名簿/480578

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  •   -- 2012-07-10 (火) 00:32:19
  • エリーゼがキリル…そしてマルチナとの戦いの後深い眠りへと就いている頃
    アーチャーもまた身を癒すべくその意識を薄いまどろみの中へと浸していた
    それはまどろみが見せた幻影か…それとも在りし日の光景だったのか
    • 気付けばアーチャーは小さな麦畑の中に居た、遠くを覗けば草木も疎らな荒地が広がっており…
      それはアーチャーの物なのか、それとも誰かの物なのか…その光景は酷く懐かしい望郷の念を胸に沸き立たせる
      これは何処なのか、誰が耕したものなのか知るべくアーチャーが辺りを見渡せば遠くに一人の女が居た
      • くすんだ金髪をしておりその衣服は土埃で汚れ…鋤で荒地を耕し続けている
        どうやら若い女だ、背を向けているがその動作からそう察すると…
        アーチャーが視線を向けている反対側から男の声がする、振り向けば穏やかな笑みを浮かべた黒髪の男
        どうやら農作業をしている女を呼んでいるようだが…時々言葉に酷くノイズが走る
        暫く聞いていればそれは女の名前を呼んでいる時にだけノイズが走っているようで
      • 呼ばれた女は振り向き…破顔して鍬を手に男の元へと歩み寄っていく
        アーチャーが視線を女に移せばその女の顔は…エリーゼのものだった、いやエリーゼではあるがかなりの差異がある
        その笑みは暖かな家庭で育った者のそれであり全く険が無く
        更にアーチャーの知るエリーゼと比べれば10近くは若く…顔にもソバカスがある
      • 二人は実に他愛の無い会話を繰り広げている、流石にこれ以上は無意味と判断しアーチャーは声をかけようとするが…
        その直後に世界が回転した、いや…一瞬で昼夜が変わったのだ、それも幾度も
        どういう訳か立っている場所も変わっていた、麦畑ではなくそこは小さな教会の中…
        先程よりも幾分か大人になったエリーゼが純白のドレスに身を包み黒髪の男とお互いとても幸せそうで
      • 粛々と進行していく式、状況判断をすべくアーチャーが周囲を見渡せば気付く、教会の建築様式があまりに古い
        戦場などで見てきた建築物との知識に照らし合わせれば数百年は遡れそうだが…それにしてはあまりに建物が真新しい
        アーチャーが式に参加している誰にも咎められる事なく把握していく内に終盤を迎える式
        誓約と共に男女が誓いのキスを交わせば…再び場は巡る、そこはエリーゼ達が居た土地から程近い雑木林の中
      • エリーゼが枝木を拾っている、それはどれも乾いていて非常に燃えやすそうだ
        やはりこの場でもエリーゼはアーチャーに気付かない…半ば確信めいたものを抱きながらその様を眺める
        すると森の奥から人の様な、獣の様な…白い何かが現れエリーゼへと語りかけた
        この不可思議な世界の中…アーチャーはその存在に僅かなデジャビュを感じて
        そう、それはウィリアム・マクスウェルが英霊となったその時…その魂の座を与えた存在
        根源とも言える存在の片鱗を英霊たる身が認識させていたが…その感覚が酷く弱い
      • 恐らくは格のかなり低い神霊の一種かとアーチャーが考えている間に進められる会話
        そしてエリーゼが誰もが飢えぬ世の中に出来ればどれだけ幸せかと語れば…その一瞬の出来事が起きた
        眩い閃光、辺り一面が光に包まれ暫くした後残ったものは驚きの内に枝木を落とすエリーゼ
        光が消えれば既に謎の存在の姿は無くただ去っただけかと思われたが…決定的な違いがそこには在った
        エリーゼはまだ気付かない、しかしアーチャーのその目には映る
        農作業で痛み、くすんだ金髪であった筈が…
        滑らかで、美しい輝きを放っている光景が
        更に…世界は巡った
      • アーチャーの耳には風の音が聞こえる…僅かにゥゥゥゥゥゥと…
        再び麦畑、しかし以前よりもその範囲は広がっており…エリーゼが以前と変わらず農作業をしている
        男が現れ仲睦まじく話しているのも全く同じ、違いは二人共以前よりも大人になっている事だけ
        そして…エリーゼは再び農作業に戻った
        巡る、しかし今度は先程よりも随分と長く
      • 巡ろうとも場所は変わらず、やはり麦畑は広くなっていた…エリーゼもまた
        やはり男が現れ仲睦まじく話す所まで、だが男には僅かな変化が訪れていた…
        日々を共にすれば分からぬ程だが日を巡ったアーチャーの目には男が僅かに老けているのが見て取れて
        エリーゼが以前と同じく作業に戻れば…更に巡る
      • 麦畑は随分と広くなっていた、その黄金の穂を穏やかな風の中揺らして…奥に見える荒地も整理され始めている
        黒髪の男も随分と老けていた、白髪が混じり始めその顔には笑みによって刻まれた皺が出来始めている
        その中で唯変わらぬエリーゼ、いや…以前よりも少々顔が暗い、だが男と話せば直ぐに笑顔に変わり
        風景や人は変わろうとも二人の関係だけは変わらず幸せなものである事は見て取れた
        エリーゼが満足そうに作業へと戻り…巡る、その時風の音が強くなった
      • アーチャーは広い麦畑に出る、最初にこの畑を見た時と比べれば桁違いの広さへと変わっていた
        荒れ地だった場所には木々が植えられ始めたのだろうか、苗木のようなものが数多く見える
        男が現れれば…その髪は全て白く染まり、その白さと笑みによって出来た深い皺が男の性質を良く表しているようで…
        既に孫娘と孫が話すかのような光景になった会話、だがその内容を聞けばやはり夫婦の物で…他愛なく、暖かい
        男はこの変わらぬ女を受け入れ、愛し続けたのだと…アーチャーの目には映った…だが同時に夫婦にとって必要な物が足りていない事にも気付く

