繰り糸の魔女 ベルメーユ・ベルベーヌ 438811 Edit

ID:438811
名前:ベルメーユ・ベルベーヌ
出身家:ベルベーヌ
年齢:???
性別:
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前職:
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理由:
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状態:
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CV:真堂圭
テーマ曲:Fortuna 聖少女領域オルゴール
出身:企画/邪教崇拝ロワイヤル

エピローグ Edit

この街で出来た友人達には挨拶をした。もう遣り残したことは無い。私はここを出て行く
両手には今まで通り親友が2人。寂しくは無い、私は私がやるべきことをやるために新しい一歩を踏み出すんだ
そう思い、街の門を潜る……もうあの街に私が戻る事は無いだろう。何人かには「また会える」と言ったが
実際はそんな気、少なくとも今は湧いてこない……あの人を亡くした街は、弱い私には辛過ぎる
でも、いつかは……そういう気持ちになれるかも、という未来の自分への期待はあった

気付けば日が暮れていた。考え事をしながらのんびり歩いていたせいで隣の街に着けなかった

「仕方ないの。今日は久し振りの野宿だね〜……」

正直に言えば、虫の声を聞きながらの野宿は嫌いじゃない。魔術である程度快適に過ごせるし――

「? 誰か、近くにいる……?」

今まで気付けなかったのは何故だろう。私の周りには糸が張り巡らせてあって、人の気配は分かるのに
木の陰、藪の向こうにいる誰かが私の前に出てきた。全身鎧の、冷たい人……

「貴様だな。繰り糸の魔女ヴェルメィユ」
「なんだてめーは?文字通り藪から棒じゃねーか」 「うちのベルに何か御用でしょうか?」

私の親友2人がその人に問いかける。でも、答えない……

「私はイルムガルト・ザイフリート。ありがたく思え、今から貴様を神の元へと誘う」

それはまるで、呼吸をするように自然な動きだった。その人の持つ十字架のような剣が

「えっ――?」

私の身体を両断した。上半身が落ちて視界が低くなる……私にとっては珍しくない視点。でも……

「あ、れ――……?」

おかしいな。普段なら……すぐにでも新しい身体に移れるのに……

聖ペテロの逆十字(ヒルフェ・オルダール・クロイツ)……神の慈悲が身に沁みるだろう魔女(ヘクセ)?」
「駄目ですよイルム? 異端の方なんですから、分かりやすく説明して差し上げないと……」

彼女の後ろから、もう1人、シスターらしき衣装の女性が出てくる。その背中には――

「てん、し……?」

綺麗な白い羽が生えていた。そして、私の意識は未だこの身体から離れない

「つまりですね繰り糸さん? イルムの剣は対異端用……あなたからすれば、魔女狩りの武器なのでございます」
「故に、貴様の手品は効かぬ。安らかに眠れ……あちらで罪を洗い流してくるがいい」

私は何となく理解した。私は魔女を卒業したから……だから、こうなった……ルサルカの言う通りだ
だけど、これはこれで……いい、かな? 罪滅ぼしをしたかったのは、そうだし
でも、みんなとの約束を絶対に守れなくなったのは、ちょっと、残念……何だか眠くなって、きた――




そこはある田舎の村。子供達が見ているのは白く細い手の下で踊る2人の人形……
「お姉ちゃん!面白いからもっとやって!」
「でも牛と蛙ばっかりじゃつまらないよ、何か他の人形でやって!」
仕方ないなぁ、という顔で人形遣いの少女は新しい人形を取り出す……
「男の子と女の子の人形だ!」
「ねぇねぇ、それ名前は?名前は?」
「これの名前? んーっと……クラージュ君と、ベルメーユちゃんでいいかしら?」
「えー!今決めたでしょーそれー」
「ベルメーユって、お姉ちゃんの名前がヴェルメィユだし適当!」
「も、文句言わないでほしいの……コホン!それじゃあ、次の人形劇始めるよ〜?」


fin.

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ペコ君から貰ったベルメーユ人形なの〜♪

http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst072510.png

ドールアトリエは空き地になっている Edit


人形の記憶……1 2 3 

編集:劇団ベルカレー ←ほつれを直す
お名前:
  • ベルメーユは街を出た。その翌日、街の近辺で「魔女が狩られた」というニュースが街に広がる
    人々の反応は主に2つで、「狭量な十字教がこんなところにご苦労なことだ」という十字教に対する批判意見
    もう1つは「狩られるほどの邪悪な魔女がこの街の近くにいたなんて怖い」という感想……
    狩られた魔女が誰なのか、狩った異端狩りは誰なのか……
    そんな反応をするのは先日この街を発ったベルメーユを知り、彼女と約束を交わした者だけだろう
    • 「オッス!オラ、ダイオウグソクムシくん!なあええのんか、ええのんか減るもんやないんやし……」
      「ひゃーん。ボクはダンボハナアルキくん!ダメです!ボクには夫がいるのに……ああっ!」
      (両手に珍妙な人形を持って、暫し一人芝居を続けるカシマさん。しかしだんだんテンションが下がって行き、ついにはため息とともに手が止まる)
      ……は〜ぁ、どうにも上手くいかないものネー。 色んな手足を貰うだけじゃなく、人形の使い方も教わっとけば良かったワ!
      (ベルメーユのアトリエの前でそう呟くと、魔女狩りの報を知ってか知らずか、その様子からは窺い知れぬまま、両手の人形を弄くりながら歩き去ったのでした) -- カシマさん? 2011-05-19 (木) 05:48:21
  •   -- 2011-05-15 (日) 09:31:16
  •   -- 2011-05-15 (日) 09:31:11

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↓はメタ気味な独り言……なの

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  • 取りあえず〆。人を殺したキャラは幸せになっちゃいけないって誰かが言ってたの! -- ベルメーユ 2011-05-16 (月) 18:31:21
    • 「俺達は犠牲になったのだ。犠牲の犠牲にな……」 「魔女を卒業するなら、私達と別れるのも当然の流れよ」 -- 2011-05-16 (月) 22:36:02
お名前:
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クラージュ失踪事件 Edit

編集:カラダはココロのお人形 ←ほつれを直す
お名前:
  • (何度も足を運んだドールアトリエだが、今日はどこか異質な雰囲気が漂っていた。ノックもなしに扉を開き、店内へと姿を見せる)
    ベルメーユ、来たぞ。(普段必ず腰に刺していたはずの剣は装備しておらず、無手だ) -- クラージュ 2011-04-30 (土) 17:10:36
    • (雰囲気、いや空気だろうか。確かに違うだろう。その日飾ってある人形達は……全て人間の死体で作ったものだった)
      あ、クラージュさんいらっしゃいなの……今日は、剣を提げてないんだね……? なんだか、珍しいの……
      -- ベルメーユ 2011-04-30 (土) 18:19:45
      • (何の気なしに人形の一つを撫でると、フェルトの感触だけが指へ返る。勘の悪い男は、結局正体に気づくこともなく)
        (非帯剣は決意の表れだ。ベルメーユを決して暴力で抑えつけない。自分に制約を架した掛けは、吉か凶か)
        そんな日もあるさ。さて、大事な話とやらを聞きに来たが。
        (カウンターの前まで歩み寄り)相談事か? -- クラージュ 2011-04-30 (土) 18:38:19
      • 「おお〜。以前までのお前ならすぐに警戒態勢に入ったもんだが……」 「今日は一味違いますね!」
        良かった……ホントに、もう怒ってないんだね……クラージュさん? それなら……私も大事な話、できるの……
        (座った椅子の上で、もじもじと足を動かしながら上目遣いで……) クラージュさんと、遊びたいな……?
        -- ベルメーユ 2011-04-30 (土) 18:49:33
      • (シチュエーションが違えば全く別の意味に取られる様子を冷静に見下ろす。
        自分はそれが何を意味するのか、何が始まろうとしているのかを知っている。
        揺らぐことのない、確かな覚悟と決意を持ち、Courage Bricoleur(立ち向かう修繕者)は言葉を告げる)
        ああ、遊んでやるさ。お前が満足するまでな。(そう、人形劇が、終焉を迎えるまで―) -- クラージュ 2011-04-30 (土) 19:54:11
      • (アトリエの外……クラージュが逃げるという選択をした場合のための用心棒として佇んでいた魔女は遠聞の術で聞いたその言葉に驚く)
        へぇ……まさか逃げない、なんてね。レナータは一体何をそそのかしたのやら……こりゃこの子も死んじゃうわね
        (勿論、こちらはこちらでベルメーユに「仲直りには遊ぶのがいい」とそそのかしたのだが)
        -- ルサルカ 2011-04-30 (土) 21:32:26
      • 本当に……? やった……♪ じゃあ、沢山たくさん……遊ぼうね、クラージュさん……!
        (人形遣いはにっこり笑ってお辞儀をする。それが彼女の演者(クラウン)になるスイッチだった)
        -- ベルメーユ 2011-04-30 (土) 21:39:53
      • (来るか。傍目には姿勢は同じでも、肌で異質に変化した空気を感じ取っている。
        ベルメーユが何かしらの動きを見せたら、すぐに対応に移れるよう) -- クラージュ 2011-04-30 (土) 22:24:44
      • さぁ、今宵の喜劇(グランギニョル)を始めましょう……プロムナードからフィルム・ノワール
        それともトロンプ・ルイユかラタトゥユ? あなたにとってはシュルレエル? さぁ、楽しみましょう
        (観客が見えているかのように振舞う小さな劇団長。普段と違い饒舌で、彼女の語りを邪魔しないよういつの間にかパペット達も黙っていた……)

