洋上学園都市・外伝  Edit


この作品は、企画/洋上学園都市の設定を使った、

二次創作作品です。

実際の歴史・人物・事件などには一切関係ありません。


そして中の人は例の如くこれです

企画/洋上学園都市
ID:510441

本編 Edit

ヴィル>名簿/510441 優理>名簿/510441 雑務>名簿/510441
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お名前:
  • ――2。 -- 2014-10-15 (水) 20:45:22
    • ……結局、合計で二時間くらい歩いた気がするんですけど……。
      (目標地点、ルアマース遺跡らしき場所に着いたようで、棒のようになった足の膝に手をついて大きく息を吐く)
      (らしき、というのは、予想をしていたように大きな遺跡が迎えてくれたわけではなく、各国の旗が立ち並ぶだけの異様な場所で風越先輩が止まったからだ)
      (旗の中には本国であるベルゴルデの物や南方のシゼリアの物ももちろんある)
      -- 雑務 2014-10-15 (水) 20:53:25
      • ほぼ迷うことなく到着出来たことを祝おう。雨季、この場合雪季っていうのかな、吹雪くと地元の人間でも方向感覚失うらしいし。
        ……気になる? 旗。
        (適当に足元を蹴り固めながら尋ねる)
        -- 優理 2014-10-15 (水) 20:54:59
      • あ、はい。ベルゴルデとシゼリアの物は国境付近なので分かるんですけど……。
        なんで色んな国の旗が立ってるんですか……? ここの地点って条約批准の地だったりするんですか?
        -- 雑務 2014-10-15 (水) 20:56:29
      • 簡単に説明するとね。
        このベルゴルデって国は、このルアマース遺跡の『採掘権』を他国に貸し出して利益を得てるんだよ。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 20:58:02
      • えっ、貸し出し……?
        採掘権ってことは、掘る権利ってことですよね? ルアマース遺跡をですか?
        -- 雑務 2014-10-15 (水) 20:58:39
      • 本気で何も聞かされてないんだな……。結構今回の採掘の要的な情報になるのに。
        (地面を固め終わってそこにテントを張り始める。割りと慣れた手つきだ)
        ルアマースの遺跡は、今から70年くらい前に見つかった自然遺跡でさ。
        中にはそこに住んでた原住民の遺産が保管されてる、いわば保管庫か何かだって言われてる。
        歴史的な発見とまでは行かないけど、それなりに見るべき宝も発見されてる大型の遺跡でね。そこを採掘する権利が他国に売りだされるくらいに価値のある場所なんだよ。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 21:03:34
      • 随分大層な代物だな。肝心の遺跡がどこにあんのかわかんねーけど。 -- ヴィル 2014-10-15 (水) 21:04:21
      • あ、そう、それです。ヴィル先輩と同レベルっていうのは腹立たしいですけど、その遺跡ってどこにあるんですか? -- 雑務 2014-10-15 (水) 21:04:55
      • この地域は雪季と乾燥季に分かれるって言ったよな。
        季節の変化は、気温の変化となって舗装していない地面を徐々に緩くしていく。
        だから、肝心の遺跡は……。(言いながら、テントを結び、指で下を指す)
        -- 優理 2014-10-15 (水) 21:07:11
      • ああ、なるほど……それで『探索』じゃなくて『採掘』ってわけか。面倒クセェ。 -- ヴィル 2014-10-15 (水) 21:09:35
      • ここは大陸の中心部で、断層の境にあったっていうのも大きな理由だろうけどな。
        お陰で70年前に好事家が超音波で掘り当てるまでここに金脈が眠っているって誰も知れなかった。
        結果的にある程度遺跡の上に国家が形成されるくらいの間眠りについていたせいで失われなかった財宝も多かったらしいから良し悪しだよね。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 21:11:54
      • じゃあ、私達がこうやって掘って大丈夫なんですか……?
        さっき言ってた採掘権がどうとかいうのに関係してくるんですかね。
        -- 雑務 2014-10-15 (水) 21:13:09
      • 八割くらい正解。俺達は某国からの依頼で掘りに来た下請けって立場。
        その某国、簡単にいえば南部のシゼリア先央国なんだけど、そこが今年の採掘権をベルゴルデ北方連合から買い取ってる。
        半年単位だったかな。その辺は俺もうろ覚えだけど。
        《大法典》としては、ルアマース遺跡に焚書が眠っているという情報を前もって得てたから、何らかの交渉があるんだと思う。
        その辺は上の人が上手くやってくれるだろうし、俺達が考えることじゃないけどな。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 21:17:50
      • シゼールの時よりゃわかりやすくてオレはありがてぇけどな。
        要は遺跡の中にある焚書を回収してくりゃいいんだろ。ガキの使いじゃねえか。
        -- ヴィル 2014-10-15 (水) 21:19:30
      • 半年単位で採掘出来る国が変わるような遺跡で、見つかってない焚書を探すって時点で難易度高くないですか……。
        じゃあ、その辺に立ってる旗って、今まで採掘を行った国が立てていったものなんですね。
        -- 雑務 2014-10-15 (水) 21:20:28
      • 記念。ってわけじゃないだろうけどな。
        多分、我が国ここにあり、みたいな威圧を込めたものだと思う。
        ただ掘れる権利ってだけじゃなく、ここ一帯が期間中は契約国の自由に使っていいみたいだから。
        ……さっきの地図で、この一帯だけ国境が丸く歪んでたろ。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 21:22:41
      • あ、歪んでました、歪んでました。
        何か遺跡の分だけベルゴルデが得してるような気持ち悪い感じに。
        じゃあ、その円状の土地をそのまま採掘のために使用していいような感じになるんですね?
        -- 雑務 2014-10-15 (水) 21:23:45
      • 普通国を上げた採掘ってなったら、それなりに装備も必要になるし、大規模にもなれば工事みたいなものも必要になるかもしれない。
        そのために周囲の土地も併せて、一定期間貸し出せるようになってる。
        国境線は元々真っ直ぐだったんだけど、ルアマース遺跡が見つかったときに、そういう運用方法をするってことでベルゴルデがシゼリアから買い上げたらしい。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 21:25:42
      • 位置的に、丁度国境またぐような感じでしたもんね。 -- 雑務 2014-10-15 (水) 21:26:24
      • 実際に国境を跨いでたらしいよ。それくらい大きな遺跡だったし、もしかしたら今でも国境の下まで続いてるかもしれないって言われてる。
        その遺跡と周辺を「貸与」という形で運営した時にどのくらいのペイバックがあるか試算を重ねた上で、二カ国が協議した結果らしい。
        ベルゴルデからシゼリアに大きな金が動いたとも聞いてる。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 21:29:01
      • じゃあ、今回シゼリアから依頼があったってことは、目的の焚書が手に入ったらシゼリア大儲けですね。
        二重取りじゃないですか。国を売って焚書を売って。
        -- 雑務 2014-10-15 (水) 21:30:19
      • なんでテメエが嬉しそうなんだよ。テメエの懐にゃ1Gも入ってこねーぞ。 -- ヴィル 2014-10-15 (水) 21:31:12
      • い、いいじゃないですか別に。 -- 雑務 2014-10-15 (水) 21:44:45
      • そういう背景もあって、この二カ国は今協調国家として歩んでるから。
        あんまりシゼリアもベルゴルデから搾り取ろうとかは思ってないんじゃないか。勝手な予測だけど。
        密偵とかの立場で密入国してこそこそ掘るよりはよっぽどマシだが、マシと思う時点で毒されつつあるのかもしれない。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 21:47:24
      • 成層圏から降下するのにパラシュートを備品の中に入れねえ連中だからな。
        どう考えても頭数を個数で数えてるとしか思えねえ。
        -- ヴィル 2014-10-15 (水) 21:48:20
      • え、それってどうやって着地したんですか。 -- 雑務 2014-10-15 (水) 21:48:49
      • 聞くんじゃねえ、殺すぞ。 -- ヴィル 2014-10-15 (水) 21:49:08
      • なんでいきなりブチキレなんですか!? そんなに気に障ること聞いてないでしょう!?
        もういいですよパラシュートない話は。でもそしたら今回は荒事にならないでいいかもしれないですね。
        -- 雑務 2014-10-15 (水) 21:50:04
      • だといいけどな。
        実際遺跡の中に何が潜んでるかは分かんないし、採掘に関しては死亡しても訴えないっていう宣誓書を書かされる。
        ということで頼んだぞヴィル。お前が頼りだ。宣誓書は二人分書いておいた。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 21:51:36
      • おう、気が利くな。そういう面倒なことはお前に任すぜ。 -- ヴィル 2014-10-15 (水) 21:52:27
      • ヴィル先輩はそれでいいんですか……?
        っていうか、私も書いてないんですけど宣誓書。大丈夫なんですかね。
        -- 雑務 2014-10-15 (水) 21:53:10
      • この採掘で死んだ場合、訴える権利だけは保証されるね。
        まあ現場に存在しない人間なので死んだこと自体受理されるか分かんないけど。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 21:54:17
      • なんでそんな報告がないから事故率0%みたいなことになってるんです私!?
        正式にそういう文書交わす必要があるなら言ってくださいよリリィさんも風越先輩も!!
        -- 雑務 2014-10-15 (水) 21:55:03
      • 組織の人間でもねぇやつにそんな契約みてーなこと出来るわけねーだろ。 -- ヴィル 2014-10-15 (水) 21:56:47
      • 組織の人間でもあるのにそんな契約結んでない人に言われたくないですよ!! -- 雑務 2014-10-15 (水) 21:58:05
      • まあ、だからさ。
        雑務ちゃんここで待っててくれていいよ。そのためにテント張ったんだし。乾燥季だから埋まりはしないでしょ。
        ここまではまあ、少し遠い遠足だったってことで。(膝を払いながら言う)
        -- 優理 2014-10-15 (水) 21:59:12
      • ああ、そうだな。文句ばっかり言ってねえでここにいろよ。
        それか来た道戻って帰ってりゃいいだろ。正式な依頼受けたわけでもねえんだし。
        -- ヴィル 2014-10-15 (水) 22:00:26
      • えっ、何ですかそれ。……急に突き放されても困るんですけど。
        先輩達、もしかしてすぐ潜るんですか? その、ルアマースの遺跡に。
        -- 雑務 2014-10-15 (水) 22:01:10
      • 早めに潜って早めに帰りたいというのは本音。
        少なくとも、ヴィルが俺の魔力を吸い続けてるこの状況でのんびりするわけにはいかないから。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 22:02:13
      • ちゃちゃっと終わらせて帰って飯にしてーんだよオレは。なんか鍋とかが美味いらしいからな。
        足手まといになるくらいならここで膝抱えて待ってろよ。何しに来たのかは知らないけどよ。
        で、風越、入り口どこだ。なんとかの遺跡の。
        -- ヴィル 2014-10-15 (水) 22:03:55
      • クレバスの間から入るらしい。正規ルートだったらな。
        そのための装備は持ってきてないからぶっつけ本番で飛び移ろう。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 22:04:58
      • 出たとこ勝負ってやつだな。オレはその方が気が楽でいい。段取り決まってるよりよっぽど楽だ。
        しかも、多分そんなに焚書までの距離離れてねえな、これは。直線でいったらあっと言う間に終わるぜ。
        (斜め下の地面を見ながら、どこか愉しげに呟く)
        -- ヴィル 2014-10-15 (水) 22:06:38
      • え……ヴィル先輩、焚書の位置が分かるんですか……? -- 雑務 2014-10-15 (水) 22:07:09
      • さあな。もしかしたら勘かもしれねえ。気のせいかもしれねえけど。
        なんとなく、そんな気がして、そんな気以外しないだけだ。
        ……もしかしたら、同類だと分かるのかもしれねえな。焚書同士。
        -- ヴィル 2014-10-15 (水) 22:08:16
      • (焚書。焚書十篇。『貪欲のブランクノーツ』。ヴィルの正体)
        (風越先輩の言う通り、人間ではない存在であることが本人の口から証明されて、少しだけ息を飲む)
        (人と変わらない、人と同じ姿をしていながら、人間ではない存在)
        (……何故か、人間扱いされていないことに、自分が少しだけ心を痛めた)
        ……行きます。着いていきます。
        足手まといにはなりません。なったら、置いていっていいです。
        -- 雑務 2014-10-15 (水) 22:10:44
      • 勝手にしろよ。オレはどっちでもいいんだ。
        ……禁書じゃなくて焚書を狩るのは初めてだからな。ちっとは楽しみになってきて機嫌がいいからな。
        -- ヴィル 2014-10-15 (水) 22:11:40
      • 寝覚めが悪いからなるべく侵入と脱出を同じ人数で行いたいな。
        打ち上げの飯は男二人じゃ味気ないからな。
        -- 優理 2014-10-15 (水) 22:15:10

