前なのさ…
        (みてな、とコロナを開けて口を付ける。男のダイナミックさを見せつけるために)
         
        (噴きだす)
        ってなんじゃこりゃあああああ!炭酸抜けきってるじゃねぇかああああ! -- レナート 2013-10-15 (火) 01:18:55
      • あははは! 今吐き出した分で普段食べてる1日分だよ!
        そう考えるとこの巨塊は何日分……? ねえ二人とも! い、一度に焼いちゃって大丈夫かい?
        誰かに取られたりしないかな!? -- アーサー 2013-10-15 (火) 01:21:29
      • あぁああああ!?(自分も口をつけて)

        (噴出す)

        んだよぉこりゃあああああ! 炭酸の抜けたコロナなんて牛のションベンみてぇなもんじゃねーか!
        おい、どういうこったレナート、これ振り過ぎたんじゃねーのか!? -- ユウ 2013-10-15 (火) 01:22:47
      • そういうところがダメだっつーんだよアーサー! 男ならがっといっちまえがっと!
        つか、そんな肉塊とっといても保存する手段も技術も俺等もってねーから今食うしかねぇんだよ、全部焼くぞ! 
        とられそうになったら逃げるか全部口につめるかちょっとだけ分ければいい -- ユウ 2013-10-15 (火) 01:24:20

      • クソァ!肉運んでて忘れてたのかよ!
        コロナ全部炭酸抜けきってるじゃねぇか!
        ユウ、アーサー!全部焼くぞ!こうなったら飲み水なんざ噴水ので十分だわ!空き瓶にくめくめ!(バシャバシャと噴水に空き瓶突っ込んで飲み水にした) -- レナート 2013-10-15 (火) 01:29:19
      • (暑い、夏の日だった)
        (直射日光に照らされた俺たちは、目の前で肉汁を垂らす塊のように、じりじりと焼かれていた)
        (手には飲めもしない気の抜けたビールと、乱雑な味付けのステーキ。子供の胃袋にはどう考えても刺激的過ぎたんだろう)
        (ああ……今でもたまに思い出すよ。俺は思わずくさっぱらに吐き出して、こっ酷く怒鳴られたもんだ)
        (でも……旨かったんだ。不思議と) -- アーサー 2013-10-15 (火) 01:29:48
      • (そう、茹だる様な夏の日差しの下で、俺達は笑っていた)
        (盗んだ金で買った肉を噴水の水と不味いコロナで流し込んで、笑っていた)
        (どうみたって今より酷いものしか食ってない)
        (でも……あの時食ったあの肉の味が、今でも俺は忘れられない) -- ユウ 2013-10-15 (火) 01:33:34
      • (何もない、何もいない。そんなあの時はひどく無様だった)
        (何も失うものなんてないほど、ないものばかりで)
        (それでも今よりずっと、俺達は持っていた)
        (今はそれしか、思い出せずにいる) -- レナート 2013-10-15 (火) 01:36:17
  • 過去の公園 -- 2012-10-08 (月) 00:43:05
  • 過去の公園
    • 黄金歴221年 1月 -- 2012-10-07 (日) 21:04:38
      • (雪だ。雪が降っている。
        ここ数年は温暖化の影響か町に雪が降ることも珍しくなっていた。一年に一度降るかどうか、と言ったところか。
        こんな季節でも子供は元気なもので、雪が降っても外で遊ぶことは多い。むしろ降っているからこそか。
        しかし時期が悪い。年の明けは家族と過ごすことが常だ。初等教育も終えていない小さな子供ならば、なお。
        誰を待つ、というわけでもない少年はただ一人、ベンチに座って積もりゆく白い落涙を眺めていた)
        ……暇だな。誰もいないジャン。
        (大きな怪我をして病院に運び込まれたのが一週間前、丁度10歳の誕生日を迎えてすぐのことだ。
        誕生日を病室で過ごす、という最悪の事態は免れたが、それでも病院で年を越すことは、言い知れぬ空しさを感じさせた) -- セイヤ(10歳) 2012-10-07 (日) 21:05:15
      • (ちびっこはこの日も1人で留守番だった。父も母も仕事が忙しくて、今年はまだ1回しか顔を合わせていない。
        家には世話係兼見張り役の研究員がいるが、仕事として事務的に接するだけの彼女はとても退屈で窮屈だった。
        なのでちびっこは外に出る。身体が弱いからダメ、と耳にタコができる程言われているが、そんな事でおとなしくなるほどちびっこは「良い子」じゃなかった)

        …。(子供がいない公園も退屈だった。頑張って歩いて来たのに誰もいないなんてとても許せない。歩いてきてふらふらのちびっこに怒りの感情が芽生える。
        歩きまわって歩きまわって、でも誰もいなくて。もう疲れて眠たくて。怒りだけがちびっこを動かして。
        ベンチでぼーっと座ってる彼を見つけた時、ちびっこの胸は怒りとうれしさと、また怒りでいっぱいになった)
        えい、やっ(だから、ちびっこはセイヤの背後から近づき、彼の頭を思いきり叩いた。
        力ないちびっこの一撃だが彼には痛かったかもしれない。だが仕方ない、仕方ないのだ。ちびっこは嬉しくて怒っていたのだから。) -- イデ(8歳) 2012-10-07 (日) 21:34:56
      • (長期の入院が必要だと覚悟した割に、実際の入院期間はさほどでもなかった。
        手術が成功し、術後の経過もすこぶる順調だったため、一週間に一度の定期的な通院を条件に退院が許可されたのだった。
        ベッドでの生活から解放され、自由に体を動かせるようになった喜びは、少年を突飛な行動に駆り立てた。
        「どうせこの時期は誰もいないよ」両親の苦笑も跳ね除け、単身公園へと繰り出したのだった)