        あの子は持っていた 三つのお洋服
        二つは黄色で もうひとつは紫
        お天気しだいで 着わけているのよ
        ああ ああ 本当に あの子は良い子

        あの子は持っていた 三つの目の玉
        左目で左を 右目で右を見る
        よく見えない時は 遠眼鏡で見るの
        ああ ああ 本当に あの子は良い子……


        (繰り糸の魔女が紡ぎ出したのは民謡のような詠唱。いや、本人は本当に、劇の導入として歌っているだけなのだろう……
        その言霊が響く度、その場の空気がまるで汚泥に変わるように重苦しくなっていく。彼女という狂気(異世界)が膨らんでいるのだ
        周りの人形達も、その表情が段々と狂喜の色に帯びていくかのように生き生きと変化する……)
        -- ベルメーユ 2011-05-01 (日) 09:31:38
      • (人形劇が始まれば、いやでも場の空気が乱れると気付く。これがかつてコレットが体験した"遊び"か。
        呪詛でも呟いているのか、耳に音声が入るだけで軽い寒気を覚える。精神耐性の術式でも習ってくればよかったのだが、どうせ気休め程度だ。
        強い心を持て、とレナータは言った。狂気の世界で自我を保つ、それがこの遊びを終わらせる解を導いてくれる) -- クラージュ 2011-05-01 (日) 10:05:06
      • あの子は持っていた 立派なサーベル
        とても長いけど 錆びていたのよ
        これじゃあ鳥たちを つつくのが関の山
        ああ ああ 本当に あの子は良い子

        あの子は不死身 決して死なない
        だって元気すぎて 死ぬ暇がないの
        でもその時のために 準備してるんだって
        ああ ああ 本当に あの子は良い子……


        (人は無意識に自分のテリトリー、周りに空気を作る……それはクラージュにも思い当たるだろう。殺気立ち、近寄りがたい空気を作ったことが
        彼女の場合、今はそれが異様に大きく膨張し、結果この空間を飲み込んでしまうだけに過ぎない……)

        さぁ、今宵は一緒に踊りましょう?
        禁じられた人形劇を!
        ああ ああ 本当に あの子は良い子……


        (そして舞台の幕は上がる。ごぅ、という風のような圧迫感がその中心にいる繰り糸の魔女から発せられてクラージュの身体を通り過ぎるだろう)
        ……うん、今日は可哀想な男の子の話がいいの。ある日、日常を壊された男の子のお話……
        -- ベルメーユ 2011-05-01 (日) 10:22:05
      • (体を掛け抜けたのは風? プレッシャーかオーラか、発振の主は場を支配しているベルメーユだ。前奏は終わり、演者が舞台に上がる時が来た)
        !(忘れもしない12年前、あれは雪の日だ。当時は温暖な冬が続き、近年稀にみる大雪になった。
        家に帰ることも忘れ、夢中で友人たちと遊んでいた、そんな日のこと) -- クラージュ 2011-05-01 (日) 10:55:50
      • (駆け抜けた悪寒。それを経て景色(せかい)は色を変えていた……舞台は白い冬。クラージュの隣で狂言回しは語り出す)
        その冬は、珍しく大雪が降りました。子供たちは大喜び……勿論、赤毛の男の子もそうでした
        さぁ、もう家に帰らないとパパとママが心配するの。行こう……?
        (周りを歩くのは先程クラージュが触れた人形達。血色の悪い、綿の詰まった肉人形……彼らは服を着ていない
        それは異質な光景だが、この劇に溶け込んでいる者にだけは普通の往来に見えるだろう……)
        -- ベルメーユ 2011-05-01 (日) 11:22:35
      • (やはり現れるのはこの景色だ。周囲には12年前の街並みが再現されている。
        現れたの風景だけではなく、かつて行き交っていた人々も。ただし彼らには顔がない。
        目を凝らすと薄ぼんやりと表情が伺えるも、酷くおぼろげで、あやふやな存在に見えた。
        ベルメーユに促され、無言で白くも黒い回廊を歩き始める。) -- クラージュ 2011-05-01 (日) 12:14:41
      • (ベルメーユは楽しそうに緩やかなリズムでステップを踏み、先程の詠唱(うた)が続いてるかのように語りながら先を行く)
        でも、少年は後悔することになりました。彼が遊んでいる間に、彼の大切な人達は……
        まるで、空がそれを知っているかのようなの……少年の代わりに泣いている。降り積もる雪は悲しみの白
        (雪など降るワケがない。だがこの場所には間違いなく降っており、実際にこの少女はパペットの掌に白い雪を載せて語った
        気付けば目の前には家の扉。その向こうに広がる光景はクラージュ自身が一番よく知っているのだろう)
        -- ベルメーユ 2011-05-01 (日) 12:34:02
      • (ベルメーユは完全に演出家の役割と一体化している。自分の仕事は、役者として劇を最後まで演じ切ること。
        追憶によって掘り起こされる過去の絶望と悲哀は、自分の予想を上回るものとなる。理解しつつも、目的を果たすためには、先へ進むのみ)
        ……12年ぶりかな。こんな形では会いたくなかったけど、帰ったよ。(そして扉の先へ)ただいま。 -- クラージュ 2011-05-01 (日) 14:53:13
      • (だが、クラージュが役を演じ切ってもただベルメーユが満足するだけで何も変わらない……それは時計が一周するだけだ
        風景は暗転。真白き世界は一転して黒い影絵の世界に色を変える……)
        「ただいま」 その声に返ってくるものは 「おかえり」 少年を迎えるのは彼の大切なパパとママなの
        (ここで幼きクラージュが見たのは強盗に殺された「両親だったモノ」か、強盗がまもなく「両親を赤く染める」瞬間だったのか
        だが、そこにあったのはクラージュの知る景色ではなく……)
         お か え り な さ い
        (2体の動く真っ赤な肉人形。彼らだけは赤い影。黒い世界を彩る傷痕のように蠢き、クラージュを出迎える)
        -- ベルメーユ 2011-05-01 (日) 23:14:02
      • (白を基調に彩られていた世界は一変し、黒い影が伸びる舞台へと表情を変化させる。
        かつて自分の見た景色は、物言わぬ屍と化した両親の姿だ。
        床には血痕が残されており、家屋内が荒らされている以上人為的なものだと簡単に特定できた。
        自分の人生が捻子曲がったのは、その日からだ。
        赤く染まる肉塊は両親の模倣。偽物だと理解しても、込み上げる嫌悪感は収まってくれない。猫を食した時とは異なり、逆流する胃酸をどうにか抑え込む)
        中々、刺激の強い遊びだったな。卒倒するかと思ったよ。
        (内包する嘆き、悲哀、怒り、絶望。自分は与えられた無数の感情を受け止め、共演者としてのオーダーを全うした。
        霞がかり朦朧とする意識の中、繰り糸の魔女へ問いかける)
        ここからは、お前が俺に付き合ってもらう。 -- クラージュ 2011-05-02 (月) 01:40:31
      • 「お帰りナさいクラージュ。一体どこデ遊んでいたの? 遅いから心配したワ……」
        (それは歪むことの無かったクラージュの日常(せかい)。少年が断罪の刃とならない、もしもの光景だった
        この空間ではやり直せる。だがそれは荒唐無稽(でたらめ)、下らない絵空事……クラージュの目には肉塊しか映っていない)
        どうしたの……? 優しい両親、大事な両親……少年はこの日常が大好きだったの。さぁ、食卓につきましょう?
        (繰り糸の魔女はただ劇を続けたい。彼女もまた、動き続ける人形だ……彼女の意思は変わらない。変わったのはクラージュ
        彼は劇に溶け込んだ。故に……望むならば手の中に剣を出すことも、舞台を処刑場に変えることもできるだろう)
        -- ベルメーユ 2011-05-02 (月) 02:01:45
      • (今なら理解できる。あれらは両親ではなく、ただのフェイクだ。過去から現在をベルメーユが作り上げた、自分を縛る檻。
        砂時計は固定されたまま。夢や願望へ逃避するのもいい。しかし自分は一時の幻想を、確固たる現実へと塗り潰すことを選択した。
        この空間は既にベルメーユだけのものではない。演目を共有する自分なら、支配されたはずの世界でも干渉ができるのでは。いやできる。
        レナータの言う"精神の強さ"の真意とは、もしや―)
        さあ、模様替えの時間だ。(強く願う。舞台設定は7年ほど前……丁度、自分が街に帰ってきた頃の、現在の自分の住居。
        自分を含め、およそ生活感が感じられなかった、荒涼とした部屋だ。無機質な方がいい。できるだけ冷たく、何者も通さない、鉄の監獄を) -- クラージュ 2011-05-05 (木) 23:35:08
      • ……? クラージュさんは、違う演目がいいの……? そう……
        (人形遣いは静かに微笑み、クラージュが思い描く舞台(せかい)が作られていくのを黙って見守る……)
        (景色は変わっていく。鉄の骨と石の肉でできた殺風景に……)
        -- ベルメーユ 2011-05-06 (金) 00:02:01
      • (グロテスクな雰囲気は同じに、世界の有様が作り変えられる。少々イメージが極端になってしまったが、許容範囲だ)
        物語の続きを綴ろう。日常を壊された男の子は、それからどうなったのか。
        (いつの間にかクラージュの手には剣が出現していた。鈍く輝きを放つそれは、実際はただのイミテーションであるが)
        姿を消した少年は、かつて過ごした街へと還って来た。弱かった自分を拭い去るため、牙を誇示し、周囲を棘で傷つけた。
        (泥状のカーペットからは等身大の土人形が沸いて出てはクラージュに斬られ、土に返ってゆく)
        歪んでしまった少年は、そうすることでしか自分を保てなかったんだ。 -- クラージュ 2011-05-06 (金) 20:00:15
      • (青年は灰色の監獄(ぶたい)で剣を振り、語る……土人形達は罪人だが、その顔は弱い少年が象られているように見えなくも無い)
        男の子は踊り続けました。そうしなければ正気を保てない狂気……それはまるで、美しく力強い死の舞踏(ダンス・マカブル)
        (ベルメーユは泥人形と踊ってはクラージュの剣の前へ差し出すのを繰り返す。合いの手を入れるかのように語りながら……)
        可哀想な男の子。処刑刀は血で錆びついていくばかりなの……
        -- ベルメーユ 2011-05-06 (金) 20:37:21
      • (崩れる泥人形の顔に張り付いているのは、いくらか幼い己の顔。
        本当に消し去りたかったものは、過去の自分だ。もっと強かったなら両親を守れていたはずだと過去を悔やみ、闇雲に力を求めた)
        いつからか、少年から青年に成長した彼は虚しくなった。自分は空っぽの人間なのだ。誰かに噛みつかなければ、存在を実感すらできない。
        (石畳から染み出した赤く濁った粘質性の流体が足に絡み、徐々に上体へ侵食してゆく。腰、胸部、首、ついには頭部まで―) -- クラージュ 2011-05-06 (金) 21:24:00
      • 虚しくなっても止まれない〜 踊ることしかあの子は知〜らない 踊り踊って赤くなる〜♪
        糸に吊られて踊りましょ〜 糸が切れたら潰れるだっけよ 踊らなければ赤くなる〜♪