        それは…子供

        長い年月の間に二人の間には一人の子供も出てこないのだ、この場には居ないだけかも知れない、しかし…
        そう考えた瞬間巡る、今度は極々僅かな時間が巡り
      • 広い広い麦畑を通るための道、そこに設けられた長椅子でエリーゼと老人が仲睦まじく話している
        作業の合間に長椅子に戻れば会話をし、共に食事へと向かい、再び戻ってくる
        老人は杖を突いて歩いていた、移動をする間も他愛の無い会話を続け…

        巡る

        同じ光景が続き

        巡る

        巡る

        巡る

        巡る

        そして…数度巡ったその時…老人は居なくなった

        強い、強い風の音がアーチャーの耳に届く…だが風など何処にも吹いていなくて
        耳を澄ませば…それは風ではなく…女の慟哭
      • そして長く…長く世界は巡り…数多くの出来事が瞬時にアーチャーの前を通り過ぎていく
        聖女と呼ばれ崇められた事、魔女と呼ばれ焼かれた事、旅をし100万の人々が満足に食事が出来るだけの知識を、作物を齎した事
        だがそれでもエリーゼが死ぬ事は無く…数多の凄惨な試みを己に行った噎せ返る様な赤の日々も瞬時に過ぎて


        黄金色の穂先が揺れ続ける、風の音のような女の慟哭と共に
        遠くを見れば緑の木々、何時の間にやら小川も引かれ牧歌的な光景だ
        だがそこに居る者はエリーゼただ一人、黄金色の髪を風に揺らし水底の様な昏い瞳の俯く女だけだ
        その光景を最後にアーチャーの瞬きと共に世界は暗転した