        (待ち人来ず。諦めて帰ろうかと腰を上げようとした刹那に)
        あたっ。(不意打ちが後頭部を襲う。実際には軽い衝撃程度であるも、誰かに殴られた、という潜入感から来る感情が痛覚を倍増させていた)
        イデじゃん。どうしたんだよ。
        ((殴打された箇所を摩りながら背後を振り向くと、いくらか背の低い、よく見知った少女の顔が見えた。
        少女は口をへの字に曲げ、怒っている。―少なくともセイヤには、怒っているのだと取れた) -- セイヤ(10歳) 2012-10-07 (日) 21:46:10
      • …なんでもねーよ、ばーか。ばーかばーか(もう一回殴る。ちびっこの心はすっきりしない。もう一回殴る。ちびっこの心はすっきりしない。なので殴るのはやめた)
        (回りこんでセイヤの隣に座り、何も言わずむすーっとしていた)
        (「セイヤの事久しぶりに見た気がする。どこか行ってたの?」と聞きたくなったが、怒りとか嬉しさとか疲れから口を開かなかった)
        (セイヤのことをじーっと睨んでる) -- イデ(8歳) 2012-10-07 (日) 21:56:28
      • (どうして少女は怒っているのか、訳も分からないままにぽかぽかを受け続ける。
        怒りには理由がある。幼い子供から老人まで、起爆剤となる原因に着火して怒りという感情が発生するのだ。
        考えるに、少女の根底には自分に対する『何か』があるという結論に至った)
        ……だからさあ、そんな顔されてもおれだって困るし。
        (実際、気の置けない間柄にある年下の子とはいえど、仏頂面で隣に座られることは、居心地が悪かった。) 仕方ない、と諦め、こちらから口を開く)
        今日は外で遊んでもいい日なのか? -- セイヤ(10歳) 2012-10-07 (日) 22:07:50
      • ダメに決まってんだろ。外でていいのはパパとママがいる時だけだし…前からそうだったろ
        (「セイヤはどうしてここにいるの?」と頭に浮かんだが…言わなかった)……
        (ちびっこは睨んで睨んで睨み抜いて…どうして怒っているのか忘れてしまって)
        (ただ疲れだけ残った)……おなかすいた。 -- イデ(8歳) 2012-10-07 (日) 22:22:12
      • (「じゃあ勝手に抜け出して来たのかよ」と尋ねるまでもなく、疑問は氷解した。
        何度もこの子を自宅まで送り届けたことはあるし、一緒にいた時間も比較的長いために体のことも多少は理解があるつもりだ。
        基本的にイデの両親は留守が多い。夜遅くにはどちらかが在宅の時があったが、揃っている日は極稀で。正月の明けた日くらいは、と思っても現実は無常だ)
        沈黙が場を支配する。子供なりに最善の手段を考えようとした時に)
        はぁー? (気の抜けた甘ったるい声に、一気に空気が弛緩した。確か、ポケットの中には食べようと思って家から持ち出したとっておきが)
        "かし"だからな。お"菓子"なだけに。
        (取り出されたのはビスケット。市販のもので、数枚が袋に入っている。仕方なしに、袋を破いてイデに手渡した) -- セイヤ(10歳) 2012-10-07 (日) 22:35:24
      • かしだからおかし?…セイヤばか。何言ってんかわかんない…
        (手袋を外し両手でビスケットを受け取る。外の空気がひんやり冷たくて、ビスケットの角が手のひらに刺さってちょっと痛かった)
        ………まずい。ママの作ったやつのほうがんまい(文句の割に、ぽりぽりさくさく音を鳴らし勢い良く食べていく。手についた粉を舐め取っていて行儀はすごい悪い)
        セイヤ、家帰らないん。なんでこんな所いんの? -- イデ(8歳) 2012-10-07 (日) 22:45:27
      • どうせバカだよ……。イデのおばさん、めっちゃお菓子作るの上手じゃん。比べるなよな。
        (残った粉まで舐め取る様は本当に不味いのかと糾弾したくなる。それでも腹を満たせるくらいの需要はあったようで、胸を撫で下ろした)
        怪我して入院してたんだよ。今日退院したから、遊びに来たんだけど誰もいないから帰ろうかと思ってた。
        そしたらお前が来たんだ。
        (ベンチから腰を上げると、靴の裏が雪の上に足跡を作る。白く染まっていく景色を見ながら、ぽつりと呟いた)
        雪だるまでも作るか? -- セイヤ(10歳) 2012-10-07 (日) 22:55:23
      • うん、作る。雪丸めるの好きぃ(前の年に年が近い友人と作った雪だるまを思い出しにっこり笑う)わたし、見てるから…はやく作れ。
        …セイヤさ、なんでにゅーいんしてたの?ばかだから? -- イデ(8歳) 2012-10-07 (日) 23:04:12
      • (無邪気っ・・・無邪気ゆえの残酷っ! しかしながらその笑顔・・・プライスレスっ・・・!)
        どうして自分でつくらないの? たっせいかんとかいらないの? おれよりバカなの?(イデなりに自分の体力に配慮している可能性を考えて、すぐに棄てた)
        (白いゲレンデの上っ面を掻き集め、手で固め始める。たちまち手は霜焼けの赤に染まった)
        けがだよけーがー! 外れの森で遊んでたら、狼におそわれてさ。 -- セイヤ(10歳) 2012-10-07 (日) 23:14:02
      • わたし、頭を体に乗せるのが好きなの。たっせいかんとかわかんないし、セイヤはばかだし。はやくつくれよ。手がとまってんぞ
        えー!オオカミさんに!なんで生きてんの?すっごいっすっごい、傷どこー?(ベンチを降りてセイヤの元へ、上着をめくろうとする) -- イデ(8歳) 2012-10-07 (日) 23:22:48
      • あいかわラズおかしなやつ。たっせいかんが分からないからバカなんだよ! おれよりお前がバカだ!
        おいやめろよ、傷口にイデ菌が入ったらもっとバカに―
        (抵抗して上着を抑えつけた瞬間。頭をハンマーで殴られたような衝撃が弾けた。
        イデに殴られた時とは全く異なる、それでも確かに脳を直接振動させてくる、未知の感覚)
        ぁ―
        (擦れた声が漏れる。ひりつく喉は、正常な言語を作る時間も与えてくれない) -- セイヤ(10歳) 2012-10-07 (日) 23:33:25
      • …ん、傷はどこだ傷は………え?(セイヤと目が合う。いつもよりばかな顔してるな、とちびっこは思った。まるでそうそれこそオオカミのような大きな口を開いていて…)
        (本能が逃亡を命令するが動けない、怖さと疲れと、混乱で) -- イデ(8歳) 2012-10-07 (日) 23:44:59
      • (……その後のことは、想像に難くない。目が覚めると、つい今日退院したはずの病院のベッドにセイヤは括りつけられていて、両親が隣で沈痛な面持ちをしていた。
        混乱しないように、と医師は現状を少しずつ教えてくれた。
        怪我の治療に使われた血液製剤に吸血鬼の血液が混ざっていたこと。
        そのために体質が吸血鬼に近づき、  に噛みついてしまったらしいこと。
        公園で大泣きしている  を見て異常に気付いた大人が自警団に通報し、拘束され診察を受けた後沈痛剤を打たれ現在に至ったこと。