        (人形遣いはわらべ歌のような調子で歌い、マリオネットを繰りながら踊る。まるでミュージカルだ
        右手が操る人形は剣を持って踊り続け、段々と頭の先から赤くなっていく。左手が操る人形は糸が切れてその場に潰れて血の池に沈み、赤くなる
        彼女の歌と繰り人形には「赤くなる」結末しかなかった……)
        -- ベルメーユ 2011-05-06 (金) 21:49:44
      • (そこからは朱に染まり彷徨うだけの亡者へ堕ちるはずで、自分を殺す事に抵抗はなかった。むしろ望んでいた。はずなのに)
        少年の摩耗した精神は、無数の暖かな心によって救われていたんだ。かつての親友、新たな友人、同僚……
        世界の全てが彼を祝福し、孤独の牢から連れ出してくれた。
        (全身を覆っていた物質が溶け、地の底へと沈む。同時に冷涼感を漂わせていた空間内に変化が発生した。
        壁の外からは淡い光が差し、石の城塞が音を立てて崩れ落ちる。先に広がっていたのは、豊かな草木に彩られた春の芽吹きを予感させる光溢れる空間だった) -- クラージュ 2011-05-07 (土) 09:36:57
      • ……! (黒い幕引きを考えていた狂言回しは舞台の変わりように驚いた)
        そう……それじゃあ、青年は今……何を想い、何を望んで何をする……?
        (彼女は主人公へと問う、そのエンディングがどんなものか……)
        -- ベルメーユ 2011-05-07 (土) 12:40:46
      • (掛けられた言葉に小さく首を振る。物語の展開と可能性は未知数だ。途切れもすれば、誰かの物語と道が重なる機会もある)
        さてな。俺はこの先にまだ進むつもりだ。終止符が打たれるまでは、時間がかかりそうだからな。
        (嘘だ。この空間内で正気を保つだけでも随分な精神力を消耗している。長時間負担を掛け続ければ、その先に待つ答えは一つ)
        俺はベルメーユという物語に出会い、同じ舞台へと上がった。お前の歩んできた物語を俺が簡単に理解してやれるとも、肯定してやれるとも思わない。
        (一歩、光の瞬く側へ足を踏み出し)俺の仕事は、お前の物語のシナリオを、書き換えてやることくらいだ。 -- クラージュ 2011-05-07 (土) 18:01:02
      • 私……? 私の、物語……? それ、は……
        (クラージュは役者から脚本家か、演出家(メゾンセン)に変わったのだろう……その足は狂言回しのストーリーへと踏み込む。世界はガラスのように砕けていき、そして……)