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  •   -- 2012-07-10 (火) 00:32:19
  • エリーゼがキリル…そしてマルチナとの戦いの後深い眠りへと就いている頃
    アーチャーもまた身を癒すべくその意識を薄いまどろみの中へと浸していた
    それはまどろみが見せた幻影か…それとも在りし日の光景だったのか
    • 気付けばアーチャーは小さな麦畑の中に居た、遠くを覗けば草木も疎らな荒地が広がっており…
      それはアーチャーの物なのか、それとも誰かの物なのか…その光景は酷く懐かしい望郷の念を胸に沸き立たせる
      これは何処なのか、誰が耕したものなのか知るべくアーチャーが辺りを見渡せば遠くに一人の女が居た
      • くすんだ金髪をしておりその衣服は土埃で汚れ…鋤で荒地を耕し続けている
        どうやら若い女だ、背を向けているがその動作からそう察すると…
        アーチャーが視線を向けている反対側から男の声がする、振り向けば穏やかな笑みを浮かべた黒髪の男
        どうやら農作業をしている女を呼んでいるようだが…時々言葉に酷くノイズが走る
        暫く聞いていればそれは女の名前を呼んでいる時にだけノイズが走っているようで
      • 呼ばれた女は振り向き…破顔して鍬を手に男の元へと歩み寄っていく
        アーチャーが視線を女に移せばその女の顔は…エリーゼのものだった、いやエリーゼではあるがかなりの差異がある
        その笑みは暖かな家庭で育った者のそれであり全く険が無く
        更にアーチャーの知るエリーゼと比べれば10近くは若く…顔にもソバカスがある
      • 二人は実に他愛の無い会話を繰り広げている、流石にこれ以上は無意味と判断しアーチャーは声をかけようとするが…
        その直後に世界が回転した、いや…一瞬で昼夜が変わったのだ、それも幾度も
        どういう訳か立っている場所も変わっていた、麦畑ではなくそこは小さな教会の中…
        先程よりも幾分か大人になったエリーゼが純白のドレスに身を包み黒髪の男とお互いとても幸せそうで
      • 粛々と進行していく式、状況判断をすべくアーチャーが周囲を見渡せば気付く、教会の建築様式があまりに古い
        戦場などで見てきた建築物との知識に照らし合わせれば数百年は遡れそうだが…それにしてはあまりに建物が真新しい
        アーチャーが式に参加している誰にも咎められる事なく把握していく内に終盤を迎える式
        誓約と共に男女が誓いのキスを交わせば…再び場は巡る、そこはエリーゼ達が居た土地から程近い雑木林の中
      • エリーゼが枝木を拾っている、それはどれも乾いていて非常に燃えやすそうだ
        やはりこの場でもエリーゼはアーチャーに気付かない…半ば確信めいたものを抱きながらその様を眺める
        すると森の奥から人の様な、獣の様な…白い何かが現れエリーゼへと語りかけた
        この不可思議な世界の中…アーチャーはその存在に僅かなデジャビュを感じて
        そう、それはウィリアム・マクスウェルが英霊となったその時…その魂の座を与えた存在
        根源とも言える存在の片鱗を英霊たる身が認識させていたが…その感覚が酷く弱い
      • 恐らくは格のかなり低い神霊の一種かとアーチャーが考えている間に進められる会話
        そしてエリーゼが誰もが飢えぬ世の中に出来ればどれだけ幸せかと語れば…その一瞬の出来事が起きた
        眩い閃光、辺り一面が光に包まれ暫くした後残ったものは驚きの内に枝木を落とすエリーゼ
        光が消えれば既に謎の存在の姿は無くただ去っただけかと思われたが…決定的な違いがそこには在った
        エリーゼはまだ気付かない、しかしアーチャーのその目には映る
        農作業で痛み、くすんだ金髪であった筈が…
        滑らかで、美しい輝きを放っている光景が
        更に…世界は巡った
      • アーチャーの耳には風の音が聞こえる…僅かにゥゥゥゥゥゥと…
        再び麦畑、しかし以前よりもその範囲は広がっており…エリーゼが以前と変わらず農作業をしている
        男が現れ仲睦まじく話しているのも全く同じ、違いは二人共以前よりも大人になっている事だけ
        そして…エリーゼは再び農作業に戻った
        巡る、しかし今度は先程よりも随分と長く
      • 巡ろうとも場所は変わらず、やはり麦畑は広くなっていた…エリーゼもまた
        やはり男が現れ仲睦まじく話す所まで、だが男には僅かな変化が訪れていた…
        日々を共にすれば分からぬ程だが日を巡ったアーチャーの目には男が僅かに老けているのが見て取れて
        エリーゼが以前と同じく作業に戻れば…更に巡る
      • 麦畑は随分と広くなっていた、その黄金の穂を穏やかな風の中揺らして…奥に見える荒地も整理され始めている
        黒髪の男も随分と老けていた、白髪が混じり始めその顔には笑みによって刻まれた皺が出来始めている
        その中で唯変わらぬエリーゼ、いや…以前よりも少々顔が暗い、だが男と話せば直ぐに笑顔に変わり
        風景や人は変わろうとも二人の関係だけは変わらず幸せなものである事は見て取れた
        エリーゼが満足そうに作業へと戻り…巡る、その時風の音が強くなった
      • アーチャーは広い麦畑に出る、最初にこの畑を見た時と比べれば桁違いの広さへと変わっていた
        荒れ地だった場所には木々が植えられ始めたのだろうか、苗木のようなものが数多く見える
        男が現れれば…その髪は全て白く染まり、その白さと笑みによって出来た深い皺が男の性質を良く表しているようで…
        既に孫娘と孫が話すかのような光景になった会話、だがその内容を聞けばやはり夫婦の物で…他愛なく、暖かい
        男はこの変わらぬ女を受け入れ、愛し続けたのだと…アーチャーの目には映った…だが同時に夫婦にとって必要な物が足りていない事にも気付く

        それは…子供

        長い年月の間に二人の間には一人の子供も出てこないのだ、この場には居ないだけかも知れない、しかし…
        そう考えた瞬間巡る、今度は極々僅かな時間が巡り
      • 広い広い麦畑を通るための道、そこに設けられた長椅子でエリーゼと老人が仲睦まじく話している
        作業の合間に長椅子に戻れば会話をし、共に食事へと向かい、再び戻ってくる
        老人は杖を突いて歩いていた、移動をする間も他愛の無い会話を続け…