        どうやら、彼はショックで襲った相手のことを忘れているようだった。
        一体誰に噛みついたのか? 当時の少年にとってはそんな点より、身体が別の存在に置き換わっていることに大きなショックを受け、噛んだ相手の存在は風化していった。
        記憶の扉は、封じられたままになってしまったのだ。彼らの関係を案じた、大人たちの好意によって。
        そして年月は流れ。成長した二人は、再び出会う。

        かつて起こった事件を、過去の公園に置き忘れたままで) -- セイヤ(10歳) 2012-10-08 (月) 00:06:12
  • 過去の公園
    • 7年前 レニ12歳、ロイ10歳 -- 2012-10-05 (金) 00:46:40
      • (少年はこのところ塞ぎがちだった。理由はあるが親や先生に相談できる事ではない。どうしたらいいか、わからない)
        (気を紛らわせたかった。このつぶつぶの感触の大きなボールはいつもは最小単位の遊び相手だが、ひたむきに一人でゴールへ向かう気力も今は無い)
        (だからその見知った姿が見えた時、まだ声変わりしていない甲高い大声で耳障りに名前を呼んだ) レニー! レェーニィー! -- ロイ(10歳) 2012-10-05 (金) 00:47:07
      • (レニと呼ばれた少女もまた、近頃は明るい性分がすっかりと鳴りを潜めてしまっていた。日に日に強くなる破壊の衝動がそれをすっぽりと覆い隠すように)
        (家にいれば母に厄介者扱い――否、あれはゴミを見るような眼だ。故に居場所は無く、かと言って友人と遊ぶのも怖い。自分の血が何をするかわからないからだ)
        (そんな彼女は今日もまた、公園の隅のベンチで時間を潰していた。ここなら向こうから話し掛けてくることもない。…………あの、喧しい黒いの以外は。)
        ……何だよ。(あっち行け。首だけ動かし、そう言いたげな視線を送る) -- レニ(12歳) 2012-10-05 (金) 00:59:03
      • (うん、近づいてきた。二つ違いとはいえそういう差を引いても少年はかなりチビだ。ボールの方が頼り甲斐がある大きさに見える)
        ・・・、っ、 (最近この娘の不穏な噂を聞く。程なく中学に上がる少女だが、すでに中学生の不良を血が出るまで殴ったという話をこの前聞いた)
        あのさ・・・ (自分の知らないところで友達が変わっていくなんてまだ想像も付かない子供だ) あのね・・・
        (だからこの日腫れ物を扱うように言いよどんだのは別の理由。自分に降りかかった事をどう言えばいいのか、人に話していいのか迷っていた)
        (レニの一挙一動にびくついたりヒソヒソ話すクラスの女子と同じような雰囲気で) -- ロイ(10歳) 2012-10-05 (金) 01:10:14
      • (レニの顔がまた地面を向き、続けてフゥゥ、と息を吐く。それは「一息つく」といった様なものではなく、食い縛った歯の隙間から吹き出すイラつきの表現)
        (噂は全て事実。そして数ある中の一つ。中学生どころか、17歳のロイよりもずっとガタイのいい大人を一方的に殴り倒した事がある。それも3対1で、だ。)
        (一度自分の中の魔人が動き出せば、12歳の未熟な心で抗う事は敵わない。月に1,2日。長い時は3日続けて貧民街に出向いて喧嘩を繰り返す)
        (そんな事を続けていれば噂になるのも当然で。怒りと破壊の渦から開放されたレニは徐々に孤立し、奇異の目を向ける対象となる。まるで放し飼いの猛獣。)
        …だから、何だよ。(今度は眼だけを動かしてロイを見遣る。確り研ぎ上げられた鋼の短刀を突き付けるように、続きを違えば食い殺さんとする牙のように)
        (名も知らぬ同年代の子供が、同じようにして自分に話し掛けてくる事が何度かあった。その後は決まって走って逃げ、レニにどれだけ近付いたかを友達と笑って話すのだ) -- レニ(12歳) 2012-10-05 (金) 01:30:42
      • (友達からじゃれ合いではない敵意を向けられて戸惑いは一層深くなり、少女の溜飲を下げるような言葉など全く紡ぎ出せない)
        ・・・何怒ってンの。レニぃー (それでもまだ警戒心が無く。気だるげに投げ出されてる腕を引っ張った) ッ! ガツッ
        (思いっきり振り払われた拍子に落ちるボール。そして勢い余ってベンチの背もたれに打ち付けられたレニの肘) ぷっ
        ぶふふっ・・・ハハッ・・・ハッ・・・! (真剣な空気の中だから余計に耐えられず笑ってしまった。遠慮なくいつものふざけ合いの中の様に)
        (ロイがレニを笑っている。肘にじんじんと響くのにお構い無しに、チビのクロンボが座っているレニを見下ろして)
        (笑ってる) -- ロイ(10歳) 2012-10-05 (金) 01:43:44
      • (ただ遊ぼう、話そうと構ってくるだけならば適当に相手をして帰すつもりだった。…当然、ノリ気ではないが)
        (ロイの手を振り払ったのもほぼ反射で、「用があるならさっさと話せ」と続けるつもりだった。確かにその筈だったのだ。だが、それも最早叶わない)
        (笑い声が染みていく。わらい声が。 レニを嗤う声が。自身の異能を、異常さを嘲笑う声が。生地に染みる油のようにそれはスムーズに浸透していく)
        (そして、魔人が火を点けた。 弾けたようにベンチから立ち上がると、既に硬化をはじめた手でロイの首を捕らえる。それは火花が散るよりも早く)
        (友人知人に対する情けだろうか、その手に力は殆ど篭められていない。子供の力で振り解く事はとても出来ないだろうが。赤いスパークがロイの眼前で何度も起こる)
        ……わらうな。 あたしがそんなに面白いか。 この格好がそんなに面白いのかよッ!!
        (レニの瞳の白は深い闇のような色へと変わり、そこから頬を通り、首筋へ赤い光が一対二筋抜けていく。その腕、そして首元は見たこともない硬質の皮膚に覆われて)
        (噂に聞いた凶暴な娘は、お伽話に聞いた化物のような姿を持っていた。幾らかの悲哀を滲ませた叫びをロイにぶつけ、そして睨め付ける) -- レニ(12歳) 2012-10-05 (金) 02:12:05
      • ああああああああああああああああああああああッ わあああああああああああああああああああああああああああッ ああああああああァあああああッ!?!
        (首枷を付けられたような状態だから声は出る。少年の口は力いっぱい叫んだ。恐怖と混乱でパニックを起こしたがむしゃらなキンキンの叫びが響き渡る)
        (だって、幼馴染みが化け物に殺されてしまったのだから。幼い頭と五感では突然の変身をそう処理したのだ)
        はあせよッはあばあッ! うぇああッ! わああぅああッ! あーーーーーーあぁッ! レ゛ぇニッだずっ、げぐっ、だずええッ!
        (手も脚も目いっぱいばたつかせて何とか拘束から逃れようとしながら目の前で死んだ…と思っている友達に助けを求める)
        (面白いかと問うたレニの闇の碧眼に、化け物に殺されるという日常では絶対に出ない表情が写りこんでいた。遮二無二に突き出した指がその目に少し入る)
        はーッ、ッ、はーッ、ッ、はあーあッ、ッぁあ゛ーぁ・・・、・・・、・・・、っ、・・・
        (それでも一向に頭から食い殺されないし身体を突き刺されもしない。暴れる体力がすぐになくなって、見詰め合う小さな魔人と少年)

        (ロイの見開いた目は同じだが表情が微妙に変わっていく。その変化は心境がありありと想像できてレニの心を蝕むような沈黙だった)
        (口に出さなくても声が聞こえそうだ。え お前、レニなの?…と。少年の黒瞳に映る、誰も知らない幼馴染み) -- ロイ(10歳) 2012-10-05 (金) 02:43:53
      • (「煩い、喧しい、耳障りだ。この首圧し折ってしまおう。そしたら静かになるし、もう笑われないぜ」そう、確かに聞こえた。)…………うるさい。
        (それは誰に向けたものなのか、己の中の飼い慣らせぬ悪鬼羅刹か。それとも眼前で必死にもがき、何故か自分の名を読んでいる友人か)
        うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいッ!!!!黙れよ!なッ、何なんだお前は!あたしに何をさせたいんだよ!!
        (少年に負けないぐらい叫び続け、漸く内外どちらもが静かになる。軽く目潰しを受けたけれど、肉体的にも精神的にも動じる「余裕」は無かった。そのままジッと睨め付けて)