        ………
        ……


        (舞台は色を変えた。気付けば目の前には真っ白な壁の大きな建物……中からは子供の声が聞こえる)
        -- ベルメーユ 2011-05-07 (土) 18:32:18
      • ここは……
        (上書きされる景色に目を細めると、全く見知らぬ場所が目に入る。白い壁に守られた建築は家にも施設にも思え、足を踏み入れる者を躊躇させてくれる。
        内側から響く小さな声には覚えがあり、誘われるままに門を潜った) -- クラージュ 2011-05-07 (土) 19:02:45
  • (鍵のかかっていない門は容易く潜れる。敷地内に入れば緑の芝生、小さな庭……そこには座り込み、人形とお喋りする少女がいた)
    ……ようこそ、ここは私のお家。お兄ちゃんはお客様? お客様は案内しないといけないの……ねー?
    「ねー?」 それじゃあ、ついてきて……?
    (小さな女の子のために作られた小奇麗な人形の台詞を自分で話して会話する。そしてクラージュを家の中へ招いた
    白い壁の建物の中もまた清潔感を感じさせる白。本の匂いと薬の匂いを感じる廊下だ……)
    -- ベルメーユ 2011-05-07 (土) 21:26:25
    • (邸内にはごくごく普通の風景が続く。雰囲気から察すると、経済的にもかなり裕福な家だ)
      "はじめまして"。俺を案内してくれるのかい? 悪いけど、お願いするよ。
      (軽く腰を屈め挨拶する。人形を片手に抱く少女の容姿は、先程まで自分と話していた娘に瓜二つだ。
      少女の後に続き室内へ。全体的に白いイメージが漂っているところからすると、造らせた家の主はかなりの潔癖症か) -- クラージュ 2011-05-07 (土) 21:59:23
      • (少女に先導されながら、すれ違う肉人形達を見れば……彼らは皆、白衣を纏っている。壁も白ければ人も白い)
        えっと……こっちだよ、お兄ちゃん。ちゃんとついてきてね? 「ついてきてね?」
        (1つの部屋の中へ入る。その部屋も清潔な白……だが、床には紙が散乱している。白い世界を汚さない白いゴミだ)
        パパ!ママ! お客さんを連れてきたの!ベル、偉いでしょ? 「偉いでしょ?」
        (振り返る2人の肉人形。彼らもまた白衣を纏っている……少女は彼ら両親ににっこり笑顔を向けて自分をアピールした)
        -- ベルメーユ 2011-05-07 (土) 22:14:34
      • (肉の形を見ることで、ここが偽物の世界だとようやく再確認させてくれる。白衣を着用しているということは、病院か研究施設か。
        辿り着いた部屋に足を踏み入れると、靴の裏に違和感を覚えた。無地の用紙だ)
        どうも、こんにちは。(両親と呼ばれた肉人形へ軽く会釈をする)
        道に迷って、丁度このお宅を見つけまして。興味本位ですが、上がらせていただきました。
        (すらすら捲し立てると、ベルと名乗った少女を見て)うん、偉いね。
        失礼ですが、こちらは何らかの施設と見受けられますが、どのような研究を? -- クラージュ 2011-05-07 (土) 22:40:11
      • えへへ、お兄さんありがとうなの♪ 「お兄ちゃん、ありがとう!」
        (少女は褒められて喜んだ。一方両親たちは特に褒める仕草はしない……クラージュに声をかけられて、そちらを向き会釈をする
        質問に対しては何やらジェスチャーで伝えようとしているが……彼らには言葉が無かった。この世界で喋れるのは少女とクラージュのみ)
        あのね、パパとママは大事なお仕事をしてるの。絶対に邪魔したら駄目なんだよ! だから、質問なら私にしてね?
        (少女はクラージュの手を引き、部屋を出て行こうとする……その際、彼女が抱く人形はポツリとつぶやいた)
        「……パパとママと、3人で遊びたいな」
        -- ベルメーユ 2011-05-07 (土) 23:00:11
      • (ただの身振りでも、何かしらを伝えようとすることは分かる。
        ベルメーユの両親はやましい心無く、自分たちの"お仕事"に誇りを持ち、崇高なものだと捉えていたのだ。
        ここから現在のベルメーユまでどう繋がるのか、追想を続ければいい)
        悪かったな、ベル。(退室した後、二人きりになった廊下で) よかったら、お父さんとお母さんのお仕事について教えて欲しい。
        (人形の漏らした言葉はおそらくベルメーユの本音だ。研究に掛かりきりの両親。人形相手に一人遊びを強いられた少女。
        ありふれた、どこにでも転がってそうな話だ) -- クラージュ 2011-05-08 (日) 00:41:13
      • えっとね、パパとママのお仕事はね……んっと……す、すっごくすっごく大事なことなんだよ! 偉いまじゅちゅ学者さんなの♪
        (何か魔術に関する研究をしているらしいが、小さなベルメーユには凡そ理解できるものではない。当然説明もできなかった)
        そう、私にはパパとママが何のお仕事をしてるかなんて関係ない 「だって私は何も知らない分からない子供だから」
        でも、パパとママの大変なお仕事を邪魔しては駄目 「嫌だ、私には関係ない。遊んでほしい」
        私はいい子でいるんだ。そうすれば、パパとママに愛されていられる……さぁお兄ちゃん、ついてきて? 「来るな来るな来るな」
        (少女は笑顔で、人形は無表情で狂言を回す……そして次の部屋(ばめん)の扉へ)
        -- ベルメーユ 2011-05-08 (日) 09:31:26
      • (魔術学者。パズルのピースはまだちぐはぐだ。
        両親に嫌われることを恐れるあまり、いい子を演じようと孤独を望む少女という図式から、ベルメーユの孕む内面にどう発展するのか。
        人形の言葉はベルメーユの言葉と真逆に混じり始めた。抱えた本心を封じ、人形に喋らせ、少女は自我を保っていた)
        苦しませてすまない。(小さくそう漏らすと、新たな扉の前へ立った) -- クラージュ 2011-05-08 (日) 12:25:12
      • (少女は扉を開ける。そこにあったのは家族の団欒を象徴する食卓で……案内していたはずの少女は席に着き、両親と食事をしていた)
        今日は私の大好きな猫さんのハンバーグなの♪ お兄ちゃんも欲しいなら一口あげるよ? あ、それとも蜘蛛の丸焼きがいい?
        (屈託の無い笑顔で楽しげに語る少女。右を向けばそちらは料理を作っている風景だ)
        今日はお料理を手伝うの!猫さんの髭を抜いてから、こうやって丁寧に皮を剥いで……
        (凶器を片手に楽しそうにクッキングをする少女。この家庭ではそれが彼女にとっての常識だった……)
        「お兄ちゃんも食べて食べて食べて食べて食べて食べて一緒に食べて」
        (人形はクラージュの方へ向き、目をぎょろぎょろ回転させながらパクパク口を動かす)
        -- ベルメーユ 2011-05-08 (日) 17:05:15
      • (これは繰り糸の魔女の追想だ。場面も、登場人物も目まぐるしくうつろう。
        不審なのは先程の部屋にいた"両親"がこちらに居ることではなく、その食事の内容。以前ベルメーユに御馳走された猫料理が、再び食卓に並んでいる。
        加えて隣では心底楽しそうに料理を作ろうとする光景が展開されていた。以前の件で多少抵抗があっても、やはり精神的なダメージは大きい)
        俺は遠慮する。生憎、腹が一杯でね。(冷や汗を垂らしながらも冷静に振る舞い)
        その料理は、誰に教わったんだい。君のお父さんとお母さん? -- クラージュ 2011-05-08 (日) 18:32:13
      • 「ママが教えたママが教えたママが教えたパパには猫の殺し方をパパには猫の殺し方をパパには猫の殺し方を」
        (気付けばそこは先程通ってきた庭。ベルメーユが青い絨毯を駆け、猫を追いかけて捕まえる場面だった)
        見てパパ!猫さん捕まえたよ? ベルを褒めて褒めて♪
        (キャッキャッと無邪気に捕まえた猫を掲げる。父親の肉人形はぬいぐるみの頭に棍棒を振り下ろし、ベルメーユに見本を見せた)
        うん、ベルやってみるね? こら、暴れたらめーっなの! んっと、こうかな……
        (猫の首を草の生えた地面に押さえつけながら、少女はそれを疑問に思わない。棍棒を片手に……振り下ろす!)
        「パパもママもおかしいおかしいおかしいおかシいおかしいおかしいおか死いおかしい!!!!」
        (クラージュの隣にふわふわと浮かぶ人形の高い声が猫の頭部を粉砕する鈍い音は掻き消すが、その光景は目の中にしっかりと入ってくる)
        -- ベルメーユ 2011-05-08 (日) 18:46:43
      • (新たな場面で行われる所作は、ベルメーユにとっては家畜である豚や牛を屠殺と実質的には同じだ。
        それは愛玩用の動物に置き変わっただけでこうも残酷に捉えられるとは。つくづく人間の感性は鋭くできている。
        両親からの教育を不審だと理解できても、いい子として寵愛を受けるためには受け入れざるを得ない。
        そうして歪んだ思考を受け入れた結果、緩やかに彼女の精神は破壊され、異常なシチュエーションを吸収していった)
        お前は、本当に両親が好きだったんだな。小さな少女の小さな戦いが、こんな状況を作り出してしまった。
        お前は優しすぎたんだ。(今は黙って成り行きを見届けるしかない。自分が軽々しく掛けられる言葉が、あるのだろうか?) -- クラージュ 2011-05-08 (日) 19:37:34
      • (猫の頭部から弾けた血が世界を赤転させる……次は少女が母親に蟲の足を千切らせる場面。次はカラスの内臓を選り取る場面
        そして少女の生爪を剥がせる場面。熱湯が沸く釜に入れられる場面。全身に蛭を貼られる場面。毒虫のプールに入れられる場面
        めくるめく実験という名の虐待風景画がクラージュに見せ付けるかのように繰り返された……)
        あははっ……♪ 楽しい楽しい人形劇……自分の劇も、たまにはいいね……さぁ、次は……
        (ベルメーユはクラージュの隣に立って楽しそうに肉人形を踊らせ続ける……彼女は平気なのだ。グランギニョルが他人のトラウマでなくてもいい
        いや、彼女にとって普通の人がトラウマと思うことが「楽しい」のだ。故に、コレットへの罪悪感も無かった)
        -- ベルメーユ 2011-05-08 (日) 20:49:14
      • (拷問に近い流れの中、次第に意識は薄れゆく。度重なる凄惨な現場に、精神が悲鳴を上げ始めていた。
        心を強く持て、でなければ取り込まれ、暗黒の一部となる。"心せよ、亡霊を装いて戯れなば汝亡霊となるべし"
        昔読んだ本の一説が頭に染みる。狂気を理解するには、自らも狂気に堕ちよと)
        ……そんなことは真っ平御免だ。
        (ベルメーユの両親は何らかの研究をしており、その過程で異常性が身に着いた。おそらく彼女の精神を作り変えることが、両親には必要だったのだ。
        元のベルメーユを取り戻すには、後天的に身に着いたものを取り除き、かつての感情を取り戻させればいい)
        ベルメーユ、人形劇を続けよう。次もお前の話だ。お前が初めて猫料理を食べた日まで遡ってくれ。
        (これは賭けだ。そう幾度もチャンスは巡らない。始まりの起点となる決定的な場面を打ち砕く) -- クラージュ 2011-05-08 (日) 21:34:16
      • え……やだやだ、まだ終わってないの……! これから一番面白いフィナーレなんだから……♪
        (禁じられた人形劇の弱点、それは即ち術者が無邪気な子供ということ。彼女の気まぐれでクラージュが主導権を握れたのだ
        しかし、今彼女は自分のシナリオに陶酔し、その演出権を手放そうとしない。精神の磨耗が激しいクラージュに抗える術は無いだろう……)
        あはははっ! さぁ、楽しい楽しい日曜日なの……!!
        (場面は肺を焼くような熱風と共に切り替わる……白い建物が、真っ赤に燃えていた。人形達がベルメーユを中心にして燃えながら踊り狂っている
        ある者は足に包丁を突き立て、またある者は自分で腹を掻っ捌き、またある者は喉を引っかいて肉を削っていた……)
        アハハハハ!アハハハハ!! 少女は楽しくて踊り続けるの!みんなで朝まで踊り続けるの!
        (そこには彼女の両親役だった人形もいて、今にも動けない身体になりそうだった……これが、繰り糸の魔女誕生の再現なのだろうか?)
        「イヤダイヤダイヤダイヤダ!!」
        (一方、クラージュの傍で浮いていた人形はその光景を忌み嫌うかのように叫び……そして、逆方向へと飛び去っていく
        踊り続けるベルメーユを止めるのか、彼女の何らかの思念が残った人形を追うべきか……クラージュは岐路に立たされた
        クラージュが接してきた今生きているベルメーユは間違いなく目の前にいる
        逃げていった人形はベルメーユの過去に関わっていそうだが……あれは本当のベルメーユなのだろうか?)
        -- ベルメーユ 2011-05-08 (日) 22:17:47
      • ぐっ!(失敗した。脳が揺れる。心臓が締め付けられ、嘔吐感から逆流する胃液が鼻を突く。
        狂った人形劇は続く。真の演出家の心のままに。現在繰り広げられているこの惨劇が、間違いなくルサルカの言った"人殺し"の正体だ。
        間接的にではあるが、無数の人間を、ついには両親までも手に掛けた。歴史に一切残されていないのは、事件に言及した人間が、いずれも真実を知る前に死を迎えたため。
        ベルメーユに到達した時点で、人形劇に取りこまれ、正気を失ったのだ。そして自分も同じ結びへ向かっている。
        飛び立った人形が遠ざかる。あれは何度もベルメーユと正反対の意見を発した。両親に応えたかった"私"。悪夢を受け入れることを拒絶する"私"。
        そのジレンマがあの人形に封じ込められていたなら、手を伸ばすべきはあちらだ。
        ベルメーユの身体に踵を返すと、人形の後を追い駆け出した) -- クラージュ 2011-05-08 (日) 22:51:57
      • あははは…… (僥倖だったのは、彼女が劇に夢中になってクラージュが既に眼中から外れたこと……そのまま人形を追う)