        巡る

        同じ光景が続き

        巡る

        巡る

        巡る

        巡る

        そして…数度巡ったその時…老人は居なくなった

        強い、強い風の音がアーチャーの耳に届く…だが風など何処にも吹いていなくて
        耳を澄ませば…それは風ではなく…女の慟哭
      • そして長く…長く世界は巡り…数多くの出来事が瞬時にアーチャーの前を通り過ぎていく
        聖女と呼ばれ崇められた事、魔女と呼ばれ焼かれた事、旅をし100万の人々が満足に食事が出来るだけの知識を、作物を齎した事
        だがそれでもエリーゼが死ぬ事は無く…数多の凄惨な試みを己に行った噎せ返る様な赤の日々も瞬時に過ぎて


        黄金色の穂先が揺れ続ける、風の音のような女の慟哭と共に
        遠くを見れば緑の木々、何時の間にやら小川も引かれ牧歌的な光景だ
        だがそこに居る者はエリーゼただ一人、黄金色の髪を風に揺らし水底の様な昏い瞳の俯く女だけだ
        その光景を最後にアーチャーの瞬きと共に世界は暗転した
  • ここに岩が1つある。苔むした、木々も花も生えた岩が1つ。生きる盆栽のような、芸術品とまでは言わずとも有り様が存在する岩が。
    • 砂が流れる。微量の砂の流れがいつしか…流砂のような、大河のような流れになり岩をも飲み込むような流れになった
      • 苔は砂に流され、木々は削れ。花もこそぎ落とされ…いつしか岩をも削る流れとなり…
      • いつしか岩はガラス玉のような透き通る丸石に研磨されていた
      • そして最後に砂ではなく…水が。清流が流れていく…その中で一層光るようになった丸石
        英霊はこうして出来上がった
    • そんなイメージがエリーゼの視界に流れた後。場面は移る。
      • 夕闇を背に爆音と銃撃と、航空機が飛び装甲車両や戦車が大地を蹂躙する世界
      • 夜の闇の中。曳光弾の光が闇夜を蹂躙し時折炎の爆発が闇を照らす世界
      • 朝焼けの中、次々と空から降り立つ落下傘。警報。城壁に向かい平原を突き進む戦車の群れが砂煙を上げる世界
      • 太陽が真上に昇る昼。洋上の航空母艦からジェット戦闘機が轟音を上げて飛び立ち空を切り…対地攻撃の雨を降らせる世界
      • 全てが戦争の世界だった。戦争しかなかった。戦争だけ続いていく…世界はそれしかないと言わんばかりだった。
      • まるで一時代のドキュメンタリーを見せられているかのよう。広告もない、ただ映像が流れ声が流れ…そんな、イメージ
      • そんな場面がいくつか代わる代わる、何周かした後。途端に轟音と共に揺れる場所にエリーゼは立っていた。
        何かの船の艦橋だろうか。海水が波打ちそこの窓をたたきつけていた。艦橋にいるもの達は皆、中心にいる人物に指示を求めているようだった。
        「皆、よくやってくれた。後は自分の愛する世界のために戦え」
        告げられた最後の宣告。皆、今までに感謝を込めてか。敬礼し次々と退出していく。中心にいた男もまた、最後に艦橋を後にするも他の者たちには続かず…別の道を歩いていく
      • 甲板。 飛空艇の空母か。しかし半ば沈みかけているのか甲板だけ水面に出ているような風体
        そこには1人の女が佇んでいた。灰色のバンダナに灰色の装具。顔はわからない、声もわからない
        デジタル技術で意図的に消されたような異常な修正 しかしここから何が起きるかは見て取れる
        2人、構え。組み合い徒手空拳の戦いが始まった
      • しばらくその戦いを眺めているエリーゼは変化がよく見れた。男の変化が。
        徐々に弱り動きも鈍く…太木が枯れ細木になるような。男は戦争のために延命を施していた。
        若い体のまま。戦争に適した体にするため。人工物に体を変え、老化を遅らせ…無理が祟っていた
        限界だったんだろう。延命処置もきりやめたか。 ふらつき、最後に女の打撃を受けて
        甲板に倒れこみ、崩れるように天を仰ぐ
      • 既に老人と化した男に近づく女。顔も声も修正され、エリーゼの目に映るのは男と女。どんな関係かもわからない
        しかし、甲板の床に水滴が落ちた。数度、止めることなく…女からか。何か声を発し訴えながらだった
        男はそれを聞いて、目を見開き…何かに気づき。悔いたような顔をし、そのまま息を引き取った
        甲板に降り立つヘリコプターの音が、全ての終わりを示す締めくくりで、夢は終わった
    • 夢から目覚めたエリーゼを向かえたのは、昨日向かった森の周囲の地図とスラム街にて狙撃に都合がいい場所を記したものを壁に張り付け
      気性、風速、距離などを計算し2マイル以上の狙撃を計画している男がいた
      貼り付けられた写真の中には昨日森の屋敷で手に入れたホムンクルスに関する資料の写真を印刷したものもある
      その姿は夢の前半に出てきた戦争の権化、人類の業罪の聖人とも言える姿
      • エリーゼが呼び出してから変わらない…いつもの英霊の姿がそこにあった。ただ打倒するべき相手を排除するために動く、機械のような英霊。人の姿を模したシステムのようなものが…
  •  
  • 黄金暦183年 冒険者の街 闘技場
    • 『人生における命題とはなんであろうか。人がその命を持って成し遂げたい目的とは』
      • 『いつか終わりが来るものにとってその命題こそ人生の目的とも言っていい』
      • 『ある者はその目的を見つけるのが人生とも言う』
        『だがしかし…永劫とも言える命を手にしたものはいかなる命題を持ち生き続けるのか…』
      • 『命題を探し続ける永劫の人生か。命題のために生き続ける生か。または生き続けることが命題となったのか』
  • (漆黒のフルプレートに身を包み、抜き身の魔剣を持ったまま舞台に上がる)
    (いつも通りの光景。いつも通りの日常)
    (ただ1つ、この男にとって日常でない部分があるとすれば……)
    (普段左手に握られているはずの魔剣が、今は右手に握られていること)
    よう、待たせたな。ウィリアム -- ヴィーラ
  • (すぐに着脱できるボディーアーマー…通称リリーサブルアーマーを着用し、7.62mmの自動小銃SCAR-Hライフルを手に)
    (腰にはスパイクヘッド付きの45口径自動拳銃を。いつも通りの格好)
    (ただ1つ、この男にとって例え闘技場であろうと友と会うのに日常でない部分がある)
    (全ての銃器に実包が装填されていたということ)
    (これは演習でも、訓練でも。加減してたたかう腕試しでもない)
    どうのこうの言いつつお互い結局コレに行き着くとはな(同じだろうと、違っていようと)
    準備はいいな、ヴィーラ -- ウィリアム
  • (小さく首肯して、前に出る。憤りも隠さずに)
    ハッ……クチで言って分かるほど、俺もお前も御行儀良くねぇってこった
    そういうところも一緒だから……同じだと思ってたんだけどな
    (若干の寂寥を込めて、蒼穹の如き蒼瞳で、湖底の如き藍瞳を睨みつける) -- ヴィーラ
  • (小さく否定を篭めて頭を横に。湖底に沈みゆく岩の如く)
    今更だな。今思えば……俺たちは互いに知ろうとしなかっただけかもしれんな。
    知れば決定的に違うと嫌でも思い知らされる。俺とお前は似て非なるものだ。
    (岩が湖底より深く地の果てに沈むがごとく映る瞳は、澄み渡る蒼穹のように純粋で晴れた瞳と交わる)
    いくぞヴィーラ、これが俺とお前の最後の戦いだ!
    (開戦の合図が如く。左手でボディアーマーの脇に挿入されていた煙幕手榴弾のピンを抜き、掴むとヴィーラと自分との間に向けて高く投擲した) -- ウィリアム
  • (知ろうとしなかっただけ)
    (そうかもしれない)
    (知れば、離れてしまうかもしれないから)
    (知れば、反発してしまうかもしれないから)
    (いや、それすら、薄々恐らく分かっていたから……知ろうとしなかったのかもしれない)