      • 【つづく】 -- 2014-10-15 (水) 22:15:26
  • ――1。 -- 2014-10-14 (火) 22:21:31
    • (コク。コク。と足の下で踏み固められる雪の感触を楽しめたのは、三歩目までだった)
      (かれこれ、もう電車を降りてから一時間はこの雪の中を歩いているので、膝が疲れでガクガクと震えている)
      (もちろん寒さもあるのだが、脛辺りまで降り積もった雪を掻き分けながらの行軍は、慣れていない身には余りに辛かった)
      (それでも、私達が居る雪原は今夏季も過ぎた乾燥期であるらしく、吹雪いていないだけマシだったが、マシというだけで楽ではなかった)
      ……風越先輩……後、どれくらいなんですか……。
      (我ながら情けない声が出た。前を行く先輩に尋ねると、先輩は振り返ってこちらを見る)
      -- 雑務 2014-10-14 (火) 22:26:06
      • ……どうだろうな。
        真っ直ぐ歩いてたらもうすぐ着いてもおかしくないんだけどな。
        (言いながら立ち止まり、地図を広げる)
        -- 優理 2014-10-14 (火) 22:28:34
      • ………。えっ。
        迷った可能性あるんですか?
        こんな目印もない雪原で? 足あと辿って帰ることすら出来ないような場所で?
        ちょっと、自信満々に進んでるので何か作戦あるんだと思ってたら風越先輩!?
        -- 雑務 2014-10-14 (火) 22:30:28

      • exp029349.png

        まあ、多分山脈にぶち当たってないから方向はそれほど間違ってないだろう。
        南のシゼリアに抜けたとも思えないし、何より国境を跨いだら雪原関門に引っかかる。
        国として北方からの入国がそんなにザルにはしておかないだろうしな。
        何より、要点で国境がひん曲がってる部分だ。他の国境よりも意識は向いてるだろうから。
        -- 優理 2014-10-14 (火) 22:37:01
      • 山脈って……この地図縮尺どのくらいだと思ってるんです……。
        山脈にぶち当たるまで進んでたら完全に迷子じゃないですか。
        一晩こんなところで過ごさなきゃいけないのはきつくないですか……?
        (はぁ、と息を吐く。氷点下の気温で呼吸が真っ白い)
        (足と手を擦り合わせて暖を取るが、それでもまだ寒い)
        -- 雑務 2014-10-14 (火) 22:39:43
      • 俺達は滞在する予定だけど……。あれ、雑務ちゃんその連絡ってしてなかった?
        少なくとも絶対に一泊はする予定だったんだけど。
        -- 優理 2014-10-14 (火) 22:41:12
      • 聞いてませんよ!? えっ、先輩方ここで一泊するつもりなんです!?
        どこで……!? カマクラとか作るんですか!?
        着替えとかなんにも持ってきてないですけど、私大丈夫なんですか!?
        -- 雑務 2014-10-14 (火) 22:43:00
      • 雪中泊かな。ビバークっていうらしい。
        雪原も砂漠と同じで何が起こるか分からないからな。念のためっていうのもある。
        もちろん順調に行けば日帰りで帰ってベルゴルデで一泊して観光を楽しんで帰るっていうのもアリだと思うけど、そう上手くいけばいいね。
        -- 優理 2014-10-14 (火) 22:46:36
      • 文句あんなら帰れよ。
        それか北方なんとか国で待ってろっつったろうが。ギャーギャーギャーギャー、うるせえな。
        -- ヴィル 2014-10-14 (火) 22:48:35
      • (後ろから追い付いてきたもう一人の先輩を横目でチラリと見てすぐに視線を逸らす)
        ……嫌ですよそんなの、ここまで来て。それに、一人で迷ったらそれこそ死んじゃうじゃないですか。
        -- 雑務 2014-10-14 (火) 22:49:40
      • ……テメエでケツも拭けねえのに着いてきやがって。
        足手まといになったらその辺に埋めてくぞ雑務テメエ。
        何回も言うけどこっちは遊びで来てんじゃねーんだよ。
        -- ヴィル 2014-10-14 (火) 22:52:02
      • それを言うなら……私だってリリィさんから直接の、『お願い』はされています。
        ヴィル先輩達に同行してサポートしてやって欲しいって……。なんか、そういう。
        -- 雑務 2014-10-14 (火) 22:53:32
      • 雑務ちゃん、多分シゼールの一件で気に入られちゃったよね。不幸なことに。
        尚更直接のお願いが来たならこっちの依頼の内容伝えてくれればいいのに。いつも片手落ちだなあの上司。
        -- 優理 2014-10-14 (火) 22:55:05
      • 俺なんて依頼の内容すら教えてもらえなかったぞ。
        風越に着いて行けとしか言われなかった。
        -- ヴィル 2014-10-14 (火) 22:56:08
      • いつものことだろ。信頼されてるんだよ、ある意味。(適当) -- 優理 2014-10-14 (火) 22:57:22
      • そうか。
        流石のオレも電車から降りたら雪国でビビったけどな。
        -- ヴィル 2014-10-14 (火) 22:58:09
      • いや……そこまで教えてもらってないならちょっと自信なくなってきた。
        出来れば凍死して欲しいって願いが割りと多めに含まれてるかもしれない。
        -- 優理 2014-10-14 (火) 22:59:06
      • ………。
        ていうか、この国に入ってからずーーーーっと聞きたかったんですけど、ヴィル先輩。