        (ギシリ、と歯の鳴る音。その表情は何度も見た。一番辛かったのは両親のもの。次に辛かったのは、もう名前を思い出せない、思い出したくない幼い頃の友達のもの)
        ……ふゥっ…、はぁッ…(ロイとは別の理由で呼気が荒い。このまま心が揺らぎ続ければ、その腕に力を込めてしまうだろう。そうなってしまう前に彼を開放してやった)
        (喉輪を外し、左の肩を軽く押す。きっと彼は尻餅を付いてしまうだろうが、それでいい。その瞳を見なくて済むのなら、見せなくて済むのなら、それがいい)
        (ロイが視線を外した一瞬の間に、レニの体表はヒトの物へと戻っていた。振り返り際に見えたかもしれない碧眼は、未だ周囲に黒を湛えていた)
        言うなよ。(言ったらどうなるか、など考えなくてもわかる程に冷たくそう言い放って。背を向けたまま歩き出した) -- レニ(12歳) 2012-10-05 (金) 03:19:37
      • (半べそで座り込んだまま見慣れた姿に戻り去っていく少女を見上げていた。怒涛の衝撃の連続から開放されてしゃくりあげている)
        (Tシャツの袖で顔を拭いながらボールを拾う。一緒に遊ぼうと言えばよかった。きっといつもみたいに遊んでるうちにぎこちない空気も滑らかになったはずだ)
        (うまく言葉で説明できないけれど肌で感じた経験で少年はそう思いこむ。失敗した。また失敗した。先生やお母さんに怒られなくても自分が悪い気がちゃんとする)
        (だから、じゃあチャスティの時も自分が悪かったんじゃないか?)

        ごえんあッざいッ・・・ごえん・・・レ゛ニ゛ッ、・・・ぼぐねッ・・・
        (泣き喚いてる時に自分の歯で噛んだのか唇が少し切れていた。舌が捕らえる鉄と塩の味。沈んだ気持ちと、身体と意識に残る衝撃と、血の味。想起してしまう)
        (乱雑に服を脱ぐ少女。目の輝きは異様で、子供の癖に淫靡にとろけた表情に圧倒された。恐怖で叫ぶ前に体力差と躊躇いの無さではっ倒されて全身が痺れる)
        (跨り押し付け擦り付けられて生理の血とそれ以外の粘液が大量に顔についた。血生臭い匂いと味。思考が付いていかず気力は萎えすぐにされるがままになる少年)

        レニッ!゛(怒鳴っても少女は振り向かなかった。どんどん先に行ってしまうし涙で前がよく見えない)
        まぁッでよおッ、ま゛ァーーーーーでェ! ううえああああああ〜〜〜ッ、ああーああああああ〜〜〜〜〜あ・・・ (少年の歩みは遅くなっていって取り残される)
        (レニが怒ってた。ごめん、ごめんよ。誰にも言わないよ、本当に本当に本当。笑ってごめん、本当にごめん。びっくりしてごめん)
        (今日は先攻あげるから、ねっほら。またワンハンドシュートやってよ。ねっ遊ぼう、そんで終わったらちょっと話聞いて欲しいんだけど)
        (ねえレニ、僕も秘密があるよ)
        (僕は嫌だったのにされた。でもチャスティも病気なんだって聞いたとこがある。だから、それは…それで…)

        (異常な興奮状態と子供の頭の限界。何が悪くてどうすれば元に戻れるのかもうまったくわからない。大人には誰も話せない感じ)
        (だのに友達に話したら抱えてる苦しさが半分になる気がした。心が選んだ癒しは、同じ子供の友達だったのだが)
        (この先はしゃくりあげて喋れなかったロイの言いたかった気持ち。レニが大変なのはわかったさ。でも僕も聞いて欲しいことがあるんだよ!どうすればいいんだ!)
        (レニ、僕はね)