    (知ったらきっと、俺達は)

    (こうなってしまうって、わかっていたから)

    最後なんて言葉、気安くつかうなよウィリアム
    (軽く左手を突き出しつつ疾駆。左手を軽くかざし、無詠唱で紫電を手榴弾へと放つ。地面に落ちる前に上空で爆発させ、アイツの魂胆を潰す)
    俺はこれで最後にするつもりなんて……欠片もねぇよ
    (手の内はお互いに見えている) -- ヴィーラ
  • (当初より大きく外れた上空での炸裂。既に意味は成さない。すぐさま右横に駆ける)
     
    (皮肉なものである)
    (今ヴィーラは、右手に剣を持ち。今まで見たことのない速度で術を撃っている)
    (だがそれでも知っている。アイツがどう戦うか)
    (思い浮かぶのは容易い。アイツとどう戦うか)
    (お互い無意識に知らぬ聞かぬようにしていたというのに…)
     
    (戦う術は知っている)
     
    俺が気安く話すのはお前だけだが、この言葉を吐き捨てたわけではない
    (ヴィーラは出来すぎている。こと戦いに関しては天が与えた才能に富んでいる)
    (誰よりも強くなれるし何だってできるだろう。この無詠唱の雷術もそうだ。剣術も誰よりも秀でている。自由自在。神の如く。)
    (だからこそ手の内も見える)
    (SCARライフルの側面に取り付けられたレーザーモジュールが放つ光がヴィーラの左手を捉えた時)
    (引き金を引き、炸裂音が響くと同時にライフルを放り出すように手を放した。) -- ウィリアム
  • ハッ……嬉しいことと、嬉しくないこと一緒に行ってくれやがってよ……
    (再び、無詠唱で紫電を放ち、銃弾を叩き落しながら、もう一発)
    (だが、次の雷撃は届かない。ウィリアムが放り投げたアサルトライフルに……より近くにある鉄に避雷針の如く誘引される)
    (暴発はしない。ウィリアムがもう弾を抜いている。そこまで計算済みだ)

    (お互いに)

    (踏み込む。お互いに)

    ウィイリアムゥウウウウウ!!