        exp029350.png

        ……寒くないんですか。
        見てるだけでこっちが寒いんですけど。(こいつ馬鹿じゃないのという目で見る)
        -- 雑務 2014-10-14 (火) 23:01:37
      • 鍛え方が違ぇんだよ。
        軟弱なテメエらと一緒にすんじゃねえ。
        -- ヴィル 2014-10-14 (火) 23:02:46
      • 調整が効くんだよ。俺からの魔力供給で。
        戦闘要員だからな。動きの邪魔になりそうなものは極力装備させずに行きたい。
        -- 優理 2014-10-14 (火) 23:07:28
      • (そういえばヴィルは人間ではなかったのだと思い)
        へぇ……。便利ですねぇ……。
        私もう限界に近いくらい寒くて耐えられないんですけど……。
        -- 雑務 2014-10-14 (火) 23:10:03
      • 一応、ヴィルの周囲の空気を温める方向で体温調節させてるから、触れてみれば?
        多分それなりに暖かいと思うけど。
        -- 優理 2014-10-14 (火) 23:10:51
      • え、本当ですか?
        (暖を取ろうとヴィルの身体に抱きつこうとする)
        -- 雑務 2014-10-14 (火) 23:11:46
      • (無言で避けて足を払う) -- ヴィル 2014-10-14 (火) 23:12:27
      • って、えっ!?
        (何もない空中を掴んで体勢が崩れて雪の中にダイブする)
        (首元から雪が入り込んで悲鳴があがった)ひきゃあー!!?
        冷たっ、冷っ、ヴィル、ヴィル先輩!? なんで避けた!? 寒っ!? あっ…!! 死……!!
        -- 雑務 2014-10-14 (火) 23:13:52
      • いや……避けるだろ。 -- ヴィル 2014-10-14 (火) 23:18:53
      • 俺も避けると思った。 -- 優理 2014-10-14 (火) 23:19:10
      • 優しくない!? この先輩達、後輩に優しくない!?
        ……え、演技とは言え砂漠で倒れてる後輩を足蹴にするし……女の子扱いどころか人間扱いもされてない気が。
        (首元から入った雪を掻き出しながら)
        ……あれ、砂漠で思い出しましたけど……。
        ヴィル先輩、体温調節出来るのにあの時遮光フード被ってましたよね?
        -- 雑務 2014-10-14 (火) 23:20:53
      • あん時ゃ風越のアホが魔力供給遮断してたからな。お陰で初日に偉い目にあった。 -- ヴィル 2014-10-14 (火) 23:24:27
      • (少しだけ視線を細めて)
        あの時は相手が『人間』で、行うべきは『交渉』だったからな。
        灼熱の大地にあって遮光フードも装備してない人間は嫌でも目立つ。
        不審がられたら困るので、人間の振りをする必要があったのさ。
        -- 優理 2014-10-14 (火) 23:26:24
      • (人間の振り、とあっさり口にする風越先輩に少しだけドキリとする)
        (そういう性格だということはここ二ヶ月程のやりとりの中で理解出来ていたが、それにしても物言いが率直過ぎる)
        (ヴィル先輩の過去について全てを知っているわけではないけれど、人間の形をして人間の思考をしている者が人間扱いされないというのは、辛いことなのではないかと思ってしまった)
        (過去に自分がそうであったことも原因なのだろうが)
        (恐る恐るヴィル先輩の方を見ると、目が合って慌てて逸らしてしまう)
        じゃあ、今回は……。人間を相手にしないっていうことですか。
        それと、戦闘要員としてヴィル先輩を連れてきたっていうなら、荒事になる可能性もあるってことですよね。
        -- 雑務 2014-10-14 (火) 23:30:41
      • ……というより、正確に言えば何が起こるか分からないってだけだよ。
        今回は国を相手取るんじゃなく、遺跡の探索だから。
        -- 優理 2014-10-14 (火) 23:39:53
      • 遺跡、ですか……?
        それが、ベルゴルデ北方連合とシゼリア先央国の国境にある……『要所』、なんです……?
        -- 雑務 2014-10-14 (火) 23:42:12
      • ……ほんとに何にも聞かされてないんだね。
        今回の依頼は、ベルゴルデ北方連合南部、国境線沿いにある遺跡での『焚書の回収』。
        ……ルアマース遺跡の中にある、焚書が一つ、『カシン・イ』の回収だよ。
        -- 優理 2014-10-14 (火) 23:50:11

      • 【つづく】 -- 2014-10-14 (火) 23:51:33

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お名前:
  • ――5。 -- 2014-03-20 (木) 20:22:39
    • (夜の砂漠は寒い。遮光フードを今度は遮風フードとして使いながら、国境線までの道を歩く)
      ……風越先輩、私の目的って何か分かってたんですか?
      -- 雑務 2014-03-20 (木) 20:25:24
      • 正確にこれだっていうのは分かってなかったよ。それに、丁寧にやってたからボロも出してなかったし。
        ただ、丁寧にやってるのとは別のところで、怪しいところがいっぱいあった。
        だからおかしいとは最初から思っていたよ。悪いけどね。
        その上で、なんとなく目的の方向を探り探りやってみたんだけど、こっちの方向で良かったのが分かったのは、ついさっきだし。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 20:27:08
      • ……クッソさみぃ、何なんだこの砂漠とかいう地域。絶対こんなところにプリン生えねーよ。 -- ヴィル 2014-03-20 (木) 20:28:41
      • 温暖な地域にもプリンは生えませんよ。
        最初からっていうのは……やっぱりあれですか。偶然砂漠の中心に倒れていたのを先輩達に発見されるっていうのは、出来すぎでしたか?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 20:29:41
      • それもある。それに、意識を失うほど憔悴してる割には、その後全力疾走までしてるしね。
        流石にこれは、先に俺達がシゼール領王国を目指しているのを知ってて、先回りしていたとしか思えなかった。
        だから多分雑務ちゃんは、偶然俺達が発見したんじゃなくて、俺達に見つけてもらいたかったんだろうなって。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 20:32:29
      • ……あー、でも星綺麗だなオイ。なんだ、ロマンティングじゃねーか。 -- ヴィル 2014-03-20 (木) 20:35:03
      • 巨人グレンデルを仕留めた魔剣(フルンディング)みたいに言わないで下さい。
        ……あー、でも、私も結構緊急だったんですよ。一から十まで思い通りって言う訳でもなかったんですよ。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 20:36:24
      • (さくさくと砂地を歩きながら)結局さ、雑務ちゃんはうちの上司と繋がってたっていうことで合ってる?
        この結果を是とするんだから、ある程度は俺が立てた予測とはズレてないと思うんだけど。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 20:37:31
      • ……やっべえ、そういえば晩飯食ってねえ……餓死……死っ……!? -- ヴィル 2014-03-20 (木) 20:38:27
      • (携帯用チョコバーをヴィルの口に差し込み)
        はい。……偶然というのも、必然というのも、非常に憚られるんですけど。
        やっぱり、何か宛てが欲しかったんですよ。南に行くに当たって。
        それで、ある程度洋上学園のネットワークにアクセス出来る権限は残っていたので……有り体に言えばまずヴィル先輩に会いに行ってみようと思ったんです。
        ……まあ、最初に会いに行くには丁度いいかなと思いまして。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 20:41:16
      • ……物好きだとは言わないでおく。
        で、うちの上司と連絡を取って俺達の行き先を知り、先回りしていたと。シゼール領王国城下までね。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 20:47:49
      • え……そこまでバレて……ああ、バレますよね。
        一応聞きますけど、何で城下まで先回りしてるってわかったんですか?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 20:49:09
      • 初めて来る国の、初めて他人が注文してくれた料理を「酸っぱい」って断言はしないでしょ。
        見た目的には華やかでどんな味か分からない料理を注文してみたから、是が非でも食べておくべきだったね。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 20:51:13
      • う……あれは、本当に食欲がなくて……。
        はぁ、そういうところで細かいボロは出てたんじゃないですか……。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 20:51:49
      • それでも、もしかしたら他の国で似たような食材の料理を食べたのかもしれないと思って、決定的なボロとは思ってなかったよ。
        実はあの時点で雑務ちゃんが何を目的としているのかは俺には分かっていなかった。
        いくつか可能性はあったけど、雑務ちゃんが「正式に任務を失敗させよう」としてるのが分かったのは、やっぱり答え合わせが始まってからなんだよ。実はね。
        だから、用心深い俺を騙せたんだから自信を持っていいよ。
        悪意があってやってるわけじゃないんだろうなとも思ってたし。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 20:54:49
      • ……それでも、騙されてる振りをしてくれてありがとうございました。(少し拗ねた感じで)
        元々は、リリィさんの作戦だったみたい、ですけどね。
        もちろん、風越先輩達に依頼を振った時には失敗をさせようなんて、リリィさんも思ってなかったみたいでしたし。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 20:56:25
      • ……それが上司に言えって言われた言葉じゃないことを祈るよ。
        ああ、だとするなら、やっぱりそこは俺が予想した通りっていうことでいいのかな、雑務ちゃん。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 20:57:18
      • ……チョコバーを食ったら、チョコバーがなくなった……!!(震える) -- ヴィル 2014-03-20 (木) 20:57:53
      • (追加でヴィルの口にチョコバーを突っ込む)
        ええ、そうですね……禁書『      (くうらんりくじ)』は……あの国には存在しないんです。
        元からその可能性はあったらしいんですが、今回《大法典》から交換交渉を迫られたことで、リークがあったらしいです。
        そのリークも、どこまで国と繋がりのないリークなのかは定かではありませんが、リリィさんが見ず知らずの私を作戦に組み込むくらいですから、確証に近いものだったのでしょう。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:00:36
      • ……だろうね。こちらが提示した条件は禁書と引き換えにするにはかなりの好材料だったはずだから、それに応じられないということはテーブル以外での交渉が必要な物なんだろうなとは思った。
        それが、国の象徴であるから、みたいな言い方をあの国王はしてたけど、それならヴィルを交換条件として提示してきたのはおかしい。
        あの時点で禁書自体の存在に対する胡散臭さは感じてたので、一応『応じてみる』って形を取ったら、道理が通ってるので断れなかったしね。
        まあ、アレ自体腹いせみたいなもんだから、痛み分けと思ってもらわないと。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 21:06:44
      • ぐ……じゃあ、ヴィル先輩を写本を作らせるって名目で国内に潜り込ませたのって、
        風越先輩が単に任務を失敗して帰るっていうことへの溜飲を下げるためにあんなことしたんですか。
        私も相当気を揉みましたけど、国王もきっと気を揉んだと思いますよ。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:08:25
      • 周囲から見てわかりやすくもなっただろ。
        ヴィルっていう問題児によって『正式な交渉が決裂した』。
        それに対して譲歩するのは、シゼール領王国の慈悲深さであり、お互いを尊重する外交の手段だ。
        《大法典》としても、存在しない禁書から手を引く理由にもなり、そして禁書が存在しないことを指摘せずに済む
        さっきも言ったけど、これって面子の問題だからあんまり雑務ちゃんには理解ないかと思ったけど……。
        完全に理解して、ヴィルを引き換えにして飄々としてる俺へ演技で怒ったとき、ああこの子怖い女だなと思ったよ。
        (冗談めかして笑い、肩を竦めた)
        -- 優理 2014-03-20 (木) 21:11:25
      • あれは……何か本気で腹が立ったっていうか……まあ、そういうのも、あるんですけど。
        ……あれ、じゃあシゼール国王が《大法典》側が手を引くことに了承してるっていうのはどうしてわかったんですか?
        それが分かってなければ、問題を起こして去るなんて出来ませんよね?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:12:56
      • 焚書十篇
        この単語をさ、国王が口にしたでしょ。
        それ自体はいいんだよ、もしかしたら魔術に傾倒してる人間が背後にいる場合、正確な審美眼でヴィルがその一篇だって見抜くことは可能だし。
        俺やヴィルもヴィルが魔導書であることを隠してないから、調べたらすぐに分かることだ。