        (レイプされたんだ)  -- ロイ(10歳) 2012-10-05 (金) 04:35:37
  • 過去の公園
    • 埋めよう、いろんなこと、たいせつなものもぜんぶ埋めてしまえば
      忘れてしまえば……(大人になればきっと、この悲しみも晴れているはず)
      (そう思った私は、金属製の箱を抱えてまだよく知らない公園をさまよっていた) -- オーシエン? 2012-09-25 (火) 23:35:51
      • どこか、埋めても平気なところ、なくならないところ……
        うーん(キョロキョロと辺りを見回す)
        (なかなか埋める場所が見つからない) -- オーシエン? 2012-09-25 (火) 23:37:52
      • あ、あそこが一番たかい……(ふと目に付いたのが一番高い木、これならいい目印になりそう)
        (その木の元へ走り出す) -- オーシエン? 2012-09-25 (火) 23:42:43
      • ここだ(見上げれば、この木が一番高い、これで大丈夫なはずだ)
        (腰を下ろすと箱を置き、穴をあけようと手で土をかきむしる) -- オーシエン? 2012-09-25 (火) 23:44:26
      • (木の上からスコップが落ちてきて、とすっと地面に刺さった) -- 2012-09-25 (火) 23:47:08
      • (意外に土は固く、なかなか穴はあかない)
        (大人になれば、いとも容易く穴をあけられるんだろうか、強くなれるんだろうかと)
        (自分が何もできない子供であることが辛く、そして悲しい) -- オーシエン? 2012-09-25 (火) 23:47:14
      • (ぽた、ぽた、と涙が土を濡らすと手をギュッと握り締めて動けなくなってしまった)
        (空気を切る音が聞こえてくると、目の前にスコップが落ちてきた)
        え……?す、こっぷ?なんで……(思わず上を見上げた) -- オーシエン? 2012-09-25 (火) 23:50:31
      • ………(見上げればそこには人が居た。影になっていて顔は伺えなかったが、紫に光る瞳が見つめているのがわかる。片方の目だけがより明るく輝いていた) -- 2012-09-25 (火) 23:54:40
      • (何か違和感を感じつつもそれが人だとは分かった)
        (しかし、今は夜、とても暗い、普通なら恐怖するだろうが、このときは何故か天使が味方してくれているとそう思った)
        (いや、そう信じたかった、悪いことばかりが続く毎日がそうさせたのかもしれない)
        (とにもかくにもスコップを使わせてもらい、穴をあける作業に戻る)
        (先ほどの苦戦がウソのように土が削れて行く、そしてようやく丁度いい深さまで掘ったのであった) -- オーシエン? 2012-09-26 (水) 00:00:01
      • (その間ずっと、黙って見つめている人影。スコップを落とした以外は何をするでもなく…) -- 2012-09-26 (水) 00:03:42
      • (箱を穴に置き、静かに埋めていく)
        さよなら……また、この気持ちがはれたと思うときまで、それまで……
        (埋め終わった、さて手元に残ったスコップをどうしたらいいかと考える)
        (木の上にいる人物に声をかけようとするも、さっきまで泣いていたせいか全く声が声にならない) -- オーシエン? 2012-09-26 (水) 00:03:50
      • (必死に声を出すも届かない、と、その時、彼女の名を呼ぶ声が広場から聞こえてくる)
        (オーシエーン、オーシエーン、どこにいるのー?と)
        いけない、せんせいだ……はやくかえらないとおこられちゃう……
        (結局、スコップを持ったまま広場へと駆け出していってしまう)
        いつか、ありがとうって言おう、不思議な目をしたあのひとに……(そう、小さく呟いたのであった) -- オーシエン? 2012-09-26 (水) 00:10:04
      • (そのままずっとその背中を見送り、見えなくなってからようやく木の上を器用に跳び立って去っていった) -- 2012-09-26 (水) 00:13:01
  • 過去の公園
    • 4年前 ロイ、シシュ、12歳 -- 2012-09-22 (土) 00:57:10
      • ダゴッ (がっしりとした巨躯が壊れそうなほどゴールを揺らす。ダンクを決めてチームメイトの兄弟とハイタッチ)
        すっげえ! なあもーいっかい! もーいっかいダンクダンク! にーちゃあん!
        (外野からキャンキャン喚く黒い肌の少年。しょうがねえなと親指を立てるダンクを決めた巨躯は別に少年の兄ではない。同じく外野で観戦してる斑髪の少女の兄だ)
        (その後も、散々リクエストに答えて) ダゴキャッ ・・・・・・

        えーにーちゃん達もう帰っちゃうの? えぇー・・・シシュどうする? まだいる? -- ロイ(12歳) 2012-09-22 (土) 00:57:42
      • (目を輝かせて大きな男達を見上げるロイとは対照的に、楽しいのか・楽しくないのかよく分からない表情の少女)
        (同じ髪色をした兄がポイントを加算するとたまに、拍手のようなものをしたりはしていたが)