        ………
        ……


        (どこまで追ってきただろうか? 舞台から離れ、先程とは真逆の真っ暗な廊下にいた……
        また、狂言回しから離れたことによりクラージュを襲う頭痛や吐き気などの霊障は少し治まっている筈だ)
        -- ベルメーユ 2011-05-08 (日) 23:13:52
      • (壁がある、床がある。天井は完全な闇に覆われ、吹き抜けにも物を投げれば反響音が聞こえる程度にも思えた。
        既にかつての世界は息を潜め、ここからは先に進むだけとなった。軽く息を吐いた後、体調の回復を待ち歩き始めた) -- クラージュ 2011-05-08 (日) 23:22:28
      • 廊下は真っ直ぐ伸びている。一寸先程度なら余裕で見えるが、暗い……まるで深淵へと向かっているかのような錯覚に陥る
        先程までは視覚、聴覚といった器官に訴える事象の連続だったが、打って変わってこの静寂さと暗さは逆方向に不安を煽る……
        想像力とは時に邪魔なものだ。普通の人間ならば余計な思考が頭を過ぎって仕方ない状態になるものだ
        さて、クラージュが行き着いた行き止まり……そこに着けば不安は解消されるだろうか?

        否であろう。そこには灰色の大きな両開きの扉があった。まるで侵入者を拒むかのように鎖がかけられている
        ただ、その鎖は錆び付いており力ずくではずすのは容易い。それ以前、扉自体の重量感が凄いのだ
        まるで、こちらにのしかかってくるような圧迫感を思わせる扉……その先、何か見てはいけないものがあるのではないか
        色々な想像ができるだろう。ここで引き返すのがいいのか、扉を開けるべきなのか……
        暗闇と静寂の廊下において、冷静な思考でその選択をできるだろうか?
        -- 2011-05-08 (日) 23:34:08
      • (音一つない静寂へは案外楽に順応できた。心を無の状態まで追い込めば後は楽である。
        こんな形でしか、周囲を拒絶した経験が役に立たないのは皮肉なものだ)
        行き止まりか。
        (鎖に閉ざされた扉は、侵入者を拒んでいる。扉越しにも感じるプレッシャーの発信源が、この内側にある。
        後戻りするか? して何処へ? どの道自分は先へ進むだけの人間だ。足を止めれば全てが終わり、崩れ去る。
        前進を是とし、ついには異界にまで来てしまった。ベルメーユのため? いや回っては自分のために)
        さて行こうか。俺はしぶといぞ。(扉を封印していた鎖を引きちぎり、両手で鉄の扉を抉じ開けた) -- クラージュ 2011-05-09 (月) 00:03:34
      • (静寂と暗闇はクラージュを追い返す要素とはなり得なかった。それは扉の中の主にとっての不幸か、それともクラージュにとっての不幸か)
        どうして来たの? 私は「来るな」って、言ったのに……
        (悲しい声だったか、憎しみに沈んだ声だったか、それを判別するには少々間を要することだろう
        扉を開ききるどころか、隙間が生じた時点で中からあふれ出てくる瘴気……それは先程までの人形劇の比ではなかった
        命の危険というモノを嫌というほど肌で感じられる濃厚な空気がクラージュを襲う……
        憎悪、憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪憎悪
        感じられるのはただそれだけ……憎しみを煮詰めた部屋の中心に、その発生源らしき人物が背を向けて座っていた
        傍にはクラージュが追ってきた人形も投げ捨てられるように転がっている)
        -- ??? 2011-05-09 (月) 00:20:18
      • (小さな隙間から顔を出したものは大量の憎悪を凝縮したもの。扉が開くにつれ巨大な全容が明らかになる)
        俺は捻くれ者だからな。
        (肌を刺す針のような痛みは、皮膚を通過し神経にまで到達しようともがく。
        生命の持つ最も原始的な恐怖である"死"は長い鎌首をもたげ、首筋に鋭い刃を這わせた)
        ……お前は誰だ?
        (上手に声が出ない。空気に呑まれているのか。呼吸すらもあやふやな状態で、ある意味で分かり切った質問を少女に投げる) -- クラージュ 2011-05-09 (月) 13:34:05
      • そう。だったら……その首も捻り千切れてしまえばいいわ!!
        (その人物が振り返る、と同時にクラージュという肉体を糠に釘を打つように突き抜けていく殺気!
        「言霊」……その言葉には強制力があるのだろう。クラージュの首に怨念の力がグイッと掛かり、捻じ切られそうだ
        心身ともに死ぬ気で踏ん張らなければ持っていかれてしまうだろう…… そして、その振り返った人物の顔はやはり――)
        私はベルメーユよ。ここに閉じ込められたね……フフッ、苦しそうだねぇ〜? アハハッ!!
        (表情は完全に狂気、いや凶気の色に染まっている……確かにベルメーユの顔の筈だが、まるで別人だ……)
        -- ベルメーユ? 2011-05-09 (月) 20:19:48
      • ぐっ!(抵抗力の弱まっていた身体はいとも簡単に薙ぎ倒され、顔色は苦痛に歪む。
        哄笑を続ける続ける自称ベルメーユの見せた表情は、これまでのどのベルメーユとも異なったものだ。
        激痛に耐えるための歯軋りによって奥歯は悲鳴を上げ、己の内側からの警告がかろうじて意識を繋ぎ止めてくれる)
        随分乱暴な子だ。俺の知っているベルメーユは、もう少ししおらしく素直だった。
        (首へ巻き付いた透明なロープは緩む様子を見せず、締まって行くのみで) -- クラージュ 2011-05-09 (月) 20:39:20
      • うふふふ……そうよ、表にいるのは「いい子の私」だもの……私を閉じ込めた、憎い私!! あいつもお前も死ねばいい!!!!
        (無邪気な狂気がいかに無害だったか、指向性を持つ凶気を前にそれが思い知らされる……
        黒い水を飲みながらも見た目は綺麗に咲いた健気な花と、黒い水を頑なに拒んで生き汚く咲いた醜い花
        クラージュはどちらの花を愛でるべきなのだろうか? 最早そんな思考も働く余裕があるかは分からないが……)
        みんな〜!お客様よ、招かれざる客!闖入者!! 薄汚いドブネズミ!一緒に虐めましょう!!
        (真っ暗な部屋が血の赤で照らされる……すると、その四角い牢獄の真の姿が見えた)
        「来るなと言ったのに」
        「来ちゃったんだ」
        「あなたは私達の仲間じゃない」
        「ぐちゃぐちゃになって死ね」
        「僕らはこんな身体なのに」
        「憎い……お前は幸せ者の顔をしている……」
        「おもちゃ? おもちゃだよね?」
        (4枚の壁にびっしりと子供達の青白い体が埋まっている……! 皆、死人の顔をしていたり、四肢のどこかが欠けていたり
        目が片方無かったり、子供なのに頭髪が全く無かったり、身体が穴だらけだったり、蟲が這っていたり、だらしなく開いた口の中に舌が無かったり
        恐らく、この子供達もまた……「研究」の犠牲者たちなのだろう……)
        -- ベルメーユ? 2011-05-09 (月) 21:03:14
      • ああああああああああぅ
        (獣染みた絶叫が暗く冷たい四角の空間に響く。精神と肉体の両方に対する苦痛は、一向に止むことなく攻め立ててくる。
        死ね。もっと苦しめ、私たちと同じに…… 不意に、視界の半分が完全に閉ざされた。目を開いているはずの左目が機能を停止している。
        思ったよりタイムリミットが早まりそうだ。それだけもう一人のベルメーユの憎悪は深いのだ)
        お前はこの牢獄で孤独に暮らしてきたのか。さぞや辛かっただろうな。
        (表にいたのもベルメーユ、裏側のこちらもベルメーユ。一人の部屋に、二人分は狭すぎる)
        で、そうやっていつまでも閉じ籠る気か? もう一人のベルメーユに背を向けたままで? -- クラージュ 2011-05-09 (月) 21:50:23
      • アハハハハ!! あらあら、もう身体にガタがきちゃってるの? 脆い、脆いわ〜!もっと!もっと泣き叫べェェェェ!!
        (目を見開いて苦しむクラージュを指差し嘲笑うベルメーユらしき少女……だが、クラージュの言葉にピタリと動きを止める)
        辛い……? ええ、そうよ。辛かったわ!’’私’’がここを中から開かないようにしたもんだから……
        でも、それも今日でオシマイよ? だ っ て あ な た が こ こ を 開 け て く れ た ん だ も の
        そうよ、あなたには感謝しないといけないわ私……ごめんなさい!悪かったわ、酷いことをして……許してお兄ちゃん?
        そして私と一緒にもう1人の私を倒そう? だってあの子は狂ってる……あなたも知ってるよね?
        あの子は人を殺すし猫を食べるし……気色が悪いわ。ねぇ、そうしよう? ね?
        (可愛く作った笑顔でクラージュに語りかける少女……クラージュが取るべき選択は何だろう?)
        -- ベルメーユ? 2011-05-09 (月) 22:08:12
      • 確かにな。あいつは許されない所業を重ねた。父を、母を、無数の人間を手に掛け、今もなお自分の罪から目を逸らし逃れようとしている。
        (虚ろな濁った瞳でそう呟く。こちらのベルメーユの軍門に下ったかのように見え、地面を支える足の感覚すら薄れている。
        しかし今にも吹き消えようとする命の灯は、極限において最大の煌めきを見せ始めた)
        お前強いんだろ。どうして一人で相対しないんだ。自分を見るのが怖いのか?
        表側のベルメーユはな、お前が目を背けた現実を全て背負ってきたんだ。お前はこんな暗い所に引き籠り、永遠に日陰に隠れたまま過ごすつもりだったんだろ。
        (左腕は動かない。かろうじて感覚の残る右腕で、地面に伏す薄汚れた人形を手に取って)
        これがお前の寄代か。あっちのベルメーユが持ってたんだったな。汚れてはいるが、ほつれや破れた部分はない。随分大切にされてるな。
        (口の端を吊り上げる。それはクラージュが一連の人形劇の中で初めて見せる笑みだった)

