公共施設 冒険者 街人 誓約/仔龍の角 住職/ROBO'Z 遺跡主/老いた魔物 秘密結社/『ペタン』支部? 鉄門/Goulro 神/語りかける女神 樹/千年樹 R団ひみつ基地
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こんなの 隣のお姉さんから頂いたもの
多くの者が彼女に抱く第一印象は「口の良く回る女」ということだろう 取引の内容もさることながら、彼女は来客との世間話を好む 特に用事が無くとも、親しい中でなくとも彼女の店は来客を拒まない 古ぼけた店の様相に似合わず、彼女はいつもニコニコと明るく来客を迎えるだろう 社交的で人当たりの良い店主ではあるが、整理整頓がとにかく苦手 店内はかろうじて人が歩けるスペースが残されているような散らかり具合であり、 店の奥にある彼女のプライベートスペースに至っては完全にゴミの山と化している 人付き合いが苦手ではないためか、社会性に問題は無いとみられがちだがそうでもない 基本的には学者肌であり、一つのことに熱中すると他のことが目に入らなくなりがち 遺物のこと以外には割と無頓着であり、家事スキル全般は壊滅的である このため、食事等の差し入れを持っていくと割と喜ばれる
彼女の頭部に見える角と金色に輝く瞳。彼女が「リミディール」と呼ばれる有角人の末裔であることの証である 伝承によればリミディールはその巨大な角に強大な魔力を宿し、金色に輝く瞳には魔性を宿すと言われている しかしながら、彼女の頭部の角からは強大な魔力などは感じられない だって、彼女の角は惨めにもその半分以上が折れてしまっているのだから 角の無い惨めな役立たず 瞳に魔の宿らない哀れな出来そこない 彼女はそう言われ続けて育ってきた リミディールを知る者であれば、その過去についてある程度察することは難しくない
彼女には魔術適正は一切無い 本来であれば魔力を蓄える筈の角が無いのだから当然と言える だからこそ彼女は魔道具に、魔法に、魔化学に魅せられる 己が決して成しえない奇跡をいともたやすく叶えるその力に魅せられている だからこそ、それを正しく行使し得る冒険者たちに手に取ってほしいと思っている 魔道具を手に入れ、喜ぶ客の顔を見ると嬉しくなる あぁ、きっと彼らはこの魔道具を使い奇跡を起こすのだろう 誰かのために、己のためにその力を振るい、新たな歴史の一ページを刻むのだろう それと同時に、こうも思うのだ あぁ、私はなんて無力なんだろう この二つの感情が、彼女を支えている どちらが欠けても、彼女はいとも容易くその心を砕かれてしまうことだろう
彼女は店主としていつでも冷静に、理知的に振る舞う そして淡々と商品を鑑定し、それを静かに客に語る それらのふるまいは全て、彼女が「店主である」ために意図的に行っているもの 最早店主の仮面をつけている時間が長すぎて、本当の自分がどんな人間だったのか、少し忘れかけている程 けれども 彼女にもまだ、年相応の少女らしい一面はある 友人と呼べる相手がもしも居たのなら、彼らと若者らしく遊びまわってみたいと、彼女は思っている いつか、いつの日か 黄金歴の英雄たちがそうであったように、自分も恋をして、家庭を育み、幸せに生きてみたいと思っている それらは全て仮面を外さなければ出来ないことだと、彼女はまだ気づいていない