    (一番俺を理解してくれて)
    (一番俺より遠くにいた、友達に)

    (剣を振るう。右手の魔剣横薙ぎに。相手の右手元を狙って)
    (無論躊躇からではない)
    (殺すつもりだから狙うのだ)
    (確実に攻撃を阻害しつつ致命傷を与えられる其処を) -- ヴィーラ
  • (雷は何より鉄に惹かれる。しかしそれに加え、レーザーによる誘導。レーザー誘雷を仕掛けた)
    (ちょっとした赤外線レーザーでも可能だが…軍用照準レーザーがそれを可能といている)
    (それほどにまでこの男の雷はクセが強い。そして何より中から遠距離ならば雷術でどうにでもできるのだ。ヴィーラは。)
    (もちろん、弾層…マガジンには数発しか入れておらず。弾も打ち切った状態で放り投げた)
    (はっきり言っていい)
     
    (この男と互角かそれ以上に戦うには…接近戦しかない)
     
    ヴィィィィィィィィラァァァァァァァァ!!
     
    (一番毎日を楽しみ笑いあった)
    (一番自分に近い場所にいた、親友に)
     
    (銃を向ける。既に右手にはスパイクヘッドの拳銃。防御も引きもない。)
    (素早く、鋭く鈍器のような銃口が魔剣と交差する)
    (指先一本触れれば引き抜けるホルスターだからこその芸当であるが、既にこの近接戦闘が起こりうることを想定したいた装備)
    (拳銃には人を殴り致命傷に与えるには充分すぎる凶悪な銃口と、鎧を砕くには充分な質量の弾が装填されていた)
    (斬撃と打撃、魔剣と鋼の銃。漆黒と閃光。引き金を引けば銃口から鋼鉄の咆哮が閃光と共に唸りを上げる) -- ウィリアム
  • (咆哮したとき、互いの目に浮かんだ光は殺意の光で)&br(それでいながら口元には期待の笑みが浮かんでいて)
    (だって、期待しないわけがない。だって、笑わないわけがない)
    (決まってる。こいつはそういう奴だ。アイツがみてる俺だってそうだ)
    (コイツは大丈夫なんだ)

    (全力をぶつけて殺すつもりでやったって)

    (コイツは俺に殺されたりなんかしない)

    (呼吸をすればヴィーラの全身に黒い稲妻が迸り……その身が漆黒の影へと変化する)
    (黒い稲妻を全身に纏うことで全身の筋組織、神経を刺激し、強引にパンプアップを行う。こうしなきゃ勝てない)
    (最早目配せも必要ない。少し呼吸するだけで、鎧の表面を銃弾が滑る)
    (身体中を奔る生体電流……雷を操れるなら、自身のそれが操れないはずもない。オーバーロードしたシナプスは通常の演算速度を遙かに上回り、最高速まで高めた思考速度は光速と並ぶ)
    (だからこそ光の速度で思考して、稲妻の速度でそうしてやった)
    (鎧の表面を電磁石と化し、同時にウィリアムの放つ銃弾もまた電磁石とすることで反発させあい、逸らしたのだ)
    (逸らして尚、肩口の装甲は砕け散り、金属片となって後方へと流れていく)
    (綱渡りの計算。少しでも間違えたら自分が丸焦げ。もしくは蜂の巣……それだって俺は計算しきることが出来る。いいや、出来る俺でありたい)

    (少なくともコイツの前では――親友の前では――俺はそういう俺でなくちゃならない)

    (張り合えないような親友を持った覚えなんて、俺にはないから)

    (口角を吊り上げ、爛々と蒼光を瞳から零して魔剣の切っ先を返す)
    (袈裟斬り。地面ごと叩き斬るつもりで振るう) -- ヴィーラ
  • (もう、殺意こそ。殺すということが最大の尊敬であり祝辞で)
    (命を奪う行為こそ、最大の理解。そして期待)
    (まるで最初からそうなることがわかっていたかのように…)
    (こいつは今までの誰よりも強く、誰よりも自分を理解し)
    (誰よりも自分が理解している存在)
    (情愛、友愛、慈愛…それら全ての理解とは遠く違う)
    (信頼。信じ頼るべき者)
    (今立ちふさがる壁。隣にあり側にある壁。いつもは、今まではそう…背中を預けうる比類なき存在)
    (だがそれは元から同じ場所にいるのに同じ場所を見ていない(背中合わせ)から成り立つのであって)
    (一度向き合えば、ぶつかり合うしかないのだ。それは必然)
    (この戦いにだけ言えば…)
    (生き死にの摂理とか小難しい講釈は最初から意味を成していなかったのかもしれない)
     