        でもさ。
        洋上学園時代には、ヴィル自身は《大法典》に所属してなくて、自身が焚書十篇という名前の魔本だって気づいてなかったんだよ。
        もちろん俺も知らなかった。だから、洋上学園時代しか付き合いのない雑務ちゃんがその単語を知っているのはちょっとおかしいなって思ったんだ。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 21:15:47
      • (額を押さえる)
        そうか……聞き返すべきだったんですね、あそこでは。
        私がそれを知っているっていうことから、類推して国王にその情報を教えたのが私だってバレますから。
        そうなってくると、状況を操作しているのが私だっていうことも、バレるって話ですか……。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:17:21
      • あの瞬間、もしかしたら雑務ちゃんはシゼール国王の味方なのかなとは思ったんだよ。
        その直前にも、『砂漠喰い(デザートイーター)』の乙種を狩ったのが誰かっていう問いに対して、わざとらしく反応して注意を向けてたしさ。
        あの時一応周囲を索敵してたんだけど、その情報をリークしたのも雑務ちゃんだっていうのなら通りがいいからね。
        ただまあ、あの後ヴィルを取引材料に使うって言い出したとき、かなり本気で焦ってたからさ。
        ああこれは恐らく『互いの面子を潰さないように、交渉を決裂させる』のが目的なんだろうなと思ったんだよ。
        だからまあ、ある程度ガードも下げる事が出来たし、その範囲内で好き勝手やってやろうと思ったのさ。
        林檎を剥いて来てと言われて林檎の皮を持参する、風越優理の真骨頂、だな。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 21:21:54
      • ……お二人が修羅場をくぐって来てるのがなんか理解出来ました。
        普通、そこまで考えないですから。
        そうですね……元々、お二人の目的としていた禁書が存在せず、存在しないことが明るみに出るわけにも行かなかったのがシゼール領王国の言い分で、
        禁書がないのならば失敗として手を引くのも吝かでなかったのが《大法典》というわけです。
        なのでお二人には、交渉の失敗をして貰いたかったんですけど、随分と荒っぽい失敗になりましたね。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:26:00
      • 俺達に正直に言うという選択肢はなかった? -- 優理 2014-03-20 (木) 21:26:21
      • ちょっとリスク大きかったです。組織の命令だからって失敗しろって言われて、それを飲み込むような先輩達ではないと思いましたし。
        それに、飲み込むどころか正しいを是として引き返しでもしたら、シゼールとしての面子が立たなくなるでしょう。
        まさか状況にかこつけて最大限に迷惑掛けて帰るような遊び方されるとは思わなかったですけど。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:27:56
      • 良くわかんねーが、そういうことだな。
        ――だから任せろって言っただろ、雑務。
        -- ヴィル 2014-03-20 (木) 21:29:05
      • うわ、話に入ってきた。……ヴィル先輩は相変わらず変わってなくて安心しましたよ。
        風越先輩のことも、少しは理解できましたし。理解出来た分謎も深まりましたけど。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:29:50
      • 良く言われる。
        ……で、これからってどうするの? 実際ヴィルに会えたわけだけど、この先は更に自分探しの旅?
        -- 優理 2014-03-20 (木) 21:30:29
      • そうですね。国境線超えたら、またそこから南に向かってみようと思います。
        今回は異な縁でしたけど、お二人の先輩が元気そうにしていると分かっただけでも、収穫ですし。
        あと自分探しの旅って言わないで下さい。何か凄く軽く聞こえますそれ。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:31:38
      • ……気楽なもんだな。こっちは帰ったらクソほど始末書書かされるんだぞ。 -- ヴィル 2014-03-20 (木) 21:32:12
      • 始末書書くのは俺だ。
        お前は反省ノートだろ。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 21:32:46
      • うう……もうしませんって何回も書かされるんだぞ……。ノートにびっしり。
        あのクソ上司マジいつか一回ぶん殴って泣かせてやる……!!
        -- ヴィル 2014-03-20 (木) 21:33:35
      • 悪いことした小学生みたいですね……。
        すいませんでした……お二人とも。一応、私の意向も少し入っていたので。
        結果的には納得してもらえましたけど……騙していたことには変わりないですし。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:35:08
      • ……オレら騙されてたのか?(風越に首を傾げる) -- ヴィル 2014-03-20 (木) 21:35:39
      • ……さあ、何のことか分からん(ヴィルに肩を竦めた) -- 優理 2014-03-20 (木) 21:36:07
      • (その二人のやりとりに、小さく笑い)
        ……じゃあ、国境線まで、エスコートお願いしてもいいですか?
        一応、可愛い後輩なわけですし……。元、ですけど。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:37:47

      • (笑って答えようとしたところで――どこかで経験したような地響きが起こる)
        (眉根を寄せて周囲を伺っていると、目の前の砂がどこかで見たように隆起して、どこかで見たような怪物が現れる)
        あー……。でかいな。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 21:39:26
      • (その巨大な『砂漠喰い』(デザートイーター)を前にして、ポカンと口を開く)
        ……すっげえ。400mはあるな、あれ。
        -- ヴィル 2014-03-20 (木) 21:40:50
      • えっ!? えっ!? えっ!?
        ちょ、ちょっと!!?
        えっ!? これ言うの二回目ですけど何でそんな落ち着いてるんですか!!?
        風越先輩!! ヴィル先輩!!? 『砂漠喰い』ですよ!!?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:41:49
      • ちなみに夜の方が元気らしい。 -- 優理 2014-03-20 (木) 21:42:13
      • 生活周期おかしいから痛風になるんだよ。 -- ヴィル 2014-03-20 (木) 21:42:47
      • 痛風関係ないでしょう!!? どうにかしてくださいよ!!
        あっ、あれ使いましょう!! 異能!! 洋上学園で使えそうな異能引っ張ってこれるんでしょう!?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:43:36
      • じゃーん。 -- 優理 2014-03-20 (木) 21:44:01
      • けーん。 -- ヴィル 2014-03-20 (木) 21:44:21
      • ホイ!! って、え!!?
        これって何のじゃんけんですか!!? しかも負けてるし!!?
        えっ!? えっ!?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:44:54
      • ごめんな、雑務ちゃん(微笑んだまま足を刈る -- 優理 2014-03-20 (木) 21:45:43
      • (それに合わせて後頭部を叩く)恨むんじゃねーぞ。あと、お前からもらったチョコバーの味は忘れない。 -- ヴィル 2014-03-20 (木) 21:46:26
      • (ぐるん、と視界が回転して、顔面から砂地に突っ込む)――ぶへっ!?

        (顔についた砂を払いながら前を見ると、全力で逃げていく先輩二人の背中が見えた)
        ……あ、の……先輩ども……!!