        ロイは。 ロイも帰るんでしょ? 試合終わっちゃったし。もう見るもの無いから
        (体育座りのまま幼馴染の男の子をちらと見て言う。何だか動きそうにない気配だ) -- シシュ(12歳) 2012-09-22 (土) 01:08:59
      • 俺はレンシューする。まだ怒られないし
        (門限は何時とは決まってないがとっぷりと日が暮れたらアウトだ。一応まだセーフだろうと都合よく子供は考える)
        ふぬりゃっ! (シシュの兄の真似か。悲しいかなこの時の少年はまだ少女と同じ程度の身長で、リングどころかネットにも届かない)
        シシュもやろうぜ なーあー! 俺ちょっと考えたのー! (自分と同じくまだ帰らないと踏んだのか手伝ってよとやかましい) -- ロイ(12歳) 2012-09-22 (土) 01:16:26
      • (陽は傾き始めたようだけど、少し遊ぶくらいは。もし遅くなっても走って帰れば……きっと問題はない。少年と同じように考えた少女)
        (少年の呼びかけに応じて立ち上がり、スカートに付いた埃を手で払って彼の傍へと、小走りに近づく) -- シシュ(12歳) 2012-09-22 (土) 01:21:39
      • 肩車してくれ (したところで210cmくらいだろう。腕を伸ばしても3mに届くわけない。見詰め合ってバカ丸出しの少年はもう一回促す) ヘイ!  -- ロイ(12歳) 2012-09-22 (土) 01:27:48
      • ……肩車してやる。じゃなくて、しろって?
        (何が琴線に触れたのか? 急にやる気になった少女はふっと笑って背を向け、その場に屈む)
        (2人合わせても大した高さにならないのは少女には解るはず。それ以前に、少女の体格的に、子供とはいえ男の子を肩車なんてできるのだろうか……?)
        (しかしそんなことはどうでもよかったらしい)
        ハイ(背を向けて、どうぞとばかりに手のひらで招く) -- シシュ(12歳) 2012-09-22 (土) 01:34:04
      • お、おお・・・ (自分で振ったが聞き分けの妙にいい時の少女は不気味だった。たじろぐが少女の肩を跨ぐ) じゃ遠慮なく
        おし、いいよ立って! -- ロイ(12歳) 2012-09-22 (土) 01:38:31
      • (何の匂いかはわからないが、少年の目の前。菫色と銀色の斑髪からは仄かに良い香りがした)
        ……ぐ、く。 ん、重……
        (何度かよろけて危なっかしかったが、何とかロイを肩車して、立つ。傍から見ると とても奇妙な光景だったに違いない) -- シシュ(12歳) 2012-09-22 (土) 01:42:31
      • しっかり! しっかりしろって、うわこぅえっ (立ったのは見事だけれどフラフラと揺れる塔。この不安定さは上の少年は結構怖い)
        (ぎゅっと身体を縮めて斑の頭を抱いてしまった。そのせいで、香りとぬくもりに少しドキッとしてしまった)
        あーダメダメ、届かねっす (一応ボールを構えるがダンクは無理。すんごいシュートはしやすかったのでドンッパスと入れる。ネットも掴んでみる)
        掴んだ掴んだ! いいよシシュ離して、離して -- ロイ(12歳) 2012-09-22 (土) 01:50:12
      • 無 理
        (「しっかりしろ」との注文に対し、おそらく真顔で、ふるふる震えながら言ったであろう、切羽詰まった声色だった)
        (頭をぎゅっとされて「ぐ……」と変な声がでていたりもする)
        なぁんだ。やっぱり、ダメかぁ……ん
        (待ってました、とばかりにスッと離れた。少年は柔らかな足場から解き放たれて自由になる) -- シシュ(12歳) 2012-09-22 (土) 01:56:34
      • (持ち上げられた猫の如く宙に伸びる少年でろーん。ネットをよじよじ登ってついにリングにぶら下がった。これがダンクの景色)
        うおーたけぇーえ! うひょー・・・ 随分小さいねシシュくんや。ふははははははは (恩知らずは笑う) -- ロイ(12歳) 2012-09-22 (土) 02:01:03
      • (そこから、どんな景色が見えるのだろう。兄たちのように大きくなればその景色をたった一人で、自由に好きなだけ見ることができるのだろうか)
        (……などという感傷に浸ったかどうかは不明であるが、ちょっと羨ましそうな顔をしていたのは事実である)
        ふン……落ちてケガしてもしらないし
        (転がるボールを拾い上げて軽くドリブルしながら) -- シシュ(12歳) 2012-09-22 (土) 02:09:54
      • とぅあっ (ベタッと両手を着く非スタイリッシュ着地を決めるとシシュに近寄って)
        シシュも登る? 俺g・・・ (少女がスカートな事を忘れていた。さっき頭を抱きしめた事も思い出してしまった)
        (このむずむずと面映い気持ちが嫌だ。意識してしまうと駄目だ。何となくシシュの顔を見ずに黙っていたが)
        あのー さ。あれ (少し離れたところにある木箱や空き箱をしゃくった) -- ロイ(12歳) 2012-09-22 (土) 02:18:54
      • ロイ、エロイ
        (それは沈黙が終わる間際。いつも通りの冷静な声で、表情で、ボソッと呟いた気がした。口許は笑っていたけれど)
        ン? (少年の示した方向を見る)……箱。最初からあれに乗っていればよかったのに。さっきのであたしの首おかしくなったらロイのせいだ
        (文句を言いつつ自分もゴールに登ってみたいのか、喋りながら箱の方へ歩き出していた) -- シシュ(12歳) 2012-09-22 (土) 02:29:38