    (目の前を見ろ。そうだろう、フルメタルジャケット。鋼鉄の弾丸をいとも容易く受け流す相手だぞ)
    (繊細な魔術。お座敷なんかじゃない、机上でもない。戦場でやってのける男が今目の前にいる)
    (綿密な繊細な魔術操作をやってのける、やれる相手が今目の前にいるのだ。ならば俺はいかに撃つ
     
    (あぁ解っているとも。これが俺の解であり解法。やり方だと)
     
    (横薙ぎから続く袈裟斬りに対し、できうる限り並行になるように体を滑らせる)
    (しかしそれでもこの剛力、地面をも砕かんとする斬撃はその挙動許さない)
    (だがそれでいい…わかっている。俺も捨てるつもりでいた。命?いいや)
    (ボディアーマー、つまり防刃繊維で余れた鎧の内部に挿入された重量2.5kgのセラミックプレート) 
    (お前の腕ならば切り裂けるだろう。だが抵抗は少なからず生じる。そこに付入らせてもらう)
     
    (そうといわんばかりにボディーアーマーを切り裂き、地面を抉った魔剣の腹を右足で踏み…)
    (ナイフも、銃も鋼鉄で弾くのだろう?ならばこれはどうだ、と拳銃を捨て)
    (絶縁の強化樹脂製のニーパッドをフルフェイスヘルムに向けて叩き込む)
    (無論、これが決め手ではない。ここからだ)
    (そこから魔剣の腹を蹴り…ヴィーラの左肩を右手で叩き、そのまま背を向けるように)
    (陸上競技の高飛びのように、飛び越しざまとばかりに左手をヴィーラの左脇に滑らせる)
     
    (超々近接戦闘には剣術、魔術使いのどれよりも一日の長があると自負している)
     
    (故に、であるからこそ。いまここでヴィーラの左腕を外しにかかることに臨むことができた)
    (飛び越えれば地を踏み、左脚の膝の裏を踏めば支柱となり容易く外すことが出来るだろう)
    (なぜならば既に剣を振りぬいた後の腕というのはそのままの方向に進むが順当かのように流れに乗っていたから) -- ウィリアム
  • (突如剣に生まれる不自然な荷重。それがウィリアムのストンピングによるものだと気付いたとき、すでにフルフェイスごしに頭が激しく揺さぶられる)
    (そこまでだ、気付けばウィリアムの姿は天を舞い、無理な加重をかけられた左肩がごきりと脱臼する)
    (甲冑の下には脂汗。しかし口元には尚深い笑み)
    (詠唱する。珍しく。短く一言)
    (だがそれで十分。詠唱すれば脱臼した左腕は勝手に動きだし、信じられない力でウィリアムを投げ飛ばしてみせる)
    (生体電流を操り、筋組織を刺激して無理矢理動かしたのだ)
    (無論そんな真似をすれば左腕はただではすまないが、知ったことではない。そんなことを考えた戦えるような安い相手じゃないんだコイツは)
    (俺の親友は、そういう奴なんだ)

    おおおおおぉぉおおおおおお!

    (雄叫びをあげて、疾駆する。脱臼しようが折れようがそこに肉と神経があるならいつまでだって戦ってやる)
    (お前もそれを望んだはずだ……ウィリアム)

    (剣を振るえば、紙一重で避けたウィリアムが一瞬で身入りして銃口を捻じ込み)
    (引き金がひかれれば、魔術装甲が銃弾を弾きつつも、その衝撃に耐えられずに装甲を爆ぜさせる)
    (魔術を放てばわずかに突き出された手をウィリアムがとり)
    (その手を取られれば全身から一層強く放電して退ける)

    (いずれも決定打とはならない。お互いに手を知り尽くしている故に高速ながらも一進一退の攻防が続く)

    (終いには、その体に纏った甲冑は砕け散り、左腕は使い物にならなくなり)
    (フルフェイスも砕けて露になった蒼瞳でウィリアムをにらめつけながら、その首筋に剣先を突きつける)
    (まるで、最初にそうしたように) -- ヴィーラ
  • (もらった!確かに左腕はいただいた、と確信できた音。剣士、とくに魔術と併用するものならば)
    (腕の一本がどれだけ大切であるかは何ものにも変えがたいだろう)
    (このまま組み付いてナイフで鎧の隙間を)
     
    (と、考えるまでもなく宙を待っていた)
     
    (馬鹿な!)
     