        (背後で、『砂漠喰い』がこちらを発見したのか、大声で嘶くのが聞こえた)
        (絶対に死ねない、死ぬまえにあの先輩達の顔面を一度殴らないと気が済まないと誓った私は)

        (立ち上がって、全力でその背中を追いかけるのだった)
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 21:48:39

      • 【おわり】 -- 2014-03-20 (木) 21:48:55
  • ――4。 -- 2014-03-20 (木) 18:50:25
    • (昨日も利用したレストラン、目の前に運ばれてきた料理に手も付けずに、膝の上で両手を合わせ、正面に座る風越を見る)
      (全く落ち着けないこちらとは対照的に、昨日と変わらない様子でパスタを食べているその様子に、やはり焦りは募る)
      (時刻はもう夕方から夜へと移っており、約束の期限までは半日を切っていた)
      -- 雑務 2014-03-20 (木) 18:53:49
      • (だというのに、風越先輩は一向に焦ろうとしない。それどころか真面目な対策を取ろうとしている様子すらなかった)
        (国王の前で切った啖呵などなかったかのように国の中をブラブラと散策し、ひそひそ石で《大法典》と連絡を取ることもない)
        (何を考えているのか分からないのが風越先輩の良さでもあるはずなのだが、この時ばかりは気が気でなかった)

        ……風越、先輩。その……こんなところで夕飯取ってても、いいんですか。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 18:56:28
      • (フォークを止め)……ヴィルのこと?
        まあ、聞くのも野暮って話だろうけど。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 18:57:04
      • このままじゃ……ヴィル先輩、この国の人、人? 本になっちゃいますよ……。
        風越先輩、俺に任せろって言いましたよね、ヴィル先輩に。だからヴィル先輩も大人しく従ってたのに……。
        本当にヴィル先輩を取り戻す何かって、取り寄せられるんですか……?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 18:58:30
      • 可能不可能の話でいえば、限りなく不可能に近い可能だろうな。
        ある程度裁量は俺もあるんだけど、実際それを目の前に提示してすぐに飛びついてくれるような手札は俺にはないよ。正直なところな。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:00:17
      • そんな!? じゃあなんでヴィル先輩を貸与したんですか!?
        それこそ、風越先輩が心配されてたみたいに、貸し損になるんじゃないんですか!?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 19:01:41
      • なるかもね。というか、なると思うよ。(パスタを食べながら)
        俺は別にヴィルの写本が本当に取引材料になるとは思ってないからね。
        あれは単なる、そうだな、時間稼ぎっていったところかもしれない。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:02:41
      • 時間稼ぎって……!! そんな理由でヴィル先輩を一時的に手放したんですか!?
        それ、ヴィル先輩も了承済みの話なんですよね!?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 19:03:18
      • してないよ。……あいつがそんなこと思いつくわけないだろ。常識で考えて。
        あいつは今馬鹿正直に、俺が助けに来ることについて考えながら、少しずつ解析されてるよ。宮廷魔術師みたいな感じの魔術師に。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:04:28

      • (ばぁん! とテーブルを両手で叩いて立ち上がる)
        風越先輩は、ヴィル先輩を何だと思ってるんですか……!?
        お二人の関係や、今までの歩みは私には分かりませんけど!! それでも、あんまりにも軽率じゃないですかっ!!
        ……絶対に口に出すまいと思ってましたけど、絶対におかしいですよこんなの!!
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 19:06:37
      • (少しだけ指でパスタの皿を浮かせ)……雑務ちゃんって思ったより怖い女だな。
        ……弁解しとこうかな、色々。俺にとっても、ヴィルを所有していない今の状態っていうのはそこそこに不安な状態でもあるんだよ。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:08:52
      • でも……それは、私があって欲しいと思うお二人の信頼関係なんかじゃなくて、道具としてのヴィル先輩がいないことへの……。
        魔術師・風越優理が所有する魔導書・『貪欲のブランクノーツ』がないことへの不安なんですよね……?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 19:10:37
      • それが無いとは言わない。ただそれが全てでもない。
        ……だから納得しろなんて言うつもりはないけどね。防衛手段が何もないただの人間になった俺が支払うリスクは、ヴィルが支払うリスクに比べたら些細だ。
        でも、少なくともそういう関係は超えたと、俺は勝手に思ってるんだよ。……どちらかに得だの損だの言ってたら、勘定が面倒だろう。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:12:37
      • だから……ヴィル先輩にリスクを負わすことに、何の躊躇いもないって言いたいんですか……?
        それが、ヴィル先輩をあそこに置いてきた、風越先輩の理由ですか……?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 19:13:46
      • ……詰問地味て来たな。
        まあそれもあるといえばあるかな。今回一つ貸しだと俺が思っていれば、次少し優しく出来るかもしれないだろう。
        少しランクの高いプリンを用意するとかになるが……まああいつはそれで大喜びするからな。
        それに、ヴィルは洋上学園を出てから今までの間で、俺の采配に文句は言うが従わなかったことは一度もない。
        あいつなりに納得するものがあって、従っているのだとしたら、それはあいつの自由意思を奪っているとは俺は思わない。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:16:54
      • ……ああ見えて、そしてああいう口の利き方なのに、ほんっとうにお人好しですからね、ヴィル先輩。
        指摘したらすっごい怒るでしょうけど。(少しだけ納得し、席へと座る)
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 19:18:06
      • ……あの成りと言動でお人好しっていうだけでも、そこそこに面白いけどな。
        だから、俺だってそう簡単に手放していいモノだとは思っていないし、何より今のあいつは《大法典》所属の外典(アポクリファ)だ。
        俺が勝手に手放したら問題になって即刻クビだよ。上司も助けてくれる程情に厚くはないし。
        だから。

        安心していいよ。
        ――全部、作戦の内だから。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:24:13
      • (その言葉は、冗談やハッタリには聞こえず、確信に満ちているように聞こえた)
        ……作戦の内、ですか……?
        じゃあ、何か、考えがあるんですか、風越先輩には。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 19:26:58
      • あるよ。
        というより、今立ててる予測が全て正しかったら、恐らく収まるべきところに収められると思う。
        あくまで今のところ立ててる予測に裏付けがあるわけでもないけど、断片的な情報を組み合わせると、落とし所がわかってくるってところかな。
        雑務ちゃんは……今シゼール領王国と、《大法典》、つまりは国王と俺なんだけどどっちの方が交渉で有利に立ってるって思ってる?
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:29:40
      • ……? それは、えっと……ヴィル先輩を貸与したことに対して、目的は達成出来そうもないんですから……。
        イニシアチブはシゼール領王国が取っているんじゃないですか……?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 19:34:55
      • 表面上はそんなところだね。本質的にこっちが目的の品を手に入れられなかったら、という尻尾を握られている限り、交渉は今まで通りあっち主導で行われる。
        できるだけこっちは相手の興味を引ける餌を懐から出していくだけで、消耗戦に近いね。
        今のところ持って行かれてばっかりだけど、あくまでそれを俺は時間稼ぎとして使っているだけだから、何かしらの手を打たないといけない。
        ただ、その打つ手に今のところ思い当たるものはない。だから、この交渉をテーブルの上だけで考えたら、この交渉で望みの結果は得られないと思っているんだ。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:41:04
      • ……交渉の、テーブル? それに載せるために一日待ったんじゃないんですか、先輩は。
        なのに、そのテーブル以外のところで交渉を……? というか、テーブル以外の交渉って何ですか?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 19:42:10
      • 利のやりとりじゃないってことかな。
        ……あんまり雑務ちゃんには馴染みがないかもしれないけど、男って色々あるんだよ。面子とか、なんかそういう。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:44:53
      • 話が何か抽象的になってきてませんか……? あんまりピンと来なくなってきたんですけど……。
        あの、私あまり頭良くないので、結論から言ってもらえるとありがたいんですけど、風越先輩の思惑通りに行った場合、ヴィル先輩って帰って来れるんですか?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 19:46:41
      • 上手く行けばね。
        本当に、今のところ上手く行くかどうかは確証がないんだ。ただ、成功確率は九割を超えてるとは思うよ。
        少なくともさ、雑務ちゃんがここで俺達に出会うまでにそれだけの時間一緒に居たわけだから、少なくともヴィルへの理解は俺の方が高いと思ってる。
        だから、多分思い通りに行くさ。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:48:23
      • ……!? 余計分かんないんですけど。
        ヴィル先輩への理解度が、何か関係してくるんですか?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 19:48:57
      • ……するよ。
        そりゃ、するさ。でないとあいつを連れてきた意味が無い。
        ヴィルが俺の頭脳を信頼しているように、俺もヴィルの実力だけは信頼してるんだよ。
        あいつがさ、自己犠牲と共にシゼールの国王の申し出を不承不承受け入れたから、雑務ちゃんは悲劇のヒロインに見えてるかもしれないし、
        俺ってヒーローがここで悠々自適に晩飯を食っていることに腹が立つのかもしれないけどさ。

        ……少しだけ冷静になって、そして雑務ちゃんの普段の思考で考えてみるといいよ。
        こういう状況になって、こういう配役に置かれた場合。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:53:33

      • (――魔術師は、すでに呟いていた『呪文』を『発動させる』)

        俺が必ず助けるから、なんて言われたヴィルが。
        ――俺が来るまで黙って待ってると思うか?
        -- 優理 2014-03-20 (木) 19:55:25

      • (喧騒が近づいてくる)
        (人の悲鳴が聞こえる)
        (言い争う声にまぎれて、笑い声が聞こえてくる)

        (数拍遅れて、食い物屋の扉がぶち壊されんばかりの勢いで叩き開かれる)

        風越ィ!! テメエ誰を助けるとか偉そうな口利いてやがんだテメエェェェッ!!