        お前、拗ねてたんだろ。どんな形であれ表に出て両親から愛されるあいつが、羨ましくてたまらなかったんだ。 -- クラージュ 2011-05-09 (月) 22:39:53
      • へ……?
        (呆けた顔を向ける少女。確かにこの繰り糸の魔女は強い。だが、演技力は酷いものだ……あちらのベルメーユを思い出せば一目瞭然
        彼女は劇に夢中になるあまりクラージュを忘れるほどだ。形はどうあれ人形劇を愛し、没頭している。道化(クラウン)として一流なのだ)
        違うッ!私はここから出てベルメーユを生きるつもりだった!黙れ黙れ黙れェェェェ!!羨ましくなんてなかった!!
        (羨ましくないならもう1人の私を倒す理由は? どうして私はコイツの言葉を鼻で笑い飛ばせなかった? どうして今ムカついている?)
        「どうして?」
        「どうして???」
        「可哀想なベルメーユ」
        「哀れで可哀想なベルメーユ」
        うるさいっ!あんた達は黙っていろ!! おいお前、その人形を返せ……汚い手で触るな!汚れる!!
        (鬼のような形相の少女の手にはいつの間にか錆びた包丁が握られていた……言う事を聞かなければ間違いなく刺してくる)
        -- ベルメーユ? 2011-05-09 (月) 22:54:45
      • 言わなかったか? 俺は捻くれてるんだ。 これがお前の大切なものだと分かった以上、簡単に戻す道理はないね。
        (人形を抱くと、よろめきながらも出口の扉へと歩き始める。霞んだ目だが、前方を把握するには十分だ)
        さあ奪ってみろよ。俺はこの人形をあっちのベルメーユに届けに行く。それとも、お前が自分で返すか?
        (高揚した気分は首を縛るロープの感触を忘れさせてくれる。もう少しだけでいい、精神力よ持ってくれ)
        しかしここから帰るのは骨だな。(こちらのベルメーユはもはや眼中にないようで、鉄の扉をガンガン叩き) -- クラージュ 2011-05-09 (月) 23:21:07
      • ……ニガサナイ
        (扉に向かうクラージュの足、腕に床から滲み出てきた子供達の手が絡みつく)
        「出られないよ」
        「出られないんだ」
        「あなたもここで一緒になるの」
        「みんな、一緒」
        「一緒……一緒に遊ぶ……」
        そうよ、私は強い……お前なんか簡単に殺せるの……ほぉらっ!!
        (殺気という暴風を纏い、突き出される包丁! 満身創痍のクラージュが避けるのは絶望的だろう……)
        -- ベルメーユ? 2011-05-09 (月) 23:31:14
      • (数少ない自由を得ていた箇所も捕縛され、反撃の手は絶望的だ。
        逃げる体力はとうに尽きている。元より以前の場所に戻ろうなどとも考えていなかった。
        前に進み、立ち向かおうとする意思。藁にも似たか細い糸に縋り、クラージュ・ブリコルールはその手を掲げる)
        ああ返してやるよ。俺を殺した後で、もう一度反省し直すんだな!
        (絡みついてきた手を振り解き、包丁に差し出された手の先には先程奪った人形が) -- クラージュ 2011-05-09 (月) 23:43:48
      • ヒャハッ!
        (人形を身代わりにするクラージュに対し、ベルメーユの姿をした少女は下品に笑い、そのまま刺した!!)
        ……ぐっ、ぎゃああああああああああああああああああああ!? ――なーんちゃってなんちゃって!
        (包丁は人形を透けて、その先にしか刺さらなかった……)
        ギャハハハハハハ!!ばーかばーか!! ここは私の人形劇だ!どうしてお前の思い通りになると思った?
        オラッ!さっさと死ね!死んじゃえっ!!アハハハハハハハッ!!
        (少女は何度も包丁を振り下ろす。一心不乱に振り下ろす。クラージュは死ぬのだろうか……?)
        -- ベルメーユ? 2011-05-09 (月) 23:58:17
      • (幾度となく身体を貫く包丁は、現実世界なら完全に死という終焉を与えている。どうして自分は生きている? 正気を保っていられる?
        裏側のベルメーユが、表側と決定的に異なっている点があった。人形劇に対する支配力が弱い。
        外界との接触を遮断していたせいか、自分の世界は形作れても、他人の世界への浸食が不完全だ。だから命を狩り取れない。
        これからも、裏側のベルメーユは一人の世界で表側のベルメーユを羨んで過ごすのだ。かつての両親の愛、仲間の魔女、友人……これからも孤独に苛まれるベルメーユには、拷問も同然だ)
        仕方のない奴だ。お前がここから動けず、一生留まることを選ぶなら。俺がお前を連れて行く。
        (再び青年は笑う。最初の嘲りを含んだ笑顔と異なり、出来の悪い妹に手を焼く、慈愛に満ちた暖かな兄のような表情で)

        もう、一人じゃないからな。愛想もない男だが、許してくれ。

        ("べルメーユ"を強く両の腕で抱くと、彼の意識は、そこで途切れた) -- クラージュ 2011-05-10 (火) 00:21:27
      • な、何よその顔は……? どうしてそんな顔をする!やめろ!気色悪い気色悪い!!
        死ぬくせにうざいことしてるんじゃない!私は、私は私になるんだ!!お前なんかに連れて行かれてたまるかっ――!?
        (ピキッ と、嫌な音がした……足元に落ちている自分を見てみる……刺さなかった筈のお腹に穴が開いていた)
        なっ、んで……? いやだ、イヤダイヤダイヤダ!!私は外に出て遊ぶんだ!あいつもこいつもみんな殺してやる!殺したいんだ!!
        (クラージュと少女の足元の床が泥のように柔らかくなり、2人は自分たちの重さでだんだんと沈んでいく……)
        やめろ……離れろ!退け! お前なんかに同情されるなんて最悪だ……!死体の癖に!!
        「幸せなベルメーユ」
        「僕らは愛されなかった」
        「ベルメーユは愛されてるね」
        「幸せだね」
        ……違う。違う違う違うッ! ちがううううううううううううううううううううううう!!!!!!!