    (左手が動いた。床に叩き付けられた衝撃とその先に見えるアイツの姿で気づく)
    (その姿、まさに狂戦士。垣根なしの狂える黒騎士がそこにはいる)
    (捨てたはずの拳銃がそこにはあり、無造作に掴む。まだだ、まだ戦う。アイツは腕一本外されただけじゃないか)
    (これで有利?いや五分かそれ以下だ。そんな腕の一本二本がどうなったところで何だ。)
    (俺の親友は、本気で。俺も本気で。だからそんなの関係ないんだ)
    (俺もアイツもそういうヤツで、だからここにいるんだ)
     
    あぁああああああぁぁあああああ!!!
     
    (呼び水が、いや炎が炎を呼ぶ様に雄たけび駆ける。武器や装備がなくなったって俺がいるなら)
    (アイツがいるならいつまでだって戦おうじゃないか)
    (俺達は結局戦うことでしか本当にお互いを理解し合えないんだ……いいや違う)
    (戦うことで、本当に解り合えるんだ……そうだろうヴィーラ)
     
    (腕を取り払い投げれば、ヴィーラは宙で体制をとり、膝撃を背中に叩き込み)
    (魔術が放たれれば、樹脂製のエルボーパッドで受けつつも、取り付け具は熱量に耐え切れず燃えて)
    (拳銃で殴りつければ、残った弾丸が炸裂し殴りつけた箇所を砕くが弾は全て焼け)
    (肩にかけて掴み飛び越え、背後を取ろうとすれば。魔剣の腹が俺の腹を打つ)
     
    (どれも致命傷にはならず。泥仕合、否。知り尽くしている故の単純な殴り合いに近い暴力じみた攻防が続いた)
     
    (最後に。装具を纏めていたものも、ニーパッドすらも焼けて。左目は腫れ上がり)
    (左腕の指はひんまがり、へし折れ。太ももからも血を流し、鼻血は固まり)
    (かろうじて無事な右手は弾がない拳銃を首筋に突きつけられた剣先に当てられて)
    (最初に交わしたように、今も交差していた) -- ウィリアム
  • (もう体が動かない。もう魔力も枯渇した)
    (身体を守る防具はなく、攻撃を往なすだけの思考力もなく)
    (互いに、これだけがわかる)
    (詰みだと)
    (もう、これで終わりだと)

    (結果は、関係ない。ウィリアムはこれでいなくなる)
    (わかってる。わかってた)
    (わかってたから、俺はダダをこねただけなんだ)
    (最後に、ちょっとムカっぱらが立ったから)
    (殴り飛ばしたかっただけなんだ。ただ喧嘩したかっただけで)
    (だって、これで送り出さなきゃいけないから)

    (言いたくない言葉だけど、いわなきゃいけない)
    (お互いの為に。アイツのために)
    (最後の言葉を、いわなきゃいけない)
    (言葉を紡ごうとして、膝から崩れ落ちる。魔剣を取り落とし、全身から脱力して、擦違い様に呟く)
    ……じゃあな、ウィリアム。達者でやれよ
    (気安く、いっぱいひっかけた後にそうするように)
    (今生の別れの言葉を) -- ヴィーラ
  • (頭もまともに動けない)
    (正直立っているだけで限界だった)
    (おそらく、いや確信めいて言える)
    (ヴィーラも、もう戦えない)
     
    (結果なんて正直どうでもよかった)
    (最初から、そうだったんだ)
    (だだっこが、友人の引越しを惜しむように)
    (逆にまた…引っ越すヤツも、友人との別れを惜しむもので)
    (大人なら、そうか達者でな。で済むものを)
    (こんなどうしようもない無様な送り出しとなったんだ)
     
    (実際アイツといる時は。生きているとか戦う義務とか関係なく)
    (ただ遊んで、楽しいから生きて。学校で仕事してるときも何でもが楽しく)
    (理由は違えど長く生きることになった、というシンパシーからかもしれない)
    (だから、ないと思っていた最後というのがやはり。無性に耐えがたかったが、それでも決めたから行かなければいけない)
    (信念を、履行する為に。長く生きて戦い続け…これからも続けるために)
    (俺が本当に守りたいもののために。この世界が新たな故郷と言ってくれた…愛した人と)
    (ここにいる。ここに生きて、ここで暮らしこの世界の中で家族を愛し、家族と共に生きる男のために)
    (その家族の子孫と、未来と。子供たちの平和と笑顔のために戦い続けるんだと、平和にするんだと)
    (ふらつきすれ違いざまに肩がぶつかるが、それでも歩く)
    ……またな、家族と仲良くやれよ
    (夜、こっそり家族に内緒で飲みに出かけて。また明日も職場で会うような)
    (今生の別れの言葉が交わされた) -- ウィリアム
  • 『そして、黒騎士の男はこれからも変わることのない生を続け』
    『傭兵は、3年後。自ら育てた娘に命の終止符を打たれた』
    『そんな、昔と今と未来の話』

Last-modified: 2012-07-10 Tue 00:32:19 JST (4314d)