        (全身傷だらけで、脇に『貪欲のブランクノーツ』を抱えたまま、店内に向けて怒鳴りを入れた)
        -- ヴィル 2014-03-20 (木) 19:59:22
      • (――開いた口が塞がらない)
        え……ええ?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 19:59:53
      • テメエ良く考えてみたらこの取引オレしか損してねーじゃねーかッ!!
        その上テメエがどうにかするみてーな面でドヤ顔晒して行きやがって!!
        地下牢にいる間中それを考えてたら死ぬ程原立って来やがった!! 一秒たりとも我慢なんか出来るかボケが!!
        五、六回死ねぇ!!(何の躊躇いもない殺すつもりの飛び蹴りを風越に向けて放つ)
        -- ヴィル 2014-03-20 (木) 20:02:16
      • (何回も捌いているかのようにヒョイとしゃがんで避けると、奥にあった食材に頭からヴィルが突っ込む)
        ……想定してたのより一時間ほど早かったけどな。(言いながら『貪欲のブランクノーツ』を拾い上げて、空中に蔵書として消す)
        落書きでもされたか。太ももに正の字とか。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 20:04:27
      • (がらがらと食材の山から抜け出し)……ア"ァ? 別になんもされてねーよ。
        そもそもが未だに白紙のままな『ブランクノーツ』をどうコピーしろってんだ。聞いてて笑いが出たわ。
        ズラかるぞ。死ぬほどぶん殴ってきたからな、あの国の警備。一気に国境線超えるしかねえ。
        -- ヴィル 2014-03-20 (木) 20:07:18
      • ……了解。
        少し予定より早いが、夜の間に国境線を抜けるか。
        一緒に来るんでしょ、雑務ちゃん。荷物あるよね?
        -- 優理 2014-03-20 (木) 20:10:10
      • あ、ああ、ありますけど……そもそもこの国には交渉に来たんでしょう!?
        て、手ぶらで帰るんですか!? ヴィル先輩は言った通り帰って来ましたけど……。
        その、くうらんなんとかの禁書を回収するのが先輩達の任務だったんじゃないんですか!?
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 20:11:14
      • そうだね。……だから、任務的には失敗になるな。
        どうする……今月給料もらえないかもしれないぞ、ヴィル。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 20:11:52
      • ……少々ランクが低いプリンでも文句は言わねえぞ? -- ヴィル 2014-03-20 (木) 20:12:30
      • 食うことは譲らないのかよ。
        ……そういうわけで、任務失敗。
        禁書を回収するという、風越優理と、ヴィル・ライプニッツの目的は達成されず、シゼール領王国には貸しが出来てしまった。
        こういう状況なわけだけど。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 20:14:02

      • qst085097.png -- 2014-03-20 (木) 20:15:03

      •      こんな感じでどうかな。
                 ――黒幕(ざつむ)ちゃん。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 20:16:01

      • (その言葉には、確信と確証があるように聞こえたので)
        (私は、そこで漸く、小さく笑顔を返すことが出来た)
        (ヴィル先輩だけが何も分かっていないような顔をしていたのは面白かったけれど)
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 20:18:20

      • qst085098.png -- 2014-03-20 (木) 20:19:12

      •       ……ええ、充分です。
                      風越先輩。
        -- 雑務 2014-03-20 (木) 20:19:57

      • 【つづく】 -- 2014-03-20 (木) 20:20:39
  • ――3。 -- 2014-03-19 (水) 00:41:21
    • (領王国シゼール。古い言葉で『繁栄』を意味するその名前を宿した国は、かつて東の地を追われた蛮族が建国したと言われている)
      (統治の最高権威者に『王』ではなく『領』という概念を据え、国という母体を何よりも大切にする国がシゼールだ)
      (故に諸外国との間に貿易こそあれ、そのやりとりには高い関税が掛けられている)
      (自国民が同等の面積を持つ国に比べて遥かに少ないことが食物自給率の低さを補う形になっており)
      (この地でしか採れないレアメタル……いわゆる貴金属(宝石)の類によって周囲の国からも一応の国と認められている)
      (四方どころか八方を遥か視線の先まで砂漠地帯に囲まれたそこは一種独特の空気を纏っていた)
      -- 雑務 2014-03-19 (水) 00:49:41
      • (そんな国の王宮であるのだから、当然固められた砂で出来ているような物を想像していた)
        (外観こそその通りではあったのだが、いざ中に通されてみるとそれなりの作りになっており)
        (むしろ近隣諸国より宝石で飾られている外壁が綺羅びやかに私達を迎えてくれて、着の身着のままの私は更に居心地が悪くなった)
        (やはり宿で待って居たほうが良かっただろうかと思いながらも、毅然とした態度の風越先輩と、緊張感の欠片もないヴィル先輩に何処か助けられていた)
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 00:52:10
      • (国王の玉座を前に頭を垂れ)……謁見の許し、誠に恐悦です。シゼール国王閣下。
        この度はお招きいただき、感謝致します。
        -- 優理 2014-03-19 (水) 00:55:36
      • 良い。楽にせよ。
        ……堅苦しいのは嫌いでな。 -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 00:56:21
      • (小声で)……おお、今どき呼びつけといて玉座でふんぞり返ってるクソデブが調子乗ってんじゃねえよと思ったが、意外に話せそうだな。
        今日日謁見が玉座って時点で流石砂漠の端のクソ田舎の国王だと思ったが、意外と楽に交渉に臨めそうじゃねーか。
        -- ヴィル 2014-03-19 (水) 00:57:24
      • ヴィル先輩のその声が聞こえた瞬間完璧に交渉決裂して国際問題に発展しますから、もう少し声落として下さい。
        あと率直に物を言いすぎです。歯に衣着せてくださいよ。
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 00:59:13
      • 昨日一日を棒に振ったんだぞ俺らは。ちったあ許されんだろ。
        場が和んできたら二、三発小突いていいか聞いていいかなと思ってる。
        -- ヴィル 2014-03-19 (水) 01:00:31
      • 良い訳ないでしょう。なんでそれを良いと思えるんですか? バカなんですか?
        それでもし二、三発はちょっと怖いけど一、二発なら、ってなっても絶対に殴りに行ったらダメですからね? バカなんですか?
        っていうか先輩の小突くって確実に異能使ったパンチですよね。何王に穴空ける気なんですか? バカなんですか?
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 01:02:38
      • ――以上が、こちらの提示出来る条件です。
        もちろん、あくまでも交渉をしてこいと言われた身ですから、合意の為にある程度の裁量は得てきています。
        禁書『      (くうらんりくじ)』と引き換えにしても、ある程度遜色のない有形財、無形財であると思うのですが、如何でしょうか。
        -- 優理 2014-03-19 (水) 01:05:36
      • 正直に回答を述べるとするのなら、気に入らんというのが感想になる。
        それは元々《大法典》が禁書の所有権を有しているという前提での話だろう? -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 01:06:47
      • 成る程、失礼しました。その正当性をまず主張し、裏付けを説明するべきでした。 -- 優理 2014-03-19 (水) 01:07:31
      • 何を言われたところで正当性にこちらが納得をすることはないだろう。それはまず間違いなく言えることだ。
        君達がいかに《大法典》の意思を運んで来ようが、出発点があまりにも我々の認識する事実から遠い。
        禁書『      (くうらんりくじ)』は建国時から代々シゼール国王が受け継いで来たものだ。
        今更それの所有権がそちらにあると言われても、首を縦に振れるわけはあるまい。 -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 01:10:16
      • よし。殴る。(腕まくりをして一歩踏み出し) -- ヴィル 2014-03-19 (水) 01:10:42
      • ダメですって……! ちょっと、ちょっとヴィル先輩……!(必死で腕を掴んで引き止める)
        結構今大事なところみたいですから、邪魔しないでくださいよ……!
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 01:12:06
      • あのクソブタ野郎何を偉そうに言ってやがるマジぶっ殺す……口にリンゴ詰めたままオーブンにぶち込んでやる……。(目が据わっている)
        離せ雑務、あいつは豚だ、豚に人語なんか通用しねえよ、拳でぶん殴って修正してやんよ。
        -- ヴィル 2014-03-19 (水) 01:13:37
      • ちょっとホントなんでヴィル先輩交渉に着いてきたんですか? 沸点低すぎでしょう!?
        っていうかホントダメですって!! 国の歴史に大穴空いちゃいますって!
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 01:14:58
      • ……つまりは、こちらが提示した条件で、禁書を譲り渡す事は出来ないと。
        そういうことでしょうか。……それは少し残念ですね。
        -- 優理 2014-03-19 (水) 01:17:45
      • ただの交渉で済めばそれも吝かではなかったが……貴殿らはこの国にて罪も犯しておるしな。
        自覚はあろう。『砂漠喰い』の乙種はこの国では保護生物とされている。
        先日、大型の乙種の死体が発見された。……貴殿らがやったことだろう。 -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 01:20:14
      • あっ……。
        (と、口にしてから口を両手で押さえた。先輩二人の「お前……」という視線が突き刺さる)
        (ヴィル先輩ですらこなした腹芸をこなせなかったことに眉根を寄せた)
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 01:21:24
      • やはりな。(どこか納得し、王手を置いた盤面の支配者のように高みから言葉を投げてくる) -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 01:22:02
      • ……確かに大型の『砂漠喰い』の乙種を一体斃しました。ですが、それは身の危険がそこにあったからです。
        シゼールの法律の中にも乙種に命を脅かされた場合に限り、それを斃しても構わないという例外は規定されていたはずです。
        -- 優理 2014-03-19 (水) 01:23:56
      • あくまで命を脅かされた場合に限りな。
        その法律は恐らく、命を脅かされた者としての範囲の中には「その襲われた日に直接王への交渉に赴ける者」は含まれていないだろうな。
        まずもってそこが信用に値せんのだよ、《大法典》の使徒よ。 -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 01:25:33
      • っつーか例外もクソも人を襲う可能性のある生物を保護種とかにしてんじゃねーよクソが。頭おかしいんかこの国は。
        それをあまつさえ信じねーときてやがる。決めた、あいつマジ一発ぶん殴る。
        -- ヴィル 2014-03-19 (水) 01:26:44
      • だからダメですってヴィル先輩……!! 色々この国にも事情があるんですよ……!! 国境線を超えてこないようにする自然の要塞として機能してるとか……!
        (腕まくりをして殴りに行こうとするヴィルを必死で止める)
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 01:28:00
      • ……どっち道オレがキレようがキレまいが、結果は変わんねえっての。
        最初からあいつには交渉する気なんかねえんだよ。だったら先手必勝に決まってんだろこういう場合。
        -- ヴィル 2014-03-19 (水) 01:28:59
      • 結果は変わんなくないです……!! 今風越先輩がしっかりと交渉してくれてますから……!
        風越先輩、ヴィル先輩がこれ以上抑えとけません、って、風越先輩?
        (少し高い位置にいる国王を見ながら、風越先輩が薄く笑っているのが見えた)
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 01:30:21