        ………
        ……


        (そして、その部屋は再び静寂と暗闇に支配された……)
        -- ベルメーユ? 2011-05-10 (火) 00:52:37
      • (クラージュが出会ったのはベルメーユが強い心によって斬り捨てた弱い自分の断片。思い出の人形にそれが宿ったのだ……
        本来ならば彼女は永遠にベルメーユによって押さえ込まれていたか
        または、人形劇を退けてその核を潰そうとするような強靭な精神の持ち主が誤って出会う可能性が僅かにあった程度だろう
        それは真の繰り糸の魔女とも言える。解き放たれれば多くの人々を殺して回ったであろう災いの種……
        それに遭遇したクラージュは不幸であった。だが、彼はそれでも見事にベルメーユの影を滅ぼした……)

        ……クラージュさん、死んじゃったんだ……そう、なんだ……
        (少女は無表情で動かなくなった青年を見下ろしていた。彼女はその晴れやかな表情を見て……)
        ――私、置いていかれちゃったの……
        -- ベルメーユ 2011-05-10 (火) 01:08:05
      • あーあ、死んじゃったんだ彼? う〜ん、素質が無かったのかしらねー (心にも無い言葉を紡ぐ魔女)
        ベル、この子の身体さくっと人形にしちゃうんでしょういつもみたいに? 手伝ってあげようか♪
        -- ルサルカ 2011-05-10 (火) 01:21:26
      • ……んーん。いい……お人形は、もうやめる……ちょっと、1人にして欲しいの……
        「ババア空気嫁ってこった」 「ええと、ベル? これからどうするの……?」
        (人形遣いは無言で自分の手から伸びている糸をプツンと切った……すると、店は消えた
        その場はただの空き地になったのだ。クラージュの死体が転がっているだけの、空き地に)
        -- ベルメーユ 2011-05-10 (火) 01:28:06
      • 相変わらず躾のなってない使い魔ね……って、ちょっとベルメーユ? 結界まで解いてどこ行くつもりよ!?
        それに、クラージュ君の死体だって残ってるし……これ不味いわよ。もう往来から丸見えじゃない
        私がナハツェーラーで処理しちゃうわよー? いいわねー?
        -- ルサルカ 2011-05-10 (火) 01:32:27
      • やめてルサルカ (少女は振り向きもせず、だがピシャリと言い放つ)
        クラージュさんが眠ってるの邪魔したら……私、例えルサルカでも許さないの……
        (信じられない一言を静かに言い残して、裏路地へと消えた……)
        -- ベルメーユ 2011-05-10 (火) 01:35:55
      • あら、あの繰り糸がマレウスさんにあんな口を利くなんて……遅れてきた反抗期かしら?
        (呆然とするルサルカの隣にいつの間にか立っていたのは薔薇の魔女と……)
        -- 魔女ローズレッド? 2011-05-10 (火) 01:40:55
      • ……手綱を切られたかマレウス。どこかで見誤ったか……?
        (端的に、静かにルサルカを突つく夜目鳥の魔女……)
        -- 夜目鳥の魔女? 2011-05-10 (火) 01:42:59
      • そ、そんなわけないでしょう? あの子が私から離れるなんて有り得ないわ。フンッ……
        (クラージュの死体を置いたまま、その場を不機嫌そうに去るルサルカ
        他2人は珍しく不愉快そうな同胞を見送った後、クラージュには目も向けずその場から消えた。残された死体はもうじき誰かが見つけるだろう)
        -- ルサルカ 2011-05-10 (火) 01:46:03
      • (死体は間もなく数名の集団に回収された。まことしやかに火葬が行われ、クラージュの遺骨は両親と同じ墓に入れられることとなる。
        一連の流れを指揮していたのは、高価な衣服に身を包んだの金髪の壮年男性だったという) -- 2011-05-10 (火) 01:55:19

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通常設定 Edit

  • 見た目 身長124cm(ベビプリの吹雪と綿雪の中間をイメージ) 小学2年生(8歳)の平均身長くらい
    • 髪の色=白 瞳の色=黄色。目の下には隈、そして意外と乳は大きい
      • 服装はロリータ的なドレスor田舎の村娘風衣装に可愛い帽子を着用。白タイツ&ドロワーズ
        両手にはパペット(物を持てるように口がぱくぱく開くアレ)を装備
  • 性格は中の人曰く「根は悪いが葉はいい子」。致命的な部分がズレているが多分無害。場合によっては有害
    • 口下手で話すペースが遅い。しかしパペットに喋らせる時は早い。魔力経由の腹話術なのだが、それぞれ別人格らしい
      • パペットは右手が男の子っぽく(主にボケ担当)、左手が女性っぽい性格(主にツッコミ担当)
        パペットはベルメーユ本人よりも饒舌で口下手なベルの代わりに喋る。彼らが居ないと話が進まない程度には進行役
  • 意外と表情は豊かで、インドア派だが極端に内向的というわけではない。ただし人見知りは激しい
    • 信用できる相手と分かるまではなかなか懐かないかもしれない。ちょろさもある程度あるけど
      • 夜眠れない不眠症らしく、昼間たまに寝てる。目の下の隈は半分それが原因
  • 人形遣いの魔女。ホムンクルスやロボットなどの自律で動く系の分野を除き、その他色んな人形を動かす
    そもそも人形遣いだけあって人形作りが上手い。種類を問わず上手い
    • 操る物はぬいぐるみ、マリオネット、マネキン、ゴーレム、死体、スケルトン(骨)、etc...
      また、彼女の目は生命無き存在もまるで人のように見て、同等の扱いをする
  • 見かけからは分からないが、魔女の間では荒唐無稽の演者(グランギニョル・クラウン)。または繰り糸の魔女と呼ばれる悪名高い魔女
    ただし、本人は精神年齢が子供のために一見するとそんな実力者に見えないので、知らない人間は油断する
    魔女で、それなりに情報持ちの者ならば彼女のことを知っていても不思議じゃないだろう……
  • 戦闘設定★こちら★
    +  どうでもよくないかもしれない裏情報

名簿/438811 裏設定群 Edit

+  魔女の館での交友

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+  魔女の踊壇・
禁じられた人形劇の詠唱 

繰り糸の魔女の誕生 Edit

http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst072510.png

  • 北西の魔導王国ベルチア出身。彼女の両親は夫婦で魔術師だった
    夫も妻もメイガスクラスで、特別高位というわけでもない凡才努力型。彼らは魔術で大成したい一心で研究を始める
    魔術師のサラブレッドを作ろうとして最初はホムンクルスで、次に魔術適性の高そうな身寄りの無い孤児達 だが、研究は頓挫。結局最後は自分達の娘を……という段まで追い詰められてしまい、禁忌の所業に手を伸ばしてしまう
    夫はハーフエルフ、妻はハーフフェアリー。元々魔術適性の高い両親を持つ子ならば成功するに違いないと思ったらしい
    ただし、その両親がメイガス止まりの有様なのだ。娘に様々な実験を施すが、思ったように上手くいかない
    勿論、最初はまだ倫理観から軽い実験だった。しかし成果が出ないとなると段々とエスカレートする
    「自分の娘を手にかけて、それでも研究は成功しない」という状況が夫婦の精神を追い詰めていった……