      • エロくねーし! おいエロじゃねーしィ! (シシュを追っかけながら空しく弁明を計る。言い触らされたらこの年頃では死活問題だ)
        (それから、二人で箱を運んだり押したりしてコートに積み重ねていった。ゴール前に詰みあがる廃墟の塔とも言うべき盛り上がりが出来る頃には…門限のデンジャーゾーン)
        (積み上げた山は微妙に頼りなく、子供の体重でもギシッときしんだ。門限とコートの真ん中にこんなもん作っちゃったという後ろめたさでひりひりと背筋にひりつく)
        ほれ (パス。この山本当に大丈夫か?) -- ロイ(12歳) 2012-09-22 (土) 02:37:29
      • (口が堅いのか、すっかり忘れていただけなのか)
        (そもそも言いふらす、と言う趣味がこの少女には無かったのかも。とりあえず、翌日にロイの名誉が失墜することはなかった)
        (平らな胸の前でしっかりとキャッチするバスケットボール)
        ン?、だいぶ、暗くなっちゃったね
        (足場を確かめるようにして徐々に登って行く。軋む木の音が、いつ砕ける音に代わっても あるいはガラガラと崩れ去る音になろうとも、おかしくはなかった)
        (少年の前には少女のスカートと斑の髪が揺れている。スカートの中が見えそうだ)
        (でも「それ以上昇るな」とでも言って止めた方がいいのかもしれない) -- シシュ(12歳) 2012-09-22 (土) 02:44:47
      • (片づけを考えると時間は完全にアウトだがもうどうでもいい。コートに子の山をそのまま残していく方がよっぽど怒られるだろう)
        シシュ
        (あ。スカートが…思わず唾を飲み込む。さっとしゃがみこんでせこく確認だけすると少女を止めた)
        お前もうやばいって、崩れる崩れる (注意しながら自分も足をかけた。二人で登るつもりは無かったが、これくらいでは崩れないだろうとも思って)
        シーシュ〜〜 -- ロイ(12歳) 2012-09-22 (土) 02:54:42
      • (それは仄暗い周囲の景色に、浮かぶような白だった。もしかすると、薄いグレーだったのかも。発育途上の後ろを包むシルクの色)
        ロイ、何? いいところなんだから邪魔しない……
        (シュートを決めた直後、2人の足元に異様な緊張感。少女が少年に顔だけ振り向く途中、ついに箱の山は音を立てて、バランスを崩壊させた……!!)
        (おどろいて目を見開き、少年の上に文字通り降ってくる少女) -- シシュ(12歳) 2012-09-22 (土) 03:08:40
      • う (わあとまでは声が出ず歯を食いしばって、それも決意というよりは条件反射で、起きる事態に身が強張った)
        (ぼすっと少女を受け止め…受け止めるというか単に重なったのか。髪だけでなく服からもいい香りがするのが印象に残った。が、何も見えない)
        (二人分の体重を支える筋力も無く、尻を目一杯コートに打ちつける。崩れたのは思ったより一角だったのか、二人にガレキが降ってはこなかったのは幸いだ)
        〜〜〜っ (少年が少女の服をぎゅっと掴む。下になってはいるがぐっと体を押し付けてくる…打った背面を反らせて息を搾り出すように呻いて悶えてた) ぐぅぉぉ・・・! -- ロイ(12歳) 2012-09-22 (土) 08:16:09
      • かふっっ……!!?
        (何度か瞬きをして、息が詰まった。しかし着地のショックは緩やかなもので……それもそのはず。ロイがクッションになって地面との直接衝突は避けられたのだから)
        痛……
        (下に居る彼はもっと痛い。大きく息を吐きだし、見上げるのは夜の帳も降りた空と、夢への階段の跡)
        あ。引っ張らないで、ロイ
        (小さなボタンが一つ弾けた。それにしても男の子の体を押し付けられるなんて経験はない。兄とも違う、肉付きの全く異なる彼の慣れない感触)
        ……ロイ? 生きてる? 潰れて死んじゃった??
        (辛うじて横に転がり、少年を見る。彼女にしては珍しい心配した表情で) -- シシュ(12歳) 2012-09-22 (土) 09:18:28
      • 動いてんだから生きてるに決まってんだろ・・・! 一瞬でゾンビになってたまるかボケェ・・・!
        (息が出来ないと苦悶に顔を歪ませていたが、目を開ければ少女と同じ空を見た)
        (コートは周囲も開けていて、寝転がると空とゴールとそこに到らなかった残骸だけが世界だった。門限を恐れる気持ちは麻痺して開放感が心地いい)
        シシュ怪我ない? (その余韻で素直に横の幼馴染みを案じてしまう。油断してた。いつもと違うアングルと表情の彼女は、かわいい)
        (身近な女の子をかわいいなんて言えば全力で冷やかされる年頃である。しかし今は二人きりだし。色々とせめぎあいながら少女に触れて身体を起こした)
        (頼りない街灯の下で瓦礫を片付けていたら案の定シシュの兄弟達が探しに来てくれた)
        (彼らはしょうがねーなと笑って大きな手で頭を撫でるが、これから家でガッツリ怒られるであろう少年の気は重い)
        (無茶しやがって、ダンクなんてそのうち出来るって、怪我無くてよかったよ…そんな声に少年は冗談ではない響きで声を荒げる)
        ずっと背ェ伸びなかったらどうすんだよッ! (戯れも無茶も焦りの表れだとこの時ようやく繋がった) -- ロイ(12歳) 2012-09-22 (土) 09:44:18
      • 惜しい 「世界最速でゾンビになった男」ってワールド・レコードに載るチャンスだったのに
        (妙なへらず口を叩くが、これはいつものこと。骨折など無さそうな彼の様子に一安心している少女。素直じゃない)
        (怪我は)……ない