      • qst085061.png -- 2014-03-19 (水) 01:31:37

      • ……成る程、直接交渉に関係ない事由まで引っ張り出してきたということは、こちらの条件が飲めないという話ではなく、最初から交渉をする気がなかったんですね。
        おかしいとは思っていました。こんなに簡単にこの国の最高権力者に謁見が可能であるほどにこの国は開かれているとは思いませんから。
        だとするなら貴方ですらこの国の王ではなく、禁書の交渉の場にふさわしい権能を持つ者でもないのではないですかね。
        もしそうだとするなら、俺達は完全なる無駄足を食わされ、しかもその無駄足にすら足止めを食らった愚か者ということになる。
        というのが現状の分析であると思うのですが、如何でしょうか、シゼール国王。
        -- 優理 2014-03-19 (水) 01:34:03
      • (ぽかんとその様子を見る雑務に向かって)
        ……ほらみろ、オレがキレようがキレまいが、結果は変わんねえだろうが。
        言っとくけどな、あいつ、普段は飄々としてるしわかりづらいけど、オレと同じくらい沸点低いからな。
        -- ヴィル 2014-03-19 (水) 01:35:25
      • ……い、言っちゃいましたね。言い切っちゃいましたね。 -- 雑務 2014-03-19 (水) 01:35:55
      • (少しだけ表情を変え)ほう。
        少しは頭のキレる坊を寄越してきたようだな、《大法典》も。
        更には、その可能性を確信していてもなお口にすることが憚られるその事実を、殊更に怒りに任せてぶつけてくる胆力もある。
        面白い。……風越と言ったか。交渉のテーブルに着こうじゃないか。 -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 01:37:27
      • これだけのヒントを与えられて漸く理解出来たことを、賢いと褒められたところで皮肉にしか感じられませんがね。
        それが偽りの国王であったとしても国王の代弁者としてそこに据わっている貴方から賜られた物であるとするならありがたく頂戴しましょう。
        そして漸くテーブルに着いていただけたということであれば、こちらの持参した取引材料に食指を唆られた物があったということでよろしいでしょうか?
        でなければ最初から誠意と共に手札を全てオープンにした俺達の熱意が伝わったと思ってよろしいでしょうか?
        (口元は笑っているが、目が笑っていない)
        -- 優理 2014-03-19 (水) 01:40:54
      • 非礼に腹を立てているのならば詫びよう。それで溜飲が下がれば頭も下げようではないか。
        無論、既に交渉の席に着いた者にそれをさせる愚を良しと思えるほど愚かにもなりきれまい。
        ……一つ、提案がある。
        そちらの手札、全て見せて貰ったが、その中に禁書と引き換えにしてもいいとこの国が思える財はない。正直に言えばな。
        この国の成り立ちに、あの禁書は既に深く関わりすぎている。そちらの言い分は尤もであるが、こちらの言い分も理解してもらいたい。 -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 19:17:21
      • でしょうね。客観で物を捉えることは私も得意ではありませんが、立場を貴方がたの国に置き換えてみれば、禁書『      (くうらんりくじ)』は絶対に手放したくない財であるでしょうから。
        その上で、それと同等以上の対価を持参したと、私も、私の上司も、私の上に控えている《大法典》も思ったわけですが、ご不満ですか。
        では、提案とは……?
        -- 優理 2014-03-19 (水) 19:19:21
      • (玉座で肉に覆われた足を組み替え)……結論を急ぐな。若さが滲んでしまう。
        自分より上の立場の者の意思であると示威するそのカードも、まだ少し切るタイミングが甘い。
        ……簡単な事だ、こちらからの提案は、風越とやら……そして、その付きの二人。
        貴殿ら自身を交渉の材料としてテーブルに載せることが、こちらが禁書を渡す条件とさせてもらいたい。 -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 19:22:41
      • 肝に命じます。
        ……それは、少し予想外ですね。提案としては些か不明瞭ですので、明瞭な言葉でお願いします。
        -- 優理 2014-03-19 (水) 19:24:32
      • そうだよ。何言ってんのか全然わっかんねーじゃねーか。(イライラした様子で)
        配慮しろよ、こっちにはバカが一人居るんだぞ。
        -- ヴィル 2014-03-19 (水) 19:25:24
      • ……ん。まあ反論して怒るところなんでしょうけれど、この場にバカが一人いるというのは間違いではないので訂正しませんよ、先輩。 -- 雑務 2014-03-19 (水) 19:26:21

      • 心得た。では簡潔に言おう。
        ――『貪欲のブランクノーツ』
        そちらのくすんだ金髪の青年の正体は、かつて焚書十篇と呼ばれた魔本の一冊であるそうだな。
        そちらとならば、この国が有する禁書『      (くうらんりくじ)』と交換をしようじゃないか。 -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 19:28:55
      • 無っ(大声が出そうになり、すぐ口を抑えて)……理でしょう、それ、は。
        えっ、そんなの、だって……えっ、風越先輩? ヴィル先輩? ……なんでそんな顔してるんです?
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 19:30:04
      • (交換条件を聞き、難しい顔をしているが視線を伏せて何かを考えるように顎に手をやっている)
        (その申し出に腹を立てるでもなく、ただ冷静にその条件を分析しているようにしばらく沈黙し)
        (何かに考えが至ったのか、小さくため息を吐いて、雑務を見る)……あ、何が?
        -- 優理 2014-03-19 (水) 19:31:48
      • いや、だって……えっ。何でそんな考えることあるんですか……?
        ヴィル先輩を渡せって言われてるんですよこれ。そんなの、任務だからってダメに決まってるじゃないですか。
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 19:32:38
      • うるっせえなお前は。だから連れて来たくなかったんだよ。
        (珍しくこちらも、腹を立てているような様子はなく、いつも通りの口調と態度で雑務を押しのける)
        んで、どうすんだ。風越。……オレはお前に任すぞ。
        -- ヴィル 2014-03-19 (水) 19:33:52
      • 任すってそんな!! おかしいですよ!!? そんなの、おかしいじゃないですか!? -- 雑務 2014-03-19 (水) 19:34:20
      • ……そうか?
        オレは考えるの面倒だからこいつに任せるって言ってるだけだからお前が何でそんなに慌ててんのかは分かんねーけど。
        まあ、どうにかなんだろ。どうなっても。それに、風越に交渉を任せるって言った以上、決めんのはこいつだ。
        二人だと言い争いになったとき絶対に決着付かねえから、決定権は最初に責任持つ方だって、そう決めてんだよ。
        -- ヴィル 2014-03-19 (水) 19:36:21
      • 大体俺になるんだけどな。(小さく嘆息して)
        そう決めなければ晩飯すら決められないからね。……ただ、意見は聞いておく。
        お前、この国の住民になる気、あるのか?
        -- 優理 2014-03-19 (水) 19:38:26
      • ねーよ。何で好き好んでこんなクソ酸っぱい料理が名産な地域に定住しなきゃなんねーんだ。
        この国の住民になるくらいなら、まだ洋上学園で死ぬまで過ごした方がマシだわ。
        -- ヴィル 2014-03-19 (水) 19:39:51
      • ……だ、そうです、国王(?)。
        交渉を了解してヴィルを飼うつもりなら、地下室にでも幽閉しとくのがいいかもしれないです。
        -- 優理 2014-03-19 (水) 19:40:39
      • あっ!!? テッメエ!? どっちの味方なんだよ!! クソが!! -- ヴィル 2014-03-19 (水) 19:41:11
      • そうしよう。箴言に感謝する。 -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 19:41:56
      • ちょ、ちょっと風越先輩……。本当に、どこまで本気なんですか……?
        ヴィル先輩との関係に口を出すつもりはないですけど……そんな感じでいいんですか……?(不安げに尋ねる)
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 19:44:28
      • ん、大丈夫。今俺もどうすれば一番得するか考えてるところだから。 -- 優理 2014-03-19 (水) 19:45:35
      • そういうことを言ってるんじゃないんですけど……!! -- 雑務 2014-03-19 (水) 19:46:03