+  ベルメーユの思い出 1
 「グランギニョルの日曜日事件」についてのレポート 1
私は魔導王国ベルチアの一都市で起きた惨劇を調べた。まずはその概要は簡潔に纏めよう
その都市は王都にそれなりに近く、研究機関の施設もあった。特別田舎と言うわけではない。ただ、日曜日は安息日であった
市長が十字教徒であり、日曜は街の人々が全員休むので土曜から日曜日にかけて、その街からは他の都市に連絡は無い
(その土日に深い霧が発生していたのも発見が遅れた大きな要因だったかもしれない)
しかし、月曜になってもその街から手紙やら荷物やら人やら諸々が他の都市に届かない
この事態を不審に思っていると、日曜日にその街へ発った高名なドミナスが血相を変えて王都に報告しに帰ってきた
「あの街の住人は全て人形となって殺し合い、街は死臭とどす黒い血で酷い有様になっている」
ドミナスはそう報告したとのことである
+  ベルメーユの思い出 2
 「グランギニョルの日曜日事件」についてのレポート 2
この事件の「日曜日」という部分は間違いの可能性が高い。実際は金曜日の夜から始まっていたのかもしれない
では、どのようにして街の住人が全て操り人形のように自我を無くして殺し合いを始めたのか
その方法が問題だ。街1つ、その住人全て一度に精神干渉するなんて大規模な魔術を行える術師がいるだろうか
無論「否」である。調査によると、何らかの結界魔術のようなもので街を包み込み
結界の副作用が人々の心を壊したという説が濃厚である。俄かには信じがたい話だ……
正気を保てた優秀な術師も、その結界を作った犯人または操られた街の住人相手には歯が立たず死んだと見られる
尚、犯人は行方不明。月曜の夜に到着した王都の軍隊が発見したのは沢山の死体と、未だ戦い続ける傀儡のみ
兵士達は血の匂いと血そのものに塗れながら「元住人」達を殺し、街を制圧したとのこと
グランギニョル、つまり恐怖劇という名前がついたのは彼らの証言に由来する
+  ベルメーユの思い出 3
 「グランギニョルの日曜日事件」についてのレポート 42
街を全て包み込むような結界魔術であるのならば、犯人は当然街の中心部近くで犯行を行ったと思われる
私は事件後、怪しい物件に目星をつけて未だ復興中の街を訪ねた。その中で手掛かりらしきものを
発見できたのは一箇所のみ。魔術研究施設……当然、魔術による犯行ならばそこは一番怪しい
そこは夫婦のメイガスが構えていた研究所らしい。そこにあった資料によれば
「人為的に優れた魔術適性者を作る」実験が行われていたらしい。ベルチアにおいて魔術の才は重要なものだ
つまり、魔術師の先天的エリートを生み出す研究なのだろう。後天的な努力も才能あってこそ
そういう、思想こそ研究者らしいごくありふれたものだった。しかし、実験の記録を読んで唖然とした
「幼児期における未成熟な精神への特殊アプローチ」
魔術において精神力というのは大事だ。術の理論のように簡単には語れず、術者が鍛え辛い項目である
そこで、「心」が不安定な幼少期に自己同一性や倫理観などの様々な面に刺激を与え
どういった刺激が術者としての才能に繋がるのか……それをひたすら、実験していたという
問題はその「刺激」である。精神を不安定にする効果のある薬品投与。身体の不調を促す薬品投与
ストレスを極限まで溜める。猫のような子供に身近な動物を食べさせる
爪を剥がす。さらに、麻酔をかけて痛みを感じない状態でその様子をしっかり見せる
釜茹でにして全身火傷を負わせる。強酸性の液体に全身を浸す。それを治癒魔術で綺麗に治す……
そんな、もはや拷問に近い「刺激」の数々が記録してあった。勿論、ここに記述するのが憚られる事も
+  ベルメーユの思い出 4
 「グランギニョルの日曜日事件」についてのレポート 375
ここである問題が浮上する。例えば、汚れた毒水を吸って咲いた花があるとシよう。綺麗な花だ
この花は劣悪な環境にありながらとても綺麗な花を咲かせた。だが、その蜜は猛毒である
掘り起こし、その根を見てみれば禍々しい髑髏のようであった
または、死体を苗床にして咲く花というのでもいい。兎に角、そのような花があったとする
果たシて人はその花を無残に摘み取れるだろうか? 焼き払えるであろうか?
そういった問題が掘り起こされてしまったのである。ちなみに私は、「否」の意見を持ってしまった
+  ベルメーユの思い出 5
 「グランギニョルの日曜日事件」についてのレポート 64
数々のおぞましい実験。それを行った夫妻は一体どのような心境だったのだろうか
どこまでが正気で、いつから狂気へと転じたのか。今となっては誰にも分からない
だが、実験体となった身寄りの無い子供達についてはその経過記録から、どの段階で狂ったのか分かる
早ければ3日、遅ければ半年。どれもこれも失敗というのがむごい話だ……
だが、ずっと成功しなければ街が惨劇の舞台になることも無かった。皮肉な結果だろう
記録において、どんな非道な実験を受けても狂わなかった子供がいた。彼女が唯一の成功例であり、犯人だ
いや、夫妻は壊れたことに気付かなかっただけで、実際その少女はずっと以前から壊れていたのかもしれない
心の強い少女だったのか、それとも弱い少女だったのか。それも推測には至れない
ただ、その少女が夫妻の実の娘「ヴェルメィユ・ベルベーヌ」という名前である事は分かった
+  ベルメーユの思い出 6
 「グランギニョルのついてに」 44444444444が日曜日事件
私の文章がレポート後半において乱れていたことを謝罪する。これが最後のページとなるだろう
はじめの頃に気付くべきだったか。この事件を調べてはいけなかったようだ
正しき情報、真実を追い求めた結果……私は知ってはいけないことを知ってしまったらしい
気持ちが悪い。今この文章を書いているのも辛い健康状態だ。酸鼻を極める事件の真相を暴いてしまったのだから
でも、私には義務がある。知ってしまった以上、こうやって書き記す役割をこなす必要があった
はなからそのつもりで調べてきた。そのことについては納得している……
ナらば何故後悔するのか……それは私がここからもう出られないということ。私もまた、禁じられた人形劇の中にいた
イやだ……私は死にたくない。私は人形になどなりたくない。これを読んでいるお前も来い

私 は 正 気 で は ナ イ
+  ベルメーユの思い出 7


  • 夫婦の実験は最終的に言えば成功した。成功し過ぎてしまっていた。最悪の形で
    優れた魂によって大きな力を宿す子供は存在する。が、夫婦の実験は意図せず違うことを証明する結果となった
    「人体が宿せる魂の質の上限」をベルメーユの身体で試すことになっていた
    彼女の身体がその上限を超え、「グランギニョル」が発動することとなったのだ……
    彼女は器の存在しない魔女となる。動く体は人形であり、人形を壊しても彼女は新しい人形に移るだけ
    肉体を傷つけられても滅びない魔術師……ある意味理想的だろう
    夫婦の実験は間違いなく優秀な魔術師(魔女)を生み出した。その存在が「生物」という概念からある種外れてはいるが

交友記録 Edit

※応援ありがとうございまし、た
※絡み辛いキャラで申し訳ありませんでした てへぺろ

+  交遊録

貰い物 Edit

+  ...




もう使うことの無い戦闘設定 Edit

戦闘設定

  • 情報量が無駄に多くなるので戦闘時はパペットが喋らない 仕様です
  • 通常の戦闘スタイル
    • 数々の人形を操って相手を惑わし、怪盗帝国をアニメーションでじわじわと相手を精神的に追い詰めます
      基本的に火力は限りなく低いです。自爆ドールの直撃でも受けない限りはそうそう重症を負うことは無いかと
      • ※沢山出る人形相手には無双気味のRPを推奨です
         ……あれ? これ1対1特化キャラ不利かも
  • ※人形劇時の倒し方
    • 「本体攻撃すりゃ勝ちだぜ!ヒャッハー!!」という普通の考えでは決着しないようにやります
    • ベルメーユ本人は相手と人形劇を楽しんでいるつもりなので、物語の役割を演じるように立ち回ると幕が閉じます
      また、強い意志を持って心が挫けないようにした方が勝ちやすいです
      • そもそも勝ち負け?がハッキリする結果は少なくなるような気も……苦情はいつでもコメ裏に!


技名説明
魔術繰り糸の魔女特有の魔術
魔女の踊壇・禁じられた人形劇(プレスティディジタトゥール・マリオネット)ベルメーユの意思でその場を結界のような空間にし、人形劇を始める。彼女は団長であり、主に狂言回しの役を成す
物語に相手を巻き込む劇を展開する。理解できないちぐはぐな内容だったり、相手のトラウマを抉るものだったり
劇から脱出することが即ち繰り糸の魔女との戦いでの勝利であるが、劇場内で自我をしっかり保つのがそもそも困難
尚、正確にはこの劇は結界魔術ではない。ベルメーユの心が結界のような広さまで膨張しているのである
彼女の心の本質は狂気。よってその空間は自然と常人には辛いものとなるという仕組み
そこで起きる出来事は現実から見ればフィクションだが、その内にいる相手が劇に同調すればするほど
ベルの心に溶け込むことになり=現実となる。逆に、同調を拒み続け過ぎるのもいけない
そこは魔女の心の中なのだから、当然彼女が有利なのだから……尚、劇に同調すれば自分の願いも具現できる
つまり、むしろ適度に劇に付き合ったほうが破りやすいということ。力押し全否定……いいよね
ジュエ・ア・ラ・プペ人形遊びを始めるために、人形を無尽蔵に呼び出す魔法陣の展開
ククー・セ・モワいないいない ばぁ
ファム・ファタールの糸手から不可視の魔力の糸を伸ばす。用途は多岐に渡り、ベルの意思で性質が変わる
寂しさのソルシエール友達を作る。どんな友達が出来るかはその場所による
好奇心がモンタージュ人形を悪魔合体
狂おしいカムフラージュそれは本物? 偽物? 信じられる? 自分を?
愛しいフォレッタ愛したのは妖精か、それとも悪魔か
お待ちかねのアンコール退場した役者が戻ってきます
遅刻してるよディユーあなた自身がデウス・エクス・マキナとなり、舞台に幕を下ろそう
人形の種類次々召喚される人形の説明
プペ・ドゥ・シール蝋人形に魔術で火を点けた炎上ドール。相手にけしかけて怖がらせる
プペ・ダン・グラ中に油が詰められており、壊されると中身を相手にぶちまける油人形。炎上ドールと連携して威力アップ
プペ・アン・ビスキュイ火薬が詰められた火薬人形で、破壊されると爆発する。炎上&油人形と連携して威力アップ
プペ・ダン・クウトー少量の火薬が詰められており、爆発する。腹の中に仕込んだ骨片だの刃物だのを相手に発射する炸裂ドール
プペ・エクラテ自爆ドール。導火線が頭から繋がっている時限式……と見せかけ火を消しても結局は魔術で爆発する。単純火力が高い珍しい技
プペ・ドゥ・ソンお喋り人形。うるさく喋りながら刃物でできた歯で噛み付いてくる
ソルダ・ジュウェ(盾)ブリキ製のおもちゃの兵隊。盾と剣を持って攻撃を防ぐ
ソルダ・ジュウェ(槍)ブリキ製のおもちゃの兵隊。槍を構えて敵を牽制する
ソルダ・ジュウェ(弓)ブリキ製のおもちゃの兵隊。弓で矢を射て遠距離攻撃をする
ソルダ・ジュウェ(銃)ブリキ製のおもちゃの兵隊。銃の性能は悪いが……
カス・ノワゼットくるみ割り人形……と見せかけ頭蓋割り人形。巨大な槌を持って襲い掛かる
プリューシュ主に動物系の見た目のぬいぐるみ。中身はお楽しみ

コメントアウト Edit


Last-modified: 2011-05-16 Mon 22:51:07 JST (4726d)