        (ロイと妹を家に帰す道すがら、体格に恵まれた兄弟たちは豪快に笑う)
        (「ロイよぅ。たくさん食って飛び跳ねろ。で、よく寝ろ。大丈夫だって。伸びる伸びる」「伸びなくても責任は持てんけどなア」)
        (口々にそんなことを言って彼の焦りに拍車をかけるが、悪気は全くないのだ)
        (妹の頭を撫で、少年の肩を叩いて、少年を先頭にした彼らは 帰路を急ぐ人々の流れに紛れて行った) -- シシュ(12歳) 2012-09-22 (土) 10:06:31



      • (四年。1461日。つまり一日5mmは成長していたのか。185cmを超えてなお伸び続ける少年は今再び同じコートに立つ)
        (力強いストライドで助走をつけてコートを踏み込んで。あの日積み上げた夢より高く跳ぶと、ボールをリングの真ん中に叩きつけた)
        ダガッ テンッ テンッ テン・・・
                                        おし      -- ロイ・ソーントン 2012-09-22 (土) 10:41:59
  • 過去の公園
    • 十三年前、夏。 -- 2012-09-07 (金) 22:58:12
      • (その日はとても晴れていた。遠くに積乱雲が見える真夏の空の下、少女が噴水を覗いていた。) -- 絡根 2012-09-07 (金) 23:06:46
      • http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst081035.png
      • (噴水の縁に手をかけ、中を覗き込む少女の姿は水着だ。そして噴水の水の中には少女の荷物が沈んでいた。) -- 絡根@水着 2012-09-07 (金) 23:27:20
      • 教科書、乾かせば大丈夫かな(噴水に入り、濡れた教科書や服を拾い上げる。)
        プールの授業、あってよかったな……(水着ならば濡れるのを気にする必要もない、夏の日を浴びた肌に噴水の水が心地よかった。) -- 絡根@水着 2012-09-08 (土) 00:12:02
      • んっ……(最後に鞄を拾い上げた。重い手ごたえの後、中に溜まった水が零れ落ちる。)
        ……(濡れた荷物を積め、ぐっしょりと重くなった鞄を背負い帰路に着いた) -- 絡根@水着 2012-09-08 (土) 00:50:40

Last-modified: 2014-01-08 Wed 22:44:28 JST (3722d)