      • ――国王(?)。 このハテナのニュアンス伝えにくいのでもう国王ってことにします。
        勿論ヴィルを渡すというのはこちらとしてもあまり採りたくない案ではあります。少なくとも今武装がこれしか無い以上、この国から出ることすら容易でなくなる。
        まあだからといって帰りの分のタクシー代を出してもらっても、領収書切って二重に得をするくらいしか私自身に得はないですが。
        なので、代替案の提案をします。……今晩一晩、彼をお貸しします。
        損壊されたりするのは困りますが、内容の閲覧は出来るようにしておきます。ですからそれを、『写本』とし、それを交渉の材料にさせてはいただけませんでしょうか。
        -- 優理 2014-03-19 (水) 19:49:50
      • ……ほう。『貪欲のブランクノーツ』の『写本』か。 -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 19:51:30
      • ……一晩貸すっていう言葉の響きがスゲー気持ちわりぃ。(青い顔) -- ヴィル 2014-03-19 (水) 19:52:14
      • どこで知り得たかは存じませんが、焚書十篇についても知っているのであれば、その写本の価値もご理解いただけるのではないかと。
        それに、ヴィルを欲しがるのだとするならば、写本化する用意くらいはこの国には出来ているのではないでしょうか。
        もちろん私の意見が見当違いということでしたらそれで構いませんが。
        -- 優理 2014-03-19 (水) 19:54:08
      • (でっぷりと肥えた顎を太い指で撫で)……一理ならぬ、一利程度はあるな。
        だが、写本との交換ではやはり僅かに弱い。原本と写本にはそれくらいの差があることは貴殿も分かっているのだろう? -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 19:55:25
      • そうですね。仰る通りです。
        ですから、本日一日……明日の正午までの貸与という形を取らせていただきますが、その間に私の方で《大法典》に掛け合い、写本にプラスが出来る何かを用意します。
        それを以って、禁書との交換に応じていただきたい。……如何でしょうか。
        -- 優理 2014-03-19 (水) 19:57:18
      • もし、その明日までの貸与で貴殿が交渉に見合う材料を用意出来なかった場合はどうする。
        『貪欲のブランクノーツ』の貸し損ということにはならんか。 -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 19:58:36
      • ですから、これはあくまで誠意ですよ。善意の貸与です。
        こちらとしてはそれだけ、禁書『      (くうらんりくじ)』を持って帰りたいのです。
        そのために先払いをする対価が無駄になるかは、その誠意に対してどれだけの評価をいただけるかということになりますね。
        如何ですか。これがこちらが提示出来る妥協案です。
        -- 優理 2014-03-19 (水) 20:00:50
      • ……成る程。面白い外交の仕方をするな。
        飲もう、その条件。そして明日、正午までに貴殿らがどのような条件を提示してくるか、楽しみにしていようではないか。 -- シゼール国王 2014-03-19 (水) 20:06:16
      • 決まりですね。(手の中に白紙の本を生み出す。『貪欲のブランクノーツ』の原本)
        (玉座へとそれを持って近づき、王にそれを差し出す。振り返り、ヴィルに顎で指示を出すと面倒くさそうに玉座へと歩いてくる)
        -- 優理 2014-03-19 (水) 20:07:52
      • ……そんな、嘘ですよね、風越先輩……。
        そんなに簡単に、あっさり……。(気が気でない様子で二人を見て)
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 20:08:40
      • (ハァ、と嘆息して)……何今生の別れみたいな顔してやがる。テメエは子牛が売られていく荷台見てる親牛か?
        っつーかな、風越だって何の勝算もなしにこんな取引持ちかけるかよ。リリィと話はついてるんだよな。
        -- ヴィル 2014-03-19 (水) 20:10:17
      • いや、全然。 -- 優理 2014-03-19 (水) 20:10:36
      • ほら見ろ、伊達にオレらの頭脳担当してるわけじゃねーんだこいつは。
        分かったらちっとドンと構えてろよ、オレも一晩程度は我慢してやるからよ。
        -- ヴィル 2014-03-19 (水) 20:11:37
      • いやいや!? 聞き逃したり聞き間違えそうでしたけど、全く考えてなかったって返答と顔でしたよ!?
        何自信満々でどや顔してるんですかヴィル先輩!! この国の子になっちゃうかもなんですよ!?
        -- 雑務 2014-03-19 (水) 20:12:33
      • ……?
        ……あんなこと言ってんぞ、あのバカ。(他人ごとのように玉座の隣から雑務を指さす)
        -- ヴィル 2014-03-20 (木) 18:30:55
      • ……まあ、安心しろ。
        ヴィルに頭脳労働させようとは俺も思ってない。(ポンとヴィルの肩を叩き)

        ……信じられないか? 俺のことを。(薄く笑った)
        -- 優理 2014-03-20 (木) 18:32:55

      • qst085094.png -- 2014-03-20 (木) 18:34:53

      • (その風越の珍しい物言いに、無言で鼻白む。返す言葉がすぐに出てこずに、目を細めた)
        (僅かな間の後、静かに口を開く)……ンなこと言ってねーだろうがよ、一言も。
        ……んじゃ、任すぞ。いつも通りな。
        (呆れたように鼻を鳴らして嘆息した)
        -- ヴィル 2014-03-20 (木) 18:37:00

      • qst085095.png -- 2014-03-20 (木) 18:38:45

      • 任された。(何でもない事のように言い)
        ……大人しくしとけばいい。一日だけ我慢しろ。
        そうすれば、俺がお前を救える策が思いつく、かもしれない、こともない。
        -- 優理 2014-03-20 (木) 18:40:37
      • (やはり何か引っかかる物を感じながらも不承不承納得し)
        んじゃ、そういうわけだ。テメエ、妙な真似したらぶっ殺すからな。
        一応そっちが本体みてーなもんなんだからよ。(国王に向けて言う)
        -- ヴィル 2014-03-20 (木) 18:42:24
      • 心得よう。だが、VIP待遇とは行かない。
        やはり風越君の助言通り、今晩一晩だけは地下牢に繋がせてもらうよ。 -- シゼール国王 2014-03-20 (木) 18:43:51
      • クソが、余計な知恵付けさせやがって。勝手にしやがれってんだ。
        おい、風越。(ポケットから鍵を取り出して投げる)
        無駄にすんのもなんだから、その馬鹿に部屋使わせてやれ。
        -- ヴィル 2014-03-20 (木) 18:45:13
      • ヴィル、先輩……(口を挟めない空気に、息を吸い、吐く) -- 雑務 2014-03-20 (木) 18:45:46
      • (玉座の前から降りてきて、その不安げな雑務の手に鍵を握らせる)
        ……安心していいよ。ヴィルは必ず、俺が助けるから。
        (それはまるで、魔法の呪文であるかのように、静かに呟かれた)
        -- 優理 2014-03-20 (木) 18:47:29

      • 【つづく】 -- 2014-03-20 (木) 18:47:56

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用語解説 Edit

  • 風越 優理
    • 《大法典》所属の魔術師。
      • 位階一位 禁書事件専門の魔法使いである『書警(ブックウォッチ)』である。
      • 現在は作戦指揮を担当する『眠らずのリリィ』の下、各国の禁書回収に当たる。
      • とある事件で蔵書を全部燃やしたために今使えるのは『貪欲のブランクノーツ』のみ。
  • ヴィル・ライプニッツ
    • 《大法典》所属の魔導書。
      • 位階六位 組織では軽く『外典(アポクリファ)』扱いされていて遺憾。
      • 現在は作戦指揮を担当する『眠らずのリリィ』の下、各国の禁書回収に当たる。
      • 別名『貪欲のブランクノーツ』。白紙である代わりに何でも書き込める魔術書。
  • 雑務
    • 本名 不明。偽名としては色々と名乗っている。
      • 黒髪黒眼の少女。表情が良く変わる。
      • 元異能疾患対策室雑務。通称雑務なので元学園生からは『雑務』と呼ばれる。
      • 南に行くというざっくりした目的で諸国を漫遊している。

コメアウ(アウトじゃないが) Edit

口伝者>名簿/510441

  • また、本編とは一切関係がありませんので、元設定に波及はしません。
    二次創作とご理解下さい。 -- 口伝者 2014-03-17 (月) 17:53:28
  • 参加キャラに許可は取ってあります。
    今後別の外伝を書く際も取れる範囲で取りに行きます。 -- 口伝者 2014-03-17 (月) 17:52:39

Last-modified: 2014-03-17 Mon 17:53:28 JST (3696d)